JPH0743460U - 地表埋設用蓋付枠 - Google Patents

地表埋設用蓋付枠

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JPH0743460U
JPH0743460U JP7665593U JP7665593U JPH0743460U JP H0743460 U JPH0743460 U JP H0743460U JP 7665593 U JP7665593 U JP 7665593U JP 7665593 U JP7665593 U JP 7665593U JP H0743460 U JPH0743460 U JP H0743460U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 蓋付枠に関し、更に詳しくは仕切弁室や消火
栓室、マンホール、桝等の埋設枠体の上部に載置されて
なる地表埋設用蓋付枠の改良に関し、蓋本体と蓋受枠の
嵌合状態を良好にし、且つ防臭、防水及び防音効果に優
れた地表埋設用蓋付枠を提供する。 【構成】 蓋本体が蓋受枠上にその上面が略面一状態に
嵌合される蓋付枠において、蓋本体2の端部垂下縁3の
外側下位に切欠部4が周方向に設けられ、該切欠部4の
少なくとも一箇所以上には突起10が外方向に突設され
るとともに、蓋受枠6の上面内周にはテーパー面8と受
部9とからなる段部が形成され、且つ該テーパー面8と
受部9との連設部に凹溝12が周設される、凹溝12に
はパッキン13が嵌装着されてなり、しかもテーパー面
8の下方の少なくとも一箇所以上には、前記蓋本体2の
突起10を係入すべく凹部が設けられてなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、蓋付枠に関し、更に詳しくは仕切弁室や消火栓室、マンホール、桝 等の埋設枠体の上部に載置されてなる地表埋設用蓋付枠の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本件考案の従来技術としては、本件出願人が出願してなる実公昭61−298 11号公報記載の考案が存在する。 この出願の要旨は、第3図(イ)、(ロ)に示すように、地表埋設用蓋付枠2 1を構成する蓋本体22の外周面の一部に突起24を設け、且つ蓋受枠23の一 部に前記突起24が係入する縦溝25を刻設してなるもので、これにより蓋本体 22の不用意な回転を抑制しようとするものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、この従来の地表埋設用蓋付枠21においては、互いに係合してなる 突起24、縦溝25により蓋本体22の回転は防止されてなるが、突起24及び 縦溝25はそれぞれ上下方向の全域にわたって形成されてなるため、浮き上がり による離脱を防止するものではなく、蓋本体22の開閉作業時における掃除不足 や地表埋設用蓋付枠21上を通過する車両等による蓋本体22への振動等により 、第3図(ハ)の状態から(ニ)に示すように、蓋本体22の下端外周縁と蓋受 枠23の蓋受部外周縁との間に土砂27が進入して堆積し、該土砂26によって 蓋本体22が押し上げられてしまうのである。 この蓋本体22の浮き上がりによって、該蓋本体22と蓋受枠23との間に僅 かな隙間が生じてガタツキ音を発したり、該隙間により一層土砂26等を進入し 易くしてしまう恐れがある他、特に、長年経過した場合には、一端浮き上がった 蓋本体22が土砂26を蓋受枠23に押しつけた状態で前記振動を続け、且つ前 後左右に摺動することにより蓋受枠23を摩耗させて蓋本体22が落ち込んでし まうという大なる問題点があった。
