JPH0749452B2 - 塗料用含フッ素樹脂 - Google Patents

塗料用含フッ素樹脂

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JPH0749452B2
JPH0749452B2 JP63229352A JP22935288A JPH0749452B2 JP H0749452 B2 JPH0749452 B2 JP H0749452B2 JP 63229352 A JP63229352 A JP 63229352A JP 22935288 A JP22935288 A JP 22935288A JP H0749452 B2 JPH0749452 B2 JP H0749452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塗料用含フッ素樹脂に関するものであり、さら
に詳しくは極性の低い有機溶剤に可溶な含フッ素樹脂に
関する。
(従来の技術) 従来含フッ素重合体を用いた塗料は、耐候性、耐熱性、
耐薬品性等が優れていることから化学工業、建築、食
品、機械等の分野に多く使用されている。
特に近年、脚光をあびているものに作業性の改善された
溶剤可溶型フッ素樹脂塗料がある。これらは有機溶剤に
対する溶解性を上げ、一般的な塗料用溶媒に溶解できる
ようにし、さらに従来高温で焼付しなければならなかっ
たものを室温で硬化できるようにした塗料で、施工は通
常の炭化水素系の溶剤型塗料と同様に現場でも施工でき
るうえに、その耐候性、耐薬品性を生かした長期メンテ
ナンスフリーの塗料として建築、土木および機械金属用
として伸長しつつある。
(発明が解決しようとする問題点) フッ素樹脂を有機溶剤に可溶なものとするためには、通
常共重合等の方法によりフッ素樹脂の結晶性を乱し、内
部可塑化する必要がある。さらにこれを塗料とするため
には、樹脂本来の性質である剛性をいかにして保持する
かといった問題や塗料の粘度を調整するための樹脂の分
子量の問題、あるいは耐薬品の保持や重ね塗りを可能に
するためには樹脂中に官能基を導入して硬化させる必要
があり、その場合の官能基の種類と量をいかに選択する
かといった問題や価格上の問題等があげられる。
このような観点から提案されている塗料用含フッ素樹脂
には、フルオロオレフィン、脂肪酸ビニルエステル、ヒ
ドロキシ基含有アリルエーテルからなる共重合体(特開
昭61−57609参照)、 さらに上記3成分にカルボキシル基含有単量体を加えた
単量体混合物を共重合させる方法がある(特開平1−28
9874)。これらの共重合体は有機溶剤に可溶であり、ま
た官能基を利用してイソシアネート系硬化剤、メラミン
硬化剤と架橋させることにより、当初の溶剤に溶解しに
くくしたものであり、耐候性、耐薬品性の優れた塗膜が
得られることが明記されている。
しかしながらフルオロオレフィン、ビニルエステル、ヒ
ドロキシ基含有アリルエーテルまたは上記3成分にさら
にカルボキシル基含有単量体を加えた単量体混合物を共
重合させることにより得られる塗料用含フッ素樹脂にお
いて、ビニルエステルが酢酸ビニルあるいはプロピオン
酸ビニルであるものが、塗膜物性、経済性の面から好適
であるが、これらのビニルエステルの入った樹脂はいず
れもケトン、エステル、ハロゲン系、含窒素系等の極性
の高い有機溶媒には高濃度溶解するものの、極性の低い
溶媒例えばトルエンやキシレン等の芳香族系溶剤にはほ
とんど溶解しない。そのため旧塗膜の補修、塗料の重ね
塗りおよびプラスチック類に直接トップコートとして使
用する場合には、旧塗膜、下地塗膜やプラスチックの種
類によっては、溶媒の極性が高過ぎて下地の膨潤、亀裂
の発生、白濁等の現象が生じるなど、使用に当って不都
合な場合が生じる。したがってこの種の溶剤可溶型の塗
料用含フッ素樹脂をより有効に利用するためには、でき
るだけキシレン等の極性の低い芳香族系溶剤に可溶とす
ることが、重要な問題となってくる。
本発明は従来技術に認められる前述のような難点を解消
し、耐候性、耐薬品性等の塗膜物性が良好でかつ経済的
にも有利な下地を侵しにくい極性の低い有機溶剤に可溶
な塗料用含フッ素樹脂組成物の提供にある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らの研究結果によると、フルオロオレフィン、
ビニルエステル、ヒドロキシ含有アリルエーテル、また
は上記3成分にさらにカルボキシル基含有単量体を加え
た単量体混合物を共重合させることにより得られる塗料
用含フッ素樹脂をキシレン等の極性の低い有機溶剤に溶
解させるためには、共重合体の分子量を低下することお
よびカルボン酸ビニルエステルのカルボン酸部の炭素数
