JPH075081Y2

JPH075081Y2 - ソレノイドによる駆動装置

Info

Publication number: JPH075081Y2
Application number: JP1988094020U
Authority: JP
Inventors: 浩一田中; 譲二東海
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1988-07-18
Filing date: 1988-07-18
Publication date: 1995-02-08
Anticipated expiration: 2003-07-18
Also published as: JPH0215960U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、用紙搬送装置等の途中の部分に設け、用紙の
反転等の作用を行うための駆動ローラの駆動機構に関
し、特に、ソレノイドを用いて反転ローラの駆動を行う
際に、前記反転ローラをソレノイドにより駆動系に対す
る押圧の動作を良好な状態で行い得るようにする装置に
関する。

（従来の技術）複写機等のような画像形成装置においては、通常の片面
コピー等のような記録紙を作成することの他に、用紙の
１つの面に複数の画像を重ねて転写したり、用紙の両面
に画像を転写して、両面コピー等を作成することが行な
われている。上記したような画像形成装置においては、
通常の片面コピー等のような記録紙を作成するための用
紙搬送路に対しては、片面複写済み用紙の戻し路を形成
しておき、片面複写済み用紙として作成された記録紙を
再び画像形成部分に向けて戻し、その用紙の画像面また
は、その用紙の裏面に所定の画像の記録を行うことが出
来るような手段が用いられている。

上記したように、片面複写済み用紙を再び画像の転写位
置に戻すための手段としては、例えば、特開昭63−5743
7号公報等に示されるような種々の手段が用いられてい
るが、多重複写の場合と、両面複写の場合とでは、用紙
の面が逆に設定されることが必要である。そこで、従来
の装置においては、いずれか一方の画像の転写モードの
場合に、用紙を反転した状態で、感光体ドラム等の画像
転写手段に送り込むような処理を行っている。そして、
上記したような用紙の反転を行うために、トリローラ装
置と呼ばれる反転機構が一般に用いられているが、その
他に、反転トレイに対して反転ローラ機構を設けてお
き、前記反転トレイに片面複写済み用紙を導入した後
で、前記反転ローラを逆方向に駆動して、次の処理工程
に向けて排出するような動作を行う装置が多く用いられ
ている。

（考案が解決しようとする問題点）上記したような従来の用紙反転装置においては、反転ロ
ーラ装置の駆動を行うために、複雑な反転駆動機構を設
けることが必要であるという問題があった。そこで、そ
の駆動機構を簡素化するために、反対方向に回転してい
るプーリと、前記プーリに押圧される駆動伝達機構を用
いて、反転ローラの逆転駆動を行うようにする手段を用
いることが行なわれている。そして、上記したような逆
転駆動機構をソレノイドにより駆動することにより、反
転ローラの駆動の切換を比較的容易に行うことが出来る
ようになる。

しかしながら、上記したような従来のソレノイドを用い
た駆動切換装置の場合に、前記ソレノイドの通電時に、
プーリ等に対する押圧力が良好に設定されないと、駆動
ローラの反転駆動が正確に行なわれず、装置が正常に作
動しないという問題が発生する。ところが、従来のソレ
ノイドを用いる場合に、プランジャーを本体の底面に密
着させた状態で、駆動伝達機構の調整を行っているため
に、例えば、駆動伝達に用いるプーリの密着状態が狂っ
た場合等には、その位置の調整が非常に面倒になるとい
う欠点を有していた。

（考案の目的）本考案は、上記したような従来より用いられている装置
の欠点を解消するもので、ソレノイドのプランジャーを
本体の底部から浮かした状態で、その位置決めを行い得
るように設定し、ソレノイドに通電してプランジャーを
引いた状態で、駆動伝達機構の密着性を良好に維持させ
得るようにする装置を提供することを目的としている。

