JPH0749947B2 - 筒状物体の寸法測定装置 - Google Patents

筒状物体の寸法測定装置

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JPH0749947B2
JPH0749947B2 JP20661186A JP20661186A JPH0749947B2 JP H0749947 B2 JPH0749947 B2 JP H0749947B2 JP 20661186 A JP20661186 A JP 20661186A JP 20661186 A JP20661186 A JP 20661186A JP H0749947 B2 JPH0749947 B2 JP H0749947B2
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和雄 飯嶋
信芳 飯嶋
茂定 飯嶋
安明 斎藤
修一 石黒
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飯島精密工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は少なくとも部分的に円筒状または円柱状をなす
被計測物体の外径、内径、真円度あるいは筒壁の肉厚
を、その成形加工の過程において簡易且つ精密に計測す
るための寸法測定装置に関する。
[従来の技術] 機械部品の切削加工場などでは、加工途中のワークの仕
上がり寸法を1/100mm以上の精度をもってチェックした
い場合に作業者自身の手によって、一般に市販されてい
るマイクロメータ、ダイヤルゲージその他の精密計測器
が使われてきた。
[発明が解決しようとする問題点] 計測対象物が板状体であれば、その厚みや表面の平滑度
はダイヤルゲージを使って比較的簡易にまた高い精度を
もって測ることができるが、筒状体の場合には、特別の
計測用治具を用意するとしても、かなりわずらわしい手
間が掛るうえに、計測の熟練度によっては無視し難い測
定誤差を生じ勝ちである。
本発明は測定操作が簡易であり、非熟練者であっても簡
単に手早く、また高い精度をもって筒状物体の寸法を測
ることのできる、生産現場向きの測定装置を提供するこ
とを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成するために本発明による筒状物体の寸
法測定装置は、回転可能に平行に対置させた、第1基準
ローラ及び第2基準ローラと、前記一対の基準ローラの
対置間隔の調節手段と、前記第1及び第2基準ローラの
間で同軸的に支持された被計測筒状物体の筒軸線と、前
記第1または第2基準ローラの一方の軸芯線とを結ぶ平
面に沿って計測子を移動させられる様に、該平面と平行
する方向をもって設置すると共に互いにその盤面方向を
平行させた、複数個の寸法測定器載置用定盤と、前記寸
法測定器の計測子を、前記の支持状態にある前記被計測
筒状物体の計測個所に接触させた状態のもとに固定させ
るための、寸法測定器固定手段と、前記第1および第2
基準ローラの同期的回転手段とを備える構成を採用し
た。
[作用および発明の効果] 上記の如き構成を備えた本発明装置はその使用に先立っ
て、一対の基準ローラの対置間隔調節手段を操作して、
筒状の被計測物体がこの一対のローラ間で同軸方向をも
って安定に支持された状態のもとで、被計測物体の筒軸
線と基準ローラの中心軸とを通過する面が定盤の盤面に
対して平行になる様に、ローラ間隔を調節し、その位置
にローラ軸受を固定させる。この間隔は被計測物体の所
望外径と基準ローラの外径寸法に基づいて計算によって
容易に求められる。
次に所定の外径、内径、肉厚などの寸法または真円度に
正しく加工されているモデル物体を一対の基準ローラ間
に同軸的に載せて安定に支持させたうえ、測定子の高さ
を被計測物体の測定個所(上記の平面が物体の外周と交
わる個所)にあらかじめ合致させてある寸法測定器を定
盤に載せて、その測定子を測定個所に向けて近づけ接触
させる。測定器の目盛が所定の許容測定誤差の範囲を幾
分越えて振れる位置に達した時、寸法測定器をこの位置
を保って定盤上に固定させ、測定器の寸法指示マーク
(指針)を零表示位置に合わせたうえモデル物体を取り
除くことによって装置の使用前の準備作業が完了する。
被測定物体の測定を行うには、物体の測定個所を測定器
の測定子先端に一致させる様にして一対の基準ローラ間
