JPH0749255B2

JPH0749255B2 - 車両のトランク内で物体を安定させる装置

Info

Publication number: JPH0749255B2
Application number: JP62503922A
Authority: JP
Inventors: フラマン，ダニエル
Original assignee: フラマン，ダニエル
Priority date: 1986-07-09
Filing date: 1987-06-26
Publication date: 1995-05-31
Anticipated expiration: 2010-05-31
Also published as: US4941784A; JPH01503132A; WO1988000144A1; EP0313564A1

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、車両、特に自動車のトランク内で物体を安定
させる装置に関するものである。

運転者は、しばしば、その自動車の空もしくは一部分が
空のトランク内に小さな物体を入れて運ぶことがある。
この小さな物体は、トランクの側壁に対して完全に固定
しておかないと、移動する恐れがある。

壊れやすい物、もしくは、ひっくり返ってトランクの床
に液体がこぼれる恐れがある物体の場合には、完全に固
定しておくことが必要不可欠である。従来、運転者は物
体を安定化させるために、紐、ベルトまたはボール箱等
のようなあらゆる種類の手段を用いてきたが、これらの
手段を用いるのは面倒であり且つ効果のないことが多か
った。

アメリカ合衆国特許第4,027,892号には、プレートによ
って構成された車両の積載面上に物体を安定化させる装
置が記載されている。このプレートには、その上に置か
れた物体を安定させるための１つもしくは複数の鉛直な
手段を支持するための部材に形成された突起を差し込む
ための孔が設けられている。

この装置の欠点は、上記の突起を備えた部材が場所をと
るため、自動車のトランク内に並べることが難しいこと
にある。

本発明の目的は、簡単に使用でき、効果的で、しかも、
車のトランク内で場所をとらない安定化装置を提供する
ことによって、上記の問題点を解決することにある。

本発明は、トランクの底に置くことができるプレートを
備え、このプレートが規則的に配置された孔とこの孔に
垂直に差し込まれる物体を安定化させるための一連の部
材とを有する車両、特に、自動車のトランク内で物体を
安定化させる装置において、上記の部材が留め具におい
て、使用されていない留め具を寝かせた位置で収容でき
るような形状のキャビテー（凹み部）が上記プレートに
形成されていることを特徴としている。

物体を安定化させるためには、物体の周囲のプレートに
複数の留め具を差し込むだけでよい。この操作は簡単に
実施することができる。

また、上記プレートは、トランク内で場所をとらない。

さらに、使用していない留め具は、プレート上に物体を
置く際に、留め具が邪魔にならないように、プレートに
形成された上記キャビテー中に収容することができる。
また、未使用の留め具はプレートに形成されたキャピテ
ー中に固定されているので、車の移動時にこれらの留め
具が移動する恐れもない。

上記プレートはプラスチック材料を成形したものでよ
い。また、上記留め具は軽合金で作ることができるが、
プラスチック材料で作ることもできる。

本発明の好ましい一実施態様によると、各孔は、固定す
べき物体を置くためのプレートの表面から伸びているス
リーブ内に形成される。

このスリーブによって、留め具は、横向きの応力に十分
に耐えることができる。

このスリーブの長さは、トランクの底のカバー上にプレ
ートを置いた時に、スリーブがカバーと接触するような
長さであるのが好ましい。

このスリーブの端部によって、トランクのカバー上でプ
レートが滑るのが防止され、また、トランクの底にプレ
ートを固定するための補助手段を全く使用する必要がな
くなる。

上記プレートは、互いに直交する２対の溝によって端縁
が規定された凹部を備え、２つの凹部の間の間隔が留め
具の長さと一致しているのが好ましい。

従って、留め具がプレートの上記溝内に平らに収容され
た際には、この留め具の互いに対向する端部は上記凹部
に直角に配置される。ユーザはこの凹部の所で留め具の
一端部とそれに対応するプレートの凹部との間に指を挿
入させることによって、プレート中に嵌め込まれている
留め具を簡単に取り出すことができる。

