JP2992133B2 - スペクトル拡散通信における受信装置 - Google Patents
スペクトル拡散通信における受信装置Info
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Description
【0001】
【技術分野】本発明は、スペクトル拡散通信装置におけ
る受信装置に関し、例えば、微弱無線通信、移動体無線
通信、構内無線通信に適用されるものである。
る受信装置に関し、例えば、微弱無線通信、移動体無線
通信、構内無線通信に適用されるものである。
【0002】
【従来技術】ディジタル信号を伝送するためには、通
常、電圧制御発振器を変調データで直接変調をかけるF
SK(Frequency Shift Keying:周波数シフトキーイン
グ)変調方式が用いられるが、この方法ではクロック周
波数が安定しないため、受信機側で擬似雑音(PN)信
号の同期はずれ、復調誤り等を引き起こす恐れがある。
クロック速度変調によるスペクトル拡散通信方式につい
ては、「最新スペクトラム拡散通信方式」(R.C.Dixon
著、立野、片岡、飯田訳、ジャテック出版、pp.125-127
昭和53.11.30)に記載されている。これによれば、ク
ロック速度変調の具体的な実現方法として、PLL(位
相同期ループ)による安定化を図ったものが紹介されて
いるが、これはアナログ信号の伝送を目的にしたもの
で、ディジタル信号の伝送には適さない。また、クロッ
ク速度変調を用いたスペクトル拡散通信においてディジ
タル情報を伝送するとき、従来の方法によると、DLL
復調信号からPLLなどによりビットタイミングをと
り、ディジタルデータを再生していた。この方法による
と、複雑かつ高価なPLLを必要とすること、送信デー
タにクロック成分が無い場合には復号誤りが増大すると
いう欠点を有していた。
常、電圧制御発振器を変調データで直接変調をかけるF
SK(Frequency Shift Keying:周波数シフトキーイン
グ)変調方式が用いられるが、この方法ではクロック周
波数が安定しないため、受信機側で擬似雑音(PN)信
号の同期はずれ、復調誤り等を引き起こす恐れがある。
クロック速度変調によるスペクトル拡散通信方式につい
ては、「最新スペクトラム拡散通信方式」(R.C.Dixon
著、立野、片岡、飯田訳、ジャテック出版、pp.125-127
昭和53.11.30)に記載されている。これによれば、ク
ロック速度変調の具体的な実現方法として、PLL(位
相同期ループ)による安定化を図ったものが紹介されて
いるが、これはアナログ信号の伝送を目的にしたもの
で、ディジタル信号の伝送には適さない。また、クロッ
ク速度変調を用いたスペクトル拡散通信においてディジ
タル情報を伝送するとき、従来の方法によると、DLL
復調信号からPLLなどによりビットタイミングをと
り、ディジタルデータを再生していた。この方法による
と、複雑かつ高価なPLLを必要とすること、送信デー
タにクロック成分が無い場合には復号誤りが増大すると
いう欠点を有していた。
【0003】また、クロック速度変調を用いたスペクト
ル拡散通信においてディジタル情報を伝送するとき、従
来の受信回路では、DLL復調信号を波形整形回路で信
号の増幅、ノイズ除去を行い、PLLなどによるビット
タイミングでディジタルデータに識別再生していた。こ
の方法によると、複雑かつ高価なPLLを必要とするこ
と、波形整形回路やデータ判別回路あるいはDLLにお
いて、ノイズ、電源変動、温度変動、その他の原因によ
る復調信号アイパターンの位相変動あるいはレベル変動
が発生し、その結果復号誤りが発生していた。
ル拡散通信においてディジタル情報を伝送するとき、従
来の受信回路では、DLL復調信号を波形整形回路で信
号の増幅、ノイズ除去を行い、PLLなどによるビット
タイミングでディジタルデータに識別再生していた。こ
の方法によると、複雑かつ高価なPLLを必要とするこ
と、波形整形回路やデータ判別回路あるいはDLLにお
いて、ノイズ、電源変動、温度変動、その他の原因によ
る復調信号アイパターンの位相変動あるいはレベル変動
が発生し、その結果復号誤りが発生していた。
【0004】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされた
もので、PLLなどのビット同期回路を不要とし、送信
データにクロック成分が無いような場合でも、復号タイ