を大きくすることが必要であることが判明した。すなわ
ち、分子量を下げるということで樹脂成分同志のからみ
合いを押え、溶媒分子との親和性を増す効果がある。ま
たカルボン酸ビニルエステルのカルボン酸部の炭素数を
大きくするということで、極性基であるカルボキシル基
の効果を弱め、溶媒分子が含フッ素樹脂間へ進入し易く
する効果がある。
本発明者らは前述のような観点より、フルオロオレフィ
ン、ビニルエステル、ヒドロキシ含有アリルエーテルま
たは上記3成分にさらにカルボキシル基含有量単量体を
加えた単量体混合物を共重合することにより得られる塗
料用含フッ素樹脂に関し、分子量の低下方法並びにカル
ボン酸ビニルエステルのカルボン酸部の炭素数の大きさ
について鋭意検討を行った。
ラジカル重合において分子量を低下させる方法として
は、連鎖移動剤の使用、高温での重合、開始剤量の増
加、有機媒体中での重合等が知られている。これらのう
ち高温での重合や開始剤量の増加はいずれも重合時の温
度制御に難があり好ましい方法とは言い難い。一方連鎖
移動剤を使用する方法や有機媒体中での重合は、温和な
条件下で進行可能であるため、温度制御という面からは
好ましい方法と言える。特に有機媒体中、かて連鎖移動
剤を使用した場合には、有機媒体への連鎖移動と連知移
動剤の効果とが相まって、低分子量体の生成には有利な
方法となる。しかしながら連鎖移動剤として連鎖移動効
果の著しい含ハロゲン系連鎖移動剤を使用した場合には
着色の問題が、またメルカプタン系の連鎖移動剤を使用
した場合には臭気の問題が、さらに炭化水素系の連鎖移
動剤を使用した場合には有機媒体との相溶性、連鎖移動
剤の混入による極性の増大、低沸点の連鎖移動剤を用い
た場合の塗装時のわきの問題等が生じるため好ましくな
い。そこで連鎖移動剤を使用しない有機媒体中での重合
について検討を進めた結果、フルオロオレフィン、ビニ
ルエステル、ヒドロキシ基含有アリルエーテルまたは上
記3成分にさらにカルボキシル基含有単量体を加えた単
量体混合物を共重合することにより得られる塗料用含フ
ッ素樹脂においては、前述したようにビニルエステルが
酢酸ビニルあるいはプロピオン酸ビニルである樹脂はキ
シレン等の低級アルキル置換ベンゼン溶剤にほとんど溶
解しないにもかかわらず、これらの有機溶剤を重合媒体
として使用して重合した場合には、重合は高収率で進行
し、かしも大幅な分子量の低下が図られることを見い出
した。すなわち分子量の低下効果により均一な溶液が得
られることが判明した。しかしながら重合反応後時間の
経過とともに次第に白濁あるいは二層分離する傾向を示
すことから、分子量の低下のみでは極性の低い溶剤に完
全に溶解させることは難しいことも同時に明らかとなっ
た。
そこでさらに鋭意検討を重ねた結果、フルオロオレフィ
ン、ビニルエステル、ヒドロキシ含有アリルエーテルま
たは上記3成分にさらにカルボキシル基含有単量体とを
加えた単量体混合物を共重合することにより得られる塗
料用含フッ素樹脂の製造においてビニルエステルとして
酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニルに炭素数4〜18の
脂肪族もしくは芳香族カルボン酸のビニルエステルを混
合した系を用いることにより、極性の低い有機溶剤に溶
解することを見い出し本発明を完成するに至った。すな
わち本発明は、フルオロオレフィン、カルボン酸ビニル
エステル、ヒドロキシ基含有アリルエーテルまたは上記
3成分にさらにカルボキシル基含有単量体を加えた単量
体混合物を成分とし、かつこの中のカルボン酸ビニルエ
ステルが酢酸ビニルまたは、プロピオン酸ビニルと、1
種以上の炭素数4〜18の脂肪族もしくは芳香族カルボン
酸のビニルエステルとの混合系からなる系を極性の低い
有機溶媒を重合媒体としてラジカル開始剤の存在下重合
させることにより、耐候性、耐薬品性等の塗膜物性に優
れかつ経済的にも有利な、極性の低い有機溶媒に溶解可
能な塗料用含フッ素樹脂を生成できることを見い出した
ものである。
本発明において極性の低い有機溶剤に溶解させるために
は数平均分子量(Mn)がある程度低い方が好ましく、ま
たMnが低いために、塗膜生成時のレベリング性が改良さ
れ塗膜外観の向上という付加的な性能も発現することが
期待されるが、逆にMnが低過ぎる場合には、耐候性、耐
薬品性等の物性面に悪影響をおよぼすためMnは3,000〜1
0,000の範囲が溶解性、物性の両面で好ましい範囲とい
える。一方Mnが10,000以上となると樹脂液粘度が上昇
し、スプレー作業性が限定され、また塗膜のレベリング
性が低下し、その結果として塗膜の光沢が低下する。
本発明において酢酸ビニルあるいはプロピオン酸ビニル
