JPH0743802A - カメラの駆動方式切り替え機構 - Google Patents

カメラの駆動方式切り替え機構

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JPH0743802A
JPH0743802A JP18994193A JP18994193A JPH0743802A JP H0743802 A JPH0743802 A JP H0743802A JP 18994193 A JP18994193 A JP 18994193A JP 18994193 A JP18994193 A JP 18994193A JP H0743802 A JPH0743802 A JP H0743802A
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JP
Japan
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lever
gear
cam
rotates
mirror
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Pending
Application number
JP18994193A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Tanaka
義治 田中
Takahisa Shimada
高久 嶋田
Toshitsugu Yamamoto
敏嗣 山本
Hisatoku Ito
久徳 伊藤
Takahiro Iimori
孝宏 飯盛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラにミラーなどの被駆動体の駆動方式切
り替え機構を設けた場合にカメラが大形化するのを防止
する。 【構成】 ミラー26を跳ね上げ駆動するために、バネ
23とモータを用い、バネ23はレバー22,24を介
してミラー26に連結し、モータは、シャッター、ミラ
ー及び絞りをチャージするためのシーケンス制御用カム
部材12と、レバー13,22,24を介してミラー26
に連結する。バネ23でミラー26を跳ね上げる場合
は、カム部材12を第1の位置に設定してレバー13が
自由に動けるようにして、バネ23によるレバー13の
動作でミラー26を高速で動作させ、モータでミラー2
6を跳ね上げる場合は、カム部材12を第2の位置に設
定して、レバー13及びミラー26がカム面12fに沿
って低速で動くようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一眼レフカメラ
でシャッターレリーズ時のミラーの跳ね上げ駆動の方式
を切り替えるためなどに用いる駆動方式切り替え機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラでは、一般に、シャッター
レリーズ時にミラーをバネ力またはモータ駆動により跳
ね上げて、撮影レンズとフィルム面とを結ぶ光路から退
避させている。このうち、バネ力を用いてミラーを退避
させると、ミラーの跳ね上げ動作が速くなるのでレリー
ズタイムラグは短くなるが、逆に動作が速いためにミラ
ーの跳ね上げ完了位置を定めるストッパーにミラーが当
たったときに音や振動が生じやすいという問題が生じ
る。
【0003】一方、モータ駆動でミラーを退避させる
と、動作速度をバネによる場合よりも遅くできるので、
ミラーの退避完了時にストッパーと当たって発生する音
と振動を小さくできるが、逆にレリーズタイムラグが大
きくなってしまうという問題が生じる。
【0004】このように、従来のミラー駆動装置では、
バネとモータのうちのどちらを駆動源として用いている
かによって、ミラーの退避完了位置で音や振動が発生し
たり、あるいはレリーズタイムラグが遅くなったりする
場合があった。バネやモータなどの2つの異なった駆動
方式のどちらを採用しているかで相反する異なった問題
が生じることは、ミラー駆動装置に限らず、その他の被
駆動体を駆動する駆動装置であっても考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような問題に対
して、2つの駆動方式を任意に切り替えられるようにす
れば、状況に応じて有利な方式を選択でき、上述した問
題が撮影時の重大な欠点となるのを防止することができ
る。しかし、このように駆動方式の切り替え機構を設け
ると、2つの駆動源と、それに付随する部品などから駆
動機構が複雑になって、カメラが大形化するおそれがあ
る。したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、機
構の複雑化によるカメラの大形化を防止できる駆動方式
切り替え機構を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係る駆動方式切り替え機構は、以
下のように構成されたことを特徴としている。すなわ
ち、この駆動方式切り替え機構は、被駆動体に対して第
1駆動源の動力を伝達する第1伝達手段と、被駆動体に
対して第2駆動源の動力を伝達する第2伝達手段と、第
1伝達手段及び第2伝達手段の一方でのみ被駆動体を駆
動するために他方による動力伝達を規制する切り替え手
段とを有している。
【0007】切り替え手段は、カメラ内に元々設けられ
ている、例えばシャッターチャージ用カムなどのシーケ
ンス制御用カム部材に形成したカム面と、このカム面に
従動するカムフォロアと、このカムフォロアの位置に応
じて、第2駆動源から被駆動体への動力伝達を遮断する
第1位置と第1駆動源からの動力伝達を遮断する第2位
置とに設定される駆動規制手段とから構成されている。
また、第2駆動源としてはカム部材の駆動源であるモー
タなどが用いられ、カム面は、駆動規制手段が第2位置
に設定された状態で、第1駆動源による駆動を規制しつ
つ第2駆動源の動力を被駆動体に伝達して、被駆動体を
動作させるように形成されている。そして、この切り替
え機構は、第2駆動源を制御してカム部材の動作を位置
規制する制御手段を備えている。
【0008】
【作用・効果】上記構成においては、第1駆動源で被駆
動体を駆動する場合は、カム面とカムフォロアの作用に
より駆動規制手段が第1位置になるようにカム部材を制
御手段で位置制御すれば、第2伝達手段による動力伝達
を規制して、第1駆動源の動力だけを第1伝達手段を介
して被駆動体に伝えることができる。また、第2駆動源
で被駆動体を駆動する場合には、駆動規制手段が第2位
置となるようにカム部材を制御して、第1伝達手段によ
る動力伝達を規制すればよい。
【0009】このように、上記構成によれば、被駆動体
を2つの駆動方式のうちの一方で駆動できるので、例え
ば、被駆動体がミラーである場合に、一方の駆動源をバ
ネとし、他方の駆動源をモータとしておけば、レリーズ
タイムラグを少なくするか、音や振動の発生を抑える
か、いずれか一方を任意に選択できる。この場合モータ
はデューティ駆動や調速駆動で低速回転させれば、音や
振動は低く抑えることが可能である。
【0010】また、上記構成においては、カメラに元々
設けられるシャッターチャージ用カムなどのシーケンス
制御用のカムと、その駆動モータを使用できるから、専
用のモータなどの新たな駆動源を設ける必要がなく、し
たがって、機構の複雑化やカメラの大形化を防止するこ
とが可能である。
【0011】
【実施例】以下に、図1から図21に示した本発明の一
実施例に係る駆動方式切り替え機構を備えたカメラにつ
いて詳細に説明する。まず、図1を用いて、このカメラ
のシャッター・絞り駆動機構について説明する。なお、
この機構では、レバー、ギヤ及びカムなどの多数の部品
が重なった位置に配置されていて各部品が複雑に入り組
んでいるので、図では、各部品の上下関係をなどを表す
目的ではなく、単に各部品の形状を明確に示すことだけ
を目的として、異なる線種を用いている。
【0012】図において、1はカメラのボディ内に固定
されたレリーズマグネット、2は軸P1に回転可能に保
