JP2846051B2 - 抗菌性容器 - Google Patents

抗菌性容器

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JP2846051B2
JP2846051B2 JP2091509A JP9150990A JP2846051B2 JP 2846051 B2 JP2846051 B2 JP 2846051B2 JP 2091509 A JP2091509 A JP 2091509A JP 9150990 A JP9150990 A JP 9150990A JP 2846051 B2 JP2846051 B2 JP 2846051B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は抗菌性容器に関する。さらに詳しくは、食品
のカスが付着しやすく、かつ空気に触れやすい口部近辺
における雑菌の繁殖を抑制しうる容器に関する。
[従来の技術] 従来より、エアゾール容器やチューブ容器などに化粧
品や食品を収納し、簡単に内容物を少量ずつ取り出せる
ようにしたものがある。そのような容器、中でも食品容
器として用いられる容器、たとえばエアゾール容器、チ
ューブ容器は、収納されている内容物を長期間安全かつ
衛生的に保存する必要がある。また、このばあいエアゾ
ール容器の噴出部の押釦、スパウトあるいはチューブ容
器のキャップ内表面に食品カスが付着しやすく、しかも
空気に触れるので、衛生的管理がとくに重要である。し
かし、そのような衛生管理の観点から抗菌作用について
工夫をした容器は従来知られていない。
[発明が解決しようとする課題] 食品が長時間エアゾール容器内、あるいはチューブ容
器内に収納され、繰り返し噴出され、または押し出され
ると、食品カスが噴出部の通路、あるいはチューブ容器
のキャップ内表面にこびり着くため、食品カスを媒介と
して噴出部の通路、キャップの内表面に細菌やカビなど
が繁殖し、衛生上好ましくないという問題がある。
本発明は、このような従来の容器の問題に着目してな
されたもので、エアゾール容器の押釦またはスパウトの
通路、押し出し容器などのキャップの内表面、さらには
エアゾール容器のマウンティングカップなどを衛生的に
保持しうる抗菌性容器を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の第1態様は、内容物を吐出するための通路
に、抗菌性ゼオライトを含有した被膜層を設けており、
かつ、該被膜層の100μm×100μmあたりに分散してい
る抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜11,000個にされて
なる容器である。
本発明の第2の態様は、本体とキャップ部材とからな
り、該キャップ部材の内表面に、抗菌性ゼオライトを含
有する被膜層を設けており、かつ、該被膜層の100μm
×100μmあたりに分散している抗菌性ゼオライト粒子
の個数が1〜11,000個にされてなる容器である。
本発明の第3の態様は、本体と、該本体と別個に製造
されるキャップ部材とからなり、該キャップ部材が抗菌
性ゼオライトを含有する可塑材料から成形加工したもの
であり、かつ、該可塑材料の100μm×100μmあたりに
分散している抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜11,000
個にされてなるものである。
本発明の第4の態様は、マウンティングカップの少な
くとも片面に、抗菌性ゼオライトを含有する被膜層を設
けており、かつ、該被膜層の100μm×100μmあたりに
分散している抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜11,000
個にされてなるエアゾール用の容器である。
なお特許請求の範囲にいうキャップ部材とは、容器の
口部を密閉する通常のキャップのほか、エアゾール装置
のノズルないしスパウトなど、本体と別個に形成される
キャップ状のものをすべて含む概念である。
