JPH0744307Y2 - ミシン機枠の結合構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はミシンのアームベッド一体の本体機枠と該本体
機枠を支持するベース機枠との結合構造に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来の構造は前記ベース機枠内に配設した刺しゅう枠駆
動機構と該刺しゅう枠駆動機構に対するＸ方向の駆動制
御するＸ方向駆動制御モータを配設した前記本体機枠と
を結合させる場合には、前記両者の軸端に配設された二
つの傘歯車を噛み合せながら本体機枠とベース機枠とを
ネジ締めにて結合していた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は従来の構造において本体機枠とベース機枠とを
結合する際、夫々の機枠に配設された傘歯車を噛合させ
るのに調整に要する時間が大であり、迅速性に欠けてい
た。

（課題を解決するための手段） 本考案は前記ベース機枠に刺しゅう枠駆動機構を配設す
ると共に該刺しゅう枠駆動機構のＸ方向の駆動制御軸の
端部に、前記本体機枠に配設のＸ方向駆動制御モータの
モータ軸軸端と対設する縦軸を支持するギヤボックスを
設け、本体機枠とベース機枠を結合の際前記ベース機枠
側の縦軸を支持する軸受部を本体機枠の一部に設けた穴
部に嵌装せしめることによって、前記本体機枠側のＸ方
向駆動制御モータ軸と前記ベース機枠側の縦軸との精度
的結合を高めた本体機枠とベース機枠の結合構造に関す
るものである。

（作用） 本考案は前記ベース機枠に刺しゅう枠駆動機構を配設す
ると共に、該刺しゅう枠駆動機構のＸ方向の駆動制御軸
の端部を前記ベース機枠に一体で出来たギヤボックス内
で支持し、前記駆動制御軸の端部に傘歯車をネジ止め
し、該傘歯車に噛合する第２の傘歯車を下端にネジ止め
した縦軸を前記ギヤボックス内にて軸受メタルを介して
垂直に支持し、該軸受メタルを前記本体機枠の一端に設
けた嵌挿穴に嵌装せしめると共に、前記アームベッド一
体の本体機枠に配設したＸ方向駆動制御モータのモータ
軸軸端を前記縦軸の軸端にジョイントにより接合し、前
記本体機枠と前記ベース機枠とをネジ止めして結合する
ことを特徴とするものである。

（実施例） 本考案の実施例の構造を次に説明すると、１はアームと
ベッドとが一体化された本体機枠であり、２は前面カバ
ーで前記本体機枠の前面開口部を覆っており、３はベー
ス機枠で前記本体機枠１の下部に結合されている。

４は針棒で前記本体機枠１に揺動自在に支持された針棒
支持体５に支持され、駆動軸６の回転に連動して上下運
動せしめられ下端に針７が装着されている。

８は押え棒で、前記本体機枠１に上下方向に摺動可能に
支持され下端に布押え具９が装着されている。

10は駆動プーリで、前記駆動軸６の端部に装着され駆動
用モータとの間にベルト11が掛けられている。12は動力
伝達用タイミングベルトで、前記駆動軸６に固着された
プーリ13に懸装しベッド機枠内に支持された下軸（図示
せず）にタイミングを損うこともなく回転を伝達する。
該下軸は前記針７と協働する糸輪捕捉装置（図示せず）
を駆動して縫目形成を行い送り歯14を含む送り装置（図
示せず）を駆動し、布送りを行い連続した本縫縫目が形
成される。

15は模様縫選択操作部であり、16は普通縫、17は刺繍縫
の各選択操作部であり、18は表示部で選択された模様パ
ターンが表示せしめられる。

19は駆動制御用モータで普通縫16は選択された場合には
揺動腕20及び振幅ロッド21を介して、前記針棒支持体５
を運動せしめて模様縫の為の針棒振幅制御を行い刺繍縫
17が選択された場合にはソレノイド22が駆動することに
より、前記振幅ロッド21の一端のピンが前記揺動腕20の
溝内を移動し駆動制御用モータ19の回転軸23の中心位置
に一致せしめられることにより、前記針棒支持体５の揺
動は停止し刺繍枠駆動装置のうちＸ方向駆動機構が駆動
せしめられる。

24は刺繍わくで刺繍枠駆動装置のキャリジ25に装着され
ている。

該刺繍枠駆動装置は前記ベース機枠３内に配設されてお
り、26は刺繍枠24を装着するキャリジ25のＸ方向駆動軸
で前記ベース機枠３に回転自在に支持され、27は前記キ
ャリジ25をＸ方向に案内する為の軸部である。

前記Ｘ方向駆動軸26及び軸部27には前記キャリジ25をＸ
方向に移動せしめる為のリード溝28と、該リード溝の一
端部にキャリジ25を停止せしめておくリードなし溝29が
設けられ、両軸に跨がって両端のピン31を前記リード溝
28に係合せしめるキャリジガイド30が配設されている。

