JPH0747581B2 - 2−フエニルピリミジン誘導体 - Google Patents

2−フエニルピリミジン誘導体

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JPH0747581B2
JPH0747581B2 JP61135798A JP13579886A JPH0747581B2 JP H0747581 B2 JPH0747581 B2 JP H0747581B2 JP 61135798 A JP61135798 A JP 61135798A JP 13579886 A JP13579886 A JP 13579886A JP H0747581 B2 JPH0747581 B2 JP H0747581B2
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octyloxy
alkyl group
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仁士 末永
雅明 田口
隆正 原田
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帝国化学産業株式会社
セイコー電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、新規な液晶化合物を提供するものである。
本発明によって提供される液晶化合物は、強誘電性カイ
ラルスメクチック液晶化合物であって、それ自体で又は
他の液晶化合物とブレンドして、電気光学的効果を利用
した液晶表示装置、オプテイカル・シャッター等電気光
学装置の作成に使用されるものである。
(従来の技術) 液晶化合物として数多く知られているものに、ネマチッ
ク液晶と呼ばれているものがある。このものは、現在、
液晶表示装置に使用されているものの主流をなしている
けれども、表示の大容量化に対しては限界に近づいてい
ると言われている。
強誘電性液晶は、高速応答性とメモリ性を持っているた
め、次世代の液晶として注目を集め、盛んに研究されて
いる。その中に、(S)−2−メチルブチル(p−n−
デシロキシベンジリデンアミノ)シンナメート(DOBAMB
C)がよく知られた化合物としてある。しかし、この化
合物は、液晶性を示す温度が60℃以上と高い温度である
ため、使用に際して温度的制限をうける。
室温を含む広い温度範囲で液晶性を示す強誘電性カイラ
ルスメクチック液晶を得るために、化合物それ自体の創
製あるいはブレンドによる性能の改善に多くの努力が払
われている。
本発明によって提供される液晶化合物と同じ骨格である
2−フェニルピリミジンを骨格に持つ液晶化合物はH.ZA
SCHKEが1975年にJournal f・prakt.Chemie317巻617ペー
ジに発表しているように公知であるが、骨格の両側に酸
素原子を介してアルキル基が結合している強誘電性カイ
ラルスメクチック液晶化合物は記るされていない。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明は、新規な強誘電性カイラルスメクチック液晶化
合物を提供するものであると同時に他の液晶化合物との
ブレンドにより、その性能を改良することができる化合
物を提供するものであって、その化学構造は次の通りで
ある。即ち、 [式中Rは炭素数4〜14の直鎖状アルキル基を、R*は結
合している酸素原子の隣の炭素原子から数えて1又は2
の位置にメチル基を分枝として持っている光学的に活性
な炭素数4〜10のアルキル基を示す。] (問題点を解決するための手段) 本発明によっては提供される新規な強誘電性カイラルス
メクチック液晶化合物は次のようにして造られる。即
ち、 式 [式中Rは、炭素数4〜14の直鎖状アルキル基を示す] で示される2−(4′−ヒドロキシ)フェニル−5−ア
ルコキシピリミジンと、 式 Y−X (II) [式中YはXの隣の炭素原子から数えて1又は2の位置
にメチル基を置換した光学的に活性なアルキル基を示
し、Xはハロゲン、スルホン酸エステルなど反応性の基
を示す] で示される化合物とを適宜溶媒中塩基の存在で反応させ
る。
ここにおいて用いられる式(I)で示される化合物は、
R−OHで示される一級アルコールにブロモアセタールを
反応させ、次いでビルスマイヤー試薬を反応させて得ら
れる と、 で示されるベンズアミジンの塩体とをH.ZASCHKE(J.pra
kt.Chemie 317 617(1975))の方法に従って反応させ
ることによって得られる。
次に、Y−X即ち、Xの隣の炭素原子にメチル基を置換
している光学的に活性なアルキル基を持つ化合物は、
(R)(又は(S))−1−メチルブチルアルコール、
(R)(又は(S))−1−メチルペンチルアルコー
ル、(R)(又は(S))−1−メチルヘキシルアルコ
ールなどの光学的に活性な二級アルコールにメタンスル
ホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリドを反
応させることによって得られる。又、Xの隣の炭素原子
から2個目の炭素原子にメチル基を置換した光学的に活