ミングを確実にとること、また、時間タイミングを見る
だけで回路が簡単で、ノイズ、電源変動、温度変動、そ
の他の原因による復調信号アイパターンのレベル変動の
発生による復号誤りをなくすようにしたスペクトル拡散
通信装置における受信装置を提供することを目的として
なされたものである。
もので、PLLなどのビット同期回路を不要とし、送信
データにクロック成分が無いような場合でも、復号タイ
ミングを確実にとること、また、時間タイミングを見る
だけで回路が簡単で、ノイズ、電源変動、温度変動、そ
の他の原因による復調信号アイパターンのレベル変動の
発生による復号誤りをなくすようにしたスペクトル拡散
通信装置における受信装置を提供することを目的として
なされたものである。
【0005】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、クロッ
ク速度変調によるスペクトル拡散通信を用いたPN信号
の1周期を送信データの1ビットとしてPN信号のクロ
ックに周波数変調をかけるスペクトル拡散通信装置にお
ける受信装置において、(1)参照PN信号の周期Nを
カウントするカウンタと、復調データビットの中央とな
るタイミングでデータ判別タイミング信号を出力するデ
コーダと、遅延ロックループにおける電圧制御発振器へ
の制御電圧である復調信号を波形整形回路により波形整
形した信号をデータ判別タイミング信号のタイミングで
“1”,“0”データを判別するデータ判別回路とを有
すること、或いは、(2)前記PN信号がM系列である
場合、参照PN信号発生器であるシフトレジスタの各ビ
ットを比較出力が復調データビットの中央となるビット
パターンとの比較を行い、比較出力をデータ判別タイミ
ング信号として出力するコンパレータと、遅延ロックル
ープにおける電圧制御発振器への制御電圧である復調信
号を波形整形回路により波形整形した信号をデータ判別
タイミング信号のタイミングで“1”,“0”データを
判別するデータ判別回路とを有すること、或いは、
(3)参照PN信号の1周期の時間タイミング1を測る
第1の計測手段と、PNクロックの中心周波数によるP
N信号の1周期の時間タイミング2を測る第2の計測手
段と、時間タイミング2に対する時間タイミング1の進
み、遅れから“1”,“0”データを判別する判別手段
を有することを特徴としたものである。以下、本発明の
実施例に基づいて説明する。
ク速度変調によるスペクトル拡散通信を用いたPN信号
の1周期を送信データの1ビットとしてPN信号のクロ
ックに周波数変調をかけるスペクトル拡散通信装置にお
ける受信装置において、(1)参照PN信号の周期Nを
カウントするカウンタと、復調データビットの中央とな
るタイミングでデータ判別タイミング信号を出力するデ
コーダと、遅延ロックループにおける電圧制御発振器へ
の制御電圧である復調信号を波形整形回路により波形整
形した信号をデータ判別タイミング信号のタイミングで
“1”,“0”データを判別するデータ判別回路とを有
すること、或いは、(2)前記PN信号がM系列である
場合、参照PN信号発生器であるシフトレジスタの各ビ
ットを比較出力が復調データビットの中央となるビット
パターンとの比較を行い、比較出力をデータ判別タイミ
ング信号として出力するコンパレータと、遅延ロックル
ープにおける電圧制御発振器への制御電圧である復調信
号を波形整形回路により波形整形した信号をデータ判別
タイミング信号のタイミングで“1”,“0”データを
判別するデータ判別回路とを有すること、或いは、
(3)参照PN信号の1周期の時間タイミング1を測る
第1の計測手段と、PNクロックの中心周波数によるP
N信号の1周期の時間タイミング2を測る第2の計測手
段と、時間タイミング2に対する時間タイミング1の進
み、遅れから“1”,“0”データを判別する判別手段
を有することを特徴としたものである。以下、本発明の
実施例に基づいて説明する。
【0006】図1は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置に用いる送信装置の一例を説明するための構成図
で、図中、1はデータ送出回路、2はFSK変調回路、
3はPN信号発生器、4はカウンタ、5は周波数変換回
路、6は電力増幅回路である。まず、送信する前にリセ
ット信号によってPN信号の出力を開始するとともに、
カウンタ4のロードを行いカウントを開始する。PN信
