JPH0748710B2 - 直接シーケンス拡散スペクトラム通信システム用の受信機 - Google Patents
直接シーケンス拡散スペクトラム通信システム用の受信機Info
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- JPH0748710B2 JPH0748710B2 JP3150641A JP15064191A JPH0748710B2 JP H0748710 B2 JPH0748710 B2 JP H0748710B2 JP 3150641 A JP3150641 A JP 3150641A JP 15064191 A JP15064191 A JP 15064191A JP H0748710 B2 JPH0748710 B2 JP H0748710B2
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Description
ム(direct sequence spread-spectrum) 通信システム、
特に、該通信システム同期化のための新規かつ改良され
た方法と手段とに関する。これを更に特定的に言えば、
この発明は、直接シーケンス拡散スペクトラム通信シス
テムの受信機における消費電力が節約される同期化技術
に属する。
の重要点において、通常の狭帯域システムよりも優れて
おり、例えば狭帯域雑音に対する耐性が増すとともに、
狭帯域干渉が発生し難くなる。また、従来の狭帯域信号
検出器は、通常の背景雑音や『フロア』雑音から拡散ス
ペクトラム信号を分離するのに適していないため、暗号
化しなくても不当な盗聴に対する安全性が高くなる。
ラム通信を実現させるため、周期的な擬似ランダム(pse
udo-random) 符号シーケンスと、情報で変調された搬送
波信号とが送信機によって混合されるが、このとき、送
信される信号のエネルギスペクトルが、周波数の広い範
囲にわたって一般に不統一に『拡散』されるのが特徴的
である。この種の送信機には、基本帯域情報を搬送波に
乗せるための、周波数変調(FM)、周波数シフトキー
イング(FSK)、位相変調(PM)あるいは位相シフ
トキーイング(PSK)も含めた周知の幾つかの各種変
調技術の中の任意のものを使用することができる。ま
た、インプットされた従来タイプの拡散スペクトラム信
号から基本帯域情報を復元させるため、受信機では、先
ず受信信号が、送信された符号シーケンスと実質的に同
期させて局部的に(locally) 誘導または局部的に生成さ
れた擬似ランダム符号シーケンスと混合されるが、この
場合、信号スペクトルが『逆拡散(despreading) 』され
て搬送波が復元される。そしてこれに適した復調器によ
って搬送波を復調させることにより、基本帯域信号が復
元される。
号発生器を、送信機のそれに同期させるため、これまで
にさまざまな同期化手順が開発されてきたが、ここでの
検討対象は、いわゆる『搬送波ロックトラッキング』を
指向したものである。この搬送波ロックトラッキング
は、周知のように、直接シーケンス拡散スペクトラム通
信システムの同期化、特に、通信期間が時間的にオーバ
ーラップすることがあり得るような多数のユーザーグル
ープ間に与えられる周波数スペクトルを分け合うため、
『符号分割多重化』方式を利用することが必要ないし要
望される用途にとって魅力的な技術である。
は、送信相手の何れの受信機にも、当該送信の拡散スペ
クトラム符号シーケンスに関する知識を先験的に持たせ
ることが前提条件になる。そしてこのことを前提とし、
送信機ならびに関係先各受信機それぞれにクロック駆動
される擬似ランダム符号発生器を設け、これによって実
質的に同一なパルス符号シーケンスを発生させる。しか
し通信期間開始時においては、特定受信機で局部的に発
生される符号シーケンスと当該受信機に到着する送信符
号シーケンスとの間の位相関係は、任意かつ不特定であ
る。このような理由から、各受信機では、それぞれにお
いて局部的に発生される符号シーケンスと送信された符
号シーケンスとの位相合わせをする相関器をスライドさ
せることによって初期化が行われるのが通常である。す
なわち、受信機が、そこで局部的に発生された符号シー
ケンスの位相と送信符号シーケンスのそれとが一致して
いると判断するまで、その局部符号発生器が、送信符号
シーケンスの周波数から僅かばかりオフセットさせた周
波数でクロック駆動される。この結果、送信符号シーケ
