JPH0748463A - 帯電防止用透明シートの製造方法 - Google Patents

帯電防止用透明シートの製造方法

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JPH0748463A
JPH0748463A JP5196112A JP19611293A JPH0748463A JP H0748463 A JPH0748463 A JP H0748463A JP 5196112 A JP5196112 A JP 5196112A JP 19611293 A JP19611293 A JP 19611293A JP H0748463 A JPH0748463 A JP H0748463A
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JP
Japan
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transparent sheet
weight
conductive coating
transparent
parts
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Application number
JP5196112A
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English (en)
Inventor
Koji Maruyama
耕司 丸山
Minoru Suezaki
穣 末崎
Takashi Osugi
高志 大杉
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】導電性、透明性、耐擦過傷性及び硬度に優れた
帯電防止用透明シートの製造方法 【構成】透明シートの一面に、光硬化性導電性塗料を塗
布し、透明プラスチックフィルムを積層し、透明シート
の一面が透明プラスチックフィルムで被覆された積層体
を得る第1工程及び積層体に活性光線を照射し、硬化さ
せ、透明シートの一面に透明プラスチックフィルムで被
覆された導電性塗膜を有する帯電防止用透明シートを得
る第2工程からなる帯電防止用透明シートの製造方法で
あって、光硬化性導電性塗料が、(メタ)アクリレート
化合物、導電性粉末及び光重合開始剤からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性、透明性、耐擦
過傷性、硬度に優れた帯電防止用透明シートの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導電性高分子は、その性質を生かし、半
導体ウエハー保存容器、電子・電気部材、半導体製造工
場の床材や壁材等に用いられている。一方、合成樹脂成
形体に導電性を付与するために、これら成形体を、カー
ボン粉末や金属粉末入り塗料でコーティングしたり、あ
るいはカーボン粉末、カーボン繊維、金属繊維等を樹脂
に練り込んで成形することが行われている。
【0003】しかし、これらの方法で得られる合成樹脂
成形体は、塗膜及び合成樹脂成形体自体が着色している
ため不透明となり、内容物を透視することができず、帯
電防止の必要な部所を窓部にすることができないという
問題点があった。
【0004】特開昭58−91777号公報には、平均
粒径0.4μm以下の酸化錫を主成分とする導電性粉末
と塗料バインダーよりなる導電性塗料が開示されている
が、得られた塗膜の耐擦過傷性や耐溶剤性が劣るという
問題があった。
【0005】又、特開昭60−60166号公報には、
酸化錫を主成分とする導電性粉末と(メタ)アクリロイ
ル基を有する(メタ)アクリルオリゴマーを主成分とす
る光硬化性塗料バインダーよりなる塗料が開示されてい
る。しかし、光硬化性塗料バインダーの光重合を空気中
で行っているため、酸素阻害により、塗膜の耐擦過傷性
及び透明性が低下するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性を有すると共に、透明性、耐擦過傷性、硬度に優れた
帯電防止透明シートを容易に製造し得る方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
ついて説明する。本発明の第1工程で用いられる光硬化
性導電性塗料は、(メタ)アクリレート化合物、導電性
粉末(A)又は導電性粉末(B)及び光重合開始剤より
なる。
【0008】上記(メタ)アクリレート化合物は、分子
内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メ
タ)アクリレート化合物である。このような(メタ)ア
クリレート化合物としては、例えば、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ノナプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシジエト
キシ)フェニル]プロパン等の2官能(メタ)アクリレ
ート、もしくはペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、イソ
シアヌル酸トリス((メタ)アクリロキシエチル)等の
3官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
【0009】更に、上記以外の(メタ)アクリレート化
合物として、分子末端に(メタ)アクリロイル基を2個
以上有し、分子内にウレタン結合を有するアクリル系ウ
レタンオリゴマーも、得られる導電性塗膜が、耐擦過傷
