JPH0743918B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JPH0743918B2
JPH0743918B2 JP58215966A JP21596683A JPH0743918B2 JP H0743918 B2 JPH0743918 B2 JP H0743918B2 JP 58215966 A JP58215966 A JP 58215966A JP 21596683 A JP21596683 A JP 21596683A JP H0743918 B2 JPH0743918 B2 JP H0743918B2
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cassette
magnetic
head
track
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達夫 西川
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は磁気ディスク装置に係り、さらに詳しくは磁気
ディスクに対する磁気シールド構造を改良した磁気ディ
スク装置に関するものである。
[従来技術] 磁気ディスクを回転起動させて磁気ヘッドにより磁気記
録,再生を行なう磁気ディスク装置においては磁気ディ
スクに外部から磁界が加わると磁気ディスクに記録され
た情報が変化したりしてしまう。
また、記録,再生中に磁気ヘッドに外部から磁界が加わ
ると誤った情報が混入することになり信頼性の低下を招
くため、外部磁界による影響を防止する必要がある。
特に磁気ディスク装置においてディスクの近傍にブラウ
ン管やトランスあるいはモータなどがあるためこれらか
ら発生する磁界の影響を阻止する必要がある。
[目 的] 本発明は以上のような事情に鑑み成されたもので、磁気
ディスク及びヘッドに対し外部磁界による影響が加わら
ないようにした磁気ディスク装置を提供することを目的
としている。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づいて本発明の詳細を説明
する。
本発明になる磁気ディスク装置はシャーシ1を基準とし
て組立てられている。シャーシ1は左右の側板2,2を有
するコ字状の枠体として構成されており、各側板2,2の
対向する位置には上側縁から下方に向かってガイド溝3,
3が形成されている。これらガイド溝3,3中には後述する
カセットガイド側から突設されたローラが嵌合される。
また、ガイド溝3,3間において側板2,2の対向する位置に
は水平な状態でガイド孔4が形成されており、側板2,2
の手前側の側縁には同じく水平な状態でガイド溝5が形
成されている。これらガイド孔4,ガイド溝5中には後述
するスライド枠のガイドローラが嵌合される。
一方、シャーシ1の底板6上には所定の配置をもって3
本の位置決めピン7が突設されている。
これらのピン7は後述するカセットの上下方向の位置決
めを行なう。
シャーシの底板6上の一端側には磁気ヘッド移動の駆動
源となるパルスモータ8がストッド8a,8aを介して固定
されており、その近傍には底板6を切り起こした突片9
が突設されている。突片9には透孔10が形成されてお
り、この透孔10と対向した状態で一方の側板2,2には透
孔11が形成されている。これら透孔10,11を利用して後
述するヘッド取付台が案内されるガイド軸12が横架され
る。
また、シャーシ1の手前側において、側板2,2間にはガ
イド軸12と平行にもう1本のガイドバー13が横架されて
いる。
一方、前記パルスモータ8の下側にはその出力軸にドラ
イブギヤ14が固定されており、このドライブギヤ14は底
板6上に回転自在に軸承されたギヤ15と噛合している。
底板6のほぼ中央部には透孔16が形成されており、この
透孔16には磁気ディスクの回転駆動機構を軸承するボス
17が取付けられる。
ボス17は第3図に示すようにその中央部の外周にフラン
ジ17aを有し、このフランジ17を底板6の上面に重ね、
ボス17の下部を透孔16中に嵌合させ、ねじ18によりフラ
ンジ17aを介して固定される。
このボス17内には上下1組のベアリング19,19を介して
回転軸20が回転自在に軸承される。上下のベアリング19
間にはカラー21が配置される。各ベアリング19,19の外
輪はボス17に圧入されている。
回転軸20の上端にはカプラ22が固定されている。カプラ
22は、磁気ディスクカセットに収容された磁気ディスク
のセンターハブを嵌合して磁気ディスクを結合するディ
スク結合部であり、カプラ22に形成されたフランジ22a
には位置決め用のピン23が昇降自在に嵌合されている。
ピン23の下端はフランジ22aの下側において、板ばね24
の自由端側に固定されており、常時突出する方向への移
動習性が与えられている。
カプラ22の下面と上側のベアリング19の内輪との間には
スプリング25が弾装されており、内輪を下方に押圧する
ことにより、外輪との間に相対的な位置ずれを生じさ
せ、内外輪とボールとの間の均一な接触を生じさせ、内
外輪のガタをなくし、回転軸20の振れが生じないように
している。
ボス17にはカム26を上側にした状態でギヤ27がボス28を
介して嵌合固定されるが、ギヤ27は前記ギヤ15と噛合さ
れ、パルスモーター8の回転をカム27を介してヘッド側
へ伝達する。ボス28の外側には緊締用のワッシャ29が嵌
合され、カム26等の抜け止めが施されている。
一方、符号30で示すものはヘッド台で、細長い板状に形
成されている。ヘッド台30の一端はリニアベアリング31
を介して前記ガイド軸12に摺動自在に嵌合されている。
ヘッド台30の他端はもう一つのガイド軸13によって摺動
自在に案内されている。
即ち、ヘッド台30の自由端側には第5図(C)に示す様
に下方に向って円垂形状のローラ32を回転自在に軸承す
る軸33が突設されている。この軸33とローラ32との間に
はスプリング34が弾装されており、ローラ32に対し上方
への移動習性が与えられている。
また、軸33はねじ35によってヘッド台30側に固定されて
いるがこのねじ35によってヘッド台30の上側には板ばね
36の一端が固定されている。
この板ばね36によって上側を覆われたヘッド台30に形成
された開口部30a内にはガイド軸13と直交した状態でロ