【0004】 また、地表埋設用蓋付枠21は、前記突起24を蓋本体22の上下幅全域に突 設してなるため、地表埋設用蓋付枠21の上面を略面一状態として蓋本体22を 蓋受枠23に嵌合させるべく、蓋本体22に仕上げ切削を施す。その作業時にお いて蓋本体22の下面は切削できるが、外周側面は前記突起24が邪魔となり切 削作業が行えない。 更に、蓋受枠23においては、L字形に形成される内壁の全域を仕上げるため 、切削作業に時間がかかるとともに、蓋受枠23と蓋本体22との嵌合時におい ては、前述のとおり蓋本体22がその外周側面を切削していないために、仕上げ 作業を施した蓋受枠23との側面間に不揃いな隙間が生じることとなるから、上 記仕上げ作業が無駄になり、且つ前記摩耗やガタツキ現象が発生する要因ともな っている。
【0005】 更に、鍔縁27の上面が水平に形成されているため、寒冷地における鍔縁27 上の積雪が車両の通行によって締め固められて除雪し難く、また、除雪にあたっ ては除雪車の排雪板が地表面を摺擦するから、該排雪板が鍔縁27の外端部と衝 突して該所が破損することが多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、蓋本体が蓋受枠上にその上面が略面一状態に嵌合される蓋付枠にお いて、蓋本体2の端部垂下縁3の外側下位に切欠部4が周方向に設けられ、該切 欠部4の少なくとも一箇所以上には突起10が外方向に突設されるとともに、蓋 受枠6の上面内周にはテーパー面8と受部9とからなる段部が形成され、且つ該 テーパー面8と受部9との連設部に凹溝12が周設されるとともに、該凹溝12 にはパッキン13が嵌装着されてなり、しかもテーパー面8の下方の少なくとも 一箇所以上には、前記蓋本体2の突起10を係入すべく凹部11が設けられてな る地表埋設用蓋付枠を提供する。
【0007】 他の手段としては、蓋受枠6の上面内周に形成される段部の上部から外周方向 に突設して設けられる鍔縁14に、少なくとも2面以上の傾斜が付されることに より、該鍔縁14が前記段部の上部から外周方向へ漸次下り勾配となる湾曲面に 形成され、その外端部を下方に長く屈曲成形してなる地表埋設用蓋付枠を提供す る。
【0008】
【作用】
本考案は上記のような構成からなるため、蓋本体2の端部垂下縁3の外側下位 に設けられた切欠部4により、蓋受枠6の蓋受部外周縁との間に逃げ空所5が形 成され、土砂26が蓋本体2と蓋受枠6との間に進入した際にも、該土砂26は 逃げ空所5内に収納されてしまうこととなるため蓋本体2の浮き上がり防止作用 が得られる。 また、蓋受枠6の蓋受部外周縁下位には、凹溝12を設けてパッキン13を嵌 装着してなるため、該パッキン13により蓋本体2の端部垂下縁3を受承して、 防臭、防水及び万一のガタツキ防止(防音)効果が有効に作用する。 更に、蓋本体2の切欠部4から突設されてなる突起10と、蓋受枠6の凹部1 1の係合により蓋本体2の離脱、回転防止が図れ、これらの作用をもって一層安 全確実な使用が行えるのである。 更に、鍔縁14上面が湾曲してなるから鍔縁14上の積雪が剥がし取り易く、 またその外端部を下方に長く屈曲しているから、除雪車の排雪板等が衝突しても 該所が破損することがない。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。 第1図(イ)乃至(チ)は、本考案に係る円形状の地表埋設用蓋付枠の実施例 を示し、2は、上方外周側面にテーパー面7が形成され、下方方向には端部垂下 縁3が突設されるとともに、その外側下位の周方向に断面略長方形形状の切欠部 4が形成されてなる略円板形状の蓋本体を示す。 10は、前記蓋本体2の切欠部4から外方向に向かって突設成形されてなる突 起を示す。
【0010】 6は、上記蓋本体2が略面一状態となるべく嵌合させる蓋受枠を示し、該蓋受 枠6の上面内周には蓋本体2のテーパー面7と合致するテーパー面8と、蓋本体 2の端部垂下縁3を受承する受部9とからなる段部が形成され、且つ該テーパー 面8と受部9との連設部に凹溝12が周設されるとともに、該凹溝12にはパッ キン13が嵌装着されてなる。 また、上記テーパー面8の下方の一部には、前記蓋本体2の突起10が係入す るための凹部11が形成されてなる。 ここで、凹部11の底部11aには、蓋受枠6の内周方向へ下る傾斜が付され てなるものである。
