JPH074396A - 回転装置 - Google Patents

回転装置

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JPH074396A
JPH074396A JP7601194A JP7601194A JPH074396A JP H074396 A JPH074396 A JP H074396A JP 7601194 A JP7601194 A JP 7601194A JP 7601194 A JP7601194 A JP 7601194A JP H074396 A JPH074396 A JP H074396A
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輝彦 亀岡
Hideo Asano
秀夫 浅野
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泰司 近藤
Koji Ito
伊藤  功治
Hikari Sugi
光 杉
Manabu Miyata
学 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動軸の回転方向の加振力を回転体に伝達し
にくくする構造ないし形状にした回転装置を提供する。 【構成】 駆動軸24は、例えばステンレス製で、横断
面がD状にカットされる直線状カット面24aを有し、
残り横断面形状がD状の円弧面24bとなる。この直線
状カット面24aは、駆動軸先端部から駆動軸付根部ま
で軸方向に延びて形成されている。ボス部26の円筒支
持部32は、その内周壁に5個の凹凸状の梁部32a、
32b、32c、32d、32eを有する。これらの梁
部32a、32b、32c、32d、32eは、円筒支
持部前方端から円筒支持部後方端まで延びている。この
構造では、梁の固有振動数f0 は梁のばね定数に比例す
るから、梁の太さ、長さを適宜設定すれば、回転体の軸
周りの加振力を減衰することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心送風機等の回転装
置に関するもので、回転体の回転方向の加振力を減衰
し、共振周波数の伝達率を低下するようにした回転装置
に係る。
【0002】
【従来の技術】従来の送風機としては、特開平4−26
5496号公報に示されるように、羽根車の取付ボス部
とモータの回転軸との間に軟質プラスチックからなるブ
ッシュを介在させたものが知られている。このものは、
羽根車の取付ボス部とモータ回転軸とは別体のブッシュ
を介在させることで、振動を低減しようとするものであ
る。
【0003】一般に、駆動軸とこの駆動軸に固定される
回転体との接合部分は、例えば図21に示すように、駆
動軸1の端面形状がD形状になっており、このD形状の
駆動軸1の外周部に従動側の回転体ボス部2が嵌合さ
れ、一体に固定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の駆動軸とこの駆動軸に固定される従動側の回転体ボ
ス部とをD形状嵌合により全周で一体結合する構造であ
ると、駆動軸の回転トルク変動の大部分が従動側の回転
体ボス部に伝達されるため、発振側の加振力と従動側の
固有周波数を原因とする共振の発生が問題となる。この
共振の問題を解決する方法としては、共振周波数をず
らすため共振体の質量m、粘性減衰係数cを変更する方
法、加振力を伝達しにくくするため駆動部と従動部と
の間にゴム等の別体部品を挿入し加振力を減衰させる方
法等がある。
【0005】ところが、のモーダル値の変更方法によ
ると、一般に従動側の大幅な形状変更を必要としコスト
アップが大きくなりやすく、の別体部品の挿入方法に
よると別体部品の使用にともないコストアップが大きく
なる等の問題がある。本発明は、このような問題を解決
するためになされたもので、駆動側と従動側との間に駆
動軸または回転体と一体成形される梁部分を形成し、主
に振動系のばね定数kを変更することで、駆動軸の回転
方向の加振力を回転体に伝達しにくくする構造ないし形
状にした回転装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の請求項1の回転装置は、回転体に駆動軸が挿
