JPH0751790B2 - 建築物の免震基礎構造 - Google Patents

建築物の免震基礎構造

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JPH0751790B2
JPH0751790B2 JP10689688A JP10689688A JPH0751790B2 JP H0751790 B2 JPH0751790 B2 JP H0751790B2 JP 10689688 A JP10689688 A JP 10689688A JP 10689688 A JP10689688 A JP 10689688A JP H0751790 B2 JPH0751790 B2 JP H0751790B2
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seismic isolation
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building
board
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功生 林
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功生 林
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、この上に構築する種々の建築物を地震等の振
動から保護する建築物の免震基礎構造に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来の免震技術は、基本的に基礎コンクリート等の建築
物の躯体との間に積層ゴム等の弾性材を介在させる構造
を有するものである。
[発明が解決しようとする課題] 従来の技術は、上記の如くであり、積層ゴム等により、
数点で建築物の躯体を支える構成であるから、振動によ
る揺れが大きい場合に、躯体を安定した状態に支えきれ
ない問題点がある。
本発明では、上記従来例と異なり、躯体の直下に免震装
置を配するのではなく、建築物が構築される敷地そのも
のを免震構造化し、しかもそれより上方の各要素を、点
ではなく、面で支え得る構成にし、安定した構造であ
り、かつ優れた免震効果を得ることを目的とするもので
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨とするところは、 掘下げた基礎用凹部の最下端に、平滑に転圧した砂利層
を構成し、上記砂利層上に、上下のプレート間に多数の
弾性材を介在させて構成した免震ボードを配置し、上記
免震ボード上に建築物の土台を載せる基礎部材を配し、
かつ上記免震ボードの上のプレートを含んで、これより
上方の構成要素と上記基礎用凹部の周側内面との間にク
ッション部材を配した建築物の免震基礎構造である。
上記基礎用凹部は、建築物用の敷地の内、その建坪より
若干広い領域について、必要な深さに堀下げて構成す
る。上記必要な深さは、上記免震ボード上に、掘下げた
際に取出した土砂を埋め戻す構成にするか否かによって
異なる。埋め戻す構成にする場合には、上記基礎用凹部
を、上記免震ボードの上面がグランドラインより低くな
るように、深く掘り下げる。そして上記免震ボードの上
面に、上記基礎部材の下部を埋設すべくグランドライン
まで土砂を埋め戻すこととする訳である。
前記砂利層は、免震ボードの下のプレートを水平に配置
できるようにするため、その上面を水平にかつ平滑に構
成する。
上記免震ボードは、前記したように、上下の充分に強度
のあるプレートの間に多数の弾性材を介在させて構成し
たものである。上記上下のプレートは、プラスチック、
木材又は金属、あるいはこれらの複合材を構成すること
ができる。いずれにしても材質を特定のものに限定する
理由はなく、充分な強度や耐候性等を有するものであれ
ば良い。上記弾性材は、天然ゴム系のゴム又はクロロプ
レン系のゴムが適当である。硬度及び弾性等が適当であ
り、機械的強度や耐候性に優れたものであれば、特定の
材質に限定するものではない。
前記基礎部材は、それぞれ土台を載せるための単独のコ
ンクリート製部材で、必要な位置に配置するものであ
る。
前記クッション部材は、必要な弾性を有する部材であれ
ば良い。
なお、免震効果を、より向上させるために、前記免震ボ
ード上に、または前記のように免震ボード上に掘り下げ
た際の土砂を埋め戻した場合には、埋め戻した土砂の上
面に、容積に満たない量の液体を封入したタンクを配置
する。即ち、このタンクは、建築物の床下に配置される
ことになる。このタンクは複数個配置するのが適当であ
る。
上記タンクに封入する液体としては、種々の液体が採用
可能である。建築物に使用するものであるから不燃性で
あることが好ましい。もっとも簡単には水が使用でき
る。なお上記液体は、タンク中に、その容量の半分以下
程度封入するのが適当である。より好ましくは1/3程度
である。
[作用] しかしてこの建築物の免震基礎構造で建築物の躯体を支
持した場合には、これが、建築物を支持する敷地自体を
支える構造であるあるため、敷地そのものを免震化し、
その上の構造物に、優れた免震効果を付与するものであ
る。
地震等の振動は、免震ボードの下のプレートには、砂利
層を通じて殆ど直接に伝達される。なお免震ボードの上
下のプレート間には弾性材が介在させてあり、それらの
弾性材により、これより上方の要素の固有周期が長周期
化されている。したがって上記の如く直接に下のプレー
トに伝達した振動は、上のプレート以上が長周期化さ
れ、加速度応答が小さくなっているので、上のプレート
以上の要素には伝達しにくくなる。
そして上下のプレートとその間の多数の弾性材によって
構成される免震ボードにより、このような効果が得られ
るので、従来の点で躯体を支える構造と異なり、面で支
える構造であるので、構造的に非常に安定したものであ
り、地震に対して充分な強度をもち得るものでもある。
また前記のように、免震ボード上に、又はこの上に土砂
を埋め戻す構成では、その上に、その容量に満たない液
体を封入したタンクを配置した場合には、その作用によ
り、振動の減衰効果を得ることができる。したがって免
震効果を一層高めることができる。
また上記のように土砂を埋め戻した場合には、免震構造
が露出しないという自然な状態を確保できる。
更に附随的効果として、この免震基礎構造では、建築物
が、地盤から免震ボードにより絶縁されるので、湿気を
減少させる効果が得られる。また更に、この免震基礎構
造では、構成要素の全てを現場打ちではなく、工場生産
