JPH0751510B2 - 抗活性酸素作用剤並びにこれを有効成分とする抗活性酸素剤、食品、化粧料及び医薬品 - Google Patents

抗活性酸素作用剤並びにこれを有効成分とする抗活性酸素剤、食品、化粧料及び医薬品

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JPH0751510B2
JPH0751510B2 JP2051182A JP5118290A JPH0751510B2 JP H0751510 B2 JPH0751510 B2 JP H0751510B2 JP 2051182 A JP2051182 A JP 2051182A JP 5118290 A JP5118290 A JP 5118290A JP H0751510 B2 JPH0751510 B2 JP H0751510B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は成人病、悪性関節リウマチ、ベーチェット病等
の難病などの健康維持上障害となる諸疾患、火傷などの
外傷、ニキビ、シミ等の美容上の障害の予防、治療に効
果を有する新規抗活性酸素作用を有する抗活性酸素作用
剤並びに、この抗活性酸素作用剤を有効成分として含有
する抗活性酸素剤、加工食品、健康食品、機能性食品、
化粧料及び医薬品に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、動脈硬化症、脳卒中症、高血圧症、心筋梗塞症、
癌、糖尿病等の成人病を始め、悪性関節リウマチ、ベー
チェット病、クーロン氏病、潰瘍性大腸炎、肝炎、腎炎
等の難病、化学物質(例えば農薬等)で惹起される疾患
等が健康維持上障害となっている。また、火傷などの外
傷、ニキビ、シッシン、皮膚炎、シミ、ソバカス等が美
容上の障害となっている。
これらの各種障害は、必ずしも同一の原因により発症す
るものではないが、人体に対し直接障害を与えるものと
して、外的刺激で人体内に過剰の活性酸素や過酸化脂質
(以下、活性酸素等と言う)が生成し、細胞障害に関与
していることが知られている。
従来、これらの活性酸素等を抑制する物質として、植物
種子又は胚芽を焙煎し、次いで微生物を加えて醗酵せし
め、これに植物油を添加してなる組成物が特開昭63−79
834号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記植物種子又は胚芽を原料とし、焙煎、醗酵させた活
性酸素抑制組成物は、或程度の有効性はあるが、1日の
経口服用量が9〜15gと極めて大量であるため、非経口
はもちろん、経口服用の形態としても実際には適用し難
い点がある。また、経口以外の投与形態、例えば外用
剤、化粧料、注射剤等にする場合も有効成分の組成物中
抗活性酸素成分以外の成分が多く、製剤化し利用するこ
とに難点があった。更に、摂取を容易にするに小型加工
食品、例えばせんべい、クッキー、あめ等の素材とする
のも適当ではなかった。
本発明は上記活性酸素抑制物質からその抗活性酸素成分
類をより高純度に抽出した抗活性酸素作用物質並びにそ
の物質を含有する食品、化粧料、医薬品及び医薬部外品
等を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究の結
果、植物種子又は胚芽を焙煎し、醗酵させた原料物質中
の抗活性酸素作用物質は極性溶媒によく溶解し、非極性
溶媒に不溶であることを見出し、更に、非極性溶媒で原
料中の活性酸素抑制作用の不活性な物質である色素、脂
溶性物質が除去されることも見出した。これらの溶媒を
組み合せることで、原料物質の総活性以上の活性を保有
し、重量として1/10以下に濃縮された抗活性酸素作用を
有する物質を得ることができ、本発明を完成した。
本発明は植物種子又は胚芽類を焙煎した後、酵素処理
し、茶葉、ゆず汁を加えたものに植物油を加えて得られ
る原料物質を非極性溶媒で洗浄し、その後不溶物を極性
溶媒で抽出してなる抗活性酸素作用の大なる抗活性酸素
作用剤並びに同抗活性酸素作用剤を含有する抗活性酸素
