JPH0747653B2 - 易滑性ポリアミドフィルムの製造方法 - Google Patents

易滑性ポリアミドフィルムの製造方法

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JPH0747653B2
JPH0747653B2 JP1216623A JP21662389A JPH0747653B2 JP H0747653 B2 JPH0747653 B2 JP H0747653B2 JP 1216623 A JP1216623 A JP 1216623A JP 21662389 A JP21662389 A JP 21662389A JP H0747653 B2 JPH0747653 B2 JP H0747653B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアミドフィルムの製造方法に関する。
詳しくは、スリップ性の改良されたポリアミドフィルム
を製造する方法に関する。
(従来の技術) ポリアミドの2軸延伸フィルムは機械的特性、光学的特
性、熱的特性、バリヤー性はもちろんの事、耐摩耗性、
耐衝撃性及び耐ピンホール性に優れることから食品包装
分野を中心に広く用いられている。
しかしながら、ポリアミドフィルムはポリアミド樹脂自
体の特性から吸湿性が高いため、フィルムの2次加工時
においてスリップ性の低下に起因する様々な問題を引き
起こしている。
従来より上記欠点を改善するために、酸化珪素等の無機
微粉末をポリアミドフィルムへ添加する方法、あるいは
アルキレンビスアミド等の有機化合物を添加する方法等
が検討されてきた。なかでも、アルキレンビスアミド等
の有機化合物を添加する方法は、酸化珪素等の無機微粉
末を添加する方法に比べフィルムの透明性の低下を生ず
る事なく、フィルムにスリップ性を付与できるという点
で優れている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のアルキレンビスアミドはその融点
がポリアミドに較べて通常50℃以上低く、またその溶融
粘度も小さいことからシートへの押し出し成形時に直接
添加することは、押出機でアルキレンビスアミドが早く
溶融し喰い込み安定性を著しく阻害し困難であることか
ら、通常アルキレンビスアミドのマスターペレットを製
造し、これをシートへの成形加工時に所定量添加する方
法が用いられている。しかしながら、アルキレンビスア
ミドはその分解開始温度がポリアミドの融点に近く、上
記のようなマスターペレットを製造する方法では、加工
の過程での分解開始温度近傍での熱履歴が長時間となる
ために、溶融時におけるアルキレンビスアミドの熱分解
によるポリアミド樹脂との相溶性の低下に起因する透明
性の低下、あるいは機械的特性の低下、またマスターペ
レットの乾燥時における着色等様々な問題を有してい
た。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、この様な問題点を改善するために鋭意検
討の結果、特定の融点及び分解開始温度を有するアルキ
レンビスアミドを自己発熱型の攪拌機により、特定の温
度条件下でポリアミド樹脂ペレットに添着することによ
りマスターペレットを製造し、これを用いてポリアミド
シートを溶融成形することにより、押出機での安定押し
出しが可能で、かつ加工時のアルキレンビスアミドの熱
履歴を大幅に短くすることにより、上記問題点が改善さ
れることを見い出し本発明に到達したのである。
すなわち、本発明はポリアミド樹脂にアルキレンビスア
ミドを添加し、これを溶融押し出しし、シートとなし、
ついで2軸延伸するポリアミド延伸フイルムの製造方法
において、ポリアミドペレットと、融点がポリアミド樹
脂の融点よりも50℃以上低く、かつ分解開始温度Td
(℃)がTm−30℃<Td<Tm+30℃〔Tm(℃)はポリアミ
ド樹脂の融点である。〕であるアルキレンビスアミドを
自己発熱型の撹拌機に投入し、高速で撹拌し、アルキレ
ンビスアミドの融点以上で融点よりも50℃以上高くない
温度に上昇させることによりアルキレンビスアミドをポ
リアミド樹脂のペレットに添着し、これを用いてシート
を製造することを特徴とする易滑性ポリアミドフィルム
の製造方法を要旨とするものである。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアミドとは、その分子内にアミド結合−CO
NH−を有する線状高分子化合物であり、ポリカプロラク
タム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイ
ロン610)、ポリアミノウンデカン酸(ナイロン11)、
ポリラウリンラクタム(ナイロン12)及びそれらの共重
合物等が含まれる。特に本発明に好適なポリアミドとし