[作 用] エアゾール容器から内容物を噴出あるいは吐出させた
とき、あるいは押し出しチューブから内容物を絞り出し
たときは、内容物が通路や口部近辺に付着する。またさ
らにキャップを被せるとキャップの内面にも内容物が付
着する。さらにその付着した内容物には外気が触れるの
で、雑菌が付着する。
本発明の容器では被膜層内の抗菌性ゼオライトの抗菌
作用により、そのような付着した雑菌の繁殖が抑制され
る。なお容器本体にも同じ被膜層を形成してもよい。
またエアゾール容器は内容物が減るとマウンティング
カップのとくに内面に内容物が付着し、それが容器内に
侵入してきた空気に晒されるばあいがある。かかるばあ
いも抗菌性ゼオライトの作用で雑菌の繁殖が抑制され
る。
エアゾール装置のノズルやスパウトおよび押出容器な
どの密閉キャップなどのキャップ部材を抗菌ゼオライト
を含有する合成樹脂などの可塑材料で成型するときは、
被膜層を塗布などで形成する必要がない。そのため、容
器全体の生産工数を減らすことができる利点がある。
[実施例] つぎに図面を参照しながら本発明の抗菌性容器の説明
をする。
第1図は本発明のエアゾール容器の一実施例を示す正
面断面図、第2図は本発明の第1実施例であるエアゾー
ル容器の押釦を示す一部切欠断面図、第3図および第4
図はそれぞれ本発明の第2実施例および第3実施例であ
るエアゾール容器のスパウトを示す一部切欠断面図、第
5図は第2〜4図および第8〜9図における(A)部の
拡大断面図、第6図は本発明のエアゾール容器のマウン
ティングカップを示す断面図、第7図は第6図における
(B)部拡大断面図、第8図および第9図はそれぞれ本
発明の第4実施例および第5実施例である容器およびキ
ャップを示す正面断面図である。
本発明の抗菌性容器の種類および大きさは、とくに限
定はなく、たとえばエアゾール容器の押釦(第1〜2
図)、スパウト(第3〜4図)、あるいは押し出しチュ
ーブ、その他の容器のキャップ(第8〜9図)の内表面
など、通常用いられる容器に適用することができる。
第1〜2図に示す第1実施例は、噴出部(2)がスプ
レー性状の微細な噴霧粒子を噴出する押釦(5)の通路
(3)に、抗菌性ゼオライトを含有した被膜層(4)を
設けたものである。
また第3図および第4図はエアゾール容器(1)の噴
出部(2)の第2実施例および第3実施例を示してい
る。
この第2実施例および第3実施例は、それぞれ噴出部
(2)がムース状の内容物を噴出するスパウト(6)、
(9)の通路(3)に、抗菌性ゼオライトを含有した被
膜層(4)を設けたものである。
第5図は、第2図〜第9図における(A)部拡大断面
図を示している。
第8図に示す第4実施例は、チューブ容器を含む通常
の容器(12)の口部のネジ部に密着螺合される、キャッ
プ(13)の内表面に被膜層(4)を設けたものである。
第9図に示す第5実施例は、ドレッシング容器(15)
のネジ部に螺合される、上蓋(16)付きキャップ(17)
の内表面に被膜層(4)を設けたものである。
さらに、第6図はエアゾール容器(1)のマウンティ
ングカップ(18)の少なくとも片面に、被膜層(4)を
設けたものである。
とくにマウンティングカップ(18)の上面には、押釦
(5)あるいはスパウト(6)、(9)から噴出した食
品カスが付着しやすいので、上面に被膜層(4)を設け
たばあいは、細菌やカビなどの繁殖を有効的に防止でき
る。
なお、第2〜4図において、それぞれステム上端
(7)の通路(8)に被膜層(4)を設け、また容器
(12)、ドレッシング容器(15)の口部内および外表面
にそれぞれ被膜層(4)を設けることにより、より一層
の抗菌効果がえられる。
上記のように、押釦(5)、スパウト(6)、
(9)、キャップ(11)の通路(3)または内表面に被
膜層(4)を設ける方法以外に、他の方法として、押釦
(5)、スパウト(6)、(9)、キャップ(11)を成
形する際に、合成樹脂に抗菌性ゼオライトに含有させて
一体成形する方法がある。押釦(5)、スパウト
(6)、(7)および容器(10)のキャップ(11)の成