と組み合わせることができる他のカルボン酸ビニルエス
テルとしては、酢酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン
酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリック酸ビニ
ル、カプリル酸ビニル、カプリック酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、ベオバ9(商品名、昭和シエル石油製)、
ベオバ10(同前)等の脂肪酸ビニルエステルおよび安息
香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル等の芳香族
ビニルエステルがあげられ、さらに酢酸ビニルまたはプ
ロピオン酸ビニルと他のビニルエステルの混合モル比は
99/1〜1/99の範囲内であるが酢酸ビニルまたはプロピオ
ン酸ビニルが多過ぎる場合は極性の低い有機溶剤への溶
解性の点で難が生じ、また他のカルボン酸ビニルエステ
ルが多過ぎる場合には、経済的に不利であることおよび
脂肪酸ビニルエステルは塗膜が柔らかくなり過ぎるこ
と、芳香族ビニルエステルでは塗膜がもろくなり過ぎる
ことから95/5〜5/95の範囲が好ましい。
本発明に用いるフルオロオルフィンとしては、トリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフ
ルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、フッ化ビニ
ル、フッ化ビニリデン等が挙げられるが、重合反応性の
面からクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレンが好ましい。
ヒドロキシ基含有リアルエーテルとしては、エチレング
リコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリル
エーテル、ヒドロキシプロピルアリルエーテル等が使用
可能であるが、CHRCH2Om単位(RはHまたはCH3
のmが1〜2であるものが好ましい。
またカルボキシル基含有単量体としては、アリル酢酸、
ビニル酢酸、アリルオキシ酢酸、アクリル酸、メタアク
リル酸、無水マレイン酸などが挙げられるが、アクリル
酸、メタアクリル酸、ビニル酢酸、アリルオキシ酢酸が
好ましい。
次に本発明における共重合樹脂の典型的なものとして
は、フルオロオレフィン、2種以上のカルボン酸ビニル
エステル、ヒドロキシ含有アリルエーテルおよびカルボ
キシル基含有単量体の含有量がそれぞれ25〜75モル%、
10〜70モル%、3〜40モル%、および0〜20モル%であ
り、好ましくはそれぞれ40〜60モル%、20〜50モル%、
5〜30モル%および0〜10モル%の範囲である。
フルオロオレフィンの含有量は仕込む際の各単量体の量
によって任意に変更が可能であるが、高過ぎると含フッ
素塗料用樹脂は有機溶剤への溶解性が下がり、また製造
面での含フッ素塗料用樹脂収率に問題が出てくる。逆に
少ない場合には、耐候性、耐薬品性といった物性面から
好ましくない。
またカルボン酸ビニルエステルの合計含有量が高過ぎる
含フッ素塗料用樹脂は耐候性、耐薬品性といった物性面
から好ましくなく、低過ぎる含フッ素塗料用樹脂は分子
量の低下を招き、製造面からも好ましくない。ヒドロキ
シ基含有アリルエーテルの含有量が高過ぎる場合には分
子量の低下を招きまた製造面でも問題が生じる。一方ヒ
ドロキシ基含有アリルエーテルの含有量が低過ぎるもの
については、硬化剤との硬化反応が起こりにくくなり、
その結果、耐薬品性、耐候性等の物性の低下を招き、ま
た重ね塗り等が行い難くなる。
またカルボキシル基含有単量体の割合が高過ぎると耐水
性および含フッ素塗料用樹脂の溶解性更には収率が悪く
なる。
また本発明の含フッ素塗料用樹脂はキシレン、トルエン
等の単独で、かつ極性の低い有機溶剤に可溶であるが、
必要によっては他の有機溶剤を混合して使用することも
可能である。他の有機溶剤としてはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等の環状エーテル、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピ
リジン等の含窒素溶剤、1.1.1−トリクロルエタン、ト
リクロロエチレン等の含ハロゲン溶剤等があげられる。
本発明のフルオロオレフィン、カルボン酸ビニルエステ
ル、ヒドロキシ含有アリルエーテルまたは、上記3成分
にさらにカルボキシル基含有単量体を加えた単量体混合
物を共重合して得られる含フッ素塗料用樹脂は、通常の
ラジカル開始剤の存在下、溶液重合により製造すること
