JPH07504563A - 副産物としてコレステロールを同時に製造しつつ卵黄を脱コレステロールする方法 - Google Patents

副産物としてコレステロールを同時に製造しつつ卵黄を脱コレステロールする方法

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JPH07504563A
JPH07504563A JP5514949A JP51494993A JPH07504563A JP H07504563 A JPH07504563 A JP H07504563A JP 5514949 A JP5514949 A JP 5514949A JP 51494993 A JP51494993 A JP 51494993A JP H07504563 A JPH07504563 A JP H07504563A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、卵黄からコレステロールを抽出しかつ除去しつつ副産物としてコレ ステロールを同時に製造する方法に関する。更に詳しくは、この発明は、(a) 高圧食用油抽出を使用して未処理の卵黄からコレステロールを除去することによ る脱コレステロールした卵黄の製造、(b)油をリサイクル可能とする適切な方 法による抽出油からのコレステロールの除去、および(C)卵黄コレステロール 抽出の副産物として油からのコレステロールの単離に関する。
関連する開示 コレステロールを低減した製品に対する消費者の要求が増大したために、液状ま たは乾燥した卵黄およびその製品からコレステロールを抽出する多くの方法が開 発されてきた。これらの方法に伴う主たる欠点は、卵黄の味および/または質感 か変わることである。更に、これらの方法の多くは、健康に対する危険性を与え 得るか、または卵の質感の回復が不可能な程苛酷な溶剤を使用するものであり、 かつこの種の脱コレステロールした卵製品の使用はかなり制限され、かつ商業的 には不安定である。
多年に渡り、これらの方法の多くが特許化されている。例えば、米国特許第3゜ 958.034号には、コレステロール、脂肪および蛋白質へと遠心分離するこ とによる卵黄材料の分画が記載されている。記載された超遠心法は長々しくかつ コストかかかる。米国特許第3,563.765号は、人間が消費するための食 品を加工するのに使用するには望ましくない有機溶剤であるヘキサン中への抽出 による、低コレステロール乾燥卵黄を取得する方法に関する。
コレステロールの食用油抽出は、米国特許第4,103.040号およびその先 行特許である米国特許第3,717,474号に記載されている。記載された抽 出は長々しく、かつこれを実際的にも経済的にもしない大量のリサイクルし得な い油を用いて達成されるものである。それぞれの抽出には卵黄より4〜25倍多 い新鮮な油か必要であり、これは卵黄のコストの2倍〜12倍となる。それぞれ の抽出に要する油の必要な量は、結果的に許容し得ない程に製造コストを増加さ せる。
米国特許第4,234,619号は、脱コレステロールしかつ脱脂した卵粉末、 およびジメチルエーテル中へのコレステロールの抽出によりこの種の卵粉末を製 造する方法に関する。やはりこの方法も、人間が消費するための食品で使用する には健康的でなく有害な溶剤の使用を伴う。米国特許第4.333,959号は 、遠心分離により卵黄食用油分散体中のコレステロールの量を低減する方法に関 する。前記した方法の全ては健康的ではないか、または非常に非経済的である。
よって、卵黄からのコレステロール抽出のために利用可能な方法であって、卵の 予備処理の必要性または有害な溶剤の使用を回避し得ると共に、同時に工業的に 実施可能でかつ経済的でもあり得る方法を手に入れることは非常に望ましいであ ろう。
前記したように、食用油抽出法は、コレステロールの実質的な除去を達成できる ことが示されている。しかしながら、コレステロール抽出のために必要な新鮮な 油の量は、通常は卵黄より4〜25倍多く(重量/重量)、この油は抽出の後に 廃棄され、この種の方法を実際的でなくかつ経済的でないものとしている。少量 の新鮮な油、すなわち卵黄より2倍のみ多い新鮮な油を使用するような場合であ っても、このような油がリサイクルし得ないものであれば、油をこのように大規 模に廃棄するのは、経済的に実施可能ではない。
よ・って、実質的な級のコレステロールの卵黄から油中への除去を可能とし得て 、かつその後にコレステロールを油から除去して、この種の油を卵黄からの更な るコレステロール抽出のために再使用またはリサイクルするのに適切なものとし 得る手順を手に入れるのは大きな利点かあろう。
臭気を除去する方法、酸化された魚油の脱臭か、米国特許第4. 804. 5 55号および第4.996,076号に記載されている。これらの特許には、水 蒸気ストリッピングどして知られている技術か記載されている。水蒸気ストリッ ピングにより、魚、乳性部および脂肪から殆ど全てのエステル化されていないコ レステロールか除去される。
水蒸気ストリッピングによるコレステロールの卵黄がらの除去は、これまで直接 記載されたことはなく、かつ卵黄−泊エマルジョンを作製しなければ恐ら〈実施 可能ではないものであり、かつそれでも特別の処理がなければ、卵黄が凝固する と共に水蒸気ストリッピング装置を閉塞させ得て、この方法を非常に実際的では ないものとしている。更に、たとえこの種の方法が利用可能であっても、卵に含 有された油からの大量のコレステロールのため、このような大量のコレステロー ルを廃棄物として除去することは、非経済的で寧ろ煩わしいものとなろう。
一方、その多くの工業的用途のためのコレステロールの製造または合成は非常に コストのかかるものであり、精製していないコレステロール1ボンドのための製 造コストは約28〜30ドルになる。一方でレシチンの製造が米国特許第4゜8 22.926号に記載され、かつ卵黄からの油の抽出が米国特許第4.219゜ 585号に開示されているが、卵黄を保護しかつ利用し得る、卵黄からのコレス テロールの製造は知られていない。
よって、卵黄の脱コレステロール化を利用して副産物としてのコレステロールの 同時製造を図ることは極めて有用であろう。
したがって、この発明の主たる目的は、卵黄から除去したコレステロールを担持 した油からの水蒸気ストリッピングによるコレステロールの除去、およびその後 の工業的使用のためのコレステロールの分離、単離および精製と組合せた、高圧 均質化抽出によってコレステロールを卵黄から食用油中へと実質的に除去する方 法を提供することにある。
全ての引用文献および特許は、それらの全体を援用して本文の記載の一部とする 。
!! この発明の1つの態様は、コレステロールを卵黄から食用油中へと除去しかつ抽 出し、脱コレステロールした液状の卵黄を与え、その後に抽出油からコレステロ ールを除去し、卵黄からの更なるコレステロールの抽出のために油をリサイクル し得るものとし、かつ同時に副産物として実質的に純粋なコレステロールを製造 する方法にある。
この発明の池の態様は、50〜90%のコレステロールを卵黄から食用油中へど 抽出することにあり、ここで卵黄−油の比率はl O05〜l 4とする。
本発明の更に別の態様は、10〜21,000psiの圧力下での高圧均質化を 介して達成さ第1る、卵黄からのコレステロールの食用油による抽出にある。
本発明のなお更なる別の態様は、食用油中へのコレステロールの抽出にあり、こ の場合、かなりの量のコレステロールを除去すると共に、卵黄の更なる抽出のた めに10回まで油を再使用しかつリサイクルし得るものとするよう、コレステロ ールを担持した食用油を水蒸気ストリッピング法を用いて処理する。
本発明のなお更なる別の態様は、卵黄から食用油中へのコレステロールの抽出が 、ポモジェナイザーを介する多数の通過工程により増強されるものであって、か つ水蒸気ストリッピングまたは何らかの他の適切な技術を用いて油から回収した コレステロールか別の製品として工業的に使用されるのを適切とするよう、水蒸 気ストリッピング法と組合せた方法にある。
この発明のなお更なる別の態様は、液状または乾燥製品として使用し得るか、ま たは卵白と共に再構成しかつ全卵液状または乾燥製品へと加工し得る、脱コレス テロールした液状卵黄を製造する方法にある。
図面の簡単な説明 図1は、単一抽出後の卵黄−曲エマルジョン(比率l:2)からのコレステロー ル除去の%に対する、高圧均質化およびホモジェナイザーを介する通過工程の数 の効果を示すグラフである。
図2は、二連抽出後の1:2卵黄−油混合物からのコレステロール除去の%を示 すグラフである。
図3は、単一抽出後のl:4卵黄−油混合物からのコレステロール除去の%を示 ずグラフである。
図4は、水蒸気ストリッピングによる抽出油からのコレステロールの除去に対す る通過工程の数の効果を示すグラフである。
図5は、卵黄からの抽出後の抽出油に、および水蒸気ストリッピング法で処理し た同じ油に存在するコ17ステロール含有量の重量%を示す。
発明の詳細な説明 本発明は、卵黄から食用油中にコレステロールを抽出しかつ除去し、一方で副産 物としてコレステロールを同時に製造する非常に経済的な方法に関する。卵黄/ 油混合物からのコレステロール抽出のために使用する高圧均質化は、非常に短時 間で卵黄から食用油への大量のコレステロールの取り出しを可能とし、かっこの ような高圧均質化は比較的少量の油だけで足りる。抽出油は続いて水蒸気ストリ ッピング法により処理し、この結果として更なる卵黄抽出のためにリサイクルし 得る十分に精製された油が与えられる。実質的に純粋なコレステロールが副産物 として回収される。この発明の方法により、卵黄の性質を変化させることなく、 卵黄からのコレステロールの除去が提供される。
加えて、この方法は、低コレステロールの卵黄を製造する以外に、抽出油からの コレステロールの除去を可能としてこのような油をリサイクルするのに適切なも のとし、かつ同時に卵黄の脱コレステロールの副産物として実質的に純粋なエス テル化されていないコレステロールを製造するものであるため、商業的に有利で ある。
この方法により2つの非常に望ましい生成物が精製する。第1の生成物は低コレ ステロールで高品質の卵黄である。第2の生成物は、薬品、化粧品の調製および 魚介類飼料として有用な高品質で実質的に純粋なコレステロールである。この種 のコレステロールは、卵黄の脱コレステロールの副産物として得られる。卵黄は 安価な食用油を用いて抽出し、これは水蒸気ストリッピング法を用いる処理によ り、更なる卵黄のコレステロール抽出のためにリサイクル可能かつ再使用可能と する。