剤、食品、化粧料、医薬品及び医薬部外品等である。
本発明に使用する植物種子又は胚芽類を焙煎した後、醗
酵させた活性酸素抑制原料物質は、特開昭63−79834号
公報に記載されているように、例えば米、小麦、大麦、
大豆、とうもろこし、はとむぎ、小豆、えんどう等の植
物種子又は上記植物種子の胚芽で、例えばぬか、小麦胚
芽等の胚芽類を麹かび、イースト等の醗酵処理によって
低分子の抗活性酸素物質を大量に遊離生成し、抗活性酸
素活性を強化したものである。この物質に抹茶、ごまを
加え、更にごま、大豆、綿実、とうもろこし、サフラワ
ー、月見草、ぬか、菜種、オリーブ等の植物油を加えて
もよい。
上記抗活性酸素作用物質の化学構造は不明であるが、比
較的分子量の小なる物質であると考えられる。そこで、
溶媒での抽出が可能であると考え、各種溶媒で抽出し、
その抗活性酸素活性を測定したところ、エタノール>ア
セトン≫メチルイソブチルケトン>酢酸エチル>エーテ
ル>n−ヘキサン>ベンゼンとなる(後記表1参照)。
このように抗活性酸素作用物質は極性溶媒に比較的良く
溶ける物質である。
従って、本発明において非極性溶媒で洗浄することによ
って、抗活性酸素作用物質を失うことなく、原料物質中
の抗活性酸素作用のない色素、脂溶性物質等が除去され
る。次に、このようにして得られた原料組成物の非極性
溶媒に不溶成分を極性溶媒で抽出すると、抗活性酸素作
用物質が抽出され、原料物質の1/10以下の重量になる。
上記洗浄工程において、使用する非極性溶媒としてはベ
ンゼン、n−ヘキサン、エーテル等が好適であり、この
洗浄操作は常温下で繰り返し行うか、ソックスレー式抽
出法で行うことも出来る。
上記抽出工程において使用する極性溶媒としては水、水
に溶解する溶媒例えば低級アルコール、アセトン、アル
キルケトン、酢酸エステル等特にアセトン、低級アルコ
ール類が好適である。これらの極性溶媒を2種以上に混
ぜ合わせて使用してもよい。抽出操作は常温でも行うこ
とが出来るが、60〜120℃程度の加温下で行うのが好適
である。
以上の如くして得られた抗活性酸素作用物質を含む抽出
液は常法により減圧下濃縮乾固する。要すれば凍結乾燥
して本発明の抗活性酸素作用物質が得られる。なお活性
成分はアルカリ側でやや不安定であるので、抽出、精製
過程は中性乃至酸性側で行なわれるのが好ましい。
以上のようにして得られた本発明の物質はその精製度に
よって種々変化するが、黄乃至茶褐色のあめ状乃至固型
状物であって、アルカリ性側でやや不安定である。そし
て、活性酸素(スーパーオキシド、ハイドロオキシラジ
カル、過酸化水素等)抑制作用、DPPH(1,1−ジフェニ
ル−2−ピクリルヒドラチル)法によるラジカルスカベ
ンジャー作用、過酸化脂質生成抑制作用、ラット心室性
不整脈防止作用、抗炎症作用を有する。
これらの作用は何れも生体内に生成した活性酸素や過酸
化脂質によって引き起される障害を抑制する能力を有す
ることを示すものである。
従って、本発明の組成物は前述の健康上の障害、美容上
の障害の予防、治療に有効な物質である。
本発明の上記抗活性酸素作用物質は経口、非経口の医薬
品、医薬部外品、化粧料等の分野で使用される一般の担
体、助剤、添加剤等と常法に従って製剤化して医薬品、
化粧料の他各種の製品とする。
経口剤としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、
シラップ剤等、非経口剤としては軟膏剤、クリーム、水
剤等の外用剤、無菌溶液剤、懸濁液剤等の注射剤等であ
る。
これらの製品を医薬として疾患に投与するときは20mg〜
500mgを1日1乃至数回、即ち20mg〜1000mgの全日量で
投与し、充分その効果を奏し得るものである。
本発明の上記抗活性酸素作用物質を食品に添加する場合
は、上記製剤の形態でもよいが、あめ、せんべい、クッ
キーなどの形態でそれぞれの食品原料に所要量を加え
て、一般の製造法により加工製造する。健康食品、機能
性食品としての摂取は、病気予防、健康維持に用いられ
るので、経口摂取として1日数回に分け、全日量として