持されたレバーである。レリーズマグネット1は、通電
するとレバー2の吸着部2aを吸引して、レバー2を図
1の位置から軸P1を中心として反時計回り方向に回転
させる。また、このレリーズマグネット1は、所定の絞
り値で絞りを停止させるためのマグネットを兼ねてい
る。一方、レバー2は不図示のバネにより、軸P1を中
心として図の時計回り方向(以下、回転方向は、全て図
面上の回転方向を示すものとする)に付勢されている
が、その付勢力はレリーズマグネット1の吸引力よりも
弱く設定されている。
【0013】レバー3は、軸P2に回転可能に保持され
ていて、不図示のバネにより反時計回り方向へ付勢され
ている。ただし、レリーズ前の状態では、レバー2の一
端に形成された係止部2bとレバー3の係止部3aとが噛
み合って、レバー3が反時計回り方向へ回転するのが阻
止されるようになっている。
【0014】レバー4は、軸P3に回転可能に保持され
ていて、不図示のバネにより反時計回り方向へ付勢され
ている。レリーズマグネット1への通電によりレバー3
の係止部3aとレバー2の係止部2bが外れてレバー3が
反時計回り方向へ回転すると、レバー3の面3bがレバ
ー4の面4aに当たってレバー4が時計回り方向に回転
するように、各レバー3,4の付勢力が定められてい
る。
【0015】レバー5は、レバー4と同じ軸P3に回転
可能に保持されていて、その先端部5aがレバー3の凹
部3cと係合している。したがって、係止部2b,3aの噛
み合いが外れてレバー3が反時計回り方向へ回転する
と、レバー5は軸P3を中心として時計回り方向へ回転
する。
【0016】レバー6,7は、いずれも軸P4に回転可
能に保持されている。レバー6は不図示のバネにより反
時計回り方向に付勢されており、レバー6が反時計回り
方向へ回転するとレバー7も一体的に回転するようにな
っている。レバー7の先端部7aは、レリーズマグネッ
ト1に通電されているときには、レリーズマグネット1
に吸着され、レバー6,7が回転しないようになってい
る。また、レバー6,7は、レバー3が図1に示すよう
にレバー2と係止した状態では、マグネット1に通電さ
れていなくても、レバー3に止められて反時計回り方向
へ回転せず、レバー3が時計回り方向へ回転すると、レ
バー6,7も時計回り方向へ回転するようになってい
る。
【0017】図のほぼ中央にはギヤ8が配置されてい
る。ギヤ8は、エンコーダ部8a、絞り停止板部8b、係
止部8cを同軸上に有するものである。エンコーダ部8a
は、放射状に配置された多数のスリットを外周縁部に有
する大略円板状の部材で、不図示のフォトカプラー(後
述する図3の符号52)の投受光部間に配置されてい
て、回転時にフォトカプラーからパルス信号が出力され
るようになっている。絞り係止板部8bは、レバー7が
図の位置から反時計回り方向へ回転したときにレバー7
の先端部7bと噛み合って、ギヤ8の回転を止めるよう
に構成されている。係止部8cは、レバー4が図の位置
にあるときに、その先端の係止部4bと噛み合ってギヤ
8の時計回り方向への回転を阻止する。
【0018】一方、ギヤ8は、大小のギヤからなる減速
ギヤ9(作図の便宜上、歯先円直径を実線で、ピッチ円
直径を1点鎖線で示している)を介してギヤ10と噛み
合っており、ギヤ10は、レンズの絞りを決めるレバー
(不図示)と噛み合っている。この不図示の絞り込みレバ
ーは、バネ(不図示)により絞り込み方向へ付勢されてお
り、その絞り込み方向はギヤ8では時計回り方向に相当
する。
【0019】ギヤ10と同じ軸上にはギヤ11が配置さ
れている。このギヤ11は歯が部分的に形成されたもの
であり、複数のカムとギヤからなるカムギヤ部材12
(後述するモータM(図3)により時計回り方向へ回転駆
動される)を構成する、同じく部分歯を有するギヤ12a
と噛合するようになっている。ギヤ12aが時計回り方
向へ回転するとギヤ11が反時計回り方向へ一定の角度
だけ回転する。このとき、ギヤ10も反時計回り方向へ
回転するようになっており、それにより、上述の絞り込
みレバーのバネがチャージされ、絞りが開放されてい
く。
【0020】13は、後述のミラーをチャージするため
のレバーであり、軸P5に回転可能に保持されていて、
不図示のバネにより反時計回り方向へ付勢されている。
このレバー13の端面13aは、カムギヤ部材12のカ
ム面12b〜12f(カム面12eは、モータMから回転が
伝達される入力ギヤ12jと同一円周上に位置している)
と当接する。カムギヤ部材12が図の位置から時計回り
方向へ回転すると、レバー13は、端面13aがカム面
12b,12c,12d,12eに順に当接することにより、
不図示のバネの付勢力に抗して回転軸P5を中心として
時計回り方向へ回転する。次にカムギヤ部材12がさら
に時計回り方向へ回転すると、レバー13は、端面13
aがカム面12eからカム面12f,12bに順に当接して
いくので、不図示のバネ付勢力により、軸P5を中心と
して反時計回り方向に回転して図1の状態に戻る。
【0021】カムギヤ部材12は、時計回り方向へ回転
したときにレバー5の先端面5bと当接してレバー5を
軸P3を中心として反時計回り方向へ回転させるカム面
12iを有している。上述したようにレバー5の先端部
5aがレバー3の凹部3cと係合しているので、レバー5
が反時計回り方向へ回転するのに伴ってレバー3が軸P
2を中心として時計回り方向へ回転していく。カムギヤ
部材12が時計回り方向へ回転を続けてカム面12iが
レバー5の先端面5bから離れると、レバー3が不図示
のバネの付勢力により軸P2を中心として反時計回り方
向へ回転する。レバー5の先端部5aがレバー3の凹部
3cと係合しているので、これに伴って、レバー5が軸
P3を中心として時計回り方向へ回転して図1の状態に
復帰する。
【0022】カムギヤ部材12は、さらに、歯が部分的
に形成されたギヤ12gを有している。このギヤ12g
は、図17に示している、シャッターのチャージ機構を
構成するシャッターチャージギヤ18のギヤ部18aと
噛み合う。シャッターチャージギヤ18は、不図示のバ
ネにより時計回り方向へ付勢されており、不図示のシャ
ッター係止機構によるシャッター係止が解除されると、
そのバネ付勢力により時計回り方向へ回転し、図18の
位置で不図示のストッパーに当接して停止する。カムギ
ヤ部材12が図1の位置から時計回り方向へ回転する
と、ギヤ12gはシャッターチャージギヤ18のギヤ部
18aと噛み合い(図19)、シャッターチャージギヤ1
8が不図示のバネ付勢力に抗して反時計回り方向へ回転
し始める。つまり、シャッターをチャージしていく。
【0023】ギヤ12aがさらに時計回り方向へ回転す
ると、ギヤ12gとシャッターチャージギヤ18のギヤ
部18aとの噛み合いが外れる少し前に、カムギヤ部材
12のカム面12hとシャッターチャージギヤ18の端
面18bとが当接し(図20)、ギヤ12gとギヤ部18a
との噛み合いが外れてもカム面12hで端面18bを押し
てシャッターチャージギヤ18を反時計回り方向へ回し
ていく。カムギヤ部材12のカム面12hがシャッター
チャージギヤ18の端面18bを押して行く途中でシャ
ッターチャージギヤ18はオーバーチャージ領域に入
り、不図示のシャッター係止機構が係止可能位置(シャ
ッター幕を保持可能な位置)に復帰する。このとき、ギ
ヤ12gがさらに回転してカム面12hが端面18bから
外れると、シャッターチャージギヤ18は不図示のバネ
の付勢力によりオーバーチャージ分だけ時計方向に回転
し、不図示のシャッター係止機構により、図17の位置
でシャッター幕とともにシャッターチャージギヤ18が
係止される。
【0024】シャッターチャージギヤ18が図17の状
態のまま、(つまりシャッターレリーズしないまま)カム
ギヤ部材12が時計回り方向へ回転すると、カムギヤ部
材12のギヤ12gとチャッターチャージギヤ12のギ
ヤ部18aは噛み合わず(図21)、カム面12hと端面1
8bだけが当接する。この時、シャッターチャージギヤ
18は反時計回り方向へオーバーチャージだけされ、さ