よって本発明の方法は、最終的に2つの工業的に望ましい生成物、脱コレステロ ールした卵黄製品、および更なる工業的使用のために適切な実質的に純粋なコレ ステロールを提供するものであり、ここで前記方法は、卵黄からの更なるコレス テロール抽出のために有効である十分に精製された食用油を更に回収するもので ある。
この方法は、凍結乾燥、噴霧乾燥のため(と、または乾燥卵黄または再構成全卵 製品並びに低コレステロール液状卵黄の製造のために適切な高品質の脱コレステ ロールしたfill?黄を提供する。脱コレステロールした卵黄は、種々の冷却 または冷凍卵製品に便利に加工することかでき、またはこれは低コレステロール マヨネーズのような卵黄を基材とする製品を製造するのに直接使用することがで きる。
除去しかつ回収したコレステロールは、薬品および化粧品製品の製造のために、 または魚介類飼料として適切な形態に濃縮しかつ精製することができる。
抽出油は水蒸気ストリッピングにより精製する。水蒸気ストリッピング、その抽 出特性を失うことなく10回まてリサイクルし得るリサイクル可能な生成物へコ レステロールを取り出す。
本方法によるコレステロールの抽出は、卵黄リボ蛋白質複合体に対するその弱い 結合からコレステロールを分離し、かつこれを油へと移送しつつ、卵黄中のリボ 蛋白質をそのまま残す剪断過程を利用するものである。高圧均質化によりこの過 程を促進するが、これはこのような条件下では、必要とする抽出油はより少量で ある。このような条件下では、卵黄中に保持されたリン脂質が、脱コレステロー ルした卵の乳化特性、並びにその官能的特性および製品の質感を保護する。得ら れる低コレステロール卵黄は、高品質の卵黄製品である。
この方法は主として2つの主要な過程を含む。1つの過程は卵黄から食用油へと コレステロールを除去するものであり、第2の過程はコレステロールを食用油か ら除去するものである。
第1の過程において、卵黄から食用油へのコレステロールの抽出は、卵黄/食用 油混合物の高圧均質化により達成し、これにより1つの生成物として脱コレステ ロールした卵黄、および均質化の第2の生成物としてコレステロールを担持した 油を製造する。
第2の過程ては、水蒸気ストリッピング法を使用し、加熱水蒸気を用いてコレス テロールを担持した油からコレステロールを除去する。水蒸気ストリッピング過 程により、殆ど全てのコレステロールを油から除去し、これによりリサイクルの ために有用な十分に精製された油を生成する。その後、第2の生成物としてコレ ステロールを分離しかつ単離する。
よって卵黄からのコレステロール抽出は、有意の量の脱コレステロールした卵黄 、および卵黄の脱コレステロールの副産物としての実質的に純粋なコレステロー ルを製造するのに有利に利用される。
この方法に伴う実際のプロセス工程は次の通りである:(1)卵黄/油エマルジ ョンから食用油への、正規または無空気の高圧均質化抽出による卵黄の脱コレス テロール、 (2)低コレステロール卵黄の回収、 (3)脱コレステロールした非生成物とコレステロールを含有する油との分離、 (4)水蒸気ストリッピングまたは任意の池の適切な方法による食用油からのコ レステロールの抽出、 (5)油とコレステロールを含有する水蒸留物との分離、(6)工程lて次期再 使用するための油の回収、および(7)水蒸気ストリッピング水蒸留物からのコ レステロールの回収および単離。
低コレステロール卵黄は、液状または乾燥卵黄製品として、または卵白を用いる 全卵製品への再構成のために使用するのに適切である。水蒸気ストリッピング蒸 留物から回収したコレステロールは、化粧品および薬品工業で使用するために、 および魚介類飼料として適切である。
図式1 図式1は、卵黄から食用油へのコレステロールの抽出、食用油からコレステロー ルの除去、およびリサイクルのための油の回収に使用するプロセスを示す。
1、食用油中へのコレステロールの抽出実質的にコレステロールを除去した卵黄 生成物は、1:0.5〜l:4の卵黄/油の比率を有する卵黄/食用油混合物の 高圧均質化の生成物である。高圧均質化は、卵黄から油へのコレステロールの迅 速て高い収率の抽出を可能とする。均質化の後、脱コレステロールした卵黄と油 混合物中のコレステロールとを遠心分離により分離する。脱コレステロールした 卵黄は、1つのホモジエナイザーを介して数回通過させるか、または幾つかのホ モジエナイザーを介して1回通過させることにより、高圧均質化の同し過程に繰 返し供することができる。後記するように、同一または異なる条件下で、1回以 上抽出を繰返す。
食用油へのコレステロールの抽出は、0.5+1〜4:11好ましくは2:1の 比率量で、通常のpHおよび室温で食用油と卵黄とを混合することにより達成す る。本発明は、pH調整、凍結、冷却、加熱または他の予備処理を必要としない 。本発明の方法で使用する食用油は、実質的にコレステロールを含有せず、かつ 室温で液体または部分的に液体であるいずれかの食用油とすることができる。
油は、飽和、−不飽和または多不飽和脂肪酸、部分的水素添加油、または多不飽 和および飽和成分の混合物である油に富むものとすることができる。適切な植物 油の例には、植物117−油、例えばトウモロコシ油、綿実油、大豆油、カノラ (Canola)油、ゴマ種子油、ヒマワリ種子油、ベニバナ種子油、ココナツ 油、パーム油、米糠油、ブドウ種子油、カポチャ油、ビーナツツ油またはこれら の油のいずれかの組合せがある。コレステロールの抽出媒体として使用するのに これらの全ての油が適切であるが、コレステロール抽出にこれらの油の幾つかが 大量に必要な場合はコストはかなり高い。本発明の1つの利点は、低いコストで 、かつより高価な油と同様に、容易に利用可能な大豆油を用いて同等に良好に実 施される点である。
異なる種類の油からコレステロールを抽出する比較検討を表1に示すように実施 し、l・2の卵黄−油混合物を使用する同じ実験条件下で、安価な大豆油は、数 倍高価なビーナツツ油と殆ど同量のコレステロール抽出を与え、かつ他の油より 良好に実施されることが認められた。ヒマワリ、トウモロコシ、ベニバナおよび カノラ油からのコレステロール抽出の%は相当小さかった。
l−ウモロコシ 76.3 卵黄からのコレステロール抽出を実施するため、油と卵黄とを互いに混合し、か つ高圧ホモジェナイサーに導入し、かつ2〜30分間、好ましくは6分間均質化 した。典型的には、最初のこのような油抽出により、全コレステロールの約60 〜90%か除去される。
高圧ホモジェナイザー中で、好ましくは無空気系で均質化を行う。高圧均質化に より、油:卵黄の低い比率(0,5〜4川、油/卵黄)で迅速なコレステロール 抽出か誘導され、より良好な抽出の収率が与えられ、酸化が生ずることは少なく 、悪臭の発生が防止され、カリ酸化が存在しないことから生成物の保存寿命が相 当延長される。
あるいは、好ましくは、高圧均質化を真空下、通気装置内で行い、得られる低コ レステロール卵製品のフレーバー、質感および保存寿命を有害に変化させる酸化 過程を殆ど完全に除去することができる。
21.000psiまでの圧力に耐える能力を有し、好ましくは無空気系を作動 させるか与えるものでもあるいずれかの高圧系ホモジエナイザーを、本発明によ り有利に使用する。ホモジエナイザー、例えばH−5000衛生ホモジエナイザ ー、M−110Tミクロ流動化装置(両者ともミクロフリュイデクス社から得ら れる)、スタンステッドAO812セル破壊装置(スタンスデッド・フリユイド ・パワー社から)、または改変されたビンクス・ポジティブ・エアレス・ポンプ (ビンクス・マニュファクチアリング社から得られる)、または[エンジニアリ ングと食品(Engineering and Foods ) J、14ニア 33 (1984)に記載されているような高圧均質化ヘッドが、この発明の目 的のために適切であることが認められた。ミクロ流動色装flHc500を用い て行った試験により、実験室設定における二連抽出においてl:2の比率を有す る卵黄−油混合物から63゜8〜83.1%のコレステロール低減が示された。
典型的には、抽出段階は、1つの混合タンクおよび6つの保持タンクまたはいず れかの他の適切な配置によるバッチモードでホモジェナイザーを操作することに より、ホモジエナイザーを介する卵黄−油混合物の最小6つの通過工程を伴うも のとする。卵黄−油混合物のそれぞれのバッチは保持タンクからホモジェナイザ ーヘッドを介して通過し、カリ次のタンクに補集される。その後このバッチにホ モジエナイザーヘッドを介して次の保持タンクへと通過させ、カリ6つ以上の通 過工程を達成するまでこの過程を繰返す。その後バッチを、分離過程のために分 離保持タンクに出す。他のブランドの単一のホモジエナイザーのコスト分で6つ のビンクスのユニットを1列に設置することにより、連続的過程のために低いコ ストのビンクスの装置を有利に利用することができる。
卵黄/油抽出のための全適温l¥範囲は40〜45°Cである。卵黄は冷蔵下に 維持されるため、温度を徐々に45°Cに上昇させなければならない。温度上昇 は典型的には5〜10°Cの増加量で行う。ホモジェナイザーを介するそれぞれ の通過工程により、均質化物の温度を好ましくは約5”Cで増加させる。それぞ れのバッチは、一連の通過工程の間に保持タンク内に10分間滞留する。装置は 温度制御されたものとして、抽出および分離の際に均質化物の温度を許容し得る 限界内に維持する。タンクは、均質化物を混合状態に維持しかつ温度制御を補助 する回転撹拌機を備えることかできる。
コレステロールの抽出は、均質化のために使用する圧力により更に影響を受ける 。一般に、圧力か高くなればなる程、必要な時間か短くなりかつ収率が高くなる が、それぞれの設定の種類の至適圧力は異なり得て、卵黄/油の品質および比率 、温度およびホモジェナイザーに依存しよう。均質化を行う圧力は、10〜21 .000psi、好ましくは3,000〜6,0OOpsiである。
高圧ホモジエナイザー内の上昇させた圧力、ホモジエナイザーを介する通過工程 の数、単一対二連抽出、および油対卵黄の比率の効果を検討した結果を図1〜3 に示す。
