JP3014931U - 撚 線 - Google Patents

撚 線

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JP3014931U
JP3014931U JP1995000206U JP20695U JP3014931U JP 3014931 U JP3014931 U JP 3014931U JP 1995000206 U JP1995000206 U JP 1995000206U JP 20695 U JP20695 U JP 20695U JP 3014931 U JP3014931 U JP 3014931U
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wire
twisted
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twist
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JP1995000206U
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Inventor
俊文 稲垣
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三洲電線株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外周面が平滑性、真円性に優れた撚線で、か
つ可撓性に優れた撚線を提供する。 【構成】 下撚線10の撚ピッチを上撚線12の撚ピッ
チより大きく設定した。更に下撚線10と上撚線13を
相互に反対方向に撚り掛けると有効である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は電線等に使用される撚線に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撚線として図2に示すようなユニレイコンセントリック式及び図3に示 すようなツルーコンセントリック式のものが知られている。
【0003】 ユニレイコンセントリック式は、図2で示すように、中心線1の外周に多数の 素線2を所定の方向Bに螺旋状に巻設して中心線1の外周を円形状に囲み、この 第1層の外周に更に多数の素線3を上記第1層と同一の撚ピッチでかつ同一撚方 向Bで螺旋状に巻設して第1層の外周を円形状に囲む第2層を形成し、必要に応 じて第2層の外周に更に上記と同一の撚ピッチと同一撚方向Bの層を必要数設け たものである。
【0004】 また、ツルーコンセントリック式は、図3に示すように、上記ユニレイコンセ ントリット式と同様に中心線1の外周に多数の素線2,3からなる層を一層或い は複数層設けたものであるが、層が外層に移行するごとに撚方向を反転(下層の 撚方向がA方向とすると上層の撚方向がB方向)させ、かつ撚ピッチを相互に同 一にしたものである。
【0005】 これらのものは同芯撚線の一種であり、一般に多芯撚線である集合撚やロープ 撚に比べて優れた特性を有している。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記ユニレイコンセントリック式においては、各層共、同一撚ピッチでかつ同 一撚方向の撚構造であることから、上層の素線が下層の撚目に落ち込んで素線の 配列が崩れ、最上層の素線の集合で形成される撚線外表面に大きな凹凸が生じて その表面の真円性と平滑性が損なわれる問題がある。この素線の配列の崩れ状態 を図4(b)に示す。この図4(b)は実際に撚られた撚線の断面写真をそのま ま図面化したものである。
【0007】 更に下層素線(例えば第1層の素線)は一般に細かい撚ピッチで撚られている ため、撚り上げられた撚線全体が硬直しやすく、可撓性に優れた撚線が形成され 難い問題もある。
【0008】 また上記のツルーコンセントリック式のものにおいては、上記ユニレイコンセ ントリック式に比べて真円性及び平滑性において勝るが、下層素線の撚ピッチが 細かいことから撚線全体の硬直性については同様の問題が生じる。
【0009】 そこで本考案は、簡易な構造で真円性が高く、可撓性に優れ、かつ平滑な表面 を持つ撚線を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその作用】
本考案は上記の課題を解決するもので、請求項1記載の考案は、下撚線の上層 に上撚線を撚り掛けるものにおいて、下撚線(10)の撚ピッチを上撚線(12 )の撚ピッチより大きくしたものである。