ンスと局部的に発生されたそれとの位相関係が変化する
が、この変化スピードは、1個の符号ビットによって位
相関係をシフトさせるのに必要な時間(すなわち、いわ
ゆる『相関窓』の時間の長さ)以内にそれぞれの位相一
致状態が検出可能となるよう、充分な余裕を持たせるこ
とが望ましい。このような位相関係が検知されると、受
信機によってその局部符号発生器のクロック周波数が調
節される結果、これに引き続く通信期間に対しては、送
信符号シーケンスと実質的に同一な周波数に同期してク
ロック駆動されるようになる。
符号シーケンスのクロック周波数が搬送波周波数の約数
になるように選定した上で実行されるが、この場合、各
受信機に適当な周波数分割器を利用することにより、そ
の内部符号発生器の同期クロック周波数を、復元された
搬送波信号から引き出すことができるようになる。すな
わち、各受信機は、一般に、『搬送波ロック』を検出す
るためのスライディング相関プロセスと、ロックを維持
させるための搬送波検出/周波数分割プロセスとに依存
することになる。しかしこのことは不幸なことに、受信
機の消費電力の増加を招く傾向があり、特に、免許不要
な拡散スペクトラムラジオ通信に割当てられるUHF周
波数のような高周波で動作するように設計されたシステ
ムでは、消費電力が顕著になる。バッテリーで動作する
システム、例えば拡散スペクトラム通信リンクスを備え
たポータブルコンピューター等では、受信機が一般に送
信の到着に備えて待機の態勢を続けるため、多かれ少な
かれ電力を消費続けるので、この電力消費量が特に重要
な項目になることは明らかである。しかも搬送波から同
期クロック周波数を得るために単純に周波数を分割する
ことは、このクロック周波数と搬送波周波数とが調波関
係にあるときにしか成立せず、このことが設計に際して
制約条件になることも珍しくない。
ることが必要もしくは要望される各種用途に対し、符号
分割多重化方式のシステムとコンパチブルな、直接シー
ケンス拡散スペクトラム通信システム同期化方法と手段
とが必要であることは明らかである。また、この種のシ
ステムの搬送波周波数と符号クロック周波数とを、他と
は無関係に自由に選択可能にすることは、設計者にとっ
て有利になることは明らかであろう。
される擬似ランダムシーケンスと変調された搬送波とを
混合することにより、搬送波エネルギを周波数の広い帯
域に拡散させるタイプの直接シーケンス拡散スペクトラ
ム通信システム用の受信機に、実質的に同一なスペクト
ル逆拡散符号シーケンスを局部的に発生させるための内
部クロック駆動擬似ランダム符号発生手段、局部発生符
号シーケンスが送信符号シーケンスの位相に対して一方
向にスライドインするように送信符号シーケンスのクロ
ック周波数から所定のセンス方向にオフセットさせた定
格周波数で局部符号発生手段をクロック駆動させるため
の手段、局部発生と送信の各符号シーケンスの位相が揃
っているか否かを判定しかつこれらの位相一致状態から
の実際、初期および/または予測される逸脱を検知する
ための検出手段、およびこのような逸脱が検知されるた
びに局部符号発生手段に対するクロック周波数を調節
し、両符号シーケンスの位相を揃えるのに必要な量だけ
局部発生符号シーケンスの位相を送信符号シーケンスと
は反対の方向にシフトさせるための位相制御手段が設け
られる。すなわちこの発明によれば、受信機にスライデ
ィング相関器が備えられ、受信が開始されるたびに該相
関器が位相コントローラーと協同して局部発生符号シー
ケンスと送信符号シーケンスとの各位相間の相関性を確
立し、これが確立されたら、局部符号発生手段に対する
クロックレートがこの位相コントローラーによって調節
されるようになり、位相の相関性が確立された受信機の
局部符号発生手段が、送信符号シーケンスと実質的に同
一平均周波数でクロック駆動され、送信とのバランスが
保たれるようになる。
を参照しながら以後の詳細な説明を読むときに明らかに
なるであろう。
ス拡散スペクトラム通信システムの簡略化したブロック
線図である。
ッキングによって同期化される受信機のロック/位相線
図である。
図である。
ためのマルチモードロック検出器の簡略化したブロック
線図である。
スリップロッキング同期化方式において、受信機内部の
符号発生器に対するクロックパルスが、フルクロックパ
ルスまたはハーフクロックパルスによって強制的にスリ
ップされた状態を描いたタイミング線図である。
化を実行させるための適応クロック周波数コントローラ
ーの機能ブロック線図である。
