JPH044733B2 - - Google Patents

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JPH044733B2
JPH044733B2 JP62114831A JP11483187A JPH044733B2 JP H044733 B2 JPH044733 B2 JP H044733B2 JP 62114831 A JP62114831 A JP 62114831A JP 11483187 A JP11483187 A JP 11483187A JP H044733 B2 JPH044733 B2 JP H044733B2
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tan
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、改良されたコンデンサーに関するも
のであり、更に詳しくは主として経日によつても
誘電正接(以下、tanδと称する)の値が変化しな
いコンデンサーに関するものである。 [従来の技術] 二軸配向ポリエステルフイルムに、アルミニウ
ム、亜鉛等の金属を蒸着せしめた、いわゆる金属
化ポリエステルフイルムを巻回あるいは積層して
なるコンデンサーが知られている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来のコンデンサーには、
次のような欠点があつた。 経日と共に、tanδが変化し、特に高温高湿の
雰囲気下では、比較的短時間にtanδが大きくな
るばかりか、その値も変動し易い。 更に、経日と共に、静電容量が減少し、安定
した容量が得られない。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、少なくとも片方の表面層の酸素原子
と炭素原子との原子構成比を0.50〜1.00の範囲に
せしめた二軸配向ポリエステルフイルムと、該表
面層側に蒸着された金属層とを主体としてなるコ
ンデンサーに関するものである。 本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン
酸とジオールとより重縮合により得られるエステ
ル結合を分子主鎖に有する高分子化合物であり、
代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレートなど、及びそれらにテレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン
酸、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコールなどのコモ
ノマーなどを共重合させたものなどを含むもので
ある。この時のエステル交換触媒としては、Mg
系、Mn系が本発明の場合非常に好ましく、Ca
系、Zn系、Li系、Ni系などでは顕著な効果が出
にくい。 本発明の場合、ホモポリマー、中でもポリエチ
レンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート
を用いたものに本発明の効果が顕著になることが
多い。もちろん、ポリエステルには、高分子とし
て、公知の添加剤、例えば安定剤、粘度調整剤、
酸化防止剤、充填剤、滑り剤、アンチブロツキン
グ剤、還元剤などを含有させてもよく、本発明の
場合、特に酸化防止剤(イルガノツクス1010:
Ciba Geigy製)、還元剤(フエロシリコン、シリ
コマンガンなど)の添加が有効である。 フイルム厚さは特に限定されないが、25μm以
下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは
6μm以下のものに、本発明の効果は顕著になる。
また、表面粗さRaは、5〜200mμの範囲のもの
が普通であるが、10〜50mμと平滑なフイルムほ
ど本発明の効果は顕著となる。 本発明のポリエステルフイルムは、少なくとも
片方の表面層の酸素原子と炭素原子との原子構成
比(以下O/Cと称する)を0.50〜1.00、好まし
くは0.53〜0.88の範囲とする。この比O/Cが小
さすぎると経日によるtanδが大きくなるのみなら
ず、静電容量が減少する。この理由は、明確では
ないが、通常のポリエチレンテレフタレートの場