50mg〜500mgを含む加工品として摂取される。また本発
明物質は、ビタミンC、ビタミンE、補酵素Qnなど一部
抗酸化性を有する化合物と併用することが出来る。また
これらの化合物は、本物質の安定化剤としての作用も有
し、併用することが有用である。これら抗酸化物質は常
用量以下で用いられる。
本発明の抗活性酸素物質は医薬品としては生理的に認め
られるベヒクル、担体、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定
剤、香料剤等と共に要求される単位用量形態に混和され
る。一般に抗活性酸素作用物質を20〜500mg含有させ
る。
錠剤、カプセル剤等に混和される佐薬は次のようなもの
である。トラガント、アラビアゴム、コーンスターチ、
ゼラチンのような結合剤、微晶性セルロースのような賦
形剤、コーンスターチ、前ゼラチン化澱粉、アルギン酸
のような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤
滑剤、ショ糖、乳糖、サッカリンのような甘味剤、ペパ
ーミント、アカモノ油、チェリーのような香味剤、カプ
セル剤の場合は、上記の材料に更に脂油のような液体担
体を含有することができる。また、他の材料は被覆剤と
して又は製剤の物理的形態を別な方法で変化させるため
に存在させることができる。例えば、錠剤はシェラッ
ク、砂糖で被覆することができる。シロップ又はエリキ
シルは本発明の活性物質に加えて甘味剤としてショ糖、
防腐剤としてメチル又はプロピルパラベン、色素及びチ
ェリー又はオレンジ香味のような香味剤を含有すること
ができる。
注射剤のための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル
中の本発明の活性組成物、ゴマ油、ヤシ油、落花生油、
綿実油等のような天然産出植物油又はエチルオレエート
等のような合成脂肪ベヒクルを溶解又は懸濁させる通常
の方法によって処方することができる。また、緩衝剤、
防腐剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合することがで
きる。
外用剤としては、基剤としてワセリン、パラフィン、油
脂類、ラノリン、マクロゴール等を用い、通常の方法に
よって軟膏剤、クリーム剤等とする。
次に本発明の実施例及び本発明の効果を示す試験例を挙
げる。本実施例は本発明を詳細に説明する目的で特に好
ましい態様を示したもので、本発明はこれに制限される
ものではない。
〔実施例〕
参考例:本発明の原料物質の製造 大豆、はとむぎ、小麦、小麦胚芽、米ぬかを別々に95〜
98℃で約60分焙煎し、各1.0重量部ずつ混合した後、蒸
気で柔らかくなるまで蒸す。これに市販の麹を少量加え
2,3日間醗酵させる。これを常温で風乾した固型物を細
粉化する。これに抹茶1.0重量部、煎りごまをすったも
の1.0重量部及び100%ゆず汁0.5重量部を加え混合後、
ごま油に2日間浸す。次に要すれば液部を遠心分離し、
残った固形物に大豆、はとむぎ、小麦、小麦胚芽の粉末
及び米ぬかを適量追加して本発明の原料末を得る。
実施例1 参考例で得られた原料末20gをn−ヘキサン100mlに懸濁
し、常温で1時間攪拌し、静置した後、上澄を可及的に
傾瀉法で除き、更に同様に2回洗浄して固型物を濾取、
風乾し固型分14.68gを得る。かくして得られた固型分1
4.68gをエタノール50mlに懸濁し、水浴(88〜90℃)中
で30分攪拌しながら煮沸する。放冷後濾過し、濾取した
固体をエタノール約30mlで洗い、得られた固体を更にエ
タノール50mlを加え、前記と同様に加熱抽出し、放冷後
濾過する。濾取固体は風乾し、12.85gが得られる。エタ
ノール部を合し減圧下に蒸発乾固すると茶褐色半固型状
の抗活性酸素作用物質1.59gを得る。
実施例2 実施例1で得られた抗活性酸素作用物質1.32gにエタノ
ール16mlを加えよく攪拌すると灰褐色固体が析出する。
これを濾別、エタノール溶液に150mgの活性炭を加えよ
く攪拌したのち、活性炭を濾別し、エタノール液を減圧
