JPH0748557A - 発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法Info
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- JPH0748557A JPH0748557A JP22779193A JP22779193A JPH0748557A JP H0748557 A JPH0748557 A JP H0748557A JP 22779193 A JP22779193 A JP 22779193A JP 22779193 A JP22779193 A JP 22779193A JP H0748557 A JPH0748557 A JP H0748557A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】均一微細気泡で、かつ平滑な発泡体表面を持
つ、ポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、貯蔵
安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオ
レフィン系樹脂発泡体の製造方法を提供することにあ
る。 【構成】均一微細気泡径の発泡体を得るため、炭酸塩の
粒子径自体を微粉化すると共に、粉砕時に、金属石鹸を
添加使用すると、粉砕された炭酸塩の粒子表面に金属石
鹸が展着し、コーティング処理と同等の効果も発現し、
その金属石鹸展着微粉化した炭酸塩と弱酸性化合物とを
混合した発泡剤組成物は高い貯蔵安定性を持った発泡剤
組成物となる。さらに、その発泡剤組成物を用いてポリ
オレフィン系樹脂発泡体を製造したところ、平滑な発泡
体表面と均一微細な気泡とを持った発泡体が得られる。
つ、ポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、貯蔵
安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオ
レフィン系樹脂発泡体の製造方法を提供することにあ
る。 【構成】均一微細気泡径の発泡体を得るため、炭酸塩の
粒子径自体を微粉化すると共に、粉砕時に、金属石鹸を
添加使用すると、粉砕された炭酸塩の粒子表面に金属石
鹸が展着し、コーティング処理と同等の効果も発現し、
その金属石鹸展着微粉化した炭酸塩と弱酸性化合物とを
混合した発泡剤組成物は高い貯蔵安定性を持った発泡剤
組成物となる。さらに、その発泡剤組成物を用いてポリ
オレフィン系樹脂発泡体を製造したところ、平滑な発泡
体表面と均一微細な気泡とを持った発泡体が得られる。
Description
【0001】
【発明の目的】均一微細気泡で、かつ平滑な発泡体表面
を持つ、ポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、
貯蔵安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポ
リオレフィン系樹脂発泡体の製造方法を提供することに
ある。
を持つ、ポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、
貯蔵安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポ
リオレフィン系樹脂発泡体の製造方法を提供することに
ある。
【0002】
【産業上の利用分野】この発明は、押出し発泡成形によ
るポリオレフィン系樹脂発泡体の製造に使用される、均
一微細気泡のポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適し
た、貯蔵安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用い
たポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
るポリオレフィン系樹脂発泡体の製造に使用される、均
一微細気泡のポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適し
た、貯蔵安定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用い
たポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】揮発性発泡剤によるポリオレフィン系樹
脂の発泡における気泡調節剤として、クエン酸モノアル
カリ塩と炭酸水素ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウム
からなる当モル混合物を使用することは公知である。
(特公昭46−259994号公報)
脂の発泡における気泡調節剤として、クエン酸モノアル
カリ塩と炭酸水素ナトリウム、あるいは炭酸ナトリウム
からなる当モル混合物を使用することは公知である。
(特公昭46−259994号公報)
【0004】また、射出成形における発泡剤として、炭
酸水素ナトリウムのような炭酸塩とクエン酸のような有
機酸および/または有機酸塩を使用することは公知であ
る。(特開昭61−101537号公報)
酸水素ナトリウムのような炭酸塩とクエン酸のような有
機酸および/または有機酸塩を使用することは公知であ
る。(特開昭61−101537号公報)
【0005】さらに、押出し発泡において、発泡剤とし
