JPH0745391Y2 - 自動車用インシュレータダッシュ - Google Patents

自動車用インシュレータダッシュ

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JPH0745391Y2
JPH0745391Y2 JP115590U JP115590U JPH0745391Y2 JP H0745391 Y2 JPH0745391 Y2 JP H0745391Y2 JP 115590 U JP115590 U JP 115590U JP 115590 U JP115590 U JP 115590U JP H0745391 Y2 JPH0745391 Y2 JP H0745391Y2
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JP
Japan
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hole
material layer
harness
sound
insulating material
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JP115590U
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JPH0393252U (ja
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和美 宮下
実 狩野
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、エンジンルームと車室とを区画するダッシ
ュパネルの車室内側面上に設置される自動車用インシュ
レータダッシュに関するもので、特に、ハーネス等の貫
通孔付近の防音性を高めた自動車用インシュレータダッ
シュに関する。
《従来の技術》 周知のように、車室内の静粛性を保つために、自動車室
内には各種インシュレータが設定されている。
例えば、第11図に示すように、自動車用インシュレータ
ダッシュ1は、エンジンルームからのエンジンの騒音や
振動を車室内に伝播させないように、フロントシート前
方のダッシュパネル(図示せず)の車室内側面上に添設
固定される。
そして、このインシュレータダッシュ1は、通常、PVC
シート,ゴムシート等の比較的面密度の高い遮音材層2
と、この遮音材層2の裏面側にポリウレタンフォーム,
フェルト等の吸音材層3が一体貼着された構成であり、
吸音材層3による吸音効果と、ダッシュパネルと遮音材
層2との間の2重壁遮音効果により所望の防音特性を発
揮するという構成である。
ところで、このインシュレータダッシュ1には、エンジ
ンルームと車室との間にまたがるハーネス5等を貫通さ
せるための貫通孔4が通常開設されており、遮音材層2
に形成される貫通孔4の孔径は、ハーネス5の径とほぼ
同一寸法に設定され、ハーネス5周囲からの音漏れを防
止するとともに、吸音材層3に設けられる貫通孔4は、
第12図に示すように比較的大きく設定し、貫通孔4周囲
の遮音材層2に形成したスリット6により、ハーネス5
の挿通作業時、遮音材層2に可撓性をもたせるように構
成されている。
《考案が解決しようとする課題》 しかしながら、従来のインシュレータダッシュ1の構造
においては、遮音材層2に形成されたスリット6から音
が漏れるとともに、スリット6間に形成されるリップ片
がめくれ、隙間が生じ、この隙間からも音漏れが生じる
という不具合があり、また、ハーネス5がスリット6内
にくい込んだ場合には、貫通孔4からも音漏れが生じる
など遮音性が大きく低下するという問題点があった。
この考案は、上述の事情に鑑みてなされたもので、本考
案の目的とするところは、エンジンルームと車室と区画
するダッシュパネルの室内側面上に添設固定される自動
車用インシュレータダッシュにおいて、ハーネス等を貫
通させる貫通孔付近の遮音性を向上させることにより、
車室内の静粛性に大きく貢献できる自動車用インシュレ
ータダッシュを提供することにある。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本考案は、エンジンルーム
と車室とを区画するダッシュパネルの車室内側面上に吸
音材層を介して遮音材層が設置され、この遮音材層なら
びに吸音材層にハーネスを貫通させる貫通孔が形成され
た自動車用インシュレータダッシュにおいて、前記遮音
材層の成形時、貫通孔の周囲は貫通孔に向かい上方に傾
斜するエンボス状に成形され、このエンボス部の頂部に
