JPH0748695A - 電解メッキ方法及び電解メッキ装置 - Google Patents

電解メッキ方法及び電解メッキ装置

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JPH0748695A
JPH0748695A JP19246293A JP19246293A JPH0748695A JP H0748695 A JPH0748695 A JP H0748695A JP 19246293 A JP19246293 A JP 19246293A JP 19246293 A JP19246293 A JP 19246293A JP H0748695 A JPH0748695 A JP H0748695A
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Kiyoharu Kanzaki
喜代春 神前
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤWに対し、長時間にわたり連続してメ
ッキ処理を行っても、メッキ厚みにムラが生じることが
ないようにする。 【構成】 金属塩が当初から溶解している金属塩溶液を
溶液供給管12からノズル7内へ供給しつつ、このノズ
ル7内にワイヤWを通過走行させる。ノズル7から噴出
する金属塩溶液は槽部5内で溜まるようになるので、ノ
ズル7の前・後に設けたワイヤガイド15を陽極、ワイ
ヤWに接触するブラシ16を陰極として電圧を印加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解メッキ方法及び電
解メッキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解メッキは、電解液を貯留したメッキ
槽の槽底に固形の金属塩を沈ませておき、この電解液中
へ被メッキ材を浸漬し、被メッキ材を陰極、金属塩を陽
極として電圧を印加させることにより、金属塩を徐々に
電解液中に溶解させて被メッキ材の表面で析出させるも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メッキ処理が進行する
にしたがって(金属塩の溶解が進めば進ほど)、金属塩
の外形は小さくなるが、このために金属塩の表面と被メ
ッキ材の表面との間隔が離れるようになる。その結果、
メッキの厚みにムラが生じるおそれがあった。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたものであって、被メッキ
材が線状又は帯状をしたものである場合において、この
被メッキ材の表面に均一厚みのメッキを施すことができ
るようにした電解メッキ方法及び電解メッキ装置を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る電解メッキ方法は、両端が開口したワーク通過
管内に線状又は帯状の被メッキ材を高速で通過させつ
つ、このワーク通過管に対し、その内部へ金属塩溶液を
噴射するとともに、被メッキ材を陰極、金属塩溶液を陽
極として電圧を印加させることを特徴としている。
【0005】また、本発明に係る電解メッキ装置は、液
受け槽と、この液受け槽内で水平方向に沿って両端を開
口させるように設けられたワーク通過管と、このワーク
通過管内に金属塩溶液を供給し噴射させる溶液供給装置
と、線状又は帯状をした被メッキ材を上記ワーク通過管
内へ経由させつつ走行させるワーク走行装置と、上記ワ
ーク通過管の入口部又は出口部の少なくとも一方に被メ
ッキ材の通路を両側から挟むように設けられる不溶性電
極材により形成された陽極兼ワークガイドと、前記液受
け槽の内部又は外部において被メッキ材に接触するよう
に設けられる陰極ブラシとから成ることを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】本発明の電解メッキ方法において、ワーク通過
管内へ金属塩溶液を噴射すると、この金属塩溶液が、ワ
ーク通過管内を通過する過程の被メッキ材に付着する
(即ち、少なくともワーク通過管内において被メッキ材
は金属塩溶液中に浸漬した状態となる)ようになる。被
メッキ材を陰極、金属塩溶液を陽極として電圧を印加す
ることで、金属塩溶液中に当初から溶解している金属塩
が被メッキ材の表面で析出する。
【0007】本発明の電解メッキ装置は、本発明の電解
メッキ方法を実施するためのものであるが、上記ワーク
通過管を液受け槽内へ設けてあるので、ワーク通過管の
内部へ噴射される金属塩溶液は、その出入口部から外部
へ噴出しつつ液受け槽内で溜まるようになる。そのた
め、ワーク通過管の入口部又は出口部の少なくとも一方
に不溶性電極材で形成したワークガイドを設けておけ
ば、このワークガイドも金属塩溶液に漬かる状態にでき
るので、このワークガイドを金属塩溶液中の金属塩に陽
極電流を印加するための陽極として利用できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明に係る電解メッキ装置の実施例を示す
ものであって、1はメッキ処理が行われる液受け槽であ
り、2はワーク走行装置であり、3は溶液供給装置であ
る。この実施例では、図2によって明らかなように被メ
ッキ材Wとしてのワイヤ5本を一度にメッキ処理できる
ようになっている。
【0009】図2乃至図4に示すように上記液受け槽1
は、全体が三つの槽部4,5,6に区画されている。中
央の槽部5は長く、この長手方向中央部に、同方向に沿
って両端開口部(入口部8及び出口部9)を向けるよう
にしたワーク通過管7が設けられている。このワーク通
過管7は、チーズ管10における水平方向両側の分岐口
部に対してノズル端11をねじ、圧入又は接着等により
取り付けたもので、これらノズル端11の各内部には、
その両側から中央部へ向かってテーパ状に絞り込まれる
ようになった径小部が形成されている。この径小部の内
径は、被メッキ材Wの外径の2〜3倍程度となるように
形成されている。このワーク通過管7は、槽部3の底部
寄りを横切る部分を有する給液本管12に接続されてお