ては、ポリカプロラクタム(ナイロン6)及びポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)を挙げることが出
来る。
また本発明のアルキレンビスアミドとは、アルキレンビ
スアミドと脂肪族カルボン酸とから生成され、その融点
がポリアミド樹脂の融点よりも50℃以上低く、かつその
分解開始温度TdがTm−30℃<Td<Tm+30℃(ここでTmは
ポリアミド樹脂の融点である。)で示される範囲にある
ビスアミドである。ポリアミド樹脂の融点よりも50℃以
上低くない融点を有するアルキレンビスアミドについて
は、ポリアミド樹脂の成形加工時に直接添加する方法を
用いることが可能であり、特に本発明の方法による必要
はない。また、分解開始温度Tdがポリアミド樹脂の融点
Tmよりも30℃以上低いアルキレンビスアミドでは、本発
明の方法を用いてもシートへの成形加工時のアルキレン
ビスアミドの熱分解が著しく、本発明を達成することが
出来ない。
一方、分解開始温度Tdがポリアミド樹脂の融点Tmよりも
30℃以上高くアルキレンビスアミドについてはマスター
ペレットによる方法を適用することが可能であり、特に
本発明の方法を用いる必要はない。この様なアルキレン
ビスアミドの中から特に本発明に好適なアルキレンビス
アミドを具体的に例示するならば、エチレンビスステア
リン酸アミドとヘキサメチレンビスベヘン酸アミドを挙
げることが出来る。
また、本発明のアルキレンビスアミドの添加量は該フィ
ルム中に0.02WT%〜1WT%、好ましくは0.05WT%〜0.5WT
%である。アルキレンビスアミドの添加量が0.02WT%よ
りも少ないと本発明の目的とするスリップ性が得られな
い。また、アルキレンビスアミドの添加量が1wt%より
も多いと、目的とするスリップ性は得られるもののフィ
ルムが2次加工の工程で要求される接着性が実用に耐え
ない程度にまで低下する。
次ぎに、アルキレンビスアミドを自己発熱型の攪拌機に
よりポリアミド樹脂ペレットに添着する方法について説
明する。
まず、本発明の自己発熱型の混合機とは、高速で回転す
る攪拌混合翼を有するタンクより構成されており、タン
クの容積に対して一定の割合の樹脂ペレットと一定量の
アルキレンビスアミドを該タンク内に投入し、攪拌混合
翼を特定の速度で回転させることにより、該樹脂ペレッ
トとアルキレンビスアミドとを攪拌混合し、生じる樹脂
の摩擦熱によりアルキレンビスアミドを樹脂に溶融添着
せしめることを特徴とする混合機である。
本発明の自己発熱型の混合機の容積に対する樹脂の体積
の割合は10%〜70%、好ましくは20%〜50%である。混
合機の容積に対する樹脂の体積の割合が10%より小さい
と攪拌混合を行なっても樹脂の発熱が不十分となり、ア
ルキレンビスアミドの樹脂への添着が行なわれない。一
方、混合機の容積に対する樹脂の体積の割合が70%を越
えると、アルキレンビスアミドの樹脂への均一な添着お
よび樹脂の発熱温度のコントロールが難しくなるととも
に、攪拌混合翼への負荷が大きくなりすぎるためオーバ
ーロード等のトラブルを生じ易い。
また、本発明の攪拌混合翼の回転速度は300回転/分〜3
000回転/分、好ましくは700回転/分〜2000回転/分で
ある。攪拌混合翼の回転速度が300回転/分より低いと
攪拌混合を行なっても樹脂の発熱が不十分となり、アル
キレンビスアミドの樹脂への添着が行なわれない。一
方、攪拌混合翼の回転速度が3000回転/分を越えると樹
脂の発熱温度のコントロールが難しくなるとともに、攪
拌混合翼への負荷が大きくなりすぎるためオーバーロー
ド等のトラブルを生じ易い。
また、該混合機により樹脂とともに攪拌混合されるアル
キレンビスアミドの混合機への投入量は、該ポリアミド
樹脂に対して5WT%以下、好ましくは3WT%以下である。
アルキレンビスアミドの投入量が5WT%を越えると、ポ
リアミド樹脂に添着されないアルキレンビスアミドの固
形物が形成されるため、押出機によりシートに成形加工
する際にトラブルの原因となる。
さらに本発明の方法では、特に摩擦熱による発熱温度は
該アルキレンビスアミドの融点より50℃以上高くない温
度でなければならない。発熱温度が該アルキレンビスア
ミドの融点より50℃以上高くなるとアルキレンビスアミ
ドの分解温度近傍で長時間の熱履歴を受けることにな
り、マスターペレットによる方法と同様にアルキレンビ
スアミドの熱分解に起因して、ポリアミド樹脂との相溶
性の低下に起因するフィルムの透明性の低下等の問題が
生ずる。
この様にして得られたアルキレンビスアミドが添着され
たポリアミド樹脂のペレットは、アルキレンビスアミド
の融点以下の攪拌されながら冷却されなければならな
い。アルキレンビスアミドの融点以下に冷却する事なく
該ペレットを押し出し成形加工に用いると、スクリュー
への巻き付き等によるトラブルを生じる。また、該ペレ