入され、前記駆動軸から前記回転体に回転運動が伝達さ
れる回転機構において、前記回転体から構成される回転
方向の振動伝達系中に低減を必要とする周波数の振動伝
達率を低下させる梁部を設けたことを特徴とする。
【0007】請求項2の回転装置は、駆動軸とこれに固
定される回転体とからなり、前記駆動軸と前記回転体と
の接合部分に半径方向にわたされる梁部を形成したこと
を特徴とする。請求項3の回転装置は、駆動軸とこれに
固定される回転体とからなり、前記駆動軸の外壁または
前記回転体の内壁に前記駆動軸と前記回転体とを部分接
合し回転方向の振動を吸収する凹凸部を形成したことを
特徴とする。
【0008】請求項4の遠心式多翼送風ファンは、円周
方向に配設された多数のブレード、前記多数のブレード
の空気吸入側端部に形成された環状の保持リング、前記
多数のブレードの反空気吸入側端部に形成された底プレ
ート、および駆動軸に連結される支持部を有する多翼遠
心式ファンであって、前記底プレートには、前記支持部
の外周近傍に径外方向に延びる複数のV字状溝が円周方
向に等間隔に形成されていることを特徴とする。
【0009】請求項5の遠心式多翼送風ファンは、円周
方向に配設された多数のブレード、前記多数のブレード
の空気吸入側端部に形成された環状の保持リング、前記
多数のブレードの反空気吸入側端部に形成された底プレ
ート、および駆動軸に連結される支持部を有する多翼遠
心式ファンであって、前記底プレートには、前記支持部
の外周近傍に径外方向に延びる複数のW字状溝が円周方
向に等間隔に形成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】一般に、駆動軸と回転体を強固に接続すると、
駆動源のトルク変動に伴う振動が駆動軸から回転体に直
接伝達し、共振を起こしやすい。本発明の請求項1、2
または3による回転装置の構成によると、ゴム等の内部
摩擦の大きな別部材を使用することなく、また、インバ
ータ制御等で共振周波数をジャンプさせることなく、材
質の減衰特性を生かすための効果的な梁部ないし凹凸部
を形成するものである。
【0011】図22において、質量mに加振力Foが作
用し、回転体に加振力Ftが伝わるとき、振動伝達率τ
は、次の数1のように表される。
【0012】
【数1】 ここで、ω:円振動数、ω0 :固有円振動数である。こ
の場合の振動伝達率と振動伝達率τとの関係を図3に示
す。f:加振周波数、f0 :固有周波数とすると、ω/
ω0 =f/f0 =1のとき、共振時である。下記の数2
のとき、振動伝達率τは急減し、加振力が伝わりにくく
なる。
【0013】
【数2】
【0014】
【数3】 従って、kを小さくすれば加振力が伝わりにくくなる。
請求項4または5の遠心式多翼送風ファンによると、底
プレートの回転軸中心近傍に周方向に複数の凹凸状のV
状溝またはW状溝が形成されるため、このV状溝または
W状溝の梁部分の特徴形状部分によって所望のばね定数
を設定できる。この梁部分により回転方向の固有振動数
を変更することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)車両用空調装置の空気を取り込む遠心送
風機に本発明を適用した第1実施例を図1および図2に
示す。
【0016】図2に示すように、遠心送風機10は、駆
動モータ12と、遠心多翼ファン14と、ファンケース
16とからなる。ファンケース16は、周知のスクロー
ル形状に樹脂成形されて形成されており、図示しない一
部分に径外方向に延びる空気出口部が形成されている。
そしてファンケース16の中央底部に遠心多翼ファン1
4を回転駆動する駆動モータ12が支持固定されてい
る。
【0017】駆動モータ12は、樹脂製円筒状のモータ
ケース18の内部にモータ本体20が固定されている。
モータケース18の外周部に遠心方向に延びるフランジ
部22が形成され、このフランジ部22がファンケース
16の端部16aに結合固定されている。モータ本体2
0の駆動軸24に遠心多翼ファン14が結合固定されて
いる。
【0018】遠心多翼ファン14は、ボス部26と、ブ
レード28と、シュラウド30とから構成され、これら