号発生器3は送信データに応じて周波数変調されたPN
クロックに同期した周期NチップのPN信号を以後繰り
返し出力する。カウンタ4は、PN信号の周期であるN
ビットをカウントするとキャリーが出るように初期値を
セットしておき、キャリーの負信号をロード信号とする
ことでNビットのカウントを繰り返す。データ送出回路
1では、同信号をクロックとしてそれに同期した送信デ
ータをFSK変調回路2に送出する。
装置に用いる送信装置の一例を説明するための構成図
で、図中、1はデータ送出回路、2はFSK変調回路、
3はPN信号発生器、4はカウンタ、5は周波数変換回
路、6は電力増幅回路である。まず、送信する前にリセ
ット信号によってPN信号の出力を開始するとともに、
カウンタ4のロードを行いカウントを開始する。PN信
号発生器3は送信データに応じて周波数変調されたPN
クロックに同期した周期NチップのPN信号を以後繰り
返し出力する。カウンタ4は、PN信号の周期であるN
ビットをカウントするとキャリーが出るように初期値を
セットしておき、キャリーの負信号をロード信号とする
ことでNビットのカウントを繰り返す。データ送出回路
1では、同信号をクロックとしてそれに同期した送信デ
ータをFSK変調回路2に送出する。
【0007】FSK変調回路2では、送信データに応じ
てPNクロックに周波数変調をかける。以上の繰作によ
り、PN信号の周期に同期した送信データによってPN
クロックに周波数変調をかけることができる。周波数変
換回路5によりPN信号に搬送波周波数をかけて周波数
変換を行い、電力増幅回路6で信号を増幅したのちアン
テナより電波を出力する。図2(a)〜(e)に送信機
の各部の信号を示す。
てPNクロックに周波数変調をかける。以上の繰作によ
り、PN信号の周期に同期した送信データによってPN
クロックに周波数変調をかけることができる。周波数変
換回路5によりPN信号に搬送波周波数をかけて周波数
変換を行い、電力増幅回路6で信号を増幅したのちアン
テナより電波を出力する。図2(a)〜(e)に送信機
の各部の信号を示す。
【0008】図3は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置に用いる送信装置の他の例を示す構成図で、図中、
7はコンパレータで、その他、図1と同じ作用をする部
分は同一の符号を付してある。PN信号としてM系列を
用いている場合、PN信号発生器3にはkビットシフト
レジスタが用いられ、ある初期値を与えることにより周
期信号を発生する。コンパレータ7では、kビットシフ
トレジスタの各ビットと初期値とを比較することによっ
てPN信号の周期の始まりを示す信号が得られる。この
信号をデータ送出回路1へデータクロックとして入力
し、送信データをFSK変調回路2へ送出する。以上の
操作により、PN信号の周期に同期した送信データによ
ってPNクロックに周波数変調をかけることができる。
装置に用いる送信装置の他の例を示す構成図で、図中、
7はコンパレータで、その他、図1と同じ作用をする部
分は同一の符号を付してある。PN信号としてM系列を
用いている場合、PN信号発生器3にはkビットシフト
レジスタが用いられ、ある初期値を与えることにより周
期信号を発生する。コンパレータ7では、kビットシフ
トレジスタの各ビットと初期値とを比較することによっ
てPN信号の周期の始まりを示す信号が得られる。この
信号をデータ送出回路1へデータクロックとして入力
し、送信データをFSK変調回路2へ送出する。以上の
操作により、PN信号の周期に同期した送信データによ
ってPNクロックに周波数変調をかけることができる。
【0009】図4は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置における受信装置の構成図で、図中、11はRF増
幅回路、12は周波数変換回路、13は相関ネットワー
ク、14はPN信号発生器、15はループフィルタ、1
6は電圧制御発振器、17は波形整形回路、18はデー
タ判別回路、19はカウンタ、20はデコーダである。
アンテナから入力された信号は、周波数変換回路12に
より中間周波数に落とされ、相関ネットワーク13、ル
ープフィルタ15、電圧制御発振器16、PN信号発生
器14からなる遅延ロックループ(DLL)に入力され
る。このDLLによって、PN信号の同期をとるととも
