JPH0744124B2 - 金属化フィルム及びコンデンサ - Google Patents
金属化フィルム及びコンデンサInfo
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- JPH0744124B2 JPH0744124B2 JP1220621A JP22062189A JPH0744124B2 JP H0744124 B2 JPH0744124 B2 JP H0744124B2 JP 1220621 A JP1220621 A JP 1220621A JP 22062189 A JP22062189 A JP 22062189A JP H0744124 B2 JPH0744124 B2 JP H0744124B2
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- capacitor
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は二軸延伸ポリプロピレンフィルムに蒸着せしめ
たコンデンサ用金属化フィルムの改良に関するものであ
る。
たコンデンサ用金属化フィルムの改良に関するものであ
る。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは電気特性に優れてい
るため誘電体層として特によく用いられている。金属化
ポリプロピレンフィルムは、例えば特開昭58−60521号
公報に開示されている。
るため誘電体層として特によく用いられている。金属化
ポリプロピレンフィルムは、例えば特開昭58−60521号
公報に開示されている。
しかしながら、これら従来の技術には蒸着膜厚の部分的
抜けや経日的に容量が低下していくという欠点が見られ
た。
抜けや経日的に容量が低下していくという欠点が見られ
た。
本発明は上記従来の技術の欠点を解消し、蒸着膜の抜け
や容量変化の少ない金属フィルムを提供することを目的
とする。
や容量変化の少ない金属フィルムを提供することを目的
とする。
本発明は、(1)二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少
なくとも片面に蒸着金属層が設けられた金属化フィルム
において、該二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金
属層側表面の表面粗さ(Ra)が0.04〜0.13μmであり、
該二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金属層側表層
の原子構成比が(窒素元素の数/炭素原子の数)の比に
おいて0.005〜0.08の範囲にあり(酸素原子の数/炭素
原子の数)の比において0.05〜0.25の範囲にあり、且つ
蒸着金属層が少なくとも2種類の金属からなることを特
徴とするコンデンサ用金属化フィルム、及び(2)該金
属化フィルムを合せ巻き回してなるフィルムコンデン
サ、をその要旨とする 本発明に用いる二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面
粗さ(Ra)は0.04〜0.13μm、好ましくは0.04〜0.10μ
mである。この範囲よりRaが小さい場合には、フィルム
の滑りが極端に悪くなるため、フィルム裁断時や素子巻
などの作業性が劣り“皺”や“ズレ”等が発生し、欠点
による収率の低下や素子中の“皺”によりコンデンサの
破壊電圧が低下する。逆にRaがこの範囲よりも大きい場
合にはコロナ放電による蒸着膜の消失によりコンデンサ
の容量低下が大きくなる。
なくとも片面に蒸着金属層が設けられた金属化フィルム
において、該二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金
属層側表面の表面粗さ(Ra)が0.04〜0.13μmであり、
該二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金属層側表層
の原子構成比が(窒素元素の数/炭素原子の数)の比に
おいて0.005〜0.08の範囲にあり(酸素原子の数/炭素
原子の数)の比において0.05〜0.25の範囲にあり、且つ
蒸着金属層が少なくとも2種類の金属からなることを特
徴とするコンデンサ用金属化フィルム、及び(2)該金
属化フィルムを合せ巻き回してなるフィルムコンデン
サ、をその要旨とする 本発明に用いる二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面
粗さ(Ra)は0.04〜0.13μm、好ましくは0.04〜0.10μ
mである。この範囲よりRaが小さい場合には、フィルム
の滑りが極端に悪くなるため、フィルム裁断時や素子巻
