JPH0749627B2 - 金属被覆繊維布帛の製造方法 - Google Patents

金属被覆繊維布帛の製造方法

Info

Publication number
JPH0749627B2
JPH0749627B2 JP61165187A JP16518786A JPH0749627B2 JP H0749627 B2 JPH0749627 B2 JP H0749627B2 JP 61165187 A JP61165187 A JP 61165187A JP 16518786 A JP16518786 A JP 16518786A JP H0749627 B2 JPH0749627 B2 JP H0749627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
resin
fiber
treatment
chemical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61165187A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6328975A (ja
Inventor
常勝 古田
幹彦 田中
健太郎 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP61165187A priority Critical patent/JPH0749627B2/ja
Publication of JPS6328975A publication Critical patent/JPS6328975A/ja
Publication of JPH0749627B2 publication Critical patent/JPH0749627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Decoration Of Textiles (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,化学繊維よりなる布帛の表面に金属メツキを
施した金属被覆繊維布帛の製造方法に関するものであ
る。
(従来技術) 従来,化学繊維に金属被覆を行うためには,真空蒸着
法,スパツタリング法,無電解メツキ法等がある。真空
蒸着法やスパツタリング法は設備が高価でコスト高にな
り,しかも得られたものは密着性が弱く、屈曲や家庭洗
濯1回で剥離を生じてしまう問題があった。これに対し
て無電解メツキ法は真空蒸着法やスパツタリング法と同
様に得られたものは密着性が弱いという問題点があると
はいうものの,コストが安価で均一な皮膜が得られる利
点に着目して,密着性向上方法の検討が種々行われてい
る。
一般に繊維への無電解メツキは,(1)粗表面化処理,
(2)増感処理,(3)活性化処理,(4)化学メツキ
処理の各工程を順次経て行われている。この中で上記
(1)の粗表面化処理は以降のメツキ工程で付与される
金属メツキの密着性を向上させようとするもので,一般
には化学的粗表面化処理と機械的粗表面化処理の2種類
があり,通常は主に後者の化学的粗表面化処理によって
実施されている。しかし,上述の方法で得られたものも
やはりメツキ金属の繊維への密着性が弱く,屈曲や家庭
洗濯1回で剥離を生じてしまい,決して満足できる密着
性のものではなく,より一層の密着性の向上が強く望ま
れているのが現状である。
また,無電解メツキ法は多くの工程を要し生産性が悪
く,従って工程の簡略化による生産性の向上も現在併せ
て望まれている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はこのような現状に鑑みて行われたもので,密着
性の良好な金属メツキを施した化学繊維を従来の無電解
メツキ工程より少ない工程で生産性よく製造することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上述の目的を達成するために次の構成を有する
ものである。すなわち本発明は化学繊維よりなる布帛の
表面に,該繊維と親和性を有しかつTiCl3,SnCl2,AlCl
3のうちの少なくとも1種を含む金属塩化物を含有する
樹脂を付与し,しかる後に活性化処理および化学メツキ
処理からなる無電解メツキ処理を施すことを特徴とする
金属被覆繊維布帛の製造方法を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明でいう化学繊維とは,ナイロン6やナイロン66で
代表されるポリアミド系合成繊維,ポリエチレンテレフ
