JPH0747694B2 - 滑り性改良材 - Google Patents

滑り性改良材

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JPH0747694B2
JPH0747694B2 JP63045750A JP4575088A JPH0747694B2 JP H0747694 B2 JPH0747694 B2 JP H0747694B2 JP 63045750 A JP63045750 A JP 63045750A JP 4575088 A JP4575088 A JP 4575088A JP H0747694 B2 JPH0747694 B2 JP H0747694B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は平均粒子径0.01〜0.1μである粒子径分布の狭
い微粒子重合体を含有する滑り性改良材に関する。さら
に詳しくいえば、特定方法により得られる微粒子重合体
を含んでなり、各種基材特にフイルム表面に塗布するこ
とによりその表面の滑り性を著しく改善できる滑り性改
良材に関する。
〈従来技術〉 プラスチツクフイルムは透明性および加工性にすぐれ、
また耐久性も良好であり、種々の用途に用いられてい
る。しかし、素材そのものでは接着性や滑り性が不十分
な場合があり、表面改質材を塗布して使用されることも
多い。
例えばポリエステルフイルムは優れた物理的・化学的性
能を有しており、例えば磁気テープ用、光学写真用、蒸
着用、包装用等に広く用いられているが、表面改質材を
塗布していない場合はフイルムの滑り性が不足して巻き
取り工程でしわが発生したり、静電気による塵埃の吸着
などを生じる等の問題がある。さらに、ポリエステルフ
イルムの表面に磁気層を塗布して磁気テープとして用い
る場合は、さらに優れた滑り性が要求される。これはフ
イルムの滑り性が悪いとフイルム製造時、磁気層塗布時
あるいはその他フイルム取扱い時にフイルム表面に傷、
しわ等が発生し、そのためドロツプアウト(電圧降下現
象)が起こり、磁気テープの品質に問題が生じるからで
ある。また、ポリアミドフイルムは吸湿性があり、湿度
の増加と共に滑り性が低下するため、フイルム巻き取り
工程においてしわが入り易くなり、滑り性の良さが要求
されている。
元来フイルムの滑り性を高めフイルム同志のあるいはフ
イルムと接触する材料との摩擦面における摩擦力や摺動
抵抗を低減させるためには、フイルム表面に小さな凹凸
を形成してブロツキングしないようにすれば良く、アル
ミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、グラフアイト
類、タルクなどの無機系滑剤やポリエチレン、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ベンゾグ
アナミン樹脂等の有機系滑剤を配合した滑り性付与材等
が提案されている。
しかし、これらの滑り性付与材のうち無機系滑剤を用い
たものは該無機系滑剤の比重が一般に大きいため塗料に
配合した際に沈降しやすく、また分散性に問題があり、
塗膜形成時に凝集を起こしてフイルム等基材の透明性を
低下させる。さらにバインダーなる有機材料との密着性
が劣るため形成された塗膜から摩擦時に剥離脱落しやす
いという欠点がある。一方、有機系滑剤としてポリエチ
レン粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子等を用いた
滑り性付与材の場合は耐溶剤性や耐熱性が不十分であつ
たり、あるいは有機材料との密着性が十分でないために
特殊なバインダーを必要とするなどの不都合があつた。
その他の有機系滑剤においても平均粒子径0.1μ以下で
粗大粒子を含有しない微細粒子としては得られにくいた
め、塗膜を形成した時に該塗膜がヘーズアツプすること
が多かつた。従つて密着性・滑り性さらには高度の透明
性を満足する滑り性改良材が求められていた。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明はこのような実情に鑑みてなされたものである。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の方法によつ
て得られる平均粒子径と粒子径分布とが特定の範囲内に
ある架橋微粒子重合体を含んでなる滑り性改良材が上記
目的に優れた効果を発揮することを見い出し、本発明を
完成させたものである。
〈課題を解決するための手段および作用〉 すなわち本発明はメタクリル酸メチル(A)50〜90重量
%、架橋性単量体(B)10〜50重量%およびこれらと共
重合可能な共重合性単量体(C)0〜30重量%からなる