形に用いられる合成樹脂としては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどが用いられる。このばあいも有効な抗菌効
果がえられる。そして具体的に本発明にかかわるポリオ
レフィン成形体中に占める抗菌性ゼオライトの含有量
は、通常0.7〜5重量%が望ましい。
本発明で用いられる抗菌性ゼオライトは、人体に対す
る安全性がきわめて高く、長時間にわたり種々の細菌や
カビに対してすぐれた抗菌効果を呈し、しかも約550℃
まで安定であるという耐熱性をも有するものである。前
記抗菌性ゼオライトは、ゼオライト中のイオン交換可能
なイオンの一部または全部を抗菌性金属イオンでイオン
交換したものである。
ゼオライト中のイオン交換可能なイオンとしては、た
とえばナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウム
イオン、マグネシウムイオン、鉄イオンなどがあげられ
る。
抗菌性金属イオンの具体例としては、たとえば銀、銅
や亜鉛などの金属のイオンがあげられる。また、本発明
に用いられる抗菌性ゼオライト中のイオン交換可能なイ
オンの一部は、アンモニウムイオンでイオン交換されて
いるものであってもよい。アンモニウムイオンを含む抗
菌性ゼオライトを含有する被膜層は、経時的に変色する
ことが少ないのでとくに好ましいものである。
抗菌性金属イオンとして銀イオンを用いるばあい、抗
菌性ゼオライト中の銀イオンの含有率は0.1〜15%(重
量%、以下同様)、なかんづく0.1〜5%とすることが
好ましい。また、抗菌性金属イオンとして銅イオンまた
は亜鉛イオンを用いるばあい、抗菌性ゼオライト中の銅
イオンまたは亜鉛イオンの含有率は0.1〜8%とするこ
とが好ましい。抗菌性金属イオンの含有率が、前記範囲
よりも小さいばあいには、抗菌性が小さくなりすぎる傾
向があり、また前記範囲をこえるばあいでも、抗菌効果
は変わらないが経済的に不利となる傾向がある。
また、抗菌性ゼオライト中にアンモニウムイオンを含
有させるばあいには、抗菌性ゼオライト中のアンモニウ
ムイオンの含有率は0.5〜5%、好ましくは0.5〜2%と
することが、抗菌性ゼオライトが変色するのを有効に防
止するという点から適切である。
本発明において抗菌性ゼオライトに用いられるゼオラ
イトとしては、天然ゼオライトおよび合成ゼオライトの
いずれを用いることもできる。
前記ゼオライトは、一般に三次元骨格構造を有するア
ルミノシリケートであり、一般式 XM2/nO・Al2O3・YSiO2・ZH2O (式中、Mはイオン交換可能なイオンを示し、通常は1
価または2価の金属イオン、nは金属イオンの原子価、
XおよびYはそれぞれ金属酸化物、シリカのモル比率を
示し、Zは結晶水の数を示す)で表わされる化合物であ
る。かかるゼオライトの具体例としては、たとえばA型
ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライトなどの合
成ゼオライト;モルデナイト、クリノプチロライト、チ
ャバサイト、エリオナイトなどの天然ゼオライトがあげ
られる。
これらの例示したゼオライトのイオン交換容量は、A
型ゼオライトが7ミリ当量/g、X型ゼオライトが6.4ミ
リ当量/g、Y型ゼオライトが5ミリ当量/g、モルデナイ
トが2.6ミリ当量/g、クリノプチロライトが2.6ミリ当量
/g、チャバサイトが5ミリ当量/g、エリオナイトが3.8
ミリ当量/gであり、いずれもアンモニウムイオンおよび
抗菌性金属イオンでイオン交換するのに充分な容量を有
している。
天然ゼオライトとしては、その粒子径が通常100〜250
メッシュの比較的細かいものを使用するのが、被膜への
分散性がよいことから望ましい。
このうち、被膜層中の樹脂とのなじみが良好で抗菌性
金属との接触頻度が高く抗菌力で安定して発揮されると
いう観点より、孔体積が0.1cm3/g以上であるゼオライト
が好ましいが、これに限定されるものではない。孔体積
0.1cm3/g以上のゼオライトとしては合成ゼオライトでは
実質的に粒子径が50μm以下の結晶化度85%以上のA型
ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、モルデ
