JPH0747354Y2 - 自動復元性弁部を設けた噴射頭構造体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動復元性弁部を設けた噴射頭構造体に関
し、特に、噴射物収容容エアゾール噴射容器などで使用
するエアゾール噴射装置の自動復元性弁部を設けた噴射
頭構造体に関する。

従来から、エアゾール噴射容器などでエアゾール噴射装
置が使用されてきた。しかし、そのエアゾール噴射装置
に使用するエアゾール噴射弁の部品が非常に小さいため
に、そのエアゾール噴射弁が故障し易かった。そして、
故障したとしても、修理が難しく、事実上、その修理が
不可能であった。また、エアゾール噴射弁の部品が非常
に小さいために、そのエアゾール噴射弁を製造する際
に、支障のない完璧な製品の製造が必要であるが、その
ために、あらゆる努力をしてきた。それ故に、欠陥品、
不良品を製造しないようにするための工程管理と品質管
理には、極力、努力してきた。しかし、それでも、欠陥
品、不良品を完全に排除し得るところまで到達し得たと
は言えない。そこで、例えば、本出願人の考案に係る実
開昭63−126061号公報に記載されたエアゾール噴霧器を
開発したのである。実開昭63−126061号公報に記載され
たエアゾール噴霧機構は、屈曲自在のノズル管を使用
し、そのノズル管の基部を押しボタンに取付け、その押
しボタンを上下動可能な内蓋構造にし、その内蓋構造の
押しボタンを外から包むように外筒を設け、その外蓋を
回動して、ノズル管を外蓋の内側に収容したり、外蓋を
回動して、その外蓋に設けたノズル管突出口から突出さ
せて噴出させ得るようにしたエアゾール噴霧器である。
そして、そのエアゾール噴霧器は、屈曲自在のノズル管
を使用して屈曲自在にしたので屈曲状態と伸長状態との
間で開閉弁の機能を奏し得るのであるが、実開昭63−12
6061号公報に記載されたエアゾール噴霧器の構成の一部
である屈曲自在のノズル管に接触する可能性のある部分
は、外蓋に設けたノズル管突出口のみであるためノズル
管の屈曲状態の時にノズル管を確実に閉鎖して開閉弁の
機能を奏するのに不備がある欠点があった。また、実開
昭63−126061号公報に記載されたエアゾール噴霧器にお
ける屈曲自在のノズル管の弁機能において、屈曲自在の
ノズル管の弁の不使用時と使用時との間での屈曲自在の
ノズル管の作動を改善してノズル管の弁機能を実開昭63
−126061号公報に記載されたエアゾール噴霧器より向上
させた自動復元性弁部を設けた噴射頭構造体を提供する
ことを本願考案の目的とする。

次に、本願考案の具体的構成を述べると、噴射物収容容
器１の上面部９に設けた弁体の上部に、軟弾性椀状弁体
16の軟弾性部材からなる変形自在のハウジングを配設
し、そのハウジング上部開口部の通孔18とその通孔18と
連通する軟弾性部材からなる噴射ノズル用突出部20を設
け、回動可能な外筒28の内側に配設した押しボタン兼蓋
体23の裏側の前方位置に下方に向けて一体的に二本の噴
射ノズル用突出部折り曲げ用挟み棒25を垂下し、その二
本の挟み棒25により、前記軟弾性部材からなる噴射ノズ
ル用突出部20を挾持し、不使用時には、前記外筒28を回
動することにより、その外筒28に設けられた通孔32が後
方に移動させられて、それに伴い、前記噴射ノズル用突
出部20が、前記折り曲げ用挟み棒25の部分で屈曲閉鎖状
態にし、使用に際して、不使用時に屈曲閉鎖状態にさせ
られていた噴射ノズル用突出部20を前記外筒28に設けら
れた通孔32から外方へ突出させるところまで回動させて
開放状態にし、前記通孔32から前記噴射ノズル用突出部
20を出没させて自動復元性弁部となし得ることを特徴に
した自動復元性弁部を設けた噴射頭構造体である。

次に、本願考案の実施例の一つの具体的構成を図面に従
い説明すると、噴射物収容容器１を開口し、その下底部
２を開口し、その下底部２を開口部の外側に環状段部３
を形成し、その環状段部３の部分にその周端縁部４の係
止用段部５を係止してなる蓋体６を嵌めて、その中央口
７を、その内側で、かつ、前記噴射物収容容器１の内周
面に配設した吸い上げピストン板８と関連して膜式ポン
プとしての機能を持ち、前記吸い上げピストン板８の周
縁部に断面への字状に広がった周端縁部が、前記噴射物
収容容器１の内周面に当接する接面構造にして、前記吸
い上げピストン板８が、前記噴射物収容容器１内の軸線
方向に移動し得るようにし、前記噴射物収容容器１内の
上面部を壁面構造にし、その中央部分に小径通孔10を設
け、その小径通孔10に下方に向けて固定用突部11を形成
した平丸皿状逆止弁板12の前記固定用突部11を嵌め込ん
で固着し、前記小径通孔10の周囲に配設した複数の通孔
13を前記平丸皿状逆止弁板12の裏面で閉鎖し、前記通孔
13の周囲の位置で外側に向けて短筒形突設部14を立設
し、その短筒形突接部14の外周壁面からある距離おいて
同心円的に形成された短筒形突設部15を形成し前記上面
部９から短筒形突設部14と短筒形突設部15との間に軟弾
性椀状弁体16の円形下底端部17を嵌め込み、前記軟弾性
椀状弁体16の上方中央位置に通孔18を設けて、その通孔
18の部分の外形を乳房の乳首状に形成して上方に向けて
突出させ、その傑出部19の外周に、その側方に向けて、
噴射ノズル用突出部20を形成した短筒部21を嵌め、その
短筒部21の筒内の中間位置で前記短筒部21に一体成形さ
れている小円板状逆止弁部22を設け、その小円板状逆止
弁部22を乳房の乳首状に形成した前記突出部19の上部開
口部の上に位置して、常時は、閉鎖状態になるように
し、前記短筒部21の上部開口部に押しボタン兼蓋体23の
裏側の前方位置に下方に向けて一体的に二本の噴射ノズ
ル用突出部折り曲げ用挟み棒25を垂下し、その二本の挟
み棒25により、前記軟弾性部材からなる噴射ノズル用突
出部20を挾持し、不使用時には、前記外筒28を回動し
て、その外筒28に設けた通孔32を後方に移動させて、前
記噴射ノズル用突出部20が、前記折り曲げ用挟み棒25の
部分で屈曲閉鎖状態にし、使用時、不使用時に屈曲閉鎖
状態の噴射ノズル用突出部20が、前記外筒28に設けた通
孔32から外方へ突出するまで前記外筒28を回動させて開
放状態にし、前記通孔32から前記噴射ノズル用突出部20
を出没させて自動復元性弁部となし得ることを特徴にし
た自動復元性弁部を設けた噴射頭構造体である。

次に、本願考案の具体的構成から生じる作用効果を述べ
ると、噴射物収容容器１の上面部９に設けた弁体の上部
に、軟弾性椀状弁体16の軟弾性部材からなる変形自在の
ハウジングを配設し、そのハウジングの上部開口部の通
孔18とその通孔18と連通する軟弾性部材からなる噴射ノ
ズル用突出部20を設けたので、従来のエアゾール噴射装
置の噴射弁の開閉のために使用するコイルばねを組み込
む必要がなく、上記ハウジングに配設した軟弾性椀状弁
体16により上記ハウジングを変形自在にして膜形ポンプ
の機能を奏し得るので、事実上、故障をなくし得る効果
がある。また、本願考案の自動復元性弁部を設けた噴射
頭構造体の噴射口に近い側の弁構造として、軟弾性部材
の噴射ノズル用突出部20の部分を該当させるのである
が、不使用時には、その軟弾性部材の噴射ノズル用突出
部20の中間部分を屈曲させて閉鎖状態にするため、外筒
28の内側に収容して、閉弁状態にし、使用時には、外筒
28に設けた開口部から噴射ノズル用突出部20の先端をわ
ずか突出させて開弁状態にするために、軟弾性部材から
なる噴射ノズル用突出部20を屈曲状態から弾性を生かし
て自動復帰させて真直にし、そのために、不使用時に
は、外筒28の内側で屈曲状態にさせられて収容していた
軟弾性部材の噴射ノズル用突出部20の部分を回動可能な
外筒28の内側に配設した押しボタン兼蓋体23の裏側の前
方位置に下方に向けて一体構造で垂下した二本の噴射ノ
ズル用突出部折り曲げ用挟み棒25により挾持している前
記噴射ノズル用突出部20を前記折り曲げ用挟み棒25の部
分で屈曲閉鎖状態からその屈曲状態を開放して閉鎖状態
を開放状態にして自動復元性弁部の機能を果たし得る効
果がある。それ故に、不使用時には、前記外筒28を回動
することにより、その外筒28に設けられた通孔32が後方
に移動させられて、それに伴い、前記噴射ノズル用突出
部20が、前記折り曲げ用挟み棒25の部分で屈曲閉鎖状態
にし、使用時に、本願考案の自動復元性弁部を設けた噴
射頭構造体の噴射ノズル用突出部20を、不使用時に屈曲
閉鎖状態にさせられていた噴射ノズル用突出部20を前記
外筒28に設けられた開口部である通孔32から外方へ突出
させるところまで回動させて開放状態にし、前記通孔32
から前記噴射ノズル用突出部20を出没させて自動復元性
弁部として働かせ得るのであるが、押しボタン兼蓋体23
の裏側の前方位置に下方に向けて一体的に二本の噴射ノ
ズル用突出部折り曲げ用挟み棒25を垂下し、その二本の
挟み棒25により、前記軟弾性部材からなる噴射ノズル用
突出部20を挾持することにより、不使用時に、噴射頭構
造体の噴射ノズル用突出部20の屈曲閉鎖状態を確実にし
得るとともに使用時に、外筒28に設けられた通孔32から
前記噴射ノズル用突出部20を出して、その時、前記噴射
ノズル用突出部20の中間部を外側から二本の挟み棒25に
より、挾持して、常に、適正な流量で外部に噴出させる
ことが出来る効果がある。

