JPH0744973B2 - 磁気的に操作可能の部品を備えたゲーム設備 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はゲーム盤上で可動の少なくとも２個の部品
（駒）を備えたゲーム設備であって、特に、前記部品は
それぞれ磁石を有し、またゲーム盤下に位置し磁石を備
えかつゲーム盤に平行に移動可能な操作手段によって前
記部品のそれぞれは磁気的に操作可能であり、少なくと
も２個の操作手段が、ゲーム盤の下に位置しかつこれに
平行の中間層により、互いに分離されているゲーム設備
に関する。

磁石を有しかつゲーム盤上に置かれる部品が、ゲーム盤
下にあって磁石を備えている操作手段を介して操作され
るゲーム設備においては、操作手段がゲーム盤下で互い
に衝突することがしばしば問題とする。このことが部品
の可動性を低下させ、また使用可能の部品の個数を少な
くもする。この種の問題を排除するため、スウェーデン
特許第7309280-1によると、冒頭に定義した種類のゲー
ム設備、すなわち、ゲーム盤下に中間層により分離され
た、操作手段用の垂直に分離された空間が設けてあるゲ
ーム設備が提案されている。各中間層は剛性であり、ゲ
ーム盤下に少し離れて位置している、すなわち最も接近
している中間層は本質的には間隔がそれぞれの操作手段
の厚さに等しくて操作手段が容易に動き得るようにして
ある。こうして少なくとも操作手段がゲーム盤に近い部
品にとっては可動性が改良される。しかし、ゲーム盤か
らの距離が増大するにつれて可動性は急速に低下し、そ
の結果実際には使用きる部品の個数が少なくなる。

本発明の目的は、部品にとって良好な可動性をもたらし
ながら使用できる部品の個数が多くなる、よりよいゲー
ム設備をもたらすことである。本発明のこの目的は以下
の構成によって達成される。

すなわち、複数枚の中間層を備え、それらの各々は薄く
てかつ容易に屈伸自在であり互いに重畳しており、ゲー
ム盤は最上位の中間層上に載っており、最下位の中間層
は基盤上に載っており、操作手段によって中間層を互い
にさらにはゲーム盤及び基盤から局部的に離して保持
し、操作手段は少なくとも各中間層のそれぞれの側に１
個設けてある。

この解決法によれば部品の個数が大きいときでさえ、ゲ
ーム盤と操作手段との間の距離が小さくともよく、結果
として可動性が良い。

上記構成において、さらに複数個の部品を設け、該部品
の各々は２個の支持部すなわちゲーム盤と接触させるた
めの人形の両足を備えており、磁石が一方の支持部の支
持面を構成し、また他方の支持部の支持面は摩擦性材料
からなる。

このような実施例によると、部品を、たとえばボール、
パック等をシュートするために、回転させることができ
る。

本発明を以下添付図面に図示してある好ましい実施例を
参照しながら詳細に開示する。

本発明によるゲーム設備１には、ゲーム盤２が含まれて
おり、ゲーム盤下に位置している操作手段４によって、
複数個の部品３がそれぞれゲーム盤上で磁気的に操作可
能である。各操作手段はゲーム盤に平行にどの方向にも
移動可能であり、そのゲーム盤下に位置している末端に
はそれぞれの部品に付随する対応の磁石と共同して作用
する磁石が設けてある。ゲーム盤２上及び周囲には操作
手段４を押し下げておくのを容易にするため、ゲーム盤
２の縁を強化するための強化材５が通っている。図示の
実施例においてはゲーム設備１はアイス・ホッケー・ゲ
ーム設備であり、強化材５は板状に形成してあり、部品
３は２チームを構成する。各チームはそれぞれ４個の部
品からなり、それらのうち１個はゴールキーパーであ
る。一方のチームの部品の動きを容易にするため、ゴー
ルキーパーはゲーム盤の短かい辺から操作可能にするこ
とができ、一方残りの部品はゲーム盤の長い辺から操作
可能とすることができる。ゲーム盤２の下方には基盤６
がありこれはテーブル上に置くことができ、またそれは
操作手段４の握りを具合よくできるのに十分な高さがあ
る。

ゲーム設備１の実施例はより詳細に第２図に示してあ
る。ゲーム盤２と基盤６との間にはいくつかの操作手段
４が挿入されていて、これらは互いにいくつかの中間層
7a,7b及び7cによって互いに分離されており、またこれ
らは互いに重畳されているる。ゲーム盤２は最上位の中
間層7a上に載っており、一方最下位の中間層7cは基盤６
上に載っている。中間層7a,7b及び7cは薄くてかつ可撓
性に富んだものであり、操作手段４が挿入されている所
ではこれらの中間層は局部的に離して保持されている。
操作手段４を動かすと中間層は押し離され、中間層によ
って、操作手段４を互いに交差させて滑らせ、部品３を
所望の位置へ動かすようにすることが可能となる。