て炭酸塩と、有機あるいは無機の弱酸を併用する方法に
おいて、両者の接触による酸分解を防ぐために、少なく
とも一方を融点40〜120℃のコーティング剤で被覆
して使用することは公知である。(特公昭60−119
75号公報)
て炭酸塩と、有機あるいは無機の弱酸を併用する方法に
おいて、両者の接触による酸分解を防ぐために、少なく
とも一方を融点40〜120℃のコーティング剤で被覆
して使用することは公知である。(特公昭60−119
75号公報)
【0006】しかしながら、特公昭46−259994
号公報における組成物は発泡剤ではなく、発泡における
気泡調節剤としての組成物であり、また特開昭61−1
01537号公報における組成物は、特公昭60−11
975号公報に述べられているように、単に二酸化炭素
発生剤と弱酸をポリオレフィン系樹脂原料に混合した
後、押出し機に供給しても、一部、二酸化炭素発生剤の
酸分解反応が進み、凝集等を起すために、得られる押出
し発泡シートは気泡が粗く、鮫膚状の表面となり、発泡
体表面平滑性に欠ける発泡体になるという問題点を含ん
でいる。
号公報における組成物は発泡剤ではなく、発泡における
気泡調節剤としての組成物であり、また特開昭61−1
01537号公報における組成物は、特公昭60−11
975号公報に述べられているように、単に二酸化炭素
発生剤と弱酸をポリオレフィン系樹脂原料に混合した
後、押出し機に供給しても、一部、二酸化炭素発生剤の
酸分解反応が進み、凝集等を起すために、得られる押出
し発泡シートは気泡が粗く、鮫膚状の表面となり、発泡
体表面平滑性に欠ける発泡体になるという問題点を含ん
でいる。
【0007】一方、特公昭60−11975号公報につ
いては、融点40〜120℃のコーティング剤で二酸化
炭素発生剤、あるいは弱酸を被覆し、二酸化炭素発生剤
と弱酸の接触を防ぎ、それらの問題点を解決している
が、そのコーティング方法は、発泡剤を充分に乾繰させ
た後、加熱溶解させたコーティング剤と混合し、冷却
後、固化した発泡剤とコーティング剤の固形物を粉体化
するために、石臼で粉砕し、さらに融点近くまで再加
熱、冷却して被覆発泡剤を得るという、工業生産する上
で、多大な労力と工程数を必要する問題があった。ま
た、微細気泡発泡体を製造するための微粒子の発泡剤を
調製するための粉砕にあたり、コーティング剤の融点が
低いために粉砕し難いという問題もある。
いては、融点40〜120℃のコーティング剤で二酸化
炭素発生剤、あるいは弱酸を被覆し、二酸化炭素発生剤
と弱酸の接触を防ぎ、それらの問題点を解決している
が、そのコーティング方法は、発泡剤を充分に乾繰させ
た後、加熱溶解させたコーティング剤と混合し、冷却
後、固化した発泡剤とコーティング剤の固形物を粉体化
するために、石臼で粉砕し、さらに融点近くまで再加
熱、冷却して被覆発泡剤を得るという、工業生産する上
で、多大な労力と工程数を必要する問題があった。ま
た、微細気泡発泡体を製造するための微粒子の発泡剤を
調製するための粉砕にあたり、コーティング剤の融点が
低いために粉砕し難いという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、均一微細気泡
のポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、貯蔵安
定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレ
フィン系樹脂発泡体の製造方法を提供するには、気泡微
細化の要因を究明すると共に、二酸化炭素発生剤と弱酸
の直接的な接触を防ぐための容易な方法を発明し、発泡
体表面の平滑性を有した均一微細気泡の発泡体を製造す
るための発泡剤組成物を開発することにある。
のポリオレフイン系樹脂発泡体の製造に適した、貯蔵安
定性の高い発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレ
フィン系樹脂発泡体の製造方法を提供するには、気泡微
細化の要因を究明すると共に、二酸化炭素発生剤と弱酸
の直接的な接触を防ぐための容易な方法を発明し、発泡
体表面の平滑性を有した均一微細気泡の発泡体を製造す
るための発泡剤組成物を開発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】これらの問題点を解決す
るために、研究を重ねた結果、本発明者らは、均一微細
気泡径の発泡体を得るためには、1つとして、二酸化炭
素発生剤である炭酸塩の粒子径自体が微粉化されている
ことが必要であることを究明した。すなわち、炭酸塩の
平均粒子径が25μm以下、好ましくは、10〜20μ
mに調整されていることが必要であることが分かった。
さらに、炭酸塩粉砕時に、金属石鹸を添加使用すると、
驚くべきことに、、粉砕された炭酸塩の粒子表面に金属
石鹸が展着し、その金属石鹸展着炭酸塩は、常温におい
て、弱酸性化合物と接触しても、酸分解反応を起こさな
いという、コーティング処理と同じ効果を発現すること
を見出した。すなわち、その金属石鹸展着微粉化した炭
酸塩と弱酸性化合物とを混合した発泡剤組成物を長期貯
蔵しても酸分解反応を起こすことなく、貯蔵安定性の高
い発泡剤組成物となることが分かった。さらに、その発
泡剤組成物を用いてポリオレフィン系樹脂発泡体を製造
したところ、均一微細な気泡で、かつ平滑な発泡体表面
を持った発泡体を得ることができ、この発明を完成し
た。