に単に載せればよい。測定器の寸法表示スケールがモデ
ル物体に対する被測定物体の寸法誤差を精密に表示して
くれる。また外径と内径を測ることによって筒壁の肉厚
が知られるし、一対の基準ローラをその回動手段によっ
て回転させることによって筒状体の真円度をチェックす
ることができる。
上記の様に本発明装置は筒状体の直径方向の寸法を測る
際に、ダイヤルゲージなどの測定器の測定子(測定個所
への接触子)が、その前後動方向を筒状体の直径方向に
正しく合致させて接触する様にして測定器を被計測筒状
物体に当接させるという、従来は極めて手間が掛かり且
つ困難であった計測時の位置決め作業が、非熟練者にも
ほとんどワンタッチ式に行えるうえに、測定者が異なる
毎に測定結果に差異が生ずる不都合もほとんど皆無にす
ることができる。従って測定器の精度の限度内において
充分に信頼性の高い測定が行える。
[実施例] 以下に図に示す実施例に基づいて本発明の構成を具体的
に説明する。
第1図〜第5図はいずれも一実施例を示しており、第1
図は正面図、第2図は平面図、第3図は側面図、第4図
は部分拡大正面図そして第5図は第1及び第2基準ロー
ラの間隔を狭めた状態を示した正面図である。
装置全体の概略の構成は、水平に固定されてほぼ長方形
をなすベッド10と、ベッドの中央部より幾分片寄った位
置(図の左側寄り)に、ベッド10の巾方向に対して平行
を保たせて、回転可能にローラ架台8に載架させた第1
基準ローラ1と、この第1基準ローラ1に対して平行を
保たせて回転可能にそのローラ架台9に載架させた第2
基準ローラ2と、第1及び第2基準ローラ1と2の間隔
を被測定物の直径の対応させて拡げまたは狭めさせるた
めに、ローラ架台9をベッド10上で左右方向に移動させ
るためのローラ間隔調節手段と、第1及び第2基準ロー
ラ1と2を同期的に同方向に回転させるためのプーリ群
21〜26及びこのプーリ群に掛け渡した無端ベルト20と、
装置の基台30に組み付けたベルト20の駆動機構31〜34
と、ベッド10上の左右両端部にそれぞれ固定させた架台
5及び6の上面に、水平方向に対して任意の傾度をもっ
て且つ互いにその盤面を平行させて取付けた寸法測定器
載置用の第1の定盤3と第2と定盤4と主要構成部材と
して成り立っている。
筒状の被測定物Aを安定に支持するための、同一寸法の
第1及び第2基準ローラ1と2は、共に硬度の高い金属
棒を精密仕上げ加工することによってミクロン単位の精
度をもって所定の外径寸法に保たれている。
第4図に示したように第1基準ローラ1の回転の支軸1a
は、ローラ架台8の上端部に設けた軸嵌合用溝8aに嵌め
込んだうえ、ボルト17によって架台8にネジ止めされて
いる支軸1aの支承部材16により安定に挟持されている。
ローラ架台8は平面図としての第2図に示したように、
底板8Cの前後両縁部にそれぞれ縦板8Aと8Bを組付けたコ
の字形をしており、底板8Cに挿通させたボルト11によっ
て架台8はベッド10の上面に図示の如く固定されてい
る。
第2基準ローラ2も第1基準ローラ1と同様にしてその
支軸2aをローラ架台9の軸嵌合用溝9aに嵌め込まれてい
る。そして第2基準ロー2の架台9は、その固定用ボル
ト12がベッド10に設けたボルト12の遊動用スリット10A
に挿通されていることによって、このボルト12の締結状
態が解かれた時には、ローラ架台9はベッド10上をスリ
ット10Aの長さの範囲内で左右動することができる。
第1及び第2基準ローラ1と2のそれぞれの支軸1a及び
2aの各々の軸両端部に各ローラの回動用プーリ21または
22が取りつけられており、ベッド10の下底面にはローラ
架台8に対向する個所に第1図に示すプーリ群23を取付
けたプーリ取付け用部材13が固定されている。またロー
ラ架台9に対向させて別のプーリ群24を取付けたプーリ
取付け用部材14が、架台9の固定用ボルト12を利用して
この架台9と一体をなして前記のスリット10Aにガイド
されてベッド10の下底面に沿って左右動できるように組
み付けられている。
一方装置の基台30には、第3図に示す電動機の回転力の
伝導用無端ベルト34の係合用プーリ33の回転軸31が一対
の軸受32を用いて取付けられている。回転軸31の両端に
は、前記プーリ群23または24を介して第1及び第2基準
ローラの回動用プーリ21と22を同期的に同方向に回転さ
せるための駆動用プーリ26が取付けられており、これら
のプーリの間には第1図に示されているように無端ベル