ができる。
含フッ素塗料用樹脂製造における重合温度は、重合開始
剤の種類によって異なるが、−30〜130℃であり、好ま
しくは0〜100℃が適当である。
ラジカル開始剤は、油溶性ラジカル開始剤として例えば
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマル
プロピルパーオキシジカーボネート、ターシャリィブチ
ルパーオキシピバレート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキシド、ラウ
ロイルパーオキシド、プロピオニルパーオキシド、トリ
クロルアセチルパーオキシド、パーフルオロブチリルパ
ーオキシド、パーフルオロオクタノイルパーオキシド等
の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−
2.4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物、あるい
はトリエチルボロン−酸素又は過酸化物等の有機ボロン
系化合物があげられる。
なお共単量体の純度は、通常のラジカル重合に支障のな
い不純物を含まなければよく98%以上のガスクロマトグ
ラフィー純度でよい。、 このようにして得られた含フッ素塗料用樹脂は、分子鎖
中に活性水素をもっているため、活性水素と反応する官
能基をもつ化合物により硬化が可能である。すなわち含
フッ素塗料用樹脂を前述した溶剤に溶解させた溶液に多
価イソシアネート類を添加し、溶媒を飛散させることに
より、常温で反応が進行し、またブロックされた多価イ
ソシアネート類では多価イソシアネートが解離する温度
以上で処理することにより硬化反応が進行し、それぞれ
硬化した塗膜が得られる。またメラミン、尿素樹脂、多
塩基酸あるいはその無水物等とも高温で反応し硬化塗膜
を生成する。さらに本含フッ素塗料用樹脂の溶液には、
顔料、紫外線吸収剤、分散安定剤等を添加することも可
能であり、いずれの場合も良好な分散性を示す。
次に本発明を実施例によって、より具体的に説明するが
これらによって限定されるものではない。
実施例1 電磁攪拌器付きの内容量1.4のステンレス製オートク
レーブに酢酸ビニル(VAc)154.8g、酪酸ビニル(VBu)
22.8g、エチレングリコールモノアリルエーテル(EGMA
E)79.6g、ビニル酢酸(VAA)5.2g、パーロイルNPP(日
本油脂商品名)6.6g、キシレン385.7g、およびホウ酸ナ
トリウム6.6gを仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を
3回置換し脱気した。その後クロロトリフルオロエチレ
ン(CTFE)367.7gをオートクレーブ内に導入した後、徐
々に昇温した。なおVAcとVBuのモル比は90対10であっ
た。40℃で24時間重合を行った後、未反応のCTFEを除去
しオートクレーブを開放した。ついで重合液を濾過し、
固型分濃度51.3wt%の無色透明樹脂液を得た。この樹脂
液中に含まれる共重合樹脂の分子量は8,000(ポリスチ
レン換算数平均分子量)でありOH価80mgKOH/g、酸価10m
gKOH/gであった。またこの樹脂液を室温で1ケ月間放置
したが、二層分離は認められず均一な溶液であった。
実施例2 電磁攪拌器付きの内容量1.4のステンレス製オートク
レーブにVAc126.4g、VBu72.0g、EGMAE61.2g、パーロイ
ルNPP6.4g、キシレン385.7g、およびホウ酸ナトリウム
6.4gを仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を3回置換
し脱気した。その後クロロトリフルオロエチレン384.4g
をオートクレーブ内に導入した後、徐々に昇温した。な
おVAcとVBcのモル比は70対30であった。40℃で24時間重
合を行った後、未反応のCTFEを除去しオートクレーブを
開放した。ついで重合液を濾過し、固形分濃度53.0wt%
の無色透明樹脂液を得た。この樹脂液中に含まれる共重
合樹脂の分子量は8,500であり、OH価55mgKOH/gであっ
た。またこの樹脂液を室温で1ケ月間放置したが、二層
分離は認められず、均一な溶液であった。
実施例3 実施例1と同様の手法により内容量1.0のオートクレ
ーブにVAc94.8g、安息香酸ビニル40.8g、EGMAE54.4g、V
AA1.8g、パーロイルNPP8.9g、キシレン307.7g、ホウ酸
ナトリウム4.4gおよびCTFE252.3gを仕込み重合した。な
おVAcと安息香酸ビニルのモル比は80/20であった。得ら
れた樹脂液の固型分濃度は52.9wt%、樹脂の数平均分子