【0011】 上記蓋本体2並びに蓋受枠6の嵌合にあたっては、蓋本体2の切欠部4により 蓋本体2の下部外周縁と、蓋受枠6との下方周縁間に逃げ空所5が形成されると ともに、蓋本体2の端部垂下縁3の下面は、その一部がパッキン13上に、また 、残る下端面が受部9上に当接する。
【0012】 第1図(リ)及び(ヌ)において、▽印はテーパー面7、8、端部垂下縁3並 びに受部9の仕上げ作業に際しての切削位置を示す。
【0013】 本実施例は上記の構成からなり、次にその作用について説明すれば、地表埋設 用蓋付枠1の蓋本体2の閉塞時において、該蓋本体2に形成されてなる突起10 はテーパー面7の下方より突設され、且つ蓋受枠6の凹部11内に係合してなる ために、例えば、蓋本体2をそのまま上方向に持ち上げても前記係合は解除され ることがなく、また、蓋本体2の離脱を防止して不用意な回転を阻止するのであ る。
【0014】 また、蓋本体2を開放する際には、突起10の先端が第1図(チ)において矢 印で示したように、蓋受枠6の凹部11の底部11aに添って移動することとな り、底部11aに溜まった土砂等を削り取りつつ蓋受枠6内へ掻き落とすために 、凹部11内に堆積物が生じることがなく、蓋本体2の開閉作業が常に容易に行 えるのである。
【0015】 蓋本体2の開閉作業や振動等によって、例えば第1図(ニ)に示すように、蓋 本体2と蓋受枠6との間に土砂26が進入したとしても、該土砂26は蓋本体2 に設けられた切欠部4によって形成される逃げ空所5内に収納されることとなる ために、従来の地表埋設用蓋付枠21のように蓋本体が、該土砂26によって押 し上げられて浮き上がるといったことがないのである。 このため、土砂26の進入が生じた際にも蓋本体2のガタツキや摩耗による落 ち込み等の心配がなく、極めて好適な使用が行えるのである。
【0016】 更に、蓋本体2と蓋受枠6とは、パッキン13が介在して嵌合されるため、防 臭防水及び万一のガタツキを吸収する防音効果に優れ、極めて有益な使用が行え るのである。
【0017】 また、製作面においては、逃げ空所5を設ける構造であるために、切削面積が 従来の略半分で済み、この結果仕上げ作業が短時間で行えるのである。
【0018】 次に、第2図(イ)乃至(ハ)において他実施例を説明すると、前記実施例に おけるテーパー面8、受部9、凹溝12、パッキン13及びその底部11aに傾 斜を付した凹所11を具備してなる蓋受枠6のテーパー面8の上部から外方へ延 設される鍔縁14が、外周方向へ漸次下り勾配となる湾曲面に形成されるよう、 その上面に傾斜14a、14bが付されてなる。 また、該鍔縁14の外端部を下方に長く屈曲成形して垂下片14cを形成して なるものである。
【0019】 尚、上記各実施例においては、円形の地表埋設用蓋付枠について説明したが、 決してこれは条件ではなく、第3図(イ)乃至(ニ)に示すように、長方形の地 表埋設用蓋付枠1にも実施可能であることは無論、その他の多角形形状や、第3 図(ホ)乃至(ト)に示すような円形状であってもよい。また、同図が示すよう に蓋受枠6における段部以下の具体的な構造も問うものではない。 また、突起10と凹所11の詳細な形状やその個数も限定されず、更に、パッ キン13は弾性素材であればその素材及び断面形状は問わない。
【0020】
【考案の効果】
叙上のように本考案は、蓋本体のテーパー面の下方に設けた突起が、蓋受枠に 設けられた凹部に係合されてなる地表埋設用蓋付枠であるために、該蓋本体の浮 き上がりによって前記係合が解除されることがなく、いかなる条件においても蓋 本体の廻り止めや、離脱防止が確実に行える地表埋設用蓋付枠であるという格別 なる効果を有するに至った。