などの作業性が劣り“皺”や“ズレ”等が発生し、欠点
による収率の低下や素子中の“皺”によりコンデンサの
破壊電圧が低下する。逆にRaがこの範囲よりも大きい場
合にはコロナ放電による蒸着膜の消失によりコンデンサ
の容量低下が大きくなる。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層(通常表面から
10nm深さ以内の層)における窒素原子の数と炭素原子の
数との比(以下「N/C」と略す。)は0.005〜0.08の範囲
にあることが必要であり、さらに好ましくは0.01〜0.05
の範囲にあることが望ましい。N/Cがこの範囲より小さ
い値になると、フィルム面同志のスレによる微小な傷の
部分が蒸着されず、均一で強固な接着力が得られない。
長時間課電されると蒸着膜厚の消失が生じ、コンデンサ
の容量低下が大きい。また逆に、このN/Cが上記範囲の
上限を越えると、フィルム及び金属を蒸着したフィルム
は静電気が高くなり、フィルムの滑りが非常に悪くなる
ため、ブロッキングによる破れやコンデンサ素子巻きな
どの作業性が劣ったものとなり、素子の中に発生する
“皺”などのために課電時に電荷集中が起り、破壊電圧
を低下させる。
10nm深さ以内の層)における窒素原子の数と炭素原子の
数との比(以下「N/C」と略す。)は0.005〜0.08の範囲
にあることが必要であり、さらに好ましくは0.01〜0.05
の範囲にあることが望ましい。N/Cがこの範囲より小さ
い値になると、フィルム面同志のスレによる微小な傷の
部分が蒸着されず、均一で強固な接着力が得られない。
長時間課電されると蒸着膜厚の消失が生じ、コンデンサ
の容量低下が大きい。また逆に、このN/Cが上記範囲の
上限を越えると、フィルム及び金属を蒸着したフィルム
は静電気が高くなり、フィルムの滑りが非常に悪くなる
ため、ブロッキングによる破れやコンデンサ素子巻きな
どの作業性が劣ったものとなり、素子の中に発生する
“皺”などのために課電時に電荷集中が起り、破壊電圧
を低下させる。
また、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層(通常表
面から10nm深さ以内の層)における酸素原子の数と炭素
原子の数との比(以下「O/C」と略す。)は0.05〜0.25
の範囲にあることが必要である。より好ましくは0.08〜
0.22、さらに好ましくは0.10〜0.18の範囲が望ましい。
この範囲より小さい値になると、均一で強固な接着力が
得られず、長時間課電されると蒸着膜厚の消失が生じ、
コンデンサの容量低下が大きい。また逆に、O/Cが上記
範囲の上限を越えると、静電気が高くなり、フィルムの
滑りが悪くなるため、ブロキングによる破れや“皺”発
生による破壊電圧の低下を生じる。本発明の重要なポイ
ントは、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層(通
常、表面から10nm程度の深さまでの極薄層)が、酸素原
子と窒素原子を前記した範囲内の量で同時に保有してい
ることである。
面から10nm深さ以内の層)における酸素原子の数と炭素
原子の数との比(以下「O/C」と略す。)は0.05〜0.25
の範囲にあることが必要である。より好ましくは0.08〜
0.22、さらに好ましくは0.10〜0.18の範囲が望ましい。
この範囲より小さい値になると、均一で強固な接着力が
得られず、長時間課電されると蒸着膜厚の消失が生じ、
コンデンサの容量低下が大きい。また逆に、O/Cが上記
範囲の上限を越えると、静電気が高くなり、フィルムの
滑りが悪くなるため、ブロキングによる破れや“皺”発
生による破壊電圧の低下を生じる。本発明の重要なポイ
ントは、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層(通
常、表面から10nm程度の深さまでの極薄層)が、酸素原
子と窒素原子を前記した範囲内の量で同時に保有してい
ることである。
蒸着金属層を片面にのみ設ける場合は、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムの2つの表面のうち蒸着金属層を設け
る面側の表層のみが、上記範囲のO/C及びN/Cを有してい
ることが好ましい。非蒸着面側表層が上記範囲のO/C及
びN/Cを有する二軸延伸ポリプロピレンフィルムでは、
裁断する工程において、蒸着後の保存状態によってはブ
ロッキングの影響により、非蒸着面に蒸着金属層が転写
され剥離することがある。
ロピレンフィルムの2つの表面のうち蒸着金属層を設け
る面側の表層のみが、上記範囲のO/C及びN/Cを有してい
ることが好ましい。非蒸着面側表層が上記範囲のO/C及
びN/Cを有する二軸延伸ポリプロピレンフィルムでは、