図L2および3て分るように、コレステロールの単一または二連抽出の効果を検 討したところ、均質化のために使用した卵黄に対する食用油の比率(1:1〜I :4)、抽出の数、および圧力(1,300〜5.000psi)のいずれもか 、コレステロール抽出の程度に効果を有することか見出された。l:2卵黄−油 混合物では(単一の通過工程(図1))、5000psiの圧力が一般に3゜0 00および4,000psiの両者より良好であったが、4,000と5,00 0ps iとの間の差は小さかった。3,000psiの圧力下では、単一の抽 出当り57%のコレステロールか除去された。4.000および5,000ps lの圧力の場合、6つの通過工程でそれぞれ約64および65%のコレステロー ルか除去され、かつ8つの通過工程の後でもその領域に止まった。図2は、l: 2卵黄−油混合物からの二連抽出を示す。3,0OOpsiの圧力下で、二連抽 出(+5の通過工程)の後に73%のコレステロールか抽出された。二連抽出の 後に、4,000psiの圧力により81%のコレステロールが抽出され、かつ 5.000psiにより78%のコレステロールが抽出された。より高いl:4 の比率の卵黄/油混合物ては、3.000psiによる抽出は64%であり、4 ゜000ps iによるコレステロールの抽出は83%であり、かつ5,000 psiの圧力による抽出の結果として7396のコレステロールの除去が得られ た(図3)。これらの条件下で、4.000〜5,000psiの圧力は、結果 的に約80%のコレステロール抽出を与えた。
5.000psiより高い均質化圧力も有利に使用される。このような圧力は、 パイロットプラントおよび大規模な製造のために特に有用である。大容積の卵黄 からの大規模なコレステロール抽出のために使用する均質化圧力は、最良には4 ゜000ps iから15,000psiまでの範囲で実施するものとする。た だし、約21.000ps+までの圧力はこの発明の範囲内であることを企図し 、かつ高圧装置は約21,000psiまでの圧力を肯定し得ることを理解すべ きである。
よって卵黄/油混合物からのコレステロール抽出の収率は、油/卵黄の比率、使 用する均質化圧力、1回の抽出の際の通過工程の数、および抽出の回数に依存す る。
高圧均質化により製造した卵黄と油との均質化した混合物をポンプで分離器内へ と送りかつ補集する。分離器は、コレステロールを含有する食用油から脱コレス テロールした卵黄を分離する容器である。いずれかの適切な分離器が、この発明 の範囲内にあることを意図する。この発明の目的のために特に適切な分離器は、 好ましくは連続的かつ遠心分離型の分離器、例えばウニストンアリア(ドイツ) から得られるウニストンアリア・アルファ・ラベルである。典型的には、分離器 は均質化物の5gal/分の速度で使用し、かつ電動モーターにより駆動する。
遠心分離器は、典Δ2的にはセンターライザー型のディスクを備えるノズル放出 型とする。典型的には、ワウケス力・ポンプまたはビンクス・ポンプにより製造 されたもののような陽圧変位ポンプにより均質化物を分離器に送る。これにより 、遠心分離器の適切な動作に必須である均一な流れが確実となる。
油−コレスチロール混合物からの脱コレステロールした非生成物の分離は、分離 器内での遠心分離によるものとする。均質化物は、18〜45゛Cの温度で、好 ましくは室温で、2.000〜to、oooまたは分離器装置により最も有利に 与えられるようなrpmで、2〜60分間、好ましくは10分間遠心分離する。
rpm、時間および温度条件は、異なる遠心分離器および分離器間で変動し、か つこれらの条件の組合せに依存するものであり、卵黄からのコレステロール抽出 の%も変動し得る。コレステロール抽出に加えて、この過程により卵油も除去し 、よってこれにより低脂肪低コレステロール卵黄を製造する。
卵黄/油混合物の均質化および分離により得られる2つの生成物、すなわち脱コ レステロールした卵黄、および抽出したコレステロールを含有する油は、異なる 容器へと別々に移送する。脱コレステロールした卵黄は補集タンク(収集器)へ と移送し、かつ保持容器へと戻して、かつ同じ抽出手順を1回以上介することに より再抽出するか、または図式lに示すように、製品加工のために卵黄を除去す る。コレステロールを含有する油抽出物は、水蒸気ストリッピング装置または油 からコレステロールを除去するのに適切な何らかの他の装置へと移送し、かつ適 切な方法により処理してコレステロールを除去する。好適な水蒸気ストリッピン グ法は、実質的な量のコレステロールを油から除去し、かつ卵黄の他のバッチの 抽出のために再使用するのに十分に精製された油を与えるものである。
より高度のコレステロール除去を所望する場合、先に記載したように再び食用油 と混合し、かつ同一または改変した条件、すなわち前記したような均質化圧力、 油/卵黄比率を使用し、同じ全過程を1回以上繰返す。コレステロール抽出を繰 返すことにより、99%までのコレステロールを除去しかつ抽出することができ る。所望する場合は、手順を数回繰返すことができ、かつ更に高いコレステロー ルの除去を達成することができる。最も経済的なコレステロール除去(65〜8 5%)は、lまたは2回の抽出を使用することによる。
脱コレステロールした卵黄は、全卵として再構成するか、または液状または乾燥 形態で使用するものとし、または卵黄は液状、乾燥または凍結乾燥した卵黄製品 として使用する。
2倍までの卵白を用いた卵黄の再構成により、卵の特性およびフレーバーを変化 させることなく、希釈により残余のコレステロールの50%まで、抽出後の卵黄 に残留する低コレステロールレベルを更に低減させる。この混合物を使用して1 00%の卵を含有する模倣卵製品を開発することかでき、かつこれは現在市場に ある卵黄のない模倣物より優れたものである。
Il、リサイクルのための油の回収 卵黄からのコレステロールの抽出のために既に使用し、よって実質的な量のコレ ステロールを含有する抽出油を、リサイクルのために油を有効に精製し得る、す なわちコレステロールを除去しかつその別個の回収を可能とし得るいずれかの適 切な処理に供する。図式1に示すように、卵黄の新しいバッチの抽出のために精 製した油を使用し、かつ回収したコレステロールを単離し、精製し、濃縮し、か つ薬品、化粧品または魚介類飼料の製造のために利用する。
油の回収のために適切な方法には、好適である水蒸気ストリッピングが含まれる が、それらに限定されることなく、超臨界抽出、ケン化、β−シクロデキストリ ンを用いる沈殿およびその分野で公知の他の方法が含まれる。例えば、米国特許 第4.996,072号および第4.804.555号並びに[食品中の脂質、 化学、生化学および技術」第15章、130〜138(1980)、ペルガモン ・インターナショナル・ライブラリー、ニューヨークを参照することができる。
卵黄からのコレステロールの抽出のために使用した食用油を実質的に精製する、 この発明の方法により使用する水蒸気ストリッピング過程は、本質的には油およ びコレステロールに何ら損傷を与えることなく、相対的に不揮発性の油からコレ ステロールを除去する真空水蒸気蒸留である。
植物油の脱臭のために通常に使用される水蒸気ストリッピング手順は、真空下に おける水蒸気蒸留である。低減した圧力および昇温した温度では、例えばコレス テロールのようなある種の化合物は、特に不活性気体(通常は水蒸気)を油と密 接に接触するように導入すると、より揮発性となる。
動物脂肪からコレステロールを除去するための水蒸気ストリッピング法が、米国 特許第4,996.072号および第4,804.555号に開示されており、 これらを援用して本文の記載の一部とする。水蒸気ストリッピングによるバター ミルクからのコレステロールの除去は既に公知である。本質的に、バターミルク からのコレステロール除去のために使用されたのと同じ水蒸気ストリッピング法 を本発明で使用する。この発明で使用した場合、これにより卵黄からのコレステ ロールの除去に起因する油/コレステロール混合物からの高い%のコレステロー ル除去が達成され、かつリサイクルのために適切な本質的にコレステロールを含 有しない油か提供される。
よって水蒸気ストリッピングは、コレステロール担持部からのコレステロールの 抽出のために、およびセクションIに前記した手順による卵黄−油混合物の高圧 均質化および分離か後続する油の精製のために有利に使用することができ、この 発明の方法を極めて経済的なものとする。
以下に記載する以下の手順および条件を水蒸気ストリッピングのために試験しか つ開発したが、これらは本発明のために特に有用である。ここに記載する手順お よび条件は、小規模および大規模両者の卵黄脱コレステロールプロセスプラント 、例えば日当り20.000ボンドまでの卵黄を加工する小プラントのために、 または日当り200,000ボンド以上の卵黄を加工する大または巨大プラント のために適切である。
抽出油の精製のために適切な水蒸気ストリッピング装置は、油からのコレステロ ールの除去のための基本的な要件に合致するよう構築される。油からのコレステ ロールの蒸留は、高い温度、大容量の蒸留水蒸気、および油と蒸留水蒸気との間 の密接な接触を適用することを必要とする。したがって、水蒸気ストリ・ラビン グ蒸留塔/装置は、ストリッピング水蒸気と油との間の密接な接触を達成してコ レステロールの除去を促進しつつ、260°Cまての温度および高および低真空 の両者に耐えるよう設計される。
典型的には、実施に際し、図式lに示すように、コレステロール担持部を分離器 から水蒸気ストリッピング装置に移送し、これをここで水蒸気により予備加熱し 、かつストリッピング塔内で真空ストリッピングする。水蒸気ストリツピング塔 から、油とコレステロール含有蒸留物とを分離する。コレステロールを含有する 水蒸気蒸留物は、凝縮器内ての凝縮に供し、かつ水とコレステロール残渣とに分 離する。その後コレステロール残渣を真空下にコールドトラ・ノブに移送し、か つ水の残分を除去し、その後に濃縮したコレステロールを残し、その後これをセ クション[1に記載するように精製に供する。油はストリ・ソビング塔力\ら熱 交換器に移送し、冷却しかつリサイクルする。
より高い収率および最小の酸化による被害で抽出大豆油からコレステロールを除 去するための最適蒸留条件を決定するために、一連の試験を行った。
これらの試験では、それぞれの条件の実行の前後で二連のコレステロールの検定 を行い、水蒸気ストリッピング前後のそれぞれのサンプル中のコレステロールの %を決定した。コレステロール含有量は、AOACガスクロマトグラフィ法に従 って決定した。油の酸化を決定する過酸化物含有量は、AOC3法Cd8−53 、澱粉−ヨウ素終点に至る滴定による湿式化学法により測定した。油の品質の決 定に有用な色の決定は、5.25インチのセルを用いるロビボンド(Lovib ond)のティントメタ−を使用して行った。この方法による色の決定は、色標 準との比較により行うものである。