本発明の上記以外の特徴と利点は、以下の説明からより
明瞭になるであろう。

添付図面は単なる例を示したもので、本発明はこれらに
限定されるものではない。

第１図は自動車のトランクを開けた状態を示す斜視図で
あり、本発明による安定化装置がトランクの床上に置か
れている；第２図は安定させる物体が載せられる表面を示した本発
明装置のプレートの部分平面図であり；第３図はトランクの底と接触される表面を示した第２図
と同様な図であり；第４図はプレートの孔に差し込まれた留め具を示した第
２図のIV−IV面による断面図であり；第５図は第４図のＶ−Ｖ面による断面図であり；第６図から第８図は、一つの留め具（部分図）が取り得
る異なる位置とこの留め具によって安定化される物体と
を示す概略図であり；第９図はプレートの表面に収容された留め具を示したプ
レートの部分平面図であり；第10図は別の実施態様によるプレートを上方から見た部
分図であり；第11図は第10図のXI−XI面による断面図であり；第12図はそのプレートを下方から見た図である。

第１図を参照すると、自動車のトランク３内に物体１と
２を安定化させる装置は、トランク３の床５上に置かれ
るプレート４を有している。このプレート４は規則的に
配置された孔６と、これらの孔６に鉛直に差し込まれた
物体１、２を固定するための一連の留め具７とを備えて
いる。

このプレートは射出成形によって成形された熱可塑性材
料で作られているのが好ましい。

留め具７はプラスチック材料またはアルパックス、ジュ
ラルミン等の軽合金材料で作られているのが好ましい。

プレート４（第２図参照）は、安定化させる物体を載せ
る面に規則的に配置された一連の正方形の要素面８を備
えている。各正方形の要素面８は、互いに直交する一連
の直線溝９、10（第４図を参照）によって互いに分離さ
れている。これらの正方形の要素面８いくつか（図示し
た実施例では、２つのうち１つ）には、留め具７を固定
するための孔６が形成されている。これらの孔６は、一
列に並んだ孔が隣接する列の孔に対して５の目の形とな
るように配置されている。

各孔６はスリーブ11中に形成されている。このスリーブ
11は、正方形の要素面８から、固定される物体が載置さ
れるプレート４の面とは反対の方向に延びている（第４
図を参照）。

第４図からわかるように、スリーブ11の長さは、プレー
ト４の溝10の深さより長い。従って、スリーブ11の端部
11aはトランクの底５と接触する。

スリーブ11は放射状の側部リブ12（第３図と第４図を参
照）を有している。この側部リブ12の端部11aは、固定
される物体が載置されるプレート４の表面とは反対側
で、全て同一平面内に位置しており、この端部11aは鋭
い先端部11bに沿って延びて、リブ12の対応する側端部1
2aと接合している。

第９図からわかるように、留め具７は、プレート４の溝
９、10中に平らに収容できるような形状になっている。

各留め具７は、２つの平行な枝部13、14（第４、５、９
図を参照）を有し、これらの枝部は互いに反対側の端部
で横断部15、16によって互いに接続されている。第３の
横断部17は留め具の高さの半分の所に設けられている。
各枝部13、14と横断部17の断面はプレートの溝９、10の
断面にほぼ等しい。

横断部15には、プレート４の孔６中に嵌め込まれる突起
18が形成されている。

第２図と第４図からわかるように、プレート４には、整
列した正方形の要素面８の列のいくつか（図示した実施
例では２列の中の１列）に凹部19が設けられている。こ
の凹部19は互いに直交する２対の溝９、10によって端縁
が規定された球の一部分の形状をしている。

同一の列の２つの凹部19の間の距離は、留め具７の長さ
と一致している。従って、留め具の両端の横断部15、16
は２つの凹部19に直角に配置される。また、第４図と第
５図からわかるように、留め具７の端部横断部16の内側
の面20は斜めに切られている。従って、ユーザは横断部
16と対応する凹部19との間に指をいれて、プレート４内
の収容溝から留め具７を取り出すことができる。

上記のような配置であるので、溝10の方向の凹部19間の
距離は、溝９の方向の凹部19間の距離に等しい。従っ
て、ユーザは、この２つの方向の何れの方向にも留め具
７を入れることができる。

また、第２図からわかるように、凹み部19は、プレート
４の溝９と45゜の角度を形成する平行な方向に沿って並
んでいる。さらに、第２図の破線Ｌで囲んだ四角形の模
様が、プレート４上に何回も繰り返されている。