らにカムギヤ部材12のカム面12hがシャッターチャ
ージギヤ18の端面18bから離れると、シャッターチ
ャージギヤ18が図17の状態に戻る。このように、シ
ャッターが係止された状態、つまりシャッターチャージ
ギヤ18が図17の状態のときでも、カムギヤ部材12
は何等支障なく回転することができる。
【0025】カムギヤ部材12の下部には位置検知スイ
ッチ(後述のS3、S4(図3))が設けられており、レバ
ー13の端面13aがカム面12bと当接している図1の
状態ではスイッチS3がオンとなり、端面13aがカム
面12eと当接している図11の状態では、スイッチ4
がオンとなるように設定されている。スイッチS3とS
4は、カムギヤ部材12の回転に伴って、ほぼ半周毎に
交互にオンとなるように構成されている。つまり、カム
ギヤ部材12の位置を、2位置で検出できるようになっ
ている。
【0026】次に、図2を用いてミラー機構について説
明する。まず、21は、軸P6に回転可能に保持された
レバーである。このレバー21は、不図示のバネにより
反時計回り方向へ付勢されているが、不図示のストッパ
ーにより、図の位置よりも反時計回り方向へは回転しな
いようになっている。このレバー21は、前述のレバー
3の面3d(図2では図1よりも形状を簡素化して示して
いる)と当接可能な面21aを有し、レバー3が反時計回
り方向へ回転すると、面3dが面21aと当接するように
なっている。レバー3の反時計回り方向への付勢力は、
レバー21の反時計回り方向への付勢力よりも強くなる
ように設定されていて、レバー3が反時計回り方向へ回
転したときには、レバー21が時計回り方向へ回転する
ようになっている。
【0027】22は軸P7に回転可能に保持されたレバ
ーである。このレバー22は、バネ23によって軸P7
を中心として時計回り方向へ付勢されているが、レバー
22の位置によっては、レバー22の端面22aがレバ
ー21の端面21bに当接することによりその回転が阻
止されるようになっている。レバー22の端面22bに
対向して、前述のレバー13の面13bが配置されてお
り、レバー13が時計回り方向に回転するとレバー22
が軸P7を中心として反時計方向へ回転するようになっ
ている。また、レバー22の端部22dに対向して不図
示のシャッター係止解除レバーが配置されており、レバ
ー22が図の位置よりも時計回り方向へ回転すると端部
22dがこの不図示のシャッター係止解除レバーに当接
し、前述のシャッターチャージギヤ18の係止状態(図
17の状態)が解除されるようになっている。
【0028】26はミラーであり、図示の下降位置にあ
るときは撮影レンズを通った光をファインダーへ導き、
撮影時には上昇して撮影レンズからフィルムへの光路中
から退避するようになっている。27はこのミラー26
を保持するミラーホルダーであり、軸P8に回転可能に
保持されていて、ミラー26と一体的に回転する。
【0029】レバー22には、軸22cが設けられてお
り、この軸22cを中心として、レバー24の一端が回
動可能に保持されている。レバー24の他端側に形成さ
れた曲げ部24aは、ミラーホルダー27に設けられた
凸部27aに対向配置されている。そして、レバー24
が図の状態にあるときにミラーホルダー27を下降位置
に付勢するため、ミラーホルダー27に設けられた凸部
27aとレバー24のフック24bとの間にバネ25が掛
けられている。
【0030】次に、このカメラの回路構成について、図
3に示したブロック図を用いて説明する。まず、図の中
央に示されているのは、カメラのシーケンス制御や露出
の演算制御等の機能を行なう、制御手段としてのカメラ
制御用マイクロコンピュータ(以下CPUという)50で
あり、以下に示すようなデータバスや入出力端子等を備
えている。
【0031】51は被写体の輝度を測定する測光回路で
あり、受光用光電変換素子、A/D(アナログ/デジタ
ル)変換部、A/D変換用基準電圧源、及びCPU50
とのデータ授受部等から構成されており、CPU50か
らの指令に従って撮影レンズを透過した光による測光を
行ない、適正露出の得られる絞り値とシャッタースピー
ド値を演算する。
【0032】S1は、2段階押し込み式に構成された不
図示のレリーズ釦の押し下げの第1段階でオンになる測
光スイッチであり、レリーズ釦の操作によりこの測光ス
イッチS1がオンになると、CPU50が測光回路51
に測光開始の信号を出力する。また、S2はレリーズ釦
の押し込みの第2段階でオンになるレリーズスイッチで
あり、レリーズ可能な状態のときにこのレリーズスイッ
チS2がオンになると、CPU50からの出力信号によ
りレリーズ動作が実行される。なお、レリーズスイッチ
S2がオンになったときでも測光スイッチS1はオンの
状態に保持されるようになっている。S3,S4は、前
述したように、カムギヤ部材12が半周する毎に交互に
オンになる、カムギヤ部材12用の位置検知スイッチで
ある。
【0033】SPVはプレビュースイッチである。この
プレビュースイッチSPVは、撮影者が被写界深度をフ
ァインダー内で確認するために不図示のプレビュー釦を
押すとオン、離すとオフになり、オンのときにミラーを
下降位置に保持したまま絞りの絞り込み動作のみを行
う。SSILは撮影モード切り替えスイッチであり、オ
フのときは通常撮影モード、オンになると後述する第2
の撮影モードに切り替えられる。また、Mはモータであ
り、このモータに通電すると前述のカムギヤ部材12が
時計回り方向へ回転するように構成されている。
【0034】RFMgは、図1に符号1で示したレリー
ズマグネットである。また、1CMg,2CMgは、それ
ぞれ、シャッターの先幕、後幕保持用のマグネットであ
り、通電時にそれぞれシャッター先幕、後幕を保持する
ように構成されている。先幕用マグネット1CMgへの
通電をオフにしてシャッター先幕の保持を解除してか
ら、後幕用マグネット2CMgへの通電をオフにしてシ
ャッター後幕の保持を解除するまでの時間がシャッター
速度に相当する。
【0035】52は発光ダイオード52aとフォトトラ
ンジスタ52bとからなるフォトカプラーで構成した絞
りエンコーダであり、ギヤ8のエンコーダ部8aが回転
すると、発光ダイオード52aからフォトトランジスタ
52bに送られる光が間欠的に遮られて、パルス信号F
Pが出力される。RESETは、抵抗R1によって電圧
VDDにプルアップされているリセット端子であり、信
号がLレベルからHレベルに変化したときにCPUがリ
セットされる。また、XはCPU50にクロック信号を
与えるための水晶発振器である。
【0036】以下、カメラの動作をフローチャートに基
づいて説明する。まず、通常撮影時のシーケンスを図4
を用いて説明する。このシーケンスにおいて、レリーズ
釦の第1段押し込みにより測光スイッチS1がオンにな
ると、ステップ#101で被写体の輝度を測定し、さら
に、その測定値に基づいて露光の演算を行なって露出値
を算出し、適正な絞り値とシャッター速度を決定する。
次にステップ#102でその時点でレリーズスイッチS
2がオンとなっているか、それともオフであるかを判別
し、オフであればステップ#101に戻って測光と露出
値算出とを繰り返し行う。
【0037】レリーズスイッチS2がオンになるとステ
ップ#103に進み、レリーズマグネット1(RFMG)
と、シャッター先幕保持用マグネット1CMG、シャッ
ター後幕保持用マグネット2CMGにそれぞれ通電す
る。このとき、図1において、レバー2は、吸着部2a
がレリーズマグネット1に吸引されて軸P1を中心とし
て反時計回り方向へ回転する。したがって、レバー2の
係止部2bとレバー3の係止部3aとの係止状態が解除さ
れ、レバー3が不図示のバネにより反時計回り方向へ回
転する。
【0038】そうするとレバー4の面4aがレバー3の
面3bに押されるので、レバー4が不図示のバネの付勢
力に抗して軸P3を中心として時計回り方向へ回転す
る。このため、ギヤ8の係止部8cとレバー4の係止部
4bとの係止状態が解除され、不図示の絞り込みレバー
の付勢バネにより、撮影レンズの絞りが絞り込まれなが