【0011】 このように下撚線(10)の撚ピッチを大きくすることにより、その下撚線( 10)の外周面の凹凸状態が緩和され、その平滑性、真円性が高くなり、また可 撓性も高まる。従ってこの下撚線(10)の外周に撚り掛けられた上撚線(12 )の外周面の平滑性、真円性も高くなり、かつ撚線全体の可撓性も高くなる。
【0012】 請求項2記載の考案は、上記請求項1の撚線において、下撚線(10)の撚ピ ッチを30mm以上の範囲に設定したものである。 このような数値範囲において、良好な作用効果が得られた。
【0013】 請求項3記載の考案は、上記請求項1又は2記載の撚線において、下撚線(1 0)と上撚線(12)を相互に反対方向に撚り掛けたものである。 この考案においては、上撚線(12)の素線(13)が下撚線(10)の素線 (11)と交差し、上撚線(12)の素線(13)が下撚線(10)における素 線(11)間に落ち込まない。従って上記請求項1の構成と相まって、上撚線( 12)の外周の平滑性、真円性がより一層高められる。
【0014】 請求項4記載の考案は、上記請求項1又は2又は3記載の撚線において、下撚 線(10)と上撚線(12)の各素線(11,13)を被覆線としたものである 。
【0015】 この考案においては、電線として有効である。 請求項5記載の考案は、上記各請求項の下撚線(10)を多芯線で構成したも のである。
【0016】 請求項6記載の考案は、上記各請求項の下撚線(10)を同芯線で構成したも のである。 このような下撚線(10)が多芯線のものや同芯線のものにおいても上記と同 様な作用、効果が得られる。
【0017】
【実施例】
次に図1に示す本考案の実施例について説明する。 10は多数本の素線11を一方向Aに撚りを掛けて真円状に束ねて形成した多 芯撚線(多芯数の撚線)の下撚線(下層線)で、その素線11の撚ピッチは大き く(荒く)設定されている。
【0018】 12は多数本の素線13を、上記の下撚線10の外周に、下撚線10を囲むよ うに螺旋状に撚り掛けた下撚線(上層線)で、その各素線13は、上記上撚線1 0における素線11に対して撚り方向が反対方向Bで、かつ小さい(細かい)撚 ピッチで撚り掛けられている。そして上記下撚線10と上撚線12とで撚線14 が構成されている。
【0019】 次にダブルツイストバンチャー機を使用して実際に撚り上げた実施例について 説明する。 線径が、0.180mmで錫メッキした銅線の素線11を28本使用し、その 素線11を撚ピッチ20mmでZ(左)方向に撚りを掛けて束ねたものを下撚線 10としてダブルツイストバンチャー機に投入した。
【0020】 また、線径が0.180mmで錫メッキした銅線の素線13を22本使用し、 その素線13を上記下撚線10の外周に、ダブルツイストバンチャー機により撚 ピッチ25mmでS(右)方向に、撚速度を50m/minとして撚り掛けた。
【0021】 その結果 、下撚線10の撚りが所定量戻り、下撚線10の撚ピッチが約10 0mmで上撚線12の撚ピッチが25mmで、下撚線10と上撚線12の撚り方 向が相互に反対方向(逆方向)の撚線14が得られた。
【0022】 次に上記の構成による撚線の作用について説明する。 一般に、上記の下撚線10のような多数本の素線を束ねた多芯撚線(多芯線の 撚線)においては、その束ねた状態での外周面が凹凸になりやすいため、この状 態でその撚ピッチを小さくして撚りを掛けると、益々その外周面の凹凸が顕著に なるとともに、硬直化しやすく可撓性が損なわれる。
【0023】 これに対し、本考案の実施例のように多芯撚線の下撚線10の撚ピッチをでき る限り大きくすることにより、その下撚線10の外周面の凹凸状態が緩和され、 平滑性、真円性が高くなる。更に、その素線11の動きの自由性が高められて可 撓性が高まるとともに上撚線と馴染みやすくなる。この馴染みやすさは下撚線を 撚り戻しながら、これに上撚線を撚り上げるダブルツイストバンチャー機を使用 することにより、一層良好に行なわれる。
【0024】 従って、多芯数の下撚線に上撚線を撚り掛けた場合、上記のようにその下撚線 の撚ピッチが小さいものにおいては、その凹凸の影響が上撚線にも顕著に表れて 必然的に外周面の凹凸が大きく、真円性が損なわれ、かつ硬直性の大きい撚線が 形成されることになる。
【0025】 これに対し、上記本考案のように下撚線10の撚ピッチを大きくしたものにお いては、その下撚線10の平滑性、真円性、可撓性が高いことから、上撚線12 の撚ピッチが小さくても撚り上げられた撚線の平滑性、真円性、可撓性が必然的 に高くなる。
【0026】 更に、上撚線12の撚ピッチを下撚線10の撚ピッチよりも小さくしたので、 下撚線10の撚ピッチが大きくても、上撚線12によってその撚線状態を良好に 保形する。更に、下撚線10と上撚線12の撚り方向を相互に反対方向(逆方向 )にしたので、これらの素線相互が交差し、上撚線12の素線13が下撚線10 の素線11間の撚目に落ち込むことがない。そのため、上撚線12を下撚線10 の外周に真円的に巻設でき、上記の撚ピッチの状態と相まって平滑性と真円性の より優れた撚線を得ることができる。