（問題点を解決するための手段および作用）本考案は、反対方向に回転する一対の伝導ローラを含む
駆動系の装置と、前記伝導ローラの１つに対して被駆動
系の摩擦ローラを押圧して駆動の伝達を行うとともに、
前記被駆動系の摩擦ローラを揺動可能なリンクに支持さ
せ、前記リンクをソレノイドにより揺動させる装置に関
する。本考案においては、駆動系の伝導ローラ37、37a
を固定位置に配置し、被駆動系の摩擦ローラ23を前記２
つの伝導ローラの一方に押圧して、前記摩擦ローラを介
してローラ部材21に対する駆動を行う手段を構成し、前
記摩擦ローラを支持するリンク30を支軸に対して揺動可
能に支持し、前記リンク30の一端に配置するソレノイド
は、装置のフレームに対してソレノイド１の本体２をプ
ランジャーの軸方向に調整可能に設け、前記駆動系の１
つの伝導ローラと被駆動系の摩擦ローラ23とを押圧する
位置にリンク30を揺動させた状態で、ソレノイド１の本
体２の底部分2aとプラジャー３の端部3aとの間に所定の
間隔の隙間を形成するように、ソレノイド本体をフレー
ムに固定する手段を構成している。

したがって、本考案の駆動手段として用いるソレノイド
は、プランジャーが本体の底部分に対して、若干の隙間
を持った状態で、そのプランジャーによる他の部材の位
置決めを行うことが出来るので、前記ソレノイドにより
揺動される部材の動作の範囲の調整を容易に行うことが
出来るものとなる。また、本考案のソレノイドを用紙反
転機構の駆動源として用いる場合には、前記ソレノイド
に通電した際に、駆動機構の動力の伝達を良好に行うこ
とが出来、用紙の反転排出等の動作が正確に行われ得る
ものとすることが出来る。

（実施例）図示された例に従って、本考案のソレノイドによる駆動
装置の構成を説明する。第１図に示される実施例は、本
考案の用紙反転装置のローラ駆動切換に用いるソレノイ
ドの断面を示すもので、ソレノイド１の本体２には、そ
の内部にプランジャー３が軸方向に摺動可能に配置され
ており、前記本体２に通電が行なわれることによって、
プランジャー３を本体内部で吸引して、底部分2aに向け
て移動させ得るように構成される。また、前記ソレノイ
ドの実施例においては、本体２の底部分2aと、プランジ
ャー３の端部3aとの間には、所定の隙間ｓが設定された
状態で、その位置決めの作用が行われるようになってい
る。したがって、本考案で用いるソレノイド１において
は、プランジャー３の下限位置の調整を行う場合には、
上記したように、プランジャー３の端部3aが本体の底部
分2aに対して、若干の隙間ｓが保持される状態で位置決
めし、他の被作動部材をロッド４を介してプランジャー
の先端に取付けて、駆動機構を構成する各部材の位置決
めの動作を行うようにする。

第２図および第３図に示される本考案の実施例は、複写
機等の画像形成装置における用紙反転装置の駆動機構を
示すもので、前記駆動機構において、反転ローラ21の駆
動軸22に対して、ソレノイド１によって揺動されるリン
ク30を支持した場合の例を示している。前記第２図に示
される用紙反転装置の駆動機構は、モータの出力軸に設
けられた駆動プーリ49から、ベルト48を介して駆動が行
われる駆動ギヤ44に対して、複数の中間ギヤと伝導ギヤ
とを組合せて、駆動系の駆動伝導機構を形成している。

前記駆動伝達機構においては、前記駆動ギヤ44に噛合う
中間ギヤ41、43を介して伝導ギヤ42を駆動する駆動系統
と、駆動ギヤ44と中間ギヤ41を介して伝導ギヤ40を駆動
する駆動系統とを配置している。そして、前記駆動系の
端部に配置する２つの伝導ギヤ40、42を、互いに反対方
向に回転させるようにする。また、前記２つの伝導ギヤ
40、42のそれぞれには、伝導ローラ37、37aを配置し、
前記伝導ローラ37、37aのいずれかに被駆動系の摩擦ロ
ーラ23を押圧することにより、反転ローラ軸22に支持さ
れる反転ローラ21を駆動する。

