JPH0744623Y2 - 抗菌性を有する壜容器 - Google Patents

抗菌性を有する壜容器

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JPH0744623Y2
JPH0744623Y2 JP1989052745U JP5274589U JPH0744623Y2 JP H0744623 Y2 JPH0744623 Y2 JP H0744623Y2 JP 1989052745 U JP1989052745 U JP 1989052745U JP 5274589 U JP5274589 U JP 5274589U JP H0744623 Y2 JPH0744623 Y2 JP H0744623Y2
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JP
Japan
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glass
bottle
resin
ions
antibacterial properties
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Application number
JP1989052745U
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JPH02144574U (ja
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富二雄 下野
幸一 山本
尚志 野々山
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Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は食品、飲料水等の内容物の菌による変質を防止
して長期間保存が可能な抗菌性を有する壜容器に関する
ものである。
(従来の技術) 銀、銅などの金属イオンに抗菌作用があることは従来か
ら知られており、例えばクーリング・タワーの防汚や、
養殖用漁網の防藻などにこれら金属イオンを含む塗料が
使用されている。また、用水管に銅管を用いると細菌や
藻の発生を防ぎ、細い銅線を衣服に編込むと汗や皮膚雑
菌による悪臭の発生を防ぐなどのことが知られている。
しかし、内容物である食品、飲料水等の菌による変質を
防止する目的で上述の金属イオンを応用した例は知られ
ておらず、特に飲食料品用の樹脂容器あるいはガラス壜
容器においては抗菌効果の持続性の問題、衛生上の問
題、取扱い上の問題等から実用化には至っておらず、内
容物の長期保存が可能な抗菌性を有する壜容器の開発が
望まれていた。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は上記の従来の問題を解決して、菌による変質を
防止して長期間において内容物の保存ができ、しかも毒
性が無く人体に対して安全で、且つ成形性及び容器とし
ての外観性も良好な抗菌性を有する壜容器を提供するた
めに完成されたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するための本考案は、樹脂又はガラス
からなる壜本体の内面に、銀イオン又は銅イオンを含有
し、それらイオンを一定速度で溶出させることにより抗
菌作用を発揮する溶解性ガラスの微粒子を、接着用の樹
脂を用いることなく直接融着させたことを特徴とするも
のである。
本考案でいう樹脂壜とはABS樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂等の壜成形に供されているあらゆる
樹脂からなるものであり、単層に限らず2種以上の複数
層で構成されるものであってもよい。またガラス壜とは
一般に使用されているソーダ石灰ガラスの他、硼珪酸ガ
ラス等の特殊組成ガラスで構成されるものであってもよ
い。
また溶解性ガラスとは、制御された溶解速度を持つよう
にガラスの物理的、化学的特性を考慮して組成を調整し
たガラスの総称であって、銀イオン又は銅イオンを一定
速度で溶出させることにより抗菌作用を発揮するもので
あるが、このガラス自体は既に知られたものである。本
考案においては上記の溶解性ガラスの微粒子を、樹脂又
はガラスからなる壜本体の内面に成形時に直接融着させ
て内表面に該微粒子の層を形成したものである。溶解性
ガラスの微粒子(2)の粒径は200μm以下、好ましく
は50μm以下として壜本体の内表面に均一に融着させる
もので、例えば壜本体のブロー成形工程中の圧縮空気に
混入することにより高温状態にある壜の内面に接着用の
樹脂を用いることなく均一に融着させることができる。
ここで粒径を200μm以下としたのは、それ以上である
と内表面への均一な融着が困難になるとともに、内表面
の凹凸が大きくなり外観が悪くなるためである。また、
内表面への融着量は0.01mg/cm2以下であると十分な銀イ
オン又は銅イオンの溶出が得られず、0.1mg/cm2以上で
あると外観が悪くなるので0.01〜0.1mg/cm2程度となる