プレート４に形成された孔６の断面と留め具７に形成さ
れた突起18の断面はほぼ等しい。

また、第４図からわかるように、留め具７に形成された
突起18は、留め具の枝部13、14の中間線に対してずれて
いる。

このような配置にしたことによる技術上の利点は、第６
図から第８図に図示されている。

第６図から第８図に図示したように、ユーザは、３つの
異なる位置で、留め具７を断面が四角形の孔６に固定す
ることができる。すなわち、固定する物体１と孔６との
間に隙間をほぼ全然残さないか（第６図の場合）、２つ
の隣接する孔６間の距離より小さいが、比較的大きい隙
間j₁を残すか（第７図の場合）、あるいは、中間の隙間
j₂を残すか（第８図の場合）することができる。

従って、ユーザは、物体と留め具７を差し込む孔６との
間に存在する固定隙間を無くすための適当な手段を利用
することができる。

物体をトランクの側壁と当接するように置いた場合に
は、一般に、物体を３つの留め具７で取り囲めば、物体
は全ての方向に対して効果的に固定できる。すなわち、
４方向に延びたリブ12の鋭った先端部1bがトランクの床
のフェルト製またはゴム製のカバーに係止されているの
で、自動車が移動してもプレート４が滑動するのは完全
に防止され、従って、上記のように固定しても支障はな
い。

また、これらのリブ12によってスリーブには完全な剛性
が与えられるので、自動車の移動時に留め具７に寄り掛
かっている物体によって加えられる応力によって、留め
具７が垂直位置の両側に過度に屈曲するのが防止され
る。

上記のように、使用されていない留め具はプレート４の
キャビテーに簡単に納められるので、これらの留め具が
他の物体を置くために使用できるプレート４上の場所を
取ることがなくなると同時に、必要な場合にすぐに使用
することができる。

第10図から第12図に図示した実施態様の車のトランク内
に物体を安定させる装置は、トランクの床上に載置され
るプレート100を有している。このプレートはプラスチ
ック材料で成形されている。このプレートには、規則的
に配置された断面が正方形の孔101が形成されている。
さらに、図示していないが、上記孔101に鉛直に差し込
まれる前記の留め具７に類似した一連の物体の固定用留
め具が備えられている。

プレート100の上側表面にはキャビテー（凹み部）102
（第10図を参照）が成形されており、このキャビテー10
2は、使用されていない留め具を平ら、すなわち、寝た
状態で収容するのに適した形状をしている。

第10図に図示した実施態様では、各キャビテー102は互
いに平行であり、孔101の列の所定の軸線（１列おき）
に沿って並んでいる。

各キャビテー102は、孔101の列の両側に位置した留め具
の２つの平行な枝部を収容するための２つの平行な溝10
3、104と、この２つの平行な溝に直角な留め具の横断部
を収容するための溝105、106とで構成されている。

また、第10図からわかるように、各キャビテー102の両
端部には正方形の凹部107が設けられている。この凹部
は、留め具の上部、あるいは、プレート100の孔101に導
入される突起が形成された留め具の下部のどちらでも収
容できるようになっている。

各凹部107の底には、キャビテー102に収容された留め具
を簡単に取り出すことができるように、前記と同様な球
形面108（第11図も参照のこと）が形成されている。

前記の実施態様と同様に、上記の孔101は、スリーブ109
中に形成されている（第11図と第12図を参照）。これら
のスリーブは、全体に剛性を与えるための対角線状に延
びたリブ110によって全体が結合されている（第12図を
参照）。さらに、これらのリブ110によって、プレート1
00が載置される面上にプレートの下側面をしっかりと係
止することができる。

プレート100に成形された上記キャビテー102は、物体を
安定させるための留め具を、未使用時に、平らに収容す
る役目をしている。この位置では、留め具がプレートの
上側表面で場所をとらないので、プレート上に物体を置
いた際に、留め具が邪魔になることがない。さらに、留
め具は完全にキャビテー102内に固定されているので、
車が移動した場合にもキャビテーから出る恐れがない。

もちろん、本発明は上記実施例に何ら限定されるもので
はなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、種々の変更を
することができる。