ト20が掛け渡されている。25はウーリ取付け用部材14を
左右動させた時には無端ベルト20を常に引張状態に保つ
ためのテンションプーリであって、図示が省かれた移動
ガイド用機構によって支持されている。
第2図に示したようにベッド10の左端上面には、前後一
対の側壁板5Aと5Bの組合わせからなる定盤架台5がボル
ト41を用いて第4図に示したように固定されており、ベ
ッド10の頂面に対して左下がり30゜の傾斜をもつ架台5
の頂部には、寸法測定器載置用の第1の定盤3が取付け
られている。同様にベッド10の右端上面には1対の側壁
板6Aと6Bからなる定盤架台6がボルト42により固定され
ている。架台6の頂面も架台5と同様に左下がり30゜に
傾斜させてあるので、この架台の上面取付けられた第2
の定盤4と第1の定盤3の各盤面は互いに平行状態に保
たれている。
第5図はより外径の小さい筒状被測定物体Bの寸法を計
るために、第1及び第2基準ローラ1と2との間隔を狭
めた場合の装置正面図であって、テンションプーリ25を
左方に移動させることによって無端ベルト20は所要の引
張状態に置かれている。
またローラ架台6上6定盤4は、第2基準ローラ2の左
方移動に追従すべく、第2図に示す架台6の両側壁板6A
並び6Bの上縁に沿ってそれぞれ設けてあるガイド溝6aと
6b(第3図参照)に沿って左方移動させられている。こ
のガイド溝はローラ架台5にも設けられている。第4図
に示す15は定盤3または4の固定用ボルトであって、寸
法測定器の固定手段としての役目を兼ねさせることがで
きる。
次に上記実施例装置の使用法の説明図としての第6図及
び第7図において、Aは円筒状に切削加工された被測定
物体であって、平行方向を保って対置されている2本の
基準ローラ1と2の間に挟み込む様にして安定に載置さ
れている。CおよびGはそれぞれ定盤4または3に載置
させて被測定物体の内径、外径、円筒の肉厚あるいは円
筒の真円度を計測するための計測用としてのダイヤルゲ
ージである。100および200はダイヤルゲージの本体部
分、101と201はゲージのベースブロック、102と202はゲ
ージ本体を上下動可能に支持するスタンド、103と203は
被計測個所に接触させる測定子である。
またEはダイヤルゲージCまたはGの計測感度を向上さ
せるための、テコ式の計測量拡大器であって、51はその
本体をなすテコ、52はテコの支点、53はテコの一端部に
取付けて被計測個所に接触させる計測子、54はダイヤル
ゲージなどの寸法測定器の測定子を当接させるための、
テコ51の他端側力点であって、測定子の中心部の当接位
置を正しく決められる様に円穴が設けてある。55はベー
スブロック、56は支点としてのテコの回転軸を取付けた
スタンドである。301と302は被測定物体Aの肉厚を測る
ための、図示しない別のダイヤルゲーシの測定子であ
る。
第7図に示すFは定盤4の盤面からこの盤上に載置した
ダイヤルゲージCの測定子103の先端部までの高さを所
定の高さにもたらすための位置決め用補助具である。
次に上記実施例装置の使用法を付図によって説明する。
先ずこの装置を用いて円筒状体の外径、内径、筒壁肉厚
あるいは真円度を精密に計測する方法の基本原理を説明
すると、2本の基準ローラ1と2の間隙部に挟み込む様
にして安定に載置させた被計測物体Aの筒軸線と、第1
の基準ローラ1の軸芯線とを通過する平面をaとすると
(第6図参照)、第2の定盤4にそのベースブロック10
1を載置させて自在に定盤上に移動できるダイヤルゲー
ジCが如何な移動位置を占めても、その測定子103の計
測先端部中心を上記の平面aに一致した位置に保ちつづ
けさせるために、定盤4の盤面が平面aに対して平行と
なる様に、定盤4を水平面に対して傾斜させて架台6に
取り付けてある。
測定子103が上記の設定条件を満足させながら移動でき
るためには、下記の方法によって求められる特定値とし
ての、物体Aの直径によって決定されるローラ1と2の
間の間隙巾Wと、定盤4の盤面から測定子103の先端中
心までの高さHとを固定させておけばよい。
Wの値は、被計測物体Aの所望直径Dと、第1及び第2
基準ローラ1と2の直径、及び一組の基準ローラ上に載
置されている筒状被計測物体用の筒軸線と第1の基準ロ
ーラ1の軸芯線とを結ぶ平面aと、同じく筒軸線と第2
の基準ローラ2の軸芯線とを結ぶ平面bとの交叉角θと
の、3つの値に基づいて角θに関する三角函数を用い容
易に求められる。即ちθ=120゜、1及び2の直径=34.
