JPH0749685Y2 - 電力ケーブル - Google Patents
電力ケーブルInfo
- Publication number
- JPH0749685Y2 JPH0749685Y2 JP1989125788U JP12578889U JPH0749685Y2 JP H0749685 Y2 JPH0749685 Y2 JP H0749685Y2 JP 1989125788 U JP1989125788 U JP 1989125788U JP 12578889 U JP12578889 U JP 12578889U JP H0749685 Y2 JPH0749685 Y2 JP H0749685Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulator
- power cable
- cable
- ppm
- oxygen concentration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、電気特性の向上を図ったプラスチック絶縁
体、特に架橋ポリエチレン絶縁体（XLPE）を絶縁体層と
する電力ケーブルに関するものである。
体、特に架橋ポリエチレン絶縁体（XLPE）を絶縁体層と
する電力ケーブルに関するものである。
〈従来の技術〉 従来から、ポリエチレンの優れた絶縁特性を利用すると
共に、架橋により熱的特性の改善を図った架橋ポリエチ
レン絶縁電力ケーブルが広く使用されている。
共に、架橋により熱的特性の改善を図った架橋ポリエチ
レン絶縁電力ケーブルが広く使用されている。
現在、このケーブルでは、使用電圧の高電圧化が進んで
おり、最近では、275KVにも達するものが出現してい
る。
おり、最近では、275KVにも達するものが出現してい
る。
〈考案が解決しようとうる課題〉 しかしながら、現在、上記275KVを越えるような超高
圧、長距離用の電力ケーブルとしては、一般的にOFケー
ブルが使用されており、XLPE電力ケーブルのより一層の
絶縁耐力と信頼性の向上が期待されている。
圧、長距離用の電力ケーブルとしては、一般的にOFケー
ブルが使用されており、XLPE電力ケーブルのより一層の
絶縁耐力と信頼性の向上が期待されている。
このような高絶縁耐力、高信頼性のXLPE電力ケーブルを
得るには、絶縁破壊の端緒となるトリーの発生を極力抑
える必要がある。
得るには、絶縁破壊の端緒となるトリーの発生を極力抑
える必要がある。
そこで、本考案者等が、トリー発生の原因をより堀り下
げて追求したところ、絶縁体中の酸素による酸化反応の
発生が一因になっていることを突き止めた。
げて追求したところ、絶縁体中の酸素による酸化反応の
発生が一因になっていることを突き止めた。
つまり、従来の一般的なXLPE電力ケーブルでは、通常絶
縁体中に10000ppm（１％）程度の酸素が溶存しており、
トリー発生に悪影響を及ぼしていることが判った。
縁体中に10000ppm（１％）程度の酸素が溶存しており、
トリー発生に悪影響を及ぼしていることが判った。
本考案は、このような従来の実情に鑑みてなされたもの
である。
である。
〈課題を解決するための手段〉 かゝる本考案の特徴とする点は、上記溶存酸素による悪
影響を除去するため、プラスチック絶縁体、例えば架橋
ポリエチレン絶縁体（XLPE）を有する電力ケーブルにお
いて、前記プラスチック絶縁体の溶存酸素濃度を100ppm
以下とした電力ケーブルにある。
影響を除去するため、プラスチック絶縁体、例えば架橋
ポリエチレン絶縁体（XLPE）を有する電力ケーブルにお
いて、前記プラスチック絶縁体の溶存酸素濃度を100ppm
以下とした電力ケーブルにある。
〈作用〉 このようなプラスチック絶縁体中の低溶存酸素濃度によ
り、トリーの発生が効果的に防止され、電気特性の優れ
た電力ケーブルが得られる。
り、トリーの発生が効果的に防止され、電気特性の優れ
た電力ケーブルが得られる。
〈実施例〉 第１図に本考案に係るプラスチック絶縁体を有する電力
ケーブルの一実施例を示したものである。
ケーブルの一実施例を示したものである。
図において、１は撚線導体、２は導体１上に施された内
部半導電層、３はこの内部半導電層２上に被服されたプ
ラスチック絶縁体、例えば架橋ポリエチレン絶縁体（XL
PE）、４はこの絶縁体３上に施された外部半導電層、５
はこの外部半導電層４上に被服されたシースである。
部半導電層、３はこの内部半導電層２上に被服されたプ
ラスチック絶縁体、例えば架橋ポリエチレン絶縁体（XL
PE）、４はこの絶縁体３上に施された外部半導電層、５
はこの外部半導電層４上に被服されたシースである。
このケーブルの具体的な製法について述べると、例えば
絶縁体厚さ9mm、導体径200mm2、３層アルミ被覆ケーブ
ルの場合、例えはOFケーブルの乾燥炉を使用し、80℃、
１週間真空ポンプで、10-3Torr以下で脱気した後、酸素
濃度を100ppm以下とした窒素ガス（Ｎ2）を導入し、含
浸させる。そして、この後、布設までの間は端部を封止
しておく。
絶縁体厚さ9mm、導体径200mm2、３層アルミ被覆ケーブ
ルの場合、例えはOFケーブルの乾燥炉を使用し、80℃、
１週間真空ポンプで、10-3Torr以下で脱気した後、酸素
濃度を100ppm以下とした窒素ガス（Ｎ2）を導入し、含
浸させる。そして、この後、布設までの間は端部を封止
しておく。
これにより、絶縁体中の溶存酸素濃度は100ppm以下とな
る。
る。
この絶縁体中の酸素の除去は、上記真空ポンプによる
他、特に限定されず、例えば脱酸素剤の添加等によって
行うこともできる。
他、特に限定されず、例えば脱酸素剤の添加等によって