性なアルキル基を持つ化合物は、(R)(又は(S))
−β−ハイドロキシイソブタン酸エステルを原料とし、
これにメタンスルホン酸クロリド又はp−トルエンスル
ホン酸クロリドを反応させ、得られたスルホネートに炭
素数2以上のアルキルハライドから造られるグリニヤー
ル試薬を反応させ、次いで、アルカリ金属水素化物(例
えばリチウムアルミニウムハイドライド、ナトリウムボ
ロンハイドライドなど)で還元して一級アルコールとし
たのち、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンスル
ホニルクロリド、三臭化燐、三塩化燐、チオニルクロリ
ドなどを反応させることによって得られる。
かくして得られる式(I)、式(II)で示される化合物
の反応に用いられる塩基としては、金属ナトリウム、金
属カリウム、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウムなどがあげられ、溶媒としては、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジオキサン、キシレン、トルエン、ベンゼ
ン、イソプロピルエーテルなどがあげられる。
以下本発明を具体的に説明するために実施例を記述す
る。
実施例1 (S)−5−n−オクチルオキシ−2−[4′−(2−
メチルオクチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: ジメチルホルムアミド5mlに50%水素化ナトリウム0.48g
を懸濁し、5−n−オクチルオキシ−2−(4′−ハイ
ドロキシフェニル)ピリミジン2.5gをジメチルホルムア
ミド7mlに溶かして加えた。次いで、(S)−2−メチ
ル−1−メタンスルホニルオキシオクタン2.98gをジメ
チルホルムアミド5mlに溶かして加え80℃で8時間反応
させた。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルエステル
で抽出し、水洗乾燥後濃縮し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、エタノールから再結晶し
て題記化合物を得た。得量2.15g IRνmaxcm-1:1610、1440、1250、840、7901 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.53〜2.13(m,32H) 3.77 (q,2H) 4.00 (t,2H) 6.92 (d,2H) 8.22 (d,2H) 8.33 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
この化合物を、配向処理を施したqap2.0μmのガラス基
板間に封入し、40VP-Pの交流駆形波を印加し、応答を測
定しながら、以下の様であった。
また比較の意味で で表される化合物を上記と同条件で応答を測定すると、 であった。
この2つの液晶化合物を比較すると、不斉炭素原子の位
置が、酸素原子に近づいているかどうかの違いだけだ
が、不斉炭素原子が酸素に近づいた方が応答が速い事が
わかる。
実施例2 (S)−5−n−オクチルオキシ−2−[4′−(2−
メチルヘプチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: 5−n−オクチルオキシ−2−(4′−ハイドロキシフ
ェニル)ピリミジン2.58gと(S)−2−メチル−1−
(p−トルエンスルホニルオキシ)ヘプタン2.44gとを
用いたほかは実施例1と同様にして題記化合物を得た。
得量1.9g IRνmaxcm-1:1610、1435、1280、1250、7951 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.60〜2.20(m,30H) 3.78 (q,2H) 4.00 (t,2H) 6.88 (d,2H) 8.18 (d,2H) 8.32 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
又この液晶化合物を実施例1と同じ方法で応答速度を測
定すると であった。
実施例3 (S)−5−n−オクチルオキシ−2−[4′−(2−
メチルヘキシルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: 5−n−オクチルオキシ−2−(4′−ハイドロキシフ
ェニル)ピリミジン2.6gと、(S)−2−メチル−1−
(p−トルエンスルホニルオキシ)ヘキサン2.4gとを用
いたほかは実施例1と同様にして題記化合物を得た。得
量1.08g IRνmaxcm-1:1610、1440、1250、845、7951 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.53〜2.17(m,28H) 3.78 (q,2H) 4.02 (t,2H) 6.90 (d,2H) 8.20 (d,2H) 8.33 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
この化合物を実施例1と同じ方法で応答速度を測定する