性に優れ好適である。このようなアクリル系ウレタンオ
リゴマーは、例えば、1分子内に2個以上のイソシアネ
ート基を有する化合物と活性水素を有する(メタ)アク
リレート化合物を作用させて調製される。
【0010】1分子内に2個以上のイソシアネート基を
有する化合物としては、例えば、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トルエ
ン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジ
イソシアネート、トルエン−2,5−ジイソシアネー
ト、トルエン−3,5−ジイソシアネート、m−キシリ
レン ジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアンート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−
ジメチルビフェニルメタン等が挙げられる。
【0011】活性水素含有の(メタ)アクリレート化合
物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,6−ビ
ス(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘ
キシルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。上記
(メタ)アクリレート化合物は単独で用いられても併用
されてもよい。
【0012】又、分子内に1個の(メタ)アクリロイル
基を有する(メタ)アクリレート化合物を添加すると、
得られる導電性塗膜に柔軟性、強靭性が付与され好適で
ある。
【0013】上記導電性粉末としては、アンチモン含有
酸化錫からなる、平均粒径0.01〜0.4μmの導電
性粉末(A)、又は、アンチモン含有酸化錫でコートさ
れている硫酸バリウムからなる、平均粒径0.1〜2μ
mの導電性粉末(B)が用いられる。
【0014】導電性粉末(A)の平均粒径は、0.4μ
mより大きいと、導電性粉末(A)が可視光線を散乱
し、得られる導電性塗膜の透明性が低下し、又、0.0
1μmより小さいと、得られる導電性塗膜の導電性が低
下し、光硬化性導電性塗料の導電性粉末が沈降し易くな
るとともに、塗料がゲル化し易くなるので、0.01μ
m〜0.4μmに限定される。
【0015】アンチモンの含有量は、少ないと得られる
導電性塗膜の導電性が低下し、多いと得られる導電性塗
膜の透明性が低下するので、0.1〜20重量%が好ま
しい。このような導電性粉末としては、三菱マテリアル
社から商品名T−1で販売されている。
【0016】導電性粉末(B)の平均粒径は、0.1μ
mより小さくなると、得られる導電性塗膜の透明性が低
下し、又、2μmより大きくなると導電性塗膜表面の平
滑性が低下するので、0.1μm〜2μmに限定され
る。このような導電性粉末(B)としては、三井金属社
から商品名パストランType−IVで販売されてい
る。
【0017】導電性粉末の添加量は、(メタ)アクリレ
ート化合物100重量部に対して、150〜500重量
部に限定される。150重量部より少なくなると、得ら
れる導電性塗膜の導電性が低下し、500重量部より多
くなると、得られる導電性塗膜の透明性及び機械的強度
が低下する。
【0018】上記光重合開始剤は、紫外線等の活性光線
により上記(メタ)アクリレート化合物の光重合を開始
させる性質を有するものであれば良く、特に限定されな
い。例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、
ジフェニルモノサルファイド、ジベンゾチアゾイルモノ
サルファイド及びサルファイド類;チオキサントン、2
−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン等のチオキサントン誘導体;ヒドラゾン、
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベンゼン
ジアゾニウム塩等のジアゾ化合物;ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体;ベン
ゾフェノン、ジメチルアミノベンゾフェノン、4−フェ
ニルベンゾフェノン、ミヒラーケトン等のベンゾフェノ
ン誘導体;ジベンゾイル、ベンジルメチルケタール、ベ
ンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;アントラ
キノン、カンファーキノン、ベンジルアントラキノン、
t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノ
ン、2−エチルアントラキノン、2−アミノアントラキ
ノン、2−クロロアントラキノン等のアントラキノン誘
導体;p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸
ブチル、p−ジエチルアミノ安息香酸イソプロピル等の
ジアルキルアミノ安息香酸エステル;ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド等の過
酸化物;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン等の
アセトフェノン誘導体;アクリジン、9−フェニルアク
リジン、9−p−メトキシフェニルアクリジン、9−ア
セチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン等のアクリ
ジン誘導体;9,10−ジメチルベンズフェナジン、9
−メチルベンズフェナジン、10−メトキシベンズフェ
