JPH0748765A - パイル編地 - Google Patents

パイル編地

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JPH0748765A
JPH0748765A JP21520993A JP21520993A JPH0748765A JP H0748765 A JPH0748765 A JP H0748765A JP 21520993 A JP21520993 A JP 21520993A JP 21520993 A JP21520993 A JP 21520993A JP H0748765 A JPH0748765 A JP H0748765A
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JP
Japan
Prior art keywords
yarn
pile
course
ground yarn
ground
Prior art date
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Pending
Application number
JP21520993A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Doke
隆 道家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP21520993A priority Critical patent/JPH0748765A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地糸に引揃えられたパイル糸22、23のシ
ンカーループを引出してパイルを形成したパイル編地の
編地強力を増大し、椅子張り地としての耐久性を向上す
る。 【構成】 第1地糸21のコース、パイル糸22(また
は23)のコースおよび第2地糸24のコースによって
3層構造の編み目列を形成し、第1地糸21のコースお
よびパイル糸22、23のコースをそれぞれ天竺組織に
編成してパイル糸のシンカーループの引出しによりパイ
ル22a、23aを形成し、第2地糸24のコースをウ
エルト組織に編成し、第1地糸とパイル糸との接触部お
よび第1地糸と第2地糸との接触部をそれぞれ第1地糸
中の熱融着性繊維の溶融によって融着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パイル編地に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】丸編み機で編成されるパイル編地とし
て、地糸およびパイル糸を引揃え状に配列してニット目
のみの天竺組織を編成し、パイル糸のシンカーループを
長く引出してパイルを形成したシンカーパイル編地が知
られており、椅子張り地その他の用途に使用されてい
る。図3は、かかる編地の一例を示し、点線で示す地糸
11には、200〜250デニールの合成繊維フィラメ
ント糸からなる仮撚加工糸または熱収縮性フィラメント
糸が使用される。また、実線で示すパイル糸12、13
には、170〜450デニールの仮撚加工糸、2種以上
のフィラメントからなる混繊糸または紡績糸が使用され
る。ただし、第1パイル糸12と第2パイル糸13と
は、互いに異色に染色されている。
【0003】図4は上記図3の編地の編み方図を示し、
第1給糸口コース1および第2給糸口コース2は、それ
ぞれジャカード制御によって交互に選択される第1パイ
ル糸12または第2パイル糸13によって天竺組織に編
成され、第3給糸口コース3は、上記の地糸によって天
竺組織に編成される。そして、第1給糸口コース1およ
び第2給糸口コース2は、図3に示すように、第1パイ
ル糸12がパイル12aを形成している部分では第2パ
イル糸13が長く浮いてフロート部13bを形成し、第
2パイル糸13がパイル13aを形成している部分では
第1パイル糸12が長く浮いてフロート部12bを形成
する。そして、編成後の仕上げ工程において、フロート
部分12b、13bを切断除去するフロート落しが行わ
れ、さらにシャーリングによってパイル12a、13a
の頂部が切断されてカットパイルが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のパイル編地は、
地糸11にパイル糸12、13を添え糸して編成し、こ
のパイル糸のシンカーループを引出してパイルを形成し
たものであり、地糸11は天竺組織のみを形成している
ため、ぼてつき感がない反面、1か所が切断した場合に
ランが発生して編み目が開き易く、そのため、編地とし
ての引張り強さ、引裂き強さが低下するという問題があ
った。
【0005】この発明は、上記のように地糸にパイル糸
を添え糸して編成し、パイル糸のシンカーループを引出
してパイルを形成したパイル編地において、ぼてつき感
を増すことなく、その引張り強さおよび引裂き強さを増
大し、椅子張り地として使用した際の耐久性を向上した
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のパイル編地
