JPH0748535Y2 - 計量注出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は注出量を計量して注出できる計量注出容器に関
する。

〔従来の技術〕

従来、実開昭61-180955号公報に記載された液体計量注
出装置がある。

この公報に記載された液体計量注出装置は第４図に示す
ように、容器１の口筒部２に、固定筒体50を嵌合止着
し、、この固定筒体50には、縦方向に伸びると共に周方
向に傾斜する斜状長孔51を設け、そして、この固定筒体
50に可動筒体52を回動可能に嵌合し、この可動筒体52に
は縦方向の長孔53を設け、この可動筒体52の外側に計量
筒55を設けて計量室56を形成したものである。

そして、この液体計量注出装置で容器１の内容液を注出
するには、まず、可動筒体52を回動させ、長孔53と斜状
長孔51の合致点である貫通孔54を所望の高さとなるよう
に設定し、次に、容器１を倒立させると、容器１内の内
容液は、前記貫通孔54より計量室56内に流入し、計量室
56内の空気は前記貫通孔54より容器１内に流入する。

計量室56内に流入した液が前記貫通孔54の位置まで達す
ると、計量室56内への液の流入は停止する。

そこで、蓋58を外すと計量室56内への液は注口57から注
出される。

〔考案が解決しようとする課題〕

第４図に示す従来の液体計量注出装置は、可動筒体52を
回動させることにより、計量室56に流入する液の量を、
任意の量に設定できるので、任意の液量の計量注出がで
きて便利である。

しかしながら、前記液体計量注出装置は、計量室56内の
液を、注口57から注出し始め、計量室56の液面が少しで
も下がると、容器１内の液が貫通孔54から計量室56内に
流入するので正確な計量注出を行なうことが困難であ
る。

本考案は前記事項に鑑みなされたものであり、計量でき
る液の量を変えられるように形成した計量注出容器にお
いて、計量注出が正確に行なえるようにすることを技術
的課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、容器１の口筒部２に流入筒10を嵌入止着し、
この流入筒10の上部には流入口14を設け、流入筒10の下
部周壁内面には螺旋溝15を設け、流入筒10の下端部には
底部板16を設け、そして、この流入筒10には計量筒20
を、間隔を設けて内嵌し、この計量筒20の周壁には縦長
流入孔24を設け、計量筒20の下端部には底板22を設け、
計量筒20の周壁には外方に突出する突起21を設け、この
突起21を前記螺旋溝15に嵌入して、計量筒20が回動して
上下動できるように形成し、さらに、前記口筒部２に対
して上下動不能で回動可能に注出筒30を嵌着し、この注
出筒30の下部は前記計量筒20に嵌合し、そして、前記計
量筒20と前記注出筒30の対向する壁面には、いずれか一
方の面に縦方向の凹溝23を設け、いずれか他方の面には
突出部33を設け、このいずれか一方の凹溝23にいずれか
他方の突出部33を上下摺動可能に嵌入し、さらに、前記
注出筒30には、前記計量筒20の縦長流入孔24に常に連通
する第２流入孔34を設けて計量注出容器とした。

〔作用〕

本考案は流入筒10に対して、計量筒20を回動させると、
計量筒20と注出筒30は、縦方向の凹溝23に突出部33が嵌
合しているので、計量筒20も回動する。そして、計量筒
20は突起21が流入筒10の螺旋溝15に嵌入しているので、
突起21がこの螺旋溝15を摺動し、計量筒20は回動しなが
ら上下動する。

そして、計量筒20が上下動すると、計量筒20の底板22と
注出筒30の第２流入孔34間の間隔が変化し、計量筒20が
下降すると間隔が長くなり、この間の容積は拡大し、計
量筒20が上昇すると前記間隔は短くなり容積は縮小す
る。

この容器１を倒立させると、容器１内の液は流入口14か
ら流入筒10内に流入し、流入筒10内の空気は、流入口14
から容器１内に流入する。

流入筒10内の液面が流入口14に到達すると、流入筒10か
ら容器１内への空気の流入は停止し、容器１から流入筒
10への液の流入も停止する。

そこで、容器を正立させると、流入筒10内の液は縦長流
入孔24、第２流入孔34を通って計量筒20内に流入し、空
気は第２流入孔34から流入筒10内に流入する。

計量筒20内の液面が第２流入孔34に到達すると、第２流
入孔34から流入筒10内への空気の流入は停止し、流入筒
10から計量筒20への液の流入も停止し計量筒20内には、
計量筒20の上下の位置に応じた液量が保持される。