中間層7a,7b及び7cは薄くてかつ可撓性に富んだもの即
ち屈伸自在のものであるので、これらは各部品下で磁力
によって互いにまたゲーム盤に向けて押しつけられ、よ
って空気間隙を排除する。こうして、何枚もの中間層が
あっても、良好な磁気的接触が得られる。このことは磁
石の強さが制限されているときでさえ多数の部品が使用
できることを意味する。

中間層や操作手段ばかりでなくゲーム盤２もプラスチッ
クなどの非磁性材料からなるるものである。ゲーム盤２
は好ましくは中間層７と同様の厚さ及び剛性であるが、
それよりももっと厚くすることもまた、より剛性にする
こともできる。ゲーム盤の適切な厚さは約0.1乃至1.0mm
であり、中間層の適切な厚さは0.1乃至0.2mmであり、ゲ
ーム盤の寸法によって左右される。操作手段の厚さは１
乃至2.5mm、適切には1.5mmとすることができる。可動性
を改良するために、相互に移動しうる部分の間の摩擦は
小さくすべきであり、さらに、共同作動する磁石は強す
ぎてはならない。

部品３の形状はもちろんゲームの種類及び必要に応じて
変化できる。一例として、第２図に示してあるとおり、
各部品３を部品の磁石８を介してのみゲーム盤２と接触
させることができる。２チームを用いるゲームでは両チ
ームでそれらの磁石の極性を逆にしておくこともでき
る。

第３図はとくに有利な部品３の実施例を示し、これは操
作手段４を適宜に動かして部品を移動も回転もさせるこ
とができる。部品・たとえばアイスホッケー、蹴球等の
競技者を形どった人形には、ここではゲーム盤２と接触
させるための２個の支持部9,10が設けられており、該支
持部は人形である競技者の足である。部品の磁石８は支
持部９の内又は下に位置しており、ゲーム盤２の下に位
置している操作手段４と関連作動する。操作手段４とゲ
ーム盤２との間にはいくつかの中間層を設けることがで
きる。支持部９は磁石８を超えて側方へ延びており、磁
石８が他の部品の磁石と近づきすぎないようにしてあ
る。支持部10は摩擦性材料、たとえば軟質ゴム製の支持
面を介してゲーム盤上に載っている。磁力によって部品
３を直立させておき、部品の重心12は好ましくは第１の
支持部９よりは第２の支持部10に近い。操作手段４を動
かしてその磁石13（第４図及び第５図）を弓形の経路14
にそって移動させると、部品の支持面11を通る垂直軸を
中心に部品３を回転させることができ、部品３がそのス
テッキ15でパック16をショットするようにできる。ま
た、これに代って、部品３は蹴球競技者（人形）である
と、その支持部10を中心にして回転をしながら磁石のつ
いている方の足でボール（図示してない）を蹴ることが
できる。いくつかのその他の実施形式ももちろん可能で
ある。

第４図及び第５図に示してあるとおり、磁石13を操作手
段４の一端の開孔内に位置させ、またその厚みは本質的
には操作手段４のレスト部分と同じ厚さとすることがで
きる。磁石は適切には直径10mm、厚さ約1.5mmとするこ
とができる。

ゲーム盤２に対して部品の第２の支持部10によって加え
られる力を増大させるためには、第６図に示したような
実施例が使用できる。支持部９の磁石８は角度αに傾斜
させてあって、これによって第２の支持部10及びその支
持面11がゲーム盤２の方へ押しつけられる方向に部品が
作用する傾向を磁石によって与える。こうして支持面11
とゲーム盤２との間の摩擦を増大させる。角度αは２゜
乃至10゜のオーダとすることができる。

さまざまな操作手段が互いにどの方向にも動かされ得る
ので、相異なる部品を互いに接触させてタックルさせ相
手の部品が倒れるようにすることができる。部品の形状
を適宜にして、それぞれの操作手段を動かし、その磁石
を倒れた部品の磁石の下にもってくるようにして再び部
品を容易に立ち上がらせることができる。磁石の相互作
用により部品が立ち上がらせることができる。部品は倒
れている姿勢から容易に立ち上がらせ得るような形状、
及びその重心位置とすることが望ましい。また磁石８が
位置している支持部９の形状も重要である。第７図に示
してあるとおり、部品３は好ましくは、部品が完全に倒
れているときに磁石８がゲーム盤２から僅か上にあるよ
うな形状である。こうして部品は、操作手段を動かし
て、部品とゲーム盤との接触点25を中心として旋回させ
られ、立ち上がり始め、より容易に直立姿勢に達し得る
ことになる。