裁断する工程において、蒸着後の保存状態によってはブ
ロッキングの影響により、非蒸着面に蒸着金属層が転写
され剥離することがある。
なお、表層が酸素原子のみを保有している場合、あるい
はその逆に窒素原子のみを保有している場合は、いずれ
も蒸着金属層との接着が劣ったものとなる。
はその逆に窒素原子のみを保有している場合は、いずれ
も蒸着金属層との接着が劣ったものとなる。
本発明において、蒸着金属層を構成する金属は、特に限
定はされないが、少なくとも2種類の金属の組合せが必
要である。好ましい金属の組合せとしては、Zn/Al、Zn/
Cu、Zn/Ni等がある。Al金属蒸着単独であれば長時間課
電において、電界集中によって酸化物を生成させ、その
酸化物が高絶縁物でさらにストレス集中により、蒸着膜
の金属飛散が進行し、コンデサーの容量減少が促進され
る。Zn金属蒸着単独であれば、耐湿性が悪く、極低湿度
下で扱わなければZn(OH)2にどんどん変化し電極適性を
損うため、コンデンサとして実用化されにくい。
定はされないが、少なくとも2種類の金属の組合せが必
要である。好ましい金属の組合せとしては、Zn/Al、Zn/
Cu、Zn/Ni等がある。Al金属蒸着単独であれば長時間課
電において、電界集中によって酸化物を生成させ、その
酸化物が高絶縁物でさらにストレス集中により、蒸着膜
の金属飛散が進行し、コンデサーの容量減少が促進され
る。Zn金属蒸着単独であれば、耐湿性が悪く、極低湿度
下で扱わなければZn(OH)2にどんどん変化し電極適性を
損うため、コンデンサとして実用化されにくい。
前述のとおり、蒸着金属は、容量減少を小さく、蒸着金
属の耐湿性を改善するには、少なくとも2種類以上の金
属からなることが必要である。しかし、Zn/Alの金属を
蒸着する際、フィルム表面の活性がO/Cのみでは真空中
で溶融した金属が揮散しフィルム表面に蒸着される時、
運動エネルギー、拡散エネルギー等の違いにより、真空
度や蒸着温度のバラツキによって均一な蒸着膜を得るこ
とができない。上記範囲のO/C及びN/Cを有する高活性な
フィルム表面であれば、金属との接着性が向上し均一な
蒸着が可能となる。
属の耐湿性を改善するには、少なくとも2種類以上の金
属からなることが必要である。しかし、Zn/Alの金属を
蒸着する際、フィルム表面の活性がO/Cのみでは真空中
で溶融した金属が揮散しフィルム表面に蒸着される時、
運動エネルギー、拡散エネルギー等の違いにより、真空
度や蒸着温度のバラツキによって均一な蒸着膜を得るこ
とができない。上記範囲のO/C及びN/Cを有する高活性な
フィルム表面であれば、金属との接着性が向上し均一な
蒸着が可能となる。
次に、本発明の金属化フィルムの製造方法の一例につい
て説明する。但し、本発明は以下の製造方法に限定され
るものではない。
て説明する。但し、本発明は以下の製造方法に限定され
るものではない。
まず、灰分30ppm以下(好ましくは20ppm以下)、アイソ
タクチック度96.5〜99.0%よりなるポリプロピレンを24
0〜280℃にて溶融してシート状とし、これを60〜96℃表
面粗さを0.04〜0.13μmにコントロールするには、85〜
93℃がより好ましい。)で徐冷して冷却固化せしめる。
タクチック度96.5〜99.0%よりなるポリプロピレンを24
0〜280℃にて溶融してシート状とし、これを60〜96℃表
面粗さを0.04〜0.13μmにコントロールするには、85〜
93℃がより好ましい。)で徐冷して冷却固化せしめる。
このシートを120〜150℃の温度で長手方向に4.0〜5.5倍
の延伸を行なう。長手方向の延伸は粗面フィルムの形成
に重要であり、表面粗さを維持するには、140〜150℃の
高温下で長さ方向4.5〜5.0倍延伸するのがより好ましい
範囲である。
の延伸を行なう。長手方向の延伸は粗面フィルムの形成
に重要であり、表面粗さを維持するには、140〜150℃の
高温下で長さ方向4.5〜5.0倍延伸するのがより好ましい
範囲である。
次いで、長手方向と直角方向(幅方向)に155〜170℃の
温度で8.0〜11.0倍延伸し、次いで幅方向に4〜10%の
弛緩をしつつ、150〜165℃で熱処理を行なう。
温度で8.0〜11.0倍延伸し、次いで幅方向に4〜10%の
弛緩をしつつ、150〜165℃で熱処理を行なう。
このフィルムを窒素と炭酸ガスの混合ガス雰囲気中に置
き、1000〜6000J/m2の電気エネルギー量でフィルム片面
をコロナ放電処理する。N/C及びO/Cは混合ガス濃度とコ
ロナ放電処理の電気エネルギーに大きく影響されるが、
上記範囲のN/C及びO/Cを得るには、混合ガスの窒素/炭
酸ガスの比は90/10〜70/30が好ましく、コロナ放電処理
の電気エネルギー量は2500〜5000J/m2が好ましい範囲で
ある。
き、1000〜6000J/m2の電気エネルギー量でフィルム片面