るために、研究を重ねた結果、本発明者らは、均一微細
気泡径の発泡体を得るためには、1つとして、二酸化炭
素発生剤である炭酸塩の粒子径自体が微粉化されている
ことが必要であることを究明した。すなわち、炭酸塩の
平均粒子径が25μm以下、好ましくは、10〜20μ
mに調整されていることが必要であることが分かった。
さらに、炭酸塩粉砕時に、金属石鹸を添加使用すると、
驚くべきことに、、粉砕された炭酸塩の粒子表面に金属
石鹸が展着し、その金属石鹸展着炭酸塩は、常温におい
て、弱酸性化合物と接触しても、酸分解反応を起こさな
いという、コーティング処理と同じ効果を発現すること
を見出した。すなわち、その金属石鹸展着微粉化した炭
酸塩と弱酸性化合物とを混合した発泡剤組成物を長期貯
蔵しても酸分解反応を起こすことなく、貯蔵安定性の高
い発泡剤組成物となることが分かった。さらに、その発
泡剤組成物を用いてポリオレフィン系樹脂発泡体を製造
したところ、均一微細な気泡で、かつ平滑な発泡体表面
を持った発泡体を得ることができ、この発明を完成し
た。
【0010】以上のように、本発明によれば、特公昭6
0−11975号公報のような複雑なコーティング処理
方法を用いることなく、容易に、炭酸塩の微粉化と展着
が可能であり、引いては弱酸性化合物と混合した本発明
の発泡剤組成物は高い貯蔵安定性を有すると共に、該発
泡剤組成物を用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造
では、均一微細な気泡構造で、かつ平滑な表面を持った
発泡体を得ることができる。
0−11975号公報のような複雑なコーティング処理
方法を用いることなく、容易に、炭酸塩の微粉化と展着
が可能であり、引いては弱酸性化合物と混合した本発明
の発泡剤組成物は高い貯蔵安定性を有すると共に、該発
泡剤組成物を用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造
では、均一微細な気泡構造で、かつ平滑な表面を持った
発泡体を得ることができる。
【0011】本発明における金属石鹸の使用量は特段、
限定しないが、展着剤としての効果を発現させるには、
炭酸塩100重量部に対して5〜20重量部使用するこ
とが好ましい。
限定しないが、展着剤としての効果を発現させるには、
炭酸塩100重量部に対して5〜20重量部使用するこ
とが好ましい。
【0012】本発明における炭酸塩としては、炭酸アン
モニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム
等、炭酸および炭酸水素酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩およびアンモニウム塩である。その中でも炭
酸水素塩が好ましく、さらに詳しくは、炭酸水素ナトリ
ウムが好ましい。また、これらは2種類以上の混合物で
あっても良い。
モニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム
等、炭酸および炭酸水素酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩およびアンモニウム塩である。その中でも炭
酸水素塩が好ましく、さらに詳しくは、炭酸水素ナトリ
ウムが好ましい。また、これらは2種類以上の混合物で
あっても良い。
【0013】本発明における金属石鹸としては、ステア
リン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリ
ン酸バリウム、ラウリン酸バリウム、2−エチルヘキソ
イン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ステアリン酸
亜船、ラウリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘ
キソイン酸亜鉛等を用いることができるが、その中でも
融点が140℃〜160℃にあるステアリン酸マグネシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸ストロンチウムなどが好ましいが、そ
の中でも特に、ステアリン酸カルシウムが好ましい。ま
た、これらについても、2種類以上の混合物であっても
良い。
リン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリ
ン酸バリウム、ラウリン酸バリウム、2−エチルヘキソ
イン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ステアリン酸
亜船、ラウリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘ
キソイン酸亜鉛等を用いることができるが、その中でも
融点が140℃〜160℃にあるステアリン酸マグネシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸ストロンチウムなどが好ましいが、そ
の中でも特に、ステアリン酸カルシウムが好ましい。ま
た、これらについても、2種類以上の混合物であっても
良い。
【0014】本発明における弱酸性化合物としては、シ
ュウ酸、マロン酸、クエン酸、あるいは乳酸等の有機
酸。硼酸等の無機酸。クエン酸モノソーダや酸性酒石酸
カリウム等の酸性塩を挙げることができる。特に、クエ
ン酸モノソーダを用いることが好ましい。これらも、2