【0021】 また、蓋受枠の受部に凹溝が周設されるとともに、パッキンが嵌装着されてな るために、万一蓋本体にガタツキが生じても該ガタツキをパッキンが吸収して騒 音の発生を未然に防止するとともに、蓋本体とパッキンの密着状態により地表埋 設枠内の悪臭の拡散や、地表水或いは地表水と共に砂塵等が枠体内に流入するこ とを確実に防止でき、防臭、防水効果が極めて顕著となった。
【0022】 更に、パッキンは受部の外周縁において凹溝に嵌装着されてなるため、蓋本体 の開放時に剥離して離脱する恐れがなく、しかも、該パッキン上の蓋本体の端部 垂下縁は、その下面の一部がパッキン上に、また、残る下面が受部に当接するた め、蓋本体から伝達される荷重が蓋受枠自体の受部によって受承され、弾性体か らなるパッキンが損傷することを防止して長期の使用にも耐え得るという有益な る効果をも奏する。
【0023】 しかも、凹部の底部には蓋受枠の内周方向へ下る傾斜が付されてなるため、蓋 本体を開放する際には突起の先端をもって凹部の底部に溜まった土砂等が蓋受枠 内に掻き落とされて凹部内に堆積物を生じることがなく、蓋本体の開閉が常にス ムーズに行えるという優れた効果をも有する。
【0024】 また、本考案の蓋本体の下端外周縁に逃げ空所を形成してなるため、蓋本体と 蓋受枠間に土砂等の進入が生じた際にも、該土砂を逃げ空所内に収納して蓋本体 の浮き上がりを生じさせないという効果もある。
【0025】 更に、製作面においても逃げ空所を形成し、且つ突起を切欠部から突設してい るため、該突起を蓋本体の上下幅全域にわたって突設してなる従来の地表埋設用 蓋付枠に比し仕上げ面積が略半分に減少して遙に作業性が良好となるのである。
【0026】 また、鍔縁が複数の傾斜によってその外周方向に漸次下り勾配となる湾曲面に 形成されている場合は、寒冷地において蓋受枠の上面に積雪し、車両が通行して 降雪が締め固められても、除雪車の排雪板が地表面からスムーズに鍔縁上に移行 して蓋受枠自体に衝撃を加えることなく積雪を剥がし取れるとともに、万一排雪 板が蓋受枠の側面に衝突しても、下方に長く屈曲成形した垂下片の外端面が蓋受 枠の損傷を防止するいう優れた効果を奏する。
【提出日】平成6年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、蓋付枠に関し、更に詳しくは仕切弁室や消火栓室、マンホール、桝 等の埋設枠体の上部に載置されてなる地表埋設用蓋付枠の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本件考案の従来技術としては、本件出願人が出願してなる実公昭61−298 11号公報記載の考案が存在する。 この出願の要旨は、図8(イ)、(ロ)に示すように、地表埋設用蓋付枠21 を構成する蓋本体22の外周面の一部に突起24を設け、且つ蓋受枠23の一部 に前記突起24が係入する縦溝25を刻設してなるもので、これにより蓋本体2 2の不用意な回転を抑制しようとするものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、この従来の地表埋設用蓋付枠21においては、互いに係合してなる 突起24、縦溝25により蓋本体22の回転は防止されてなるが、突起24及び 縦溝25はそれぞれ上下方向の全域にわたって形成されてなるため、浮き上がり による離脱を防止するものではなく、蓋本体22の開閉作業時における掃除不足 や地表埋設用蓋付枠21上を通過する車両等による蓋本体22への振動等により 、図8(ハ)の状態から(ニ)に示すように、蓋本体22の下端外周縁と蓋受枠 23の蓋受部外周縁との間に土砂26が進入して堆積し、該土砂26によって蓋 本体22が押し上げられてしまうのである。 この蓋本体22の浮き上がりによって、該蓋本体22と蓋受枠23との間に僅 かな隙間が生じてガタツキ音を発したり、該隙間により一層土砂26等を進入し 易くしてしまう恐れがある他、特に、長年経過した場合には、一端浮き上がった 蓋本体22が土砂26を蓋受枠23に押しつけた状態で前記振動を続け、且つ前 後左右に摺動することにより蓋受枠23を摩耗させて蓋本体22が落ち込んでし まうという大なる問題点があった。
