JP2000212344A - エチレン―酢酸ビニル共重合体ケン化物および積層体 - Google Patents

エチレン―酢酸ビニル共重合体ケン化物および積層体

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JP2000212344A
JP2000212344A JP11010323A JP1032399A JP2000212344A JP 2000212344 A JP2000212344 A JP 2000212344A JP 11010323 A JP11010323 A JP 11010323A JP 1032399 A JP1032399 A JP 1032399A JP 2000212344 A JP2000212344 A JP 2000212344A
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acetate copolymer
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Hidefumi Onishi
英史 大西
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロングラン成形性、押出機内への滞留防止
性、熱安定性等に優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物およびその積層体を提供すること。 【解決手段】 高化式フローテスター測定される加熱時
間と吐出速度の関係、及びプラストグラフで測定される
時間とトルクの関係が特定の条件を満足してなるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物および該ケン化物の層
を含む積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)お
よび該EVOHを含有する層を含む積層体に関し、更に
詳しくはロングラン成形性、押出機内への滞留防止性、
熱安定性等に優れたEVOHおよび該EVOHを含有す
る層を含む積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、EVOHは、透明性、ガスバリ
ヤー性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れており、
かかる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装材
料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシ
ート、或いはボトル等の容器などに成形されて利用され
ているが、EVOHは熱分解しやすく、溶融粘度が急激
に変化すると共に着色が起こることがあり、かかる(溶
融)成形に際しては、注意を要するところである。この
点を考慮して、従来より、EVOHを十分に水洗した
り、特定の金属塩を配合したりすることが試みられてい
るが、長時間の連続成形においてはまだまだ改善の余地
があり、かかる改善を目的として、特開昭64−648
43号公報には、高化式フローテスターでの、EVOH
の融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点にお
ける加熱温度と吐出速度の関係において、少なくとも1
5分迄は吐出速度が実質的に増加せず、かつ15分以後
2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15
分後の吐出速度の1/10〜50倍の範囲にあり、ま
た、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出
速度が少なくとも一度15分後の吐出速度の2〜50倍
の範囲内にあるような流動特性を示すEVOHが提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者がかかる流動特性について、詳細に検討を重ねた結
果、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出
速度が少なくとも一度15分後の吐出速度の2〜50倍
の範囲内にあるような流動特性では、熱安定性に問題が
残ることが判明した。特に高温での加工やせん断のかか
り易い加工の場合には分解ガスの発生が多く、熱安定性
が低下して、改善が必要となってきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる現況に鑑みてEVOHの流動特性について更に鋭意
研究を重ねた結果、DSC(示差走査型熱量計)にて測
定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1
点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速
度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱
時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1
〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内
の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の
2倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より3
0〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検
出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係におい
て、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるト
ルク値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5
/6の範囲にあるEVOHが、ロングラン成形性、押出
機内への滞留防止性、熱安定性等に優れることを見出し
て、本発明を完成するに至った。尚、融点はDSC(示
差走査型熱量計;昇温速度10℃/min)による主吸
熱ピーク温度で示される値で、高化式フローテスターで
の吐出速度の測定は、直径1mmで長さ10mmのノズ
ルを用い、10kg/cm2荷重で測定値を行い、測定
時間は予熱時間5分を含む時間である。また、時間とト
ルクの関係は、トルク検出型レオメーターを用いて測定
されるもので、チャンバー容量60ccの測定用ミキサ
ーとローラ形ブレードを用い、空気下で、試料を供給口
から投入後、密封し、5分間予熱後30秒以内に回転数
を50rpmに上げて60分練った時のトルク値を測定
する。かかるトルク検出型レオメーターとして、具体的
にはブラベンダー社製の「プラスチコーダー」や東洋精
機製作所社製の「ラボプラストミル」等を挙げることが
できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明のEVOHは、上記の如くDSCにて測定される