量は5,300、OH価79mgKOH/g、酸価5mgKOH/gであった。ま
た樹脂液は室温で1ケ月間配置しても二層分離は認めら
れなかった。
比較例1 VBuを添加せず、その分VAcを増やして実施例1と同一の
重合を行った。その結果固型分濃度51.0wt%、樹脂の数
平均分子量8,300、OH価78mgKOH/g、酸価9mgKOH/gの無色
透明液体を得たが、室温で1週間放置したところ二層に
分離することがわかった。
比較例2 重合媒体を酢酸ブチルに変えた以外、実施例2と同一の
重合を行った。その結果固型分濃度55.6wt%、樹脂の数
平均分子量17,000、OH価55mgKOH/gの無色透明液体を得
たが室温放置1週間で二層に分離した。
実施例4 実施例1で使用されたものと同一のオートクレーブに、
VBu177.6g、ベオバ10(以下、V−10という。)102.9
g、EGMAE82.0g、VAA2.7g、パーロイルNPP6.6g、キシレ
ン447gおよびホウ酸ナトリウム6.6gを仕込んだ。この
時、V−10とVBuのモル比は75/25であった。ついで、CT
FE380.5gを導入した以外は実施例1と同様に操作を行っ
た。
重合反応後、反応液を濾過して得た無色透明の樹脂溶液
中のCTFE/VBu/V−10/EGMAE/VAA共重合体の濃度は52.0wt
%であった。この共重合体の平均分子量は8000、OH価は
83mgKOH/g、酸価は5mgKOH/gであった。
実施例5(評価テスト) 実施例1〜4で得られた塗料用含フッ素樹脂溶液をキシ
レンで希釈し樹脂固型分濃度50%に調整した。また比較
例1、2で得られた塗料用含フッ素樹脂溶液は酢酸ブチ
ルで希釈し、それぞれ45%、50%に調整した。
ついで得られた樹脂溶液を用いて、メラミン樹脂との相
溶性を測定した。すなわち、ブチル化メラミン樹脂(三
井東圧化学(株)製ユーバン20SE−60)、メチル化ブチ
ル化メラミン樹脂(三和ケミカル(株)製ニカラックMX
−40)、メチル化メラミン樹脂(三和ケミカル(株)製
ニカラックMW−30)30重量部に対し、濃度調整した各樹
脂溶液70重量部を添加し、溶液状態の相溶性および塗膜
にした時の相溶性を観察した。その結果を第1表に示
す。
実施例6 次に得られた樹脂液のエナメル化を行った。すなわち樹
脂100重量部当り酸化チタン100重量部、実施例1〜4に
対してはキシレン20重量部、比較例1、2に対しては酢
酸ブチル20重量部を用い、シリコン系レベリング剤0.1
重量部、硬化剤としてニカラックMW−30を20重量部添加
し、所定の方法で分散させ塗料組成物を得た。
このようにして得られた各塗料組成物を実施例1〜3に
対してはキシレンで、比較例1、2に対しては酢酸ブチ
ルでそれぞれ希釈し、岩田カップで12秒に調整してクロ
メート処理したアルミニウム板にスプレー塗装し、セッ
ティング後140℃で3時間焼付硬化させた。
得られた塗膜の光沢、硬度、密着性、および外観を測定
した。その結果を第2表に示す。
(発明の効果) 本発明の含フッ素樹脂は、極性の低い有機溶媒可溶型で
あるため、塗装下地の塗膜膨潤、亀裂、白濁更には塗装
時のワキ発生を防止することができるため、エナメル塗
料、メタリックベース塗料、またクリヤー塗料として好
適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/12 PFG 129/10 PFP 131/02 PFV

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィン25〜75モル%、カルボ
    ン酸ビニルエステル10〜70モル%、ヒドロキシ含有アリ
    ルエーテル3〜40モル%、およびカルボキシル基含有単
    量体0〜20モル%を含有し、カルボン酸ビニルエステル
    が2種以上のビニルエステルからなり、かつ数平均分子
    量が3,000〜10,000である塗料用含フッ素樹脂であっ
    て、カルボン酸ビニルエステルの1種が酢酸ビニルまた
    はプロピオン酸ビニルであり、他の1種が炭素数4〜18
    の脂肪族もしくは芳香族カルボン酸のビニルエステルで
    あることを特徴とする塗料用含フッ素樹脂。
  2. 【請求項2】カルボキシル基含有単量体がアクリル酸、
    メタアクリル酸、ビニル酢酸、アリルオキシ酢酸である
    請求項1記載の塗料用含フッ素樹脂。
JP63229352A 1988-09-13 1988-09-13 塗料用含フッ素樹脂 Expired - Fee Related JPH0749452B2 (ja)

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