000±0.0003mmの場合には、W=D×0.866の関係式が成
り立つので、この換算用スケールを用意すればローラ間
隔Wは即座に設定できる。
この様な物体Aと測定子103との間の接触条件が設定さ
れれば、物体Aを2本の基準ローラ1と2の間に単に挟
み込ませることによって、転動しやすく安定に静止し難
い物体Aは装置上の所定の計測位置に常に正確に静止さ
れる。そしてダイヤルゲージCはその測定子103の前後
動方向を常に物体Aの直径方向に合致させることができ
る。
従って正しい寸法に仕上げられている基準物体をこの装
置に載置した時のダイヤルゲージCの指針をあらかじめ
ゲージ目盛の0位置に合わせて置けば、物体Aが基準寸
法物体に対してどれだけ寸法誤差があるかを、あるいは
物体Aの真円度を極めて簡単迅速に且つ回転し、被計測
物体の全周を精密に測ることができる。
一方第1の定盤3は、その盤面を第2の定盤4の盤面に
対して平行方向を保たせてベース10に固定されているの
で、定盤3の盤面もまた上記の平面aに対して正しく平
行状態に維持されている。従って定盤3上に載置された
ダイヤルゲージGも、その測定子203の先端部が常に前
記平面a上に位置する状態のもとに定盤3上を移動させ
ることができる。
しかし定盤3の盤面と第1の基準ローラ1との相互位置
関係からして、測定子203を直接被計測物体の計測個所
に当てがうことは行い難いので、例えば第6図に描かれ
ているような計測子先端部の延長用の適宜のアダプタ
ー、この場合にはテコ式の測定量拡大器Eに取り付けた
補助測定子53を計測個所に当てがうのも一方である。そ
の際には、補助測定子53の前後動方向を被計測物体Aの
筒軸線と第2の基準ローラ2の軸芯線とを結ぶ平面bに
一致させるようにその配設方向を定める必要がある。
装置の操作方法を具体的に説明すると、先ず始めに被計
測物体Aの外径の如何に応じて第1の基準ローラ1と第
2の基準ローラ2との間の間隔Wを調整することによっ
て、装置を前記の設定条件が満たされる状態にもたらす
ために、可動ローラ架台9の固定用ボルト12をゆるめて
所定間隔Wに正確に合致する位置に移動させた後、架台
9をベッド10上に再び締結固定させる。
可動ローラ架台9の移動に先立ってテンションプーリ25
の固定をあらかじめ解いて置き、架台9の移動を終えた
後に無端ベルト20に適度の張力が及ぼされる様に、前後
一組のテションプーリ25の望ましい固定位置を選定す
る。
次に寸法測定器としてのダイヤルゲージCを定盤4上に
載置した時、測定子103の先端が前述の設定条件を満足
させるために定盤4の盤面から高さHの位置にある様に
調整するためには様々な方法が可能であるがその一つの
方法を第7図に示した。60はダイヤルゲージCの測定子
103の先端部高さHのの位置決め用スケールであって、
金属製の細長いバー材の一端部を90゜下向きに折り曲げ
た形状を備えており、この折曲げ部60aには測定子103の
円形先端部を嵌入させるための円穴61が穿たれている。
スケール60の底面(定盤3の上面)から円穴61の中心ま
での距離dは、定盤3の上面から平面aまでの距離に一
致させてある。スケール60は適宜の手段によって定盤3
に固定させる。
スケール60の使用方法はその折り曲げ部60aがはみ出す
ようにしてスケール60を定盤上に載置し、定盤4に載せ
てあるダイヤルゲージCの測定子103の先端部がスケー
ルの円穴61のほぼ中心に一致させる様に目測によってダ
イヤルゲージ本体100の取付け高さを調節させながらダ
イヤルゲージCをスケール60に接近させる測定子103の
先端が円穴61内にはまり込んだ後は、ダイヤルゲージの
指針の動きを注目しながら、測定子103の高さ位置を微
調整しつつダイヤルゲージCを更に前進させると測定子
103の先端が円穴61内に同軸的位置関係のもとに完全に
押し込まれた時指針の揺れが止まるので、この高さ位置