をコロナ放電処理する。N/C及びO/Cは混合ガス濃度とコ
ロナ放電処理の電気エネルギーに大きく影響されるが、
上記範囲のN/C及びO/Cを得るには、混合ガスの窒素/炭
酸ガスの比は90/10〜70/30が好ましく、コロナ放電処理
の電気エネルギー量は2500〜5000J/m2が好ましい範囲で
ある。
このフィルムを蒸着装置の中にセットし、フィルムのコ
ロナ放電処理面の上に、重量比で4/1に計量したZn/Alの
金属を10〜60nmの膜厚で蒸着する。この蒸着フィルムを
細幅にスリットし、これを二枚重ね巻き回してコンデン
サ素子を作る。この素子を、常法に従って、プレス、熱
処理、端面封止及びリード線取り付けを行なってコンデ
ンサとする。
ロナ放電処理面の上に、重量比で4/1に計量したZn/Alの
金属を10〜60nmの膜厚で蒸着する。この蒸着フィルムを
細幅にスリットし、これを二枚重ね巻き回してコンデン
サ素子を作る。この素子を、常法に従って、プレス、熱
処理、端面封止及びリード線取り付けを行なってコンデ
ンサとする。
次に、本発明に用いた測定法及び評価方法について述べ
る。
る。
(1)表面粗さ(Ra) JIS B0601−1976による。カットオフは0.25mmとする。
(2)フィルム表層の原子構成比 国際電気株式会社製のESCAスペクトロメーターES200型
を用い、次の条件でフィルム表面を測定した。
を用い、次の条件でフィルム表面を測定した。
励起X線:Al Kα線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温 度:20℃ 運動エネルギー補正:中性炭素(>*CH2)の運動エネ
ルギー値を1202.OeVに合わせた。
ルギー値を1202.OeVに合わせた。
得られたスペクトルから、C1Sのピークと01Sのピークの
面積比を、酸素原子の数/炭素原子の数の比(O/C)の
値とし、またC1SのピークとN1Sのピークの面積比と、窒
素原子の数/炭素原子の数の比(N/C)の値とした。
面積比を、酸素原子の数/炭素原子の数の比(O/C)の
値とし、またC1SのピークとN1Sのピークの面積比と、窒
素原子の数/炭素原子の数の比(N/C)の値とした。
(3)コンデンサの容量低下率(ΔC) 8μmの蒸着フィルムを巻回して10μFのコンデンサを
作り、これを85℃の雰囲気中にて、AC560Vを荷電して50
0時間保つ。500時間後の容量を測定し、最初の容量から
低下分を最初の容量で割って100を乗じて%表示する。
当然ながら、この容量低下率が小さいほど、コンデンサ
としてすぐれていることになる。
作り、これを85℃の雰囲気中にて、AC560Vを荷電して50
0時間保つ。500時間後の容量を測定し、最初の容量から
低下分を最初の容量で割って100を乗じて%表示する。
当然ながら、この容量低下率が小さいほど、コンデンサ
としてすぐれていることになる。
(4)コンデンサの破壊電圧 厚さ8μmの蒸着フィルムを巻回して、容量10μmFのコ
ンデンサ素子を作る。これに、400Vまで100V/秒の昇圧
速度で荷電し、以後は50Vずつ昇圧し、1分間同電圧で
荷電する。このようにしてコンデンサが破壊する時の電
圧を破壊電圧とする。この破壊電圧が高い程、コンデン
サとしてすぐれていることになる。
ンデンサ素子を作る。これに、400Vまで100V/秒の昇圧
速度で荷電し、以後は50Vずつ昇圧し、1分間同電圧で
荷電する。このようにしてコンデンサが破壊する時の電
圧を破壊電圧とする。この破壊電圧が高い程、コンデン
サとしてすぐれていることになる。
(5)加工性 金属蒸着フィルムを合せ巻き回して、コンデンサ素子を
作る。この素子巻き行程及び素子のできあがり状態をも
って加工性を評価する。この時素子巻き速度は400m/分
である。
作る。この素子巻き行程及び素子のできあがり状態をも
って加工性を評価する。この時素子巻き速度は400m/分
である。
○:良好 ×:皺、端面不揃い、走行時のズレ等が発生 (6)蒸着膜厚の均一性 蒸着フィルムの下部より螢光灯を点灯させて、蒸着フィ
ルムの上部より目視観察をする。長さ方向に20m検査を
行なう。
ルムの上部より目視観察をする。長さ方向に20m検査を
行なう。
○:蒸着膜厚にムラがない ×:蒸着膜厚にムラがあり、透過観察により濃淡部が生
じる。
じる。
次に、実施例に基づいて本発明をより詳しく説明する。
実施例1 灰分20ppm、アイソタクチック度97.5%の三井東圧化学
株式会社のポリプロピレンを260℃にて溶融シート状と
し、これを90℃で徐冷し冷却固化して、400μm厚のシ
ートとした。このシートを145℃の温度で長手方向に4.5
倍の延伸を行なった。次いで幅方向に165℃の温度で10.
0倍延伸し、次いで幅方向に160℃で5.0%の弛緩を行な