らギヤ8が時計回り方向へ回転していく(図5)。また、
ギヤ8が回転することによりエンコーダ部8aも一体的
に回転するので、絞りエンコーダ52からパルス信号F
Pが出力される。ステップ#104では、このパルスF
Pをカウントする。なお、レリーズマグネット1(RF
Mg)への通電により、レバー3が回転してレバー6,7
も回転可能な状態となるが、このとき、レバー7の先端
7aがレリーズマグネット1に吸着されるので、レバー
6,7は反時計回り方向へは回転しない。
【0039】ギヤ8が回転し始めると、次に、ステップ
#105でレンズの絞り値に応じたパルス数FPをカウ
ントするまで待ち、所定数をカウントするとステップ#
106へ進んでレリーズマグネット1(RFMg)への通
電を停止する。そうするとレバー6,7が軸P4を中心
として同時に反時計回り方向へ回転し、レバー7の先端
部7bがギヤ8の絞り停止板部8bに噛み合ってギヤ8の
回転を止めるので、レンズの絞りが所定値に定められ、
絞り込みが完了する。この時の機構の状態を図6に示し
ている。
【0040】一方、ミラー機構側では、レバー3が反時
計回り方向へ回転するために、図2において面3dがレ
バー21の面21aを押し下げ、それによりレバー21
が軸P6を中心として時計回り方向へ回転する。このと
き、レバー21の端面21bとレバー22の端面22aと
の係止状態が解除され、バネ23の付勢力によりレバー
22が軸P7を中心として時計回り方向へ回転する。こ
のため、レバー24が図の上方へ移動するので、ミラー
26を支持するミラーホルダー27の凸部27aにレバ
ー24の曲げ部24aが当接し、ミラーホルダー27を
軸P8を中心として反時計回り方向へ回転させてミラー
26を上昇させる。なお、レバー22は不図示のストッ
パーに当接したところで回転が阻止される。このとき、
ミラー26は図7に示すように、撮影レンズからフィル
ム面への光路から完全に退避した位置まで上昇し、跳ね
上げ動作が完了する。
【0041】また、レバー22が時計回り方向へ回転す
ることにより、レバー22の端部22dが不図示のシャ
ッター係止解除レバーに当接してシャッターチャージギ
ヤ18の係止状態が解除される。このため、シャッター
の先幕及び後幕が走行可能な状態となるが、この時点で
はまだ保持用マグネット1CMg,2CMgに通電されて
いるので、先幕及び後幕とも走行せず、シャッターチャ
ージギヤ18のみが回転する(図18)。そして、ステッ
プ#107において、レリーズマグネットRFMgに通
電してから所定時間t1が経過するのを待つ。この時間t
1は、その間に絞りを絞り込み、しかもミラー26を完
全に上昇させるように定められた時間である。
【0042】ステップ#108ではシャッターの先幕保
持用マグネット1CMgへの通電を断ち、シャッター先
幕を走行させる。次いでステップ#109では、フィル
ムの露光時間として定められた時間t2が経過するのを
待ち、ステップ#110でシャッター後幕保持用マグネ
ット2CMgへの通電を断ってシャッター後幕を走行さ
せ、適正シャッタースピードでフィルムを露光する。そ
して、ステップ#111でシャッターの後幕が走行する
のに十分な時間t3が経過するのを待ってから、シャッ
ター、ミラー、絞りをチャージするため、ステップ#1
12でモータMへの通電を開始する。
【0043】モータMに通電すると、その回転が不図示
の減速ギヤを介してカムギヤ部材12に伝達され、図6
においてカムギヤ部材12が時計回り方向へ回転する。
そうすると、カム面12iがレバー5の端面5bに当接
し、レバー5を軸P3を中心として反時計回り方向へ回
転させる。レバー5の先端部5aとレバー3の凹部3cと
が係合しているので、このようにしてレバー5が回ると
レバー3が不図示のバネ付勢力に抗して時計回り方向へ
回転する。また、レバー3が回転することによって、レ
バー6が不図示のバネ付勢力に抗して時計回り方向へ回
転し、レバー7も同時に回転することとなり、レバー7
の先端部7bとギヤ8の絞り停止板部8bとの係合状態が
解除される。なお、レバー7の先端部7aがレリーズマ
グネット1に当接してレバー7が停止してからも、レバ
ー6はさらに時計回り方向へ回転できるようになってい
る。
【0044】このとき、レリーズマグネット1には既に
通電されていないので、レバー3の係止部3aがレバー
2の係止部2bを越えると、レバー2は不図示のバネの
付勢力により時計回り方向へ回転する。また、カムギヤ
部材12のカム面12iがレバー5の先端面5bから離れ
ると、不図示のバネの付勢力によりレバー3が軸P2を
中心として反時計回り方向へ回転しようとするが、レバ
ー3の係止部3aとレバー2の係止部2bとが係合するの
で、レバー3の反時計回り方向への回転は阻止される。
一方、レバー4は不図示のバネにより軸P3を中心とし
て反時計回り方向へ付勢されているので、レバー3が軸
P2を中心として時計回り方向へ回転することにより反
時計回り方向へ回転し、ギヤ8のカム面8dとレバー4
の係止面4bの先端4cが当接する。レバー3はそのとき
の位置よりもさらに時計回り方向へ回転するため、レバ
ー3の面3bとレバー4の面4aとが離れることになる。
【0045】カムギヤ部材12がさらに時計回り方向へ
回転すると、カムギヤ部材12のギヤ12aがギヤ11
に噛み合い、ギヤ11が反時計回り方向に回転して不図
示の絞り込みレバーが絞り開放方向にチャージされる。
また、ギヤ11が回転すると、さらにギヤ10,9を介
してギヤ8が反時計回り方向へ回転し、絞りが完全に開
放になったところでギヤ8の係止部8cがレバー4の係
止部4bと係止して、絞りが開放位置で係止される(図
1)。
【0046】絞りがチャージされている間、レバー13
の端面13aがカムギヤ部材12のカム面12c,12dに
沿って動くことにより、レバー13が軸P5を中心とし
て時計回り方向へ回転する。このとき、レバー13の面
13bにレバー22の端面22bが押されるので、レバー
22が図7の位置から軸P7を中心として反時計回り方
向へ回転し、それに伴ってレバー24が下方へ移動す
る。レバー24が下方へ移動するとミラーホルダー27
が軸P8を中心として時計回り方向へ回転し、ミラー2
6が下降することになる。
【0047】レバー22の端面22aがレバー21の端
面21bを越えたときには、レバー3の面3dが既に上方
へ移動しているので、レバー21は不図示のバネ付勢力
により軸P6を中心として反時計方向へ回転可能な状態
となる。カムギヤ部材12がさらに回転してレバー13
の端面13aがカムギヤ部材12のカム面12eと当接す
ると、レバー13の端面13bがレバー22の端面22b
を最も押し上げる状態となり、このとき、レバー22の
係止面22aは図2の位置よりもさらに軸P7を中心と
して反時計回り方向へ回転し、レバー21が図2の係止
位置に復帰する。
【0048】さらにカムギヤ部材12が回転してレバー
13の端面13aがカムギヤ部材12のカム面12fに当
接すると、レバー13は逆に軸P5を中心として不図示
のバネの付勢力により反時計回り方向へ回転していく。
レバー13が反時計回り方向へ回転することにより、レ
バー22が軸P7を中心としてバネ23の付勢力により
時計回り方向へ回転し、レバー22の係止面22aがレ
バー21の係止面21bと当接したときにレバー22が
図2の係止状態となる。以上でミラー26のチャージが
完了する。
【0049】一方、絞りが開放に戻って、しかもミラー
が下降位置に戻ると(レバー13の端面13aとカムギヤ
部材12のカム面12dの当接がほぼ終了する頃)、次に
カムギヤ部材12のギヤ部12gがシャッターチャージ
ギヤ18のギヤ部18aと噛み合い(図19)、シャッタ
ーチャージギヤ18を反時計回り方向へ回転させ(図2
0)、シャッターをチャージする。カムギヤ部材12が
回転開始から約1回転すると、シャッターのチャージも
終了し、レバー13の端面13aがカムギヤ部材12の
カム面12bと当接し、スイッチS3がオンとなる。
【0050】このようにスイッチS3がオンとなるのを
ステップ#113で待っており、このことを確認すると