水蒸気ストリッピングのための最適条件の決定最初の一連の実験において、コレ ステロールの除去および油の品質に対する効果を決定するために、油−コレスチ ロール混合物の水蒸気ストリッピングのための最適条件の検討では、温度、油の 供給速度および水蒸気対油の比率を、分岐した、または魚の骨のようなパターン で変動させた。約lO℃の増加分で233℃から266°Cに温度を上昇させた 。これらの条件は先行する試験に基いて選択した。それぞれの温度増加分内で、 油供給速度を時間当り5、IOおよび15ボンドで実行した。それぞれの温度お よび油の速度で、水蒸気対油の比率を変動させた。油の濫用、すなわちその純度 の程度は、過酸化物数として酸化を測定することにより、また蒸留の前後の色変 化の測定により決定した。
コレステロールを担持した大豆油は直ちに使用するか、またはコレステロール低 減のために加工するまて0℃〜41”Cで保存した。
抽出油からのコレステロール除去の実施可能性を試験し、かつ最高の油収率およ び最小の酸化損傷でコレステロールを除去するよう蒸留するための最適操作条件 を決定した。サンプルとして、高圧均質化により卵黄から抽出した約0.350 〜約0.500%のコレステロールを含有する油を使用した。水蒸気ストリッピ ングの前後のコレステロールの%を決定した。結果を表2に示す。
抽出油からのコレステロールの除去の最適化1255°C101bs/hr 5 .6 90 0.002255°Cl0Ibs/hr 7.3 89 0.00  11Y 1.0R3266°C101bs/hr 7.8 91 0.004 266°Cl0Ibs/hr 5.6 91 0.00 7Y 1.OR52伺 ’C10!hs/hr 6.2 83 0.006244℃ 101bs/hr  7.1 82 0.007255℃ 101bs/hr 7.1 88 19 Y 、9R8255℃ 101bs/hr 5.3 909255℃ 51bs /hr 10.1 9++0 255°C51bs/hr 12.9 91 1 3Y 、9R11244℃ 51bs/hr 13.989+2 244°C5 1bs/hr 10.1 9013 255℃ 101bs/hr 10.+  87 20Y 1.3R14244℃ 101bs/hr 13.8 9++5  244°C101bs/hr 13.8 90 0.00+6 244°C1 01bs/hr 10.1 86 0.00+7 244°C151bs/hr  5.6 82!8 244°C151bs/hr 10.1 8619 25 5℃ 151bs/hr 10.1 87 0.0020 255°C151b s/hr 5.7 87 0.00 20Y 1.0R21255℃ 101b s/hr 5.722 255℃ 101bs/hr 14.623 244° C101bs/hr 5.824 244°C10Ibs/hr 14.1前記 示した条件下での水蒸気ストリッピングの結果、水蒸気ストリッピング後に油中 のコレステロール含有量か80〜91%低減したリサイクルに適切な良好な品質 の油が得られた。表2にまとめた試験の結果は、実験条件に依存して、油の損傷 を伴うことなく、82〜91%のコレステロールが抽出油から除去されたことを 明瞭に示す。
サンプル1〜20(表2)は第1の通過工程(1回ストリッピングした抽出油) の材料であり、サンプル21〜24は第2の通過工程(2回ストリッピングした 抽出油)の材料である。記載したこれらの第2の通過工程の材料は、第1の通過 工程に対して有意かつ測定し得るコレステロールの低減は何ら示さなかった。
この表では、1回ストリッピングしたとは、コレステロールを含有する抽出油を 水蒸気ストリッピングに1口供したことを意味し、%コレステロールを決定し、 リサイクルのために、すなわち新しいバッチの卵黄からのコレステロール抽出の ために使用する油とした。2回ストリッピングしたとは、1回ストリッピングし た油を、卵黄からのコレステロール抽出のために使用することなく、第2の水蒸 気ストリッピングに再度供したことを意味する。
表2は、選択しかつ表2に示す条件下におけるlサイクルの水蒸気ストリッピン グは、抽出油から82〜91%のコレステロールを除去するのに適切であること を明瞭に示す。水蒸気ストリッピングの際に油の酸化が生じたことを示す過酸化 物は認められなかった。ロビボンド試験結果から分るように、油の損傷または分 解を意味する重篤な色の喪失は明白ではなかった。
一般に、コレステロールの除去は、油の分解が開始する点までは、より高い温度 によって有利となった。単に、255°Cを越えて温度を上昇させた後に、幾分 かの油の損傷が生起することが認められた。255°Cを越えるこのような増加 した温度は、コレステロールの低減を増大させるものではな(、よって不必要と なった。よって、240〜255℃の温度での単一サイクルの実行が、油からの コレステロールの除去に最適であると認められた。より高い温度および再処理( 第2のサイクル)によっては、水蒸気ストリッピングの後の油中に存在する残余 のコレステロールレベルの更なる低減は与えられなかった。
5.3%の水蒸気対油の比率が、255°Cで90%のコレステロール低減を達 成するのに適切であった。より高い水蒸気比率によってはコレステロール除去の 増加は与えられず、これは最大のコレステロール除去のためには比較的低い水蒸 気比率か適切であったことを示す。比較的低い水蒸気対油の比率がより経済的で ある。
、時間当り5.10および15ボンドの油の供給速度を試験した。時間当り5お よびlOボンドの試験では有意な差はなく、この場合%コレステロール低減は約 90%であった。時間当り15ボンドで、コレステロール低減は約87%に低下 した。よって時間当り5〜lOボンドの油の供給は、高いコレステロール除去を 達成するのに十分である。
最大のコレステロール抽出は、明らかに温度、油供給の流速、および使用する水 蒸気の%の組合せに依存する。抽出油からの最大のコレステロール除去の目的の ために、最適条件を255°Cで5.3%水蒸気および時間当りlOボンドの油 の供給速度に固定した。
油の品質に対するリサイクルサイクルの効果の決定法の一連の実験は、大豆油の 回収および再使用、並びにその後の多数回のリサイクルに焦点を合せたものであ る。これらの実験により、コレステロール抽出効率並びに油の品質に対する抽出 大豆油のリサイクルの効果を試験した。
最初の一連の実験により、水蒸気ストリッピングによるコレステロール除去のた めの一般的条件を、255°Cの供給温度、時間当り10ボンド(時間当り4゜ 6kg)の油供給速度、供給速度の5〜6%のストリッピング水蒸気速度、およ びI、OmmHgの全プロセス圧力として決定した。これらの条件により、コレ ステロールの最大%を有効に除去するのに必要な水蒸気の最小量を決定した。ス トリッピングの際の最小の水蒸気消費は、製造コストを最小とするのに必須であ る。
前記決定した最適条件を使用し、それぞれの通過工程の後に大豆油からコレステ ロールを除去した。それぞれのストリッピング通過工程の前後でコレステロール レベルを測定した。一般的に許容し得るロビホンドの色分析を、抽出油およびス トリッピングした油に対しても行った。ロビボンドの色試験は、油の黄色および 赤色の変化に従うものである。油は通常はリサイクルの度に暗色(より赤色)ど なり、カリその暗色層を完全な交換またはろ過が必要であることを表示するもの として使用した。
これらの実験では、調製したサンプルは、製造した日、すなわち高圧均質化を、 行った直後に水蒸気ストリッピングを通過させてそれぞれ実行した。抽出油のリ サイクルの実施可能性を試験するために、卵黄からのコレステロールの抽出に初 めて使用する大豆油から第1のコレステロール担持油を調製した。コレステロー ル担持油を水蒸気ストリッピングした。ストリッピングした油サンプルと卵黄と を再度混合し、かつ抽出過程を通過させて実行し、卵黄からコレステロールを抽 出した。卵黄と油との混合物を遠心分離により分離した。コレステロール担持油 に2回目の水蒸気ストリッピングを通過させ、以下同様とした。6つのサイクル を介してこのリサイクル過程を同様に継続した。通過工程2〜6において、約1 0重量%の新鮮な大豆油を水蒸気ストリッピングした油に添加し、油の取扱いお よび蒸留に起因するプロセス損失を補充した。
合計で6つの通過工程、すなわち6回の卵黄抽出および6回の水蒸気ストリッピ ング、またはlバッチの5回のリサイクルを実行した。表3は、水蒸気ストリッ ピング前後の(5回のリサイクル、6回の抽出)リサイクルした抽出油中のコレ ステロール含有量を示す。
1 0+ 0.37ピ − 20Y 3.OR10+ 0.036 90% − 110,370” −19Y 2.OR110,03890% − 120,450” −30Y 2.lR120,05987% 18Y 1.4 R130,470° −30Y 2.lR1,30,07784% 16Y 2 .OR140,470” −17Y 2.6R140,09680% 16Y  1.OR150,500° −30Y 2.IRl 5 0.085 83%  12Y 2.IRl 6 0.490° −12Y 1.OR+ 6 0.09 1 83% 20Y 2.3R*は、水蒸気ストリッピング前の抽出油中の%コ レステロールである。
十は、卵黄のコレステロール抽出のために使用した新鮮な油である。
+は、水蒸気ストリッピング後の抽出油中の%コレステロールである。
ロビボンドの色尺度は、油の純度を同定するために(Y)黄色、(R)赤色を利 用する。赤色が0. 3〜3となった場合、油は相当汚染されている。
それぞれの通過工程における抽出油は、卵黄/油混合物(1:2)からのコレス テロール抽出のために使用したものである。第1の通過工程で使用した油は、卵 黄からのコレステロールの抽出のために最初に使用した新鮮な油である。第1の 通過工程の後の油中のコレステロールの%は0,371%と決定された。その後 この油を水蒸気ストリッピングに供し、かつ90%のコレステロールを油から除 去し、m%として水蒸気ストリッピングした油中における0、036%のコレス テロール残量を得た。その後この油を、卵黄からのコレステロールの抽出のため に2回目に使用した。1回目のリサイクルをした油(抽出のために2回使用した もの)は、卵黄からの0.370%のコレステロールを含有し、かつ水蒸気スト リッピングにより90%のコレステロールを再度除去した。コレステロールの残 量は0.038%であった。2回目のリサイクルで(3回使用した油)、油は0 .450%のコレステロールを含有し、これを水蒸気ストリッピングの後に0゜ 059%のコレステロール残量に低減した(すなわち、87%のコレステロール を除去した)。6回の通過工程、すなわち5回のリサイクル(6回の抽出)の後 、油はなお卵黄から同じ量のコレステロールを抽出するのが可能であり、かつ水 蒸気ストリッピングすることができ、かつ83%のコレステロールが除去される 程度に精製できた。6回の通過工程の後、油中に主要な変化は観察されず、かつ リサイクルを10回以上継続した。