融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点におけ
る高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の関係
において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間にお
ける吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜50倍
の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任意の
加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍未満
であり、かつDSCにて測定される融点より30〜60
℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型レオ
メーターで測定した時間とトルクの関係において、1時
間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク値が
20分以内に現れるトルクの最大値の1/6〜5/6の
範囲にあるという特定の流動特性を有するもので、かか
る条件を満足するEVOHであれば特に限定されない
が、一般的には、通常のEVOHに特定の処理が必要で
ある。
【0006】特定の処理方法については、後述するが、
処理されるEVOHとしては、特に限定されないが、エ
チレン含有量が20〜60モル%(更には25〜55モ
ル%)、ケン化度が90モル%以上(更には95モル%
以上)のものが用いられ、該エチレン含有量が20モル
%未満では高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下
し、逆に60モル%を越えると充分なガスバリア性が得
られず、更にケン化度が90モル%未満ではガスバリア
性、熱安定性、耐湿性等が低下して好ましくない。
【0007】また、該EVOHのメルトインデックス
(MI)(210℃、荷重2160g)は、1〜100
g/10分(更には3〜50g/10分)が好ましく、
該メルトインデックスが該範囲よりも小さい場合には、
成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困
難となり、また該範囲よりも大きい場合には、成形物の
機械強度が不足して好ましくない。該EVOHは、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化によって得られ、該
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、公知の任意の重合
法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合な
どにより製造され、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化も公知の方法で行い得る。
【0008】また、本発明では、本発明の効果を阻害し
ない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重
合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、
(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸
類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたは
ジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜1
8のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸
あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミ
ンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルア
ミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アル
キルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるい
はその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあ
るいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミ
ド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、
アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビ
ニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒ
ドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化
ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシ
ラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、ア
リルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチ
ル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−
アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸等が挙げられる。
【0009】上記の如きEVOHに本発明の如き流動特
性を付与するに当たっては、特に限定されないが、EV
OHの表面に高級脂肪酸塩を付着させる、カルシウムや
マグネシウム等アルカリ土類金属を多く含む水に含浸さ
せる等の処理を施すことにより可能であるが、工業的に
はEVOHの表面に高級脂肪酸塩を付着させることが好
ましく、かかる方法について、以下説明するが、この方
法に限定されるものではない。
【0010】かかる高級脂肪酸塩としては、炭素数8以
上の脂肪酸の塩を挙げることができ、具体的には、ラウ
リン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル
酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、オレイン酸、カプリン酸、ベヘニン酸、リ
ノール酸等の高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バ
リウム塩等のアルカリ土類金属塩の他、亜鉛金属塩等を
挙げることができる。これらの中でもステアリン酸、オ
レイン酸、ラウリン酸の2価の金属塩(マグネシウム
塩、カルシウム塩、亜鉛塩)が好適に用いられる。
【0011】かかる高級脂肪酸塩をEVOHの表面に付