濃縮すると、黄褐色半固型あめ状の抗活性酸素作用物質
0.96gを得る。
以上の如くして得られた本発明のエタノール抽出抗活性
酸素作用物質の0.0125%(v/v)メタノール中の紫外線
吸収スペクトルは第1図の通りであり、赤外線吸収スペ
クトルは第2図の通りである。
実施例3 実施例1で得られた抗活性酸素作用物質5gを水50mlに加
え乳濁液とし、これをベンゼン80mlずつで5回洗浄す
る。後水層を酢酸エチル70mlずつで3回抽出し、水層を
食塩で飽和し、さらに酢酸エチル70mlずつで2回抽出す
る。各酢酸エチル抽出液を合わせ、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、濃縮乾固すると黄褐色粉末の抗活性酸素作用
物質1.26gを得る。
本品を試験例2のラジカルスカベンジャー作用の方法で
調べると、α−トコフェロールと同等の活性を有する。
以上の如くして得られた酢酸エチル抽出抗活性酸素作用
の物質の0.005%(w/v)エタノール中の紫外線吸収スペ
クトルは第3図の通りであり、赤外線吸収スペクトルは
第4図の通りである。
実施例4 実施例1の製法において、エタノールに代えて水:アセ
トン(1:4)の混合液を用い同様に操作すると茶褐色半
固型物の抗活性酸素作用物質2.8gを得る。
実施例5 参考例で得られた原料末5gをソックスレー抽出器を用い
てn−ヘキサンで洗浄した固体3.67gに水100mlを加え、
100℃、30分加熱抽出する。同じ操作を2回行い、水溶
部を集め減圧濃縮し、更に凍結乾燥し、黄褐色半固型状
の本発明の抗活性酸素作用物質0.38gを得る。
実施例6 参考例で得られた原料末5gをn−ヘキサン25mlに懸濁
し、常温で1時間攪拌し、後静置し、上澄を可及的に傾
瀉法で除き、更に同様に2回洗浄して固型物を濾取し
た。この固型物をベンゼン25mlずつで、上記n−ヘキサ
ンで行ったと同様の操作により3回洗浄し、固型物を濾
取し乾燥する。この固型物を酢酸エチルに懸濁し、水浴
中(88〜90℃)で30分攪拌しつつ煮沸し抽出する。放冷
後濾過し、15mlの酢酸エチルで洗う。更に得られた固体
を前記と同様の操作で酢酸エチルで2回熱抽出を繰り返
す。以上の操作で得られた酢酸エチル抽出液を合わせ、
水洗し後無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発乾
固すると黄褐色粉末状の抗活性酸素作用物質110mgを得
る。
実施例7 実施例6の製法において、酢酸エチルに代えてメチルイ
ソブチルケトンを用い同様に操作すると黄褐色粉末状の
抗活性酸素作用物質125mgを得る。
なお、原料中に含有される抗活性酸素作用物質の各種溶
媒による抽出率を示す試験結果を下記に示す。
試験方法 原料0.1gに各溶媒5mlを加え、1分間撹拌した後、10分
間3,000rpmで遠心分離し、上澄4mlを濃縮した後エタノ
ール0.32mlを加えて溶かしDPPH法〔M.S.Blois:Nature 4
617,1199(1958)〕で測定した。
結 果 本試験結果を下記第1表で示す。
実施例8 カプセル剤、錠剤 抗活性酸素作用物質 15 乳 糖 70 ステアリン酸マグネシウム 15 各重量部を均一に混合し、カプセル剤又は錠剤とする。
実施例9 散剤、顆粒剤 抗活性酸素作用物質 30 澱 粉 30 乳 糖 40 各重量部を均一に混合し、散剤、顆粒剤とする。
実施例10 注射剤 抗活性酸素作用物質 2 界面活性剤 8 生理食塩水 90 各重量部を加熱混合、滅菌して注射剤とする。
実施例11 クッキー 抗活性酸素作用物質2%重量を含む小麦粉に、食塩、シ
ョ糖、バターなどで味付けしたものを適量の水でよく攪
拌し190〜200℃で30分焼き上げてクッキーとする。
実施例12 ゼリー 寒天13gを水1に加熱溶解し、さらにショ糖500g、水
あめ150g及び塩少々を加え、攪拌しながら加熱溶解させ
た後、2%重量の抗活性酸素作用物質、果汁、着色料、
香料などを加えて冷却しゼリーとする。
実施例13 あめ ショ糖20重量部、水あめ(75%固型分)10重量部に水10