よって水蒸気ストリッピング法により、油から80〜90%のコレステロールを 除去することか可能であり、油は10回の通過工程までのために、すなわち卵黄 からの7〜11サイクルのコレステロール抽出のために、リサイクルしかつ再使 用するのに適切とされた。通過工程のそれぞれについて、図4でコレステロール の低減をプロットした。図4は、通過工程#lにおけるコレステロールの90% の低減を示すが、その後通過工程#4へと80%の低減まで連続的に低下し、通 過工程5および6については約82%および81%のレベルであった。コレステ ロール低減は、水蒸気ストリッピングによる抽出油からのコレステロール除去の %を意味する。
卵黄の抽出後の油中に認められたコレステロール含有量は、6つのリサイクル通 過工程の全てにおいて0.37%〜0.49%のレベルであった。ストリッピン グした油中のコレステロールのレベルは、第1の通過工程の後の0.038%か ら6回の通過工程の後の約0.090%まで僅かに上昇した。この残余のコレス テロールは、蒸留によっては除去される可能性がより小さいエステル化したコレ ステロールであろう。
最初の一連の実験により、水蒸気ストリッピングによるコレステロール除去のた めの一般的な条件を、255°Cの供給温度、時間当りlOボンド(時間当り4 ゜6kg)の油の供給速度、供給速度の5〜6%のストリッピング水蒸気速度、 および1.0mmHgの全プロセス圧力として決定した。これらの条件により、 コレステロールの最大%を有効に除去するのに必要な水蒸気の最小量を決定した 。
ストリッピングの際の最小の水蒸気消費は、製造コストを最小とするのに必須で ある。
前記決定した最適条件を使用し、それぞれの通過工程の後に大豆油からコレステ ロールを除去した。それぞれのストリッピング通過工程の前後でコレステロール レベルを測定した。一般的に許容し得るロビボンドの色分析を、抽出油およびス トリッピングした油に対しても行った。ロビボンドの色試験は、油の黄色および 赤色の変化に従うものである。油は通常はリサイクルの度に暗色(より赤色)ど なり、かつその暗色度を完全な交換またはろ過が必要であることを表示するもの として使用した。
それぞれのサイクルの抽出油およびストリッピングした油についての過酸化物分 析も行った。一般に、このプロセスにより、酸化された油および過酸化物が除去 されることが知られているように、水蒸気ストリッピングを介して抽出油を流し た後は、幾つかのサンプルで過酸化物レベルが低下した。これらの結果は、過酸 化物の蓄積を防止するには、できるだけ速やかに抽出油を加工しかつ/またはこ れを冷蔵下に維持するのが最良であることを示した。ただし、この種の過酸化物 か油中に実際に蓄積された場合は、水蒸気ストリッピング法により抽出油を精製 することか可能である。
水蒸気ストリッピングの前後の抽出油に対して行ったロビボンド色分析により、 これらの条件下では、油中の包含有成分の分解のため、1回以上水蒸気ストリッ ピング過程を通過した場合、油の幾分かの色の低減かあることが示される。
取扱いおよび運搬のために、それぞれの抽出および水蒸気ストリッピングの後に 、油の容量の小さい、約1〜5%の喪失か観察された。したがって、ストリッピ ングした油をそれぞれ新たにリサイクルするためには、約1〜5%の新鮮な油を 添加し、かつ必要に応じてlO〜20の通過工程の後に油を完全に交換した。
コレステロール抽出の効率、および油の品質に対する油のリサイクルの効果を試 験した一連の第2の場合では、水蒸気ストリッピングを使用して大豆油を成功裡 にリサイクルできることが示された。新鮮な油および6回リサイクルした油を用 いた卵黄の抽出の後に、卵黄中のコレステロールの低下は、卵黄の逆行的な感覚 的特性に対して何ら効果を有していなかった。
水蒸気ストリッピングにより精製した油を、新たなバッチの卵黄と共にホモジエ ナイザーに戻し、かつコレステロール抽出を繰返す。
IIl、油からのコレステロールの除去図式lに概説した方法に従い、水蒸気蒸 留物からコレステロールを分離し、濃縮し、単離し、かつ精製した。
図式lに示すように、水蒸気ストリッピングの後、かつコレステロールを担持す る水蒸気蒸留物から油を分離した後、コレステロールを含有する水蒸気を凝縮器 へと向け、そこで水蒸気を冷却し、かつ水へと凝縮した。コレステロールは水に 僅かに可溶性であるのみであるため、水蒸気ストリッピングの後の凝縮した水蒸 気画分からこれは容易に分離される。水蒸気蒸留物中でコレステロールは固化を 開始するが、その浸水をコールドトラップに移動させて真空下にこれから除去し 、後に固体のエステル化されていないコレステロールを残すものとする。ある量 のコレステロールがトラップの外部にも蓄積される。このコレステロールを油で 洗い流して約5%の溶液を作製し、更に単離しかつ油から固化させる。
コレステロールの精製は、以下に参照するようなその分野で公知の方法によって 行った。
高等動物の主要なステロールであるコレステロールは、輿望的にはケン化されて いない材料の石油エーテル抽出により畜牛のを髄から商業的に調製されている。
コレステロールの精製は、例えばJ、Biol、Chem、105:355 ( 1934)による繰返し臭素化により行われる。
水蒸気ストリッピングに由来するコレステロールの単離および精製も、便利には 米国特許第4,762,792号(援用して本文の記載の一部とする)に開示さ れた方法により行う。米国特許第4,374,776号、第4. 183. 8 52号、第4,183.847号(援用して本文の記載の一部とする)に記載さ れた方法を使用してコレステロールを濃縮する。
この方法により卵黄から抽出したコレステロールは、乳化剤として、例えば副腎 および性ホルモン、ビタミンD、避妊薬およびステロイドを調製するためのコー ル酸、胆汁を形成するために、またはコレステロールエステルから皮膚を保護す るための種々の化粧品調製物を調製するために有用である。
コレステロールは、小エビおよび水産養殖で生育する他の海産食物並びに魚類の ための飼料としても需要がある。小エビおよび他の海産食物はコレステロールを 合成できない。水産養殖用飼料は穀物および魚類ペーストから作製されるため、 これらの生物の栄養的要求に合致する十分な量のコレステロールを含有していな い。したがって、飼料にコレステロールを添加すると、結果的に小エビおよび他 の海産食物の生育かより速くより良好となる。
水蒸気蒸留物からのコレステロールの単離により、その分野で公知でありかつ後 記する方法による精製の後に、商業的な使用に適切なエステル化されていないコ レステロールが提供される。
この方法の第1の生成物、70〜95%のコレステロールを除去した卵黄を、感 覚、製品評価における性能について一般的に許容し得る方法により、および化学 的分析により評価した。化学的、感覚的および製品評価によるものについての実 験的設定は実施例2〜5に記載する。
卵からのコレステロール抽出の過程において、先の観察から、表4に示すように 幾つかの他の卵成分がコレステロールと同時に除去されていることが認められた 。
コレステロール 92.7 ビタミンA (IU/g) 94.7 表4は、本発明による1〜2段階の油抽出の際の、卵黄中に天然に存在するビタ ミンへの喪失を示す。理解され得るように、コレステロールは約92.7%が除 去される。同様に、油溶性のビタミンAは、油中に殆ど完全に(94,7%)抽 出される。
しかしながら、幾つかの成分の喪失は、卵黄、再構成卵または卵製品の味、機能 性または質感を恐らく変化させ得るため、これらの変化の大きさを評価するため の手順を設計した。評価基準、例えば水分の%低減、蛋白質、炭水化物、脂肪、 灰分、カロリー、全体および飽和脂肪から誘導されるカロリー、飽和、−不飽和 および多不飽和脂肪酸を追跡し、正規の卵黄および脱コレステロールした卵黄並 びに抽出油において比較を行った。結果を表5〜7に示す。
表5は、正規の卵黄と、コレステロールを87%低減した低減コレステロール卵 黄(脱コレステロールした卵黄)とを比較するものである。
水分(g ) 54.0 54.0 蛋白質(g) +5.0 20.0 炭水化物(g) 2.0 7.0 脂肪(g ) 28.0 +6.0 灰分(g) 1.7 2.3 カロリー(Kcal) 320 260脂肪からの%カロリー 8055 飽和脂肪からの%カロリー 2916 飽和脂肪酸(g ) 8.5 4.6 −不飽和脂肪酸(g) +0.5 4.0多不飽和脂肪酸(g ) 9.0 6 .7コレステロール(mg) 1150 163(コレステロールは二連抽出の 後に87に低減した)表5は、正規の卵黄とコレステロール低減した卵黄とを比 較することにより得られた結果を示す。
表5から分るように、脂肪含有量、カロリー並びに飽和および一不飽和脂肪酸の 量は全て減少していた。一方、蛋白質、および炭水化物含有量は増加してしまた 。
よって脱コレステロールした卵黄は、通常の正規の卵黄と比較して、より健康的 でより栄養価の高い食品を提供するものである。
リサイクルした油を使用する単一の抽出で脱コレステロールした卵において同一 の評価基準を検討することにより、表6に示すように、得られた結果は類似して いた。
水分(g ) 52.0 55.0 58.9 61.8蛋白質(g) +7. 0 16.8 16.5 16.5炭水化物(g) 1.0 2.6 2.9  1.7脂肪(g) 28.0 2+、0 +8.9 17.9灰分(g) 2. 5 2.1 2.2 1.6カロリー(Kca l ) 320 267 24 8 234脂肪からの%カロリー 79 71 69 69飽和脂肪からの 2 4 31 31 23%カロリー 飽和脂肪酸(g) 8.6 9.1 9.1 6.0−不飽和脂肪酸(g) ? 、0 7.0 7.0 5.7多不飽和脂肪酸(g) 3.8 2.1 2.1  5.9コレステロール(mg) +282 431 426 378(コレス テロールは67〜71%に低減する)表6は、l、3または6回のリサイクルの 後に正規の卵黄およびコレステロール低減卵黄中に存在する栄養成分の存在を示 す。