着させるに当たっては、特に限定されず、最終的にEV
OH(ペレット)の表面に高級脂肪酸塩が付着していれ
ば良く、含水率1〜5重量%のEVOH(ペレット)
に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、加熱したEVO
H(ペレット)に溶融させた高級脂肪酸塩をブレンドす
る方法、少量のシリコンオイルを混ぜたEVOH(ペ
レット)に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、液状可
塑剤を含ませたEVOH(ペレット)に高級脂肪酸塩を
ブレンドする方法、EVOH(ペレット)に少量の溶
媒に溶解させた高級脂肪酸塩をブレンドする方法等を挙
げることが出来るが、好適にはの方法が採用される。
【0012】かかる方法について更に具体的に説明する
が、これに限定されるものではない。EVOHの表面に
高級脂肪酸塩を付着させるに当たっては、高級脂肪酸塩
の付着性を向上させるために、含水率を1〜5重量%
(更には2〜3重量%)に調整しておくことが好まし
く、かかる含水率が1重量%未満では高級脂肪酸塩が脱
落して付着(添着)が不均一となり、逆に5重量%を超
えると高級脂肪酸塩が凝集してこの時も付着(添着)が
不均一となって好ましくない。また、ブレンドには、ロ
ッキングミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサ
ー等の装置を用いることが出来る。かくして、EVOH
(ペレット)の表面に高級脂肪酸塩が付着されるのであ
るが、その付着量は、EVOHに対して30〜300p
pm(更には50〜250ppm、特に100〜200
ppm)であることが好ましく、かかる付着量が30p
pm未満ではロングラン成形性が低下し、逆に300p
pmを超えると分解によるガス発生が著しく好ましくな
い。
【0013】かくして、本発明の流動特性を満足するE
VOHが得られるのであるが、かかるEVOHは、先
ず、DSCにて測定される融点より10〜80℃高い温
度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの
加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間
以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の
吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあるもので、かかる
倍率が0.1未満では激しい増粘のため加工不良とな
り、逆に50を超えると激しい減粘により成形困難とな
って本発明の目的を達成することができず、また、2時
間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が1
5分後の吐出速度の2倍未満で、かかる倍率が2倍以上
では分解によるガスの発生が著しくなって本発明の目的
を達成することができず、更にDSCにて測定される融
点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点における
トルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関
係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間に
おけるトルク値が20分以内に現れるトルクの最大値の
1/6〜5/6(更には1/3〜2/3)の範囲にある
もので、かかる比が1/6未満では、減粘が激しく成形
困難となり、逆に5/6を超えるとロングラン成形性が
不良となって、このときも本発明の目的を達成すること
ができないのである。すなわち、上記の如き特定の流動
特性を全て満足してはじめて本発明の目的を達成できる
ものである。
【0014】本発明においては、上記の如き特定の流動
特性を有しているため、滑剤の添加効果が大きく、滑剤
添加による押出成形時のモータートルクの変動抑制効果
等に顕著な効果が期待できる。かかる滑剤としては、エ
チレンビスステアロアミド,エチレンビスオレイン酸ア
ミド,エチレンビスエルカ酸アミド,エチレンビスラウ
リン酸アミド,m−キシリレンビスステアロアミド,p
−フェニレンビスステアロアミド,エルカ酸アミド,オ
レイン酸アミド,ステアリン酸アミド,ベヘニン酸アミ
ド等のアミド系滑剤、ラウリン酸メチル,ミリスチン酸
メチル,パルミチン酸メチル,ステアリン酸メチル,オ
レイン酸メチル,エルカ酸メチル,ベヘニン酸メチル等
の脂肪酸メチルエステル系滑剤,ブチルラウレート,ブ
チルステアレート,イソプロピルミリステート,イソプ
ロピルパルミテート,オクチルパルミテート,ヤシFA
・オクチルエステル,オクチルステアレート,ラウリル
ラウレート,ステアリルステアレート,ベヘニルベヘネ
ート,セチルミリステート等のモノエステル系滑剤、脂
肪酸トリグリセライド系滑剤、高級アルコール系滑剤、
高級脂肪酸系滑剤、モノグリセリド系滑剤、エステルワ
ックス系滑剤、ポリエチレンワックス系滑剤等を挙げる
ことができ、その添加量は50〜2000ppm、更に
は100〜1000ppmが好ましい。また、酸化防止
剤の添加も好ましく、かかる酸化防止剤としては、ペン
タエリスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレン
ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、N,N’ヘキサメチレン
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒド
ロシンナマミド)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジ
ルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−イソシアヌレイト、オクチル化ジフェニルアミン、
2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾ
ール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等
を挙げることができ、その添加量は30〜4000pp
m、更には50〜2000ppmが好ましい。
【0015】更に、かかる本発明のEVOHには、必要
に応じて、可塑剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤、
熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、着
色剤、抗菌剤、充填剤などの添加剤や他樹脂などを配合
することも可能である。特にゲル発生防止剤として、ハ
イドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、
ヒンダードアミン系熱安定剤等を添加することもでき
る。また、本発明の効果を損なわない範囲において、構
造や分子量等の異なる2種以上のEVOHを用いること
も可能で、又酸成分(酢酸、リン酸、ホウ酸等)を添加
することも可能である。