【0027】 図4(a)に、本考案によって実際に撚り上げた撚線の断面写真をそのまま図 化して表した。本図1(a)により、従来の図1(b)のものに比べて、撚線1 4の外周面の、平滑性及び真円性が優れていることが分かる。
【0028】 尚、本考案は上記の実施例に限定されるものではない。すなわち、上記各素線 11、13は用途等に応じて所望にその線径や被覆材を選定するもので、また、 使用本数も撚線の径等に応じて所望に選定する。更に、下撚線10の撚ピッチ及 び上撚線12の撚ピッチも、前者が後者よりも大きい関係であればよく、上記実 施例の数値に限定するものではない。
【0029】 更に、下撚線10をS(右)方向撚りとし、上撚線12をZ(左)方向撚りと してもよい。 実際に撚り上げて使用した結果によれば、下撚線10の撚ピッチが30mm以 上において良い結果が得られた。そのため、下撚線10の撚ピッチは30mm以 上が望ましい。
【0030】 また、上記実施例は、下撚線10を多芯撚線で構成したが、この下撚線10を 、前記図2及び図3で説明した同芯撚線で構成してもよく、この同芯撚線のもの でも上記と同様な作用、効果が得られる。
【0031】
【考案の効果】
以上のようであるから、請求項1記載の考案によれば、外周面が平滑性、真円 性に優れ、かつ可撓性に富む撚線を提供することができる。
【0032】 請求項2記載の考案によれば、その撚ピッチの範囲において優れた効果を発揮 した。 請求項3記載の考案によれば、上記請求項1記載の構成と相まって一層平滑性 、真円性が高められる。
【0033】 請求項4記載の考案によれば、本考案を電線に用いて有効である。 請求項5及び請求項6記載の考案によれば、下撚線が多芯撚線及び同芯撚線に おいて、上記と同様の効果が得られる。
【提出日】平成7年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 12は多数本の素線13を、上記の下撚線10の外周に、下撚線10を囲むよ うに螺旋状に撚り掛けた撚線(上層線)で、その各素線13は、上記撚線1 0における素線11に対して撚り方向が反対方向Bで、かつ小さい(細かい)撚 ピッチで撚り掛けられている。そして上記下撚線10と上撚線12とで撚線14 が構成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 図(a)に、本考案によって実際に撚り上げた撚線の断面写真をそのまま図 化して表した。本図4(a)により、従来の図(b)のものに比べて、撚線1 4の外周面の、平滑性および真円性が優れていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施例を模式的に表したもので、
(a)は側面図、(b)は(a)におけるC−C線断面
図である。
【図2】 従来のユニレイコンセントリック式の撚線を
模式的に表わしたもので、(a)は側面図、(b)は
(a)におけるD−D線断面図である。
【図3】 従来のツルーコンセントリック式の撚線を模
式的に表わしたもので、(a)は側面図、(b)は
(a)におけるE−E線断面図である。
【図4】 実際に撚り上げた撚線の断面写真を図化した
もので、(a)は本考案の撚線、(b)は従来の撚線を
示す。
【符号の説明】
10…下撚線 12…上撚線 11,13…素線

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下撚線の上層に上撚線を撚り掛けるもの
    において、下撚線の撚ピッチを上撚線の撚ピッチより大
    きくしたことを特徴とする撚線。
  2. 【請求項2】 下撚線の撚ピッチを30mm以上の範囲
    に設定した請求項1記載の撚線。
  3. 【請求項3】 下撚線と上撚線を相互に反対方向に撚り
    掛けした請求項1又は2記載の撚線。
  4. 【請求項4】 下撚線と上撚線の各素線が被覆線である
    請求項1又は2又は3記載の撚線。
  5. 【請求項5】 下撚線が多芯撚線である請求項1又は2
    又は3又は4記載の撚線。
  6. 【請求項6】 下撚線が同芯撚線である請求項1又は2
    又は3又は4記載の撚線。
JP1995000206U 1995-01-25 1995-01-25 撚 線 Expired - Lifetime JP3014931U (ja)

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