ナジン等のフェナジン誘導体;6,4, ,4,,−トリメ
トキシ−2,3−ジフェニルキノキサリン等のキノキサ
リン誘導体;2,4,5−トリフェニルイミダゾイル二
量体、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリフェニ
ルピリリウム四フッ化ホウ素塩、2,4,6−トリス
(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、3,
, −カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケトン、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド等が挙げられる。
【0019】光重合開始剤の添加量は、少ないと上記
(メタ)アクリレート化合物の光重合が完全に進まず、
得られる導電性塗膜の硬度及び耐擦過傷性が低下し、
又、多いと得られる導電性塗膜の耐候性が低下するの
で、(メタ)アクリレート化合物100重量部に対し
て、0.1〜10重量部が好ましい。
【0020】本発明で用いられる光硬化性導電性塗料
は、上記(メタ)アクリレート化合物、導電性粉末
(A)又は導電性粉末(B)及び光重合開始剤よりなる
が、必要に応じて、物性を損なわない範囲内で、有機溶
剤、分散剤、増感剤、紫外線吸収剤、熱重合禁止剤、酸
化防止剤、表面改質剤、脱泡剤等が添加されてもよい。
【0021】上記有機溶剤は、光硬化性導電性塗料の塗
料粘度の調整のため添加されるが、沸点が低いものは、
塗工中に有機溶剤が蒸発し、光硬化性導電性塗料の塗料
粘度が変化し、得られる導電性塗膜の膜厚の調整が困難
になる。沸点の高いものは、乾燥工程に時間を要するこ
とになる。従って、有機溶剤は、沸点70〜160℃程
度のものが好ましい。導電性粉末との親和性のため酸素
を含有するものが、特に好ましい。
【0022】上記有機溶剤としては、例えば、シクロヘ
キサノン、エチレングリコールモノメチルエーテル(メ
チルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエー
テル(エチルセロソルブ)、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、酢酸ブチル、イソプロピルアセトン、メ
チルエチルケトン、アニソール等が挙げられ、単独で用
いられても併用されてもよい。
【0023】有機溶剤の添加量は、少ないと得られる導
電性塗膜の透明性が低下し、又、多いと光硬化性導電性
塗料の塗料粘度が低くなり塗工性が低下したり、得よう
とする膜厚より薄い膜厚の導電性塗膜しか形成できない
等の問題を生じるので、(メタ)アクリレート化合物1
00重量部に対して、300〜3000重量部が好まし
い。
【0024】又、上記分散剤は、導電性粉末の分散性を
向上させるために添加されるが、分散剤としては、例え
ば、オレイン酸、酢酸、(メタ)アクリル酸、p−スチ
レンスルホン酸等の有機酸やポリビニルブチラール、ポ
リアセトアセタール(ポリビニルアルコールとアセトア
ルデヒドを縮合反応させてアセタール化したもの)等の
ポリビニルアセタール、メタクリル酸メチルとメタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルの共重合体、塩化ビニルと酢
酸ビニルとの共重合体等の高分子化合物等が挙げられ
る。
【0025】上記増感剤は、光重合開始剤の感度を向上
させるために添加されるが、増感剤としては、例えば、
ジメチルアミノアセトフェノン、ミヒラーケトン、2−
ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安
息香酸エチル等が挙げられる。
【0026】光硬化性導電性塗料の調製方法は、任意の
方法が採用されてよく、例えば、上記(メタ)アクリレ
ート化合物、導電性粉末及び光重合開始剤等を、アトラ
イター、サンドミル、ボートミル、三本ロール、ホモジ
ナイザー等の回転攪拌装置に供給し、混合分散すること
により調製される。
【0027】本発明で用いられる透明シートには、プレ
ート及びフィルムも含まれる。透明シートには、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、ABS樹脂等からなる合成樹脂シート、合成樹脂プ
レート及び合成樹脂フィルムが挙げられる。又、ガラス
等の無機物質であってもよい。
【0028】本発明で用いられる透明プラスチックフィ
ルムとしては、加熱圧着により、透明シートの一面に形
成された塗膜に、密着するものであれば良く、特に限定
されない。このような透明プラスチックフィルムとし
て、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド等からなるフィルムが挙げられる。
一面に粘着層を有する透明プラスチックフィルムであっ
ても良い。
【0029】又、得られる導電性塗膜の透明性が低下し
たり、透明シートの一面に形成された塗膜との密着性が
低下したりすることがあるので、透明プラスチックフィ
ルムの表面は、平滑なものが好ましい。
【0030】本発明の第1工程は、透明シートの一面
に、光硬化性導電性塗料を塗布し、得られた塗膜上に、
透明プラスチックフィルムを積層し、透明シートの一面
が透明プラスチックフィルムで被覆された積層体を得る
工程である。
【0031】透明シートの一面に上記光硬化性導電性塗
料を塗布する方法としては、特に限定されず、一般的な
塗布方法が用いられる。例えば、スプレー法、ロールコ
ーター法、バーコート法、ドクターブレード法等が挙げ