次に、再び容器１を倒立させると、計量筒20内に計量さ
れた液は注出筒30の注出口35から注出される。

〔実施例〕

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すものであ
る。

この実施例は、容器１の口筒部２に、流入筒10を嵌入
し、流入筒10の嵌着用筒11を口筒部２に外嵌して凹凸で
抜け出さないように止着してある。

この流入筒10は上方が大径部12に、下方が小径部13に形
成され、大径部12と小径部13の間の周壁に数個の流入口
14が設けてあり、この流入筒10の下部周壁内面には、螺
旋溝15が設けてあり、流入筒10の下端部には底部板16が
設けてある。

そして、この流入筒10には計量筒20を、間隔を設けて内
嵌し、この計量筒20の周壁には縦長流入孔24を設け、計
量筒20の下端部には底板22を設け、計量筒20の周壁下部
には外方に突出する突起21が１対設けてあり、この突起
21を前記螺旋溝15に嵌入して、計量筒20が回動して上下
動できるように形成してあり、また、この計量筒20の内
面には縦方向の凹溝23が１対設けてある。

さらに、前記口筒部２に嵌着された流入筒10の上方に延
出して設け筒状部に、注出筒30のフランジ31の外縁から
垂下して設けた嵌着用筒32を回動可能に外嵌し、凹凸部
で抜け出さないようにすることにより、注出筒30を前記
口筒部２に対して上下動不能で回動可能に嵌着してあ
る。この注出筒30の下部は、前記計量筒20に内嵌し、そ
して、この注出筒30の外壁面には、縦長の突出部33が設
けてあり、この突出部33は前記計量筒20の縦方向の凹溝
23に上下摺動可能に嵌入されており、さらに、前記注出
筒30には、前記計量筒20の上昇位置でも、また、下降位
置でも、常に前記計量筒20の縦長流入孔24に連通する第
２流入孔34が設けてある。また、前記注出筒30の注出口
35には、図示していないキャップを嵌着する。

そして、前記注出筒30は、計量筒20に外嵌するように形
成することも可能であり、また、前記縦方向の凹溝23を
注出筒30側に形成し、突出部33を計量筒20の側に形成す
ることも可能である。さらに、注出筒30を計量筒20に外
嵌した場合は、当然のこととして、計量筒20の外壁面及
び注出筒30の内壁面に、縦方向の凹溝23等を設ける。

〔考案の効果〕

本考案は注出筒30を回動させることにより、計量筒20も
回動させ、そして、計量筒20は流入筒10の螺旋溝15によ
り上下動できるように形成したので、注出筒30の回動に
よって、第２流入孔34から計量筒20の底板22までの間隔
を変化させ、計量筒20内に計量できる液量を変化させる
ことができる。それと共に、容器を倒立させて計量筒20
内の液を注出するとき容器１から流入筒10内に流入した
液は、流入口14に達すると停止するので、計量筒20内の
液の注出時に、流入筒10内の液が計量筒20内に流入せ
ず、正確な計量注出ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に一実施例を示すものであ
り、第１図は計量筒の容積を縮小した状態の断面図、第
２図はその計量筒の斜視図、第３図は計量筒の容積を拡
大した状態の断面図、第４図は従来例の断面図である。 １……容器、２……口筒部、 10……流入筒、14……流入口、 15……螺旋溝、16……底部板、 20……計量筒、21……突起、 22……底板、23……縦方向の凹溝、 24……縦長流入孔、30……注出筒、 33……突出部、34……第２流入孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器１の口筒部２に流入筒10を嵌入止着
   し、この流入筒10の上部には流入口14を設け、流入筒10
   の下部周壁内面には螺旋溝15を設け、流入筒10の下端部
   には底部板16を設け、そして、この流入筒10には計量筒
   20を、間隔を設けて内嵌し、この計量筒20の周壁には縦
   長流入孔24を設け、計量筒20の下端部には底板22を設
   け、計量筒20の周壁には外方に突出する突起21を設け、
   この突起21を前記螺旋溝15に嵌入して、計量筒20が回動
   して上下動できるように形成し、さらに、前記口筒部２
   に対して上下動不能で回動可能に注出筒30を嵌着し、こ
   の注出筒30の下部は前記計量筒20に嵌合し、そして、前
   記計量筒20と前記注出筒30の対向する壁面には、いずれ
   か一方の面に縦方向の凹溝23を設け、いずれか他方の面
   には突出部33を設け、このいずれか一方の凹溝23にいず
   れか他方の突出部33を上下摺動可能に嵌入し、さらに、
   前記注出筒30には、前記計量筒20の縦長流入孔24に常に
   連通する第２流入孔34を設けた計量注出容器。