【0016】本発明のEVOHは、成形性に優れ、成形
物の用途に用いることができ、例えば溶融成形等により
ペレット、フィルム、シート、容器、繊維、棒、管、各
種成形品等に成形され、又、これらの粉砕品(回収品を
再使用する時など)やペレットを用いて再び溶融成形に
供することもでき、かかる溶融成形方法としては、押出
成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー
成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法が主として
採用される。溶融成形温度は、150〜300℃の範囲
から選ぶことが多い。また、本発明のEVOHは、単層
として用いることができるが、特に積層体とした時に本
発明の作用効果を十分に発揮することができ、具体的に
は該EVOHの層の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層等
を積層して多層積層体として用いることが有用である。
【0017】該積層体を製造するに当たっては、該組成
物の層の片面又は両面に他の基材を積層するのである
が、積層方法としては、例えば該EVOHのフィルムや
シートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑
性樹脂等の基材に該組成物を溶融押出する方法、該EV
OHと他の熱可塑性樹脂とを共押出する方法、更には該
EVOHのフィルムやシートと他の基材のフィルム、シ
ートとを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポ
リエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接
着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられ
る。
【0018】共押出の場合の相手側樹脂としては直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20
のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテ
ン等のオレフィンの単独又は共重合体、およびブレンド
物或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体、ブレ
ンド物を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト
変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリ
エステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチ
レン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマ
ー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、芳香族又は脂肪族ポリケトン、
ポリアルコール等が挙げられる。EVOHも共押出可能
である。上記のなかでも、共押出製膜の容易さ、フィル
ム物性(特に強度)の実用性の点から、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリスチレン、PET、PENが好ましく用
いられる。
【0019】更に、本発明のEVOHから一旦フィルム
やシート等の成形物を得、これに他の基材を押出コート
したり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用い
てラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂以外に任意
の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフ
ィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、木質等)
が使用可能である。
【0020】積層体の層構成は、本発明のEVOHの層
をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例えば熱可塑性
樹脂層をb(b1、b2、・・・)とするとき、フィル
ム、シート、ボトル状であれば、a/bの二層構造のみ
ならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/
1/b2、b2/b1/a/b1/b2等任意の組み合わせ
が可能であり、フィラメント状ではa、bがバイメタル
型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或
いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
【0021】該積層体は、そのまま各種形状のものに使
用されるが、前述のように、本発明のEVOHは加熱延
伸成形性に優れているので、更に該積層体の物性を改善
するためには加熱延伸処理を施すことも好ましい。ここ
で加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィル
ム、シート、パリソン状の積層体をチャック、プラグ、
真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、トレイ、
チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する操作を
意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸の
いずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行っ
たほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラッ
ク、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガスバリア
性に優れた延伸成形物が得られる。
【0022】延伸方法としては、ロール延伸法、テンタ
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空圧
空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸
延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のい
ずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、
好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。延
伸が終了した後、次いで熱固定を行うことも好ましい。
熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィル
ムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは
100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用い
る場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムと
し、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納
した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃
で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを
熱収縮させて密着包装をする。
【0023】かくして得られた積層体の形状としては任
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示
される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。上記の如く得られたフィルム、シート或いは容器等
は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料とし
て有用である。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。 実施例1 含水量0.1%のEVOH[エチレン含有量35モル
%、ケン化度99.6モル%、MI10g/10分(2
10℃、荷重2160g)]ペレット100部に水2部
を加えロッキングミキサーで10分間ブレンドを行い、
含水量2%のEVOHペレットを得た。次いで、得られ
たEVOHペレット100部を別途ロッキングミキサー
に投入し、更にステアリン酸マグネシウム100部を投
入してブレンドを行って、EVOHペレットの表面にス
テアリン酸マグネシウム94ppmが付着したEVOH
ペレットを得た。尚、ステアリン酸マグネシウムの付着
量は原子吸水光分析法で求めたMg量から算出した。更
に、100℃の乾燥機で10時間乾燥し、含水量0.3
%に調製した。
【0025】得られたEVOHペレットの融点をDSC
(パーキンエルマー社製の「Pyris 1 DSC」
示差走査熱量分析装置で昇温速度10℃/min)で測
定したところ181℃であった。また、高化式フローテ
スター(島津製作所社製「フローテスターCFT−50
0C型」で1mmΦ×10mmLのノズルを用いて、荷
重値10kg/cm2で、2点ピストン位置(3mm、
7mm)の測定値の平均値)での261℃(融点+80
℃)における15分後、1時間後、2時間後、4時間後
(全て予熱時間5分を含む)の吐出速度(測定結果は表
1にまとめて記載)とトルク検出型レオメーター(ブラ
ベンダー社製「プラスチコーダーPLE331」でロー
ラーミキサーW50Eとクイックローディングシュート
を用い、空気下で、EVOHペレット55gをクイック
ローディングシュートから投入後、7kgの荷重下、5
分間予熱し、その後15秒で回転数を50rpmに上げ
て60分練った時のトルク値)での231℃(融点+5
0℃)における20分以内トルク値の最大値及び1時間
後、2時間後のトルク値(測定結果は表2にまとめて記
載)を測定したが、本発明の流動特性を満足するもので
あった。得られたEVOHについて、以下の要領で、ロ
ングラン成形性、滞留防止性、熱安定性を評価した。
【0026】(ロングラン成形性)得られたEVOHを
Tダイを備えた単軸押出機に供給し、下記の製膜条件で
6時間製膜を行って、得られるフィルムの外観を目視観
察して以下のとおり評価した。 ○ −−− 6時間後においてもスジは認められなかっ
た △ −−− 3時間以降6時間未満でスジが発生 × −−− 3時間未満でスジが発生 [単軸押出機による製膜条件] スクリュー内径 40mm L/D 30 スクリュー フルフライトタイプ スクリュー圧縮比 3.0 スクリュー回転数 20rpm Tダイ コートハンガータイプ ダイ巾 450mm リップクリアランス 0.25mm 押出温度 C1:180℃ H:240℃ C2:230℃ D:240℃ C3:240℃ C4:240℃ 吐出量 約0.4kg/hr
【0027】(滞留防止性)上記の製膜において、6時
間製膜後にT−ダイを解体してリップ部分に付着してい
る滞留物の付着状況を目視観察して以下のとおり評価し
た。 ○ −−− 滞留物は認められなかった △ −−− リップの一部に滞留物が認められた × −−− リップ全体に滞留物が認められた
【0028】(熱安定性)得られたEVOHの加熱重量
減少率をTGA(熱分析装置)により測定して(理学電
機社製「TG−DTA TG8120」を用いて、昇温
速度は200℃/minで、210℃で1分間保持後2
50℃に固定し、60分後の重量減少率を測定)、以下
のとおり評価した。 ○ −−− 重量減少率が5%未満 × −−− 重量減少率が5%以上
【0029】実施例2 実施例1において、ステアリン酸マグネシウムの投入量
を80部として、該ステアリン酸マグネシウムが75p
pm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得
て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエル
カ酸アミド150ppmと酸化防止剤としてペンタエリ
スリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオーネ100pp
mを添加した。実施例1と同様に吐出速度(測定結果は
表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2に
まとめて記載)を測定したが、本発明の流動特性を満足
するものであった。また、同様に得られたEVOHペレ
ットの評価を行った。
【0030】実施例3 実施例1において、ステアリン酸マグネシウムに替え
て、酢酸マグネシウムを40部投入して、該酢酸マグネ
シウムが36ppm付着したEVOHペレット(融点1
81℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑
剤としてエルカ酸アミド150ppmとエチレンビスス
テアロアミド100ppmを添加した。実施例1と同様
に吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトル
ク値(測定結果は表2にまとめて記載)を測定したが、
本発明の流動特性を満足するものであった。また、同様
に得られたEVOHペレットの評価を行った。
【0031】実施例4 実施例1において、ステアリン酸マグネシウムに替え
て、ラウリン酸亜鉛を350部投入して、該ラウリン酸
亜鉛が310ppm付着したEVOHペレット(融点1
81℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑
剤としてエチレンビスステアロアミド150ppmを添
加した。実施例1と同様に吐出速度(測定結果は表1に
まとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめ
て記載)を測定したが、本発明の流動特性を満足するも
のであった。また、同様に得られたEVOHペレットの