ステップ#114に進んでモータMにブレーキを所定時
間t4かける。これによりカムギヤ部材12の回転が止
まり、図1の状態に戻る。そして、ステップ#115で
モータMのブレーキを止めて電源をオフにし、ステップ
#116で撮影スタンバイ状態となる。
【0051】次に、図8のフローチャートを用いてプレ
ビュー動作について説明する。プレビュー動作は、撮影
者がファインダー内で被写界深度を確認できるようにミ
ラーを下降位置に保ったまま絞りを絞り込む動作であっ
て、不図示のプレビュー釦を押すことにより、図3のプ
レビュースイッチSPVがオンとなって起動する。
【0052】スイッチSPVがオンになると、ステップ
#121で被写体輝度を測定して露出演算により露出値
を算出し、絞りとシャッター速度を決定する。ステップ
#122では、撮影時のようにまず各マグネットRFM
g,1CMg,2CMgに通電するのではなく、モータMへ
の通電を開始し、カムギヤ部材12を時計回り方向へ回
転させる。そうすると、カム面12iがレバー5の端面
5bに当接し、レバー5は軸P3を中心として反時計回
り方向へ回転する。レバー5が反時計回り方向へ回転す
ると、レバー5の先端部5aとレバー3の凹部3cが係合
しているため、レバー3が不図示のバネに抗して軸P2
を中心として時計回り方向へ回転する。ここからカムギ
ヤ部材12がさらに回転してカム面12iがレバー5の
端面5bから離れると、レバー5は不図示のバネ力によ
り時計回り方向へ回転する。また、レバー3も不図示の
バネ力により反時計回り方向へ回転し、レバー3の係止
面3aがレバー2の係止面2bと再度当接して、レバー3
が係止される。
【0053】一方、カムギヤ部材12が時計回り方向へ
回転すると、レバー13の端面13aに接触するカム面
が12bから12c,12dへと変わっていくので、レバー
13が軸P5を中心として、不図示のバネ力に抗して時
計回り方向へ回転する。このようにレバー13が時計回
り方向へ回転すると、レバー13の端面13bがレバー
22の端面22bと当接し、レバー22が軸P7を中心
として、バネ23及び25の付勢力に抗して反時計回り
方向へ回転することになる。
【0054】また、カムギヤ部材12が時計回り方向へ
回転すると、ギヤ12aがギヤ11と噛み合って、ギヤ
11が反時計回り方向へ回転する。ギヤ10とギヤ11
は、絞りが走行していない状態(絞り開放状態)では一体
回転せずに、ギヤ11だけが反時計回り方向へ回転する
ようになっている。また、カムギヤ部材12がさらに時
計回り方向へ回転すると、カムギヤ部材12のギヤ部1
2aとギヤ11との噛み合いが外れ、ギヤ11が不図示
のバネ力により時計回り方向へ回転して元の状態に戻
り、図9の状態となる。
【0055】カムギヤ部材12が時計回り方向へ回転し
て、カム面12eがレバー13の端面13aと当接し、ギ
ヤ12aとギヤ11の噛み合いが外れると、スイッチS
4がオンとなる。このようにスイッチS4がオンとなる
ときをステップ#123で検知しており、スイッチS4
がオンになると、ステップ#124でモータMにブレー
キを所定のt5時間かけた後、ステップ#125でモー
タMのブレーキを止めて電源をオフにする。
【0056】モータMへの通電を停止した後、ステップ
#126ではレリーズマグネット1(RFMg)への通電
が行なわれる。このとき、図9において、通常のレリー
ズ動作のときと同様にレバー2の吸着部2aがレリーズ
マグネット1に吸引され、レバー2が軸P1を中心とし
て反時計回り方向へ回転する。すると、レバー2の係止
部2bとレバー3の係止部3aとの係止状態が解除される
ので、レバー3が不図示のバネにより反時計回り方向へ
回転する。これにより、レバー4の面4aがレバー3の
面3bに押されるので、レバー4が不図示のバネ付勢力
に抗して軸P3を中心として時計回り方向へ回転して、
ギヤ8の係止部8cとレバー4の係止部4bとが係止解除
される。したがって、ギヤ8が時計回り方向に回転し
て、レンズの絞りが絞り込まれていく(図11)。なお、
このときにも、撮影時と同様に、レリーズマグネット1
(RFMg)への通電によりレバー7の先端7aがレリーズ
マグネット1(RFMg)に吸着されるので、レバー6,7
は反時計回り方向へは回転しない。
【0057】また、ギヤ8が回転することによりエンコ
ーダ部8aも一体回転するから、絞りエンコーダからパ
ルスFPが出力される。ステップ#127ではこのパル
スFPをカウントし、ステップ#128で、レンズの絞
り値に応じたパルス数をカウントしたかどうかを判別す
る。そして、所定数をカウントしたときにステップ#1
29へ進んでレリーズマグネット1(RFMg)への通電
を停止する。そうすると、レバー6,7が同時に軸P4
を中心として反時計回り方向へ回転し、レバー7の先端
爪部7bがギヤ8の絞り停止板部8bに当接してギヤ8が
停止し、レンズの絞りが所定値に定められる。
【0058】このようにして絞りの絞り込みが行なわれ
る間に、ミラー機構側では、レバー3が反時計回り方向
へ回転することにより、図10において面3dがレバー
21の面21aを押してレバー21が軸P6を中心とし
て時計回り方向へ回転し、レバー21の係止面21bが
レバー22の係止面22aとの係止位置から退避する(図
12)。しかし、このときには、レバー22は、通常撮
影のときとは違って端面22bがレバー13の端面13b
に支持されるため、反時計回り方向へ回転せず、ミラー
26が図12に示すように下降状態に保持される。つま
り、ミラー26が跳ね上げられずに絞りだけが絞り込ま
れるので、この間に、撮影者は被写界深度を確認するこ
とができる。このように、本実施例のプレビュー機構で
は、カムギヤ部材12の位置の切り替えによりプレビュ
ー動作を行えるようにしているので、専用のアクチュエ
ータ等が不要であり、カメラの大形化やコストアップを
防止できる。
【0059】被写界深度の確認が終了すると、プレビュ
ー釦を離すことによりスイッチSPVがオフとなる。ス
テップ#130でスイッチSPVがオフとなったことを
確認すると、ステップ#131でシャッター先幕保持用
マグネット1CMgと後幕保持用マグネット2CMgにそ
れぞれ通電し、両シャッター幕を保持する。さらにステ
ップ#133ではモータMに通電し、カムギヤ部材12
を時計回り方向へ回転させる。そうすると、レバー13
の端面13aが、カムギヤ部材12のカム面12fに当接
するから、レバー13が軸P5を中心として反時計回り
方向へ回転する。プレビュー動作中にはミラー26は下
降位置に保持されていたが、このようにレバー13が反
時計回り方向へ回転すると、図12においてレバー22
が軸P7を中心としてバネ23に引っ張られて時計回り
方向へ回転するので、レバー22の有する軸22cに支
持されたレバー24が押し上げられて、レバー24の曲
げ部24aがミラーホルダー27の凸部27aに当接し、
ミラーホルダー27が軸P8を中心として反時計回り方
向へ回転し、ミラー26が退避位置に移動する。
【0060】レバー22が時計回り方向へ回転すること
により、レバー22の端部22dが不図示のシャッター
係止解除レバーに当接して、シャッターの係止が解除さ
れる。シャッターの係止状態が解除されると前述のよう
にシャッターチャージギヤ18が走行するが、両シャッ
ター幕保持用マグネット1CMg,2CMgに通電してい
るので、シャッターの先幕及び後幕は保持されたままで
走行しない。カムギヤ部材12が回転してレバー13の
端面13aがカム面12bに当接すると、スイッチS3が
オンとなって、シャッター・絞り駆動機構は図6の状
態、ミラー機構は図7の状態となる。
【0061】このようにステップ#133でスイッチS
3がオンになったことを確認すると、ミラーと絞りをチ
ャージするため、ステップ#134でモータMへの通電
を続行し、カムギヤ部材12を引き続き時計回り方向へ
回転させる。これによりカムギヤ部材12が時計回り方
向へさらに回転すると、通常撮影動作のときと同様に、
カム面12iがレバー5の端面5bに当接してレバー5を