ットを攪拌する事なくアルキレンビスアミドの融点以下
に冷却するとペレットのブロッキングが起こり、押し出
し成形加工に使用できなくなる。
また、アルキレンビスアミドが添着されたポリアミド樹
脂ペレットの冷却方法は特に限定するものではないが、
自己発熱型の混合機でアルキレンビスアミドが樹脂に添
着する温度まで攪拌混合した後、引続き樹脂の摩擦熱に
よる温度上昇が生じない程度にまで回転数を落として該
アルキレンビスアミドの融点以下になるまで冷却する方
法、冷却装置が装備された自己発熱型の混合機でアルキ
レンビスアミドが樹脂に添着する温度まで攪拌混合した
後、引続き冷却装置を作動させながら連続的に攪拌しア
ルキレンビスアミドの融点以下になるまで冷却する方
法、あるいは自己発熱型の混合機でアルキレンビスアミ
ドのポリアミド樹脂への添着を完了した後、新たに冷却
手段を備えた攪拌混合機に該ペレットを導入し、所定の
温度まで冷却する方法等を用いることが出来る。
この様にして得られたペレットは単独でシートへの押し
出し成形加工に用いることも出来るし、あるいはアルキ
レンビスアミドのシート中の濃度が所定量になるように
アルキレンビスアミドが添着されていないペレットで希
釈して押し出し成形加工に用いてもよい。また、本発明
では目的に応じてアルキレンビスアミドに無機微粉末を
併用して用いてもよい。
本発明のアルキレンビスアミドを含むポリアミド樹脂は
通常のポリアミドの製膜方法、例えばT−ダイ法、イン
フレーション法等によりシート化できる。
この様にして得られたシートは逐次または同時2軸延伸
される。延伸の温度は通常のポリアミドフィルムの延伸
温度とほぼ同様の温度で行なうことが出来るが、必要に
応じて変更した温度で行なってもかまわない。また延伸
倍率は必要に応じて縦方向に1.2〜6倍、横方向に1.2〜
6倍の範囲で行なうことが出来る。
こうして延伸されたフィルムは必要に応じて通常のポリ
アミドの熱処理条件で熱処理される。
(作用) 本発明によると、アルキレンビスアミドを自己発熱型の
混合機によりポリアミド樹脂に添着し、これを用いて押
し出し成形によりシート化することにより、押し出し時
の喰い込み安定性に優れ、かつアルキレンビスアミドの
熱分解に起因する様々なトラブルを生ずる事なくスリッ
プ性に優れたポリアミドフィルムを製造することが出来
る。
この理由は、自己発熱型の混合機によりアルキレンビス
アミドをポリアミド樹脂に添着し、これを押し出し成形
に用いることにより、押し出し時にアルキレンビスアミ
ドをそのまま添加するドライブレンド法のようにスクリ
ューへの巻き付き等による喰い込み不良が生じないこ
と、また練込みマスター法のように高温下で長時間熱履
歴を受けることがないため、アルキレンビスアミドの熱
分解が起こりにくい事によるものと考えられる。
(実施例) まず、本発明における特性値の測定方法について説明す
る。
融点 島津製作所製のDSC(示差走査熱量計)装置DT−40を用
いて、アルキレンビスアミド粉末を窒素気流中、10℃/m
inの速度で加熱昇温した場合に得られる熱量曲線におけ
る結晶融解ピークの温度をその値とした。
分解開始温度 パーキンエルマー社製のTGA(熱重量分析)装置Deltaを
用いて、アルキレンビスアミド粉末を窒素気流中、10℃
/minの速度で加熱昇温した場合に得られる減量曲線にお
ける減量開始温度をその値とした。
スリップ性 30φの円筒に幅50mmのフィルムを140度の抱き角になる
ように接触させ、一端に1Kgの加重を掛け、他端を島津
製作所のオートグラフで500mm/minの速度で引っ張った
際に発生する張力より次式で求められるオイラーの摩擦
係数をその特性値とした。
但し、μS:オイラーの摩擦係数 θ:140/360×2π T0:1Kg T1:発生する張力(Kg) 透明性(曇価) JIS−K−6714法により測定した。
喰い込み安定性 シリンダー温度が260℃に設定された一軸押出機で押し
出した際の押し出し開始後6時間の間に発生する喰い込
み不良(吐出むら)の発生回数で示した。
本発明をより理解し易くするために、比較例及び実施例
を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。ここで使用するアルキレンビ
スアミドを第1表に例示する。
比較例1 96%濃硫酸中で25℃で測定した相対粘度3.0のポリカプ
ロラクタム(融点220℃)を260℃でT−ダイより溶融押
し出しし、30℃のドラム上で冷却して173μmの未延伸
フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3
倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さらにこれ
を200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フィルムを