ナイト、エリオナイトなどをあげることができる。天然
ゼオライトでは実質的に粒子径が10μm以下の結晶化度
60%以上のクリノプチロライト、モルデナイト、チャバ
サイトなどをあげることができる。
なお本明細書中、孔体積はゼオライト構造の細孔の体
積を意味しており、B.F.Roberts法(J.Coll.&Interfac
e Science 23巻266頁)により測定された数値である。
本発明に用いられる抗菌性ゼオライトの製造法の一例
を以下に説明する。
抗菌性金属イオンを含む種類の水溶液などをあらかじ
め調整し、これを用いて抗菌性金属イオン(銀イオン、
銅イオン、亜鉛イオン)および必要によりアンモニウム
イオンを含有させた混合水溶液にゼオライトを接触させ
てゼオライト中のイオン交換可能なイオンと前記抗菌性
金属イオンとを置換させる。接触の際の条件は、温度は
10〜70℃、好ましくは40〜60℃、時間は3〜24時間、好
ましくは10〜24時間、方法はバッチ式または連続式(た
とえばカラム法など)である。なお、前記混合水溶液の
pHは、銀酸化物などがゼオライト表面または細孔内へ析
出するのを防止するために3〜10、好ましくは5〜7に
調整される。また、前記混合水溶液中の各イオンは、通
常いずれも塩のかたちで供給される。銀イオンはたとえ
ば硝酸銀、硫酸銀など、銅イオンはたとえば硝酸銀(I
I)、硫酸銅など、亜鉛イオンはたとえば硝酸亜鉛(I
I)、硫酸亜鉛など、アンモニウムイオンはたとえば硝
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム
などの塩のかたちでそれぞれ供給される。
前記ゼオライト中の抗菌性金属イオンやアンモニウム
イオンの含有率は、前記混合水溶液中の各イオン(塩)
濃度を調節することによって適宜制御することができ
る。たとえばゼオライトに銀イオンおよびアンモニウム
イオンを含有させるばあいには、前記混合水溶液中のア
ンモニウムイオン濃度を0.85〜3.1mol/、銀イオン濃
度を0.002〜0.15mol/とすることによって目的とする
アンモニウムイオンの含有率が0.5〜5%、銀イオンの
含有率が0.1〜5%であるゼオライトをうることができ
る。また、ゼオライトに銅イオンおよび亜鉛イオンを含
有させるばあには、前記混合水溶液中の銅イオン濃度は
0.1〜0.85mol/、亜鉛イオン濃度は0.15〜1.2mol/と
することによって、銅イオン含有率が0.1〜8%、亜鉛
イオン含有率が0.1〜8%であるゼオライトをうること
ができる。
本発明においては、前記のごとき混合水溶液以外にも
各抗菌性金属のイオンを単独で含有する水溶液を用い、
各水溶液とゼオライトを逐次接触させることによってイ
オン交換することもできる。各水溶液中の各イオンの濃
度は、前記混合水溶液中の各イオン濃度に準じて定める
ことができる。
イオン交換が終了したゼオライトを、水または温水で
充分に洗浄したのち乾燥することによって抗菌性ゼオラ
イトがえられる。かかる乾燥は、常圧にて105〜115℃、
または減圧(1〜3torr)下で70〜90℃で行なうことが
好ましい。
本発明の抗菌性容器に用いる被膜層としては前記抗菌
性ゼオライトを含有する有機高分子化合物が用いられ、
抗菌性ゼオライトを均一に分散したものであれば、ベー
スとなる有機高分子化合物はとくに制限なく使用でき
る。好適に使用できる有機高分子化合物としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレ
ンフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、
ポリカーボネート、ポリアクリレート、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂などをあげることができる。
抗菌性ゼオライトが含有された被膜層(4)を噴出部
(2)の通路(3)、あるいは容器(10)のキャップ
(11)の内表面に設ける方法としては、とくに限定はな