種類以上の混合物であっても良い。
ュウ酸、マロン酸、クエン酸、あるいは乳酸等の有機
酸。硼酸等の無機酸。クエン酸モノソーダや酸性酒石酸
カリウム等の酸性塩を挙げることができる。特に、クエ
ン酸モノソーダを用いることが好ましい。これらも、2
種類以上の混合物であっても良い。
【0015】本発明におけるポリオレフィン系樹脂と
は、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン等のオ
レフィンを重合、または共重合して得られた熱可塑性樹
脂を示し、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル
酸エチル等の共重合物のほか、アイオノマー等も含まれ
る。また、それらの樹脂の2種以上の混合物も含まれ
る。
は、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン等のオ
レフィンを重合、または共重合して得られた熱可塑性樹
脂を示し、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−アクリル
酸エチル等の共重合物のほか、アイオノマー等も含まれ
る。また、それらの樹脂の2種以上の混合物も含まれ
る。
【0016】
【作用】炭酸塩と弱酸性化合物が接触すると常温におい
ても、雰囲気中の湿気により、徐々に分解反応が進み、
副生した水により、さらに酸分解反応が促進されると共
に、炭酸塩の凝集が進行するが、粉砕時に金属石鹸を添
加することにより、微粉化された炭酸塩の表面に金属石
鹸が展着されるために、弱酸性化合物との直接的な接触
が妨害され、酸分解反応が起こらず、貯蔵安定性が高ま
る。その結果として、押出し発泡時において、二酸化炭
素発生剤である均一微細粒子の炭酸塩は凝集物がなく、
ポリオレフィン系樹脂中に均一分散し、酸分解反応を起
こしていないために潜在ガス量が安定していることから
均一微細な気泡形成が行なわれる。
ても、雰囲気中の湿気により、徐々に分解反応が進み、
副生した水により、さらに酸分解反応が促進されると共
に、炭酸塩の凝集が進行するが、粉砕時に金属石鹸を添
加することにより、微粉化された炭酸塩の表面に金属石
鹸が展着されるために、弱酸性化合物との直接的な接触
が妨害され、酸分解反応が起こらず、貯蔵安定性が高ま
る。その結果として、押出し発泡時において、二酸化炭
素発生剤である均一微細粒子の炭酸塩は凝集物がなく、
ポリオレフィン系樹脂中に均一分散し、酸分解反応を起
こしていないために潜在ガス量が安定していることから
均一微細な気泡形成が行なわれる。
【0017】
(実施例1)市販の炭酸水素ナトリウムとステアリン酸
カルシウムを100対10の割合でミキサーで混合した
後、ホソカワミクロン製のスーパーミクロンミルで粉砕
し、平均粒子径16μmのステアリン酸カルシウム展着
炭酸水素ナトリウムを得た。そのステアリン酸カルシウ
ム展着炭酸水素ナトリウムと市販のクエン酸モノソーダ
とをミキサーで50対50に混合し発泡剤組成物とした
後、ポリ袋に入れ、一週間貯蔵後、ポリプロピレン10
0重量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、
押出し機で常法により押出し発泡した。押出されたシー
トは、幅150mm、厚さ3.0mm、発泡倍率1.8
倍で、気泡径0.05〜0.1mmの微細気泡とシート
表面の平滑性を有していた。
カルシウムを100対10の割合でミキサーで混合した
後、ホソカワミクロン製のスーパーミクロンミルで粉砕
し、平均粒子径16μmのステアリン酸カルシウム展着
炭酸水素ナトリウムを得た。そのステアリン酸カルシウ
ム展着炭酸水素ナトリウムと市販のクエン酸モノソーダ
とをミキサーで50対50に混合し発泡剤組成物とした
後、ポリ袋に入れ、一週間貯蔵後、ポリプロピレン10
0重量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、
押出し機で常法により押出し発泡した。押出されたシー
トは、幅150mm、厚さ3.0mm、発泡倍率1.8
倍で、気泡径0.05〜0.1mmの微細気泡とシート
表面の平滑性を有していた。
【0018】(実施例2)市販の炭酸水素ナトリウムと
ステアリン酸マグネシウムを100対5の割合でミキサ
ーで混合した後、日本ニューマチック工業製のジェット
ミルで粉砕し、平均粒子径13μmのステアリン酸マグ
ネシウム展着炭酸水素ナトリウムを得た。そのステアリ
ン酸マグネシウム展着炭酸水素ナトリウムと市販のクエ
ン酸モノソーダとをミキサーで50対50に混合し発泡
剤組成物とした後、直ちに高密度ポリエチレン100重
量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、押出
し機で常法により押出し発泡した。押出されたシート
は、輻150mm、厚さ2.5mm、発泡倍率1.7倍
で、気泡径0.05〜0.1mmの微細気泡とシート表
面の平滑性を有していた。
ステアリン酸マグネシウムを100対5の割合でミキサ
ーで混合した後、日本ニューマチック工業製のジェット
ミルで粉砕し、平均粒子径13μmのステアリン酸マグ
ネシウム展着炭酸水素ナトリウムを得た。そのステアリ
ン酸マグネシウム展着炭酸水素ナトリウムと市販のクエ
ン酸モノソーダとをミキサーで50対50に混合し発泡
剤組成物とした後、直ちに高密度ポリエチレン100重