は樹脂にて一体成形されている。ボス部26は、その中
央部に形成される円筒支持部32で駆動軸24に結合さ
れ、モータ本体20の駆動力が駆動軸24を経由して伝
達される。ボス部26は、空気の吸込側からみて凸状で
中央部から径外方向に滑らかに湾曲するような曲面に形
成されている。またボス部外周端部26aは、ブレード
28に接続されている。
【0019】ブレード28は、ボス部外周端部26aか
ら垂直上方に延びる。このブレード28は、ボス部26
の外周端近傍に円周方向に所定の円弧間隔をおいて多数
個が環状に配置される。シュラウド30は、ブレード2
8の空気吸込側端部と接合され、空気取入口36から取
り入れた空気流れをファン軸方向よりファン径外方向へ
方向転換するようにほぼ円弧状の断面形状に形成され
る。シュラウド30の内周端30aには上方に突き出す
環状の突起30bが形成される。シュラウド30は保持
リングの役割を果たしている。
【0020】ファンケース16は、空気取入口36を形
成するベルマウス40を有し、このベルマウス40はシ
ュラウド30の突起30bを包み込むように断面半円弧
状に形成される。このベルマウス内壁40aと突起30
bの間は微小間隔に設定されている。ボス部26の円筒
支持部32は、図2に示す前方側矢印I方向から見る
と、図1に示すように構成される。駆動軸24は、例え
ばステンレス製で、横断面がD状にカットされる直線状
カット面24aを有し、残り横断面形状がD状の円弧面
24bとなっている。この直線状カット面24aは、図
2に示すように、駆動軸先端部24cから駆動軸付根部
24dまで軸方向に延びて形成されている。
【0021】ボス部26の円筒支持部32は、その内周
壁に5個の凹凸状の梁部32a、32b、32c、32
d、32eを有する。これらの梁部32a、32b、3
2c、32d、32eは、図2において円筒支持部前方
端32fから円筒支持部後方端32gまで延びている。
梁部32aと32dは、直線状カット面24aに平行な
直径方向の両端に形成される一対のものである。また梁
部32b、32cは、円弧面24bに部分接合するよう
に半径内方向に延び、梁部32a、32dに対しそれぞ
れ60°の角度をなし、かつ互いの角度が60°の角度
をなす位置に形成されている。また梁部32eは、直線
状カット面24aに直交する方向の半径内方向に延びて
形成されている。この梁部32eの梁幅は、他の梁部3
2a、32b、32c、32dの梁幅よりも若干広幅に
形成されている。これにより、駆動軸24と円筒支持部
32の内周壁との間には円筒部前方端32fから円筒部
後方端32gまで延びる穴部36a、36b、36c、
36d、36eが形成される。
【0022】図5において、従来の回転体の質量mを慣
性モーメントとするとき、例えば図21に示す従来例か
ら図1に示す本実施例に形状変更すると、軸部の形状変
化によるモーメント変化は小さく無視でき、mは一定と
みなすことができる。本発明の本実施例のような構造で
は、梁部32a、32b、32c、32d、32eおよ
び穴部36a、36b、36c、36d、36eを有す
る。この構造では、梁の固有振動数f0 は梁のばね定数
に比例するから、梁の太さ、長さを下記数4を満足する
ように設定すれば、回転体の軸周り振動系で、低減を必
要とする周波数の加振力(以後、加振力という)を減衰
することができる。
【0023】
【数4】 梁部32a、32b、32c、32d、32eは、駆動
軸24の外周に形成される円弧面24bおよび直線状カ
ット面24aにボス部26の円筒支持部32を部分接合
するもので、梁自身を構成する樹脂内部の歪の増加を許
容する機能がある。またこれらの梁部32a、32b、
32c、32d、32eは、仮に梁がつぶれたとしても
回転力が伝達できるものである。
【0024】次に、本実施例と従来の比較例の減衰特性
を対比して説明する。図4は、本実施例の減衰部を示す
模式図で、梁部分を除く遠心多翼ファンの減衰部を示す
第1の系50と、梁部分に対応する減衰部を示す第2の
系52とからなる。これに対し図5は、従来の比較例の
減衰部を示す模式図で、梁部分のない第1の系50に対
応する部分のみからなる。
【0025】従って本発明の本実施例においては、従来
の減衰部分に対応する第1の系50に加えて梁部分に対