られる。光硬化性導電性塗料を透明シートの一面に塗布
後、有機溶剤を添加した場合は、熱風、赤外線等で乾燥
し、透明シートの一面に塗膜を形成する。
【0032】導電性塗膜の膜厚は、薄いと得られる導電
性塗膜の導電性及び耐擦過傷性が低下し、又、厚いと得
られる導電性塗膜の透明性が低下するので、0.5〜3
μmが好ましい。
【0033】得られた塗膜上に、透明プラスチックフィ
ルムを加熱圧着させる際、高温や高圧力下で行うと、硬
化後の透明プラスチックフィルムの剥離が困難になるの
で、加熱圧着は、130℃より低い温度、5kg/cm
2 より低い圧力下で行うのが好ましい。又、一面に粘着
層を有する透明プラスチックフィルムを用いた場合は、
加熱圧着は、必要に応じて行えばよい。
【0034】本発明の第2工程は、透明シートの一面が
透明プラスチックフィルムで被覆された積層体に活性光
線を照射し、硬化させ、透明シートの一面に透明プラス
チックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯電防
止用透明シートを得る工程である。
【0035】積層体に活性光線を照射する方法は、一般
的な方法が用いられ、特に限定されない。例えば、高圧
水銀ランプやメタルハライドランプ等を用いて、活性光
線を照射する方法等が挙げられる。活性光線の照射量
は、少ないと硬化が不十分となり、得られる導電性塗膜
の耐擦過傷性及び硬度が低下し、多いと導電性塗膜の着
色が生じ、得られる導電性塗膜の透明性が低下するの
で、積算露光量が、50〜1000mJ/cm2 になる
ように、活性光線を照射する。
【0036】次に、請求項2に記載の発明について説明
する。本発明で用いられる可視光線硬化性導電性塗料
は、(メタ)アクリレート化合物、導電性粉末(A)又
は導電性粉末(B)及び可視光線重合開始剤からなる。
(メタ)アクリレート化合物及び導電性粉末は、光硬化
性導電性塗料で用いられるものと同様のものが用いられ
る。
【0037】上記可視光線重合開始剤とは、可視光線領
域の活性光線を吸収し、上記(メタ)アクリレート化合
物の光重合を開始させる性質を有している重合開始剤を
いう。本発明で用いられる可視光線重合開始剤は、特に
限定されないが、波長380〜600nm程度の活性光
線を強く吸収し、上記(メタ)アクリレート化合物の光
重合を開始させるものが好ましい。
【0038】このような可視光線光重合開始剤として、
例えば、カンファーキノン、アントラキノン、チオキサ
ントン、2,4−ジメチルチオキサントン、ジベンゾイ
ル、2,4,6−トリメリルベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド、アクリジン等が挙げられる。
【0039】本発明で用いられる可視光線硬化性導電性
塗料は、上記(メタ)アクリレート化合物、導電性粉末
及び可視光線重合開始剤よりなるが、上記光硬化性導電
性塗料と同様に、必要に応じて、物性を損なわない範囲
内で、有機溶剤、分散剤、増感剤、紫外線吸収剤、熱重
合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、脱泡剤等が添加さ
れてもよい。
【0040】可視光線硬化性導電性塗料は、光硬化性導
電性塗料と同様にして、調製される。本発明で用いられ
る光硬化性導電性塗料は、請求項1に記載の発明で用い
られるものと同様のものが用いられる。本発明では、透
明シートの両面に塗布された光硬化性導電性塗料及び可
視光線硬化性導電性塗料の硬化を同時に行うため、光硬
化性導電性塗料に用いられる光重合開始剤は、波長31
0〜380nm程度の活性光線を強く吸収し、上記(メ
タ)アクリレート化合物の光重合を開始し、且つ、可視
光線領域に強い吸収を持たないものが好ましい。
【0041】このような光重合開始剤として、例えば、
ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体;2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルホリノ−1−プロパノン等のアセトフェノン誘導
体;ジベンゾイル、ベンジルジメチルケタール等のベン
ジル誘導体;ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェ
ノン等のベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体
等が挙げられる。透明シート及び透明プラスチックフィ
ルムは、請求項1に記載の発明で用いられるものと同様
のものが用いられる。
【0042】第1工程は、透明シートの一面に、光硬化
性導電性塗料を、他面に可視光線硬化性導電性塗料を塗
布し、各々の塗膜上に、透明プラスチックフィルムを積
層し、透明シートの両面が透明プラスチックフィルムで
被覆された積層体を得る工程である。透明シートの一面
に導電性塗料を塗布し、得られた塗膜上に、透明プラス
チックフィルムを積層する方法は、請求項1に記載の発
明と同様に行われる。
【0043】第2工程は、光硬化性導電性塗料を塗布し
た側から、積層体に活性光線を照射し、硬化させ、透明
シートの両面に透明プラスチックフィルムで被覆された
導電性塗膜を有する帯電防止用透明シートを得る工程で
ある。上記第2工程は、光硬化性導電性塗料を塗布した
側から活性光線を照射する点を除いて、請求項1に記載
の発明の第2工程と同様に、行われる。
【0044】
【実施例】
(実施例1)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト50重量部、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト50重量部、アンチモン含有酸化錫からなる、平均粒
