JPH0745947B2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、住宅，事務所などにおいて、給気流と排気流
の間で熱交換をしながら換気をする換気装置に関するも
のである。

従来の技術 近年、建物の防音性や断熱性の向上によって機密性が増
してきた。そこで、衛生上換気装置の設置が欠くことの
できないこととなってきた。

従来の換気装置の一例を第５図にもとづいて説明する。
図において102は換気装置で、空気吸込側と複数の部屋
の開口部に設けたルーバー103をダクト105を介して接続
しており、一方空気吐出側は屋外壁に固定された屋外フ
ード104とダクト106を介して連通している。なお、101
は各室内に置かれた暖房機である。

上記構成において室内の換気は、換気装置102を運転
し、汚れた室内の空気をルーバー103から吸込み、ダク
ト105,106を通して屋外フード104から室外へ排出してい
た。

発明が解決しようとする問題点 上記従来の換気装置では、暖房された室内の熱もいっし
ょに排出されるので暖房負荷を増大させることになり、
また暖房機の運転を停止した場合、少し時間がたつと室
内が寒く感じるようになり、室内の人に不快感をあたえ
るという問題があった。

本発明は上記従来の問題点を解消するもので、暖房負荷
を最小限にするとともに暖房機の運転を停止した場合、
室内の暖房効果を長時間持続することができ、寒さを感
じる不快感を与えることを防止することができる換気装
置を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、室内と連通する
室内側吸込口と室内側吐出口および室外と連通する室外
側吸込口と室外側吐出口を有する換気装置本体内に、前
記室内側吸込口を介して排気用送風機を通り、熱交換器
を介して、前記室外側吐出口に通じる排気通路と、前記
室外側吸込口を介して給気用送風機を通り、前記熱交換
器を介して前記室内側吐出口に通じる給気通風路を形成
し、前記室内側吐出口と熱交換器の間に給気空気槽を設
け、蓄熱材を有する南側壁面内と前記給気空気槽とを連
通する給気口と前記室内側吐出口とを開閉するダンパー
を設けたものである。

作用 この構成によって、排気用送風機と給気用送風機を同時
に運転すると、室外空気は給気通風路内の熱交換器を通
り、室内側吐出口から入る空気と給気口から蓄熱材を通
り蓄熱を行なった後室内へ入る空気とにわけられ給気さ
れ、室内空気は排気通風路内の熱交換器を通り室外空気
と熱交換して室外へ排出されるので、室内の熱の排出は
最小限に抑止されることとなり、その後暖房機を停止し
たとき給気用送風機だけを運転すると、ダンパーが室内
側吐出口を閉じることによって、室外空気は給気口を通
り蓄熱材の熱により暖められたのち室内へ給気されるの
で、暖房機を停止した後も暖房効果を持続できることと
なる。

実 施 例 以下本発明の一実施例を第１図から第４図にもとづいて
説明する。

図において１は換気装置本体（以下本体という）であ
り、内部に室内と連通する室内側吸込口４を介して排気
用送風機８を通り、熱交換器６を介して室外側吐出口５
に通じる排気通風路Ａと、室外と連通する室外側吸込口
２を介して給気用送風機７を通り、熱交換器６を介して
室内側吐出口３に通じる給気通風路Ｂとを形成してい
る。16は建物の南側壁面であり、内部に通気性を有する
蓄熱材11が充てんされており、この南側壁面16の内部と
本体の室内側吐出口３と熱交換器６の間に設けられた給
気空気槽17とは給気口10によって連通されている。そし
てこの給気口10と室内側吐出口３は、ダンパー９によっ
て開閉される。12aは南側壁面16内と室内との連通口に
設けたギャラリ、12bは本体１の室外側吸込口２および
室外側吐出口５と室外とをダクトを介して連通する外壁
の連通口に設けた同じくギャラリである。13は部屋間の
開口部に設けた送風機である。14は室内と室外とを連通
する開口部に設けた屋外フードである。15は室内に設置
された暖房機である。