った。このフィルムを窒素/炭酸ガスの容量比が90/10
の混合ガス雰囲気下で3000J/m2のエネルギー量でコロナ
放電処理をした。
株式会社のポリプロピレンを260℃にて溶融シート状と
し、これを90℃で徐冷し冷却固化して、400μm厚のシ
ートとした。このシートを145℃の温度で長手方向に4.5
倍の延伸を行なった。次いで幅方向に165℃の温度で10.
0倍延伸し、次いで幅方向に160℃で5.0%の弛緩を行な
った。このフィルムを窒素/炭酸ガスの容量比が90/10
の混合ガス雰囲気下で3000J/m2のエネルギー量でコロナ
放電処理をした。
このようにして得られた処理フィルムを蒸着装置にセッ
トし、Zn/Alの重量比4/1で25nmの膜厚を蒸着し、金属化
フィルムを得た。
トし、Zn/Alの重量比4/1で25nmの膜厚を蒸着し、金属化
フィルムを得た。
得られた金属化フィルムを100mm幅にスリットし、合せ
巻回して10μFのコンデンサ素子とした。このコンデン
サを用いて、85℃の雰囲気下にてAC560Vで500時間荷電
を行ないコンデンサの容量低下率を測定した。コンデン
サの破壊テストは常温で400Vから50Vずつ昇圧を行な
い、コンデンサが破壊するまで荷電を行ない、その破壊
電圧を測定した。結果を第1表に示す。
巻回して10μFのコンデンサ素子とした。このコンデン
サを用いて、85℃の雰囲気下にてAC560Vで500時間荷電
を行ないコンデンサの容量低下率を測定した。コンデン
サの破壊テストは常温で400Vから50Vずつ昇圧を行な
い、コンデンサが破壊するまで荷電を行ない、その破壊
電圧を測定した。結果を第1表に示す。
実施例2 窒素/炭酸ガスの容量比を75/25に変更した以外は、実
施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価
した。結果を第1表に示す。
施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価
した。結果を第1表に示す。
実施例3 蒸着金属をZn/Cuに変更した以外は、実施例1と全く同
様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を第
1表に示す。
様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を第
1表に示す。
比較例1 溶融シートを冷却固化する際、50℃で急冷した以外は、
実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評
価した。結果を第1表に示す。
実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評
価した。結果を第1表に示す。
比較例2 溶融シートを冷却固化する際、96℃で徐冷し、且つ長手
方向の延伸温度を150℃とした以外は、実施例1と全く
同様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を
第1表に示す。
方向の延伸温度を150℃とした以外は、実施例1と全く
同様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を
第1表に示す。
比較例3 コロナ放電処理を行なう時、窒素/炭酸ガスを用いず、
空気雰囲気下で処理を行なった以外は、実施例1と全く
同様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を
第1表に示す。
空気雰囲気下で処理を行なった以外は、実施例1と全く
同様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を
第1表に示す。
比較例4 窒素/炭酸ガスの容量比を60/40に変更した以外は、実
施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価
した。結果を第1表に示す。
施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価
した。結果を第1表に示す。
比較例5 コロナ放電処理のエネルギー量を850J/m2に変更した以
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果を第1表に示す。
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果を第1表に示す。
比較例6 コロナ放電処理のエネルギー量を7000J/M2と変更した以
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果を第1表に示す。