で行なうことができる。
[実施例] 以下図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。
図面に示したように、敷地内の建築物10を建てる領域
に、その建坪より若干広い範囲で掘下げ、基礎用凹部1
を構成する。そして上記基礎用凹部1の最下部に砂利を
敷き詰め、転圧して上面を平滑にかつ水平に均した砂利
層2を構成し、この砂利層2上に免震ボード3を配置す
る。
この免震ボード3は、上下のプレート4、5とその間に
介在させて多数の円柱状の弾性材6、6……とで構成し
たもので、下のプレート5、は上記基礎用凹部1の底面
の寸法形状と略同一の寸法形状に構成したものであり、
免震ボード3を上記砂利層2上に配置すると、上記下の
プレート5が砂利層2を略完全に覆う如くになる。上の
プレート4は、これより若干小さな寸法に構成したもの
である。また上記弾性材6、6……は、クロロプレンで
成形したものである。
上記免震ボード3の上のプレート4上には、建てる建築
物10に必要な数のコンクリート製基礎部材7、7……を
配置する。
一方、図面に示したように、上記基礎用凹部1の周側内
面に沿ってゴム製のクッション部材8を内張り状に配置
する。このクッション部材8は、上記免震ボード3の上
のプレート4の端部から上記基礎用凹部1の周側内面ま
での幅の平板状のゴム部材を、上記免震ボード3の下の
プレート5上からグランドラインGまでの高さに配置す
るものである。
更に上記免震ボード3の上のプレート4上には、上記ク
ッション部材8の内側の範囲で、その高さまで、基礎用
凹部1の構成のために掘出した土砂を埋め戻し、その上
面に、容量の1/3程度の量の水を封入したタンク9、9
…を配置する。これらのタンク9、9…は、平面円形に
構成したものである。
こうした上で前記コンクリート製基礎部材7、7…上に
土台を載せ、建築物10を構成する。
しかしてこのような免震基礎構造に於いては、地震等の
振動が生じた場合には、その振動は、免震ボード3の下
のプレート5までは、砂利層2を通じて殆ど直接に伝達
される。
ところで免震ボード3の上下のプレート4、5間には多
数の弾性材6、6…が介在させてあるので、これらの弾
性材6、6…により、上プレート4より上方の構成に於
ける振動系の固有周期が長周期化されている。
したがって上記のように殆ど直接に下のプレート5に伝
達した振動は、上のプレート4以上が上記の如くして、
その固有周期が長周期化されているため、加速度応答が
小さくなり、上のプレート4以上の構成要素には振動が
伝達し難くなる。
そして上記の免震効果は、上下のプレート4、5とその
間の多数の弾性材6、6…とからなる免震ボード3によ
って得られるものであり、上方の部材に対する支持が面
によるものであるため、構造的に、非常に安定してお
り、地震等による倒壊のおそれが殆どない。
また免震ボード3上には、土砂を埋め戻し、その上に、
容量の1/3程度の水を封入した複数のタンク9,9…を配置
したので、それらの作用により、振動の減衰効果が得ら
れる。したがって免震ボード3の上記効果とあいまって
免震効果を一層高めることができる。
[発明の効果] 本発明は、基礎そのものを、前記のような免震構造にし
たもので、基礎と建築物の躯体との間に免震装置を挿入
した従来例と比較して構造上安定したものが得られ、地
震に対して倒壊等のおそれのない充分強度のあるものが
容易に得られる。またその各構成要素が工場生産に適す
る利点がある。
更にこの免震基礎構造に、液体を封入したタンクを併用
した場合には、免震ボードの弾性材による上のプレート
以上の固有周期の長周期化に加えて、液体封入タンクに
よる振動の減衰作用により一層の高い免震効果を得るこ
とができる。
加えてまた免震ボード上に土砂を埋め戻す構成とした場
合には、建築物の床下に免震装置が見えないので、非常
に自然な構成になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示した断面説明図である。 1……基礎用凹部、2……砂利層、3……免震ボード、
4……上のプレート、5……下プレート、6……弾性
材、7……コンクリート製基礎部材、8……クッション
部材、9……タンク、10……建築物、G……グランドラ
イン。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘下げた基礎用凹部の最下部に、平滑に転
    圧した砂利層を構成し、上記砂利層上に、上下のプレー
    ト間に多数の弾性材を介在させて構成した免震ボードを
    配置し、上記免震ボード上に建築物の土台を載せる基礎
    部材を配し、かつ上記免震ボードの上のプレートを含ん
    で、これより上方の構成要素と上記基礎用凹部の周側内
    面との間にクッション部材を配した建築物の免震基礎構
    造。
  2. 【請求項2】上記基礎用凹部を、上記免震ボードの上面
    がグランドラインより低くなるように、深く掘下げ、上
    記免震ボードの上面に、上記基礎部材の下部を埋設すべ
    くグランドラインまで土砂を埋め戻した請求項1記載の
    建築物の免震基礎構造。
  3. 【請求項3】上記免震ボード上に、その容積に満たない
    量の液体を封入したタンクを配置した請求項1記載の免
    震基礎構造。
  4. 【請求項4】上記埋め戻した土砂の上面に、その容積に
    満たない量の液体を封入したタンクを配置した請求項2
    記載の免震基礎構造。
JP10689688A 1988-04-28 1988-04-28 建築物の免震基礎構造 Expired - Lifetime JPH0751790B2 (ja)

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JPH01278641A JPH01278641A (ja) 1989-11-09
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US6192649B1 (en) * 1995-05-12 2001-02-27 General Electric Company Elastomeric seismic isolation of structures and components
JP5217495B2 (ja) * 2008-02-26 2013-06-19 株式会社Ihi 円筒タンクの横滑り防止装置

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