ーラ37が回転自在に嵌合されている。
従って、ガイド軸13は円垂形状のローラ32の斜面とロー
ラ30との間で弾性的に挾持されており、ガイド軸13に対
し摺動自在に取付けられている。
この様にヘッド台30の移動を案内する軸12,13にはリニ
ヤベアリングとローラによる回転摩擦を利用した軸受け
部材を介しているため摩擦が極めて小さく、すべり摩擦
を利用した軸受けと比較するとはるかにスムーズにヘッ
ド台を移動させることができる。
従って、パルスモーター8は小型で低電力の安価なモー
タが使用できる。
もっとも第5図(B)に示す様にガイド軸12の案内を滑
り摩擦を利用した軸受け部材38によって行なう様にし、
かつ軸受け部材38の材質として高価だが耐摩耗性に極め
てすぐれた材料、例えばルビー等を使用すれば同じくパ
ルスモータとして安価な物を使用できる。
また、ヘッド台30と突片9との間にはスプリング39が張
架されておりヘッド台30に対し回転軸20側への移動習性
を与えている。
このヘッド台30は前記カム26の上側に配置されており、
ヘッド30の裏面にはレバー40の一端がねじ41により回動
自在に軸承されている。
このレバー40の他端側とヘッド台30との間にはスプリン
グ42が張架されており、レバー41に対し第1図中反時計
方向の回動習性を与えている。
このレバー41の下面にはピン43を介してローラ44が回転
自在に軸承されており、このローラ44は前記カム26のカ
ム面に接している。
ところで、前記カム26は第6図に示す様に全体として渦
巻き状でかつ多数個の鋸歯状のカム面を持っており、鋸
歯状のカム部は例えば磁気ディスクのトラック数を40と
した場合にはこれに対応した40個のカム部を有する。
そして、第6図に於て符号ROで表わす半径が最大半径で
R39で表わす半径が最小の半径となる様に各カム部は設
定されており、磁気ディスクの最外周のトラックから最
内周のトラックまで磁気ヘッドが移動できる様になって
いる。
このカムを回転させるものはパルスモータ8であり、そ
の回転がギヤ14,15,27を介して伝達される。
実際にはパルスモータ8に対し、駆動用のパルスを1個
入力するとパルスモータ8は18゜回転する様に設定され
ており、正位相のパルスを加えるとモータは右回転し、
逆位相のパルスを加えると左回転する。
また、パルスモータ8が18゜回転するとギヤ27が6゜回
転する様に各ギヤ14,15,27のギヤ比が設定されており、
この6゜の範囲内に於て半径がRO〜R39のカム部が40個
形成されている。
従って、カム6゜が回転するごとに磁気ヘッドは1トラ
ック分だけ移動する様になり、具体的な移動量は0.12mm
であり、40トラック全てを合計した幅はほぼ5mmであ
る。
一方、ヘッド台30の長手方向の途中に突設された折曲部
30aには第24図に示す様に調節ねじ45が螺合されてい
る。
この調節ねじ45の先端は第24図(A,B)に示す様に前記
レバー40の自由端側の側縁に形成された折曲部40aに接
しており、レバー41の位置を調節する事ができる。
また、ヘッド台30の長手方向の途中には長手形の開口部
30bが形成されており、この中には支持部材46を介して
磁気ヘッド47が配置されている。
支持部材46の一端と開口部30bの一端に突設された突片4
8との間には円弧状の板ばね49が弾装されており、開口
部30bの他端側に突設された突片50に螺合された調節ね
じ51の先端は前記支持部材46の前記スプリング49と反対
側の側縁に接している。
従って、調節ねじ51を回せば、支持部材46の位置を調節
でき、磁気ヘッド47の位置を調節する事ができる。
この調節ねじ51により、磁気ディスクの中心に対して磁
気ヘッドの中心を正しく調節する事ができる。
調節ねじ51によりその位置を正しく調節した後、支持部
材46をねじ52を介してヘッド台30に対し完全に固定すれ
ば良い。
ところで、ヘッド台30のガイド軸12側の端部にはブラケ
ット53,53が突設されており、これらブラケット53を利
用してパットアーム54の一端がピン55を介して回動自在
に軸承されている。
ピン55にはねじりコイルばね56が巻装されており、パッ
トアーム54に対し第4図中時計方向への回動習性を与え
ている。
パットアーム54先端は磁気ヘッド47の上方へ延びてお
り、先端部には磁気ヘッド47と対応して調節ねじ57が螺
合されており、その下端には磁気ディスクを押さえるた
めのパッド58が設けられている。
従って、ねじ57を回転させればパッド58と磁気ヘッド47
との間の平行度及びパッド圧力を調節する事ができる。
一方、ギヤ27の下側には制御板59が一体的に設けられて
おり、その一部には突起59aが突設されており、この突
起59aの基部には切欠部59bが形成されている。
そして、制御板59の側方において底板6上にはピン60を
介してレバー61が回転自在に軸承されている。このレバ
ー61の一端には所定間隔離しても突起61a,61bが形成さ
れており、これら突起61a,61bは常時制御板59の外周面
に接している。
レバー61の他端側は細長く形成されており、底板6の手
前側の端縁に形成された切欠部6aの上側を閉塞する位置
へ臨まされている。そして、切欠部6aに臨んで、センサ
62が配置されている。このセンサ62は例えば発光素子と
受光素子とからなり、常時レバー61の一端の下面から反
射光を受光し、レバー61の存否を監視している。
ところで、レバー61の取付位置と、突起59a,およびカム
26の最大半径ROのカム部との間には次のような関係があ
る。
即ち、ローラ44が最大半径ROのカム部に達したとき、突
起59aがレバー61の突起61bと係合し得る位置関係に設定
されている。
従って、第6図に示すようにローラ44が半径RIのカム部
にある時にはレバー61の突起61bは突起59aと接してはお
らず、レバー61の一端はセンサ62の上方を閉塞した状態
にある。
この状態では突起61a,61bは制御板59の周面に接してお
り、レバー61は回動することがない。
ところが、カム26がパルスモータ8により、1ステップ
余分に回転されると、ローラ44は最大半径ROカム部に乗
り上げることになり、磁気ヘッド47はヘッド台30と共に
最外周トラック位置に対応することになる。
この時には第7図に示すように突起59aがレバー61の突
起61bに接し、レバー61は図中反時計方向に回動され、
