JPH0645706B2 - 帯電防止性ポリアミドフィルムの製造方法 - Google Patents

帯電防止性ポリアミドフィルムの製造方法

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JPH0645706B2
JPH0645706B2 JP21383389A JP21383389A JPH0645706B2 JP H0645706 B2 JPH0645706 B2 JP H0645706B2 JP 21383389 A JP21383389 A JP 21383389A JP 21383389 A JP21383389 A JP 21383389A JP H0645706 B2 JPH0645706 B2 JP H0645706B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリアミドフィルムの製造方法に関する。
詳しくは、帯電防止性の改良されたポリアミドフィルム
を製造する方法に関する。
(従来の技術) ポリアミドの二軸延伸フィルムは機械的特性、光学的特
性、熱的特性、バリヤー性はもちろんの事、耐摩耗性、
耐衝撃性及び耐ピンホール性に優れることから食品包装
分野を中心に広く用いられている。
しかしながら、ポリアミドフィルムはポリアミド樹脂自
体が高度な電気絶縁性を有していることから極めて帯電
し易く、静電気の発生、蓄積により様々な問題を引き起
こしている。
従来より上記欠点を改善するために帯電防止剤をポリア
ミドフィルムへ添加する方法が検討されており、中でも
ポリエチレングリコールあるいはスルホン酸金属塩誘導
体は優れた帯電防止性改良効果に加え比較的ポリアミド
樹脂との相溶性に優れるため広く用いられている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、帯電防止剤は通常その融点がポリアミド
樹脂に較べて 100℃以上低く、またその溶融粘度も小さ
いことからシートへの成形加工時に直接添加すること
は、押出機で帯電防止剤が早く溶融し喰い込み安定性を
著しく阻害し、困難であった。従って、通常帯電防止剤
のマスターペレットを製造し、これをシートへの成形加
工時に所定量添加する方法が用いられている。しかしな
がら、この様な方法では、加工の過程でのポリアミドの
融点以上の熱覆歴が長時間となるために、溶融時におけ
る帯電防止剤の熱分解によるポリアミド樹脂との相溶性
の低下に起因するフィルムの透明性の低下、製膜時のダ
イからのスジの発生あるいはマスターペレットの乾燥時
における着色等様々な問題を有していた。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、この様な問題点を改善するために鋭意検
討の結果、特定の凝固点を有する帯電防止剤を自己発熱
型の混合機により特定の温度条件下でポリアミド樹脂ペ
レットに添着し、これを用いてポリアミドシートを溶融
成形することにより、押出機での安定押し出しが可能
で、かつ加工時の帯電防止剤の熱覆歴を大幅に短くする
ことにより、上記問題点が改善されることを見い出し本
発明に到達したのである。
すなわち、本発明はポリアミド樹脂に帯電防止剤を添加
し、これを溶融押し出しし、シートとなし、ついで二軸
延伸するポリアミド延伸フィルムの製造方法において、
40℃以上、かつポリアミド樹脂の融点より100 ℃以上低
い凝固点を有する帯電防止剤を自己発熱型の混合機を用
いて、その凝固点より 100℃以上高くない温度に発熱さ
せることによりポリアミド樹脂のペレットに添着し、こ
れを用いてシートを製造することを特徴とする帯電防止
性ポリアミドフィルムの製造方法を要旨とするものであ
る。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリアミドとは、その分子内にアミド結合−C
ONH−を有する線状高分子化合物であり、ポリカプロ
ラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミ
ド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナ
イロン610 )、ポリアミノウンデカン酸(ナイロン1
1)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)及びそれら
の共重合物などが含まれる。特に本発明に好適なポリア
ミドとしては、ポリカプロラクタム(ナイロン6)及び
ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)を挙げる
ことが出来る。
また本発明の帯電防止剤であるが、まずその凝固点は40