行うこともできる。
ここで、溶存酸素濃度を100ppm以下としたのは、第１表
に示したように溶存酸素濃度が100ppm以下であると、AC
破壊強度、即ちトリー発生電圧が比較的大きく、トリー
発生が抑制されるからである。
に示したように溶存酸素濃度が100ppm以下であると、AC
破壊強度、即ちトリー発生電圧が比較的大きく、トリー
発生が抑制されるからである。
なお、この試験では、絶縁体厚さ9mm、導体径200mm2、
３層アルミ（Al）被覆ケーブルに対し、80℃下、１週間
真空ポンプにて10-3Torr以下で脱気した後、所定濃度の
酸素を窒素（酸素濃度:10000（１％）ppm、200ppm、100
ppm、10ppm、1ppm）中に含浸し、その後大気中に戻して
試料とした。
３層アルミ（Al）被覆ケーブルに対し、80℃下、１週間
真空ポンプにて10-3Torr以下で脱気した後、所定濃度の
酸素を窒素（酸素濃度:10000（１％）ppm、200ppm、100
ppm、10ppm、1ppm）中に含浸し、その後大気中に戻して
試料とした。
そして、実際のケーブルへの適用に当たっては、脱酸素
後、真空保存するか、あるいは不活性ガス（Ｎ2、Ar、H
e、SF6等）を含浸する等すればよい。
後、真空保存するか、あるいは不活性ガス（Ｎ2、Ar、H
e、SF6等）を含浸する等すればよい。
なお、上記説明では、導体と絶縁体等からなる線条体の
所謂ケーブルについて説明してきたが、本考案で言うケ
ーブルには、この他に、ケーブルの周辺部分、即ち導体
と絶縁体部分等が存在するケーブルの接続部（ジョイン
ト部:TMJ、EMJ）や端部等も含むものであり、その場合
にも同様の効果を得ることができる。
所謂ケーブルについて説明してきたが、本考案で言うケ
ーブルには、この他に、ケーブルの周辺部分、即ち導体
と絶縁体部分等が存在するケーブルの接続部（ジョイン
ト部:TMJ、EMJ）や端部等も含むものであり、その場合
にも同様の効果を得ることができる。
〈考案の効果〉 以上の説明から明らかなように本考案によれば、プラス
チック絶縁体電力ケーブルにおいて、脱酸素剤の使用や
真空脱気等によって、プラスチック絶縁体（例えばXLP
E）中の溶存酸素濃度を100ppm以下にしてあるため、ト
リー発生電圧が向上し、これにより絶縁破壊耐力の向上
が図られ、電気特性の優れた高絶縁耐力、高信頼性の電
力ケーブルが得られる。
チック絶縁体電力ケーブルにおいて、脱酸素剤の使用や
真空脱気等によって、プラスチック絶縁体（例えばXLP
E）中の溶存酸素濃度を100ppm以下にしてあるため、ト
リー発生電圧が向上し、これにより絶縁破壊耐力の向上
が図られ、電気特性の優れた高絶縁耐力、高信頼性の電
力ケーブルが得られる。
第１図は本考案に係る電力ケーブルの一実施例を示した
縦断面図である。 図中、 １……導体、３……プラスチック絶縁体（XLPE）、５…
…シース、
縦断面図である。 図中、 １……導体、３……プラスチック絶縁体（XLPE）、５…
…シース、
Claims (2)
- 【請求項１】プラスチック絶縁体を有する電力ケーブル
において、前記プラスチック絶縁体中の溶存酸素濃度を
100ppm以下としたことを特徴とする電力ケーブル。 - 【請求項２】前記プラスチック絶縁体が架橋ポリエチレ
ン絶縁体（XLPE）であることを特徴とする請求項１記載
の電力ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989125788U JPH0749685Y2 (ja) | 1989-10-28 | 1989-10-28 | 電力ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989125788U JPH0749685Y2 (ja) | 1989-10-28 | 1989-10-28 | 電力ケーブル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0364420U JPH0364420U (ja) | 1991-06-24 |
| JPH0749685Y2 true JPH0749685Y2 (ja) | 1995-11-13 |
Family
ID=31673639
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989125788U Expired - Fee Related JPH0749685Y2 (ja) | 1989-10-28 | 1989-10-28 | 電力ケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0749685Y2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01258311A (ja) * | 1988-04-08 | 1989-10-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル |
-
1989
- 1989-10-28 JP JP1989125788U patent/JPH0749685Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01258311A (ja) * | 1988-04-08 | 1989-10-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0364420U (ja) | 1991-06-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |