JPH0418680Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、始動操作後適当な時限の後に噴射を
開始させるようにした殺虫剤用等の限時式噴霧器
に関する。

「従来の技術」 例えば、ゴキブリ等の殺虫剤噴霧器は所謂エア
ゾール形のもので、消毒しようとする部屋を閉め
切り、始動操作で殺虫剤を煙のように噴射させて
室内に充満させている。

「考案が解決しようとする問題点」 噴霧器は始動操作すると即開弁し、直ちに内容
液を噴射するので、殺虫剤の場合始動後直ちに室
外に退避する必要があり、利用しにくい面があ
る。

本考案は限時機構を設け、始動操作後適当な時
限の後に噴射を開始させるようにした利用し易い
限時式噴霧器を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の限時式噴霧器は、頂部から突出したノ
ズル５を押下げるとこのノズル５から内容液を煙
状に噴射する噴霧器本体１と、頂壁６上面から周
壁７を立設し、また頂壁６一部から前記噴霧器本
体１への取付用周壁８上部にかけての一側を切欠
き、かつ頂壁６の周壁７内側の中央部を一部９を
残し切離して押下げ可能とし、この可動頂壁６ａ
中央部を開口１０し、そして切欠き側に位置する
遊端部に押ボタン１１を形成した内キヤツプ部材
２と、前記ノズル５に嵌着しかつ内キヤツプ部材
２の可動部に固定され、前記開口１０に首を出し
た上部開口をゴム風船１２で密封した延長ノズル
３と、前記内キヤツプ部材２に外嵌され、周壁１
３内面一部にゴム風船１２破裂用の針１４を設
け、また頂壁１５中央部を開口１６し、噴霧操作
時頂壁１５側上部を前記周壁７に嵌合し倒立配置
される限時用外キヤツプ部材４とで構成してい
る。

「作用」 上記において、常時は第１図の如く限時用外キ
ヤツプ部材４は内キヤツプ部材２に外嵌し、押ボ
タン１１の押下げ操作は不能となつており、従つ
て内キヤツプ部材２の可動頂壁６ａと延長ノズル
３の可動部は常態にあり、よつてノズル５も閉弁
の常態にあり、ゴム風船１２は凋んでいる。

ここで使用に当たつては、限時用外キヤツプ部
材４を外し、これを第２図、第３図のように倒立
させ、頂壁１５側の上部を内キヤツプ部材２の周
壁７に内嵌固定する。この後押ボタン１１により
可動頂壁６ａと延長ノズル３の可動部を押下げ
る。すると、ノズル５が延長ノズル３のを介し押
下げられ、吐出弁を開弁して内容液を噴射し、こ
の噴射液はゴム風船１２内に溜まる。

時間の経過で内部の噴霧液量が増加することか
らゴム風船１２が第２図、第３図のように次第に
膨らみ、予定時限後に予定の大きさに膨らむと針
１４により破裂して外部に放出され、以後内容液
がなくなるまで液噴射が継続する。

「実施例」 エアゾール形の噴霧器本体１は極く周知であ
り、しかも本考案はこの噴霧器本体１自体に係わ
るものでないので簡単に説明すると、この噴霧器
本体１は例えば液体の殺虫剤を収納した罐容器体
１７内に液化ガス等のボンベを内蔵して内圧を増
大させるようにしたもので、ノズル５を押下げる
と吐出弁が開弁しノズル５から内容液を煙状に噴
射する。

内キヤツプ部材２は、周壁７の一部も頂壁６、
取付用周壁８一部と同じく切欠いてあり、また開
口１０周縁から筒体１８を垂設し、この筒体１８
外囲裏面から内部周壁１９を垂設し、さらに押ボ
タン１１遊端に押下げたとき取付用周壁８側の係
合突条２０に係合して噴射状態を継続させる係合
突条２１を設け、取付用周壁８下端を噴霧器本体
１の罐容器体１７胴部上端の係合周壁に係嵌して
取付け固定されている。

延長ノズル３は、上端外周に突条２２を設け、
この突条２２と開口１０周縁間の間隙をゴム風船
１２の基端厚肉部より小さくして風船１２が抜け
出さないようにしており、また中間外面から大径
の周壁２３を分岐し、この分岐周壁２３を前記内
部周壁１９に内嵌し、下端をこの周壁１９下端の
内向き突条で、上面を筒体１８で押えて内キヤツ
プ部材２の可動部に固定されている。

限時用外キヤツプ部材４は、頂壁１５側上部を
縮径し、倒立したとき周壁７に嵌合固定できるよ
うにしてあり、また開口１６周縁からは筒体２４
を垂下し、針１４は周壁１３の一側から可撓ヒン
ジ２５を介して延設した片２６に設け、この片２
６を内側に折込んで第１図の常時には内キヤツプ
部材２の切欠き部に位置させており、そして周壁
１３下部内面の係合突条２７を内キヤツプ部材２
下部外面の係合突条２８に係合して取付けてあ
る。片２６は第１図で２点鎖線で示すように一体
に成形により形成しておき、取付け時実線のよう
に内側に折込むようにする。

上記にて、限時用外キヤツプ部材４のサイズ、
換言すれば針１４の位置調整により時限が調整で
きる。また風船１２を除いた各部は合成樹脂材で
成形製作する。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、限時用外キヤツプ部
材４とゴム風船１２による限時機構を設け、この
限時機構により噴霧器本体１を始動操作後所要の
時限をおいて噴射させるようにしたので、殺虫剤
の噴射の場合利用し易く便利である。また操作
は、限時用外キヤツプ部材４を倒立させ、この後
押ボタン１１を押下げ操作すればよく簡単であ
り、何の面倒もない。しかも限時機構は外キヤツ
プ部材４とゴム風船１２とで構成するので簡単で
ある。また常時においては押ボタン１１は限時用
外キヤツプ部材４で囲われて押下げできないの
で、不用意に操作されたりすることなく安全であ
り、さらにこの外キヤツプ部材４は使用時には受
け皿の役目をし、ゴム風船１２内に付着していた
水滴の垂れを受け、この垂れが外部に流下するの
を防止できる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案限時式噴霧器の一実施例の要部
を縦断した正面図、第２図は同実施例の操作時の
要部縦断正面図、第３図は同じ操作時の外形斜視
図である。 １……噴霧器本体、２……内キヤツプ部材、３
……延長ノズル、４……限時用外キヤツプ部材、
１２……ゴム風船、１４……針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂部から突出したノズル５を押下げるとこのノ
   ズル５から内容液を煙状に噴射する噴霧器本体１
   と、頂壁６上面から周壁７を立設し、また頂壁６
   一部から前記噴霧器本体１への取付用周壁８上部
   にかけての一側を切欠き、かつ頂壁６の周壁７内
   側の中央部を一部９を残し切離して押下げ可能と
   し、この可動頂壁６ａ中央部を開口１０し、そし
   て切欠き側に位置する遊端部に押ボタン１１を形
   成した内キヤツプ部材２と、前記ノズル５に嵌着
   しかつ内キヤツプ部材２の可動部に固定され、前
   記開口１０に首を出した上部開口をゴム風船１２
   で密封した延長ノズル３と、前記内キヤツプ部材
   ２に外嵌され、周壁１３内面一部にゴム風船１２
   破裂用の針１４を設け、また頂壁１５中央部を開
   口１６し、噴霧操作時頂壁１５側上部を前記周壁
   ７に嵌合し倒立配置される限時用外キヤツプ部材
   ４とからなる限時式噴霧器。