ゲーム設備１を使用しないときは操作手段４は好ましく
はゲーム盤２下のさまざまな位置から取外しておく。操
作手段の正しい再挿入を容易にするには、第１図に示唆
してあり第８図に詳細に示してある種類の設備が使用で
きる。ゲーム盤２は基盤６の各コーナからある距離をお
いて終っており、いくつかの中間層7d,7e,7f及び7gがゲ
ーム盤２より相異なる距離だけ延びており、それらの斜
めに切断されたコーナには所望の中間層間への操作手段
挿入を容易にするため僅かに巻き上げてあるかえり17d,
17e,17f及び17gが設けてある。それらのかえりは番号な
ど適宜な標識を施こして相異なる中間層の識別を容易に
することができる。相手チームの挿入位置は別の場所た
とえば他のコーナである。

競技中に操作手段が意図せずして引抜かれることを防止
するため、ゲーム盤の周辺に引抜きを防止する手段を設
けるのが望ましい。この種の手段の一例が第８図に示し
てあり、そこでは基盤６の縁に、操作手段の磁石と共同
作動させるための磁石条片18が挿入してある。

部品の動き易さを決める要素はとりわけ、使用される磁
石の強さである。極めて強い磁石は大きな摩擦を生じ、
このため運動を困難にする。他方過度に弱い磁石では部
品がその操作手段の動かされるときそれに追随できない
恐れがある。従って磁石の強さ安全なお容易な運動が得
られるように選ばれるべきである。また異なる部品につ
いてすなわち異なるチームについて強さの異なる磁石を
用いることもできる。ゲーム盤２及び中間層は適宜に僅
かに透明として操作手段の位置を知り得るようにするこ
とができ、またゲーム盤には実施すべきゲームの種類に
ついて適切な標準を施こすこともできる。

ある種類のゲームについては、特殊な中間層上に２個以
上の操作手段を設け、それらの各々がゲーム盤の限定さ
れた部分下で動けばよいようにするのが望ましいことが
ある。あるいは運動の自由度は、中間層間に存在する障
害物あるいはゲーム盤又は基盤と隣接の中間層との間に
存在する障害物によって制限しうることがある。第９図
には２枚の中間層の間にこの種の障害物物20を設置した
例が示してある。

基盤６上にゲーム盤２と中間層７とを位置ぎめするた
め、基板６には、第１図に示唆してあり、より詳細には
第10図に示してあるとおり、位置ぎめ手段21をいくつか
たとえばゲーム設備の各短辺に２個設けることができ
る。該位置ぎめ手段21は、第10図に示してあるとおり、
基盤６に固定されかつゲーム盤２と中間層７とにある対
応の孔に係合するピンで構成することができる。こうし
てゲーム盤についても中間層についても垂直方向の運動
の自由度がもたらされる。

第11図に明かに示してあるとおり、２個の異なる部品３
の操作手段は、それぞれの部品の制御を行いながら、両
者互いに交差させて動かすことができる。これによって
ゲーム盤全体にわたってどの方向にもすぐれた可動性を
期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のゲーム設備の斜視図、 第２図は本発明のゲーム設備の断面図、 第３図は部品の動きを説明するための図、 第４図は操作手段の一端を示す図、 第５図は第４図のＶ−Ｖにそった断面図、 第６図は第３図に示してある部品の詳細を示す図、 第７図は倒れた部品の起こし方を説明する図、 第８図は第１図のVIIIの詳細拡大図、 第９図は２枚の中間層の間の障害物を示す図、 第10図はゲーム盤及び中間層がどのようにして基層に固
定されるかを説明するるための図、 第11図は２種の操作手段がどのように交差できるかを示
す図。 １……ゲーム設備、２……ゲーム盤、 ３……部品（駒）、４……操作手段、 ５……強化材、６……基盤、 7,7a−7g……中間層、 ８……磁石、9,10……支持部、 11……支持面、12……重心、 13……磁石、14……経路、 15……ステッキ、16……パック、 17……かえり、18……磁石条片、 20……障害物、21……位置ぎめ手段、 25……接触点。