単量体混合物(但し、(A)、(B)、(C)の合計は
100重量%である)を、該単量体混合物100重量部に対し
て0.05〜5重量部のアニオン性乳化剤を用い、アスコル
ビン酸、酒石酸およびエルソルビン酸から選ばれる少な
くとも1種の還元剤を過酸化水素に組合せてなるレドツ
クス系重合開始剤により重合終了時における不揮発分濃
度が5〜30重量%となる水媒体中で乳化重合して得られ
る平均粒子径(ただし、平均粒子径は重量平均粒子径
(Dw)および数平均粒子径(Dn)の両方である)が0.01
〜0.1μの範囲で重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子径
(Dn)の商(Dw/Dn)で表わされる粒子径分布が1.2以下
である微粒子重合体およびバインダーを含んでなり、該
微粒子重合体が固型分中0.1〜50重量%の割合であるこ
とを特徴とする滑り性改良材に関するものである。
本発明の滑り性改良材は各種基材、特に透明のフイルム
に塗布成膜させることによつてフイルムの透明性を損な
うことなく、滑り性、ブロツキング性等の性能が改良で
きると共に各種バインダーとの馴みが良いため、使用時
に微粒子が脱落することがなくフイルムの滑り性改良材
として有用である。
尚、本発明における重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子
径(Dn)の商(Dw/Dn)は粒子径分布の程度を表わす尺
度であり、この数値が小さい程粒子径分布が狭いことを
示すものである。
本発明における単量体混合物は前記の通りであるが、メ
タクリル酸メチル(A)は微粒子重合体に特定の平均粒
子径と硬度を与えるために使用する。
その使用量は50〜90重量%であり、この範囲をはずれた
量を用いた場合は、本発明において規定された微粒子重
合体が得られなくなる。
本発明において架橋性単量体(B)としては、たとえば
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート
またはメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリルレ
ートまたはメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、ジアリルフタ
レート、トリアリルシアヌレート等を挙げることがで
き、これらの1種または2種以上を使用することができ
る。特にこれらのうちジビニルベンゼンが最とも好まし
い。架橋性単量体(B)は微粒子重合体に特定の平均粒
子径と粒子径分布を与えるために用いるもので、単量体
混合物中10〜50重量%の範囲内で使用する。架橋性単量
体(B)は更に微粒子重合体をバインダーと混合して用
いる場合の成膜過程において粒子の形状が変形するのを
防止するためにも有効である。架橋性単量体(B)の使
用量が10重量%未満では本発明で規定された平均粒子径
と粒子径分布を満足する微粒子重合体が得られない、ま
た架橋密度も不十分となり加熱乾燥時に粒子が変形した
り、溶剤の種類によつては溶解、膨潤を生じやはり粒子
形状を保つことができなくなる。逆に架橋性単量体
(B)の使用量が50重量%を超える量では、共重合性が
悪くなると共にバインダーとの密着性も低下するので好
ましくない。
共重合可能な共重合性単量体(C)としては、例えばメ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸ターシヤリブチル、メタクリル
酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸オク
チル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−フエ
ノキシエチル、メタクリル酸3−フエニルプロピル等の
アルキル基の炭素数1〜18を有するメタクリル酸エステ
ル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシヤリブチ
ル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリ
ル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸ベンジル等のアルキル基の炭素数1
〜18を有するアクリル酸エステル類;スチレン、α−メ
チルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、
イソプロペニルスチレン、クロルスチレン等のビニル芳
香族類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタ
クリロニトリル、フエニルアクリロニトリル等の不飽和
ニトリル類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルメタクリレート等のヒドロキシ基含有(メ
タ)アクリレート類;グリシジルアクリレート、アリル
グリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;更には
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
フマール酸もしくはそれらの半エステル化合物等の官能
性単量体類が挙げられ、これらの1種または2種以上を
使用することができる。これら共重合可能な共重合性単
量体(C)は微粒子重合体に官能基を導入したり、粒子
の親水性、親油性をコントロールする目的で、必要によ
り単量体混合物中0〜30重量%の範囲で使用される。
本発明で使用される乳化剤はアニオン性乳化剤であるこ
とが必要である。ポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル等で代表されるノニオン性乳化剤では本目的とす
る平均粒子径0.01〜0.1μの範囲でかつ粒子径分布の狭
い微粒子重合体は得られない。アニオン性乳化剤として
は、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム等を挙げることができる。乳化剤
量は所望する平均粒子径により単量体混合物100重量部
に対し0.05〜5重量部の範囲で決められるが、5重量部
を超えて多すぎると粒子の吸水性が大きくなつたり、ま
た分散物が発泡しやすくなり、0.05重量部未満では平均
粒子径が0.01〜0.1μの重合体微粒子が得られない。好
ましくは0.05〜2重量部で使用する。
本発明で用いる重合開始剤は過酸化水素にアスコルビン
酸、酒石酸およびエルソルビン酸から選ばれる少なくと
も1種の還元剤を組合わせてなるレドツクス系重合開始
剤を用いることが必要である。この組合せによるレドツ
クス系開始剤を用いることによつて始めて本発明で規定
された平均粒子径と粒子径分布をもつ微粒子重合体を製
造することができる。過硫酸アンモニウムに代表される
無機過酸化物を開始剤として用いた場合、本発明の目的
とする0.01〜0.1μの平均粒子径を得ようとすると重合
時に多量の凝固物を生じるため好ましくない。開始剤は
過酸化水素および還元剤のそれぞれを水溶液とし連続的
にもしくは断続的に反応系に添加する方法でも、また過
酸化水素の全量を反応系に前もつて加えておき還元剤を
連続的に添加する方法でもよい。
乳化重合は、重合反応が終了した時点の不揮発分濃度が
5〜30重量%となる水媒体中で行なう。5重量%未満の
濃度では不経済であり、逆に30重量%を超える濃度では
重合反応時の安定性に問題が生じる。また、前記規定の
範囲からはずれた濃度での乳化重合は、本発明で規定さ
れた平均粒子径および粒子径分布の微粒子重合体とする
のが困難でもある。
乳化重合するに当つては周知の乳化重合法によればよ
く、例えばモノマー滴下法、プレエマルシヨン法もしく
は一括仕込み重合法によつて行なうことができるが、モ
ノマー滴下法を用いた場合、特に粒子径分布の狭い微粒
子重合体が得られるので好ましい。
本発明の製造方法によつて得られる微粒子重合体は平均
粒子径0.01〜0.1μの範囲で、重量平均粒子径(Dw)と
数平均粒子径(Dn)で表わされる粒子径分布が1.2以
下、好ましくは1.1以下のものであり、このような微粒
子重合体は、前記の如く本発明で規定された特定の条件
下、即ち特定の単量体混合物を特定の乳化剤および特定
の重合開始剤を用いて特定の濃度で乳化重合することに
より得られるのであり、これら条件のうちの一つでも満
たされなかつた場合は本発明に好適な微粒子重合体を得
ることはできない。
本発明において粒子径分布の程度を表わす尺度は重量平
均粒子径(Dw)と数平均粒子径(Dn)の商(Dw/Dn)で
あり、単分散粒子においてはこの値が1となる。粒子径
分布の広さに応じてこの値は大きくなることから単分散
性の目安とすることができる〔室井宗一著、高分子ラテ
ツクスの化学(高分子刊行会)〕平均粒子径は透過型電
顕写真からの測定や動的光散乱粒子径測定機により求め
ることができる。
本発明の滑り性改良材は前記手順により得られる微粒子
重合体およびバインダーを含んでなり、該微粒子重合体
が固型分中0.1〜50重量%の割合のものである。バイン
ダーは微粒子重合体を各種基材表面に固着させるための
成分であり、常温若しくは加熱条件下に皮膜を形成しう
るものであれば制限なく使用することができ、例えばア
クリル系樹脂、アルキド系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニ
ル系樹脂、エポキシ系樹脂およびオレフイン系樹脂等を
挙げることができる。特に、アクリル系樹脂、アルキド
系樹脂およびウレタン系樹脂は微粒子重合体との親和性
や基材としての合成樹脂フイルムへの密着性が優れてお
り、透明性等のフイルムの外観を損なうことなく耐久性
に優れた塗膜を形成するので好ましい。本発明の滑り性
改良材中の微粒子重合体の割合は前記の通りであるが、
滑り性改良材固型分中0.1重量%未満の場合は滑り性の
発現が不充分であり、逆に50重量%を超えて多量の場合
は微粒子重合体の基材への固着力が低下し、使用時に該
微粒子重合体の脱落等の問題を引き起こし易くなるの
で、いずれも好ましくない。
微粒子重合体をバインダーと混合して本発明の滑り性改
良材とするには、種々の方法によることができる。例え
ば水性のバインダーを用いる場合微粒子重合体の分散液
をそのままバインダーの水性液に混合するだけで良い。
バインダーが有機溶剤系の場合には、微粒子重合体分散
液を前もつてスプレードライヤー等で粉末化した後、こ
れをバンインダーの溶剤溶液と混合する方法や微粒子重
合体分散液を有機溶媒に溶媒置換する方法によつて混合
することもできる。
〈発明の効果〉 本発明により滑り性改良材は平均粒子径が0.01〜0.1μ
の範囲で、重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子径(Dn)
の商(Dw/Dn)で表わされる粒子径分布が1.2以下であ
り、粗大粒子を全く含むことなく粒子径が微細かつ均一
であると共に、耐熱性や耐溶剤性にも優れた微粒子重合
体用いてなるものである。したがつて、磁気テープや感
熱転写インクリボンの滑り性付与材等従来からバインダ
ーとの密着性に問題があるにもかかわらず無機微粒子を
使用せざるを得なかつたフイルムやシートの表面改質等
をはじめ、各種基材の滑り性改良の用途に好適に用いる
ことができる。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は
これらの実施例によつて制限されるものではない。尚、
例中の部および%は全て重量による。
実施例1 攪拌機、温度計および冷却管を備えたガラス製1反応
釜に脱イオン水400部およびドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム0.25部を入れ、内温を75℃に保つた。反応
釜内を窒素置換した後、メタクリル酸メチル75部、メタ
クリル酸5部、ジビニルベンゼン(80重量%濃度)20部
からなる単量体混合物の10%と過酸化水素(30重量%濃
度水溶液)0.1部、アスコルビン酸0.1部を各々25部の水
に溶解したレドツクス系開始剤を添加して反応を開始し
た。次いで、反応釜の内温を75℃に保つたまま単量体混
合物の残量、0.5%過酸化水素水溶液225部および0.5%
アスコルビン酸水溶液225部を2時間にわたつて均一に
滴下した。さらに80℃に昇温し2時間反応した後冷却し
た。得られた微粒子重合体(1)の水分散液は固形分1
0.1%であり、透過型電子顕微鏡による倍率10万倍の写
真から求められる微粒子重合体(1)の数平均粒子系0.
0721μ、重量平均粒子系0.0734μであり、Dw/Dn=1.018
であつた。重合中凝集物の発生はほとんど認められなか
つた。
実施例2 実施例1で用いたのと同様な反応釜に脱イオン水400部
およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部を
入れ内温を75℃に保つた。次いで単量体混合物をメタク
リル酸メチル70部およびジビニルベンゼン(80重量%濃
度)30部から成る組成に変更した以外は実施例1と同様
の操作を繰返して重合を行なつた。得られた微粒子重合
体(2)の水分散液は固型分9.9%であり、微粒子重合
体(2)の粒子径は数平均粒子径0.046μ、重量平均粒
子径0.048μ、Dw/Dn=1.05であつた。また動的光散乱法
によつて求めた数平均粒子径は0.069μであり、Dw/Dnは
1.03であつた。
実施例3 実施例2の方法によつて得られた微粒子重合体(2)の
分散液をスプレードライヤーを用いて粉末化した。(乾
燥空気、入口温度160℃、出口温度70℃)この粉末20部
をメチルエチルケトン80部に分散して微粒子重合体
(3)のメチルエチルケトン分散状態での微粒子重合体
(3)の粒子径を動的光散乱法によつて測定したところ
数平均粒子径0.071μであり、凝集物のないことが確認
された。
実施例4〜8 実施例1〜3によつて得られた微粒子重合体(1)〜
(3)の分散液とバインダーとを表1に示す割合で混合
し、本発明による滑り性改良材を得た。各々の滑り性改