径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリアル社製 商
品名T−1)300重量部、全水酸基に対する残存水酸
基の割合34%、ブチルアルデヒドによるアセタール化
度65%、全水酸基に対するアセチル基の割合1%、平
均重合度1900のポリビニルブチラール10重量部、
シクロヘキサノン350重量部、2,4−ジエチルチオ
キサントン1重量部、ジメチルアミノアセトフェノン1
重量部及びヒドロキノン0.1重量部を、アトライター
に供給し、24時間分散し、光硬化性導電性塗料を調製
した。
【0045】得られた光硬化性導電性塗料を、厚さ3m
mのアクリル樹脂プレートの一面にバーコーターを用い
て、塗膜の膜厚が1.5μmになるように塗布し、25
℃で30分間乾燥後、更に、50℃で10分間熱風乾燥
した。
【0046】次に、得られたアクリル樹脂プレートの塗
膜上に、厚さ50μmで表面が平滑なポリエチレンフィ
ルムを温度90℃、圧力1kg/cm2 下で加熱圧着
し、透明シートの一面が透明プラスチックフィルムで被
覆された積層体を得た。
【0047】次に、アクリル樹脂プレートから200m
m離して、高圧水銀ランプ(120W)を用いて、積算
露光量が500mJ/cm2 になるように活性光線を照
射し、硬化させ、透明シートの一面に透明プラスチック
フィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯電防止用透
明シートを得た。
【0048】得られた帯電防止用透明シートを被覆して
いるポリエチレンフィルムを剥がし、得られた、透明シ
ートの一面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シー
トの導電性、透明性、硬度、耐擦過傷性を以下の方法で
測定し、結果を表1に示した。 (導電性)表面固有抵抗値をASTM−D257に従っ
て測定した。 (透明性)全光線透過率及びヘイズをASTM−D10
03に従って測定した。
【0049】(硬度)鉛筆硬度をJIS−K5400に
従って測定した。 (耐擦過傷性)ASTMD−1044に従って、テーバ
ー摩耗(CS−10摩耗輪使用、500g荷重で100
サイクル)した後のヘイズと表面固有抵抗値を測定し
た。
【0050】(実施例2)ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート30重量部、ジエチレングリコールジアク
リレート70重量部、アンチモン含有酸化錫からなる、
平均粒径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリアル社
製 商品名T−1)400重量部、全水酸基に対する残
存水酸基の割合33%、ブチルアルデヒドによるアセタ
ール化度40%、アセトアルデヒドによるアセタール化
度26%、全水酸基に対するアセチル基の割合1%、平
均重合度2000のポリビニルアセタール17重量部、
酢酸ブチル200重量部、シクロヘキサノン200重量
部、ベンジルジメチルケタール3重量部、ヒドロキノン
0.1重量部をアトライターに供給し、24時間分散
し、光硬化性導電性塗料を調製した。
【0051】得られた光硬化性導電性塗料を用いた以外
は、実施例1と同様にして、透明シートの一面に透明プ
ラスチックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯
電防止用透明シートを得た。実施例1と同様にして得ら
れた、透明シートの一面に導電性塗膜が形成された帯電
防止透明シートの導電性、透明性、硬度、耐擦過傷性
を、実施例1と同様の方法で測定し、結果を表1に示し
た。
【0052】(実施例3)ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート80重量部、トリプロピレングリコール
ジアクリレート20重量部、アンチモン含有酸化錫から
なる、平均粒径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリ
アル社製 商品名T−1)250重量部、メタクリル酸
メチルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの重量比
が、80:20であり、重量平均分子量が20万のメタ
クリル酸メチルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの
共重合体15重量部、シクロヘキサノン350重量部、
ベンゾフェノン4重量部、ミヒラーケトン4重量部、ヒ
ドロキノン0.1重量部をアトライターに供給し、24
時間分散し、光硬化性導電性塗料を得た。
【0053】得られた光硬化性導電性塗料を用い、活性
光線の積算露光量を、300mJ/cm2 とした以外
は、実施例1と同様にして、透明シートの一面に透明プ
ラスチックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯
電防止用透明シートを得た。実施例1と同様にして得ら
れた透明シートの一面に導電性塗膜が形成された帯電防
止透明シートの導電性、透明性、硬度、耐擦過傷性を、
実施例1と同様にして測定し、結果を表1に示した。
【0054】(比較例1)実施例1と同様の方法で、実
施例1で得られた光硬化性導電性塗料を塗布、乾燥後、
ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施例1と同様の
方法で、活性光線を照射した。しかし、塗膜の硬化が不