であった。
実施例4 (S)−5−n−オクチルオキシ−2−[4′−(2−
メチルペンチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: 5−n−オクチルオキシ−2−(4′−ハイドロキシフ
ェニル)ピリミジン2.58gと、(S)−2−メチル−1
−(p−トルエンスルホニルオキシ)ペンタン2.2gとを
用いたほかは実施例1と同様にして題記化合物を得た。
得量1.3g IRνmaxcm-1:1610、1435、1245、845、7951 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.63〜2.27(m,26H) 3.77 (q,2H) 4.00 (t,2H) 6.88 (d,2H) 8.18 (d,2H) 8,30 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
この化合物を実施例1と同じ方法で応答速度を測定する
であった。
実施例5 (S)−5−n−オクチルオキシ−2−[4′−(2−
メチルブチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: 5−n−オクチルオキシ−2−(4′−ハイドロキシフ
ェニル)ピリミジン3.0gと、(S)−2−メチル−1−
(p−トルエンスルホニルオキシ)ブタン2.55gとを用
いたほかは実施例1と同様にして題記化合物を得た。得
量2.32g IRνmaxcm-1:1605、1440、1280、1240、840、7901 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.67〜2.20 (m,24H) 3.80 (d,2H) 4.05 (t,2H) 6.95 (d,2H) 8.18 (d,2H) 8,25 (d,2H) 8.38 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
この化合物を実施例1と同じ方法で応答速度を測定する
であった。
実施例6 (S)−5−n−ウンデシルオキシ−2−[4′−(2
−ペンチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: ジメチルホルムアミド30mlに50%水素化ナトリウム0.28
gを懸濁し、5−n−ウンデシルオキシ−2−(4′−
ハイドロキシフェニル)ピリミジン2.0gを加えた。ヨウ
化カリウム0.1g及び(S)−2−メタンスルホニルオキ
シペンタン1.06gをジメチルホルムアミド10mlに溶かし
て加え、100℃で5時間反応させた。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルエステルで抽出した。水洗乾燥濃縮
し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、エタノ
ールから再結晶化し、題記化合物を得た。得量1.73g ▲〔α〕25 D▼=−4.87°(C=1.5,CHCl3) IRνmaxcm-1:1610、1435、1275、1245、845、7901 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.53〜2.10(m,31H) 4.03 (t,2H) 4.23〜4.63(m,1H) 6.94 (d,2H) 8.28 (d,2H) 8.39 (s,2H) この化合物の相転移温度は下記の如くである。
この化合物を実施例1と同じ方法で応答速度を測定する
であった。
実施例7 (S)−5−n−ウンデシルオキシ−2−[4′−(2
−ペンチルオキシ)フェニル]ピリミジンの合成: 実施例6において、(S)−2−メタンスルホニルオキ
シドペンタンに替え、(R)−2−メタンスルホニルオ
キシペンタン1.06gを用いたほかは、同様に処理して題
記化合物を得た。
得量1.7g ▲〔α〕25 D▼=+5.62°(C=1.87,CHCl3) IRνmaxcm-1:1610、1435、1275、1245、845、7901 H−NMR(60MHz,CDCl3)δ(ppm): 0.53〜2.10(m,31H) 4.03 (t,2H) 4.23〜4.63(m,1H) 6.94 (d,2H) 8.28 (d,2H) 8,39 (s,2H) この化合物の相転移温度、応答速度は実施例6の化合物
と同じである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中Rは炭素数4〜14の直鎖状アルキル基を、R*は結
    合している酸素原子の隣の炭素原子から数えて1又は2
    の位置にメチル基を分枝として持っている光学的に活性
    な炭素数4〜10のアルキル基を示す] で示される2−フェニルピリミジン誘導体。
JP61135798A 1986-06-11 1986-06-11 2−フエニルピリミジン誘導体 Expired - Fee Related JPH0747581B2 (ja)

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