いが、たとえば抗菌性ゼオライトを含んだ塗料を吹き付
け塗装した後、乾燥または焼き付け処理するなどの方法
で設けることができる、 本発明にかかわるエアゾール容器(1)の噴出部
(2)の通路(3)、あるいは容器(10)のキャップ
(11)の内表面に設けられる被膜層(4)中の抗菌性ゼ
オライトの含有率は、これらの抗菌性容器の用途によっ
て、または表面にもともと存在している細菌の数などに
より要求される抗菌性が異なるため一概に決定すること
はできない。しかし試験結果によれば、1〜5%の抗菌
性ゼオライト50%含有高分子化合物を、たとえばポリエ
チレン樹脂に混合して、この被膜層(4)の厚さを1〜
200μmとしたものを、エアゾール容器(1)の噴出部
(2)の通路(3)、あるいは容器(10)のキャップ
(11)の内表面に設けたばあいに、目的とする抗菌効果
がえられた。さらに、好ましくは被膜層(4)の厚さが
5〜50μmであれば、形成される被膜層(4)の表面
に、ゼオライト粒子が露出するため充分な抗菌効果がえ
られると考えられる。
このような被膜層に含有される抗菌性ゼオライトは0.
5〜50%であることが好ましく、被膜層の100μm×100
μmあたりに分散している抗菌性ゼオライト粒子の個数
(以下、分散個数という)は、1〜11,000個、好ましく
は12〜9,500個に調整されることが望ましい。なお、被
膜層が含有する抗菌性ゼオライト粒子の10000μm2あた
りの個数は、走査式電子顕微鏡分析により計数してえ
た。かかる分散個数が前記範囲未満のばあい、抗菌性が
付与されず、また前記範囲を超えるばあい、抗菌性は向
上するが経済的に不利になる傾向がある。さらに、被膜
層(4)の厚さが1μm未満であるばあい、成形上均一
な膜になり難い傾向があり、また200μmを超えるばあ
い、抗菌性ゼオライトが被膜層(4)内に完全に埋もれ
てしまうことが多くなり、同じく目的とする抗菌性がえ
られないことが判明した。
つぎに、抗菌性容器の実施例および比較例について行
なった抗菌性試験の結果を以下に示す。
試 料 サンプルA1:抗菌性ゼオライト加工しないエアゾール
容器の噴出部 サンプルA2:抗菌性ゼオライト加工しないキャップ サンプルB1:抗菌性ゼオライト加工したエアゾール容
器の噴出部(B1)およびキャップ サンプルB2:抗菌性ゼオライト加工したキャップ ゼオライト加工の方法:抗菌性ゼオライト(銀2.5%
(重量%、以下同じ)、亜鉛8%、アンモニア1%含有
Y型ゼオライト;粒子径1.1μm、孔体積0.9cm3/g)20
%含有の低密度ポリエチレン85部(重量部、以下同じ) 被膜層の厚さ:20μm 被膜層中の抗菌性ゼオライト粒子数:7000個/10000μm
2 試験条件 実施例および比較例の噴出部の切断片(10mm×10mm)
およびキャップの天面部の切断片(10mm×10mm)に菌液
(5×103個/ml)1mlを滴下し、37℃で4時間培養後、
滅菌済み生理食塩水で菌液を流し出した。流し出した液
について菌液試験紙(一般菌用・大腸菌用)にて菌数を
測定した。
試験結果 サンプル 一般細菌 大 腸 菌 A1 7×103 1×104 A2 1×104 2×104 B1 2×10 5 B2 3×10 0 以上のサンプルA1、B1およびA2、B2の比較結果から、
噴出部(2)の通路(3)の内表面またはキャップ(1
1)の内表面に抗菌性ゼオライトを含有する被膜層
(4)を設けたばあい、その通路(3)の内表面または
キャップ(11)の内表面が優れた抗菌性を呈することが
判明した。
また、前記サンプルについて保存試験および防臭試験
を行なった。
[試験例1]保存試験 前記サンプルA1、B1の各噴出部(2)の通路(3)内
表面およびサンプルA2、B2のキャップ(11)の内表面に
下記の配合の化粧水を塗布した。それらを20〜22℃の温
度にて3週間放置した。放置後サンプルより分取し、こ
れを50〜60℃に加温し、蒸発する成分についてガスクロ
マトグラフィーにて放置前のものと比較した。
結果:サンプルA1、A2に塗布した化粧水からはもとの化
粧水に含まれていない成分(グリコール分解物、微生物