タレートで代表されるポリエステル系合成繊維,ポリア
クリロニトリル系合成繊維,ポリビニルアルコール系合
成繊維,トリアセテートで代表される半合成繊維,ビス
コースレーヨンで代表される再生繊維等を意味するもの
である。また,本発明でいう布帛とは織物,編物,不織
布等をいう。
本発明においては,まず上述の化学繊維よりなる布帛の
表面に,布帛を構成する化学繊維と親和性を有しかつ金
属塩化物を含有する樹脂を付与する。ここで用いる樹脂
は繊維との親和性が高く繊維と強固に接着する性能を有
することが必要であり,その他の性質としては可とう性
を有すること並びに後述の金属塩化物との相溶性を有す
ることが望まれ,かかる樹脂としてはポリウレタン系樹
脂,アクリル系樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリアミド
系樹脂等を挙げることができる。
このような繊維と親和性を有する樹脂液にTiCl3,SnC
l2,AlCl3等の金属塩化物を混合して,本発明で用いる
繊維と親和視を有しかつ金属塩化物を含有する樹脂を形
成する。この樹脂液を化学繊維よりなる布帛の表面に塗
布して樹脂皮膜を形成すると,樹脂皮膜中に金属塩化物
を含有した形で樹脂皮膜が形成されるので,無電解メツ
キに際しては通常の増感工程を省略して直接塩化パラジ
ウム等による活性化処理を行うことができる。このよう
に増感工程を省略することができるのは,皮膜表面に存
在する金属塩化物が活性化工程でイオン化し,パラジウ
ムと置換し得るからである。またこのとき樹脂表面部分
のパラジウム濃度が高くなるのでメツキ工程の効率化を
図り得る利点もある。
上記樹脂の使用量については,繊維重量に対して1〜10
%の範囲が望ましく,1%未満では繊維表面に付着する樹
脂量が不足し,メツキされる金属を表面に強固に密着さ
せることが難しい。一方10%を超えると繊維製品として
の特性である風合の柔軟性が損われ,更にメツキされる
金属と樹脂との密着性についても10%以下の場合とあま
り変わらないばかりかコスト面から考えても有利ではな
い。
樹脂に含有せしめる金属塩化物の濃度は,次の活性化工
程を効率よく行うため,樹脂重量に対し0.5〜10%の範
囲が望ましい。0.5未満であれば活性化工程をスムーズ
に行うことが難しく,逆に10%を超えると,樹脂量に対
する金属塩化物の量が多くなり過ぎて樹脂自体がもろく
なるので,金属被覆繊維の耐久性が悪くなる。
このように、繊維の前処理方法として繊維とメツキされ
る金属との接着部分に樹脂バインダーを用い,該樹脂バ
インダー中に金属塩化物を含有せしめることにより増感
工程を省略することができるようになる。さらに金属塩
化物と活性化金属との置換が必要最小限の形で行われる
ため活性化溶液の寿命が伸びるメリットもある。
金属塩化物を含有する樹脂を布帛に付与するためには一
般に知られている浸漬法,ススプレー法,コーテイング
法等によればよい。
浸漬法による場合には,その樹脂溶液に布帛を浸漬し,
マングルにて絞った後温度100〜120℃で乾燥するか,あ
るいは浸漬後ただちに乾燥する等の方法により行うこと
ができ,適宜布帛の型態により決定すればよい。
樹脂と繊維との親和力を高める目的で熱処理を行う場合
には,その処理条件は化学繊維の種類に応じて選定され
るものであるが,一般に温度150〜170℃にて30秒〜60秒
の範囲で熱処理を行うとよい。
本発明方法では次に化学メツキを施すための前処理とし
ての増感処理は行わず直接活性化処理を行う。この活性
化処理工程は,化学メツキ処理以前に触媒貴金属を付着
させて次の化学メツキ工程でメツキされる金属との反応
促進を図る為の工程である。この活性化処理工程では,
前述の処理布帛を貴金属イオンを含む触媒溶液に浸漬
し,繊維表面に貴金属を析出させて次工程でメツキされ
る金属との反応促進を計る。
一般に触媒としては金,銀,白金,パラジウムなどの貴
金属が使用されているが,この中でコスト面および処理
の均一性の面からパラジウムを用いるのが望ましい。活
性化処理の条件については一般に公知の通常行われてい
る条件で行えばよい。
本発明方法では次に化学メツキ処理を施す。この化学メ
ツキ処理における化学メツキ浴及び処理条件について
も,従来より実施されている公知の条件で行えばよい。
化学メツキ浴は金属塩,還元剤,緩衝剤,pH調整剤など
で浴組成されているものである。この中で金属塩として
は銀,銅,ニツケル,コバルト,スズなどの金属塩を用
いることができるが,メツキ浴の安定性,操作の容易性
などの点から考えて銅,ニツケルが特に使用しやすい。
還元剤,緩衝剤,pH調整剤については,メツキされる金