に、電圧制御発振器の制御電圧にFSK変調されたPN
クロックに対する復調信号が含まれる。
装置における受信装置の構成図で、図中、11はRF増
幅回路、12は周波数変換回路、13は相関ネットワー
ク、14はPN信号発生器、15はループフィルタ、1
6は電圧制御発振器、17は波形整形回路、18はデー
タ判別回路、19はカウンタ、20はデコーダである。
アンテナから入力された信号は、周波数変換回路12に
より中間周波数に落とされ、相関ネットワーク13、ル
ープフィルタ15、電圧制御発振器16、PN信号発生
器14からなる遅延ロックループ(DLL)に入力され
る。このDLLによって、PN信号の同期をとるととも
に、電圧制御発振器の制御電圧にFSK変調されたPN
クロックに対する復調信号が含まれる。
【0010】データ受信前にリセット信号によりPN信
号の出力を開始するとともに、カウンタ19のロードを
行いカウントを開始する。PN信号発生器14は電圧制
御発振器16の出力のクロックに同期した周期Nチップ
の参照PN信号を以後繰り返し出力する。カウンタ19
は、PN信号の1周期であるNビットをカウントすると
キャリーが出るように初期値をセットしておき、キャリ
ーの負信号をロード信号とすることでNビットのカウン
トを繰り返す。
号の出力を開始するとともに、カウンタ19のロードを
行いカウントを開始する。PN信号発生器14は電圧制
御発振器16の出力のクロックに同期した周期Nチップ
の参照PN信号を以後繰り返し出力する。カウンタ19
は、PN信号の1周期であるNビットをカウントすると
キャリーが出るように初期値をセットしておき、キャリ
ーの負信号をロード信号とすることでNビットのカウン
トを繰り返す。
【0011】デコーダ20は、データ判別を行うタイミ
ングを示すカウント値をデコードしたときデータ判別タ
イミング信号を出力するように設定される。復調信号
は、DLLと波形整形回路17を通過することによりP
N信号の周期より遅延するため、これらの回路遅延を考
慮し、復調信号の1ビットの中央のタイミングでデータ
判別を行うようにデコーダの設定値を設定することで誤
りのない復号を行うことができる。波形整形回路17
は、DLLからの微小な復調信号を増幅し、データレー
トに応じたカットオフ周波数をもつLPFに通過させる
ことで、ノイズの除去を行う。データ判別回路18で
は、デコーダからのタイミング信号のタイミングで、波
形整形されたDLL復調信号を“1”,“0”の判定を
行い、復調データとして出力する。図5(a)〜(f)
に受信機の各部の信号を示す。
ングを示すカウント値をデコードしたときデータ判別タ
イミング信号を出力するように設定される。復調信号
は、DLLと波形整形回路17を通過することによりP
N信号の周期より遅延するため、これらの回路遅延を考
慮し、復調信号の1ビットの中央のタイミングでデータ
判別を行うようにデコーダの設定値を設定することで誤
りのない復号を行うことができる。波形整形回路17
は、DLLからの微小な復調信号を増幅し、データレー
トに応じたカットオフ周波数をもつLPFに通過させる
ことで、ノイズの除去を行う。データ判別回路18で
は、デコーダからのタイミング信号のタイミングで、波
形整形されたDLL復調信号を“1”,“0”の判定を
行い、復調データとして出力する。図5(a)〜(f)
に受信機の各部の信号を示す。
【0012】図6は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置における他の受信装置の構成図で、図中、21はコ
ンパレータで、その他、図4と同じ作用をする部分は同
一の符号を付してある。図4における実施例では、デー
タ判別タイミング信号をカウンタ及びデコーダにより発
生させていたが、PN信号がM系列である場合、PN信
号発生器14であるkビットシフトレジスタの各ビット
と、あるビットパターンとを比較するコンパレータ21
の比較出力をデータ判別タイミング信号とすることがで
きる。M系列によるPN信号では、kビットシフトレジ
スタの各ビットは1周期の間同じパターンにはならない
ため、データ判別のタイミングを与えるようなビットパ
ターンを設定することができる。このとき、図4におけ
る実施例で説明したように回路遅延を考慮し、比較出力
が復調信号の1ビットの中央で出力するように設定する
必要がある。
装置における他の受信装置の構成図で、図中、21はコ