押し、レバー5が軸P3を中心として反時計回り方向へ
回転する。レバー5の先端部5aとレバー3の凹部3cと
が係合しているので、レバー3が不図示のバネ付勢力に
抗して時計回り方向へ回転し、さらにレバー6がレバー
3によって不図示の付勢力に抗して時計回り方向へ回転
する。したがって、レバー7も軸P4を中心として時計
回り方向へ回転し、レバー7の先端部7bとギヤ8の絞
り停止板部8bとの係合状態が解除される。
【0062】レバー3が回転して、係止部3aがレバー
2の係止部2bを越えると、レバー2は不図示のバネに
より、時計回り方向へ回転する。そして、カムギヤ部材
12のカム面12iがレバー5の端面5bから離れると、
不図示のバネの付勢力によりレバー3が軸P2を中心と
して反時計回り方向へ回転しようとするが、レバー2の
係止部2bがレバー3の係止部3aと係合するので、レバ
ー3の反時計回り方向への回転は阻止される。また、レ
バー4は不図示のバネにより軸P3を中心として反時計
回り方向へ付勢されているので、レバー3が軸P2を中
心として時計回り方向へ回転することにより反時計回り
方向へ回転する。したがって、ギヤ8のカム面8dとレ
バー4の係止面4bの先端4cが当接する。また、その後
は、レバー3がさらに時計回り方向へ回転するため、レ
バー3の面3bがレバー4の面4aから離れる。
【0063】カムギヤ部材12がさらに時計回り方向へ
回転すると、カムギヤ部材12のギヤ12aとギヤ11
が噛み合い、ギヤ11が反時計回り方向へ回転して絞り
が開放方向にチャージされる。さらにギヤ11の回転が
ギヤ10及びギヤ9を介してギヤ8に伝達され、ギヤ8
が反時計回り方向へ回転する。そして、絞りが完全に開
放になったときにギヤ8の係止部8cがレバー4の係止
部4bに係止し、絞りが開放状態に保持される。
【0064】絞りがチャージされている間に、カムギヤ
部材12のカム面12c,12dによりレバー13が軸P
5を中心として時計回り方向へ回転する。したがって、
レバー13の面13bによってレバー22の端面22bが
押されるので、レバー22が軸P7を中心として反時計
回り方向へ回転し、レバー24が下方へ移動する。この
ため、ミラーホルダー27がバネ25に引っ張られて軸
P8を中心として時計回り方向へ回転して、ミラー26
が下降することになる。
【0065】このとき、レバー3の面3dが既に上方へ
移動しているので、レバー22の端面22aがレバー2
1の端面21bを越えたところで、レバー21が反時計
方向へ回転可能となる。カムギヤ部材12がさらに回転
してレバー13の端面13aがカムギヤ部材12のカム
面12eと当接するようになると、レバー13の端面1
3bがレバー22の端面22bを最も押し上げる状態とな
る。このとき、レバー22の係止面22aは図2の状態
よりもさらに軸P7を中心として反時計方向に回転した
状態となり、レバー21は図2の係止位置に戻る。
【0066】カムギヤ部材12がさらに回転すると、レ
バー13の端面13aがカムギヤ部材12のカム面12f
と接触するようになるので、レバー13は軸P5を中心
として反時計回り方向へ回転することになる。レバー1
3が反時計回り方向へ回転するとレバー22がバネ23
の付勢力により軸P7を中心として時計回り方向へ回転
し、レバー22の係止面22aがレバー21の係止面2
1と当接したときにレバー22が図2の係止位置とな
る。
【0067】絞りが開放に戻り、ミラーが下降位置に戻
ると、次にカムギヤ部材12のギヤ12gがシャッター
チャージギヤ18と噛み合う。このとき、シャッターは
マグネット1CMg,2CMgで保持されているために走
行していないので、シャッターはそのままで、ギヤ18
と係止機構がチャージされていく。その後、レバー13
の端面13aがカム面12bと当接するようになると、ス
イッチS3が再度オンとなる。ステップ#135では、
このようにしてスイッチS3がオンとなるのを待ってお
り、スイッチS3がオンとなったことを確認するとステ
ップ#136へ進んで各シャッター幕保持用マグネット
1CMg,2CMgへの通電を停止する。
【0068】ステップ#137では、モータMのブレー
キを予め定められたt4時間作動させ、これによりカム
ギヤ部材12の回転を停止させる。このとき、カムギヤ
部材12は図1の状態に戻る。次に、ステップ#138
でブレーキの作動を止めるとともにモータへの通電を停
止して、ステップ#139で撮影スタンバイ状態とな
る。なお、図8のフローチャートには示していないが、
このシーケンスの実行中に再度プレビュー動作を行なう
ためにプレビュー釦を操作しても、プレビュースイッチ
SPVが一旦オフとなるのを確認してからでないとプレ
ビュー動作が実行されないようになっている。
【0069】本実施例のカメラでは、プレビュー動作に
より絞りが絞り込まれている間でも、レリーズ釦の押し
込みによりレリーズスイッチS2がオンになると、シャ
ッターレリーズが行なわれるようになっている。このと
きの機構の動きを図13のフローチャートに示してい
る。
【0070】まず、プレビュースイッチSPVがオンと
なっている間にレリーズスイッチS2がオンになると、
図8のフローチャートから図13のフローチャートのス
テップ#151に飛び、各シャッター幕保持用マグネッ
ト1CMg,2CMgに通電して各シャッター幕を保持し
たうえで、ステップ#152でモータMに通電してカム
ギヤ部材12を時計回り方向へ回転させる。このとき、
レバー13の端面13aはカムギヤ部材12のカム面1
2fに当接するようになるので、カムギヤ部材12の回
転に伴ってレバー13が軸P5を中心として反時計回り
方向へ回転する。プレビュー動作中にはミラー26は下
降位置に保持されるが、この場合、レバー13の反時計
回り方向への回転に伴ってレバー22がバネ23に引っ
張られて軸P7を中心として時計回り方向へ回転するの
で、レバー22の軸22cに支持されたレバー24が押
し上げられてレバー24の曲げ部24aがミラーホルダ
ー27の凸部27aに当接し、さらにミラーホルダー2
7が軸P8を中心として反時計回り方向へ回転してミラ
ー26が退避位置に移動する。つまり、プレビュー動作
が解除されることになる。
【0071】カムギヤ部材12がさらに回転してレバー
13の端面13aがカムギヤ部材12のカム面12bに当
接するようになると、スイッチS3がオンになる。ステ
ップ#153で、このようにしてスイッチS3がオンと
なったことを確認すると、ステップ#154でt4時間
だけモータMにブレーキをかけ、ステップ#155でモ
ータMをオフにする。この後は、図4のステップ#10
8へ飛び、以下、通常撮影時と同じ動作が行なわれる。
なお、この場合にはモータMにブレーキをかけて停止さ
せた後にレリーズスイッチS2がオンのままになってい
れば、プレビュースイッチSPVがオンであっても次の
プレビュー動作は行なわれないようになっている。
【0072】次に、図14に示したフローチャートを用
いて、本実施例の駆動方式切り替え機構(カムギヤ部材
12、レバー13,22,24、バネ23,25、モータ
M等から構成されている)による第2撮影モードへの切
り替え動作について説明する。通常の撮影モードでは、
ミラーホルダー27が退避位置に退避する際に軸P8を
中心として回転するときに、レバー22がバネ23に引
っ張られて不図示のストッパーに衝突するので、比較的
大きな音や振動が発生しがちである。このカメラでは、
静かな環境で撮影を行う場合のようにミラー退避時の音
が気になるときなどには、第2撮影モードを選択するこ
とにより音や振動の発生を抑えることができるようにな
っている。
【0073】このため、不図示の撮影モード選択レバー
を第2撮影モード選択位置に設定すると、図3の撮影モ
ード切り替えスイッチSSILがオンになり、図14の
ステップ#161でモータMへの通電が開始される。そ
うすると、カムギヤ部材12が時計回り方向へ回転し
て、カム面12iがレバー5の先端面5bに当接し、レバ
ー5が軸P3を中心として反時計回り方向へ不図示のバ
ネに抗して回転する。レバー3の凹部3cとレバー5の
