JPH0449982Y2 - - Google Patents

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JPH0449982Y2
JPH0449982Y2 JP5878889U JP5878889U JPH0449982Y2 JP H0449982 Y2 JPH0449982 Y2 JP H0449982Y2 JP 5878889 U JP5878889 U JP 5878889U JP 5878889 U JP5878889 U JP 5878889U JP H0449982 Y2 JPH0449982 Y2 JP H0449982Y2
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glass
tableware
powder
fused
ions
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は食器、飲料水等の内容物に対して長期
間の抗菌効果を発揮することができる抗菌性を有
するガラス食器に関するものである。
(従来の技術) 銀、銅などの金属イオンに抗菌作用があること
は従来から知られており、例えばクーリング・タ
ワーの防汚や、養殖用漁網の防藻などにこれら金
属イオンを含む塗料が使用されている。また、用
水管に鋼管を用いると細菌や藻の発生を防ぎ、細
い銅線を衣服に編み込むと汗や皮膚雑菌による悪
臭の発生を防ぐなどのことが知られている。
しかし食品、飲料水等に対して抗菌作用を発揮
させる目的で上述の金属イオンを応用した例は知
られておらず、特に食卓用ガラス食器においては
抗菌効果の持続性の問題、衛生上の問題、食器と
しての外観上の問題等から抗菌性を有するガラス
食器の実用化には至つていないのが現状である。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は食品、飲料水等の内容物に対して抗菌
効果を発揮するとともに、長期間における内容物
の保存も可能にし、しかも毒性が無く人体に対し
て安全で、且つ成形性及びガラス食器としての外
観も良好な抗菌性を有するガラス食器を提供する
ために完成されたもののである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するための本考案は、ガラス
食器の表面に銀イオン又は銅イオンを含有する溶
解性ガラスの粉末を融着させたことを特徴とする
ものである。
本考案でいうガラス食器は一般に使用されてい
るソーダ石灰ガラスの他、クリスタルガラス、硼
珪酸ガラス等の特殊組成ガラスで構成されるもの
であつてもよい。また溶解性ガラスとは、制御さ
れた溶解速度を持つようにガラスの物理的、化学
的特性を考慮して組成を調整したガラスの総称で
あつて、銀イオン又は銅イオンを一定速度で溶出
させることにより抗菌作用を発揮するものである
が、このガラス自体は既に知られたものである。
本考案においては上記の溶解性ガラスの粉末を、
ガラス食器の表面に融着させて表面に該粉末の層
を形成したものである。溶解性ガラスの粉末の粒
径は200μm以下、好ましくは50μm以下として食
器本体の表面に均一に融着させるもので、例えば
プレス成形であればプレス直前のガラス塊に対し
て、あるいはプレス直後のガラス製品に対してス
プレー等により吹き付けることにより、又ブロー
成形であればブロー成形工程中の圧縮空気に混入
することにより高温状態にある食器表面に均一に
融着させることができる。ここで粉末の粒径を
200μmとしたのは、それ以上であると表面への均
一な融着が困難になるとともに、表面の凹凸が大
きくなり外観が悪くなるためである。また、表面
への融着量は0.01mg/cm2以下であると十分な銀イ
オン又は銅イオンの溶出が得られず、0.1mg/cm2
以上であると外観が悪くなるので0.01〜0.1mg/
cm2程度となるように調整しておくことが好まし
い。
以上のように構成されたガラス食器において
は、内容物の水分によつて表面に融着した溶解性
ガラスの粉末が僅かに溶解し、銀イオン又は銅イ
オンが一定期間にわたつて決められた一定速度で
徐々に溶出することとなる。その結果、銀イオン
又は銅イオンの抗菌作用によつて内容物に対して
腐食防止やかび発生防止等の抗菌効果を発揮する
こととなり、更には内容物の長期保存も可能とな
る。
(実施例) 実施例 1 プレス成形機によりソーダ石灰ガラス製の鉢
(重量350gr、平均肉厚4mm)を成形する際に、プ
レス成形される直前のガラス塊に向けてB2O350
モル%、SiO230モル%、Na2O20モル%の組成を
もつガラス100重量部に対してAg2O0.5重量部を
添加して作成した溶解性ガラスの粉末(粒径
50μm以下)をガラス塊1個につき0.5grの割合で
スプレーし、表面に溶解性ガラスの粉末2が均一
に融着したガラス鉢1を成形した。溶解性ガラス
の粉末2はガラス鉢1の表面に一体化して完全に
融着しており肉眼では全く識別することができな
いものであつたが、任意の数カ所における内表面
について粉末の付着量を分析したところ0.05〜
0.08mg/cm2の範囲で均一に分散融着していること
が判つた。上記の食器内に培養液を入れ48時間経
過後の大腸菌の繁殖を観察した結果、菌の繁殖は
全く見られなかつた。
一方、溶解性ガラスの粉末を融着させないガラ
ス鉢で同様の試験を行つたところ大腸菌の激増が
見られ、本考案の食器が優れた抗菌性を有するこ
とが確認できた。
実施例 2 B2O340モル%、SiO235モル%、Na2O25モル%
の組成をもつガラス100重量部に対してCuO20重
量部を添加して作成した溶解性ガラスの粉末(粒
径70μm以下)を実施例1と同様に青色のガラス
にスプレーして青色のガラス鉢を成形し、実施例
1と同様に大腸菌繁殖試験を行つたところ、48時
間経過後においても菌の繁殖は全く見られず、優
れた抗菌性が確認された。
(考案の効果) 以上に説明したように本考案のガラス食器は、
銀イオン又は銅イオンを一定速度で溶出できる溶
解性ガラスの粉末を表面に融着させることによ
り、食器としての外観を何等損なうことなく長期
間にわたり安定した抗菌効果を発揮するとともに
内容物の長期保存も可能とするものであり、しか
も銀イオン等の溶出量は極めて少量で毒性が無く
人体に対しては全く安全なものである。また、溶
解性ガラスの粉末の融着は通常の成形工程中で行
うことができ、従来の成形効率に何等影響を及ぼ
さないものである。このように、本考案は従来に
ない新規な抗菌性を有するガラス食器として、そ
の実用的価値は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す一部切欠正面図
である。 1……ガラス鉢、2……溶解性ガラスの粉末。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ガラス食器1の表面に銀イオン又は銅イオンを
    含有する溶解性ガラスの粉末2を融着させたこと
    を特徴とする抗菌性を有するガラス食器。
JP5878889U 1989-05-22 1989-05-22 Expired JPH0449982Y2 (ja)

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JP5878889U JPH0449982Y2 (ja) 1989-05-22 1989-05-22

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JPH02149564U JPH02149564U (ja) 1990-12-20
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69408096T2 (de) * 1993-05-31 1998-06-10 Sumitomo Osaka Cement Co Antibakterielle und schlimmelabweisende glasurzusammensetzung für keramische produkte

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Publication number Publication date
JPH02149564U (ja) 1990-12-20

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