ンパレータで、その他、図4と同じ作用をする部分は同
一の符号を付してある。図4における実施例では、デー
タ判別タイミング信号をカウンタ及びデコーダにより発
生させていたが、PN信号がM系列である場合、PN信
号発生器14であるkビットシフトレジスタの各ビット
と、あるビットパターンとを比較するコンパレータ21
の比較出力をデータ判別タイミング信号とすることがで
きる。M系列によるPN信号では、kビットシフトレジ
スタの各ビットは1周期の間同じパターンにはならない
ため、データ判別のタイミングを与えるようなビットパ
ターンを設定することができる。このとき、図4におけ
る実施例で説明したように回路遅延を考慮し、比較出力
が復調信号の1ビットの中央で出力するように設定する
必要がある。
【0013】図7は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置における更に他の受信装置の構成図で、図中、22
はタイミング判定回路、23は第1のカウンタ、24は
第2のカウンタ、25は水晶発振器で、その他、図6と
同じ作用をする部分は同一の符号を付してある。アンテ
ナから入力された信号は、周波数変換回路12により中
間周波数に落とされ、相関ネットワーク13、ループフ
ィルタ15、電圧制御発振器16、PN信号発生器14
からなる遅延ロックループ(DLL)に入力される。
装置における更に他の受信装置の構成図で、図中、22
はタイミング判定回路、23は第1のカウンタ、24は
第2のカウンタ、25は水晶発振器で、その他、図6と
同じ作用をする部分は同一の符号を付してある。アンテ
ナから入力された信号は、周波数変換回路12により中
間周波数に落とされ、相関ネットワーク13、ループフ
ィルタ15、電圧制御発振器16、PN信号発生器14
からなる遅延ロックループ(DLL)に入力される。
【0014】データ受信前にリセット信号によりPN信
号の出力を開始するとともに、カウンタ1およびカウン
タ2のロードを行いカウントを開始する。PN信号発生
器14は電圧制御発振器16の出力のクロックに同期し
た周期Nチップの参照PN信号を以後繰り返し出力す
る。カウンタ1は、PN信号の1周期であるNビットを
カウントするとキャリーが出るように初期値をセットし
ておき、キャリーの負信号をロード信号とすることでN
ビットのカウントを繰り返す。
号の出力を開始するとともに、カウンタ1およびカウン
タ2のロードを行いカウントを開始する。PN信号発生
器14は電圧制御発振器16の出力のクロックに同期し
た周期Nチップの参照PN信号を以後繰り返し出力す
る。カウンタ1は、PN信号の1周期であるNビットを
カウントするとキャリーが出るように初期値をセットし
ておき、キャリーの負信号をロード信号とすることでN
ビットのカウントを繰り返す。
【0015】カウンタ2では、水晶発振器25からのク
ロックをMビットカウントするとキャリーを出力するよ
うに初期値をセットしておく。また、カウンタ1のキャ
リーの負信号をロード信号とすることでMビットのカウ
ントを繰り返す。水晶発振器25の出力の周波数は、P
Nクロックの中心周波数あるいはその整数倍とする。カ
ウンタ2のキャリー出力はPNクロックが中心周波数の
ときのPN信号の1周期の時間間隔を表すため、水晶発
振器25の出力がPNクロックの中心周波数であればM
=Nとすればよい。水晶発振器25の出力がPNクロッ
クの中心周波数のL(整数)倍であればM=L・Nとす
ればよい。この実施例ではL=2とした。カウンタ1と
カウンタ2のクロックは同期していないのでカウンタ2
のクロックである水晶発振器25の出力の周波数が高い
方が時間タイミングを測るときの誤差を小さくすること
ができる。
ロックをMビットカウントするとキャリーを出力するよ
うに初期値をセットしておく。また、カウンタ1のキャ
リーの負信号をロード信号とすることでMビットのカウ
ントを繰り返す。水晶発振器25の出力の周波数は、P
Nクロックの中心周波数あるいはその整数倍とする。カ
ウンタ2のキャリー出力はPNクロックが中心周波数の
ときのPN信号の1周期の時間間隔を表すため、水晶発
振器25の出力がPNクロックの中心周波数であればM
=Nとすればよい。水晶発振器25の出力がPNクロッ
クの中心周波数のL(整数)倍であればM=L・Nとす
ればよい。この実施例ではL=2とした。カウンタ1と
カウンタ2のクロックは同期していないのでカウンタ2
