JPH0750586Y2 - スラストころ軸受の固定構造 - Google Patents

スラストころ軸受の固定構造

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JPH0750586Y2
JPH0750586Y2 JP6023989U JP6023989U JPH0750586Y2 JP H0750586 Y2 JPH0750586 Y2 JP H0750586Y2 JP 6023989 U JP6023989 U JP 6023989U JP 6023989 U JP6023989 U JP 6023989U JP H0750586 Y2 JPH0750586 Y2 JP H0750586Y2
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JP
Japan
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race
roller bearing
thrust roller
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recess
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光雄 坂東
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、スラストころ軸受を相対回転する二つの部材
のうちの一方に固定する構造にかかり、特に一方部材の
レース受け部にスラストころ軸受の一方レースを係合保
持させた構造に関する。
〈従来の技術〉 一般に、例えば自動車のオートマチックトランスミッシ
ョンなどにおいて、スラストころ軸受が相対回転する二
つの部材(例えばシャフトとシャフトに対して回転可能
に装着されるギヤなど)間に介装されている。
この二つの部材は軸方向で互いに離れるように変位する
ことがあり、その際、スラストころ軸受の一方レースと
一方部材との当接部分に介入している潤滑剤の密着効果
により、スラストころ軸受が一方部材に対して密着した
状態で他方部材のレース受け部から外れることがある。
そこで、本件出願人は、既に上記不都合を回避するため
の改良を施したものを提案している(実開昭64−14929
号公報参照)。
これを第4図ないし第6図に示して説明する。
図例のスラストころ軸受Aにおいて、1はインナレー
ス、2はアウタレース、3はニードルローラ、4は複数
のニードルローラ3を回動自在に保持する保持器をそれ
ぞれ示している。
インナレース1は、環状薄板よりなる本体部5と、本体
部5の内径側に一方に張り出して設けられた円筒部6
と、円筒部6の先縁において円周数個所に形成された保
持器抜止め用のかしめ部7とを備えている。
アウタレース2は、環状薄板よりなる本体部8と、本体
部8の外径側に一方に張り出して設けられた円筒部9
と、円筒部9の先縁において円周数個所に形成された保
持器抜止め用のかしめ部10とを備えている。
保持器4は、断面ほぼ『コ』字形状にプレス成形された
二個一対の環状板11,12の組立体よりなり、両環状板11,
12の周方向複数箇所にはニードルローラ保持用の孔部が
設けられている。
そして、保持器4のニードルローラ保持用の各孔部には
複数のニードルローラ3がそれぞれ保持され、保持器4
にはそれを挟むようにインナレース1およびアウタレー
ス2が両側から取り付けられており、インナレース1の
かしめ部7とアウタレース2のかしめ部10とで、保持器
4が両レース1,2から分離できないように構成されてい
る。
このようなスラストころ軸受Aは、相対回転するシャフ
ト13とハウジング14との両垂直面13a,14a間に介装され
た状態で用いられる。具体的に、シャフト13には環状の
レース受け部15が設けられていて、このレース受け部15
にスラストころ軸受Aのインナレース1の円筒部6を嵌
め合わせて、インナレース1の本体部5の背面をシャフ
ト13の垂直面13aに当接させるとともに、ハウジング14
の垂直面14aにアウタレース2の本体部8の背面を当接
させている。
そして、シャフト13のレース受け部15において垂直面13
a寄りには環状の凹所16が形成され、この凹所16に対し
てインナレース1の円筒部6の円周数個所に設けてある
舌片状の突起17が係合し、非分離のスラストころ軸受A
がシャフト13のレース受け部15から外れないようにして
いる。
〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、このような構成を有する従来例にも、次のよ
うな不都合がある。
即ち、スラストころ軸受Aの外れを阻止する目的からシ
ャフト13のレース受け部15に凹所16を設けているが、こ
の凹所16をレース受け部15の垂直面13a寄りに設けてい
るため、スラストころ軸受Aを支える平坦部18がレース
受け部15において軸受挿入側に残るだけとなる。
しかも、突起17の凹所16への係合時に突起17を撓みやす
くさせるためには、突起17の突出寸法を可及的に大きく
して弾性を増す必要があるが、その場合にはレース受け
部15における凹所16の占める寸法を大にする必要があ
り、平坦部18の幅が極く小さくなってしまう。
したがって、レース受け部15からスラストころ軸受Aが
外れなくなるものの、レース受け部15の僅かな幅の平坦
部18上にスラストころ軸受Aの軸方向一端が嵌まるだけ
なので、スラストころ軸受Aが傾くおそれがある。この
ようにスラストころ軸受Aの支えが不安定になると、ス
ラストころ軸受の荷重負担能力が著しく低下することに
もなりかねない。
本考案はこのような事情に鑑みて創案されたもので、相
対回転する二つの部材のうちの一方の部材のレース受け
部からのスラストころ軸受の外れを阻止しながらも、該
スラストころ軸受をレース受け部に適正な姿勢で保持で
きるようにすることを目的としている。
〈課題を解決するための手段〉 本考案はこのような目的を達成するために、相対回転す