応する第2の系52をもつことから、トルク変動を第2
の系52が効果的にトルク変動を減衰する効果があるこ
とが判る。 (第2実施例)次に本発明の第2実施例を図6に示す。
【0026】第2実施例は、第1実施例の梁部32a、
32b、32c、32d、32eおよび穴部36a、3
6b、36c、36d、36eの軸方向長さを短くした
例である。すなわち第1実施例の穴部の1つ36bに着
目すると、この穴部に対応する第2実施例の穴部360
bが円筒部前方端32fから後方側の中途部32hまで
延びている。中途部32hから円筒部後方端32gの軸
方向位置には円筒支持部32が中実に形成されている。
その他の構成部分については第1実施例と同様であるの
で説明を省略する。
【0027】この第2実施例によっても梁部分と穴部分
が形成されることで低剛性部分と高剛性部分とに剛性が
変化されて回転方向の加振力が軽減できる効果がある。 (第3実施例)本発明の第3実施例を図7および図8に
示す。この第3実施例は、駆動軸24とボス部26の円
筒支持部32との接合部に軸方向に1本の梁部320e
を形成した例である。駆動軸24の直線状カット面24
aに梁部320eが軸方向に接合し、この梁部320e
の両側に穴部36d、36eが形成される。駆動軸24
の残りの円弧面24bは円筒支持部32の内周壁に密着
固定されている。
【0028】この第3実施例においては、駆動軸24の
円弧面24bとボス部26の円筒支持部32の内壁とは
密接に接合されているが、駆動軸24の直線状カット面
24aの一部と梁部320eとは密着接合されることか
ら、梁部分のたわみ作用により駆動軸24から遠心多翼
ファン14への加振力の低減が図れる。 (第4実施例)本発明の第4実施例を図9に示す。
【0029】第4実施例は、駆動軸24のD状の直線カ
ット面をなくし、凹溝24eを形成し、この凹溝24e
に嵌合する梁部321eをボス部26の円筒支持部32
の内壁軸方向に延びるように形成した例である。第4実
施例では、凹溝24eを除く円弧面24fがボス部32
の内壁と密着固定されることから、駆動軸24とボス部
26との接合強度がより高くなる効果がある。また、梁
部321eによるたわみ効果により加振力の低減が効果
的に行われる。
【0030】(第5実施例)さらに本発明の第5実施例
を図10および図11に示す。第5実施例は、湾曲して
形成されるボス部26の駆動軸を中心とする円周方向に
貫通穴61、62、63、64、65、66、67、6
8を形成した例である。これらの隣り合う貫通穴61、
62、63、64、65、66、67、68の間にそれ
ぞれ梁部71、72、73、74、75、76、77、
78が形成される。これらの梁部71、72、73、7
4、75、76、77、78が加振力を低減するたわみ
効果を有する。駆動軸24は横断面円形であり、この円
形外周部にボス部26の円筒支持部32の内壁が密着固
定される。
【0031】(第6実施例)次に本発明の第6実施例を
図12に示す。図12に示す第6実施例は、図10に示
す穴部61、62、63、64、65、66、67、6
8に代えてボス部26の同じ位置に非貫通の凹状溝81
(82、83、84、85、86、87、88)を形成
した例である。凹状溝82、83、84、85、86、
87、88は図示しない。
【0032】この第6実施例においては、凹状溝81、
82、83、84、85、86、87、88がボス部2
6の剛性を低減する形状効果を有するため、回転方向の
加振力の低減効果が発揮される。 (第7実施例)本発明の第7実施例を図13〜図16に
示す。
【0033】この第7実施例は、本発明を遠心式多翼送
風ファンに適用したもので、ボス部26が円筒支持部3
2と底プレート280からなる。円筒支持部32は内部
に図示しない駆動軸が挿入固定され、底プレート280
はファン吸込側から見ると外形が乳房状の形状をしてお
り円筒支持部32の外周部から径外方向に拡がってい
る。
【0034】梁部分260は、底プレート280の円筒
支持部32の外周近傍位置に形成される。梁部分260
は、円筒支持部32の周りに45°間隔おきに合計8個
形成され、樹脂により円筒支持部32、底プレート28
0、ブレード28等とともに一体成形されて形成されて