32は刺繍枠24のＸ方向駆動用モータであり、該モータは
前記ベース機枠３に回転自在に支持されたＹ方向駆動軸
33に歯車34,35を介して連結し、Ｙ方向駆動軸33の両端
に設けられたプーリ36,37にはベース機枠３に回転自在
に支持されたプーリ38,39との間に夫々Ｙ方向キャリジ
ベルト40,41が懸装されている。

該Ｙ方向キャリジベルトの間には両端をベース機枠に支
持されたガイド棒59,60に摺動自在にされたＹガイド板4
2が跨り両端部がベルト押え43及び44にて前記ベルト41,
42に固着されており、両ベルトの運動により前記キャリ
ジ25をＹ方向に運動せしめ、Ｘ方向駆動軸26の回転によ
るキャリジガイド30のＸ方向の移動はＹガイド板42上を
摺動する。

以上の説明の如く普通縫の駆動機構は前記アーム及びベ
ッドが一体化された本体機枠１内に配設され、刺繍縫の
X,Y駆動機構はベース機枠３内に配設されている。

次に前記本体機枠１とベース機枠３の結合構造を述べ
る。

45はギヤボックスで前記ベース機枠３に一体的に設けら
れ、ギヤボックス45の内部には軸端に傘歯車46を固着し
た前記Ｘ方向駆動制御軸26が水平に支持され、前記傘歯
車46に噛合の第２の傘歯車47を固着した縦軸48がネジ止
めされた軸受49を介して垂直に支持されている（第４図
参照）。

１′は位置決め腕で前記本体機枠１の適宜の位置に設け
られ、前記ベース機枠３に固着された縦軸48の軸受49の
嵌装穴50が穿設せしめられている。

駆動制御用モータ19を組付けた本体機枠１と刺繍枠駆動
装置を組付けたベース機枠３を組付けるには、該ベース
機枠に組付けられた前記第２の傘歯車47の縦軸48を本体
機枠１の位置決め腕１′の嵌装穴50に嵌装せしめること
により、縦軸48と駆動制御用モータ19の回転軸23の両軸
端が一致するので両軸端をジョイント51により固着し、
本体機枠１に対しベース機枠３をネジ52で固着する。

次に本考案の第２実施例の構造を第５図により説明する
と、53はコ字形に形成された位置決め板で前記本体機枠
１の位置決め腕１′にネジ54で固着されている。

該位置決め板の下支板55には前記軸受49と嵌装する嵌装
穴56が穿設され、位置決め腕１′の嵌装穴50と共に前記
軸受49を嵌装する。

又位置決め板の上支板57には駆動制御用モータ19の回転
軸23を支持する嵌装穴58が穿設されている。

第２実施例は以上の如き構造であるので、組付けは前記
第１の実施例と同様の順序で行われる。

（効果） 本考案は以上の如き構造及び作用をなすものであるから
本体機枠１とベース機枠３との組付作業が極めて正確に
且つ迅速に行うことが出来る産業上効果大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものにして、第１図は本考
案構造を備えたミシンの外観図、第２図は本考案構造を
示す要部斜視図、第３図は本考案構造を示す要部斜視
図、第４図は本考案の要部断面図、第５図は本考案の他
の実施例を示す斜視図であり、１は本体機枠、１′は位
置決め腕、３はベース機枠、４は針棒、６は駆動軸、19
は駆動制御モータ、23は回転軸、24は刺繍枠、26はＸ方
向駆動軸、45はギヤボックス、48は縦軸、49は軸受、50
は嵌装穴、51はジョイントである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動軸６を回転可能に支持し、該駆動軸の
   回転に連動して上下運動及び振幅運動可能に針棒４を支
   持すると共に該針棒と協働して縫目形成運動する糸輪捕
   捉機構を運動可能に支持する本体機枠１と、該本体機枠
   の下方に結合され前記針棒及び糸輪捕捉機構と協働する
   刺繍枠24を駆動せしめる刺繍枠駆動機構を配設のベース
   機枠３とを備えたミシンにおいて、前記本体機枠に支持
   され切替装置の操作により前記針棒の振幅運動の制御と
   前記刺繍枠駆動機構のＸ方向の駆動制御とのいずれか一
   方のために制御回転する駆動制御モータ19を設け、前記
   ベース機枠に前記刺繍枠駆動機構のＸ方向駆動制御軸26
   の軸端を水平に支持し該軸端に設けた傘歯車と噛合する
   第２の傘歯車を軸端に設けた縦軸48を垂直に支持するギ
   ヤボックス45を設け、該ギヤボックスに固着され前記縦
   軸を回転可能に支持する軸受49の上端を嵌装する嵌装穴
   50が形成の位置決め腕１′を前記本体機枠に設け、前記
   本体機枠とベース機枠とをネジで結合すると共に、前記
   ベース機枠に支持されて本体機枠の前記位置決め腕より
   軸受を介して上方に突出する縦軸と前記本体機枠に支持
   された駆動制御モータの回転軸23とをジョイント51にて
   結合せしめるミシン機枠の結合構造。