貫通孔を、貫通孔周囲の傾斜部上にスリットを、基部に
薄肉ヒンジ部をそれぞれ形成するとともに、ハーネスを
貫通孔に挿通させ、上記各スリット間に形成されるリッ
プ片を薄肉ヒンジ部を基点として回動させ、平坦状に戻
したとき、各リップ片が相互に重なり合うことを特徴と
する。
《作用》 以上の構成から明らかなように、本考案によれば、遮音
材層の成形時、遮音材層にエンボス部を形成し、このエ
ンボス部の頂部に貫通孔を位置させ、傾斜部にはスリッ
トを、また基部には薄肉ヒンジ部を周設するようにした
ため、貫通孔にハーネスを挿通させた後、スリット間に
形成されるリップ片を平坦状に戻せば、各リップ片が相
互にラップする。
さらに、リップ片がラップし合うため、ハーネスがスリ
ット内にくい込むことがなく、しかもリップ片がめくれ
上がることもない。
《実施例》 以下、本考案に係る自動車用インシュレータダッシュの
一実施例について添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。
第1図は本考案による自動車用インシュレータダッシュ
の第1実施例を示す全体斜視図、第2図は同インシュレ
ータダッシュにおける遮音材層の成形状態を示す断面
図、第3図ないし第8図は同インシュレータダッシュに
ハーネスを挿通させる挿通作業を説明する各説明図、第
9図,第10図は本考案による自動車用インシュレータダ
ッシュの第2実施例を示すもので、第9図は貫通孔付近
を拡大して示す遮音材層の要部正面図、第10図は貫通孔
付近の遮音材層の成形時の状態を示す断面図である。
第1図において、本考案による自動車用インシュレータ
ダッシュ10は、PVCシート,ゴムシート等比較的面密度
の高い遮音材層11の裏面にフェルト,ポリウレタンフォ
ーム等の吸音材層12を一体貼着して、エンジンルームと
車室とを区画するダッシュパネル(図示せず)の車室内
側面上に添設固定され、吸音材層12のもつ吸音効果と、
ダッシュパネルと遮音材層11との間の2重壁遮音効果に
より所望の防音効果を得るように構成されている。
また、第1図中に拡大して示すように、エンジンルーム
と車室内とにまたがり設置されるハーネスト13を挿通さ
せるための貫通孔14が所定箇所に開設されており、この
貫通孔14の周囲には、貫通孔14において交差するクロス
状のスリット15が設けられ、この各スリット15によりリ
ップ片16が形成されるが、このリップ片16は外周に形成
される薄肉ヒンジ部17を基点として開閉可能である。そ
して、ハーネス13を貫通孔14に挿通させた状態では、各
リップ片16がラップ部18を介して重なり合っており、ス
リット15は基部を除いて閉鎖状態にある。
したがって、この状態にあっては、スリット15が閉鎖状
態にあるため、スリット15を通して音漏れが生じること
がなく、また、リップ片16がめくり上がることもない。
更に、スリット15内にハーネス13が侵入して貫通孔14が
開口してしまうおそれがないため、エンジンルーム側か
ら車室内への音漏れは可及的に防止できる。
上述した構造を得るには、第2図に示すように、遮音材
層11の成形時、プレス下型20とプレス上型21との間で遮
音材層11を所要形状に成形する際、貫通孔14付近に角錐
計状の突部22を設定することにより、上述したハーネス
13のシール構造が容易に得られる。
さらに詳しくは、金型20の突部22に対応して形成された
遮音材層11のエンボス部23については、その頂部23aに
貫通孔14が位置し、貫通孔14周囲の傾斜部23bにはスリ
ット15およびスリット15間に形成されるリップ片16を位
置させ、かつ、基部23cには薄肉ヒンジ部17を周設する
ようにすればよい。
次に、第3図ないし第8図に基づいて本考案によるイン
シュレータダッシュ10に設けた貫通孔14にハーネス13を
挿通させる作業について説明する。
ハーネス13を貫通孔14内に挿通させる前では、第3図に
示す貫通孔14周囲の遮音材層の断面図、第4図に示す貫
通孔14周囲の遮音材層の正面図から明らかなように、遮
音材層11はその貫通孔14の付近はエンボス部に形成され
ている。
次に、ダッシュパネル24に設けた取付孔25からハーネス
13を第5図に示すように挿通させるが、このとき、ハー
ネス13の先端に設けられたコネクタ26を挿通させるた
め、リップ片16は薄肉ヒンジ部17を基点として上方へ回
動させて、貫通孔14を大きく形成して、コネクタ26を挿
通させる。
そして、コネクタ26,ハーネス13を挿通させた後、ハー
ネス13の周囲をシールするために、今度はリップ片16を
薄肉ヒンジ部17を基点として閉鎖方向に回動させて、リ
