JPH0749498Y2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電子複写機、プリンタ或いはファックシミリ
等として構成される画像形成装置に関する。

〔従来の技術〕

この種の画像形成装置においては、像担持体上に現像装
置によってトナー像を形成し、このトナー像を転写材に
転写した後、像担持体表面に残存するトナーをクリーニ
ング装置によって清掃し、像担持体を繰返し使用してい
る。

上記クリーニング装置として、像担持体に対置され、か
つクリーニング剤を担持しつつ回転する剤担持体と、こ
の担持体用のケーシングとを有するクリーニング装置を
用いることは従来より周知である。

また同様に現像装置として、像担持体に対置され、かつ
幻像剤を担持しつつ回転する剤担持体と、この担持体用
のケーシングを有する現像装置を用いることも従来より
周知である。

ところで、上述のクリーニング装置や現像装置における
剤担持体は、そのケーシング内で回転するため、ケーシ
ング内の圧力が上昇する。従ってこれを放置すれば、ケ
ーシングの剤担持体側の開口から空気が吹き出し、これ
と共にクリーニング剤や現像剤を構成するトナーがケー
シング外に飛散し、画像形成装置の内部や周辺がトナー
で汚れてしまう恐れがある。

そこで従来より、上述のケーシングにその内部と外部を
連通させる圧抜き口を形成し、ここにフィルタを設ける
ことによって、ケーシング内の気流をフィルタを通して
外部に流出させ、気流中のトナーをフィルタで捕捉して
いた。このようにすれば、ケーシング外へのトナーの飛
散を防止することができる。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが上記フィルタには経時的にトナーが蓄積し、こ
れがフィルタを構成する材料、例えば繊維と共に、ケー
シングの内部側へ落下し、これがクリーニング剤や現像
剤の所定の搬送を阻害する恐れがあった。

本考案の目的は、上記従来の欠点を簡単な構成によって
除去した画像形成装置を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するため、画像形成時にトナ
ー像を形成される像担持体と、該担持体に対置され、か
つ剤を担持しつつ回転する剤担持体と、該剤担持体用の
ケーシングと、該ケーシングに形成された圧抜き口に設
けられているフィルタとを有する画像形成装置におい
て、 前記フィルタのケーシング内部側を向いた面の側にネッ
トを設けたことを特徴とする画像形成装置を提案する。

〔作用〕

ケーシング内の空気は、ネット及びフィルタを通してケ
ーシング外へ流出し、フィルタの材料はネットによって
その落下を阻止される。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。

第１図は、本考案んを適用したクリーニング装置を有す
る電子複写機の部分図である。クリーニング装置27は、
像担持体の一構成例であるドラム状の感光体５に対向配
置されている。

画像形成時に感光体５は矢印で示した時計方向に回転駆
動され、このとき周知の通り帯電、露光によって感光体
表面に静電潜像が形成され、この潜像は図示していない
現像装置によってトナー像化される。感光体５上に形成
されたトナー像は図示していない転写材に転写される
が、この転写後の感光体５上には、第１図に符号Ｔを付
して模式的に示したようにトナーが残存している。かか
る残存トナーＴは、プレクリーニングチャージャ28のコ
ロナ放電作用によって、クリーニングしやすいように所
定の極性（図の例では正）の電荷を付与され、次いでク
リーニング装置27によって感光体表面から除去される。

クリーニング装置27は、剤担持体の一例であるクリーニ
ングスリーブ32と、そのまわりを取り囲むように配置さ
れたケーシング40を有し、クリーニングスリーブ32はケ
ーシング40の側板に回転自在に支持され、かつ図示して
いない駆動装置によって第１図における時計方向に回転
駆動される。クリーニングスリーブ32の内部には複数の
磁石31がスリーブ32の周方向に配置され、スリーブ32側
を向いた各磁石の磁極は図示する如く配列されている。

クリーニングスリーブ32の周面上には、磁性粒子の粉体
より成るキャリアとトナー粉との混合体とから構成され
たクリーニング剤Ｃが、磁石31の磁力によって担持さ
れ、このクリーニング剤Ｃはスリーブ32の回転に伴って
時計方向に搬送される。クリーニング剤中のキャリアと
トナーは互いに異極性に摩擦帯電され、キャリア粒子に
トナーが静電的に付着している。

プレクリーニングチャージャ28により電荷を付与された
残留トナーＴが、クリーニングスリーブ32と対向するク
リーニング領域Ｘに来ると、ここで、残留トナーがバイ
アス電圧（図の例では負）を印加されたクリーニングス
リーブ32上の、負の電荷をもったクリーニング用キャリ
アへ、静電的吸着力と機械的スキャベンジング力をもっ
て付着する。このように感光体５上のトナーが除去され
てクリーニングが行われる。

トナーが付着したキャリアは、磁力とクリーニングスリ
ーブ32の回転によて、該スリーブに担持されつつ搬送さ
れ、例えば金属製のものより成り所定極性（図の例では
負）のバイアスの印加されたトナー回収ローラ33と対向
する部位で、このローラに接触し、このときトナーが回
収ローラ33の方に静電的に付着する。その際、或る量の
トナーはクリーニングスリーブ32側に残され、これがク
リーニング剤Ｃ中のトナーとなる。トナー回収ローラ33
には弾性ゴム又は弾性金属板等より成る回収ブレード34
が当接するようになっていて、これにより、回収ローラ
33上の付着トナーが下へ掻き落される。この掻き落され
たトナーは排出用のスクリュー35によりクリーニング装
置外に排出される。