合、O/Cは0.4近傍であるが、フイルム表面か
ら約100Åまでの極表層部のみO/Cを0.50〜
1.00にすることにより、フイルム表層部に新たな
酸素原子がとり込まれた結果、酸素や水などの外
部雰囲気に対する安定性が増すためと考えられ
る。一方、O/Cが大きすぎると、経日による
tanδがまた大きくなるのみならず、フイルムの滑
り性が非常に悪くなり、コンデンサー素子巻きな
どの作業性が劣り、その結果、素子の中には発生
する“シワ”などのためにコンデンサーの破壊電
圧が低下するという欠点を有する。 本発明のO/Cの値は、フイルム表面から約
100Åまでの表層部のみに適用されるもので、100
Åよりも深い所では、0.4近傍であるのが好まし
い。 また、本発明フイルムの場合、表面ぬれ張力
は、53〜68dyn/cmであるのが好ましく、より好
ましくは55〜65dyn/cmである。表面ぬれ張力γc
がこの範囲にある場合は、tanδの経日変化、特に
高湿度の変化が更に小さくなり、またフイルが互
いにブロツキングしたりすることがなく、フイル
ムの取り扱い性が優れる。その結果、絶縁破壊電
圧が低下することが少ない。 また、該フイルム表層の窒素原子と炭素原子と
り原子構成比N/Cを0.005〜0.08の範囲にする
ことにより、効果はより顕著になる。 ポリエステルフイルムへの金属蒸着は、この
O/Cとγcとが上記範囲にある表面に施される。
従つて、フイルムの両表面とも上記範囲内にある
場合は、金属を両面に蒸着し得る。蒸着する金属
は、特に限定されないが、アルミニウム、亜鉛が
よく利用される。もちろんアルミニウムと亜鉛と
を合金蒸着(例えば特開昭54−131762等)した
り、積層蒸着(例えば特開昭54−127557等)して
もよい。本発明の場合、金属としては、白金、パ
ラジウム、金、銅などの標準電極電位の高い、安
定した金属を用いるのがtanδの安定化に好まし
い。蒸着膜の厚さは、10Åから5000Åの範囲が好
ましく、これをアルミニウム膜の場合に膜抵抗で
表示すると0.1〜10Ω/□程度の範囲のものとな
る。蒸着方式は、特に限定されず、電熱加熱溶解
蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパツタリング
法、イオンプレーテイング法などを用いることが
できる。 本発明のコンデンサーは、油含浸式でも、乾式
でも、それらの折衷でもよいが、本発明の場合乾
式コンデンサーの方がその効果は顕著となる。 次に本発明コンデンサーの製造方法について説
明する。 酢酸マンガンをエステル交換触媒にして得たポ
リエチレンテレフタレートを用いて得た二軸配向
ポリエステルフイルムの表層をコロナ処理、プラ
ズマ処理、薬液処理などの手法により該フイルム
表層のみのO/Cが0.50〜1.00、更に好ましくは
ぬれ張力γcが53〜68dyn/cmになるようにする。 フイルム表層の特性を上記のようにするための
詳細な条件は、フイルムの性質、雰囲気の条件、
処理方法、製膜条件等によつて異なる。従つて、
個々の場合に応じて、適宜条件設定すればよい。 コロナ処理の場合、雰囲気ガスは、酸素濃度
0.1体積%以下の窒素、二酸化炭素、アルゴンな
どの雰囲気で行なうのが好ましい。もちろん加湿
されていてもよい。また、コロナ放電の印加エネ
ルギーは、1〜6KJ/m2程度のものが好ましい。
この処理されたフイルムを真空蒸着装置の中にセ
ツトし、アルミニウム、亜鉛などの金属を処理面
の上に蒸着する。蒸着されたフイルムを小幅にス
リツトし、これを2枚重ね合わせて巻き回してコ
ンデンサー素子を作り、以下常法によつて、プレ
ス、テーピング、メタリコン、電圧処理、両端面
封止、リード線取付けなどをしてコンデンサーと
する。 [測定法] 以下に本発明に関する測定法について説明す
る。 (1) フイルム表面層の原子構成比 国際電気(株)製のESCAスペクトロメーター
ES−200型を用い、次の条件でフイルム表面を
測定した。 励起X線:Al Kα線(1486.6eV) X線出力:10KV 20mA 温 度:20℃ 運動エネルギー補正:中性炭素の運動エネルギ
ー値を1202.0eVに合わせる。 得られたスペクトルから、C1s、O1s、N1s
それぞれの相対積分強度から、Cを1、Oを
2.6、NO1.7として感度補正し、O/C、N/
Cの原子構成比を求める。 (2) 表面粗さ(Ra) JIS B0601−1976に従い、カツトオフ0.25mm