【0004】 また、地表埋設用蓋付枠21は、前記突起24を蓋本体22の上下幅全域に突 設してなるため、地表埋設用蓋付枠21の上面を略面一状態として蓋本体22を 蓋受枠23に嵌合させるべく、蓋本体22に仕上げ切削を施す。その作業時にお いて蓋本体22の下面は切削できるが、外周側面は前記突起24が邪魔となり切 削作業が行えない。 更に、蓋受枠23においては、L字形に形成される内壁の全域を仕上げるため 、切削作業に時間がかかるとともに、蓋受枠23と蓋本体22との嵌合時におい ては、前述のとおり蓋本体22がその外周側面を切削していないために、仕上げ 作業を施した蓋受枠23との側面間に不揃いな隙間が生じることとなるから、上 記仕上げ作業が無駄になり、且つ前記摩耗やガタツキ現象が発生する要因ともな っている。
【0005】 更に、鍔縁27の上面が水平に形成されているため、寒冷地における鍔縁27 上の積雪が車両の通行によって締め固められて除雪し難く、また、除雪にあたっ ては除雪車の排雪板が地表面を摺擦するから、該排雪板が鍔縁27の外端部と衝 突して該所が破損することが多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、蓋本体が蓋受枠上にその上面が略面一状態に嵌合される蓋付枠にお いて、蓋本体2の端部垂下縁3の外側下位に切欠部4が周方向に設けられ、該切 欠部4の少なくとも一箇所以上には突起10が外方向に突設されるとともに、蓋 受枠6の上面内周にはテーパー面8と受部9とからなる段部が形成され、且つ該 テーパー面8と受部9との連設部に凹溝12が周設されるとともに、該凹溝12 にはパッキン13が嵌装着されてなり、しかもテーパー面8の下方の少なくとも 一箇所以上には、前記蓋本体2の突起10を係入すべく凹部11が設けられてな る地表埋設用蓋付枠を提供する。
【0007】 他の手段としては、蓋受枠6の上面内周に形成される段部の上部から外周方向 に突設して設けられる鍔縁14に、少なくとも2面以上の傾斜が付されることに より、該鍔縁14が前記段部の上部から外周方向へ漸次下り勾配となる湾曲面に 形成され、その外端部を下方に長く屈曲成形してなる地表埋設用蓋付枠を提供す る。
【0008】
【作用】 本考案は上記のような構成からなるため、蓋本体2の端部垂下縁3の外側下位 に設けられた切欠部4により、蓋受枠6の蓋受部外周縁との間に逃げ空所5が形 成され、土砂26が蓋本体2と蓋受枠6との間に進入した際にも、該土砂26は 逃げ空所5内に収納されてしまうこととなるため蓋本体2の浮き上がり防止作用 が得られる。 また、蓋受枠6の蓋受部外周縁下位には、凹溝12を設けてパッキン13を嵌 装着してなるため、該パッキン13により蓋本体2の端部垂下縁3を受承して、 防臭、防水及び万一のガタツキ防止(防音)効果が有効に作用する。 更に、蓋本体2の切欠部4から突設されてなる突起10と、蓋受枠6の凹部1 1の係合により蓋本体2の離脱、回転防止が図れ、これらの作用をもって一層安 全確実な使用が行えるのである。 更に、鍔縁14上面が湾曲してなるから鍔縁14上の積雪が剥がし取り易く、 またその外端部を下方に長く屈曲しているから、除雪車の排雪板等が衝突しても 該所が破損することがない。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。 図1(イ)乃至(、図2(イ)乃至(ハ)及び図3(イ)乃至(ニ)は、 本考案に係る円形状の地表埋設用蓋付枠の実施例を示し、2は、上方外周側面に テーパー面7が形成され、下方方向には端部垂下縁3が突設されるとともに、そ の外側下位の周方向に断面略長方形形状の切欠部4が形成されてなる略円板形状 の蓋本体を示す。 10は、前記蓋本体2の切欠部4から外方向に向かって突設成形されてなる突 起を示す。