る二つの部材間に介装されるスラストころ軸受を、前記
一方の部材に備える環状のレース受け部に軸方向不動状
に固定する構造において、次のような構成をとる。
本考案のスラストころ軸受の固定構造は、 スラストころ軸受のインナレースの内周もしくはアウタ
レースの外周に径方向へ突出する突起が設けられ、 前記一方の部材のレース受け部に、前記突起が軸方向に
係合してこの突起を有するレースの抜け出しを阻止する
環状の凹所が形成されているとともに、 このレース受け部において凹所の軸方向両端にレース内
周部または外周部が支持される平坦部が設けられている
ことに特徴を有する。
〈作用〉 上記構成によると、レースに設けた突起をレース受け部
に設けた凹所に係合させることにより、レース受け部か
らスラストころ軸受が外れなくなる。しかも、レース受
け部において凹所の軸方向両端に平坦部を設けているか
ら、スラストころ軸受は前記凹所を閉塞するようその軸
方向両端部分が凹所両端の平坦部に嵌まることになり、
スラストころ軸受が適正な姿勢で安定的に支えられるよ
うになる。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図および第2図に本考案の一実施例を示している。
図において、従来例の第4図ないし第6図に付してある
符号と同一の符号は同一部品もしくは対応する部分を指
し、同一部品の説明を省略する。
本実施例において、従来例と異なる構成は、シャフト13
のレース受け部15における凹所16の形成位置を工夫し
て、この凹所16の軸方向両側にそれぞれ平坦部18,19を
設けていることである。
具体的には、凹所16は、レース受け部15において先縁寄
りに配置形成され、先縁寄りの第1平坦部18の軸方向幅
よりもシャフト13の垂直面13a寄りの第2平坦部19の軸
方向幅が大きく設定されている。つまり、インナレース
1に備える突起17の弾性を増す目的から突起17の突出長
さを可及的に長くするから、凹所16の位置を前述のよう
にしている。そして、突起17はその先端部分のみが凹所
16に係合するようになっており、突起17の付け根部分は
円筒部6の内周面よりも外径側へ配置されている。
このような構成によると、インナレース1において突起
17を除いた円筒部6の内周部がレース受け部15における
二つの平坦部18,19に跨って嵌め合わされ、スラストこ
ろ軸受Aが適正な姿勢で安定的に支えられることにな
る。このように、スラストころ軸受Aの支えが安定する
と、該スラストころ軸受Aの荷重負担能力が充分に発揮
できるようになり、寿命の向上につながる。
ところで、突起17はインナレース1の切り起こしにより
形成されるので、それ自体に若干の弾性を有するが、さ
らに突起17の撓みおよび弾性復帰がスムースとなるよう
にするために、例えば突起17に対して高周波焼き戻しな
ど特別な熱処理を施してもよい。
第3図に本考案の他の実施例を示している。図において
第1図に付してある符号と同一の符号は同一部品もしく
は対応する部分を指す。
本実施例では、アウタレース2の円筒部9に突起17aが
設けられ、ハウジング14にレース受け部15aが設けられ
てこのレース受け部15aに前記突起17aが係合する凹所16
aを設けている例を挙げている。この場合でも、レース
受け部15aにおいて凹所16aの軸方向両側に二つの平坦部
18a,19aが上記実施例と同様に設けられている。
なお、上記実施例では、スラストころ軸受Aを非分離型
であるとして説明しているが、本考案はこれに限定され
ず、例えば一方のレースのみに保持器4を非分離にした
タイプなども含む。
〈考案の効果〉 以上のように、本考案によれば、レース受け部において
スラストころ軸受の脱落を阻止する凹所の軸方向両端
に、スラストころ軸受の軸方向両端部分が嵌まる平坦部
を設けているから、この両平坦部によってスラストころ
軸受が適正な姿勢で安定的に支えられることになり、し
たがって、スラストころ軸受の荷重負担能力が充分なだ
け発揮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例にかかり、第1
図はスラストころ軸受の固定構造を示す上半部の縦断面
図、第2図はレース受け部からスラストころ軸受を外し
た状態を示す上半部の縦断面図である。第3図は本考案
の他の実施例にかかり、第1図に対応する図である。 また、第4図ないし第6図は従来例にかかり、第4図は
スラストころ軸受の固定構造を示す上半部の縦断面図、
第5図はインナレースの側面図、第6図は突起の折曲前
の平面図である。 A…スラストころ軸受、1…インナレース、2…アウタ
レース、13…シャフト、14…ハウジング、15…レース受
け部、16…凹所、17…突起、18…第1平坦部、19…第2
平坦部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転する二つの部材間に介装されるス
    ラストころ軸受を、前記一方の部材に備える環状のレー
    ス受け部に軸方向不動状に固定する構造において、 スラストころ軸受のインナレースの内周もしくはアウタ
    レースの外周に径方向へ突出する突起が設けられ、 前記一方の部材のレース受け部に、前記突起が軸方向に
    係合してこの突起を有するレースの抜け出しを阻止する
    環状の凹所が形成されているとともに、 このレース受け部において凹所の軸方向両端にレース内
    周部または外周部が支持される平坦部が設けられている
    ことを特徴とするスラストころ軸受の固定構造。
JP6023989U 1989-05-23 1989-05-23 スラストころ軸受の固定構造 Expired - Lifetime JPH0750586Y2 (ja)

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JPH03117U JPH03117U (ja) 1991-01-07
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