ように調整しておくことが好ましい。
以上のように構成された壜容器においては、壜本体内に
充填された内容物の水分によって、内表面に融着した溶
解性ガラスの粉末が僅かに溶解し、銀イオン又は銅イオ
ンが一定期間にわたって決められた一定速度で徐々に溶
出することとなる。その結果、銀イオン又は銅イオンの
抗菌作用によって内容物の腐敗やカビ発生が完全に防止
され長期間の保存が可能となるのである。
(実施例) 実施例1 インジェクション・ブロー成形によってポリエチレン樹
脂からなる容器を成形する際に、ブローエアー内にB2O3
50モル%、SiO2 30%、Na2O 20モル%の組成を持つガ
ラス100重量部に対して、Ag2O 0.5重量部を添加して形
成した溶解性ガラスの粉末(粒径10μm以下)を混入さ
せ、内面に溶解性ガラスの微粒子(2)が均一に融着し
た壜本体(1)を成形した。成形された壜本体(1)の
任意の数箇所における内表面に融着した溶解性ガラスの
微粒子(2)の融着量は0.03〜0.1mg/cm2で、均一に分
散融着していることが判った。
上記の壜内に培養液を充填し48時間経過後の大腸菌の繁
殖を観察した結果、菌の繁殖は全く見られなかった。ま
た天然果汁水を充填し30分経過後に栓をしてカビの発生
有無を観察した結果、10日間経過後においてもカビの発
生はなかった。一方、溶解性ガラスの粒子を付着させな
い壜で同様の試験を行ったところ、大腸菌の激増及び4
日間経過後にカビの発生が見られ、本考案の抗菌性を有
する壜容器が優れた抗菌性を有することが確認できた。
実施例2 重量420g、平均肉厚3.2mmの透明ガラスからなるガラス
壜をブローアンドブロープロセスにより成形する際に、
実施例1と同様の組成の銀イオン含有溶解性ガラスの粉
末(粒径15〜25μm、透明)を壜1本当り0.4gの割合で
パリソン成形用のブローエアとともにパリソンの内部に
吹き込み、パリソンの内表面に融着させた。得られたパ
リソンを更にブローして成形されたガラス壜は溶解性ガ
ラスの粉末が一体化しており、外観上は普通のガラス壜
と見分けが付かなかった。
また重量560g、平均肉厚4.5mmのアンバーガラスからな
るビール壜をプレスアンドブロープロセスにより成形す
る際に、銅イオン含有溶解性ガラスの粉末(粒径15〜25
μm、青色)を壜1本当り0.4gの割合でファイナルブロ
ーエアーとともにパリソンの内部に吹き込み、壜の内表
面に融着させた。得られたビール壜も外観上は普通のガ
ラス壜と見分けが付かなかった。
これらの2種類の壜内に培養液を充填し48時間経過後の
大腸菌の繁殖を観察した結果、菌の繁殖は全く見られ
ず、実施例1と同様の優れた抗菌性が確認された。
(考案の効果) 以上に説明したように、本考案の壜容器は、銀イオン又
は銅イオンを一定速度で溶出させて抗菌作用を発揮する
ことができる溶解性ガラスの微粒子を、接着用の樹脂を
用いることなく直接壜本体の内面に融着させることによ
り、長期間にわたり安定した抗菌効果を発揮して内容物
の長期保存を可能とするものであり、しかも銀イオン等
の溶出量は極めて少量で毒性がなく人体に対しては全く
安全なものである。また、溶解性ガラスの微粒子の融着
は通常の容器成形工程のブロー工程で行なうことがで
き、従来の成形効率を何ら下げることもなく、更には成
形された容器の殺菌、滅菌処理を省略できるという効果
も有する。しかも本考案の壜容器は、接着用の樹脂を用
いないために溶解性ガラスの微粒子を表面に確実に露出
させることができ、溶解性ガラス接着用の樹脂に埋もれ
てしまうことが防止される。よって、本考案は従来の問
題点を解決した新規な抗菌性をする壜容器として産業の
発展に大いに寄与するものである。
【図面の簡単な説明】 図面は本考案の実施例を示す一部断面の正面図である。 (1):壜本体、(2):溶解性ガラスの微粒子

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂又はガラスからなる壜本体(1)の内
    面に、銀イオン又は銅イオンを含有し、それらイオンを
    一定速度で溶出させることにより抗菌作用を発揮する溶
    解性ガラスの微粒子(2)を、接着用の樹脂を用いるこ
    となく直接融着させたことを特徴とする抗菌性を有する
    壜容器。
JP1989052745U 1989-05-08 1989-05-08 抗菌性を有する壜容器 Expired - Lifetime JPH0744623Y2 (ja)

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JPH02144574U JPH02144574U (ja) 1990-12-07
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2605838B2 (ja) * 1988-11-04 1997-04-30 凸版印刷株式会社 抗菌性プラスチック容器、その製造装置及びその製造方法
JPH0287732U (ja) * 1988-12-27 1990-07-11

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