属によって決定されるものであり必要に応じて適宜選定
すればよい。
(作用) 本発明方法では化学繊維よりなる布帛の無電解メツキに
際して、繊維と親和性を有しかつ金属塩化物を含有する
樹脂を繊維面に介在せしめ,このような状態で無電解メ
ツキ処理を行う。従って得られる金属被覆繊維布帛は繊
維表面と樹脂層の界面においては,繊維と樹脂の親和性
が強い為該樹脂は繊維との間に高い密着性を示すととも
に,金属膜と樹脂層の界面においては,該樹脂は樹脂の
表面部付近に有する金属塩化物の金属イオンが金属膜と
の間に強固な密着性を示すようになる。かくして本発明
による金属被覆繊維布帛は金属被膜の繊維への密着性が
飛躍的に向上したものとなり,屈曲や家庭洗濯に対して
耐久性のある金属メツキ布帛となる。
(実施例) 次に,本発明方法を実施例により詳細に説明するが,実
施例における金属メツキ層の密着性の評価については,
全自動洗濯機NA-5580型(松下電器(株)製品)を使用
し,液体洗剤ザブ酵素(花王(株)製品)0.5g/lにて温
度40℃で10分間の洗濯を行い,続いて常温で15分間のす
すぎを行った後,脱水,乾燥する1サイクルを洗濯1回
とし,これを5回繰り返し行った後,JIS C-6481にて表
面電気抵抗の測定を行った。また,これとともに洗濯後
の外観変化を視感で判定し,評価を行った。
実施例1 経糸,緯糸ともポリエチレンテレフタレート繊維75デニ
ール/48フイラメントの原糸で構成された平組織の織物
タフタ(経糸密度120本/吋,緯糸密度90本/吋)を用
意し,オープンソーパーにて精錬処理を行った。
この織物を用いて下記(1)〜(3)の各工程の処理を
順次経て,本発明方法によるニツケルメツキ層を有する
金属被覆ポリエステル繊維織物を得た。
(1) 樹脂付与工程 フローテイングナイフコーターを用いて下記処方1の樹
脂溶液を塗布量60g/m2にてコーテイングし,130℃にて1
分間の条件で乾燥した。
処方1 ハイラツク1809 100部 (東洋ポリマー(株)製の固型分30%のポリウレタン樹
脂エマルジヨン) 塩化第一錫 10部 ジメチルホルムアミド 10部 (2) 活性化処理工程 上述の樹脂コーテイング織物を十分に水洗し,続いて常
温にて塩化パラジウム0.3g/lの塩酸0.5%水溶液に5分
間浸漬した後十分に水洗した。
(3) 化学メツキ処理工程 温度70℃の下記処方2の水溶液(pH=5)に5分間浸漬
した後,十分に水洗し乾燥した。
処方2 硫酸ニツケル 30g/l 次亜リン酸ソーダ 10g/l 酢酸ソーダ 10g/l 得られた本発明方法によるニツケルメツキ織物の性能を
測定評価し,その結果を第1表に示した。
本発明方法との比較のため,本実施例において上記
(1)の樹脂付与工程を削除し,これに代えて従来法に
よる一般的な方法として繊維の粗表面化処理(水酸化ナ
トリウム4%水溶液に90℃で30分間浸漬後,塩酸2%水
溶液に常温で10秒間浸漬し,十分に水洗)並びに増感処
理(常温にて塩化第二錫10g/lの塩酸4%水溶液に5分
間浸漬後,十分に水洗)を行うほかは本実施例と全く同
一の条件で処理を行い,比較用のニツケルメツキ織物を
得た。その性能を測定し併せて第1表に示した。
第1表から明らかなごとく本発明方法で得られたニツケ
ルメツキ織物は,ニツケル金属の密着性に優れているこ
とが認められた。
(発明の効果) 本発明は化学繊維よりなる布帛に無電解メツキを行うに
際し,予め該繊維と親和性を有しかつ金属塩化物を含有
する樹脂を布帛に塗布し,しかる後に無電解メツキ処理
を行う点に特徴を有し,かかる本発明の方法によれば従
来必要とされていた増感処理工程を省略することができ
るので生産性が向上し,しかも金属メツキの化学繊維へ
の密着性を飛躍的に向上させることができる。本発明方
法で得られる金属被覆化学繊維製品は,衣料分野あるい
は電磁波シールド分野での用途として極めて有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 101:06 101:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学繊維よりなる布帛の表面に,該繊維と
    親和性を有し,かつ,TiCl3,SnCl2,AlCl3のうちの少
    なくとも1種を含む金属塩化物を含有する樹脂を付与
    し,しかる後に活性化処理および化学メッキ処理からな
    る無電解メッキ処理を施すことを特徴とする金属被覆繊
    維布帛の製造方法。