で測定した。 (3) 誘電正接(tanδ) ASTM D150に従い求めた。 (4) 表面ぬれ張力(γc) JIS K6768−1971に従い求めるが、γcが55〜
72dyn/cmはアルモニア水を、72dyn/cm以上
は水酸化ナトリウム水溶液を用いる。 (5) コンデンサーのtanδ増加率(Δtanδ)及び容
量低下率(ΔC) 6μmのポリエチレンテレフタレートにAlを
蒸着して、常法により30μFの巻回型コンデン
サーを作り、これを85℃の雰囲気中に起き、
AC425Vを荷電して、500時間保つ。500時間後
のtanδ、容量C値から、最初のtanδ、容量に対
する変化率として%で表示する。 (6) コンデンサーの絶縁破壊電圧(BDV) 厚さ6μmの二軸配向ポリエステルフイルム
に、アルミニウムを膜抵抗2Ω/□になるよう
に蒸着し、これを巻き回して容量30μFのコン
デンサー素子を作る。これに100V/秒の昇圧
速度で荷電してゆき、コンデンサーが破壊する
時の電圧をフイルム厚さで割つた値をBDV値
とする。 電極等は、ASTM D149に従つた。 [実施例] 以下、本発明の効果をより明確にするために、
実施例及び比較例にて説明する。 実施例1〜6、比較例1〜2 ジメチルテレフタレートとエチレングリコール
から、エステル交換触媒として、酢酸マンガンを
用い、重合触媒として三酸化アンチモンを用い
て、常法により、オルトクロルフエノール中での
極限粘度[η]=0.63dl/gのポリエチレンテレ
フタレートを得た。該ポリエステルペレツトを押
出機に供給し、280℃で溶融し、口金からシート
状に吐出させ、これに静電荷を印加させながら、
25℃に保たれた冷却用ドラム上に密着固化させ
た。このキヤストシートを長手方向に110℃で5
倍延伸後、幅方向に100℃で4倍に延伸後、195℃
で幅方向に3%のリラツクスをさせながら、5秒
間熱処理し、厚さ5μmの二軸延伸フイルムを得
た。 かくして得られたフイルムを、酸素濃度0.1vol
%未満で、窒素70vol%と炭酸ガス30vol%の混合
ガス下で、コロナ放電処理強度を変えて、表面処
理をし、O/Cの値の異なるフイルムを得た。か
くして得られたフイルムのΔtanδ、ΔC、BDV値
を表1に一覧した。 以上の結果より、コンデンサー用のポリエチレ
ンテレフタレートフイルム表面のO/Cは、0.50
〜1.00、好ましくは0.58〜0.88の範囲にあること
が必要なことが判る。 なお、フイルムの表面粗さは50mμ、N/Cは
0.03であつた。 実施例 7〜10 ポリエチレンテレフタレートに添加する酸化防
止剤のイルガノツクス1010(Ciba Geigy)の添加
量を変更して、上記と同様のテストを行ない、表
2の結果を得た。 もちろん、添加剤によつて、表面ぬれ張力を変
更したが、それ以外にコロナ放電処理時の雰囲気
湿度を高くする方法や、種々のガス下でのプラズ
マ処理法などを用いても同様の結果が得られる。
【表】
【表】 [発明の効果] 本発明にかかるコンデンサーは、tanδや静電容
量の経日による変化、特に高湿下での経日変化が
少なく、また高い絶縁破壊電圧を有する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも片方の表面層の酸素原子と炭素原
    子との原子構成比を0.50〜1.00の範囲にせしめた
    二軸配向ポリエステルフイルムと、該表面層側に
    蒸着された金属層とを主体としてなるコンデンサ
    ー。 2 少なくとも片方の表面層の酸素原子と炭素原
    子との原子構成比を0.50〜1.00、かつ表面ぬれ張
    力を53〜68dyn/cmにせしめた二軸配向ポリエス
    テルフイルムと、該表面層側に蒸着された金属層
    とを主体としてなるコンデンサー。
JP11483187A 1987-05-13 1987-05-13 コンデンサ− Granted JPS63281416A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6089358A (ja) * 1983-10-21 1985-05-20 東レ株式会社 金属化ポリエステルフイルム

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