でダイヤルゲージ本体100をスタンド102に固定させるこ
とによって定盤4の盤面から測定子103の先端までの高
さは容易に前述のHの値に一致させることができる。
この様にして一対の基準ローラ1と2の間隔Wとダイヤ
ルゲージの測定子103の高さHが設定寸法に正確に合致
されると測定装置は使用可能状態になる。
そこで装置のローラ駆動用モータを起動させることによ
って一対の基準ローラ1及び2をゆるやかに回転させな
がら、先ず正確な寸法に加工されている被計測物体と同
じ形状寸法のモデル物体をこの一対のローラの間に静か
に載せる。もちろんローラも物体も異物の付着の有無を
綿密に確める必要がある。物体が円滑に静かに回転すれ
ば異常なく物体が載置されていることが証明されるので
回転を止める。次にダイヤルゲージCを物体に接近させ
て測定子103を物体の計測個所に接触させ、ゲージの指
針が0.10〜0.15程度振れる位置に達したら、この位置に
おいて定盤4の面上に図示が省かれたクランプなどの固
定手段を用いてダイヤルゲージを固定させる。ダイヤル
ゲージの指針をゲージの零表示マークに合わせた上、基
準ローラ上からモデル物体を取り除けば、被計測物体の
寸法測定のためのすべての準備は完了する。
切削ないし研削加工途中で加工個所の寸法チェックを行
うために、または加工仕上がり品について寸法測定を行
うために本発明装置を使用する方法は、被計測物体の測
定個所がダイヤルゲージの測定子の先端に触れる様にし
て一対の基準ローラ1と2の間に被計測物体を静かに載
置する。この時一時的にローラ1と2を回転させてやる
ことは前記のモデル物体を載せる場合と同様である。そ
してダイヤルゲージCの指針によって被計測物体の外径
寸法が基準寸法(モデル物体の寸法)と一致している
か、あるいはどれだけ偏っているかをたちどころに知る
ことができる。
ダイヤルゲージCの目盛を読み取る際に一対の基準ロー
ラ1と2を回転させつづければ、筒状物体の真円度も精
密且つ容易にチェックすることができる。ダイヤルゲー
ジの指針の振れを自動記録するためのデータメモリー装
置あるいは寸法誤差警報装置を併用すれば、工程管理や
製品の品質管理、あるいは品質証明などに役立てられ
る。
一組の定盤3と4の使用方法は、例えば定盤4を主とし
て被計測物体Aの外径測定に用い、定盤3は主として筒
状被計測物体の肉厚測定用計器の載置に用いるといった
具合に使い分けることによって、すこぶる手際よく正確
迅速に物体の外径と共に内径および筒壁の肉厚を同時に
測ることができる。
更に第6図に描かれている用にテコ式の計測値拡大器E
をダイヤルゲージGまたはCの組み合わせて使用すれ
ば、より高い精度をもって寸法測定を行うことができ
る。
また寸法測定に当って定盤3及び4の広さが不足となれ
ば、あらかじめ用意しておいた補助定盤を、これらの定
盤の盤面に正しく平行になるように継ぎ足して取り付け
る方法を講じておけば、定盤3及び4の有効盤面積を希
望通りに拡大することができる。
本発明装置の計測精度を充分に高い水準に引き上げさせ
る要因の一つは基準ローラ1及び2の回転軸1aと2aの支
持方法にある。通常回転物体はベアリングを用いてその
回転軸を支承させているが、ベアリングはその構造上回
転半径方向の遊びを完全になくすことは不可能に近い。
しかしこの装置てはローラ回転軸1aおよび2aを、コ字
形、V字形あるいはU字形などの適宜の形状の溝内に嵌
め込まれた状態のもとに支持されているので回転動に伴
う遊びをほとんど零に近づけることができる。
上記実施例では寸法測定器としてダイヤルゲージを用い
ているが、電子式の圧力センサ型寸法測定器などを使用
することも可能である。
第8図に本発明装置の他の実施例を模式的平面図として
示した。この装置の特長は筒状の被計測物体の外径また
は内径が筒軸方向に一様でない場合にも、一対の基準ロ
ーラの間で既述の計測条件が満たされた状態のもとに正