評価を行った。
【0032】実施例5 実施例1において、ステアリン酸マグネシウムに替え
て、ステアリン酸カルシウムを220部投入して、該ス
テアリン酸カルシウムが208ppm付着したEVOH
ペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調
製した後、更に滑剤としてエチレンビスステアロアミド
100ppmと酸化防止剤としてN,N´ヘキサメチレ
ンビス(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ
キシナマミド)500ppmを添加した。実施例1と同
様に吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びト
ルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を測定した
が、本発明の流動特性を満足するものであった。また、
同様に得られたEVOHペレットの評価を行った。
【0033】実施例6 実施例1において、含水量0.1%のEVOHとして、
エチレン含有量45モル%、ケン化度99.6モル%、
MI10g/10分(210℃、荷重2160g)のも
のを用いた以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウ
ムが91ppm付着したEVOHペレット(融点162
℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤と
してエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキ
ング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した。
実施例1と同様に吐出速度(測定結果は表1にまとめて
記載;尚、測定温度は242℃)及びトルク値(測定結
果は表2にまとめて記載:尚、測定温度は212℃)を
測定したが、本発明の流動特性を満足するものであっ
た。また、同様に得られたEVOHペレットの評価を行
った。
【0034】実施例7 実施例1において、含水量0.1%のEVOHとして、
エチレン含有量35モル%、ケン化度98.6モル%、
MI10g/10分(210℃、荷重2160g)のも
のを用いた以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウ
ムが89pm付着したEVOHペレット(融点172
℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤と
してエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキ
ング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した。
実施例1と同様に吐出速度(測定結果は表1にまとめて
記載;尚、測定温度は252℃)及びトルク値(測定結
果は表2にまとめて記載:尚、測定温度は222℃)を
測定したが、本発明の流動特性を満足するものであっ
た。また、同様に得られたEVOHペレットの評価を行
った。
【0035】実施例8 実施例1において、含水量0.1%のEVOHペレット
から含水量5%のEVOHペレットを得た以外は同様に
行ってステアリン酸マグネシウムが92ppm付着した
EVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.
3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロ
アミド100ppmとブロッキング防止剤として無定形
シリカ50ppmを添加した。実施例1と同様に吐出速
度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は2
61℃)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記
載:尚、測定温度は231℃)を測定したが、本発明の
流動特性を満足するものであった。また、同様に得られ
たEVOHペレットの評価を行った。
【0036】実施例9 実施例1において、含水量0.1%のEVOHペレット
を150℃に加熱し、溶融させたステアリン酸マグネシ
ウムを噴射し、添着させたした以外は同様に行ってステ
アリン酸マグネシウムが98ppm付着したEVOHペ
レット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製
した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド10
0ppmを添加した。実施例1と同様に吐出速度(測定
結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は261℃)
及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載:尚、測
定温度は231)を測定したが、本発明の流動特性を満
足するものであった。また、同様に得られたEVOHペ
レットの評価を行った。
【0037】比較例1 実施例1で用いた含水量0.1%のEVOHペレット
(融点181℃)の吐出速度(測定結果は表1にまとめ
て記載;尚、測定温度は261℃)及びトルク値(測定
結果は表2にまとめて記載:尚、測定温度は231℃)
を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するもの
ではなかった。また、同様にかかるEVOHペレットの
評価を行った。
【0038】比較例2 実施例1の含水量0.1%のEVOHペレット100部
とステアリン酸マグネシウム0.012部を単軸押出機
に投入して、240℃で溶融混練してステアリン酸マグ
ネシウムを105ppm含有したEVOH組成物(融点
181℃)を得、更に滑剤としてエチレンビスステアロ
アミド100ppm添加した。実施例1と同様に吐出速
度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は2
61℃)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記
載:尚、測定温度は231℃)を測定したが、本発明の
流動特性を満足するものではなかった。また、同様に得
られたEVOH組成物の評価を行った。実施例及び比較
例の評価結果を表3にまとめて示す。
【0039】