突起61bは切欠部59b中に嵌入する。そして、レバー61の
一端はこの時、第7図に示すようにセンサ62の上側から
離れ、センサ62はオフとなり、磁気ヘッドが最外周トラ
ックに達したことが検出される。
従って、最外周トラックを0トラックとし、この位置を
上述した機構により確実に検出し得るようにしておき、
電源オン時において必ず、磁気ヘッドがこの位置に至る
ように設定しておけば、スタート時におけるヘッド位置
は0トラックと一致し、この位置からパルスモータ8に
対するパルスを通電すれば、5パルスなら5トラック
目、10パルスなら10トラック目にヘッドが移動すると言
うようにトラック位置を自由に選択できる。
これらのパルス入力に対して磁気ヘッドが現在どの位置
にあるかはデジタル処理系のメモリ内に記憶しておけば
よい。
ところで、制御板59トレバー61との間の諸元は具体的に
次の如きである。
即ち、第6図に示すように制御板59の半径R=15mm,1ス
テップの回転角α=6゜とすると制御板59の周縁の移動
距離δ=tan6゜×15mm=1.6mmである。
また、レバー61のピン60から先端までの距離B=5mm,ピ
ン60から後端までの距離A=13mm,レバー61の後端の移
動距離をδ1,回転角をα′とすると、 α′=15/5×6゜=18゜、 δ≒tan18゜×13mm≒4.2mmとなる。
従って、制御板59の周縁は1.6mm回転するとレバー61の
レバー比は3であるためレバー61はほぼ18゜回転する。
この結果、レバー61の外方端は4.2mm回動され、センサ6
2の大きさを3mmとすると十分にセンサ面の開閉を行うこ
とができる。
勿論、センサ62自身の感度をアップすれば突起59a自身
の1.6mm程度の移動は充分に検出できるが上述したよう
なレバーを用いることにより簡単で安価に制御板の移動
の検出を行うことができる。
このようなレバーを用いると制御板61、従ってカム26の
回転を他の部品が存在しない外側で検出できるため場所
的な制約を受けにくい検出機構を得ることができる。
ところで回転軸20の上端に設けられたカプラ22には磁気
ディスクカセットが装着される。
この磁気ディスクカセットはセンターハブの部分を除い
てほとんどが合成樹脂性である。
一方、磁気ディスクの駆動機構側はほとんどが金属性で
あるため熱膨張による影響が生じる。
その詳細は次の如くである。
すなわち、第24図(A)において、回転軸20の中心から
磁気ヘッド47の中心、すなわちあるトラックまでの距離
をl1とし、センターハブ63の周縁と回転軸20の中心間の
距離をl2、センターハブ63の周縁からトラックまでの距
離をl3とすると、l2の部分は金属、l3の部分は合成樹脂
であり、具体的にl1=20mm,l2=8mmとするとl3は12mmと
なる。
一方、駆動側において回転軸20の中心からトラックまで
の距離をL1とするとその内容は回転軸20の中心からボス
28の周縁までの距離、L2、ボス28からカム26の周縁まで
の距離L3、カム26の周縁からトラックまでの距離L4の合
計となり各部は金属から構成されている。
そこで、L2=8mm,L4=1.5mmとするとL1=20mmであるか
らL3=20−8−1.5=10.5mmである。
今、温度25℃においてL1,l1間の誤差を零としてセット
した場合、温度が20℃上昇して45℃となった場合には次
のような結果となる。
すなわち金属の線膨張係数を16×10-6mm/℃、合成樹脂
フィルムの線膨張係数を17×10-6mm/℃とするとl1,L1
l1(1+αt)−δにあてはめると次のようになる。
l1=l2+l3=(8+8×20×16×10-6) +(12+12×20×17×10-6) =20.043mm L1=L1+L2+L3 =(8+8×20×16×10-6) +(1.5+1.5×20×16×10-6) +(10.5+10.5×20×16×10-6) =20.006mm すなわち温度が20℃上昇するとL1とl1の差は20.043−2
0.006=37μm狂ってしまい、磁気ディスク上の情報を
正確に読出すことができなくなる。
そこで本発明においてカム26の材質を磁気ディスク64と
ほぼ同じ線膨張係数を持つ合成樹脂から構成するとL1
次のようになる。
L1=(8+8×20×16×10-6) +(1.5+1.5×20×16×10-6) +(10.5+10.5×20×17×10-6) =20.038mm すなわちカムの材質をかえることによりL1とl1の差は2
0.043−20.038=5μmとなる。
従って熱膨張による影響を十分に減少させることができ
る。
本発明においては磁気ヘッド47とローラ44の中心位置を
調節ねじ45によって位置決めできる構成とされている。
そこで、顕微鏡などにより磁気ヘッド47の位置を見なが
らL1を正確に20mmにセットできる。
第24図(B)に磁気ヘッドとローラ44の中心の位置がδ
分だけぶれたことを示してある。
また、カム26が回転できるようになっているため第24図
(A)に示すようにボス17とボス28との間にはδだけ
の隙間がある。
従って、カム26が回転するとボス17,28の間の隙間δ1,
δが絶えず変化してその変化が直接L1に影響を与え
る。
この影響を除去するために本発明においては磁気ヘッド
側のボス17,28の間の隙間δを絶えず零にするため、
ヘッド台30と突片との間にスプリング39を張架しヘッド
台30を常時ボス28側へ引きつけ、かつスプリング42によ
り片側に圧接し磁気ヘッド位置がトラックから狂わない
ようにセットしている。
一方、回転軸20はシャーシ1の下方にまで伸びており、
シャーシ1の下側に固定されたプリント基板65側との間
でモータを構成する部材が取付けられる。
すなわち、プリント基板65の下面にはコイル65aが半田
付け固定されている。
一方、回転軸20の下端にはボス66が固定されており、こ
のボス66にはねじ67により皿状のヨーク68とギヤ69とが
固定されている。
そしてヨーク68の上面にはコイル65aと対向した状態で
リング状の永久磁石70が固定されている。
さらに、ヨーク68の外周にはヨークが1回転するとパル
スを1発発生する無反射板71が固定されており、これを
検出するためのセンサ72がプリント基板65側に固定され
ている。
ヨーク68はニッケルメッキなどが施されているため発光
素子と受光素子とから成るセンサ72は無反射板71を確実
に検出でき、この信号をインデックス信号として利用で