は、通常の織物用繊維と熱融着性繊維の複合糸からなる
第1地糸コース、該第1地糸コースの上に積層されたパ
イル糸からなるパイル糸コースおよび該パイル糸コース
の上に積層された通常の織物用繊維からなる第2地糸コ
ースによって3重組織の編み目列が形成され、上記の第
1地糸コースおよびパイル糸コースがそれぞれニット目
のみの天竺組織に編成されると共にパイル糸のシンカー
ループが引出されてパイルが形成され、第2地糸コース
がニット目とウエルト目とが交互に並ぶウエルト組織に
編成され、上記第1地糸とパイル糸との接触部および第
1地糸と第2地糸との接触部がそれぞれ上記熱融着性繊
維の溶融によって融着されいることを特徴とする。
【0007】この発明のパイル糸には、従来と同様に仮
撚加工糸、混繊糸および紡績糸等の任意の糸条が使用可
能であり、目的に応じて色調の異なる2種以上のパイル
糸を使用し、いずれか一種のパイル糸を編成してパイル
を形成するとき、残りのパイル糸をフロートさせてジャ
カード柄を編み出すことができる。使用するパイル糸の
太さは、編地の用途に応じて任意に選択することができ
るが、椅子張り地を目的とするときは、170〜450
デニールが好ましい。
【0008】第1地糸は、ナイロン、ポリエステル等の
通常の織物用繊維と該織物用繊維の軟化温度または分解
温度よりも低い温度で融解して熱接着性を発揮する熱融
着性繊維との複合糸であり、この熱融着性繊維として
は、低融点のナイロン繊維、ポリエステル繊維等が例示
される。そして、この熱融着性繊維を通常の織物用繊維
と複合する手段としては、熱融着性繊維からなる糸条お
よび通常の織物用繊維からなる糸条の2種の糸条の引揃
え、交撚および2種のフイラメントの混繊等が選択され
るが、熱融着性繊維の伸度が大きい場合は、空気交絡に
よる混繊が好ましい。なお、この第1地糸の好ましい太
さは、170〜300デニールであり、第1地糸におけ
る熱融着性繊維の混用率は8〜35重量%が好ましい。
【0009】第2地糸は、ナイロン、ポリエステル等の
通常の織物用繊維からなる糸条であり、特に強度の点か
ら、上記合成繊維のマルチフィラメント糸が好ましい。
そして、この第2地糸は、上記の第1地糸に比して細
く、100〜150デニール(第1地糸のデニールの5
0〜75%)であることが好ましい。
【0010】
【作用】各編み目列が第1地糸コース、パイル糸コース
および第2地糸コースからなる3層構造に編成され、通
常の織物用繊維からなる第2地糸コースがウェルト組織
に編成されているためコース方向の編地伸度が減少し、
かつ第1地糸とパイル糸との接触部および第1地糸と第
2地糸との接触部がそれぞれ融着されているため、ラン
が防止され、編地強力が向上する。そして、編地の裏面
が第1地糸で覆われ、この第1地糸が天竺組織に編成さ
れるため、ぼてつき感の無いパイル編地が得られる。な
お、上記第2地糸の太さを細くした場合は、パイルの間
から第2地糸のウエルト部が露出することが避けられ
る。ただし、第2地糸が細過ぎると、所望の編地強力が
得られず、反対に太過ぎると、パイルの間から第2地糸
が透けて見え、編地外観が不良になる。また、第2地糸
を着色して目立たなくすることができる。
【0011】
【実施例】パイル編み用丸編み機(Mayer & Cie 社製、
MCPE、20ゲージ、30インチ径、48口)を使用
して図1のフロートタイプのパイル編地を編成した。図
2はその編み方図であり、第1給糸口コース1が第2地
糸24でウエルト組織に、また第2給糸口コース2およ
び第3給糸口コース3が第1パイル糸22、第2パイル
糸23で天竺組織に、また第4給糸口コース4が第1地
糸21で天竺組織にそれぞれ編成される。ただし、パイ
ル糸22、23は、ジャカード制御により交互に選択さ
れ、そのシンカーループが引出されてパイルに形成され
る。
【0012】図1は、上記の編成によって得られた編地
組織を示し、22aおよび23aは、それぞれ第1パイ
ル糸22および第2パイル糸23のシンカーループから
なるパイルであり、22b、23bは上記パイル糸2
2、23のフロート部である。そして、図1で上下に隣
接する編み目列における第2地糸24のウエルト部24
aは、1ウエールだけ横にずれて形成される。すなわ
ち、図2の第4給糸口コース4に続く第5給糸口コース
(図示されていない)のウエルト部は、第1給糸口コー
ス1のウエルト部に対して1針ずれて形成される。
【0013】上記の第1地糸21として、ポリエステル
のマルチフィラメント糸を仮撚加工して得られた高巻縮
加工糸(200デニール)と融点が110℃のナイロン
フィラメントからなるナイロン融着糸(30デニール)
とを空気ノズルに供給し空気混繊して得られた複合糸
(230デニール)を使用した。また、第1パイル糸2
2および第2パイル糸23として、ポリエステルステー
プルからなり、色調のみを異にする紡績糸(30/2英
式番手)を使用した。また、第2地糸24として、ポリ
エステルのマルチフィラメント糸を仮撚加工して得られ
た高巻縮加工糸(150デニール)を使用した。
【0014】編成に際しては、上記の第1地糸21、第
1パイル糸22、第2パイル糸23および第2地糸24
に上記丸編み機の給糸口を12個ずつ割当てた。そし