キング方式によって同期化される受信機において、予測
スリップレートが高すぎた場合と低すぎた場合それぞれ
のロック/位相線図である。
に、送信機12と少なくとも1台の受信機13とで構成
された直接シーケンス拡散スペクトラム通信システム1
1が示されている。これの実用化に際しては、搬送波信
号を基本帯域のデータ信号通りに変調させるための変調
器14が、予め設定されたクロック周波数 fckで位相が
変化する繰り返し擬似ランダムパルスを供給するクロッ
ク駆動擬似ランダム符号発生器15と共に、送信機12
の中に組み込まれる。そして二重平衡混合器16を、こ
の変調器14と符号発生器15とに結合することによ
り、擬似ランダム符号シーケンスと変調された搬送波と
が混合されるが、このとき搬送波信号のエネルギが周波
数の広い帯域にわたって展開される。そして通常では、
この“拡散スペクトラム”信号が、これがアンテナ18
から放射される前に、UHF増幅器17によって増幅さ
れる。
ラム信号をアンテナ21が受信する。そしてこの信号
(またはこれを増幅したもの)が二重平衡混合器22に
送られ、ここで擬似ランダムパルス符号シーケンスと混
合されるが、この符号シーケンスは、クロック駆動され
る擬似ランダム符号発生器23から供給される。この局
部符号発生器23は、送信符号シーケンスを実質的に模
写するが、初期状態においては、両者の符号シーケンス
間の位相関係は任意かつ不特定である。従ってこの発明
によれば、この受信機13には、その局部符号発生器2
3を、送信された符号シーケンスのクロック周波数fck
から所定方向にオフセットさせた定格周波数fck+Δf
でクロック駆動させるためのクロックパルス発生器25
が組み込まれる。この結果、図2に示されているよう
に、これら両者の符号シーケンスの相対位相が、矢印2
8で示されているように、既知の方向から相関窓27に
スライドインされるが、この場合、通信期間が開始され
るたびに、各位相が約1符号ビット(すなわち相関窓の
幅27)の精度で揃えられる。
る管理の下に符号発生器23のクロック周波数を調節す
るため、符号発生器23とクロックパルス発生器25と
の間に位相制御回路31が結合される。そして送信され
た符号シーケンスと局部的に発生されたそれとが前述し
たように位相合わせされている間は、位相制御回路31
がロック検出器32によってアイドル状態に保たれる
が、両符号シーケンスの位相差が相関窓27の中に収ま
っているときには、これら両者の位相の一致、あるいは
これら二つの符号シーケンスの『ロック』がこの検出器
によって検出される。そしてこのことにより、動作中あ
るいはスタート時の同期喪失が検出されるたびにこのロ
ック検出器32によって位相制御回路31をトリガーさ
せることにより、ロック状態を回復させることが可能と
なる。
セットバイアスΔfによって、送信された符号シーケン
スと局部的に発生されたそれとの位相差が、同期達成の
前後何れにおいても所定の方向に縮められるようになる
ことを意味する。従って、この位相制御回路31が、符
号発生器23に印加されるクロックパルスの位相を前進
または後退させ、送信ならびに局部発生の両符号シーケ
ンス間の位相差を、図2に矢印33で示されているよう
に、反対方向から相関窓27の中に望み通りに『スライ
ドバック』させることにより、ロック状態が復元され
る。すなわち、通信開始時点において、送信ならびに局
部発生の両符号シーケンスそれぞれの位相が揃えられた
ら、符号発生器23に対する位相制御回路31のクロッ
クレートがロック検出器32によって変化させられる結
果、これが送信機11の符号発生器15と同一の平均周
波数でクロック駆動されるようになり、通信期間中のバ
ランスが保たれることになる。従って、受信機13に、
送信符号のクロック周波数を捕獲したり、あるいは別途
用意させたりする必要なしに、実質的な同期が達成され
るようになる。そしてこのことは、搬送波周波数とクロ
ック周波数とを互いに無関係にそれぞれ任意に選定して
も差し支えないことを意味することになる。
うことを考察してみると、『位相が揃った』送信ならび
に局部発生の各符号シーケンスそれぞれのクロック周波
数の瞬時的な違いによって、これら両者間の相対的位相
が、図2に矢印33と34とで示されているように、相
関窓27の極く近傍で前後に動揺することが分かる。そ
して同期喪失がロック検出器32によって検出される直
前では、これら二つの符号シーケンス間の位相差が、実