きる。
一方、符号73で示すものはセンサでプリント基板65側に
固定されており、永久磁石74とこれに連続するヨーク75
を有し、ヨーク75は第3図に示すようにギヤ69の近傍に
臨まされている。
なお、第1図及び第3図において符号76で示すものはLS
Iなどの電子部品、符号77で示すものはプリント基板65
をシャーシ1に固定するためのねじである。
ところで、ギヤ69は鉄系の材料で大直径のものとして形
成されており、前記ヨーク75に対し歯先が近づくと磁束
変化が生じセンサ73側のコイルに電流が流れ、これを信
号として取出すことができる。
上述したコイル65aと永久磁石70側とで磁気ディスクを
回転させるためのモータを構成している。
ところで、このモータは1回転を200msで回転するよう
に設定してある。
そしてこの200msの1回転中に一定速度でぶれることな
く回転できるように200ms内を細かく分割して正確な回
転制御を行えるようにしてある。
すなわち、ギヤ69の直径を50mmとし、モジュールを0.25
とし、歯数を200としてあるため、200ms÷200=1msの間
隔でセンサ73による回転変化を監視している。
また、プリント基板65は薄い絶縁体の基板であり鉄製の
シャーシ1に対し固定されており一体的に設けられたコ
イル65aに通電することにより発生する磁束はシャーシ
1とヨーク68間で形成される磁気回路を通り永久磁石7
0、従ってヨーク68,ギヤ69が回転される。
このようにプリント基板65を鉄製のシャーシ1に固定す
ることにより永久磁石とシャーシ間の間隔を狭くするこ
とが可能となり、磁気回路の効率は向上する。
さらにシャーシ1を鉄製のプリント板により作るとモー
タを構成するプリント基板65の厚み分だけモータ部分の
厚みを小さくでき、部品点数も少なくすることができ
る。
ところで、永久磁石70はシャーシ1側へ吸着される力が
与えられているため下側のベアリング19の内輪がボス66
により上方へ押圧されているためベアリング19のガタを
吸収し上側のベアリング19と共に回転軸20の振れを防止
できる。
一方、シャーシ1側に固定されているボス17はシャーシ
1に対する固定部を基準に内外径を同時に機械加工して
あるため内外径は1〜2μm程度で加工できる。
この加工精度と前記ベアリング19のガタの吸収により回
転軸20の振れはボス17をも含めて5μm以内に維持する
ことができる。
以上で駆動機構部の説明を終わり、続いてカセット装着
機構部の説明を行なう。
カセット装着機構は第8図〜第16図に示すような構成を
採用している。
すなわち、図において符号78で示すものはスライド枠で
下方及び前後が開いた枠体として形成されている このスライド枠78の両側面にはローラ79が回転自在に軸
承されており、これらローラ79は前記シャーシ1の両側
板2,2に形成された水平な長孔4中に摺動自在かつ回転
自在に嵌合されている。
このスライド枠78の左右の上端部の角部には開口部78a
が形成されており、この開口部78aの上側を通り、スラ
イド枠78の上面から一体的に突片78bが突設されてい
る。この突片78bとシャーシ1の側壁に突設された突起2
aとの間にはスプリング80が張架されている。
従ってスライド枠78はシャーシ1から手前側に突出する
方向への力が与えられている。
スライド枠78の両側板の下端に突設された突片は、ロー
ラ81が回転自在に軸承されておりこのローラ81を介して
シャーシ1上を摺動自在に移動できる。
スライド枠78の一端に突設された突起78cには、押しボ
タン82が固定される。
さらにスライド枠78の左右の側板には傾斜した長孔83が
2ケ所平行に形成されている。
このスライド枠78の左右の内側面には、スライド板84が
摺動自在に配置されている。
スライド板84は長方形状に形成されており、その下端
は、シャーシ1の底板6上に接する前記ローラ81の小直
径の軸部81aに接している。
このスライド板84の上端には突起84aが突設されてお
り、この突起84は前記スライド枠78の開口部78a中に嵌
入し、ガイドの役目を果している。
また、スライド板84の先端部には内側に向って屈曲する
折曲部84bが形成されている。
さらに、スライド板84には、前記スライド枠78の長孔83
とほぼ対応した位置において、ほぼL字状の開口部85が
形成されている。
スライド板84の先端部の内側には突片84cが突設されて
おり、この突片84cとスライド枠78との間には、スプリ
ング8bが張架されている。
ところで、スライド枠78の下側には、磁気ディスクカセ
ット93を案内する、つまり磁気ディスクを案内するガイ
ド部材であるカセットガイド87が配置されている。
カセットガイド87は偏平な枠体として形成されており、
その左右には、カセットの案内となるレール部87aが形
成されている。
また、カセットガイド87の左右には突片88が突設されて
おり、各突片88には、ピン89が突設されており、これら
ピン89にはローラ90が回転自在に軸承されている。
各ローラ90は、前記スライド板84,スライド枠78の開口
部85,長孔83中に回転自在に嵌合されている。
また、カセットガイド87の上面の中央部には、開口部87
bが形成されており、この開口部87bをまたいだ状態で枠
体91が一体的に設けられており、この枠体91には、ハブ
抑え92が取付けられている。
また、開口部87bの側方には、磁気ヘッドが嵌入する開
口部87cが形成されている。
以上説明したスライド枠78,スライド板84,カセットガイ
ド87の3部材からカセット装着機構が構成されている。
続いて、このカセット装着機構の動作について説明す
る。
磁気ディスクカセット93が装着される前においてはスラ
イド枠78は、スプリング80の引張力により、第8図,第
13図中右側に移動している。
この状態にあっては、ローラ90は、ガイド溝3内にあ
り、かつ第13図に示すように長孔83の上端部に位置し、
かつL字状の開口部85の段部85a上に位置している。
すなわち、ローラ90は、ガイド溝3,長孔83,開口部85に
よって規制された状態にある。
また、スライド板84もスプリング86によって、第13図中
右側に引かれた状態にあり、カセットガイド87は段部85
aで規制される上方に位置した状態でカセットを受入れ
る体制にある。
この状態で、カセット93をカセットガイド87のレール部