例えば、孔６と留め具の突起18の断面は六角形またはそ
の他の多角形にすることができる。こうすることによっ
て、ユーザは、固定すべき物体とプレートの孔との間の
距離に応じて、留め具を取りつけることができる位置の
数を増加させることができる。

また、プレート４は、自動車のトランクの寸法に適用す
るような種々の寸法・形状にすることができる。

また、プレート４は、迅速に組立て可能な互いに別体の
複数のプレート要素を組み合わせて構成することもでき
る。

また、キャビテー102の形状とプレート100内での配置
は、これらのキャビテーに使用されていない留め具を収
容することができるものであれば、上記と異なってもよ
い。しかし、キャビテーの形状と寸法、従って、留め具
の形状と寸法は、各孔101の分布と列の規則性を変更せ
ずに、各孔101の間にキャビテーを設けることができる
ようなものにするのが好ましい。

また、キャビテー102の数を使用される留め具の数に限
定して、キャビテーがプレートに占める面積を小さく
し、それによって、プレート表面の大部分を滑らかにす
ることもできる。

溝102、103、104、105および106によって区画される長
方形の小さな面は、第２図からわかるように、プレート
の表面の全体と同じ高さとなるようにするのが好まし
い。

もちろん、スリーブ109を結合しているリブ110は、プレ
ートの厚さが十分であれば、無くすこともできる。

また、プレート４および100は、留め具７を差し込む孔
とこの留め具を平らに収容するためのキャビテーとを備
えた形状に金網を溶接し作った金網または格子で作るこ
ともできる。

留め具７は、プレートに形成されたキャビテーまたは凹
部中に寝かせて収容することができるならば、上記と異
なる構造であってもよい。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自動車のトランクの底に置かれる複数の孔
（６、101）が規則的に形成されたプレート（４、100）
と、各孔（６、101）に垂直に差し込まれる物体を安定
させるための一連の留め具（７）とで構成され、使用さ
れていない留め具（７）を寝た状態で収容するためのキ
ャビテー（９、10）がプレート（４、100）に形成され
ている自動車のトランク内で物体を安定させる装置にお
いて、各留め具（７）は２本の平行な枝部（13,14）を有し、
これらの枝部（13,14）の両端は横断部（15,16）によっ
て互いに結合されており、各枝部（13,14）の断面はプ
レート（４）のキャビテー（９、10）の断面とほぼ等し
く、一方の横断部（15）にはプレート（４）の孔（６）と係
合する突起（18）が形成されており、プレート（４）のキャビテー（９、10）は互いに平行で
且つ各留め具（７）を平らに収容できる形状をしてお
り、プレート（４）には２対の互いに直交するキャビテー
（９、10）によって区画される凹部（19）が形成されて
おり、２つの凹部（19）の間の間隔が留め具（７）の長
さと同じである。ことを特徴とする装置。
【請求項２】プレート（４）がプラスチック材料で成形
されている請求項１に記載の装置。
【請求項３】キャビテー（9,10）が複数の孔（101）の
列の軸線と平行である請求項１または２に記載の装置。
【請求項４】プレート（４）に形成された孔（６）の断
面と留め具（７）の突起（18）の断面とが実質的に正方
形である請求項１〜３のいずれか一項に記載の装置。
【請求項５】留め具（７）の突起（18）が、留め具の枝
部（13、14）の中間点からずれた所に設けられている請
求項１〜４のいずれか一項に記載の装置。
【請求項６】各孔（６）が、固定すべき物体が載置され
るプレート（４）の表面から反対側へ向かって延びたス
リーブ（11）である請求項１〜５のいずれか一項に記載
の装置。
【請求項７】スリーブ（11）の長さがプレートのキャビ
テー（９、10）の深さより長い請求項６に記載の装置。
【請求項８】各キャビテー（102）が互いに平行な２つ
の溝（103、104）とこれらの溝（103、104）に対して直
角な留め具（７）の横断部（105,106）を収容するため
の少なくとも１つの溝（105、106）とで構成され、上記
２つの溝（103、104）が一列の孔（101）の両側に設け
らている請求項１〜７のいずれか一項に記載の装置。
【請求項９】各キャビテー（102）の両端部に、留め具
（７）の上部または下部を収容するための凹部（107）
が形成されている請求項８に記載の装置。