際に相関窓27から僅かばかりはみ出ることもあり得る
が、このような逸脱は極く稀にしか発生せず、しかもそ
の期間も長くはないので、混合器22によって復元され
る搬送波信号の忠実度がこれによって極く僅かばかり損
なわれるにすぎない。実際では、この混合器22の出力
を先ずIF増幅器36で増幅したあと、復調器37にか
けて搬送波を復調し、基本帯域データを復元させるのが
通常である。
波数のオフセットバイアスΔfのセンスが予め一定に設
定されるが、それは、ロック状態の回復ないし再位相合
わせの機能を発揮させるため、位相制御回路31に対し
て要求される符号発生器23に対するクロックパルス位
相のシフト方向が、このバイアスセンスによって決定さ
れるからである。しかしながら、このバイアスの量には
実質的な裕度が存在する。特に、このオフセットバイア
スの大きさは、ロック検出器32が、どのようなロック
回復動作も発動せずに位相の一致を検出するのに充分な
時間だけ、送信ならびに局部発生の各符号シーケンス間
の位相差が相関窓27の中に滞留できる程度の大きさに
することが望ましい。この検出機能に必要な時間は、受
信機13の帯域幅とロック検出器32の応答時間によっ
て左右される。しかし実際では、このロック検出器32
の応答時間τの方が決定的なファクターになるので、通
常では、オフセットバイアスΔfの大きさが、Δf≪1/
τになるように決定される。例えば、ロック検出器32
の応答時間τが100μsのオーダーであった場合、符
号発生器23の定格クロック周波数を、送信符号シーケ
ンスのそれから約1kHzだけオフセットさせれば、上
記のような大きな差をつけることができる。
られる。例えば図3に示されているように、これには雑
音感応タイプのしきい値検出器32aを設けることによ
り、復調器37の出力の平均雑音レベルが所定のしきい
値レベルを超えるたびに、位相制御回路31をトリガー
させるようにするとよい。そしてこのような機能を発揮
させるため、復調器の出力を、主として基本帯域信号の
帯域幅の外側でゲインが得られる雑音増幅器41で適宜
増幅させる。そしてこの帯域外の増幅されたスプリアス
信号エネルギ(すなわち『雑音』)は、平均雑音レベル
が、送信ならびに局部発生の各符号シーケンスの位相が
揃っているか否かの信頼できる指標であることが確実に
なるだけの期間にわたり、積分器42によって平均化さ
れる。そしてこれに引き続き、しきい値検出器43がこ
の平均雑音レベルと所定のしきい値とを比較し、積分器
42の出力の平均雑音レベルが送信ならびに局部発生の
各符号シーケンスの位相が揃っているか否かの何れを示
しているかに応じて、高ロジックレベル『1』すなわち
『真正ロック』状態と低ロジックレベル『0』すなわち
『非ロック』状態との間を遷移する二値ロック検出信号
を出力する。このほか、図3に描かれているように、こ
のロック検出信号は反転器44によって反転されるが、
このとき、この信号が高ロジックレベル『1』すなわち
『真正ロック』状態から低ロジックレベル『0』すなわ
ち『非ロック』状態に遷移するたびに(すなわち、スリ
ップ信号が低ロジックレベル『0』から高ロジックレベ
ル『1』に遷移するたびに)、このロック検出器がスリ
ップ信号を出力して位相制御回路31をトリガーする。
このような手法はFM受信機によく使用されており、こ
のロック検出器32aが、FM受信機等で通常見受けら
れるミュートあるいはスケルチコントロール回路に類似
したものであることが理解されるであろう。
善するため、追加またはこれに代わるロック検出回路な
いし技術を使用してもよい。例えば、ディジタルデータ
同期通信システムにおいては、すべての有効データのト
ランジションが所定のクロックレートで実行されるの
で、このようなタイプのシステムには、周波数感応のし
きい値検出器32bを設けることにより、復調器37の
出力信号でのトランジション実行レートが、比較的僅か
なサイクルにわたり(例えば、通常なら2ないし3サイ
クル程度の僅かな期間で充分)、通常のデータクロック
レートから著しく高いレートに上昇するたびに、位相制
御回路31をトリガーさせるとよい。図4に示されてい
るように、2個またはそれ以上のロック検出手段32a
や32bを設けると、これらから出力された各ロック検
出信号をANDゲート46によって論理加算できると言
う利点があり、何れか一つのロック検出基準によって送
信ならびに局部発生の各符号シーケンス同士の位相ずれ
が示されるたびに、反転器44が位相制御回路31をト