て、編成して得られた編地のフロート部22b、23b
を切落した後、150℃で1分間の熱セット処理を施し
て編地の幅入れをすると共に、第1地糸21中の融着性
繊維(ナイロン融着糸)を溶融し、該第1地糸21が第
2地糸24およびパイル糸22、23と接する部分をそ
れぞれ接着し、しかるのち毛さばき、シャーリングおよ
び仕上げセットを行って実施例のパイル編地を得た。
【0015】他方、図3の第1パイル糸12および第2
パイル糸13として、それぞれ上記実施例の第1パイル
糸22および第2パイル糸23を、また図3の地糸11
として上記実施例の第2地糸24と太さのみが異なるポ
リエステルの高巻縮加工糸(200デニール)をそれぞ
れ使用して図3に示す比較例のパイル編地を編成し、実
施例と同様の仕上げを行った。
【0016】上記の実施例および比較例のパイル編地に
ついて、引張り強さおよび引裂き強さの比較試験を行っ
たところ、下記の表の結果が得られた。ただし、引張り
強さは、幅50mm、長さ250mmの試験片を100mmの
つかみ間隔でつかみ、200mm/分の速度で引張ったと
きの幅1cm当たりの破断荷重である。また、引裂き強さ
は、上記と同じ大きさの試験片の短辺の中央に該短辺と
直角に50mmの切れ目を入れ、この切れ目を入れた辺の
両側が裏表となるようにインストロン形引張試験機につ
かみ間隔100mmで取付け、200mm/分の速度で試験
片が切断するまで引裂きながら荷重を記録し、得られた
極大値の平均値で表した。
【0017】 表 実施例 比較例 タテ方向の引張り強さ(kgf/cm) 10.6 7.0 ヨコ方向の引張り強さ(kgf/cm) 13.7 7.4 タテ方向の引裂き強さ(kgf) 22.0 17.7 ヨコ方向の引裂き強さ(kgf) 31.0 19.7
【0018】上記のとおり、実施例は比較例に比べ、タ
テ方向の引張り強さが1.5倍に、またヨコ方向の引張
り強さが1.8倍に、またタテ方向の引裂き強さが1.
2倍に、またヨコ方向の引裂き強さが1.6倍にそれぞ
れ向上した。また、実施例のパイル編地の外観を目視に
より検査したところ、地糸がパイルの間から透けて見え
ることはなく、比較例と同等の外観を有していた。
【0019】
【発明の効果】上記のとおり、この発明のパイル編地
は、第1地糸コース、パイル糸コースおよび第2地糸コ
ースによって3層構造の編み目列を形成し、第1地糸コ
ースおよびパイル糸コースをそれぞれ天竺組織に編成し
てパイル糸のシンカーループを引出すことによりパイル
を形成し、第2地糸コースをウエルト組織に編成し、第
1地糸とパイル糸との接触部および第1地糸と第2地糸
との接触部をそれぞれ第1地糸中の熱融着性繊維の溶融
によって融着したものであるから、従来の編地に比して
引張り強力および引裂き強力を大幅に向上し、しかも従
来と同様にぼてつき感がなく、かつ地糸の露出がない良
好な外観が得られる。したがって、椅子張り地として使
用した際の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の平面図である。
【図2】実施例の編み方図である。
【図3】従来のパイル編地の平面図である。
【図4】図3の編地の編み方図である。
【符号の説明】
1:第1給糸口コース 2:第2給糸口コース 3:第3給糸口コース 4:第4給糸口コース 21:第1地糸 22:第1パイル糸 23:第2パイル糸 22a、23a:シンカーループからなるパイル 22b、23b:フロート部 24:第2地糸 24a:ウェルト部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常の織物用繊維と熱融着性繊維の複合
    糸からなる第1地糸コース、該第1地糸コースの上に積
    層されたパイル糸からなるパイル糸コースおよび該パイ
    ル糸コースの上に積層された通常の織物用繊維からなる
    第2地糸コースによって3層構造の編み目列が形成さ
    れ、上記の第1地糸コースおよびパイル糸コースがそれ
    ぞれニット目のみの天竺組織に編成されると共にパイル
    糸のシンカーループが引出されてパイルが形成され、第
    2地糸コースがニット目とウエルト目とが交互に並ぶウ
    エルト組織に編成され、上記第1地糸とパイル糸との接
    触部および第1地糸と第2地糸との接触部がそれぞれ上
    記熱融着性繊維の溶融によって融着されいることを特徴
    とするパイル編地。
JP21520993A 1993-08-06 1993-08-06 パイル編地 Pending JPH0748765A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004316064A (ja) * 2004-06-14 2004-11-11 Nakai Nitto Kk 筒状編成体の編成方法
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WO2011055455A1 (ja) 2009-11-09 2011-05-12 株式会社カネカ パイル布帛及びその製造方法

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