いる。梁部分260は、1個の梁部分について着目する
と、円筒支持部32の中心から放射線方向にすなわち半
径外方向に延びるV字谷状薄板部分を形成しており、こ
の谷状薄板部分は円周方向に対向する2個の斜面26
1、262からなり、2個の斜面261と斜面261と
が互いに交差する底部分が谷部263を形成している。
谷部263は、図14に示すように底プレート280の
最も反吸入側部分に位置し円筒支持部32の外周部に連
結されている。この場合、1個の梁部分について1個の
谷が形成されている。
【0035】この梁部分260の径方向内側部分と半径
方向外側部分とで図示しない駆動軸の回転方向の加振力
をブレード28側に伝達しにくい構造ないし形状にして
いる。谷部263は図16に示すように薄板状に滑らか
に形成されており、また斜面261、262の上端部2
61a、262aは円筒支持部32の外周部に接続され
ている。
【0036】この第7実施例によると、梁部分260は
1個の梁部分について着目すると、1本のV溝状リブを
形成しており、回転方向の固有振動数を変更するのに十
分な弾性を有している。これにより振動モードを効果的
に低減し、かつその固有周波数をずらすことができる。
またV字溝状の梁部分266によって、強度を確保しつ
つ回転方向の加振力を効果的に減衰することができる。
【0037】(第8実施例)本発明の第8実施例を図1
7〜図20に示す。前記第7実施例が1本リブを示すの
に対し、この第8実施例では2本リブすなわちW溝状リ
ブを示している。図17に示すように、断面形状がW字
状の薄板状の梁部分266は、底プレート280の円筒
支持部32の外周近傍位置に形成される。梁部分266
は、円筒支持部32の周りに45°間隔おきに合計8個
形成され、樹脂により円筒支持部32、底プレート28
0、ブレード28等とともに一体成形されて形成されて
いる。梁部分266は、1個の梁部分について着目する
と、円筒支持部32の中心から放射線方向にすなわち径
外方向に延びるW字谷状薄板部分を形成している。
【0038】梁部分266は、図20に示すように、斜
面267と268の間に第1谷部271が形成され斜面
269と270の間に第2谷部272が形成される。第
1谷部271と第2谷部272の間には尾根部273が
形成されている。第1谷部271と第2谷部272は図
18に示すように円筒支持部32の外周部から底プレー
ト280の中途部にかけて最も底側すなわち反吸込口側
に滑らかに形成されている。
【0039】この梁部分266の径方向内側部分と半径
方向外側部分とで図示しない駆動軸の回転方向の加振力
をブレード28側に伝達しにくい構造ないし形状にして
いる。第1谷部271と第2谷部272は図20に示す
ように薄板状に滑らかに形成されており、また斜面26
7、268、269、270の上端部267a、268
a、269a、270aは円筒支持部32の外周部に接
続されている。
【0040】この第8実施例においても、円周方向の固
有振動数を変更するのに十分な弾性を有し、振動モード
を効果的に低減しかつその固有振動数を効果的にずらす
ことができる。またW字溝状の梁部分266であるか
ら、強度を確保しつつ回転方向の加振力を効果的に減衰
することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の回転装置な
いし遠心式多翼送風ファンによると、回転体の回転方向
の加振力を減衰し、共振周波数の伝達率を低下するた
め、回転体の共振による振動や異音の発生を効果的に抑
制するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の駆動軸とボス部との接合
部分を示すもので、図2に示す矢印I方向矢視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例による遠心多翼ファンを示
す部分断面図である。
【図3】本発明の振動伝達率の低減効果を示す説明図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例による減衰部の模式図であ
る。