確に支持させることを可能にするために、第1および第
2の基準ローラの各々を軸方向に2分割して被計測物体
の形状と寸法に応じて適宜の間隔Lを保たせた状態のも
とに、回転可能にそれぞれの架台に取り付けた点にあ
る。
1Aと1Bは2分割された第1の基準ローラであり、51Aと5
1Bは各々のローラの架台である。
2Aと2Bは2分割された第2の基準ローラであり、52Aと5
2Bは各々のローラの架台である。
架台51Aと52Aは図中に黒矢印で示した様に相互間の隔た
りを調整可能にベッド10上に第1実施例と同様な方法で
取付けられている。
また架台51Bと架台52Bは、上記のローラ間隔Lを任意に
調節できるように、可動式の供用架台70上に組み付けら
れており、この供用架台70は図中に白矢印で示したよう
に、装置の前後方向(第8図では左右方向)に移動可能
にベッド10上に架装されている。架台51Bと架台52Bの相
互間の間隔を調節できることは架台51Aと52Aと同様であ
る。
この実施例装置を用いれば、例えば第8図に描かれてい
るような外径と内径が共に異経形状を有する複雑の形を
備えた物体であっても、2つの定盤3と4上にセットし
た複数個の寸法測定器及び各測定器に付設した電子式表
示装置などによって複数の測定個所の計測結果を一瞬に
して記録させ且つ読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図はいずれも一実施例を示しており、第1
図は正面図、第2図は平面図、第3図は右側々面図であ
り、第4図は要部の細部構造を示した正面図、そして第
5図はより外径の小さな被計測物体を装置に載せた状態
を示した正面図である。 第6図と第7図はそれぞれ装置の計測方法の原理説明図
と、定盤上に載置した寸法測定器の測定子の位置決め方
法の説明図である。 第8図は第2実施例装置の構成を説明した模式的平面図
である。 図中 1……第1基準ローラ、2……第2基準ローラ、
3、4……寸法測定器載置用定盤、5、6……ローラ架
台、8、9……定盤架台、10A、12……ローラ間隔の調
節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−196410(JP,A) 特開 昭61−76907(JP,A) 実開 昭63−25314(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)回転可能に平行に対置させた、第1
    基準ローラ及び第2基準ローラと、 (b)前記一対の基準ローラの対置間隔の調節手段と、 (c)前記第1及び第2基準ローラの間で同軸的に支持
    された被計測筒状物体の筒軸線と、前記第1または第2
    基準ローラの一方の軸芯線とを結ぶ平面に沿って計測子
    を移動させられる様に、該平面と平行する方向をもって
    設置すると共に互いにその盤面方向を平行させた、複数
    個の寸法測定器載置用定盤と、 (d)前記寸法測定器の計測子を、前記の支持状態にあ
    る前記被計測筒状物体の計測個所に接触させた状態のも
    とに固定させるための、寸法測定器固定手段と、 (e)前記第1および第2基準ローラの同期的回転手段
    とを備えてなる筒状物体の寸法測定装置。
  2. 【請求項2】前記寸法測定器はダイヤルゲージであり、
    前記筒状物体の円周を自動検査できることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の筒状物体の寸法測定装置。
JP20661186A 1986-09-02 1986-09-02 筒状物体の寸法測定装置 Expired - Lifetime JPH0749947B2 (ja)

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