のクロックである水晶発振器25の出力の周波数が高い
方が時間タイミングを測るときの誤差を小さくすること
ができる。
【0016】タイミング判定回路22には、カウンタ1
のキャリー負信号とカウンタ2のキャリー負信号を入力
する。送信側でデータ“1”のときPN信号のクロック
周波数が中心周波数に対して高く、データ“0”のとき
低く周波数変調がかけられているとすると、データ
“1”のときPNクロックは中心周波数より周波数が高
いため、PN信号の1周期の時間が短くなり、同様にデ
ータが“0”のときはPN信号の1周期の時間が長くな
る。したがって、タイミング判定回路22では、中心周
波数でのPN信号の1周期の時間を示すカウンタ2のキ
ャリー負信号の立ち上がりに対するカウンタ1のキャリ
ー負信号の立ち上がりのタイミングを判断し、進んでい
れば“1”、遅れていれば“0”とデータを判別するこ
とができる。
のキャリー負信号とカウンタ2のキャリー負信号を入力
する。送信側でデータ“1”のときPN信号のクロック
周波数が中心周波数に対して高く、データ“0”のとき
低く周波数変調がかけられているとすると、データ
“1”のときPNクロックは中心周波数より周波数が高
いため、PN信号の1周期の時間が短くなり、同様にデ
ータが“0”のときはPN信号の1周期の時間が長くな
る。したがって、タイミング判定回路22では、中心周
波数でのPN信号の1周期の時間を示すカウンタ2のキ
ャリー負信号の立ち上がりに対するカウンタ1のキャリ
ー負信号の立ち上がりのタイミングを判断し、進んでい
れば“1”、遅れていれば“0”とデータを判別するこ
とができる。
【0017】カウンタ1のキャリーがカウンタ2のキャ
リーより進んでいる場合は、カウンタ2のキャリーが出
る前にロードされるためキャリーは出ない。したがっ
て、カウンタ1のキャリー負信号の立ち上がりの前での
カウンタ2のキャリー負信号の立ち上がりの有無を見る
だけでよい。この実施例では、タイミング判定回路22
は2つのD.FF1とD.FF2などによる遅延回路で構
成している。D.FF1を、カウンタ1のキャリー負信
号を1ビット以上遅延させた信号でセットし、データが
“0”のときカウンタ2のキャリー負信号の立ち上がり
でD.FF1の出力がLになる。データが“1”のとき
は、カウンタ2のキャリーは出ないためD.FF1の出
力はHのままである。D.FF2では、D.FF1の出力
をカウンタ1のキャリー負信号の立ち上がりで見ること
によって復調データを再生することができる。図8
(a)〜(h)に受信機の各部の信号を示す。
リーより進んでいる場合は、カウンタ2のキャリーが出
る前にロードされるためキャリーは出ない。したがっ
て、カウンタ1のキャリー負信号の立ち上がりの前での
カウンタ2のキャリー負信号の立ち上がりの有無を見る
だけでよい。この実施例では、タイミング判定回路22
は2つのD.FF1とD.FF2などによる遅延回路で構
成している。D.FF1を、カウンタ1のキャリー負信
号を1ビット以上遅延させた信号でセットし、データが
“0”のときカウンタ2のキャリー負信号の立ち上がり
でD.FF1の出力がLになる。データが“1”のとき
は、カウンタ2のキャリーは出ないためD.FF1の出
力はHのままである。D.FF2では、D.FF1の出力
をカウンタ1のキャリー負信号の立ち上がりで見ること
によって復調データを再生することができる。図8
(a)〜(h)に受信機の各部の信号を示す。
【0018】図9は、本発明によるスペクトル拡散通信
装置における更に他の受信装置の構成図である。図中の
符号は図6及び図7に付したものと同じである。図7に
示した実施例では、参照PN信号の1周期の時間タイミ
ングをカウンタ1によって測っていたが、PN信号がM
系列である場合、PN信号発生器14であるkビットシ
フトレジスタの各ビットは1周期の間は同じパターンに
はならないため、kビットシフトレジスタの各ビット
と、あるビットパターンをコンパレータ21で比較する
ことにより、図7に示した実施例でのカウンタ1のキャ
リー出力と同じ信号を得ることができる。例えば、PN
信号の初期値を与えるビットパターンを設定すればよ
い。
装置における更に他の受信装置の構成図である。図中の
符号は図6及び図7に付したものと同じである。図7に
示した実施例では、参照PN信号の1周期の時間タイミ
ングをカウンタ1によって測っていたが、PN信号がM
系列である場合、PN信号発生器14であるkビットシ