℃以上、かつポリアミド樹脂の融点より100 ℃以上低い
温度である。凝固点が40℃より低いと、帯電防止剤を自
己発熱型の混合機でポリアミド樹脂のペレットに添着さ
せても、帯電防止剤の凝固点が低すぎるために、添着ペ
レットを押し出し成形に用いる際にスクリューへの巻き
付き等により喰い込み安定性が損なわれる。一方、凝固
点がポリアミド樹脂の融点よりも 100℃以上低くない場
合には、ポリアミド樹脂の成形加工時に直接添加する方
法を適用することが可能であり、特に本発明の方法によ
る必要はない。
本発明に好ましい帯電防止剤としては、スルホン酸塩
基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン
酸塩基を有する陰イオン性の帯電防止剤、親水基として
4級アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基、ポリエチレ
ンポリアミン基を有する陽イオン性の帯電防止剤、親水
基としてアミノアルコール基、グリセリン基、ソルビト
ール基、多価アルコール基、ポリエチレングリコール基
を有する非イオン性の帯電防止剤及び親水基としてアミ
ノ酸基、ベタイン基、スルホベタイン基、アミノ硫酸エ
ステル基を有する両性帯電防止剤等の中から40℃以上、
かつ用いるポリアミド樹脂の融点よりも 100℃以上低い
凝固点を有するものを挙げることが出来る。また特に好
ましい帯電防止剤としては、ポリエチレングリコール及
び/又はスルホン酸金属塩誘導体を挙げることが出来
る。
上記ポリエチレングリコールとは OH(CH2CH2O)nHの高分
子化合物であり、その重合度nは10〜500 、好ましくは
50〜 300である。重合度が10より小さいとポリアミドと
の相溶性が悪くなり、得られるフィルムの外観が著しく
損なわれる。また、重合度が 500より大きいと、得られ
るフィルムについて目的とする帯電防止効果が得られな
くなる。
またスルホン酸金属塩誘導体とはR−SOMe, のような構造をもつ化合物である。ここでRは炭素数8
〜20のアルキル基であり、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシルが挙げられる。ま
た、Me はアルカリ金属またはアルカリ土類金属であ
り、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バ
リウム、マグネシウムを挙げることが出来る。
このようなスルホン酸金属塩誘導体はその1種を単独で
用いてもよいが、通常は炭素数の異なるアルキル基を有
する複数のスルホン酸金属塩誘導体からなる混合物が使
用される。また、本発明の帯電防止剤の添加量は、該フ
ィルム中に0.05WT%〜3WT%、好ましくは 0.1WT%〜2
WT%である。添加量が0.05WT%よりも少ない場合には、
本発明の方法により製造しても十分な帯電防止効果が得
られず、また3WT%よりも多い場合には得られるフィル
ムの透明性や機械的性質が損なわれる。
次ぎに、帯電防止剤を自己発熱型の混合機によりポリア
ミド樹脂ペレットに添着する方法について説明する。
まず、本発明の自己発熱型の混合機とは、高速で回転す
る攪拌混合翼を有するタンクより構成されており、タン
クの容積に対して一定の割合の樹脂ペレットと一定量の
帯電防止剤を該タンク内に投入し、攪拌混合翼を特定の
速度で回転させることにより、該樹脂ペレットと帯電防
止剤とを攪拌混合し、生じる樹脂の摩擦熱により帯電防
止剤を樹脂に溶融添着せしめることを特徴とする混合機
である。
本発明の自己発熱型の混合機の容積に対する樹脂の体積
の割合は10%〜70%、好ましくは20%〜50%である。混
合機の容積に対する樹脂の体積の割合が10%より小さい
と、攪拌混合を行なっても樹脂の発熱が不十分となり帯
電防止剤の樹脂への添着が行なわれない。一方、混合機
の容積に対する樹脂の体積の割合が70%を越えると、帯
電防止剤の樹脂への均一な添着および樹脂の発熱温度の
コントロールが難しくなるとともに、攪拌混合翼への負
荷が大きくなりすぎるためオーバーロード等のトラブル
を生じ易い。また、本発明の攪拌混合翼の回転速度は 3
00回転/分〜3000回転/分、好ましくは 700回転/分〜
2000回転/分である。攪拌混合翼の回転速度が 300回転
/分より低いと攪拌混合を行なっても樹脂の発熱が不十
分となり、帯電防止剤の樹脂への添着が行なわれない。
一方、攪拌混合翼の回転速度が3000回転/分を越えると
樹脂の発熱温度のコントロールが難しくなるとともに、
攪拌混合翼への負荷が大きくなりすぎるためオーバーロ
ード等のトラブルを生じ易い。
また、該混合機により樹脂とともに攪拌混合される帯電
防止剤の混合機への投入量は、該ポリアミド樹脂に対し