先端部5aが噛み合っているため、レバー5が反時計回
り方向へ回転すると、レバー3が不図示のバネの付勢力
に抗して時計回り方向へ回転する。
【0074】さらにカムギヤ部材12が回転してカム面
12iがレバー5の先端面5bから外れると、レバー5が
軸P3を中心として不図示のバネの付勢力により時計回
り方向へ回転する。これに伴ってレバー3も不図示のバ
ネの付勢力により反時計回り方向へ回転して、レバー3
の係止面3aがレバー2の係止面2bと再度当接して、レ
バー3が係止される。
【0075】一方、このようにカムギヤ部材12が時計
回り方向へ回転すると、レバー13の端面13aがカム
ギヤ部材12のカム面12bからカム面12c,12dへと
順に当接していくので、それに伴ってレバー13は軸P
5を中心として不図示のバネ力に抗して時計回り方向へ
回転する。また、レバー13の時計回り方向への回転に
伴い、レバー13の端面13bがレバー22の端面22b
と当接し、レバー22がバネ23とバネ25の付勢力に
抗して軸P7を中心として反時計回り方向へ回転する
(図10)。
【0076】また、カムギヤ部材12が時計回り方向へ
回転すると、ギヤ12aがギヤ11と噛合するので、ギ
ヤ11が反時計回り方向へ回転することになる。このと
き、絞りが走行していない(チャージされた)状態では、
上述のようにギヤ10とギヤ11は一体回転せず、ギヤ
11だけが回転する。カムギヤ部材12がさらに時計回
り方向へ回転すると、カムギヤ部材12のギヤ12aと
ギヤ11との噛み合いが外れ、ギヤ11は、不図示のバ
ネ力により時計回り方向へ回転して、元の状態に戻る
(図9)。
【0077】カムギヤ部材12が時計回り方向へ回転し
てカム面12eがレバー13の端面13aと当接し、ギヤ
12aとギヤ11の噛み合いが外れると、位置検知スイ
ッチS4がオンとなる。このように位置検知スイッチS
4がオンになったことをステップ#162で確認する
と、ステップ#163でモータMにブレーキをt9時間
かけ、さらにステップ#164でモータMのブレーキを
止めて通電をオフにして、ステップ#165で第2撮影
モードスタンバイ状態となり、第2撮影モードへの切り
替えが完了する。
【0078】次に、図15に示したフローチャートを用
いて第2撮影モードから通常撮影モードへの切り換え動
作について説明する。図9及び図10に示した第2撮影
モードスタンバイ状態で撮影モード選択レバーを通常撮
影モード選択位置に設定すると、スイッチSSILがオ
ンからオフに切替わる。そうすると、ステップ#171
でモータMへの通電が開始され、カムギヤ部材12が時
計回り方向へ回転して、カム面12eと当接していたレ
バー13の端面13aがカム面12fと当接するようにな
る。それに伴って、レバー13は、不図示のバネ力によ
り軸P5を中心として反時計回り方向へ回転する。
【0079】このようにレバー13が反時計回り方向へ
回転すると、レバー13の端面13bが下方へ移動する
ので、端面13bに端面22bが押し上げられていたレバ
ー22がバネ23の付勢力により軸P7を中心として時
計回り方向へ回転する。そして、レバー22の係止面2
2aがレバー21の係止面21bと当接して、レバー22
が図2の係止状態となる。このときにはシャッターが既
にチャージされた状態となっているので、カムギヤ部材
12のギヤ12gはシャッターチャージギヤ18のギヤ
部18aとは当接せず、カムギヤ部材12のカム面12h
がシャッタチャージギヤ18の端面18bと当接する。
このことにより、シャッターチャージギヤ18のオーバ
ーチャージだけが行なわれることになる(図21)。
【0080】カムギヤ部材12がさらに時計回り方向へ
回転すると、図1に示すようにカム面12bとレバー1
3の端面13aが当接するようになり、位置検知スイッ
チS3がオンとなる。このように位置検知スイッチS3
がオンになったことをステップ#172で確認すると、
次にステップ#173でモータMに対してブレーキをt
4時間かけたうえで、ステップ#174でモータMのブ
レーキを止めるとともにモータMへの通電を停止する。
そうすると、通常撮影スタンバイ状態となり(ステップ
#175)、第2撮影モードから通常撮影モードへの切
り替えが完了する。このように、本実施例の駆動方式切
り替え機構では、カムギヤ部材12を使用しているた
め、専用モータ等が不要であり、したがって、機構の複
雑化やカメラの大形化を防止できる。
【0081】次に、図16に示したフローチャートを用
いて第2撮影モードでのレリーズ動作について説明す
る。まず、測光スイッチS1がオンになると、ステップ
#181で被写体輝度を測定して露光の演算を行い、露
出値を算出して絞り値とシャッター速度を決定する。ス
テップ#182ではレリーズスイッチS2がオンかオフ
かを判別し、オフであればステップ#181に戻って測
光を繰り返し行う。
【0082】レリーズスイッチS2がオンになったこと
を確認すると、ステップ#183へ進んで、レリーズマ
グネット1(RFMg)、シャッター先幕保持用マグネッ
ト1CMg、シャッター後幕保持用マグネット2CMgの
それぞれに対して通電を行う。このとき、図9において
レバー2の吸着部2aがレリーズマグネット1に吸引さ
れ、レバー2が軸P1を中心として反時計回り方向へ回
転する。したがって、レバー2の係止部2bとレバー3
の係止部3aとの係止状態が解除されるので、レバー3
が不図示のバネの付勢力により軸P2を中心として反時
計回り方向へ回転する。そうすると、レバー4の面4a
がレバー3の面3bに押され、レバー4が不図示のバネ
の付勢力に抗して軸P3を中心として時計回り方向へ回
転する。このため、ギヤ8の係止部8cとレバー4の係
止部4bとの係止状態が解除され、ギヤ8が時計回り方
向へ回転してレンズの絞りが絞り込まれていく。また、
レリーズマグネット1(RFMg)への通電によりレバー
7の先端7aがレリーズマグネット1(RFMg)に吸着さ
れるので、レバー6,7は反時計回り方向へ回転しな
い。
【0083】ギヤ8が回転すると、エンコーダ部8aも
一体的に回転するのでパルスFPが出力される。ステッ
プ#188では、そのパルスFPをカウントする。ステ
ップ#189でレンズの絞り値に応じたパルス数をカウ
ントしたと判断すると、ステップ#190へ進んでレリ
ーズマグネット1(RFMg)への通電を停止する。そう
すると、レバー6,7が軸P4を中心として同時に反時
計回り方向へ回転して、レバー7の先端爪部7bがギヤ
8の絞り停止板部8bに噛み合うので、ギヤ8の回転が
止まり、レンズの絞り値が所定値となる。
【0084】一方、ステップ#183でレリーズマグネ
ット1(RFMg)に通電してレバー3が軸P2を中心と
して反時計回り方向へ回転すると、レバー3の面3dが
レバー21の面21dを押すので、レバー21が不図示
のバネの付勢力に抗して、軸P6を中心として時計回り
方向へ回転する。このため、係止面21bが図12に示
すようにレバー22の係止面22aとの係止位置から退
避する。
【0085】続いてステップ#184でモータMに通電
すると、カムギヤ部材12が時計回り方向へ回転し、そ
れまでカム面12eと当接していたレバー13の面13a
がカム面12fと当接するようになる。面13aがカム面
12fに当接すると、レバー13が軸P5を中心として
反時計回り方向へ回転することになる。
【0086】このようにしてレバー13が反時計回り方
向へ回転すると、レバー22がレバー13の回転速度に
応じた速度でバネ23の付勢力により軸P7を中心とし
て時計回り方向へ回転するので、レバー24は上方へ押
し上げられる。このとき、レバー24の曲げ部24aが
ミラーホルダー27の凸部27aに当接し、ミラーホル
ダー27が軸P8を中心として反時計回り方向へ回転し
て、ミラー26が退避位置に移動する。カムギヤ部材1
2が時計回り方向へ回転して、レバー13の端面13a
がカム面12bと当接すると、ミラー26が退避位置と
なり、スイッチS3がオンの状態となる。このようにス
イッチS3がオンとなったことをステップ#185で確
認すると、ステップ#186へ進んでモータMにブレー