量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、押出
し機で常法により押出し発泡した。押出されたシート
は、輻150mm、厚さ2.5mm、発泡倍率1.7倍
で、気泡径0.05〜0.1mmの微細気泡とシート表
面の平滑性を有していた。
【0019】(実施例3)市販の炭酸水素ナトリウムと
ステアリン酸マグネシウムを100対5の割合でミキサ
ーで混合し、ステアリン酸マグネシウムを展着した平均
粒子径80μmの炭酸水素ナトリウムを得た。そのステ
アリン酸マグネシウム展着炭酸水素ナトリウムと市販の
クエン酸モノソーダとをミキサーで50対50に混合し
発泡剤組成物とした後、直ちに高密度ポリエチレン10
0重量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、
押出し機で常法により押出し発泡した。押出されたシー
トは、幅150mm、厚さ2.7mm、発泡倍率1.6
5倍で、気泡径0.1〜1.5mmの微細気泡とシート
表面の平滑性を有していた。
ステアリン酸マグネシウムを100対5の割合でミキサ
ーで混合し、ステアリン酸マグネシウムを展着した平均
粒子径80μmの炭酸水素ナトリウムを得た。そのステ
アリン酸マグネシウム展着炭酸水素ナトリウムと市販の
クエン酸モノソーダとをミキサーで50対50に混合し
発泡剤組成物とした後、直ちに高密度ポリエチレン10
0重量部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、
押出し機で常法により押出し発泡した。押出されたシー
トは、幅150mm、厚さ2.7mm、発泡倍率1.6
5倍で、気泡径0.1〜1.5mmの微細気泡とシート
表面の平滑性を有していた。
【0020】(比較例1)市販の平均粒子径80μmの
炭酸水素ナトリウムと市販のクエン酸モノソーダとをミ
キサーで50対50に混合し発泡剤組成物とした後、ポ
リ袋に入れ、一週間貯蔵後、ポリプロピレン100重量
部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、押出し
機で常法により押出し発泡した。押出されたシートは、
輻150mm、厚さ3.0mm、発泡倍率1.4倍で、
気泡径0.2〜0.5mm程度の粗大気泡でシート表面
荒れを生じていた。
炭酸水素ナトリウムと市販のクエン酸モノソーダとをミ
キサーで50対50に混合し発泡剤組成物とした後、ポ
リ袋に入れ、一週間貯蔵後、ポリプロピレン100重量
部に、該発泡剤組成物1重量部を均質に混合し、押出し
機で常法により押出し発泡した。押出されたシートは、
輻150mm、厚さ3.0mm、発泡倍率1.4倍で、
気泡径0.2〜0.5mm程度の粗大気泡でシート表面
荒れを生じていた。
【0020】
【発明の効果】本発明によって得られる発泡剤組成物
は、高い貯蔵安定性を有しており、また、それを用いて
成形加工すると均一微細気泡で表面平滑性に優れた品質
のポリオレフィン系樹脂発泡体を安定的に生産できる。
は、高い貯蔵安定性を有しており、また、それを用いて
成形加工すると均一微細気泡で表面平滑性に優れた品質
のポリオレフィン系樹脂発泡体を安定的に生産できる。
Claims (5)
- 【請求項1】金属石鹸で展着処理した炭酸塩と、弱酸性
化合物とからなることを特徴とする発泡剤組成物。 - 【請求項2】炭酸塩の平均粒子径が25μm以下に粉砕
処理した特許請求の範囲第1項記載の発泡剤組成物。 - 【請求項3】金属石鹸がステアリン酸カルシウムである
特許請求の範囲第1項記載の発泡剤組成物。 - 【請求項4】弱酸性化合物がクエン酸モノソーダである
特許請求の範囲第1項記載の発泡剤組成物。 - 【請求項5】ポリオレフィン系樹脂を軟化点以上の温度
で押出し発泡させて発泡体を製造する方法において、特
許請求の範囲第1項記載の発泡剤組成物を使用すること
を特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22779193A JPH0748557A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22779193A JPH0748557A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748557A true JPH0748557A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16866447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22779193A Pending JPH0748557A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 発泡剤組成物、およびそれを用いたポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0748557A (ja) |
Cited By (5)
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-
1993
- 1993-08-02 JP JP22779193A patent/JPH0748557A/ja active Pending
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