リガーするようになる。このことは勿論、誤ったロック
指示の継続時間を削減し、位相がずれるたびに位相制御
回路31がロック状態を回復させようとする総計時間を
減らすことを目的とするものである。一般的傾向とし
て、雑音感応ロック検出は、ロック喪失の検知に関して
比較的信頼性があるのに対し、周波数感応検出の方は、
反応が若干素早いが確実性に劣る傾向がある。
向きにするかによって、位相制御回路31を、これがロ
ック検出器32によってトリガーされたとき、符号発生
器23に対するクロックパルスの位相を前進させるか、
あるいは後退させるかの何れかの方式に構成することが
できる。この位相制御回路31は、ロック検出器32に
よる管理の下で(あるいは、より精密にコントロールさ
せるために適当なアナログコントローラーによる管理の
下で)、符号発生器23に対するクロックパルスの位相
を調節させるため、VCO(電圧制御発振器)またはこ
れに類似したものにすることも考えられるが、以下の実
施例の目的に対しては、これが位相遅れ回路であると仮
定することにする。
実施例を説明する。上述したような仮定によれば、受信
機13の符号発生器23が、通常では、送信機12の符
号発生器15よりも若干高い周波数でクロック駆動され
ることになることを念頭に置かれたい。この結果、局部
的に (即ち受信機で) 発生された符号シーケンスの位相
が、送信されたそれより相対的に進んだものとなり、図
2に示されているように、各符号シーケンスがスライド
しながら位相が揃えられるようになる。そしてこれら両
者の位相が揃ったと、ロック検出器が判定すると、ロッ
ク検出信号が高論理レベル『1』すなわち真正ロック状
態になる一方、反転器44によってスリップ制御信号が
低論理レベル『0』状態に引下げられる。そしてこれか
らしばらく時間t1 (図5)が経過し、送信ならびに局
部発生の両符号シーケンスの位相がずれたことがロック
検出器32によって検出されると、ロック検出信号が
『0』(位相ずれ)に変化するとともに、スリップ制御
信号が高論理レベル状態『1』に遷移される。スリップ
制御信号でのこのプラス遷移によって位相スリップ回路
31がトリガーされる結果、符号発生器23で発生され
た符号シーケンス(いわゆる局部発生符号シーケンス)
の位相が遅らされる。例えばクロックパルス発生器25
から供給されるクロックパルス列を符号発生器23に印
加する前に、この位相スリップ回路31によって、この
パルス列から、図の65のようにフルクロックパルス
か、または図の66のようにハーフクロックパルスを抹
消させることにより、局部発生符号シーケンスの位相を
遅らせればいい。また、より精密な位相補正や可変量の
位相調整が望まれる場合には、パルス発生器21に定格
クロック周波数の任意の整数倍のパルスを発生させるこ
とにより、クロックサイクルのより細かな分数部分と該
分数部分の整数倍において補正調整を実行させればよ
い。一つの例として、パルス発生器21の出力周波数
が、符号発生器23の定格クロック周波数の2倍にした
ら、クロックサイクルの4分の1の精密度で位相を修正
することが可能となる。
ン・ロス方式のロック同期化によれば、上述した位相修
正を更に精密にし、送信ならびに局部発生の各符号シー
ケンスの位相一致期間を更に延長させることが可能とな
る。これには最後に図6に示されているように、プログ
ラムされたマイクロプロセッサまたはカスタムないしセ
ミカスタム論理回路のようなプログラムされた適応コン
トローラー71を設け、送信符号シーケンスとの同期か
らスライドアウトしようとする局部発生符号シーケンス
の固有傾向を補償するための前兆となるスリップレート
が予測されたら、このコントローラーで位相制御回路3
1(図1)をトリガーさせるとよい。この予測スリップ
レートが高すぎたり低すぎたりすると、送信ならびに局
部発生の各符号シーケンスが、図7AおよびBの各図に
示されているような時間にわたり、スリップしたりある
いは位相一致状態からスライドアウトする傾向に陥る。
そのため、同期が失われるたびにロックを回復させて、
局部発生符号シーケンスの位相を送信符号シーケンスの
それと一致させて置くのに必要な漸進的位相調整の頻度
や量を、より正確に予測できるようにコントローラー7
1の予測スリップレートを適応調整するのに適したロッ
ク検出器32を設けると有利である。
に発生された擬似ランダム符号シーケンスを用いて受信
信号スペクトルを逆拡散するタイプの拡散スペクトラム
通信システムに、この発明に基づく同期化の方法と手段