87a中に嵌合させると、カセット93はこのレール部87aに
案内されて、奥まで導かれてゆく。
やがて、カセット93の先端は、スライド板84の先端の折
曲部84bに接触し、スライド板84を、スプリング86の引
張力に抗して、前方に移動させる。
すると、スライド板84の移動に伴い、開口部85も移動す
るため、第12図(A),(C)に示すように、ガイド溝
3中でかつ開口部85の段部85aに位置していたローラ90
は、開口部85の垂直部側へ落ちることになり、第12図
(B)、(D)に示すように、ガイド溝3、開口部85の
垂直部の下方へと導かれる。
すなわち、カセット93は、カセットガイド87と共に下方
に移動する。
ところで、このカセットの挿入動作により、ローラ90は
第12図(E)に示すように、長孔83の上端部に位置して
いた状態から、同図(F)に示す長孔83の下部に移動す
る。
この移動時には、ローラ90が長孔83の右側の側縁を押す
ため、スライド枠78は、第14図に示すように所定距離右
側に移動される。
このようにしてカセット93と共にカセットガイド87が下
降すると位置決めピン7のうち突起7aをもつピンの突起
7aがカセット93の位置決め孔93a中に嵌合され、突起7a
を持たないピン7の上端はカセットの下面に接してカセ
ットの支持と位置決めを行なう。この状態を第11図に示
す。
この時には第11図に示すようにカプラ22が磁気ディスク
94の中央部にあるハブ95に嵌合され、ピン23がハブ95に
形成された位置決め孔96中に嵌合される。またハブ95の
上面はハブ押え92により押えられる。
この装着動作は回転軸20が回転されている状態で行なわ
れる。
カセット93がこのようにしてセットされると、磁気記
録,再生が行なわれる。
一方、カセット93を取り出したい場合には押しボタン82
を押せば、スライド枠78が前進する。すると、傾斜した
長孔83の周縁がローラ90を押すため、ローラ90は押し上
げられ、カセットガイド87も押し上げられ、元の位置に
もどる。
カセットガイド87が上昇し、ローラ90も上昇すると、開
口部85の上方に位置するため、スライド板84はスプリン
グ86の引張力により第13図に示すように右方に移動し、
ローラ90は開口部85の水平部に移動した状態となり段部
85a上に乗る。このスライド板84の動作により、折曲部8
4bがカセット93を押すため、カセット93はカセットガイ
ド87の端部から手前側へ押し出され、取り出すことがで
きる。
ところで、スライド枠78,スライド板84,カセットガイド
87は第15図に示すように組立てられた状態でシャーシ1
の側板2,2の内側に配置され、ローラ79,79aを長孔4,切
欠部5中に嵌合させた状態でねじ79bにより、スライド
枠78の側面に固定するだけで、簡単に組み立てることが
できる。パットアーム54は最後にヘッド台30側に取付け
ればよい。
ところで、第19図(A)には制御回路のブロック図が示
されている。
本発明になる磁気ディスク装置はコンピュータ100によ
って制御される。このコンピュータ100と磁気ディスク
装置側は電線で結合されており入力,出力線を合わせる
とほぼ34本の電線によって結合されている。
この34本の入出力線は全てデジタル信号で処理されてい
る。
一方、磁気ディスク装置側の制御回路は第19図(A)に
示すように大別するとコンピュータ100の結合するため
及び磁気ディスク装置側と各種のセンサの出力を増幅し
てデジタル化するため、あるいは磁気ヘッドを所定のト
ラックに位置決めするためのパルスモータの駆動回路等
のデジタル処理回路101を中心として構成されている。
この回路101には磁気ヘッドからの情報を読出した信号
を増幅するリードアンプ102,ライトアンプ103,リード、
ライト切替スイッチ104,磁気ディスクが1回転するとパ
ルス信号を1発発生するインデックスアンプ105,磁気ヘ
ッドのトラック位置を検出するためのトラック位置検出
アンプ106,磁気ディスクを回転させるためのモータ駆動
回路107等が接続されている。
また、符号108で示すものはモータの回転数を制御する
ための速度制御回路で前記モータ駆動回路107に接続さ
れており、前記デジタル処理回路101からの信号線109,1
10により後述するような速度制御が行なわれる。
また、符号111で示すものはモータ回転数を監視するた
めのアンプである。
符号112で示すものはテレビジョンである。
ところで、上述したような回路構成のもとに本発明にお
いては、一般的な記録と再生時のディスク回転数を同一
回転数で行う以外に高密度記録が行え、信頼性を向上さ
せるために記録と再生時のモータ回転数を変える構造が
採用されている。
すなわち、まずコンピュータ100から記録したいとの情
報が命令としてデジタル処理回路101に入力されると回
路101は切替スイッタ104に信号を入力して磁気ヘッドを
再生モードから記録モードへと切替えるとともにライト
アンプ103を動作状態とする。
また、信号線110を介して速度制御回路108に対し低速回
転動作を命令した後アンプ111から信号間隔と速度制御
間隔時間が一致していることを確認し、低速回転状態で
あることを確かめ、コンピュータ100からの記録信号を
入力して磁気ディスクに情報を記録する。
また逆にコンピュータ側から再生命令が出た場合にはリ
ードライトの切替スイッチ104をリード側に切替えリー
ドアンプ102を作動させ、信号線109を介して速度制御回
路108を高速モードとし、アンプ111を介してモータが高
速回転状態となったことを確認した後記録の読出しを開
始してコンピュータ100に入力させる。
また、記録,再生時の回転数を同一にしたい場合には速
度制御回路108の基準高速回転を設定するための基準周
波数を低速回転数と同じ周波数とすることにより処理す
ることができる。
第19図(B)は磁気ディスクの回転数を300rpmから600r
pmに変えて情報を読出した場合の磁気ヘッドの出力を測
定した場合の出力特性を示している。
記録周波数f125kHz、ディスク回転数を300rpmにした時
磁気ヘッド出力を0.8Vに調整したこの点Pを原点として
回転数を倍の600rpmにすると磁気ヘッド出力もほぼ倍の
Q点が得られた。
また、記録周波数fを2倍の250kHzにした場合磁気記録
密度がアップしたため原点はP点に対し約25%低下した
S点の出力が得られこの状態で回転数を2倍にするとS