ップ片16が平坦状となるように第6図に示す位置まで回
動させる。
このとき、スリット15は成形時、エンボス部23の傾斜部
23bに形成されているため、平坦状に戻した場合には、
スリット15間に形成されるリップ片16は隣接するリップ
片16同士が互いに重なり合い、第7図,第8図に示すよ
うにスリット15が基部を除して閉鎖される。
このように、リップ片16を閉鎖状態に戻せば、第1図に
示すようにハーネス13の周囲がシールされ、良好なシー
ル性が得られる。
次に、第9図,第10図は本考案による自動車用インシュ
レータダッシュ10の別実施例を示すもので、第9図は貫
通孔14周囲の遮音材層11の形状を示す遮音材層11の正面
図、第10図は第9図中X−X線断面部分における遮音材
層11の成形時の状態を示す断面図であり、この実施例で
は、リップ片16同士をラップさせやすいように、スリッ
ト15を中心として、向かい合うリップ片16同士に段差27
が設定されるように、プレス上下型20,21の型面加工が
なされている。
このようにすれば、リップ片16を平坦状に戻す際、ラッ
プ部18が形成しやすく、作業性がより向上するという効
果がある。
《考案の効果》 以上説明したように、本考案によれば、遮音材層の成形
時、遮音材層にエンボス部を成形し、このエンボス部の
頂部に貫通孔を、また傾斜部上にスリットならびにリッ
プ片を、基部に薄肉ヒンジ部を設定するように遮音材層
を成形し、貫通孔にハーネスを挿通させた後、薄肉ヒン
ジ部を基点としてリップ片を平坦状に戻せば、隣接する
リップ片同士が重なり合い、スリットを閉鎖するととも
に、リップ片がめくり上がることもなく、またハーネス
がスリット内にくい込むことがない。
したがって、従来のようにスリットからの音漏れ、リッ
プ片のめくり上がりによる隙間からの音漏れ、ならびに
ハーネスがスリットにくい込み貫通孔が開口することに
よる音漏れなどが有効に防止でき、貫通孔付近の遮音性
を著しく高めることができ、車室内の静粛性に大きく貢
献することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による自動車用インシュレータダッシュ
の第1実施例を示す全体斜視図、第2図は同インシュレ
ータダッシュの遮音材層の成形状態を説明する断面図、
第3図ないし第8図は同インシュレータダッシュの貫通
孔にハーネスを挿通させる作業を説明する説明図、第9
図は本考案による自動車用インシュレータダッシュの別
実施例を示すもので貫通孔周囲の遮音材層の正面図、第
10図は第9図中X−X線断面部分における遮音材層成形
時の状態を示す断面図、第11図は従来のインシュレータ
ダッシュを示す斜視図、第12図は第11図中XII-XII線断
面図である。 10……自動車用インシュレータダッシュ 11……遮音材層 12……吸音材層 13……ハーネス 14……貫通孔 15……スリット 16……リップ片 17……薄肉ヒンジ部 18……ラップ部 20,21……プレス成形用金型 23……エンボス部 24……ダッシュパネル 26……コネクタ 27……段差

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンルームと車室と車室とを区画する
    ダッシュパネルの車室内側面上に吸音剤層(12)を介し
    て遮音材層(11)が設置され、この遮音材層(11)なら
    びに吸音材層(12)にハーネス(13)を貫通させる貫通
    孔(14)が形成された自動車用インシュレータダッシュ
    において、 前記遮音材層(11)の成形時、貫通孔(14)の周囲は貫
    通孔(14)に向かい上方に傾斜するエンボス状に成形さ
    れ、このエンボス部(23)の頂部(23a)に貫通孔(1
    4)を、貫通孔(14)周囲の傾斜部(23b)上にスリット
    (15)を、基部(23c)に薄肉ヒンジ部(17)をそれぞ
    れ形成するとともに、ハーネス(13)を貫通孔(14)に
    挿通させ、上記各スリット(15)間に形成されるリップ
    片(16)を薄肉ヒンジ部(17)を基点として回動させ、
    平坦状に戻したとき、各リップ片(16)が相互に重なり
    合うことを特徴とする自動車用インシュレータダッシ
    ュ。
JP115590U 1990-01-10 1990-01-10 自動車用インシュレータダッシュ Expired - Lifetime JPH0745391Y2 (ja)

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