て10WT%以下、好ましくは7WT%以下である。
帯電防止剤の投入量が10WT%を越えると、ポリアミド樹
脂に添着されない帯電防止剤の固形物が形成されるた
め、押出機によりシートに成形加工する際にトラブルの
原因となる。
さらに本発明の方法では、特に摩擦熱による発熱温度は
該帯電防止剤の凝固点より 100℃以上高くない温度でな
ければならない。発熱温度が該帯電防止剤の凝固点より
100℃以上高くなると高温下で長時間の熱覆歴を受ける
ことになり、マスターペレットによる方法と同様に帯電
防止剤の熱分解に起因して、ポリアミド樹脂との相溶性
の低下に起因するフィルムの透明性の低下、製膜時のダ
イからのスジの発生等の問題が生ずる。
この様にして得られた帯電防止剤が添着されたポリアミ
ド樹脂のペレットは、帯電防止剤の凝固点以下に攪拌さ
れながら冷却されなければならない。帯電防止剤の凝固
点以下に冷却する事なく該ペレットを押し出し成形加工
に用いると、スクリューへの巻き付き等によるトラブル
を生じる。また、該ペレットを攪拌する事なく該帯電防
止剤の凝固点以下に冷却するとペレットのブロッキング
が起こり、押し出し成形加工に使用できなくなる。
また、該帯電防止剤が添着されたポリアミド樹脂ペレッ
トの冷却方法は特に限定するものではないが、自己発熱
型の混合機で帯電防止剤が樹脂に添着する温度まで攪拌
混合した後、引続き樹脂の摩擦熱による温度上昇が生じ
ない程度にまで回転数を落として、該帯電防止剤の凝固
点以下になるまで冷却する方法、冷却装置が装備された
自己発熱型の混合機で帯電防止剤が樹脂に添着する温度
まで攪拌混合した後、引続き冷却装置を作動させながら
連続的に攪拌し、帯電防止剤の凝固点以下になるまで冷
却する方法、あるいは自己発熱型の混合機で帯電防止剤
のポリアミド樹脂への添着を完了した後、新たに冷却手
段を備えた攪拌混合機に、該ペレットを導入し所定の温
度まで冷却する方法等を用いることが出来る。
この様にして得られたペレットは単独でシートへの押し
出し成形加工に用いることも出来るし、あるいは帯電防
止剤のシート中の濃度が所定量になるように帯電防止剤
が添着されていないペレットで希釈して押し出し成形加
工に用いてもよい。
本発明の帯電防止剤を含むポリアミド樹脂は通常のポリ
アミドの製膜方法、例えばT−ダイ法、インフレーショ
ン法等によりシート化できる。
この様にして得られたシートは逐次または同時二軸延伸
される。延伸の温度は通常のポリアミドフィルムの延伸
温度とほぼ同様の温度で行なうことが出来るが、必要に
応じて変更した温度で行なってもかまわない。また延伸
倍率は必要に応じて縦方向に1.2 〜6倍、横方向に1.2
〜6倍の範囲で行なうことが出来る。
こうして延伸されたフィルムは必要に応じて通常のポリ
アミドの熱処理条件で熱処理される。
(作用) 本発明によると、帯電防止剤を自己発熱型の混合機によ
りポリアミド樹脂に添着し、これを用いて押し出し成形
によりシート化することにより、押し出し時の喰い込み
安定性に優れ、かつ帯電防止剤の熱分解に起因する様々
なトラブルを生ずる事なく帯電防止性に優れたポリアミ
ドフィルムを製造することが出来る。
この理由は、自己発熱型の混合機により帯電防止剤をポ
リアミド樹脂に添着し、これを押し出し成形に用いるこ
とにより、押し出し時に帯電防止剤をそのまま添加する
ドライブレンド法のようにスクリューへの巻き付き等に
よる喰い込み不良が生じないこと、また練込みマスター
法のように高温下で長時間熱覆歴を受けることがないた
め帯電防止剤の熱分解が起こりにくい事によるものと考
えられる。
(実施例) まず、本発明における特性値の測定方法について説明す
る。
凝固点 JIS−K0065法により測定した。
オネストメーター半減期(帯電防止性) 穴戸商会社製のスタチックオネストメーターを用い、20
℃、40%RHにおける帯電圧の半減期の値で示した。な
お、付与電圧は10KVであり、試料の上15mmより行っ
た。
透明性(曇価) JIS−K−6714法により測定した。
喰い込み安定性 シリンダー温度が 260℃に設定された一軸押出機で押し
出した際の押し出し開始後6時間の間に発生する喰い込
み不良(吐出むら)の発生回数で示した。
T−ダイよりのスジの発生 260 ℃でT−ダイより押し出した際の押し出し開始後6
時間の間に発生するT−ダイ(1200mm幅)の全幅当りの
スジの本数で示した。
本発明をより理解し易くするために、比較例及び実施例
を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。第1表に市販の帯電防止剤を
例示する。
比較例1 96%濃硫酸中で25℃で測定した相対粘度3.0 のポリカプ
ロラクタム(融点 220℃)を 260℃でT−ダイより溶融