JP61165187A 1986-07-14 1986-07-14 金属被覆繊維布帛の製造方法 Expired - Lifetime JPH0749627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61165187A JPH0749627B2 (ja) 1986-07-14 1986-07-14 金属被覆繊維布帛の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61165187A JPH0749627B2 (ja) 1986-07-14 1986-07-14 金属被覆繊維布帛の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6328975A JPS6328975A (ja) 1988-02-06
JPH0749627B2 true JPH0749627B2 (ja) 1995-05-31

Family

ID=15807491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61165187A Expired - Lifetime JPH0749627B2 (ja) 1986-07-14 1986-07-14 金属被覆繊維布帛の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0749627B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010248663A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Du Pont Toray Co Ltd 金めっきされた繊維またはその構造体、およびその製造方法
JP6877129B2 (ja) * 2016-12-07 2021-05-26 アキレス株式会社 不織布めっき物

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61124678A (ja) * 1984-11-21 1986-06-12 センカ株式会社 繊維への無電解めつき方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6328975A (ja) 1988-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4201825A (en) Metallized textile material
US4925706A (en) Process for the chemical metallizing of textile material
US4278435A (en) Process for the partial metallization of textile structures
JPS6354791B2 (ja)
JP2716505B2 (ja) 繊維状材料の金属化法
JPS6155263A (ja) ポリエステル繊維含有繊維材料の改良された金属化方法
JP3882197B2 (ja) アラミド表面に無電解メッキする方法
KR20010035162A (ko) 금속표면층을 가지는 섬유상 입자
JP2004502055A (ja) 金層が形成された織物地とその製造方法
JPH0749627B2 (ja) 金属被覆繊維布帛の製造方法
JP3972127B2 (ja) 金属被覆繊維体とその製造方法
JPH0749626B2 (ja) 金属被覆繊維の製造方法
JPH06294070A (ja) 帯電防止衣服の製造方法
KR100433391B1 (ko) 전자파 차폐용 금속 도금 섬유의 제조방법
JP3641275B2 (ja) 電気エネルギーの化学的源泉のための電極の製造方法
JPH07173636A (ja) 無電解メッキ繊維の製造方法
JP4560750B2 (ja) 金属被覆繊維とその用途
JP5117656B2 (ja) 無電解メッキの前処理方法及びそれを用いてなる導電性材料
KR850001238B1 (ko) 금속화 섬유의 제조방법
JPS61281874A (ja) 表面金属化ポリエステル成形品の製造方法
JPH05186967A (ja) 導電性を有する繊維、編織布並びに不織布、及びそれらの製造方法
KR890002780B1 (ko) 전자파 차폐용 포지의 제조방법
JP3919965B2 (ja) 耐塩素性銀被覆繊維構造物及びその製造方法
JPH0742072A (ja) ポリエステル繊維からなる繊維構造物の金属被覆加工方法
JPS6197469A (ja) 導電性ポリエステル繊維の製造方法