Claims (19)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ゲーム盤（２）上で移動可能の少なくとも
   ２個の部品（３）を備えたゲーム設備であって、前記部
   品はそれぞれ磁石を有し、またゲーム盤の下に位置して
   いる磁石を備えかつゲーム盤に平行に移動可能な操作手
   段（４）により前記部品のそれぞれは磁気的に操作可能
   であり、少なくとも２個の操作手段は、ゲーム盤の下に
   あってかつグーム盤に平行に位置している中間層によっ
   て、互いに分離されているゲーム設備において、薄くて
   かつ可撓性の複数枚の中間層（７）が互いに重なってお
   り、ゲーム盤（２）は最上位の中間層（7a）上に載って
   おり、最下位の中間層（7c）は基盤（６）上に載ってお
   り、各中間層（７）のそれぞれの側面に少なくとも１個
   設けてある操作手段によって、中間層を互いに離し、さ
   らにはゲーム盤（２）及び基盤（６）から局部的に離し
   て保持することを特徴とするゲーム設備。
2. 【請求項２】ゲーム盤（２）は中間層（７）と同様に薄
   くてかつ可撓性に富んだものであることを特徴とする請
   求項１記載のゲーム設備。
3. 【請求項３】ゲーム盤（２）は中間層（７）よりも剛性
   であることを特徴とする請求項１記載のゲーム機械。
4. 【請求項４】各中間層（７）はプラスチックの箔であ
   り、実質的に厚さ約0.1乃至0.2mmであることを特徴とす
   る請求項１乃至３のいずれか１つに記載のゲーム設備。
5. 【請求項５】少なくとも１枚の中間層（７）には、操作
   手段（４）の運動の自由を制限するための障害（20）を
   設けてあることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか
   １つに記載のゲーム設備。
6. 【請求項６】操作手段（４）は細長く、一端に組み込ん
   だ磁石（13）を備えており、本質的には該磁石と同じ厚
   さであることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１
   つに記載のゲーム設備。
7. 【請求項７】各部品（３）はその関連する磁石（13）の
   位置において磁石を超えて側方に延びていて、部品間の
   引力を制限するようになっていることを特徴とする請求
   項１乃至６のいずれか１つに記載のゲーム設備。
8. 【請求項８】ゲーム盤（２）の縁には、操作手段（４）
   が意図せずして引き外されるることを防止するための手
   段（18）を設けてあることを特徴とする請求項１乃至７
   のいずれか１つに記載のゲーム設備。
9. 【請求項９】複数枚の中間層（７）があり、これらに
   は、操作手段の挿入を容易にするため、水準標識が設け
   てあり、２チームの部品は操作手段の挿入のための別個
   の挿入場所を有することを特徴とする請求項１乃至８の
   いずれか１つに記載のゲーム設備。
10. 【請求項１０】ゲーム盤（２）の上及び周囲には盤を形
    成し得る強化材（５）が設けてあることを特徴とする請
    求項１乃至９のいずれか１つに記載のゲーム設備。
11. 【請求項１１】部品（３）は磁石の極性が互いに逆にな
    っている２チームを構成し、それぞれの操作手段もまた
    逆の極性の磁石を有することを特徴とする請求項１乃至
    10のいずれか１つに記載のゲーム設備。
12. 【請求項１２】両チームの磁石は同じ強さであることを
    特徴とする請求項11記載のゲーム設備。
13. 【請求項１３】一方のチームは他方のチームのものより
    強い磁石を備えていることを特徴とする請求項11記載の
    ゲーム設備。
14. 【請求項１４】複数個の部品（３）をさらに有し、該部
    品の各々は、２個の支持部（9,10）すなわちゲーム盤と
    接触させるための人形の足を備えており、磁石（８）が
    一方の支持部（９）の支持面を構成し、他方の支持部
    （10）の支持面（11）は摩擦性材料からなることを特徴
    とする請求項１乃至13のいずれか１つに記載のゲーム設
    備。
15. 【請求項１５】部品の重心（12）は第１の支持部よりは
    他方の支持部（10）により近く位置していることを特徴
    とする請求項14記載のゲーム設備。
16. 【請求項１６】磁石はある角度（α）に取付けてあっ
    て、磁石に対応の操作手段（４）の影響が及ぼされる第
    ２の支持部（10）はゲーム盤（２）押しつけられるよう
    になっていることを特徴とする請求項14又は15記載のゲ
    ーム設備。
17. 【請求項１７】各部品は、その関連する磁石（８）の位
    置において、磁石を取囲みかつそれを超えて側方に延び
    ていて、部品間の引力を制限するようにしてあることを
    特徴とする請求項14乃至16のいずれか１つに記載のゲー
    ム設備。
18. 【請求項１８】一方の支持部（９）は、倒れた部品を操
    作手段を用いて再び立ち上がらせるのを容易にするため
    の上向に拡大している部分を有することを特徴とする請
    求項14乃至17のいずれか１つに記載のゲーム設備。
19. 【請求項１９】部品の形状及び部品の重心位置は、倒れ
    た部品を操作手段を用いて再び立ち上がらせるのを容易
    にするよう設定されることを特徴とする請求項18記載の
    ゲーム設備。