点に対し約2倍の出力であるR点が得られた。
この出力特性をもとに磁気ディスクを300rpmで回転さ
せ、250kHzの周波数で磁気記録を行なうとその回転数で
再生した場合にはS点の0.6Vが得られるが、前述したよ
うに再生時においては回転数を600rpmに設定すればR点
の1.2Vの出力が得られた。
すなわち0.6Vのプラス出力電圧が得られることになり磁
気ディスクの特性のばらつきによる出力低下、磁気ヘッ
ドの磁気回路のロスによるばらつきなどによる出力低下
があってもデジタル処理するための十分な出力電圧が得
られ、信頼性を向上させることができた。
ところで、デレビジョン112の画像信号を磁気ディスク
に記録する場合にはブラウン管の1画面を記録する時磁
気ディスクを3600rpmとすると1トラックに1フィール
ドが同期するため1画面を記録することができる。
なお、1画面と1フィールドのことで、1秒÷60枚画面
=16.7msである。
ところで、テレビ画像を磁気ディスクに記録する周波数
は6.1MHzであるため、第19図(B)で説明したように回
転数は3600rpm=300rpm=12倍とすれば出力は増加する
はずであるが記録周波数は6.1MHz÷250kHz=24倍とな
り、記録密度が増加しアンプ出力はほぼ0.4〜0.5Vにな
るため,磁気ディスクにテレビ画像を記録再生するには
ディスクを高速回転することにより確実に実施できる。
ところで、第19図(A)に示した制御回路を構成する電
子部品は第17図及び第18図に示すように3枚の基板に搭
載してある。
すなわち、前述したプリント基板65と113,114である。
プリント基板65にはインデックス,トラック位置検出,
モータ駆動回路等が搭載してある。
また、基板113には磁気ヘッドのリードライト切替スイ
ッチ,リード,ライトアンプが搭載してあり、基板114
には各基板65,113からの信号を処理するためのインター
フェイス関係の回路が搭載してある。
また、基板65,113のそれぞれにコネクタ115を設け、基
板114側にはこれらと結合されるコネクタ116を設け各基
板間を簡単に接続できるようにした。
そして第18図に示すように各基板はシャーシの上下面及
び側面に取付けられるため電気信号の調整や確認等はシ
ャーシの外部から簡単に行なえ、いずれかの回路が故障
した場合などにおいては基板を交換することにより簡単
に修理できる。
ところで、磁気ディスク装置はコンピュータの記録装置
として使用されるが、この場合装置の周辺にはブラウン
管や電源トランス,モータなどの強力な磁界を発する部
品があるためこれらの磁界から装置を保護する必要があ
る。
そこで、本発明においてシャーシ1をコ字状に形成しそ
の上面及び側面を鉄製のスライド枠78,スライド板84,カ
セットガイド87によって覆い外部磁界を遮断し磁気シー
ルド効果の大きい構造としている。
第20図(A)〜(D)は磁気ディスクのトラックを説明
するもので、図においては8本のトラックを示してある
が実際は40本のトラックを記録することができる。
第20図(B)にはトラック[0〜2]を拡大して示して
あり、トラック幅aは50μm,トラック間隔bは70μm,ト
ラックピッチはa+b=120μmである。
このようにトラック間隔bがトラック幅より大である場
合にはトラック間に記録することができれば40本のトラ
ックを80本に増大でき記録容量は2倍に向上する。
このような2倍に容量を増大させた状態を第20図(C)
に示す。
第20図(C)においてはa=50μm,b=10μm,トラック
ピッチはa+b=60μmとなっている。
ところで、このようにトラック間隔を小さくすると隣接
するトラック間において磁気記録の干渉が生じる。
そこで本発明においては第20図(D)に示すようにアジ
マスヘッドを2個用いて交互に記録方向を異ならせて磁
気記録する方法を採用している。
一方、第20図(D)に示した磁気ディスクに対し外周か
ら内周方向へ磁気ヘッド47を10μm間隔でずらして再生
出力を測定した所第21図(A)のようになった。
この再生出力電圧はリードアンプ102の出力を測定した
もので、最終的にはこの再生出力電圧をデジタル処理回
路に入力してTTLレベルの5Vのピーク間パルスに整形し
てコンピュータなどと結合する。
そこで第21図(A)の出力をデジタル処理回路に入力す
る場合には入力レベルを0.4Vに設定して入力が0.4V以上
の電圧はパルスを発生し、それ以下はパルスを発生しな
いように設定したとするとトラックと磁気ヘッドの中心
のずれ量が第21図(A)に示すように±25μmずれても
正規のデジタル信号は発生する。
従ってモータ軸の振れ、カム26の半径の誤差及び温度や
湿度による磁気ディスクの膨張,収縮等により寸法ずれ
量の総和は±25μmまで許されることになる。
一方、第20図(C)に示した倍密度のトラックを再生し
た場合の出力を第21図(B)に示す。
第21図(B)において曲線Aはトラック[1]に磁気記
録されていない場合においてトラック[0]の出力特性
を示し曲線Bはトラック[0]に磁気記録されていない
場合においてトラック[1]の出力を測定した特性を示
している。
トラック[0],[1]に情報を記録し、トラック
[0]方向からトラック[1]方向に磁気ヘッドを移動
して測定した場合、曲線A,Bの間に曲線Cで示すような
出力が再生される。
すなわち情報の干渉が発生してしまう。
曲線A,B,Cで囲まれた斜線の部分の電圧を測定してみる
と曲線A,Bが完全に総和されて曲線Cになるのではなく
他のノイズ成分が混入しているのが分る。
従って曲線Cの部分は正確な情報とはならない。
このような場合には第21図(B)に示すようにトラック
と磁気ヘッドのずれ量は第21図(A)に対して1/2の±1
2μm程度が限界となり、デジタル回路への入力レベル
を0.65Vに設定しなければならないことになる。
すなわち第20図(C)に示すような記録方式で情報量を
2倍にしようとすると寸法精度を倍以上にしなければな
らず、高精度で高価な部品が必要となる。
そこで本発明においては前述した第20図(D)に示すよ
うな記録方式を採用した。
すなわちヘッドギャップが隣接するトラックごとにθ
=θと交互に異った方向を向いたものを用いて記録を
行なった。
なお、θ=θ=10度とした。
このような磁気ヘッドの構成を第22図に示す。