フトレジスタの各ビットは1周期の間は同じパターンに
はならないため、kビットシフトレジスタの各ビット
と、あるビットパターンをコンパレータ21で比較する
ことにより、図7に示した実施例でのカウンタ1のキャ
リー出力と同じ信号を得ることができる。例えば、PN
信号の初期値を与えるビットパターンを設定すればよ
い。
【0019】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。 (1)復調信号からPLLでデータのビット同期をとる
必要がなくなるため、複雑かつ高価なPLLを必要とし
ない。また、PLLを用いないため、同じデータが連続
したときの、ビットずれによる復号誤りが無くなる。し
たがって、送信側において、同じデータの連続をなくす
スクランブルなどの符号化を必要としない。また、受信
側のDLLおよび波形整形回路を通過することによる復
調信号の遅延に対し、デコーダから出力するデータ判別
タイミング信号を適切に遅延させるように設定しておく
ことにより、データビットの中央でデータ判別を行うこ
とができ、確実で誤りのない復号が可能となる。 (2)複雑かつ高価なPLLなどのビット同期回路を必
要としない。また、従来方法では、DLL復調信号の増
幅、ノイズ除去を行う波形整形回路やあるしきい値で
“1”,“0”を識別するデータ判別回路あるいは復調
DLLにおいて、ノイズ、電源変動、温度変動、その他
の原因による復調信号アイパターンのレベル変動が発生
し、その結果、復号誤りが発生していたが、本発明で
は、時間タイミングを見るだけでよいため、回路が簡単
となり、かつ上記のような変動による復号誤りをなくす
ことができる。
と、以下のような効果がある。 (1)復調信号からPLLでデータのビット同期をとる
必要がなくなるため、複雑かつ高価なPLLを必要とし
ない。また、PLLを用いないため、同じデータが連続
したときの、ビットずれによる復号誤りが無くなる。し
たがって、送信側において、同じデータの連続をなくす
スクランブルなどの符号化を必要としない。また、受信
側のDLLおよび波形整形回路を通過することによる復
調信号の遅延に対し、デコーダから出力するデータ判別
タイミング信号を適切に遅延させるように設定しておく
ことにより、データビットの中央でデータ判別を行うこ
とができ、確実で誤りのない復号が可能となる。 (2)複雑かつ高価なPLLなどのビット同期回路を必
要としない。また、従来方法では、DLL復調信号の増
幅、ノイズ除去を行う波形整形回路やあるしきい値で
“1”,“0”を識別するデータ判別回路あるいは復調
DLLにおいて、ノイズ、電源変動、温度変動、その他
の原因による復調信号アイパターンのレベル変動が発生
し、その結果、復号誤りが発生していたが、本発明で
は、時間タイミングを見るだけでよいため、回路が簡単
となり、かつ上記のような変動による復号誤りをなくす
ことができる。
【図1】 本発明によるスペクトル拡散通信装置に用い
る送信装置の一例を説明するための構成図である。
る送信装置の一例を説明するための構成図である。
【図2】 図1における送信装置の各部の信号を示す図
である。
である。
【図3】 本発明によるスペクトル拡散通信装置に用い
る送信装置の他の例を示す構成図である。
る送信装置の他の例を示す構成図である。
【図4】 本発明によるスペクトル拡散通信装置におけ
る受信装置の構成図である。
る受信装置の構成図である。
【図5】 図4の実施例における受信装置の各部の信号
を示す図である。
を示す図である。
【図6】 本発明によるスペクトル拡散通信装置におけ
る他の受信装置の構成図である。
る他の受信装置の構成図である。
【図7】 本発明によるスペクトル拡散通信装置におけ
る更に他の受信装置の構成図である。
る更に他の受信装置の構成図である。
【図8】 図7の実施例における受信装置の各部の信号
を示す図である。
を示す図である。
【図9】 本発明によるスペクトル拡散通信装置におけ
る更に他の受信装置の構成図である。
る更に他の受信装置の構成図である。
1…データ送出回路、2…FSK変調回路、3…PN信
号発生器、4…カウンタ、5…周波数変換回路、6…電
力増幅回路。
号発生器、4…カウンタ、5…周波数変換回路、6…電
力増幅回路。
Claims (3)
- 【請求項1】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