り、この給液本管12は前記した溶液供給装置3(図1
参照)に接続されている。
【0010】上記ワーク通過管7の入口部8及び出口部
9には、被メッキ材Wの通路を両側から挟むように配さ
れた一対の板材から成るワークガイド15が設けられて
いる。このワークガイド15において、各板材は不溶性
電極材により形成されており、陽極の電極として兼用さ
れる。液受け槽1の前後の槽部4及び6には、被メッキ
材Wの各通路に対応して吊り下げられ、下面を被メッキ
材Wに接触させるようになる陰極ブラシ16が設けられ
ている。17はガイドローラである。
【0011】次に本発明の電解メッキ方法を説明する。
被メッキ材Wをワーク通過管7の内部及びワークガイド
15の板材相互間へ通し、且つ陰極ブラシ16に接触す
る状態にセットする。なお、液受け槽1の各槽部4,
5,6を区画する区画壁には、被メッキ材Wを通す貫通
孔又はスリット(図示略)が設けられているものとす
る。溶液供給装置3を作動させて金属塩溶液がワーク通
過管7内へ供給されるようにする。この金属塩溶液とし
ては、金属塩(例えば亜鉛)の溶解濃度が500g/l
のものを用いた。これにより、金属塩溶液はワーク通過
管7内の被メッキ材Wに接触しつつ当該ワーク通過管7
の入口部8及び出口部9から槽部5内へ向けて流出し
て、この槽部5内で溜まってゆくようになるが、ワーク
通過管7(ノズル端11)の内部には径小部が設けられ
ているため、この流出は噴射状態となるまで高速化され
たものとなっている。そのため、仮に槽部5が無い場合
であったとしても、少なくともワーク通過管7内にあっ
て被メッキ材Wは金属塩溶液中に浸漬された状態とな
る。槽部5内の金属塩溶液がワークガイド15に接触す
るレベルまで溜まった後、このワークガイド15(陽
極)と陰極ブラシ16(陰極)との間に電圧を印加す
る。このときの電流密度を200A/dm2 とした。ま
た、前記ワーク走行装置2を作動させて被メッキ材Wを
高速で走行させる。これにより、金属塩溶液中に溶解し
ている金属塩が被メッキ材Wの表面で析出して均一厚さ
のメッキが得られるようになる。
【0012】なお参考までに言うと、従来の電解メッキ
では、固形の金属塩を電解液に沈めてメッキ処理を行っ
ている状態での硫酸亜鉛濃度が360g/lとなるもの
であり、また金属塩(陽極)と被メッキ材W(陰極)と
の間に印加する電圧の電流密度は40A/dm2 とする
ものであった。本発明の電解メッキ装置において、液受
け槽1(ワーク通過管7、ワークガイド15、陰極ブラ
シ16を含めた構成として)の複数を直列的に設けて、
メッキ処理が複数段階にわたって行われるようにするこ
とが可能である。これにより、メッキ厚の調節が行え
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の電解メッキ方法では、ワーク通
過管内を通過している被メッキ材に金属塩溶液を噴射さ
せつつ、被メッキ材を陰極、金属塩溶液を陽極として電
圧を印加することにより、金属塩溶液中の金属塩を被メ
ッキ材の表面で析出させるものであるから、被メッキ材
の表面に対して金属塩が離れること(距離的に変移する
こと)は決してない。そのため、厚みが均一なメッキ
が、しかも高速で得られるようになる。
【0014】本発明の電解メッキ装置は、上述の構成を
具備するものであって、ワーク通過管を液受け槽内へ設
けて、ワーク通過管から噴出する金属塩溶液をこの液受
け槽内で貯留するようにしてあるため、不溶性電極材製
のワークガイドを通じて金属塩溶液中の金属塩に陽極電
流を印加することができる。そのため、構造が簡易化で
き、また確実且つ安定的な電圧の印加ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す全体構成図である。
【図2】図1の液受け槽を示す拡大平面図である。
【図3】図1の液受け槽を示す拡大正面断面図である。
【図4】ワーク通過管の主要部を示す拡大正面断面図で
ある。
【符号の説明】
1 液受け槽 2 ワーク走行装置 3 溶液供給装置 7 ワーク通過管 15 ワークガイド 16 陰極ブラシ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端が開口したワーク通過管内に線状又
    は帯状の被メッキ材を高速で通過させつつ、このワーク
    通過管に対し、その内部へ金属塩溶液を噴射するととも
    に、被メッキ材を陰極、金属塩溶液を陽極として電圧を
    印加させることを特徴とする電解メッキ方法。
  2. 【請求項2】 液受け槽と、この液受け槽内で水平方向
    に沿って両端を開口させるように設けられたワーク通過
    管と、このワーク通過管内に金属塩溶液を供給し噴射さ
    せる溶液供給装置と、線状又は帯状をした被メッキ材を
    上記ワーク通過管内へ経由させつつ走行させるワーク走
    行装置と、上記ワーク通過管の入口部又は出口部の少な
    くとも一方に被メッキ材の通路を両側から挟むように設
    けられる不溶性電極材により形成された陽極兼ワークガ
    イドと、前記液受け槽の内部又は外部において被メッキ
    材に接触するように設けられる陰極ブラシとから成るこ
    とを特徴とする電解メッキ装置。
JP5192462A 1993-08-03 1993-08-03 電解メッキ方法及び電解メッキ装置 Expired - Lifetime JP2535497B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196312A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Japan Fine Steel Co Ltd ソーワイヤ及びその製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60152689A (ja) * 1984-01-19 1985-08-10 Nippon Steel Corp 熱延鋼板の型かじり防止酸洗法

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