JPH0752180Y2 - 法面緑化基盤砂の保持体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、法面緑化基盤砂の保持
体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、法面にモルタルを吹付けて法面を
保護しているが、その吹付けたモルタル面を緑化する有
効な方法はなかった。

【０００３】これに対し、特公平３−６８１７４号公報
には、基盤砂保持体として実公平３−４９１４４号公報
に示された羽根板付アンカを用いたコンクリートモルタ
ル擁壁の緑化工法が示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】上記の羽根板付アンカ
は鋼製なので、吹付モルタル面の凹凸に順応しにくく、
すなわち、なじみが悪く、アンカの羽根板とモルタル面
との間に隙間が生じ、基盤砂１２（図２）を確実に保持
することができない。

【０００５】また、更に、羽根板の巾は狭いので、長く
連続的に配置するには多数を固定する必要があり、作業
性が悪い。

【０００６】本考案は、吹付モルタル面への順応性が良
く、長く連続して配置することができる法面緑化基盤砂
の保持体を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案によれば、長尺平
板状で複数の取付孔が形成された基板と、該基板上に長
手方向に立設された波形板とをゴムで一体に形成してい
る。

【０００８】上記保持体は、連続して複数段を配置し、
又は千鳥状に複数段を配置するのが好ましい。

【０００９】

【作用】本考案によれば、保持体はゴム製なので、吹付
モルタル面の凹凸になじんで、モルタル面に密着する。
且つ、波形に構成されているので、耐荷重性が良好であ
る。したがって、基盤砂を充分に保持することができ
る。

【００１０】また、長く連続的に配置できるので、作業
性が向上される。

【００１１】

【実施例】以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

【００１２】図１には、本考案の保持体すなわち波形ゴ
ム板が示されている。この波形ゴム板１は、ゴムのモー
ルド製品で、長尺平板状の基板２と、その基板２の上に
長手方向に立設された波形板４とで形成され、基板２に
は、波形板４の凹部に位置するように複数の取付孔３が
形成されている。なお、全体の高さＨは、例えば１２ｃ
ｍに形成されている。

【００１３】次に、緑化工法の施工の態様を説明する。

【００１４】図２及び図３において、地山１０の吹付モ
ルタル層１１の上面に、波形ゴム板１をモルタル層１１
の傾斜方向に直交するように複数段配置し、取付孔３に
アンカピン１４を挿通してモルタル層１１及び地山１０
に打ち込んで固定する。なお、図中の符号１１ａは水抜
き孔である。

【００１５】次いで、基盤砂１２をモルタル層１１の上
に波形板４の上縁まで流し込んで固化させる。

【００１６】最後に、固化した基盤砂１２の上面に、緑
化基盤材１３を、厚さｈ（例えば３ｃｍ）だけ吹付けて
終る。

【００１７】図４は、複数の短尺な波形ゴム板１Ａを、
モルタル層１１の傾斜方向に直交するように、千鳥状に
複数段配置した例である。この配置例は、既設モルタル
層１１の凹凸が大きい場合に好適である。

【００１８】

【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、波
形ゴム板は吹付モルタル面に密着し、基盤砂を確実に保
持することができる。

【００１９】また、波形ゴム板は、長く連続的に配置す
ることが可能で、従来に比べて作業性を大巾に向上する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図。

【図２】施工の態様を説明する垂直断面図。

【図３】波形ゴム板の一配置例を示す平面図。

【図４】波形ゴム板の別の配置例を示す平面図。

【符号の説明】

１、１Ａ・・・波形ゴム板 ２・・・基板 ３・・・取付孔 ４・・・波形板 １０・・・地山 １１・・・吹付モルタル １１ａ・・・水抜孔 １２・・・基盤砂 １３・・・緑化基盤材 １４・・・アンカピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺平板状で複数の取付孔が形成された
   基板と、該基板上に長手方向に立設された波形板とをゴ
   ムで一体に形成したことを特徴とする法面緑化基盤砂の
   保持体。