通信を用いた、PN信号の1周期を送信データの1ビッ
トとしてPN信号のクロックに周波数変調をかけるスペ
クトル拡散通信装置において、参照PN信号の周期Nを
カウントするカウンタと、復調データビットの中央とな
るタイミングでデータ判別タイミング信号を出力するデ
コーダと、遅延ロックループにおける電圧制御発振器へ
の制御電圧である復調信号を波形整形回路により波形整
形した信号をデータ判別タイミング信号のタイミングで
“1”,“0”データを判別するデータ判別回路とを有
することを特徴とするスペクトル拡散通信装置における
受信装置。 - 【請求項2】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
通信を用いた、PN信号の1周期を送信データの1ビッ
トとしてPN信号のクロックに周波数変調をかけるスペ
クトル拡散通信装置において、前記PN信号がM系列で
ある場合、参照PN信号発生器であるシフトレジスタの
各ビットを比較出力が復調データビットの中央となるビ
ットパターンとの比較を行い、比較出力をデータ判別タ
イミング信号として出力するコンパレータと、遅延ロッ
クループにおける電圧制御発振器への制御電圧である復
調信号を波形整形回路により波形整形した信号をデータ
判別タイミング信号のタイミングで“1”,“0”デー
タを判別するデータ判別回路とを有することを特徴とす
るスペクトル拡散通信装置における受信装置。 - 【請求項3】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
通信を用いた、PN信号の1周期を送信データの1ビッ
トとしてPN信号のクロックに周波数変調をかけるスペ
クトル拡散通信装置において、参照PN信号の1周期の
時間タイミング1を測る第1の計測手段と、PNクロッ
クの中心周波数によるPN信号の1周期の時間タイミン
グ2を測る第2の計測手段と、時間タイミング2に対す
る時間タイミング1の進み、遅れから“1”,“0”デ
ータを判別する判別手段を有することを特徴とするスペ
クトル拡散通信装置における受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17456491A JP2992133B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | スペクトル拡散通信における受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17456491A JP2992133B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | スペクトル拡散通信における受信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04371035A JPH04371035A (ja) | 1992-12-24 |
JP2992133B2 true JP2992133B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=15980768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17456491A Expired - Lifetime JP2992133B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | スペクトル拡散通信における受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2992133B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-19 JP JP17456491A patent/JP2992133B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
R.C.Dixon著「スペクトラム拡散通信方式」ジャティック出版 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04371035A (ja) | 1992-12-24 |
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