重量部を加え混合し150℃に加熱攪拌後、2%重量の抗
活性酸素作用物質、及び着色料、香料等を加え冷却して
あめとする。
実施例14 ハンドローション剤 カーボワックス1500 15重量部、アルコール8重量部及
びプロピレングリコール90重量部をよく混合溶解し、水
52.5重量部、抗活性酸素作用物質2重量部及び香料、防
腐剤の適量を加えハンドローション剤とする。
実施例15 外用剤(処方例1) パラオキシ安息香酸エチル 0.1 パラオキシ安息香酸ブチル 0.1 ラウロマクロゴール 0.5 セタノール 18 白色ワセリン 40 水 36.3 抗活性酸素作用物質 6 各重量部の各成分を用い抗活性酸素作用物質は水に溶解
し、常法に従って軟膏とする。
実施例16 外用剤(処方例2) ポリエチレングリコール 40 ステアレート 3.1 グリセリールステァレート 7.7 ベヘェニールアルコール 8.5 スクワレン 12.3 グリセリントリオクタノエート 12.3 プロピルパラベン 0.1 メチルパラベン 0.1 ジソジュウムEDTA 0.3 ジプロピレングリコール 7.7 クエン酸 0.2 クエン酸ナトリウム 1.4 抗活性酸素作用物質 6.0 水 40.3 各重量部の各成分を用い抗活性酸素作用物質は水に溶解
し、常法に従って軟膏とする。
なお、前記実施例8〜15に用いている抗活性酸素作用物
質は実施例1〜7により得られたものである。
次に本発明の物質の抗活性酸素作用(SOD単位)、ラジ
カルスカベンジャー作用及び脂質過酸化抑制作用の試験
について述べる。
試験例1 抗活性酸素作用 1) 試験方法 Y.Niwa〔Inflamation 10,80〜81(1986)〕の方法に従
った。即ちO2 -については、O2 -がフェリチトクロムCを
還元する還元量をベックマンのスペクトロホトメーター
の波長550nmで測定し、O2 -に換算する方法を用い、H2O2
はパーオキシダーゼの存在の下にスコポレチンの発する
蛍光を減少させることから、スコポレチンとパーオキシ
ダーゼを用い、スコポレチンの蛍光減少度を日立製作所
の蛍光分光々度計でexcitation 370nm、emission 460nm
で測定する。OH・に関しては、α−ケト−メチオール−
酪酸(KMB)とOH・が反応してエチレンガス(C2H4)を
産生する原理を用いて、エチレンガスを日立のガスクロ
マトグラフィーにより定量し、OH・に換算する方法を用
いた。
2) 供試物質 イ) 参考例で造られた原料末 ロ) イ)のエタノール抽出物(実施例1) 3) 結果 下記第2表の通りであった。
原料末と、そのエタノール抽出物との重量当りの抗活性
酸素効果(SOD単位)の比較 数値はコントロール(原料など未添加の活性酸素産生
値)を100とした産生値であり、原料末およびエタノー
ル抽出物0.6mg/ml当りの各活性酸素産生値である。SOD
単位の比較は第2表のO2 -の項の値で示される。すなわ
ちエタノール抽出物は原料末に対し重量当り25〜30倍の
単位を有することとなる。
試験例2 ラジカルスカベンジャー作用 1) 試験方法 M.S.Blois:Nature 4617,1199(1958)及び寿野他:武田
研究所報44,30(1985)に記載の方法に従って行った。
2) 供試物質 イ) 実施例1で得られた本発明の物質 ロ) α−トコフェノール(対照) 3) 結果 下記第3表の通りであった。
以上の結果より明らかな通り、本発明物質はラジカルス
カベンジャー作用を有し、その活性の強さはα−トコフ
ェロールに近い値を示した。
試験例3 脂質酸化抑制作用 1) 試験方法 ラットの全脳又は肝臓を摘出し、Nowichi等の方法〔J.C
ereb.Blood Flow Metabol.,33(1982)〕によりミト
コンドリヤ画分を得、これを用いて、M.Suno等の方法
〔BBRC125,1046(1984)〕の方法で生成する過酸化脂質
量をチオバルビツール酸でM.Uchiyamaの方法〔Anal.Bio
chem.86,271(1978)〕により測定した。
2) 供試物質 実施例5により得られた本発明の物質。