単一抽出の後、脂肪およびカロリーの両者は低減されていた。幾分かの水分の増 加かあったが、恐らく水蒸気ストリッピングの後のリサイクルした油中の水の残 分によるものである。しかしなから、1回、3回または6回リサイクルした油を 用いた1回の単一の油抽出の結果、67〜71%のコレステロール低減が与えら れ、蛋白質含有量は実質的に変化せず、炭水化物含有量は増加し、かつ脂肪含有 量は実質的に減少した。
よって、抽出油のリサイクルにより、卵黄の栄養素含有量に何ら障害を生起する ことなく、実質的なコレステロールの抽出が与えられる。同様に、抽出過程のは 単に3/4てあり、かつ脂肪の量は実質的に減少する。1つの単一の卵黄のバッ チにおけるコレステロール抽出の%は、繰返した第2または第3の卵黄の抽出の 際に勿論増加し得る。
B、製品および感覚的評価 化学的評価に続いて、製品および感覚的評価も行った。低コレステロール卵黄の 機能的性能を、ケーキ高さ試験、およびクリーム膨らみ(puff)試験により 検討した。これらの試験の両者は、卵蛋白質の膨らませる能力を表示するもので ある。
この種の評価のために使用した手順は、実施例4および5で設定する。製品評価 は、正規の全卵、およびこの発明により食用油中への単一または二連抽出に供し た後の63〜87%低減したコレステロールを存するものから作製したスポンジ ケーキの評価を含むものとした。87%のコレステロールを除去した二連抽出に 供した卵黄から得た表7に示す結果は、卵の両者の種類についてケーキ容積およ びケーキ高さの両者が殆ど同じであることを示す。
正規の全卵およびコレステロールを低減した全卵から作製した(G) (CMり  (CM) 正規の全卵 75 356 3.6 コレステロール 75 347 3.5低減全卵 表7により分るように、正規の卵およびコレステロール低減卵のスポンジケーキ は、両者とも同し高さであり、ケーキ容積は低減コレステロールケーキにおいて 僅かに(約3%)小さいのみであった。
表8で評価したケーキは、リサイクルした油を用いる単一の抽出の後に63〜6 8%低減したコレステロールを有する脱コレステロールした卵から作製したもの である。
嚢互 リサイクル油試験からのコレステロール低減全卵で作製した(油)fイクル)  (G) (CM’) (CM)1回目のサイクル 100 352 3.86回 目のサイクル 100 353 3.91回または6回リサイクルした油を用い て単一の食用油抽出(63〜68%のコレステロール低減)に供した卵から調製 したスポンジケーキは、表8に見られるように、正規および2回抽出した卵黄か ら作製したケーキより約4分の1少ない容積を存する(表8)。ただし、6回リ サイクルした油を用いて抽出した脱コレステロールした卵から作製したケーキと の間には差はながった。
リサイクルした油を用いた抽出後は、脱コレステロールしたケーキの高さおよび 容積に僅かな減少かあるため、表9に示すスポンジケーキのための改変した処方 を試験した。
全卵 37.25 36.79 小麦粉 28.60 28.25 砂糖 33.90 33.48 ベーキングパウダー 0.25 1.48この改変した処方は、正規の全卵で作 製したケーキで認められるのと殆ど同じ容積および高さを有していた。
スポンジケーキおよび他の卵の調製物を感覚的知覚についても試験した。これら の検討の目的は、スクランブルエラグ、スポンジケーキおよびマヨネーズのよう な卵から作製される幾つかの普通の食品製品の調製のために使用した場合の、脱 コレステロールした卵黄の感覚的性質に対するコレステロール抽出方法の効果を 決定することにあった。消費者を審判員として起用した予備的な感覚的評価実験 を行うことにより、低減コレステロール卵から作製した製品の許容性を評価する 一方、これらの食品製品におけるフレーバー、質感および外観の何らかの変化も これらの評価検討において観察した。低コストの食用油をコレステロールの抽出 のために使用したことから、リサイクルした油(1回または何回かの水蒸気スト リッピングを行ったもの)を抽出媒体として使用した場合に、低減コレステロー ル卵の感覚的品質における何らかの変化に注目することに興味が持たれた。この 一連の実験では、リサイクルしていない油(新鮮なしの)およびリサイクルした 油(水蒸気ストリッピングしたもの)で抽出した低減コレステロール卵が消費者 に対して同等に許容され得るものか否か、したがってリサイクルした油の使用の 実施可能性および感覚的品質に対するその効果を見出す試みを行った。
正規の全卵から作製した同じ製品、並びに異なる抽出媒体、すなわちリサイクル した(5×水蒸気ストリツピングした)、およびリサイクルしていない(新鮮な )油を使用する2種類のコレステロール抽出卵から作製した食品製品を比較する ことにより、35:65の比率て卵白を用いて全卵へと再構成した低減コレステ ロール卵黄からの、スクランブルエラグ、スポンジケーキおよびマヨネーズのよ うな卵製品の許容性を決定した。
マヨネーズ−正規の卵対低減コレステロール卵52人の審判員を、その嗜好性お よび正規の卵黄および低減コレステロール卵黄から作製した2種類のマヨネーズ の間の差を言う能力について試験した。11人の審判員が差を言う能力を示した 。2種類のマヨネーズに対するこれら11人の審判員の嗜好性は有意には異なら なかった。5人は通常のマヨネーズを好み、4人は低減コレステロールのマヨネ ーズを好み、かつ2人には好みはなかった。
試験した全ての審判員の内、17人は正規のマヨネーズを好み、18人は低減コ レステロールのマヨネーズを好み、かつ17人には好みはなかったが、その嗜好 性応答における差は有意には異ならなかった。52人の全ての審判員の内、17 人の審判員が正規のマヨネーズを好んだ一方で、35人は正規のマヨネーズを好 まなかった(低減コレステロールのマヨネーズを好んだか、好みがなかった)。
これらの2つの応答の間の差は、表1Oに示すように、P<0.02で有意であ った。
表10 マヨネーズの嗜好性データの概要(低減コレステロール対正規)識別 N=11  4 2 5 P<0.20 主pr0.55可能者 全員 N・52 18 17 17 P<0.20 主P=0.019スポンジ ケーキ−正規の卵対低減コレステロール卵48人の審判員が、通常の卵および低 減コレステロール卵から作製したスポンジケーキに対する嗜好性および差の試験 に参加した。14人の審判員が、2つのケーキの間の差を言う能力を示した。こ れらの14人の審判員の内、その嗜好性はp<0.01で有意に異なり、10人 が正規のスポンジケーキを好み、4人が低減コレステロールのスポンジケーキを 好んだ。正規のスポンジケーキを好んだ審判員(10人)対正規のスポンジケー キを特に好まなかった審判員(4人)の数の差は有意ではなかった。全ての審判 員のデータに言及すると、その[嗜好性あり/嗜好性ないはp<o、otて有意 に異なり、24人が正規のスポンジケーキを好み、18人が低減コレステロール のスポンジケーキを好み、かつ6人は好みがなかった。しかしながら、表11に 示すように、正規のケーキを好んだ審判員の数(24人)と正規のケーキを特に 好まなかった審判員の数(24人)との数の差はなかった。
識別 N=14 4 0 10 P<0.01 主Pro、 180可能者 全員 N=48 18 6 24 P<0.01 主P=0.885スポンジケ ーキ−低減コレステロール卵(新鮮な油による抽出対5回リサイクルした油によ る抽出) 57人の審判員か、1回目のサイクル(tfi鮮なもの)および6回目のサイク ルの油(リサイクルしかつ5回水蒸気ストリッピングしたもの)を使用する2つ の異なるバッチのコレステロール抽出卵から作製したスポンジケーキに対する嗜 好性および差の試験に参加した。11人の審判員が、差を言う能力を示した。こ れらの11人の審判員の「嗜好性あり/嗜好性なし」の応答は有意に異なるもの ではなく、2人が1回目のサイクルのスポンジケーキを好み、7人が6回目のサ イクルのスポンジケーキを好み、2人は好みがなかった。1回目のサイクルのス ポンジケーキを好んだ審判員の数(2人)および1回目のサイクルのスポンジケ ーキを特に好まなかった審判員の数(9人〉はがなり異なっていた。全ての審判 員の内、15人が1回目のサイクルのスポンジケーキを好み、21人が6回目の サイクルのスポンジケーキを好み、かつ21人には好みがなく、 「嗜好性あり /嗜好性ないのデータはあまり異ならなかった。1回目のサイクルのスポンジケ ーキを好んだ審判員の数(15人)および1回目のサイクルのスポンジケーキを 特に好まなかったものの数(42人)は、表12に示すように、P<0.001 でかなり異なっていた。
(1回目のサイクルの油対6回目のサイクルの油)識別 N=I+ 7 2 2  P<0.10 主P>0.0065可能客 全員 N=57 21 21 15 P<0.20 主P=0.0006低減コ レステロールスクランブルエツグ(新鮮な油による抽出対5回りサイク嗜好性お よび差の試験に参加した56人の審判員の内、15人が差を言う能力を示した。
これらの15人の審判員については、3人が1回目のサイクルのスクランブルエ ラグを好み、3人が6回目のサイクルのスクランブルエラグを好み、かつ9人に は好みがなかったが、その「嗜好性あり/嗜好性なし」の応答は有意に異ならな かった。56人の全ての審判員の内、3人の審判員が1回目のサイクル(新鮮な 油)のスクランブルエラグを好む一方で、12人は1回目のサイクルのスクラン ブルエラグに対する好みを特に有していなかったが、これらの2つの応答の差は 有意に異なっていた。全ての審判員の[嗜好性あり/嗜好性なし」の応答の差は Pro、005で有意に近く、14人が1回目のサイクルのスクランブルエラグ を好み、15人が6回目のサイクル(5回のリサイクル)のスクランブルエラグ を好み、カリ27人には好みがなかった。1回目のサイクルのスクランブルエラ グを好んだ審判員(日入)、および1回目のサイクルのスクランブルエラグを特 に好まなかったもの(42人)を考察すると、表13に示すように、P<0.0 01て有意てあった。
識別 N=15 3 9 3 P<0.10 主P>0.035実施した全ての 感覚試験から得られた結果は、低減コレステロール卵が消費者に拒絶されなかっ たことを示した。コレステロールを抽出するためにリサイクルした(水蒸気スト リッピングした)油の使用は、卵製品の感覚的品質に対するその効果に関して高 度に実施可能であると認められた。リサイクルした油(5×水蒸気ストリツピン グしたもの)で抽出した卵から作製したある種の製品(例えばスポンジケーキ) は、新鮮な油で抽出した卵から作製した同じ製品より好ましい傾向をたまたま示 した。