また、前記駆動系に対応させて配置する被駆動系では、
反転ローラ21の軸22に支持されるリンク30には、摩擦ロ
ーラ23を配置し、前記摩擦ローラ23を１対の伝導ローラ
37、37aのいずれかに押圧することにより、被駆動系に
対する駆動の伝達を行うようにする。前記反転ローラ21
に対する駆動機構において、駆動軸22を介して揺動可能
に設けるリンク30の下端部に、ソレノイド１のロッドに
取り付けたリンク31を接続し、前記リンク31を支軸31を
を介して揺動可能に設け、前記リンク30の上端部にはソ
レノイドによる付勢方向に対抗する作用を行うスプリン
グ33を配置している。また、前記リンク30を揺動させる
ためのソレノイド１は、装置の本体フレームに対して、
ブラケット６を介して支持され、ソレノイド本体の固定
位置の調整を調節ネジ７によって行い得るように構成し
ている。さらに、本体フレームには、調節目盛り８等の
表示手段を設けておき、ソレノイド１に対する位置決め
の作用を容易に行うことが出来るようにする。

そして、ソレノイドのプランジャーの位置決めを行う際
には、第１図に示されたように、ソレノイドの本体底部
分2aに対して、プランジャーの端部3aが所定の間隔の隙
間ｓを持った状態で、摩擦ローラ23が駆動系の一方の伝
導ローラ37または37aに対して、所定の圧力で接する状
態で位置決めする。そして、前述したようにして、ソレ
ノイド本体２を装置のフレームに対して位置決めして固
定することにより、ソレノイドのプランジャーを本体内
部に吸引した際に、プランジャーの底部が本体の底部に
当接することなしに、摩擦ローラ23の伝導ローラに対す
る押圧の作用を良好な状態で行うことが出来る。また、
反転ローラの反対方向への駆動に際しては、ソレノイド
をオフにすることにより、スプリング33によってリンク
を揺動させ、摩擦ローラを反対側の伝導ギヤに押圧する
ことが出来るようにされる。

第３図には、本考案の駆動機構の正面図が示されている
もので、中間ギヤ41から反転ローラ21に至る伝導機構が
示されており、前記中間ギヤ41と伝導ギヤ40とはギヤの
噛合いであり、前記伝導ギヤ40と摩擦ローラ23の間には
伝導ギヤ40と同軸の伝導ローラ37を設けている。前記摩
擦ローラ23には同軸にギヤ36を設け、前記ギヤ36に噛合
うギヤ35を、反転ローラ21の軸22に設けている。また、
中間ギヤ41と伝導ギヤ42との間での駆動伝達機構は、上
記した第２図の場合と同様に、ギヤと摩擦ローラとの組
合せ機構を用いているものであり、それらの各駆動伝達
機構によって、伝導ギヤ40と42とにそれぞれ接続される
伝導ローラ37、37aを反対の方向に駆動出来るように構
成される。

上記したように構成された駆動機構は、第４図に示され
るような複写機等の画像形成装置において、反転トレイ
18の反転ローラ装置20に設けることが出来る。前記第４
図に示される実施例において、反転ローラ装置20は、反
転ローラとしての駆動ローラ21とピンチローラ25とを対
向させて配置しており、前記駆動ローラ21を正逆方向に
駆動することによって、用紙を反転トレイ18に導入し、
その後での用紙の排出を連続して自動的に行うことが出
来る。前記第４図に示される画像形成装置において、感
光体ドラム10に形成されたトナー画像を用紙に転写し、
その用紙を定着装置11を通して定着し、通常のコピーの
場合には、そのまま排出ローラ13を介して排出トレイ等
に排出する。これに対して、多重コピーや両面コピーを
作成する場合には、分岐爪12の切換によって、用紙を戻
し路15に案内し、中間トレイに一旦収容してから、その
片面複写済み用紙に対する画像の転写を行うことが出来
る。