良材を厚さ25μの2枚のポリエステルフイルム(東レ
(株)ルミラー )のそれぞれの片面に乾燥膜厚が2μ
となるように塗布乾燥して本発明の滑り性改良材を塗装
したフイルムを得た。得られた2枚のフイルムを滑り性
改良材を塗布した面同志を重ね合わせ、その摩擦係数を
測定した結果を表1にしめす。
尚、摩擦係数の測定は表面測定機(新東科学製)を用い
接触面積63.5mm×63.5mm、荷重1kgの条件で行なつた。
比較例1〜2 実施例4および7において微粒子重合体を用いなかつた
以外は同じ操作をくり返して比較用フイルムを得た。比
較用フイルムを用いて実施例4および7と同様にして摩
擦係数を測定した結果を表1に示すが、測定数値が非常
に大きくなり安定した滑り状態が得られなかつた。
比較例3 撹拌機、冷却器、温度制御装置を備えた1の反応容器
に脱イオン水380部、乳化剤としてドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム1.0部およびジメチルエタノールア
ミン7部を仕込み、撹拌下温度を80℃にしながら溶解
し、これにアゾビスシアノ吉草酸2.5部を脱イオン水50
部とジメチルエタノールアミン1.6部に溶解した後、お
よびスチレン118部、エチレングリコールジメクリレー
ト118部、および2−ヒドロキシエチルアクリレート14
部よりなる混合液を90分を要して滴下し、その後さらに
90分間撹拌を続けた後、不揮発分37%で、透過型電子顕
微鏡による倍率10万倍の写真から求められる数平均粒子
径が46mμでありDw/Dn=1.5である微粒子重合体(4)
分散液が得られた。
比較例4 撹拌機、冷却器、温度制御装置を備えた1の反応容器
に脱イオン水370部、乳化剤としてドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.8部およびジメチルエタノールア
ミン3部を仕込み、撹拌下温度を80℃にしながら溶解
し、これにアゾビスシアノ吉草酸4.5部を脱イオン水45
部とジメチルエタノールアミン4.3部に溶解した液を添
加した。次いで、スチレン60部、メチルメタクリレート
60部、n−ブチルアクリレート90部、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート5部およびエチレングリコールジメク
リレート25部からなる混合液を60分を要して滴下した。
滴下後さらにアゾビスシアノ吉草酸1.5部を脱イオン水1
5部とジメチルエタノールアミン1.4部に溶かしたものを
添加して80℃で60分間撹拌を続け、不揮発分36%で、透
過型電子顕微鏡による倍率10万倍の写真から求められる
数平均粒子径が50mμでありDw/Dn=1.3である微粒子重
合体(5)分散液が得られた。
比較例5〜6 実施例7において、微粒子重合体(3)の代わりに微粒
子重合体(4)(比較例5)、微粒子重合体(5)(比
較例6)を用いたこと以外は同じ操作を繰り返した。結
果を表1に示すが、静摩擦係数および動摩擦係数が実施
例4〜7よりも非常に大きく、滑り性が不十分なもので
あった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸メチル(A)50〜90重量%、
    架橋性単量体(B)10〜50重量%およびこれらと共重合
    可能な共重合性単量体(C)0〜30重量%からなる単量
    体混合物(但し、(A)、(B)、(C)の合計は100
    重量%である)を、該単量体混合物100重量部に対して
    0.05〜5重量部のアニオン性乳化剤を用いアスコルビン
    酸、酒石酸およびエルソルビン酸から選ばれる少なくと
    も1種の還元剤を過酸化水素に組合せてなるレドツクス
    系重合開始剤により重合終了時における不揮発分濃度が
    5〜30重量%となる水媒体中で乳化重合して得られる平
    均粒子径(ただし、平均粒子径は重量平均粒子径(Dw)
    および数平均粒子径(Dn)の両方である)が0.01〜0.1
    μの範囲で重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子径(Dn)
    の商(Dw/Dn)で表わされる粒子径分布が1.2以下である
    微粒子重合体およびバインダーを含んでなり、該微粒子
    重合体が固型分中0.1〜50重量%の割合であることを特
    徴とする滑り性改良材。
JP63045750A 1988-03-01 1988-03-01 滑り性改良材 Expired - Lifetime JPH0747694B2 (ja)

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