よって、本発明の方法により得られた製品は、健康を志向する消費者によって歓 迎される優れたflltfを示す。この発明による脱コレステロールした卵は、 消費者による感覚的知覚の有意な変化を伴うことなく、かつ製品の性質の有意な 低下を伴うことなく、63〜95%のコレステロールおよび脂肪が除去されたも のである。よってこの種の製品は、大量のコレステロールを含有する正規の卵よ り遥かに健康的である。
有用性 この発明の方法は、卵黄からコレステロールを除去し、かつ除去したコレステロ ールを副産物として利用する問題に対する完全に新規でかつ非常に経済的な解決 策を与えるものである。
幾つかの工程よりなるこの方法により、2つの工業的に重要な生成物、すなわち 脱コレステロールした卵黄および実質的に濃縮されかつ純粋なコレステロールか 最終的に製造される。更に、コレステロール副産物を除去することにより、コレ ステロール抽出のために使用する食用油はリサイクル可能となる。この方法、特 に高圧均質化抽出は、技術的に実施可能で、経済的でかつ工業的に許容し得るも のであり、卵黄からのコレステロールの抽出は65〜90%に達し、かつコレス テロール副産物の製造は、コレステロールの製造のための他の公知の方法より1 00倍安価である。この方法は、卵黄の性質、卵の完全性を保持し、凍結乾燥工 程およびpTT調整をjJF除し、異なる植物起源の油の間の、および不飽和脂 肪酸のレベルの間の差異を最小とするものである。この方法は、安全で容易、迅 速で単純であり、相対的に工業的要件か少なく、非常に経済的であり、かつ大規 模な加工のために非常に適切である。
本発明による脱コレステロールした卵黄は、多くの魅力的な性質を有する。これ はコレステロールおよび脂肪、特に飽和脂肪の含有量が低く、カロリーが低く、 かつ高い蛋白質および炭水化物含有量を有する。その感覚的評価は、これが味お よび外観において正規の卵黄と対比し得るものであることを示す。これは冷却し た液状の卵として、凍結または乾燥した卵粉末として保持することができる。
1:0.5〜!・4の卵黄対油の低い比率(好ましくはl:2の卵黄対油)によ り、水蒸気ストリッピングの後の抽出油の多重のリサイクルと併せて、コレステ ロール抽出に必要なリサイクルし得る油の容量が小さいことから、結果的に甚大 な節約が得られる。
副産物として本発明により製造されるコレステロールは、高い品質で低いコスト の生成物である。通常、他の方法により製造される1ポンドの精製コレステロー ルは、28〜60ドル/ボンドのコストがかかる。卵の脱コレステロール副産物 として得られるコレステロール1ボンドのコストは、100倍までも低い。
この方法の結果得られる両者の生成物を製造する方法は一連の工程を利用するも のであるが、これにより抽出の時間が抽出当り90分以上から4〜8分へと、ま たは180分から8〜16分/過程へと短縮される。卵については、凍結乾燥、 pH調整または池の予備処理は必要ではない。コレステロールを抽出する油は、 市場で最も普通でかつ最も安価な油、すなわち大豆油である。
油のリサイクルは、卵黄の品質について重篤な問題を提起しない。卵黄の感覚的 評価は、6回のリサイクルサイクルの後でも良好なままである。卵黄中の残余の コレステロールにより測定したものとしてのコレステロール抽出効率は、リサイ クルによって1蒼かに影響を受けるのみである。卵の機能性は変化しない。
卵黄の脱コレステロールおよび1日当り20,000ボンド(45,000ダー ス)の水蒸気ストリッピング加工設備のための小さいプラントのスケールアップ 設計は、共通の尺度の実験室条件に直接対応する。1日当り200,000ボン ド(450,000ダース)の設備は、幾つかの均質化装置、分離器並びに複数 の蒸留塔を要するであろう。
水蒸気ストリッピング過程の際にある量の油が喪失するが、喪失した量は通常は 1〜5%の範囲である。使用する油は安価でリサイクルし得るものであるため、 この種の喪失は臨界的な影響を有さない。リサイクルのために使用するストリッ ピングした油の喪失した容量は、新鮮な油により容易に補填される。油の量の約 1〜5%を補充する必要性にも拘らず、リサイクルのための油の精製により達成 される節約は実質的なものである。
脱コレステロールした卵黄およびリサイクルした油の保存寿命は一般に良好であ る。通例、トコフェロールとして知られている天然に存在する抗酸化剤の存在の ため、大豆油のような植物油は酸化に対して非常に安定である。
リサイクルのための油を移送すべき場合、約4’Cの低い温度で移送し、かっ/ または抗酸化剤トコフェロールを添加する。
この発明を実施するための装置は過度に複雑ではなく、かつ小さいもの、中程度 の大きさ、および大きい印加ニブラントに適応するよう容易に改変することがで きる。その最も進展した形態では、これを完全に自動化し、よって労働力のコス トを更に除去するものとする。
本究明のこれらの、および他の特徴を実施例に示すか、実施例は如何なる様式に よっても本発明を限定するよう解釈すべきてはない。
この実施例は、高圧均質化による食用油中へのコレステロールの抽出を示すもの である。
抽出の前に、AOAC,(+984)食品および薬品力リホルニア部局(CDF A 1989)により、および酵素的方法により、卵黄コレステロールのレベル か12.7mg/gであると決定した。100グラムの卵黄と大豆油とを1:2 の比率で混合し、かつ高圧均質化装置に導入した。6000psiの圧力で6〜 7分間(Bつの通過工程)この混合物を均質化に供し、処理能力を900m1Z 分とした。均質化の後、卵黄とコレステロール担持油画分とを、5000rpm て遠心分離により分離した。分離器中ての遠心分離により、脱コレステロールし た卵黄と、抽出したコレステロールを含有する油画分とを分離した。
脱コレステロールした卵を冷却した卵黄容器へと向かわせ、ここでサンプルを除 去して卵黄中のコレステロールの残量を決定した。
これらの状況下て、油中のコレステロールの残量は4.6mg/gであると認め られた。卵黄からのコレステロール抽出は約64%であった。卵黄と新しいバッ チの油とを混合することによりプロセスを繰返し、かつ2回目の均質化および遠 心分離の後に、除去したコレステロールの量は84%に増加した。3回目の抽出 の後に、除去したコレステロールの量は約90%に増加した。サンプル中のコレ ステロールの残量は1.28mg/gであった。
抽出の後、低コレステロール卵黄は、いつでも更に加工して冷却、凍結、乾燥ま たは凍結乾燥した製品とし得るものであった。この実施例で得た卵黄を化学的に 分析しかつ評価した。機能的性質は、実施例2〜8によりマヨネーズ、スポンジ ケーキおよびスクランブルエラグを調製することにより評価した。
この実施例は、油抽出により70〜95%のコレステロールを除去した卵黄の製 品評価を示すものである。
製品評価はスクランブルエラグの処方を含み、全卵と油抽出によりコレステロー ルを除去した再構成卵とを比較するものである。マヨネーズの処方により、加工 していない、すなわち無傷の卵黄と脱コレステロールした卵黄とを比較した。
マヨネーズは次の構成成分を含有するものとした:卵黄または脱コレステロール した卵黄、5.56%;ヴイネガー、10.10%、砂糖、1.52%;マスタ ード、0.51%;および大豆油、82.32%。
正規の全卵から作製したスポンジケーキを、87%コレステロールを除去した全 卵に対して、63〜68%コレステロールを低減した全卵(リサイクルした油に より抽出)に対して、かつ表9に示した改変したスポンジの処方を用いて低減し たコレステロールの卵により評価した。
それぞれの処理のために混合する2つの別のバッチのバターにてスポンジケーキ を作製し、かつ75gまたは100gのバターを矩形の平鍋(21,5X11゜ 5X6.5cm、内側)に秤量した。ケーキを191″Cで25分間焼き、針金 のラックの上で転倒させ、かつ室温で一夜放置した。ケーキの長い軸線の中心線 に沿う4つの測定の平均から高さを決定した。焼き上げ干満の容積および高さか ら容積を決定した。その後更なるレオロジー的評価のためにケーキをプラスチッ クバッグ中に保持した。
バター重量、ケーキ容積およびケーギ高さを決定した。結果は表7〜8に示した ものである。
実施例3 低減コレステロール卵および正規の卵から調製した種々の食品製品の感覚的評価 この実施例は、正規の卵から、および本発明の油抽出法を使用して脱コレステロ ールした卵から誘導した製品の、有志者による比較感覚評価を示す。
A9食品製品の調製 3つの食品製品、マヨネーズ、スクランブルエラグおよびスポンジケーキのため の調理条件、構成成分および方法は、市販の製品を増強するためのUSDAおよ び他の処方を改変したものである。予備的試行からの観察に基いて決定を行った 。これらの配合を処方する際の重要な評価基準は、製品のフレーバー、質感およ び外観に対するいずれかの外部的効果を最小に低減させることにあるとして、こ れにより他の因子により隠される低減コレステロール卵と正規の卵どの間の、ま たは2つの異なるコレステロール抽出卵との間の何らかの差が小さくなり得るよ うにした。同様に非常に重要なことは、試験全体を通じて一貫する卵製品の調製 手順を維持したことである。
B 感覚的方法論 普通の消費者を審判員として募集した。それぞれの審判員が嗜好性の試験を行い 、ぞの後に差の試験を行った。嗜好性の試験では二点嗜好の方法を使用したが、 この場合、審判員は、いずれかのサンプルに対する自分の嗜好性、または嗜好性 を持たないこと(雨音のサンプルを等しく好むことを意味する)を表示する。審 判員か2つの食品サンプルを実際に識別できるか否かを決定するため、二重標準 試験を行った。ここては、盲検サンプルと嗜好性の試験で使用した2つのサンプ ルとの合致について審判員に尋ねた。正しい合致の数を記録し、かつ有意性のレ ベルをチェックした。嗜好性のデータは、差の試験における審判員の能力に照ら して解釈した。
冷却および凍結液状卵黄並びに液状全卵製品の調製この実施例は、低コレステロ ール冷却もしくは冷凍卵黄または再構成全乾燥卵製品の調製を示す。