第22図において符号117,118で示すものは一方の磁気ヘ
ッドコアを構成するコア半体で両者の突合わせ部にはθ
の角度を持ったギャップG1が形成されている。
また、符号119,120で示すものは他方の磁気コアを構成
するコア半体で両者の突合わせ部にはθの角度を持っ
たギャップG2が形成されている。
これらのコアはコアサポート121によって支持されてお
り、コア半体117,119にはコイル122が巻装されている。
コアサポート121はコア間を接着するガラス材123又はコ
アの材料であるセンダストなどの膨張係数にほぼ等しい
膨張係数を有するガラス材を多量に含有した樹脂によっ
て構成し、振動,温度などの環境変化に十分に絶える構
成とされている。
今、トラック[0〜2]に同じ情報を磁気記録した上
で、第22図のコア半体117,118から成るヘッドをトラッ
ク外周方向から内周方向に10μmずつ移動して再生出力
電圧を測定すると第21図(C)に示す曲線Aの出力特性
が得られた。
曲線Aで示す特性においてトラック[1]の部分で出力
電圧が小さいのはトラック[1]をθの傾斜ギャップ
を有する磁気ヘッドで記録してあるためである。
すなわちトラック[1]を記録したギャップと今通過す
るヘッドのギャップが20度異なっているからで出力は小
さくノイズ成分が増大する。
逆にコア半体119,120から成るヘッド側を用いてトラッ
ク外周方向から内周方向に移動させ再生出力を測定する
第21図(C)に破線で示す曲線Bのような出力を得る。
この特にはトラック[1]の部分で最適な再生出力電圧
が得られる。
このようにして0を含むトラック偶数桁にはθ傾斜し
たギャップ、奇数桁にはθ傾斜したギャップを有する
アジマスヘッドにより磁気記録,再生を行なうことによ
り、隣接するトラック間の磁気記録情報が干渉すること
が極めて少なくなる。
従って、入力レベルを仮に0.4Vに設定すると記録された
トラックと磁気ヘッドのずれ量は25μmまで許されるこ
とになる。
このようにしてギャップ角度θが逆方向に向いた磁気ヘ
ッドを用いて高密度記録した方が機械的寸法精度は楽に
なり、簡単な機構により設計が容易で磁気記録媒体の互
換性も増大することになる。
第23図(A),(B)は磁気ヘッドの他の構造例を説明
するもので本実施例にあっては磁気ヘッド124として所
定間隔bだけ離して1組ずつの磁気コア半体125,126を
配置し、ヘッド台127に取付けてある。
コア半体125,126の厚みaは50μmで、間隔bは2.5mmで
あり、それぞれセンダストから成りギャップG=0.1μ
mでガラス溶着しコイル128を巻線窓129を利用して取付
けてある。
このような構造の磁気ヘッドを用いると、第20図(B)
に示すような構成を行なった場合、コア半体125側でト
ラック[0〜19]まで、他方のコア半体126でトラック
[20〜39]までの記録,再生を受持たせることができ
る。
従ってこのような磁気ヘッド124を用いると40本のトラ
ックを記録,再生するにはパルスモータ8によりヘッド
台12を20ステップ動作させれば全てをカバーすることが
できる。
この場合にはカム26の段数は20段で良いことになる。
例えば一個のコアした持たない磁気ヘッドの場合はトラ
ック[0〜20]まで変化させたい場合の時間を計算した
場合パルスモータの速度特性は3msで1トラック分であ
るため20×3ms=60msとなる。
また、20番目のトラックに磁気ヘッドが到着してもパル
スモーター8は急に止まらず、わずかに振動しているた
め、停止するまで待ってから記録,再生する必要があ
る。従ってほぼ70ms後でないと記録,再生を開始できな
い。
一方、第23図に示したヘッドを採用すると、トラック
[0]を記録再生後、待時間なしですぐにトラック[2
0]に記録,再生することができる。
さらに1個のコアを持つヘッドで[0〜39]のトラック
に対する記録,再生は3ms×39+10(待1時間)=127ms
必要であるのに対し第23図に示したヘッドの場合は3ms
×19+10(待時間)=67msであるため、60msの差が生
じ、高速化が実現できることが分った。
続いて本発明になる磁気ディスク装置に適用される磁気
ディスクカセットについて説明する。
カセット93は第25図に示すように上下のカセットハーフ
130,131から成り、両者間にセンターハブ95を有する磁
気ディスク94が収容される。各カセットハーフはセンタ
ーハブ95が嵌合される透孔132を有し、ヘッドウインド1
33がそれぞれ形成されている。
また符号134で示すものは矢印でカセット装着方法を示
し、符号135で示すものはプログラム名などを記入する
ラベル136が貼着される凹部である。
また符号137,138で示すものはピン7の上端の突起7aが
嵌合される位置決用の孔である。
ところで符号139で示すものは上下に合わされたカセッ
トハーフ130,131の外側に嵌合されるシャッタで、断面
がコ字状に形成されており、カセットの外側から挟むよ
うにして摺動自在に嵌合される。
シャッタ139の一端にはカセットハーフ130側の上面に形
成された溝140中に摺動自在に嵌合される突片141が形成
されている。
また、突片141と対向した状態で内側に向って折曲部142
が形成されている。
この折曲部142は上下のカセットハーフに形成された溝1
43,144中に嵌合され、シャッタ139を案内する。
また、下側のカセットハーフ131の溝144の内奥端にはピ
ン145が突設されており、このピン145と前記折曲部142
との間にはスプリング146が張架されており、カセット
ハーフの中心部に向ってシャッタ139を引寄せる力を与
えている。
尚、カセットハーフ130,131の溝143,144の側縁に沿って
折曲部142を導くための一段低い段部147がそれぞれ形成
されている。
各カセットハーフ130,131の外側面にはシャッタ139が接
する四辺形の凹部148が形成されている。
また、149で示すものはシャッタの抜け止めである。
また符号150で示すものはカセットをカセットガイト87
内に挿入する時カセットガイド87の入口端に突設された
シャッタをカセット挿入時に開くための折曲部87dを通
過させる溝である。
この折曲部87dは第28図に示すようにカセット装着時に
おいてシャッタ139の端縁139aに接触し、ヘッドウイン
ド133を閉じた状態にあるシャッタ139を開く。
シャッタが閉じている状態を第26図(A),(B)に示