得た。
比較例2 比較例1のポリカプロラクタム99.9WT%と第1表のエチ
レンビスラウリル酸アミド(アルキレンビスアミドA)
0.1WT%を混合(ドライブレンド法)し、260℃でT−ダ
イより溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷却して173
μmの未延伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦
方向に3.3倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さ
らにこれを200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フ
ィルムを得た。
比較例3 比較例1のポリカプロラクタム99WT%と比較例2のアル
キレンビスアミドA1WT%を混合し、250℃に設定した押
出機で溶融混練しペレット化した(マスターペレット
法)。次いでこのペレット10WT%と比較例1のポリカプ
ロラクタム90WT%を混合し、260℃でT−ダイより溶融
押し出しし、30℃のドラム上で冷却して173μmの未延
伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3
倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さらにこれ
を200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フィルムを
得た。
実施例1 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと比較例
2のアルキレンビスアミドA400gを150リットルの容積を
有する本発明の自己発熱型の混合機である(株)カワタ
社製のスーパーミキサーに投入し、攪拌混合翼の速度14
00回転/分で樹脂の温度が160℃の温度になるまで攪拌
混合した。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置のついた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が100℃になるまで攪拌しな
がら冷却した(添着法)。こうして得られたエチレンビ
スラウリン酸アミド1WT%が添着されたペレット10WT%
と比較例1のポリカプロラクタム90WT%を混合し、260
℃でT−ダイより溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷
却して173μmの未延伸フィルムを得た。続いてこのフ
ィルムを縦方向に3.3倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸
延伸し、さらにこれを200℃で10秒間熱処理し15μmの
2軸延伸フィルムを得た。
実施例2 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと第1表
のエチレンビスステアリン酸アミド(アルキレンビスア
ミドB)400gを150リットルの容積を有する本発明の自
己発熱型の混合機である(株)カワタ社製のスーパーミ
キサーに投入し、攪拌混合翼の速度1400回転/分で樹脂
の温度が150℃の温度になるまで攪拌混合した。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置のついた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が100℃になるまで攪拌しな
がら冷却した。こうして得られたエチレンビスラウリン
酸アミド1WT%が点着されたペレット10WT%と、比較例
1のポリカプロラクタム90WT%を混合し、260℃でT−
ダイより溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷却して17
3μmの未延伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを
縦方向に3.3倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、
さらにこれを200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸
フィルムを得た。
比較例4 比較例1のポリカプロラクタム99.9WT%と実施例2のア
ルキレンビスアミドB0.1WT%を混合し、260℃でT−ダ
イより溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷却して173