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果を第1表に示す。
比較例7 蒸着金属をAlに変更した以外は、実施例1と全く同様に
して金属化フィルムを製造し、評価した。結果を第1表
に示す。
して金属化フィルムを製造し、評価した。結果を第1表
に示す。
第1表からRaが0.04μm以上、0.13μm以下、N/Cが0.0
05以上、0.08以下であり、O/Cが0.05以上、0.25以下、
蒸着金属が2種有しているもの、すなわち実施例1、実
施例2及び実施例3は、比較例1〜比較例7に比べて、
コンデンサの容量変化率が小さく、耐圧の向上がみら
れ、かつ素子巻工程における際の発生もなく、コンデン
サ寿命が優れていることがわかる。
05以上、0.08以下であり、O/Cが0.05以上、0.25以下、
蒸着金属が2種有しているもの、すなわち実施例1、実
施例2及び実施例3は、比較例1〜比較例7に比べて、
コンデンサの容量変化率が小さく、耐圧の向上がみら
れ、かつ素子巻工程における際の発生もなく、コンデン
サ寿命が優れていることがわかる。
〔発明の効果〕 本発明の金属化フィルムは、蒸着金属が均一で加工性に
優れ、コンデンサの容量低下率を損なうことなく、耐圧
が向上し、かつコンデンサの寿命が向上できた。
優れ、コンデンサの容量低下率を損なうことなく、耐圧
が向上し、かつコンデンサの寿命が向上できた。
Claims (2)
- 【請求項1】二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少なく
とも片面に蒸着金属層が設けられた金属化フィルムにお
いて、該二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金属層
側表面の表面粗さ(Ra)が0.04〜0.13μmであり、該二
軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金属層側表層の原
子構成比が(窒素原子の数/炭素原子の数)の比におい
て0.005〜0.08の範囲にあり(酸素原子の数/炭素原子
の数)の比において0.05〜0.25の範囲にあり、且つ蒸着
金属層が少なくとも2種類の金属からなることを特徴と
するコンデンサ用金属化フィルム。 - 【請求項2】請求項1記載の金属化フィルムを合せ巻き
回してなるフィルムコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1220621A JPH0744124B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 金属化フィルム及びコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1220621A JPH0744124B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 金属化フィルム及びコンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0383312A JPH0383312A (ja) | 1991-04-09 |
JPH0744124B2 true JPH0744124B2 (ja) | 1995-05-15 |
Family
ID=16753843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1220621A Expired - Lifetime JPH0744124B2 (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 金属化フィルム及びコンデンサ |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH0744124B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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Family Cites Families (2)
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JPS63281416A (ja) * | 1987-05-13 | 1988-11-17 | Toray Ind Inc | コンデンサ− |
-
1989
- 1989-08-28 JP JP1220621A patent/JPH0744124B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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