とがよく適していることが認められるであろう。そし
て、与えられた周波数スペクトルを、通信期間が時間的
にオーバーラップすることがあり得るような複数の異な
った当事者間で分け合うために符号分割多重化方式が使
用される場合にも、この発明による同期化方式を適用で
きることも明らかである。また、受信機に対し、送信符
号シーケンスのクロック周波数を引き出したり、あるい
は別途用意させたりすることを要求する必要もなく、こ
のような同期化が達成され、しかも搬送波ロック同期化
技術を利用するための設計上の制約から解放されること
も理解されるであろう。このほか、この発明によって実
現される『実際および/または予測されるロック喪失時
のスリップ』同期化が、受信機の電力消費量が重大な関
心事になる直接シーケンス拡散スペクトラム通信システ
ムによく適合したものであることも明らかである。
トラム通信システムの簡略化したブロック線図である。
って同期化される受信機のロック/位相線図である。
チモードロック検出器の簡略化したブロック線図であ
る。
キング同期化方式において、受信機内部の符号発生器に
対するクロックパルスが、フルクロックパルスまたはハ
ーフクロックパルスによって強制的にスリップされた状
態を描いたタイミング線図である。
せるための適応クロッ周波数コントローラーの機能ブロ
ック線図である。
期化される受信機において、予測リップレートが高すぎ
た場合と低すぎた場合それぞれのロック/位相線図であ
る。
12 送信機、13 受信機、14 変調器、15,2
3 符号発生器、16,22 二重平衡混合器、18,
21 アンテナ、25 クロックパルス発生器、27
相関窓、31 位相制御回路、32 ロック検出器、3
2a 雑音感応しきい値検出器、32b周波数感応しき
い値検出器、36 IF増幅器、37 復調器、41
雑音増幅器、42 積分器、43 しきい値検出器、4
4 反転器、46 ANDゲート、71 プログラムさ
れた適応コントローラー
Claims (1)
- 【請求項1】 直接シーケンス拡散スペクトラム通信シ
ステム用の受信機であって、前記システムは、データ変
調された搬送波を拡散スペクトラム搬送波として該受信
機に送信するため、所定の周期的擬似ランダムパルス符
号シーケンスと前記データ変調された搬送波信号とを混
合することにより、該搬送波が実質的に周波数スペクト
ラムの全域に拡散されるとともに、前記所定の符号シー
ケンスが、繰り返し位相サイクルを通して実質的に一定
なクロック周波数で歩進される送信機を有し、前記受信
機が次のものを有するもの。 前記所定の符号シーケンスと実質的に同一な周期的擬似
ランダムパルス符号シーケンスを局部的に発生させるた
めの擬似ランダムパルス符号発生手段、 前記局部的に発生された符号シーケンスが、前記所定の
符号シーケンスとの位相一致状態に一方向からスライド
インならびにスライドアウトするように、繰り返し位相
サイクルを通して、前記一定クロック周波数からオフセ
ットさせた定格周波数で前記局部的に発生された符号シ
ーケンスを歩進するためのクロックパルスを供給するク
ロック手段、 前記拡散スペクトラム搬送波に前記局部的に発生された
符号シーケンスを混合するため、前記送信機に結合され
た1つの入力と前記擬似ランダムパルス符号発生手段に
結合された他の入力とを有し、前記局部的に発生された
符号シーケンスと前記所定の符号シーケンスとの位相が
揃ったとき、前記拡散スペクトル搬送波から逆拡散搬送
波信号を復元する混合手段、 前記局部的に発生された符号シーケンスに対するクロッ
ク周波数を調節するため、前記クロック手段と前記擬似
ランダムパルス符号発生手段との間に接続された位相制
御手段、および 前記局部的に発生された符号シーケンスの位相を間歇的
にシフトさせることによって該位相が前記所定の符号シ
ーケンスとの位相一致状態からスライドアウトしようと
する傾向を打ち消し、その結果として前記局部的に発生
された符号シーケンスと前記所定の符号シーケンスの位
相一致状態が実質的に保全されるように、前記位相制御
手段を間歇的にトリガーして前記クロックパルスの位相
をシフトさせるため、前記混合手段と前記位相制御手段
との間に接続され、前記局部的に発生された符号シーケ
ンスが前記所定の符号シーケンスとの位相一致状態にス
ライドインしさえすれば動作可能となる回路手段。
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