キをt4時間かけ、カムギヤ部材12の回転を停止さ
せ、さらに、ステップ#187でモータMへの通電を停
止する。
【0087】ステップ#184からステップ#187ま
で、及びステップ#188からステップ#191までは
並行して行なわれ、ステップ#187とステップ#19
1が両方とも終了すると、シャッター・絞り駆動機構は
図6の状態、ミラー駆動機構は図7の状態となる。この
後は、図4のステップ#108へ進んで、通常撮影モー
ドと同じように露光動作に移り、ステップ#113まで
は通常撮影時の動作と同様に絞りを開放にしてミラーを
下降させ、シャッターをチャージする。また、ステップ
#113でスイッチS3がオンになると、第2撮影モー
ドの初期位置に戻すために図14のステップ#161に
進み、ステップ#165で第2撮影モードのスタンバイ
状態となる。
【0088】このように、通常撮影モードではミラー2
6の退避をバネ23の付勢力でおこなっているが、第2
撮影モードでは、カム面12fに沿って面13aが動くと
きのレバー13の動作を利用してミラー26の退避を行
っている。このため、モータMを、通電オンと通電オフ
とを所定の時間比で繰り返し行うデューティ駆動や、モ
ータMを低速駆動するように、その回転をモニターしな
がら通電オン・オフを行う調速駆動すると、カムギヤ部
材12をゆっくりと回転させることができるので、レバ
ー13,22,24及びミラーホルダー27の動作も低速
にできる。したがって、ミラー26の退避も低速で行な
えるから、ミラー26が不図示のストッパーに当接した
ときの衝撃を緩和できる。なお、本実施例では、第2撮
影モードでミラーの退避動作を通常撮影モードと変える
ようにしているが、第2撮影モードは、ミラー以外の部
材の衝突音を軽減させることを目的として、モータMへ
の通電をデューティ駆動もしくは調速駆動を行うように
構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る駆動方式切り替え機構
を備えたカメラのシャッター・絞り駆動機構の第1の動
作状態図である。
【図2】 このカメラのミラー駆動機構の第1の動作状
態図である。
【図3】 このカメラの回路構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 通常撮影時の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】 シャッター・絞り駆動機構の第2の動作状態
図である。
【図6】 シャッター・絞り駆動機構の第3の動作状態
図である。
【図7】 ミラー駆動機構の第2の動作状態図である。
【図8】 プレビュー動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】 シャッター・絞り駆動機構の第4の動作状態
図である。
【図10】 ミラー駆動機構の第3の動作状態図であ
る。
【図11】 シャッター絞り駆動機構の第5の動作状態
図である。
【図12】 ミラー駆動機構の第4の動作状態図であ
る。
【図13】 プレビュー機能が働いている間のレリーズ
動作を示すフローチャートである。
【図14】 通常撮影モードから第2撮影モードへの切
り替え動作を示すフローチャートである。
【図15】 第2撮影モードから通常撮影モードへの切
り替え動作を示すフローチャートである。
【図16】 第2撮影モードでのレリーズ動作を示すフ
ローチャートである。
【図17】 シャッターチャージ機構の第1の動作状態
図である。
【図18】 シャッターチャージ機構の第2の動作状態
図である。
【図19】 シャッターチャージ機構の第3の動作状態
図である。
【図20】 シャッターチャージ機構の第4の動作状態
図である。
【図21】 シャッターチャージ機構の第5の動作状態
図である。
【符号の説明】
1 レリーズマグネット 2〜7 レバ
ー 8〜11 ギヤ 12 カムギ
ヤ部材(第2伝達手段) 12b〜12f カム面(切り替え手段) 12g 歯 12h カム面 13 レバー
(第2伝達手段) 13a 端面(カムフォロア) 13b 面
(駆動規制手段) 18 チャージギヤ 18a 歯 18b 端面(カム面) 21 レバー 22 レバー(第1,第2伝達手段) 22b 端面
(駆動規制手段) 23 バネ(第1駆動源,第2伝達手段) 24 レバー
(第1,第2伝達手段) 25 バネ(第1,第2伝達手段) 26 ミラ
ー(被駆動体) 27 ミラーホルダー 50 CPU
(制御手段) 51 測光回路 52 絞りエ
ンコーダ M モータ(第2駆動源)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏嗣 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 伊藤 久徳 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 飯盛 孝宏 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラの駆動方式切り替え機構であっ
    て、 被駆動体(26)に対して第1駆動源(23)の動力を伝達する
    第1伝達手段(22,24,25)と、該被駆動体(26)に対して第
    2駆動源(M)の動力を伝達する第2伝達手段(12,13,22,2
    3,24,25)と、第1伝達手段(22,24,25)及び第2伝達手段
    (12,13,22,23,24,25)の一方でのみ被駆動体(26)を駆動
    するために他方による動力伝達を規制する切り替え手段
    (12b〜12f,13a,13b,22b)とを有し、 上記切り替え手段(12b〜12f,13a,13b,22b)は、カメラ内
    のシーケンス制御用カム部材(12)に形成されたカム面(1
    2b〜12f)と、該カム面(12b〜12f)に従動するカムフォロ
    ア(13a)と、該カムフォロア(13a)の位置に応じて、上記
    第2駆動源(M)から被駆動体(26)への動力伝達を遮断す
    る第1位置と上記第1駆動源(23)からの動力伝達を遮断
    する第2位置とに設定される駆動規制手段(13b,22b)と
    から構成され、 上記第2駆動源(M)は上記カム部材(12)の駆動源であ
    り、 上記カム面(12b〜12f)は、上記駆動規制手段(13b,22b)
    が第2位置に設定された状態で、上記第1駆動源(23)に
    よる駆動を規制しつつ上記第2駆動源(M)の動力を上記
    被駆動体(26)に伝達するように形成され、 さらに、上記第2駆動源(M)を制御して上記カム部材(1
    2)を位置規制する制御手段(50)を備えたことを特徴とす
    るカメラの駆動方式切り替え機構。
JP18994193A 1993-07-30 1993-07-30 カメラの駆動方式切り替え機構 Pending JPH0743802A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008175920A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Canon Inc 撮像装置
JP2013029747A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Canon Inc 撮像装置
JP2014059500A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Canon Inc 撮像装置

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JP2008175920A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Canon Inc 撮像装置
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