押し出しし、30℃のドラム上で冷却して 173μmの未延
伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3
倍、横方向に3.5 倍80℃で同時二軸延伸し、さらにこれ
を 200℃で10秒間熱処理し15μmの二軸延伸フィルムを
得た。
比較例2 比較例1のポリカプロラクタム99.6WT%と本発明の帯電
防止剤であるドデシルスルホン酸ナトリウム塩(帯電防
止剤A)0.4 WT%を混合(ドライブレンド法)し、 260
℃でT−ダイより溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷
却して 173μmの未延伸フィルムを得た。続いてこのフ
ィルムを縦方向に3.3 倍、横方向に3.5 倍80℃で同時二
軸延伸し、さらにこれを 200℃で10秒間熱処理し15μm
の二軸延伸フィルムを得た。
比較例3 比較例1のポリカプロラクタム98WT%と比較例2の帯電
防止剤A2WT%を混合し、 250℃に設定した押出機で溶
融混練しペレット化した(マスターペレット法)。次い
でこのペレット20WT%と比較例1のポリカプロラクタム
80WT%を混合し260 ℃でT−ダイより溶融押し出しし、
30℃のドラム上で冷却して 173μmの未延伸フィルムを
得た。
続いてこのフィルムを縦方向に3.3 倍、横方向に3.5 倍
80℃で同時二軸延伸し、さらにこれを200℃で10秒間熱
処理し15μmの二軸延伸フィルムを得た。
実施例1 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと比較例
2の帯電防止剤A800gを 150リットルの容積を有する本
発明の自己発熱型の混合機である(株)カワタ社製のス
ーパーミキサーに投入し、攪拌混合翼の速度1400回転/
分で樹脂の温度が160℃の温度になるまで攪拌混合し
た。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置の付いた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が 100℃になるまで攪拌しな
がら冷却した(添着法)。こうして得られたドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム塩2WT%が添着されたペレ
ット20WT%と、比較例1のポリカプロラクタム80WT%を
混合し、 260℃でT−ダイより溶融押し出しし、30℃の
ドラム上で冷却して 173μmの未延伸フィルムを得た。
続いてこのフィルムを縦方向に3.3 倍、横方向に3.5 倍
80℃で同時二軸延伸し、さらにこれを200℃で10秒間熱
処理し15μmの二軸延伸フィルムを得た。
実施例2 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと本発明
のスルホン酸金属塩誘導体である市販のケミスタット3
033(三洋化成社製)(帯電防止剤B)800gを 150リ
ットルの容積を有する本発明の自己発熱型の混合機であ
る(株)カワタ社製のスーパーミキサーに投入し、攪拌
混合翼の速度1400回転/分で樹脂の温度が 150℃の温度
になるまで攪拌混合した。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置の付いた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が 100℃になるまで攪拌しな
がら冷却した。こうして得られたケミスタット303
3、2WT%が添着されたペレット20WT%と、比較例1の
ポリカプロラクタム80WT%を混合し、 260℃でT−ダイ
より溶融押し出しし、30℃のドラム上で冷却して 173μ
mの未延伸フィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方
向に3.3 倍、横方向に3.5 倍80℃で同時二軸延伸し、さ
らにこれを 200℃で10秒間熱処理し15μmの二軸延伸フ
ィルムを得た。
比較例4 比較例1のポリカプロラクタム99.5WT%と本発明のポリ
エチレングリコールである市販のPEG−6000(第
一工業製薬社製)(帯電防止剤C)0.5 WT%を混合し、
260℃でT−ダイより溶融押し出しし、30℃のドラム上
で冷却して 173μmの未延伸フィルムを得た。続いてこ
のフィルムを縦方向に3.3 倍、横方向に3.5 倍80℃で同
時二軸延伸し、さらにこれを 200℃で10秒間熱処理し15
μmの二軸延伸フィルムを得た。
比較例5 比較例1のポリカプロラクタム97.5WT%と比較例4の帯
電防止剤C 2.5WT%を混合し、 250℃に設定した押出機