分泌物)が検出された。一方、サンプルB1、B2は放置前
のものから何の変化もなかった。
(化粧水の処方) エタノール 6.0部 dl−カンフル 0.2部 精製水 85.3部 ベントナイト 0.3部 1,3−ブチレングリコール 6.0部 タルク 2.0部 香料 0.2部 [発明の効果] 本発明の抗菌性容器は、その噴出部の通路や容器の内
表面などに抗菌性ゼオライトが設けられているので人体
に安全でしかも抗菌剤によるすぐれた抗菌性を有してい
る。そのため内表面などに長期間細菌やカビなどが繁殖
するのを防ぐことができる。また、化粧品、食品などに
対する保存性および防臭性にも優れている。したがっ
て、本発明の抗菌性容器は、抗菌性が要求される、たと
えば医薬品用、食品用の容器などに好適に使用しうるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のエアゾール容器の一実施例を示す正面
断面図、第2図は本発明の第1実施例であるエアゾール
容器の押釦を示す一部切欠断面図、第3図および第4図
はそれぞれ本発明の第2実施例および第3実施例である
エアゾール容器のスパウトを示す一部切欠断面図、第5
図は第2〜4図および第8〜9図における(A)部の拡
大断面図、第6図は本発明のエアゾール容器のマウンテ
ィングカップを示す断面図、第7図は第6図における
(B)部拡大断面図、第8図および第9図はそれぞれ本
発明の第4実施例および第5実施例である容器およびキ
ャップを示す正面断面図である。 (図面の主要符号) (1):エアゾール容器 (2):噴出部 (3):通 路 (4)、(14):被膜層 (10):容器 (11):キャップ (18):マウンティングカップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小瀬川 正隆 大阪府大阪市淀川区加島1丁目52番49号 武内プレス工業株式会社大阪工場内 (72)発明者 赤根 正一朗 大阪府大阪市淀川区加島1丁目52番49号 武内プレス工業株式会社大阪工場内 (56)参考文献 実開 平1−103574(JP,U) 実開 昭62−65948(JP,U) 実開 平2−66446(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 81/28 B65D 41/04 B65D 47/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内容物を外部に出すための通路に、抗菌性
    ゼオライトを含有する被膜層を設けており、かつ、該被
    膜層の100μm×100μmあたりに分散している抗菌性ゼ
    オライト粒子の個数が1〜11,000個にされてなる抗菌性
    容器。
  2. 【請求項2】本体とキャップ部材とからなり、該キャッ
    プ部材の内表面に、抗菌性ゼオライトを含有する被膜層
    を設けており、かつ、該被膜層の100μm×100μmあた
    りに分散している抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜1
    1,000個にされてなる抗菌性容器。
  3. 【請求項3】本体と、該本体と別個に製造されるキャッ
    プ部材とからなり、該キャップ部材が、抗菌性ゼオライ
    トを含有する可塑材料を成形加工したものであり、か
    つ、該可塑材料の100μm×100μmあたりに分散してい
    る抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜11,000個にされて
    なる抗菌性容器。
  4. 【請求項4】マウンティングカップの少なくとも片面
    に、抗菌性ゼオライトを含有する被膜層を設けており、
    かつ、該被膜層の100μm×100μmあたりに分散してい
    る抗菌性ゼオライト粒子の個数が1〜11,000個にされて
    なるエアゾール用の抗菌性容器。
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