効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を施した自動復元性弁部を設けた噴射
頭構造体の縦断面図であり、第２図は、第１図の噴射頭
構造体の噴射ノズル用突出部の位置で、水平方向にＡ−
Ａ線で切断した横断面図であり、第３図は、第２図の状
態から、外筒を回動して噴射ノズル用突出部を外筒の内
側に収容した横断面図であり、第４図は、噴射ノズル用
突出部と一体構造になった短筒部の側面図であり、第５
図は、第４図で示した短筒部の平面図であり、第６図
は、逆止弁板の底面図であり、第７図は、第６図で示し
た逆止弁板の側面図であり、第８図は、噴射物収容容器
の上面図であり、第９図は、第８図に示した噴射物収容
容器の縦断面図であり、第10図は、椀状弁体の一部を断
面にした側面図であり、第11図は、第10図に示した椀状
弁体の平面図であり、第12図は、押しボタン兼蓋体の縦
断面図であり、第13図は、第12図に示した押しボタン兼
蓋体の底面図であり、第14図は、外筒の縦断面図であ
り、第15図は、第14図に示した外筒の平面図である。 １……噴射物収容容器 ２……噴射物収容容器の下底部 ３……噴射物収容容器の下底部に取り付けた蓋体の環状
段部 ４……噴射物収容容器の下底部に取り付けた蓋体の周端
縁部 ５……噴射物収容容器の下底部に取り付けた蓋体の係止
用段部 ６……噴射物収容容器の下底部に取り付けた蓋体 ７……噴射物収容容器の下底部に取り付けた蓋体の中央
口 ８……吸い上げピストン板 ９……噴射物収容容器の上面部 10……平丸皿状逆止弁板の固定用突部挿入用通孔 11……平丸皿状逆止弁板の固定用突部 12……平丸皿状逆止弁板 13……噴射物収容容器の上面部に設けた平丸皿状逆止弁
板のための通孔 14……噴射物収容容器の上面部から上向きに突出させた
小口径短筒形突部 15……噴射物収容容器の上面部から上向きに突出させた
大口径短筒形突部 16……軟弾性椀状弁体 17……二つの短筒形突部と短筒形突部の間に嵌める軟弾
性椀状弁体の環状厚肉部 18……軟弾性椀状弁体の突出部の上端部分に設けた通孔 19……軟弾性椀状弁体に設けた突出部 20……軟弾性部材からなる噴射ノズル用突出部 21……軟弾性部材からなる噴射ノズル用突出部の基部の
短筒部 22……小円板状逆止弁部 23……押しボタン兼蓋体 24……押しボタン兼蓋体の裏面から下向きに突出させた
短筒部 25……軟弾性部材からなる噴射ノズル用突出部の中間部
分の折り曲げ用挟み棒 26……押しボタン兼蓋体の下端部の縦溝 27……噴射物収容容器の上面部から上向きに突出させた
係止用突部 28……外筒 29……外筒の下端部 30……外筒の内側に向けて突出させたストッパー突起 31……押しボタン兼蓋体に設けた壁面構造部 32……外筒に設けた軟弾性部材の噴射ノズル用突出部の
挿通用開口部即ち通孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】噴射物収容容器１の上面部９に設けた弁体
   の上部に、軟弾性椀状弁体16の軟弾性部材からなる変形
   自在のハウジングを配設し、そのハウジング上部開口部
   の通孔18とその通孔18と連通する軟弾性部材からなる噴
   射ノズル用突出部20を設け、回動可能な外筒28の内側に
   配設した押しボタン兼蓋体23の裏側の前方位置に下方に
   向けて一体的に二本の噴射ノズル用突出部折り曲げ用挟
   み棒25を垂下し、その二本の挟み棒25により、前記軟弾
   性部材からなる噴射ノズル用突出部20を挾持し、不使用
   時には、前記外筒28を回動することにより、その外筒28
   に設けられた通孔32が後方に移動させられて、それに伴
   い、前記噴射ノズル用突出部20が、前記折り曲げ用挟み
   棒25の部分で屈曲閉鎖状態にし、使用に際して、不使用
   時に屈曲閉鎖状態にさせられていた噴射ノズル用突出部
   20を前記外筒28に設けられた通孔32から外方へ突出させ
   るところまで回動させて開放状態にし、前記通孔32から
   前記噴射ノズル用突出部20を出没させて自動復元性弁部
   となし得ることを特徴にした自動復元性弁部を設けた噴
   射頭構造体。