前記中間トレイから片面複写済み用紙を搬出する場合
に、多重コピーと両面コピーの場合とでは、用紙の画像
面の位置が逆にすることが必要であるから、一方の複写
のモードに対しては、反転トレイを通して片面複写済み
用紙の反転の動作を行うことが必要になる。そして、反
転トレイを使用する場合には、戻し路15に設けた分岐爪
16を揺動させて片面複写済み用紙を反転トレイ18に導入
し、その片面複写済み用紙の終端部が反転ローラ装置20
にニップされている間に、前記反転ローラ装置の駆動ロ
ーラ21を逆回転させて、片面複写済み用紙を分岐爪16の
下側の案内面を通して排出することになる。

上記したように反転ローラ装置を構成する場合に、前記
反転ローラの駆動ローラ21の逆転駆動用として、前記し
たようなソレノイドによる駆動切換手段を用いることに
よって、その駆動力の伝達を良好に行うことが出来る。
なお、上記した本考案の実施例において、ソレノイドに
よる駆動切換機構は、前記したような反転ローラ装置の
みに適用が可能なものではなく、その他に、任意の装置
に適用することが可能である。また、本考案の実施例
は、画像形成装置として複写機を用いる場合の例を示し
たが、本考案が適用される画像形成装置としては、プリ
ンターやその他の装置にも適用され得るものであり、そ
の用途は特に限定されるものではない。

（考案の効果）本考案のソレノイドによる駆動装置は、上記したような
構成を有するものであるから、ソレノイドのプランジャ
ーが本体の底部分に対して、若干の隙間を持った状態
で、そのプランジャーによる他の部材の位置決めを行う
ことが出来る。そして、前記ソレノイドにより揺動され
る部材の押圧力が不足する場合には、プランジャーと本
体との隙間を小さくすることにより、押圧力が不足する
等の問題に容易に対応させることができる。さらに、前
記隙間を小さくするような動作により解決することに代
えて、ソレノイド本体をフレームに対して取り付ける位
置を調整することにより、駆動部材と被駆動部材との押
圧状態を容易に調整することが可能になる。また、本考
案のソレノイドを用紙反転機構の駆動源として用いる場
合には、前記ソレノイドに通電した際に、駆動機構の動
力の伝達を良好に行うことが出来、用紙の反転排出等の
動作を正確に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のソレノイドの断面図、第２図は本考案
が適用される反転駆動機構の側面図、第３図はその正面
図であり、第４図は画像形成装置の反転駆動機構として
用いる場合の説明図である。図中の符号１……ソレノイド、２……本体、３……プランジャー、
10……感光体ドラム、20……反転ローラ装置、21……反
転ローラ、22……駆動軸、23……摩擦ローラ、25……ピ
ンチローラ、30・31……リンク、37……伝導ローラ、40
・42……伝導ギヤ、41・43……中間ギヤ、44……駆動ギ
ヤ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】反対方向に回転する一対の伝導ローラを含
む駆動系の装置と、前記伝導ローラの１つに対して被駆
動系の摩擦ローラを押圧して駆動の伝達を行うととも
に、前記被駆動系の摩擦ローラを揺動可能なリンクに支持さ
せ、前記リンクをソレノイドにより揺動させる装置にお
いて、駆動系の伝導ローラ37、37aを固定位置に配置し、被駆
動系の摩擦ローラ23を前記２つの伝導ローラの一方に押
圧して、前記摩擦ローラを介してローラ部材21に対する
駆動を行う手段を構成し、前記摩擦ローラを支持するリンク30を支軸に対して揺動
可能に支持し、前記リンク30の一端に配置するソレノイドは、装置のフ
レームに対してソレノイド１の本体２をプランジャーの
軸方向に調整可能に設け、前記駆動系の１つの伝導ローラと被駆動系の摩擦ローラ
23とを押圧する位置にリンク30を揺動させた状態で、ソ
レノイド１の本体２の底部分2aとプランジャー３の端部
3aとの間に所定の間隔の隙間を形成するように、ソレノ
イド本体をフレームに固定することを特徴とするソレノ
イドによる駆動装置。