十分であったため、更に、積算露光量1000mJ/c
2 の活性光線を同様の方法で照射し、透明シートの一
面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度、耐擦過傷性を、実施例1と同様にして測定し、結果
を表1に示した。
【0055】(比較例2)実施例1と同様の方法で、実
施例2で得られた光硬化性導電性塗料を塗布、乾燥後、
ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施例1と同様の
方法で、活性光線を照射した。しかし、塗膜の硬化が不
十分であったため、更に、積算露光量1000mJ/c
2 の活性光線を同様の方法で照射し、透明シートの一
面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度、耐擦過傷性を、実施例1と同様にして測定し、結果
を表1に示した。
【0056】(比較例3)実施例1と同様の方法で、実
施例3で得られた光硬化性導電性塗料を塗布、乾燥後、
ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施例1と同様の
方法で、活性光線を照射した。しかし、塗膜の硬化が不
十分であったため、更に、積算露光量1000mJ/c
2 の活性光線を同様の方法で照射し、透明シートの一
面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度、耐擦過傷性を、実施例1と同様にして測定し、結果
を表1に示した。
【0057】(実施例4)ペンタエリスリトールトリア
クリレート100重量部、ヒドロキノン0.2重量部、
2,4−ジエチルチオキサントン4重量部、p−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル4重量部をシクロヘキサノン1
400重量部に添加し、アトライターに供給した。これ
を攪拌しながら、更に、アンチモン含有酸化錫でコート
されている硫酸バリウムからなる、平均粒径0.2μm
の導電性粉末(三井金属社製 商品名パストランTyp
e−IV)400重量部、全水酸基に対する残存水酸基
の割合35%、平均重合度2400のポリアセトアセタ
ール30重量部を添加し、10時間分散し、光硬化性導
電性塗料を得た。
【0058】厚さ3mmのアクリル樹脂プレートの一面
にバーコーターを用いて、塗膜の膜厚が、4μmになる
ように、得られた光硬化性導電性塗料を塗布し、50℃
で10分間熱風乾燥した。得られた塗膜上に厚さ50μ
mで表面が平滑なポリエチレンフィルムを温度90℃、
圧力1kg/cm2 下で加熱圧着し、透明シートの一面
が透明プラスチックフィルムで被覆された積層体を得
た。
【0059】次に、実施例1と同様の方法で、活性光線
を照射し、硬化させ、透明シートの一面に透明プラスチ
ックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯電防止
用透明シートを得た。実施例1と同様にして得られた、
透明シートの一面に導電性塗膜が形成された帯電防止透
明シートの導電性、透明性、硬度、耐擦過傷性を実施例
1と同様の方法で測定し、結果を表1に示した。
【0060】(比較例4)実施例4と同様の方法で、実
施例4で得られた光硬化性導電性塗料を塗布、乾燥後、
ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施例1と同様の
方法で、活性光線を照射し、透明シートの一面に導電性
塗膜が形成された帯電防止透明シートを得た。得られた
帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬度、耐擦過傷
性を、実施例1と同様にして測定し、結果を表1に示し
【0061】
【表1】
【0062】(実施例5)ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート100重量部、アンチモン含有酸化錫か
らなる、平均粒径0.02μmの導電性粉末(三菱マテ
リアル社製 商品名T−1)350重量部、全水酸基に
対する残存水酸基の割合34%、ブチルアルデヒドによ
るアセタール化度65%、全水酸基に対するアセチル基
の割合1%、平均重合度1900のポリビニルブチラー
ル10重量部、シクロヘキサノン350重量部、ベンジ
ルジメチルケタール2重量部、ヒドロキノン0.1重量
部を、アトライターに供給し、24時間分散し、光硬化
性導電性塗料を得た。
【0063】次に、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート100重量部、アンチモン含有酸化錫からな
る、平均粒径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリア
ル社製商品名T−1)350重量部、全水酸基に対する
残存水酸基の割合34%、ブチルアルデヒドによるアセ
タール化度65%、全水酸基に対するアセチル基の割合
1%、平均重合度1900のポリビニルブチラール10
重量部、シクロヘキサノン350重量部、チオキサント
ン2重量部、ジメチルアミノアセトフェノン2重量部及
びヒドロキノン0.1重量部を、アトライターに供給
し、24時間分散し、可視光線硬化性導電性塗料を得
た。
【0064】厚さ3mmのアクリル樹脂プレートの一面
に、バーコーターを用いて、得られた光硬化性導電性塗
料を、塗膜の膜厚が、1.5μmになるように塗布し、
50℃で10分間熱風乾燥した。
【0065】実施例1と同様にして、得られた塗膜上
に、ポリエチレンフィルムを加熱圧着し、更に、得られ