μmの未延伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦
方向に3.3倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さ
らにこれを200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フ
ィルムを得た。
比較例5 比較例1のポリカプロラクタム99WT%と実施例2のアル
キレンビスアミドB1WT%を混合し、250℃に設定した押
出機で溶融混練しペレット化した。
次いでこのペレット10WT%と比較例1のポリカプロラク
タム90WT%を混合し、260℃でT−ダイより溶融押し出
しし、30℃のドラム上で冷却して173μmの未延伸フィ
ルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3倍、横
方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さらにこれを200℃
で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フィルムを得た。
実施例3 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと第1表
のヘキサメチレンビスベヘン酸アミド(アルキレンビス
アミドC)400gを150リットルの容積を有する本発明の
自己発熱型の混合機である(株)カワタ社製のスーパー
ミキサーに投入し、攪拌混合翼の速度1400回転/分で樹
脂の温度が150℃の温度になるまで攪拌混合した。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置のついた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が45℃になるまで攪拌しなが
ら冷却した。こうして得られたヘキサメチレンベヘン酸
アミド1WT%が添着されたペレット10WT%と比較例1の
ポリカプロラクタム90WT%を混合し、260℃でT−ダイ
より溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷却して173μ
mの未延伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方
向に3.3倍、横方向に3.5倍80℃で同時2軸延伸し、さら
にこれを200℃で10秒間熱処理し15μmの2軸延伸フィ
ルムを得た。
以上の比較例及び実施例のフィルムの特性値を第2表に
示した。
この表から明らかなように、本発明のフィルムのみがス
リップ性、透明性、喰い込み安定性に優れる。
〈発明の効果〉 本発明の方法によると、従来のドライブレンド法が有し
ていた喰い込み安定性の問題、またマスターペレット法
が有していた透明性の低下等の問題が改善され、スリッ
プ性および透明性に優れた易滑性ポリアミドフィルムを
優れた操業安定性のもとに提供することが可能となっ
た。
また、本発明の方法は、マスターペレット法のように余
分な溶融成形加工および乾燥工程を必要としないため上
記のような優れたフィルムを安価に製造することが可能
であり、その経済的効果も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂にアルキレンビスアミドを
    添加し、これを溶融押し出しし、シートとなし、ついで
    2軸延伸するポリアミド延伸フイルムの製造方法におい
    て、ポリアミドペレットと、融点がポリアミド樹脂の融
    点よりも50℃以上低く、かつ分解開始温度Td(℃)がTm
    −30℃<Td<Tm+30℃〔Tm(℃)はポリアミド樹脂の融
    点である。〕であるアルキレンビスアミドを自己発熱型
    の撹拌機に投入し、高速で撹拌し、アルキレンビスアミ
    ドの融点以上で融点よりも50℃以上高くない温度に上昇
    させることによりアルキレンビスアミドをポリアミド樹
    脂のペレットに添着し、これを用いてシートを製造する
    ことを特徴とする易滑性ポリアミドフィルムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】アルキレンビスアミドがエチレンビスステ
    アリン酸アミド及び/又はヘキサメチレンビスベヘン酸
    アミドであることを特徴とする請求項(1)記載の易滑
    性ポリアミドフイルムの製造方法。
JP1216623A 1989-08-22 1989-08-22 易滑性ポリアミドフィルムの製造方法 Expired - Lifetime JPH0747653B2 (ja)

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