クリーニングスリーブ32上のクリーニング剤Ｃはさらに
搬送され、ドクターブレード部36のところで、剤Ｃの厚
みが例えば0.5乃至2.0mm程度となるように規制され、ク
リーニング領域Ｘに入る。このようにクリーニング剤は
クリーニングスリーブ32に担持されつつ循環しながら搬
送され、残留トナーＴを清掃する。

上述のようにクリーニングスリーブ32はケーシング40内
で回転し、しかもこれに担持されたクリーニング剤Ｃが
循環搬送されるので、ケーシング40内の圧力は上昇す
る。従ってこれを放置すればケーシング40の感光体側の
開口41からトナーが気流と共に流出し、トナーが飛散す
る恐れを免れない。

そこで、ケーシング40の適所、第１図の例ではその上壁
部に圧抜き口43が形成され、ここにフィルタ44が配置さ
れている。フィルタ44は第２図にも示すように、枠状の
フレーム45の中央孔46に固定され、フレーム45がケーシ
ング40の上壁部に固定されている。ケーシング40内の空
気は矢印Ｄを付して示すようにフィルタ44を通して流出
し、このとき気流中のトナーがフィルタ44によって捕捉
され、トナーがケーシング外へ飛散する不具合が阻止さ
れる。

ところが、従来のクリーニング装置においては、フィル
タ44に経時的に蓄積したトナーがフィルタ44を構成する
繊維と共に下方に落下することがあった。フィルタ繊維
の経時劣化が進むと、特にかかる落下現象が発生しやす
い。このようにトナーとフィルタ繊維が落下すると、こ
れがクリーニングスリーブ32とドクターブレード部36と
の間に蓄積し、これがクリーニング剤Ｃの適正な搬送を
阻害し、クリーニング領域Ｘに搬送されるクリーニング
剤Ｃの量が少なくなる。すなわち、クリーニング領域Ｘ
において、磁力によって穂立つクリーニング剤の量が過
少となり、クリーニング性が低下するのである。またク
リーニング剤Ｃ中のキャリアは、感光体５の表面を擦
り、この表面にトナーのフィルミングが形成されること
を防止する働きも有しているが、クリーニング領域Ｘに
おけるクリーニング剤Ｃの量が少なくなると、このフィ
ルミング除去効果も低下する。

そこで本考案においては、第１図に例示するようにフィ
ルタ44のケーシング内部側を向いた面、図の例ではフィ
ルタ44の下面に全面にネット47が設けられている。この
ネット47はケーシング40の上壁部内面に固定されたホル
ダ48で固定されているが、接着剤等によってネット47を
ケーシング40に固定してもよい。

第３図はネット47の一例を示しており、このネット47は
金属又は合成樹脂等の剛質又は軟質の材料から構成さ
れ、その１つの開口（メッシュ）はフィルタ繊維を通さ
ない大きさ、例えば0.3mm×0.3mm程度の大きさに設定さ
れている。

上述した構成によれば、特にフィルタ44の繊維が劣化し
ても、このフィルタ44はその下からネット47によって支
えられているため、該繊維が蓄積トナーと共に下方に落
下することが阻止される。ネット47のメッシュを上述の
ように設定すれば、より確実に繊維の落下を防止するこ
とができる。このようにして循環搬送されるクリーニン
グ剤Ｃ中にフィルタ繊維が落下する不具合を阻止でき、
従来の欠点を防止することができる。

またネット47は、多数の開口を有していて通気性がある
ため、ケーシング40内の空気をフィルタ44を通して外部
に流出させる際に、この気流の流れを妨げる恐れは全く
ない。

以上、剤担持体がクリーニングスリーブ32として構成さ
れ、これに担持される剤がクリーニング剤Ｃであるクリ
ーニング装置に本考案を適用した具体例を示したが、例
えば現像スリーブとして構成される剤担持体上に、現像
剤より成る剤を担持してこれを搬送し、ドクターによっ
てこの剤の搬送量を規制し、像担持体上の静電潜像を可
視像化する現像装置にも本考案を適用できる。すなわ
ち、この場合には現像スリーブを覆うケーシングに圧抜
き口を形成し、ここにフィルタを設けると共に、このフ
ィルタのケーシング内部側を向いた面の側にネットを設
ければよい。

またネットを設けるという本考案に係る思想は、内圧を
下げるための圧抜き口を有し、ここにフィルタを設けた
装置、機械であれば、画像形成装置以外のものにも広く
応用することが可能である。

〔考案の効果〕

本考案によれば、フィルタ材料が剤中に落下して剤の搬
送性が阻害される不具合を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したクリーニング装置の一例を示
す断面図、第２図はフィルタとそのフレームの平面図、
第３図はネットの部分平面図である。 40…ケーシング、43…圧抜き口 44…フィルタ、47…ネット Ｃ…剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】画像形成時にトナー像を形成される像担持
   体と、該担持体に対置され、かつ剤を担持しつつ回転す
   る剤担持体と、該剤担持体用のケーシングと、該ケーシ
   ングに形成された圧抜き口に設けられているフィルタと
   を有する画像形成装置において、 前記フィルタのケーシング内部側を向いた面の側にネッ
   トを設けたことを特徴とする画像形成装置。