【表1】 測定温度 吐出速度(cm3/sec) (℃) 15分後 1時間後 2時間後 4時間後 実施例1 261 1.4×10-2 3.7×10-2(2.6) 2.6×10-2(1.9) 1.7×10-2(1.9) 〃 2 261 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 3 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 〃 4 261 1.4×10-2 3.6×10-2(2.6) 2.4×10-2(1.7) 1.7×10-2(1.2) 〃 5 261 1.6×10-2 4.2×10-2(2.6) 3.0×10-2(1.9) 1.5×10-2(0.9) 〃 6 242 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 7 252 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 〃 8 261 1.3×10-2 3.5×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.8) 1.4×10-2(1.1) 〃 9 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 比較例1 261 1.0×10-2 9.7×10-2(1.0) 2.7×10-2(0.5) 2.3×10-2(0.5) 〃 2 261 1.5×10-2 4.1×10-2(2.7) 2.4×10-2(1.6) 1.7×10-2(1.1) 注)( )内の数字は、15分後の測定値との比を示す。
【0040】
【表2】 測定温度 トルク値(Nm) (℃) 最大値 1時間後 2時間後 実施例1 231 5.5〔11分〕 2.6(0.5) 2.2(0.4) 〃 2 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 3 231 5.7〔12分〕 2.8(0.5) 2.5(0.4) 〃 4 231 5.3〔10分〕 2.4(0.9) 2.1(0.4) 〃 5 231 5.5〔12分〕 2.8(0.5) 2.5(0.5) 〃 6 212 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 7 222 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 8 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 〃 9 231 5.4〔12分〕 3.8(0.7) 3.7(0.7) 比較例1 231 7.0〔18分〕 6.6(0.9) 6.6(0.9) 〃 2 231 2.2〔17分〕 0 (0) 0 (0) 注)〔 〕は、極大値の時間で、( )内の数字は、15分後の測定値との比を 示す。
【0041】
【表3】 ロングラン成形性 滞留防止性 熱安定性* 実施例1 ○ ○ ○(2.7%) 〃 2 ○ ○ ○(1.6%) 〃 3 ○ △ ○(3.4%) 〃 4 ○ ○ ○(4.1%) 〃 5 △ △ ○(4.4%) 〃 6 ○ ○ ○(1.7%) 〃 7 ○ ○ ○(3.3%) 〃 8 ○ ○ ○(3.3%) 〃 9 ○ ○ ○(3.1%) 比較例1 × × ○(1.7%) 〃 2 ○ ○ ×(13.2%) *( )内の値は重量減少率の測定値を表す
【0042】
【発明の効果】本発明のEVOHは、特定の流動特性を
示すため、ロングラン成形性、押出機内への滞留防止
性、熱安定性等に優れ、積層体としても有用で、本発明
のEVOHやその積層体は、食品や医薬品、農薬品、工
業薬品包装用のフィルム、シート、チューブ、袋、容器
等の用途に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/098 C08K 5/098 C08L 29/04 C08L 29/04 S

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DSC(示差走査型熱量計)にて測定さ
    れる融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点に
    おける高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の
    関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間
    における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜5
    0倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任
    意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍
    未満であり、かつDSCにて測定される融点より30〜
    60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型
    レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、
    1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク
    値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5/6
    の範囲にあることを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共
    重合体ケン化物。
  2. 【請求項2】 DSC(示差走査型熱量計)にて測定さ
    れる融点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点に
    おけるトルク検出型レオメーターで測定した時間とトル
    クの関係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱
    時間におけるトルク値が20分以内に現れるトルク最大
    値の1/3〜2/3の範囲にあることを特徴とする請求
    項1記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物。
  3. 【請求項3】 表面に高級脂肪酸塩を付着させたことを
    特徴とする請求項1または2記載のエチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体ケン化物組成物。
  4. 【請求項4】 高級脂肪酸塩がカルシウム塩、マグネシ
    ウム塩、亜鉛塩の少なくとも1種以上であることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載のエチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体ケン化物。
  5. 【請求項5】 高級脂肪酸塩の付着量がエチレン−酢酸
    ビニル共重合体ケン化物組成物全体に対して30〜30
    0ppmであることを特徴とする請求項1〜4いずれか
    記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載のエチレン−
    酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有する層を少なくとも
    1層含むことを特徴とする積層体。
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