上記構成において、第１図と第２図に示すように暖房機
15を運転したとき給気用送風機７と排気用送風機８を同
時に運転すると、室内側吸込口４から排気流が入り、熱
交換器６を通って室外側吐出口５からダクトを通ってギ
ャラリ12bから室外へ排出される。一方ギャラリ12bから
給気流が吸込まれダクトを通って室外側吸込口２から熱
交換器６に入り前記排気流と熱交換を行ない、室内側吐
出口３から室内へ入る空気と、給気口10から南側壁面16
の蓄熱材11を通り蓄熱を行なった後、ギャラリ12aより
室内へ入る空気とにわけられ給気され、一部は再び室内
側吸込口４に吸込まれ、一部は送風機13によって各部屋
間を通り、屋外フード14より室外へ排気される。このと
き、南側壁面16には昼間太陽がよく当るため、南側壁面
16内の蓄熱材11にこの太陽熱が蓄熱されることになり、
蓄熱材11の中にたくわえられる熱を増大させるととも
に、部屋の暖房効果の低下を防止することになる。

このようにして暖房機15を運転している場合には、暖房
負荷の増大を抑止して換気を行なう。そして暖房機15の
運転を停止した場合に、第３図と第４図に示すように給
気用送風機７だけを運転すると、室内側吐出口３はダン
パー９によって閉じ、ギャラリ12bより給気流が入り、
室外側吸込口２を通り熱交換器６を通って給気口10から
南側壁面16内の蓄熱材11に入り、熱を受け取った後、ギ
ャラリ12aより室内へ給気され送風機13によって各室内
間を通り、屋外フード14より室外へ排気される。

以上のように本実施例によれば、熱交換器６で熱交換し
ながら換気することによって、暖房負荷の増大を抑止す
ることができ、さらに、このとき南側壁面16内に蓄熱す
るため、暖房機15の運転を停止してからも、給気用送風
機７だけを運転することによって室外空気は、南側壁面
16内の蓄熱材11を通って暖められた上で室内に入るた
め、長時間にわたり暖かい空気が室内に入り、効果的な
換気が行なえる。

発明の効果 以上の実施例の説明より明らかなように本発明によれ
ば、排気流と給気流との間で熱交換器により熱交換して
暖房負荷の増大を抑止するとともに、給気通風路中の室
内側吐出口と熱交換器との間の給気空気槽内に、蓄熱材
を有する南側壁面内と連通する給気口を設け、室内側吐
出口と給気口をダンパーで開閉することにより、暖房機
を停止した後でも長時間暖かい空気が室内に吐出される
ため、人に不快感をあたえることもなく効果良く換気が
行なえ、その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による換気装置の給排気運転
時の気流を示す断面図、第２図は同換気装置の給排気運
転時の室内の気流を示す断面図、第３図は同換気装置の
給気運転時の気流を示す断面図、第４図は同換気装置の
給気運転時の室内の気流を示す断面図、第５図は従来の
換気装置の運転時の気流を示す断面図である。 １……換気装置本体、２……室外側吸込口、３……室内
側吐出口、４……室内側吸込口、５……室外側吐出口、
６……熱交換器、７……給気用送風機、８……排気用送
風機、９……ダンパー、10……給気口、11……蓄熱材、
16……南側壁面、17……給気空気槽、Ａ……排気通風
路、Ｂ……給気通風路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】室内と連通する室内側吸込口と室内側吐出
   口および室外と連通する室外側吸込口と室外側吐出口を
   有する換気装置本体内に、前記室内側吸込口を介して排
   気用送風機を通り、熱交換器を介して前記室外側吐出口
   に通じる排気通風路と、前記室外側吸込口を介して給気
   用送風機を通り、前記熱交換器を介して前記室内側吐出
   口に通じる給気通風路を形成し、前記室内側吐出口と熱
   交換器の間に給気空気槽を設け、蓄熱材を有する南側壁
   面内と前記給気空気槽とを連通する給気口と前記室内側
   吐出口とを開閉するダンパーを設けた換気装置。