3)結果 下記第4表の通りであった。
以上の結果より明らかな通り、本発明物質はNADHを添加
しない基本系でも脂質過酸化抑制作用が見られ、強力な
抗酸化作用を有することが明らかである。
次に本発明の物質が抗炎症作用を有する試験について述
べる。
実施例4 ラットカラゲニン浮腫抑制作用 1) 試験方法 6週令のウィスター系ラッドを使用し、供試物質として
の実施例1で製造した抗活性酸素作用物質は水溶液とし
て0.5ml/100g体重の割合で経口で投与した。対照群(コ
ントロール)にはいずれも5%アラビアゴムを同様に経
口で投与した。また陽性対照群にはインドメサチン3mg/
kgを5%アラビアゴムに懸濁した試料を経口で投与し
た。供試物質投与1時間後、1%λ−カラゲニン生理食
塩水0.1mlを供試ラットの右後肢足蹠に皮下投与し、更
に3時間後に足蹠容積を測定し、対照群に対する抑制率
を算出した。
2) 試験結果 下記第5表の通りである。
なお、同様の試験を実施例5で製造した抗活性酸素作用
物質を供試物質として行った結果を第6表に示す。
以上の結果より明らかな通り、本発明の物質は抗炎症作
用を有し、その活性は抗酸化作用(単位)に比例して増
大する。
次に本発明の物質が循環機能低下に対する阻止効果(心
不全に対する効果)を有する試験について述べる。
試験例5 ホルボール ミリスティト アセテート(PM
A)のラット心循環機能低下に対する阻止効果(心不全
に対する効果) 1) 試験方法 PMAは白血球に作用してNADPHオキシダーゼを活性化して
活性酸素を生成させる。ラットを麻酔後開胸し、PMA20
μgを5分間静脈内に持続注入すると、全身血圧下降及
び心拍出量の低下が見られる〔武田研究所法47,39(198
8)〕。
このような心機能低下に対し、実施例1で製造した抗活
性酸素作用物質を50mg/kg直腸内に30分前に投与し、そ
の10分後の効果を測定した。
2) 試験結果 下記第7表に示す。
以上の結果より明らかな通り、本発明の物質は心不全抑
制作用を有する。
〔発明の効果〕
本発明は極めて強い抗活性酸素作用を有する新規物質で
ある。さらに、この物質を含有する抗活性酸素剤及び医
薬品は近年、静脈硬化症、脳卒中症、高血圧症、心筋梗
塞症、癌、糖尿病等の成人病を始め、悪性関節リウマ
チ、ベーチェット病、クーロン氏病、潰瘍性大腸炎、肝
炎、腎炎等の難病、化学物質(例えば農薬等)で惹起さ
れる疾患等の健康維持上障害、火傷などの外傷、ニキ
ビ、シッシン、皮膚炎、シミ、ソバカス等の美容上障害
の予防、治療に効果があり、更に本物質を含有する食品
は上記各種の疾病の予防治療に有効である極めて有用な
発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2で得られた本発明の物質の紫外線吸収
スペクトル、第2図は同赤外線吸収スペクトルを示す。 第3図は実施例3で得られた本発明の物質の紫外線吸収
スペクトル、第4図は同赤外線吸収スペクトルを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物種子又は胚芽類を焙煎した後、酵素処
    理し、茶葉、ゆず汁を加えたものに植物油を加えて得ら
    れる物質を非極性溶媒で洗浄し、その後不溶物を極性溶
    媒で抽出してなることを特徴とする抗活性酸素作用剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の抗活性酸素作用剤を含有す
    ることを特徴とする抗活性酸素剤。
  3. 【請求項3】請求項1記載の抗活性酸素作用剤を含有す
    ることを特徴とする食品。
  4. 【請求項4】請求項1記載の抗活性酸素作用剤を含有す
    ることを特徴とする化粧料。
  5. 【請求項5】請求項1記載の抗活性酸素作用剤を含有す
    ることを特徴とする抗炎症剤。
  6. 【請求項6】請求項1記載の抗活性酸素作用剤を含有す
    ることを特徴とする心不全治療剤。
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