【図5】従来の比較例の減衰部を示す模式図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例の駆動軸とボス部との接合
部分を示すもので、図8に示す矢印VIII方向矢視図であ
る。
【図8】本発明の第3実施例の遠心多翼ファンを示す断
面図である。
【図9】本発明の第4実施例による駆動軸とボス部との
接合部分を示す端面図である。
【図10】本発明の第5実施例による駆動軸とボス部と
の接合部分を示すもので、図11に示す矢印X方向矢視
図である。
【図11】本発明の第5実施例の遠心多翼ファンを示す
断面図である。
【図12】本発明の第6実施例の遠心多翼ファンを示す
断面図である。
【図13】本発明の第7実施例の遠心多翼ファンを示す
平面図である。
【図14】本発明の第7実施例の遠心多翼ファンを示す
部分側面部分断面図である。
【図15】本発明の第7実施例の遠心多翼ファンのV字
状溝を示す断面図である。
【図16】本発明の第7実施例の遠心多翼ファンのV字
状溝を示すもので、図15のXVI−XVI 線断面図であ
る。
【図17】本発明の第8実施例の遠心多翼ファンを示す
平面図である。
【図18】本発明の第8実施例の遠心多翼ファンを示す
部分側面部分断面図である。
【図19】本発明の第8実施例の遠心多翼ファンのW字
状溝を示す断面図である。
【図20】本発明の第8実施例の遠心多翼ファンのW字
状溝を示すもので、図19のXX−XX線断面図である。
【図21】従来例の駆動軸とボス部との接合部分を示す
端面図である。
【図22】従来の振動系を示す模式図である。
【符号の説明】
10 ケース 12 モータ(駆動源) 14 遠心多翼ファン 24 駆動軸(回転体) 26 ボス部(回転体) 28 ブレード 30 シュラウド(保持リング) 32 円筒支持部(回転体、支持部) 32a、32b、32c、32d、32e 梁部 36a、36b、36c、36d、36e 穴部 260 梁部分(V字状溝) 266 梁部分(W字状溝) 280 底プレート
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 功治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 宮田 学 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に駆動軸が挿入され、前記駆動軸
    から前記回転体に回転運動が伝達される回転機構におい
    て、 前記回転体から構成される回転方向の振動伝達系中に振
    動伝達率を低下させる梁部を設けたことを特徴とする回
    転装置。
  2. 【請求項2】 駆動軸とこれに固定される回転体とから
    なり、 前記駆動軸と前記回転体との接合部分に半径方向にわた
    される梁部を形成したことを特徴とする回転装置。
  3. 【請求項3】 駆動軸とこれに固定される回転体とから
    なり、 前記駆動軸の外壁または前記回転体の内壁に前記駆動軸
    と前記回転体とを部分接合し回転方向の振動を吸収する
    凹凸部を形成したことを特徴とする回転装置。
  4. 【請求項4】 円周方向に配設された多数のブレード、
    前記多数のブレードの空気吸入側端部に形成された環状
    の保持リング、前記多数のブレードの反空気吸入側端部
    に形成された底プレート、および駆動軸に連結される支
    持部を有する多翼遠心式ファンであって、 前記底プレートには、前記支持部の外周近傍に径外方向
    に延びる複数のV字状溝が円周方向に等間隔に形成され
    ていることを特徴とする遠心式多翼ファン。
  5. 【請求項5】 円周方向に配設された多数のブレード、
    前記多数のブレードの空気吸入側端部に形成された環状
    の保持リング、前記多数のブレードの反空気吸入側端部
    に形成された底プレート、および駆動軸に連結される支
    持部を有する多翼遠心式ファンであって、 前記底プレートには、前記支持部の外周近傍に径外方向
    に延びる複数のW字状溝が円周方向に等間隔に形成され
    ていることを特徴とする遠心式多翼ファン。
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