し、開いた状態を第26図(C),(D)に示す。
本発明になる磁気ディスク装置に用いられる磁気ディス
クカセットは以上のように構成されているため、装置側
のカセットガイド内に挿入するだけで常時閉じた状態に
あるシャッタを自動的に開き、磁気記録再生を確実に行
なうことができる。
[効 果] 以上の説明から明らかなように、本発明の磁気ディスク
装置によれば、シャーシと、磁気ディスクを案内するガ
イド部材(実施例ではカセットガイド87)とを鉄製と
し、このシャーシとガイド部材とによってヘッドとディ
スク結合部(実施例ではカプラ22)との周囲を覆って磁
気シールド可能としているので、磁気シールドのための
特別な部材を設けることなく、磁気シールド効果を達成
することができ、装置の小型化にも寄与できる。
また、上記構成により磁気シールド可能としているの
で、磁気シールド効果のあるカバーで装置全体を覆うこ
となくワードプロセッサあるいはパーソナルコンピュー
タ等の電子機器に組み込み可能となり、これらの電子機
器の小型化に寄与することができる。
さらに、上記ガイド部材を磁気ディスクの挿入方向に垂
直な方向に移動可能とさせる鉄製のスライド部材(実施
例ではスライド枠78とスライド板84)を有し、このスラ
イド部材とガイド部材とにより、ヘッドとディスク結合
部とを二重に覆うこととしたので、さらに磁気シールド
効果を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例を説明するもので第1図はディス
クおよびヘッド駆動機構の分解斜視図、第2図はヘッド
駆動機構が装着された状態のシャーシの斜視図、第3図
は第2図のA−A線断面図、第4図は第2図のB−B線
断面図、第5図(A)はヘッド台の一方の軸受構造を示
す断面図、第5図(B)は軸受構造の他の例を示す断面
図、第5図(C)はヘッド台の他方の軸受構造を示す断
面図、第5図(D)は第5図(C)のC−C線断面図、
第6図,第7図はカムの構造およびトラック最外周位置
検出機構の構造,動作を示す説明図、第8図はカセット
装着機構の分解斜視図、第9図は組立てた状態のカセッ
ト装着機構の斜視図、第10図はカセットを挿入直後のカ
セット装着機構の断面図、第11図は完全に装着された状
態のカセット装着機構の断面図、第12図(A)〜(G)
はカセット装着動作時におけるローラの動作を示す説明
図、第13図はカセット下降前におけるカセット装着機構
の断面図、第14図はカセット下降後におけるカセット装
着機構の断面図、第15図はカセット装着機構とシャーシ
との関係を示す斜視図、第16図はカセット装着機構を取
付けた状態のシャーシの斜視図、第17図は制御回路を搭
載した基板の配置を示す説明図、第18図の基板を取付け
た状態のシャーシの側面図、第19図(A)は制御回路の
ブロック図、第19図(B)はメディアの回転数と再生出
力との関係を示す線図、第20図(A)は磁気ディスクの
トラックの説明図、第20図(B)は粗に記録したトラッ
クの説明図、第20図(C)は密に記録したトラックの説
明図、第20図(D)は本発明が採用した記録方式の説明
図、第21図(A)〜(C)は第20図(B)〜(D)に示
す記録状態にそれぞれ対応する再生出力特性を示す線
図、第22図(A)は磁気ヘッドの平面図、第22図(B)
は第22図(A)のD−D線断面図、第23図(A)は磁気
ヘッドの他の構造例を示す平面図、第23図(B)は第23
図(A)のE−E線断面図、第24図(A),(B)はト
ラック位置決め機構の詳細を説明する断面図および説明
図、第25図は磁気ディスクカセットの分解斜視図、第26
図(A),(B)はシャッタが閉じた状態のカセットの
平面図および側面図、第26図(C),(D)はシャッタ
が開いた状態の平面図および側面図、第27図は第26図
(A)のF−F線拡大断面図、第28図はシャッタの開放
動作を説明する斜視図である。 1……シャーシ、2……側板 6……底板、47……磁気ヘッド 78……スライド枠、84……スライド板 87……カセットガイド 93……磁気ディスクカセット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスクを回転させ、この磁気ディス
    クにヘッドを当接させて情報を記録または再生するため
    の磁気ディスク装置であって、 鉄製のシャーシと、 このシャーシに設けられた、前記磁気ディスクを回転さ
    せるモータと、 このモータに連結された、前記磁気ディスクを結合する
    ためのディスク結合部と、 前記磁気ディスクの挿入方向に対して垂直な方向に移動
    可能に前記シャーシに設けられ、前記磁気ディスクを案
    内する鉄製のガイド部材と、 を有し、 前記ヘッドは、前記シャーシに移動可能に設けられ、 このヘッドと前記ディスク結合部とは、前記ガイド部材
    の移動動作における位置にかかわらず、常に前記ガイド
    部材と前記シャーシとで周囲を覆われていることを特徴
    とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】前記ガイド部材を前記磁気ディスクの挿入
    方向に垂直な方向に移動可能とさせる鉄製のスライド部
    材を有しており、 前記ガイド部材と前記スライド部材とにより、前記ヘッ
    ドとディスク結合部とを二重に覆っていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の磁気ディスク装置。
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JP58215966A Expired - Lifetime JPH0743918B2 (ja) 1983-11-18 1983-11-18 磁気ディスク装置

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JPS56123090U (ja) * 1980-02-19 1981-09-18

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JPS60109091A (ja) 1985-06-14

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