で溶融混練しペレット化した。
次いでこのペレット20WT%と比較例1のポリカプロラク
タム80WT%を混合し、 260℃でT−ダイより溶融押し出
しし、30℃のドラム上で冷却して173 μmの未延伸フィ
ルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3 倍、横
方向に3.5 倍80℃で同時二軸延伸し、さらにこれを 200
℃で10秒間熱処理し15μmの二軸延伸フィルムを得た。
実施例3 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと、比較
例4の帯電防止剤C1Kgを 150リットルの容積を有する
本発明の自己発熱型の混合機である(株)カワタ社製の
スーパーミキサーに投入し、攪拌混合翼の速度1400回転
/分で樹脂の温度が100℃の温度になるまで攪拌混合し
た。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置の付いた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が45℃になるまで攪拌しなが
ら冷却した。こうして得られた帯電防止剤C 2.5WT%が
添着されたペレット20WT%と、比較例1のポリカプロラ
クタム80WT%を混合し、 260℃でT−ダイより溶融押し
出しし、30℃のドラム上で冷却して 173μmの未延伸フ
ィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3 倍、
横方向に3.5 倍80℃で同時二軸延伸し、さらにこれを20
0 ℃で10秒間熱処理し15μmの二軸延伸フィルムを得
た。
実施例4 比較例1のポリカプロラクタムのペレット40Kgと、本発
明のノニオン系の帯電防止剤である市販のレジスタット
PE132(第一工業製薬社製)(帯電防止剤D)1kg
を、150 リットルの容積を有する本発明の自己発熱型の
混合機である(株)カワタ社製のスーパーミキサーに投
入し、攪拌混合翼の速度1400回転/分で樹脂の温度が 1
00℃の温度になるまで攪拌混合した。
こうして得られたペレットを直ちに水冷装置の付いた攪
拌機に投入し、樹脂の温度が45℃になるまで攪拌しなが
ら冷却した。こうして得られた帯電防止剤D 2.5WT%が
添着されたペレット20WT%と、比較例1のポリカプロラ
クタム80WT%を混合し、 260℃でT−ダイより溶融押し
出しし、30℃のドラム上で冷却して 173μmの未延伸フ
ィルムを得た。続いてこのフィルムを縦方向に3.3 倍、
横方向に3.5 倍80℃で同時二軸延伸し、さらにこれを20
0 ℃で10秒間熱処理し15μmの二軸延伸フィルムを得
た。
以上の比較例及び実施例のフィルムの特性値を第2表に
示した。
この表から明らかなように、本発明のフィルムのみが帯
電防止性、透明性、喰い込み安定性に優れるとともにT
−ダイからのスジの発生もない。
(発明の効果) 本発明の方法によると、従来のドライブレンド法が有し
ていた喰い込み安定性の問題、またマスターペレット法
が有していた透明性の低下およびT−ダイからのスジの
発生等の問題が改善され、帯電防止性および透明性に優
れた帯電防止性ポリアミドフィルムを優れた操業安定性
のもとに提供することが可能となった。
また、本発明の方法は、マスターペレット法のように余
分な溶融成形加工および乾燥工程を必要としないため上
記のような優れたフィルムを安価に製造することが可能
であり、その経済的効果も大きい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 79:04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂に帯電防止剤を添加し、こ
    れを溶融押し出しし、シートとなし、ついで二軸延伸す
    るポリアミド延伸フィルムの製造方法において、40℃以
    上、かつポリアミド樹脂の融点より100℃以上低い凝固
    点を有する帯電防止剤を自己発熱型の混合機を用いて、
    その凝固点より 100℃以上高くない温度に発熱させるこ
    とによりポリアミド樹脂のペレットに添着し、これを用
    いてシートを製造することを特徴とする帯電防止性ポリ
    アミドフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】帯電防止剤が、ポリエチレングリコール及
    び/又はスルホン酸金属塩誘導体である請求項(1)記載
    の帯電防止性ポリアミドフィルムの製造方法。
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