冷却または冷凍卵製品は、市場において多くの形態で入手可能である。これらの 中には、全卵、塩全卵(2%以上の添加塩)、砂糖全卵(2〜12%の添加砂糖 )、普通卵黄、塩卵黄および砂糖卵黄がある。砂糖ものおよび塩ものは、保存身 命を増加させるために使用され、凍結製品のために安定性および卵の特性を保持 し、かつ凝固温度を変化させるものである。低コレステロール変形体は同様にし て調製し得る。低コレステロールの全卵製品が必要な場合は、低コレステロール 卵黄と適切な量の塩または砂糖(2%未満)とを混合し、かつI:2の卵黄対卵 白を用いる。製品は次のように低温殺菌する:全卵−60℃で3.5分、 塩処理全卵−63°Cて3.5分、 砂糖全卵−61°Cて3,5分、 普通卵黄−61’Cて3.5分、 砂糖卵黄−63°Cて3,5分、 塩卵黄−63°Cて3.5分。
適切な容器に梱包した氷水により製品を直ちに3〜5°Cに冷却し、かつ直接接 触または空気プラス1−法により−40〜−20°F(壬凍結する。冷却した製 品は21〜32°Fて維持する。
この実施例は、低コレステロール乾燥卵黄または再構成全卵製品の調製を示すも のである。
低コレステロール液状卵黄および低コレステロール液状全卵を実施例1により調 製する。乾燥卵粉末および乾燥卵黄粉末を製造するためには、グルコースが高温 で蛋白質と相互作用し、結果的に色およびフレーバーの変化、並びに製品特性の 他の変化を与えることから、グルコースの予備的な除去が必須である。ストレプ トコッカスの培養物を用いて液体を醗酵させることにより、乾燥工程の前にグル コースオキシダーゼを用いて卵生のグルコース含有量を低減させる。卵白を醗酵 させる場合、pHを6.0に調整するが、卵黄の醗酵では調整は必要ではない。
プロセスの温度は30〜33°Cに維持する。その後真空蒸発により液状卵を6 0%固形分に濃縮し、かつ噴霧乾燥法により乾燥させる。卵黄または全卵液体を 500〜6000psiの下で加圧ノズルにて霧状化し、かつ乾燥空気を155 〜177°Cて循環させる。卵黄含有乾燥製品は、より大きい保存寿命期間のた めに冷蔵下に維持すべきである。
実施例6 低コレステロールスクランブルエラグミックスの調製この実施例は、低コレステ ロールスクランブルエラグミックスの調製を示すものである。
液状または乾燥形態の低コレステロール全卵を使用し、以下に示すUSDA処方 を使用することにより、スクランブルエラグミックスを調製した。
構成成分 液状製品(%) 乾燥製品(%)低コレステロール全卵 66.3  − 低コレスチロール乾燥全卵’ 12.1無脂肪ドライミルク 9.6 10.0 植物油 4. 8 5. 0 塩 0. 3 0. 3 水 19.0 67.6 クエン酸または乳酸によりミックスのpHを6.6〜7.0に調整した。液状製 品は冷却または凍結状態で保持した。乾燥処方物は密封パッケージ内に保持し、 かつ調製の直前に湿潤させた。スクランブルエラグの味および質感の両者は、消 費者が許容し得るものと認められた。
この実施例は、更なる低減コレステロール卵製品の調製を示し、かつコレステロ ールを含有しない卵製品と比較するものである。
実施例1により低コレステロール卵黄を調製した。コレステロールを含有しない 卵置換物は、卵黄と置換える大豆油またはカロチノイドのような付加的な食品構 成成分および乳化剤を用いて卵白から作製する。コレステロールを含有しない製 品は、乾燥ミックス、冷却または凍結液体として調製した。これらの製品の嗜好 性および機能性は一般に貧弱であると認められた。
油で抽出した卵黄において更にコレステロールを低減した卵は、卵生に存在する 1:2の天然の比率に代えて、!=3〜l二4の比率で卵黄と卵白とを再構成す ることにより作製した。これらの製品の卵の嗜好性および機能性は、コレステロ ールレベルが95%から97.5%更に低減された場合てあっても、良好に保持 されていた。更に低減した卵製品は、置換物を含有しコレステロールを含有せず 卵黄がないものに対して好適てあった。
この実施例は、低コレステロールマヨネーズおよびサラダドレッシングの調製を 示すものである。
実施例1により低コレステロール卵黄を調製する。マヨネーズおよびサラダドレ ッシングは、半固体の酸性化食品である。植物油、卵黄、酸性化剤、例えばクエ ン酸およびレモンジュースから両者を調製した。塩、甘味料、スパイス、フレー バー、MSG等を必要に応じて添加構成成分とした。低コレステロール卵黄と植 物油とを混合することにより(1:4)低コレステロールマヨネーズを調製し、 かつ他の構成成分を徐々に添加した。製品は真正のマヨネーズの嗜好性および特 性を保持し、かつ真正のマヨネーズと同様に消費者が同等に許容し得るものであ ると認められた。
この実施例は、低脂肪低コレステロール卵製品の調製を示すものである。
実施例1により低コレステロール卵黄を調製した。油の抽出の遠心分離工程の際 に遠心分離速度を7.000〜8.OOOrpmに4〜6分間増加させることに より、30%までの卵油も分離した。
この工程の改変を使用し、製品の嗜好性および機能性に影響を与えることなく、 機械的手段により卵の全脂質の1/3を除去した。
ホモジェナイザーを介する通過工f呈の数F/G−7 ホモジエナイザーを介する通過工■呈の数す嘴−1由Uグ軒1:2 FIG、2 ホモジエナイザーを介する通過工程の数卵黄−油比率1:4 FIG、J 通過工程数 FIG、4 補正前の翻訳文提出書(特許法第184条の8)人間か消費するための食品を加 工するのに使用するには望ましくない有機溶剤で

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.卵黄からコレステロールを除去しつつコレステロールを同時に製造する方法 であって、 (a)卵黄と食用油とを混合し、 (b)高圧均質化を使用して卵黄から食用油中へとコレステロールを抽出し、( c)抽出したコレステロールを含有する食用油から脱コレステロールした卵黄を 遠心分離により分離し、 (d)卵黄から抽出したコレステロールを含有する食用油を水蒸気ストリッピン グに供し、 (e)コレステロールを含有する水性蒸留物から水蒸気ストリッピングした油を 分離し、 (f)更なる卵黄の抽出のために水蒸気ストリッピングした油をリサイクルさせ 、 (g)水性蒸留物を凝縮させ、 (h)固化および水の除去によりコレステロールを分離し、かつ(i)コレステ ロールを単離しかつ精製する工程を含む上記方法。
  2. 2.卵黄を、食用油による1回以上の抽出に供する請求項1記載の方法。
  3. 3.卵黄対食用油の比率が1:0.5〜1:4である請求項2記載の方法。
  4. 4.食用油が、植物種子油、トウモロコシ油、カノラ油、綿実油、大豆油、ゴマ 種子油、ヒマワリ種子油、カボチャ油、パーム油、ベニバナ種子油、米糠油、ブ ドウ種子油、またはピーナッツ油である請求項3記載の方法。
  5. 5.油対卵黄の比率が2:1である請求項4記載の方法。
  6. 6.油が大豆油である請求項5記載の方法。
  7. 7.10〜21,000psiの圧力で均質化を行う請求項6記載の方法。
  8. 8.高圧均質化の際の圧力が50〜15,000psiである請求項7記載の方 法。
  9. 9.圧力が3,000〜10,000psiである請求項8記載の方法。
  10. 10.抽出したコレステロールを含有する食用油からの卵黄の分離が、2,00 0〜8,000rpmの遠心分離によるものである請求項9記載の方法。
  11. 11.分離した卵黄を粉末化した製品に加工する請求項10記載の方法。
  12. 12.水蒸気ストリッピングにより、コレステロールを水性蒸留物中へと取り出 すことによって、コレステロールの抽出のために使用した食用油を精製する請求 項11記載の方法。
  13. 13.約230〜255℃の温度で水蒸気ストリッピングを行う請求項12記載 の方法。
  14. 14.水蒸気ストリッピングにより精製した食用油を、卵黄からのコレステロー ルの抽出のために繰返し使用する請求項13記載の方法。
  15. 15.凝縮の後に真空下で水の除去を行うことにより、水性水蒸気蒸留物からコ レステロールを回収する請求項14記載の方法。
  16. 16.卵黄からコレステロールを製造する方法であって、(a)卵黄と食用油と を混合し、 (b)高圧均質化により卵黄から食用池中へとコレステロールを抽出し、(c) 抽出したコレステロールを含有する食用油から脱コレステロールした卵黄を分離 し、 (d)卵黄から抽出したコレステロールを含有する食用油を水蒸気ストリッピン グに供し、 (e)コレステロールを含有する水性蒸留物から油を分離し、(f)水性蒸留物 を凝縮させ、 (g)固化および水の除去によりコレステロールを分離し、かつ(h)コレステ ロールを単離しかつ精製する工程を含む、卵黄からコレステロールを製造する方 法。
  17. 17.食用油対卵黄の比率が0.5:1〜4:1である請求項16記載の方法。
  18. 18.コレステロールの抽出のために使用する食用油が、植物種子油、トウモロ コシ油、カノラ油、綿実油、大豆油、ゴマ種子油、ヒマワリ種子油、カボチャ油 、ベニバナ種子油、米糠油、ブドウ種子油、またはピーナッツ油である請求項1 7記載の方法。
  19. 19.油対卵黄の比率が2:1である請求項18記載の方法。
  20. 20.油が大豆油である請求項19記載の方法。
  21. 21.均質化の際の圧力が50〜21,000psiである請求項20記載の方 法。
  22. 22.圧力が4,000〜6,000psiである請求項22記載の方法。
  23. 23.水蒸気ストリッピングにより食用油からコレステロールを単離する請求項 21記載の方法。
  24. 24.約230〜255℃の温度で時間当り5〜15ポンドの流速で水蒸気スト リッピングを行い、かつコレステロールが水性水蒸気蒸留物中に存在するものと する請求項23記載の方法。
  25. 25.凝縮の後に真空下で水の除去を行うことにより、水性水蒸気蒸留物からコ レステロールを回収する請求項24記載の方法。
  26. 26.コレステロールを濃縮しかつ精製する請求項25記載の方法。
  27. 27.低コレステロール全卵を製造する方法であって、(a)卵黄と食用油とを 混合し、 (b)高圧均質化を使用して卵黄から食用油中へとコレステロールを抽出し、( c)抽出したコレステロールを含有する食用油から脱コレステロールした卵黄を 分離し、かつ (d)脱コレステロールした卵黄と卵白とを混合する工程を含む、低コレステロ ール全卵を襲造する方法。
  28. 28.卵黄対卵白の比率が1:2である請求項27記載の方法。
  29. 29.低コレステロール全卵を乾燥して粉末化した製品とする請求項28記載の 方法。
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