た可視光線硬化性導電性塗料を用いて、アクリル樹脂プ
レートの他面に、光硬化性導電性塗料と同様の方法を用
いて、塗布、乾燥後、透明プラスチックフィルムを加熱
圧着し、透明シートの両面が透明プラスチックフィルム
で被覆された積層体を得た。
【0066】次に、光硬化性導電性塗料を塗布した側か
ら、活性光線の積算露光量が、1000mJ/cm2
なるように、積層体に活性光線を照射した以外は、実施
例1と同様の方法で、活性光線を照射し、硬化させ、透
明シートの両面に透明プラスチックフィルムで被覆され
た導電性塗膜を有する帯電防止用透明シートを得た。実
施例1と同様にして得られた、透明シートの両面に導電
性塗膜が形成された帯電防止透明シートの導電性、透明
性、硬度を、実施例1と同様にして測定し、結果を表2
に示した。
【0067】(実施例6)ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート80重量部、ジエチレングリコールジアク
リレート20重量部、アンチモン含有酸化錫からなる、
平均粒径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリアル社
製 商品名T−1)400重量部、全水酸基に対する残
存水酸基の割合33%、ブチルアルデヒドによるアセタ
ール化度40%、アセトアルデヒドによるアセタール化
度26%、全水酸基に対するアセチル基の割合1%、平
均重合度2000のポリビニルアセタール17重量部、
シクロヘキサノン200重量部、酢酸ブチル200重量
部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン(メルク社製 商品名ダロキュアー117
3)3重量部、ヒドロキノン0.1重量部をアトライタ
ーに供給し、24時間分散し、光硬化性導電性塗料を得
た。
【0068】次に、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート80重量部、ジエチレングリコールジアクリレー
ト20重量部、アンチモン含有酸化錫からなる、平均粒
径0.02μmの導電性粉末(三菱マテリアル社製 商
品名T−1)400重量部、全水酸基に対する残存水酸
基の割合33%、ブチルアルデヒドによるアセタール化
度40%、アセトアルデヒドによるアセタール化度26
%、全水酸基に対するアセチル基の割合1%、平均重合
度2000のポリビニルアセタール17重量部、シクロ
ヘキサノン200重量部、酢酸ブチル200重量部、カ
ンファーキノン1重量部、トリエタノールアミン3重量
部、ヒドロキノン0.1重量部をアトライターに供給
し、24時間分散し、可視光線硬化性導電性塗料を得
た。
【0069】得られた光硬化性導電性塗料及び可視光線
硬化性導電性塗料を用いて、実施例5と同様の方法を用
いて、塗布、乾燥後、透明プラスチックフィルムを加熱
圧着し、透明シートの両面が透明プラスチックフィルム
で被覆された積層体を得た。次に、実施例5と同様の方
法で、活性光線を照射し、硬化させ、透明シートの両面
に透明プラスチックフィルムで被覆された導電性塗膜を
有する帯電防止用透明シートを得た。実施例1と同様に
して得られた、透明シートの両面に導電性塗膜が形成さ
れた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬度を、実
施例1と同様にして測定し、結果を表2に示した。
【0070】(比較例5)実施例5と同様の方法で、実
施例5で得られた光硬化性導電性塗料をアクリル樹脂プ
レートの一面に、更に、実施例5で得られた可視光線硬
化性導電性塗料をアクリル樹脂プレートの他面に、塗
布、乾燥後、ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施
例5と同様の方法で、活性光線を照射し、透明シートの
両面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度を、実施例1と同様にして測定し、結果を表2に示し
た。
【0071】(比較例6)実施例5と同様の方法で、実
施例6で得られた光硬化性導電性塗料をアクリル樹脂プ
レートの一面に、更に、実施例6で得られた可視光線硬
化性導電性塗料をアクリル樹脂プレートの他面に、塗
布、乾燥後、ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施
例5と同様の方法で、活性光線を照射し、透明シートの
両面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度を、実施例1と同様にして測定し、結果を表2に示し
た。
【0072】(実施例7)ペンタエリスリトールトリア
クリレート100重量部、ベンジルジメチルケタール4
重量部及びヒドロキノン0.2重量部をシクロヘキサノ
ン1400重量部に添加し、アトライターに供給した。
これを攪拌しながら、更に、アンチモン含有酸化錫でコ
ートされている硫酸バリウムからなる、平均粒径0.2
μmの導電性粉末(三井金属社製 商品名パストランT
ype−IV)400重量部及び全水酸基に対する残存
水酸基の割合35%、平均重合度2400のポリアセト
アセタール30重量部を添加し、10時間分散し、光硬
化性導電性塗料を得た。次に、ペンタエリスリトールト
リアクリレート100重量部、チオキサントン4重量
部、ジメチルアミノアセトフェノン4重量部、ヒドロキ
ノン0.2重量部をシクロヘキサノン1400重量部に
添加し、アトライターに供給した。これを攪拌しなが
ら、更に、アンチモン含有酸化錫でコートされている硫
酸バリウムからなる、平均粒径0.2μmの導電性粉末
(三井金属社製 商品名パストランType−IV)4
00重量部及び全水酸基に対する残存水酸基の割合35
%、平均重合度2400のポリアセトアセタール30重
量部を添加し、10時間分散し、可視光線硬化性導電性
塗料を得た。得られた光硬化性導電性塗料及び可視光線
硬化性導電性塗料を用いて、各々の膜厚が4μmになる
ように塗布した以外は、実施例5と同様にして、塗布、
乾燥、透明プラスチックプレートを加熱圧着し、透明シ
ートの両面が透明プラスチックフィルムで被覆された積
層体を得た。
【0073】実施例5と同様にして、積層体に、活性光
線を照射、硬化させ、透明シートの両面に透明プラスチ
ックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯電防止
用透明シートを得た。実施例1と同様にして得られた、
透明シートの両面に導電性塗膜が形成された帯電防止透
明シートの導電性、透明性、硬度を、実施例1と同様に
して測定し、結果を表2に示した。
【0074】(比較例7)実施例7と同様の方法で、実
施例7で得られた光硬化性導電性塗料をアクリル樹脂プ
レートの一面に、更に、実施例7で得られた可視光線硬
化性導電性塗料をアクリル樹脂プレートの他面に、塗
布、乾燥後、ポリエチレンフィルムを積層せずに、実施
例5と同様の方法で、活性光線を照射し、透明シートの
両面に導電性塗膜が形成された帯電防止透明シートを得
た。得られた帯電防止透明シートの導電性、透明性、硬
度を、実施例1と同様にして測定し、結果を表2に示し
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明の帯電防止用透明シートの製造方
法の構成は、上記の通りであり、得られる帯電防止透明
シートは、導電性を有すると共に、透明性、耐擦過傷
性、耐薬品性に優れているので、高度の帯電防止、耐擦
過傷性及び耐薬品性等が要求されるクリーンルーム内の
機器カバー等の用途に好適に用いることができる。
【0077】更に、塗膜の表面にプラスチックフィルム
を積層した後、活性光線を照射するので、酸素による重
合阻害を防止でき、塗料バインダーの硬化に必要な活性
光線の積算露光量を減少できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明シートの一面に、光硬化性導電性塗料
    を塗布し、得られた塗膜上に、透明プラスチックフィル
    ムを積層し、透明シートの一面が透明プラスチックフィ
    ルムで被覆された積層体を得る第1工程及び積層体に活
    性光線を照射し、硬化させ、透明シートの一面に透明プ
    ラスチックフィルムで被覆された導電性塗膜を有する帯
    電防止用透明シートを得る第2工程からなる帯電防止用
    透明シートの製造方法であって、光硬化性導電性塗料
    が、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有す
    る(メタ)アクリレート化合物100重量部、アンチモ
    ン含有酸化錫からなる、平均粒径0.01〜0.4μm
    の導電性粉末(A)、又は、アンチモン含有酸化錫でコ
    ートされている硫酸バリウムからなる、平均粒径0.1
    〜2μmの導電性粉末(B)150〜500重量部及び
    光重合開始剤からなることを特徴とする帯電防止用透明
    シートの製造方法。
  2. 【請求項2】透明シートの一面に、光硬化性導電性塗料
    を、他面に可視光線硬化性導電性塗料を塗布し、各々の
    塗膜上に、透明プラスチックフィルムを積層し、透明シ
    ートの両面が透明プラスチックフィルムで被覆された積
    層体を得る第1工程及び光硬化性導電性塗料を塗布した
    側から、積層体に活性光線を照射し、硬化させ、透明シ
    ートの両面に透明プラスチックフィルムで被覆された導
    電性塗膜を有する帯電防止用透明シートを得る第2工程
    からなる帯電防止用透明シートの製造方法であって、可
    視光線硬化性導電性塗料が、分子内に2個以上の(メ
    タ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合
    物100重量部、アンチモン含有酸化錫からなる、平均
    粒径0.01〜0.4μmの導電性粉末(A)又は、ア
    ンチモン含有酸化錫でコートされている硫酸バリウムか
    らなる、平均粒径0.1〜2μmの導電性粉末(B)1
    50〜500重量部及び可視光線重合開始剤からなり、
    光硬化性導電性塗料は、請求項1記載の光硬化性導電性
    塗料であることを特徴とする帯電防止用透明シートの製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5798060A (en) * 1997-02-06 1998-08-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Static-dissipative polymeric composition
US6114668A (en) * 1996-08-29 2000-09-05 Koita Manufacturing Co., Ltd. Heater-containing grip for vehicles
JP2010001396A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 透明被膜形成用塗料および透明被膜付基材

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