【0010】 6は、上記蓋本体2が略面一状態となるべく嵌合させる蓋受枠を示し、該蓋受 枠6の上面内周には蓋本体2のテーパー面7と合致するテーパー面8と、蓋本体 2の端部垂下縁3を受承する受部9とからなる段部が形成され、且つ該テーパー 面8と受部9との連設部に凹溝12が周設されるとともに、該凹溝12にはパッ キン13が嵌装着されてなる。 また、上記テーパー面8の下方の一部には、前記蓋本体2の突起10が係入す るための凹部11が形成されてなる。 ここで、凹部11の底部11aには、蓋受枠6の内周方向へ下る傾斜が付され てなるものである。
【0011】 上記蓋本体2並びに蓋受枠6の嵌合にあたっては、蓋本体2の切欠部4により 蓋本体2の下部外周縁と、蓋受枠6との下方周縁間に逃げ空所5が形成されると ともに、蓋本体2の端部垂下縁3の下面は、その一部がパッキン13上に、また 、残る下端面が受部9上に当接する。
【0012】 図3)及び()において、▽印はテーパー面7、8、端部垂下縁3並び に受部9の仕上げ作業に際しての切削位置を示す。
【0013】 本実施例は上記の構成からなり、次にその作用について説明すれば、地表埋設 用蓋付枠1の蓋本体2の閉塞時において、該蓋本体2に形成されてなる突起10 はテーパー面7の下方より突設され、且つ蓋受枠6の凹部11内に係合してなる ために、例えば、蓋本体2をそのまま上方向に持ち上げても前記係合は解除され ることがなく、また、蓋本体2の離脱を防止して不用意な回転を阻止するのであ る。
【0014】 また、蓋本体2を開放する際には突起10の先端が図3)において矢印で 示したように、蓋受枠6の凹部11の底部11aに添って移動することとなり、 底部11aに溜まった土砂等を削り取りつつ蓋受枠6内へ掻き落とすために、凹 部11内に堆積物が生じることがなく、蓋本体2の開閉作業が常に容易に行える のである。
【0015】 蓋本体2の開閉作業や振動等によって、例えば図2)に示すように、蓋本 体2と蓋受枠6との間に土砂26が進入したとしても、該土砂26は蓋本体2に 設けられた切欠部4によって形成される逃げ空所5内に収納されることとなるた めに、従来の地表埋設用蓋付枠21のように蓋本体が、該土砂26によって押し 上げられて浮き上がるといったことがないのである。 このため、土砂26の進入が生じた際にも蓋本体2のガタツキや摩耗による落 ち込み等の心配がなく、極めて好適な使用が行えるのである。
【0016】 更に、蓋本体2と蓋受枠6とは、パッキン13が介在して嵌合されるため、防 臭防水及び万一のガタツキを吸収する防音効果に優れ、極めて有益な使用が行え るのである。
【0017】 また、製作面においては、逃げ空所5を設ける構造であるために、切削面積が 従来の略半分で済み、この結果仕上げ作業が短時間で行えるのである。
【0018】 次に、図4(イ)乃至(ハ)において他実施例を説明すると、前記実施例にお けるテーパー面8、受部9、凹溝12、パッキン13及びその底部11aに傾斜 を付した凹所11を具備してなる蓋受枠6のテーパー面8の上部から外方へ延設 される鍔縁14が、外周方向へ漸次下り勾配となる湾曲面に形成されるよう、そ の上面に傾斜14a、14bが付されてなる。 また、該鍔縁14の外端部を下方に長く屈曲成形して垂下片14cを形成して なるものである。
【0019】 尚、上記各実施例においては、円形の地表埋設用蓋付枠について説明したが、 決してこれは条件ではなく、図5(イ)、(ロ)及び図6(イ)、(ロ)に示す ように、長方形の地表埋設用蓋付枠1にも実施可能であることは無論、その他の 多角形形状や、図7(イ)乃至(ハ)に示すような円形状であってもよい。また 、同図が示すように蓋受枠6における段部以下の具体的な構造も問うものではな い。 また、突起10と凹所11の詳細な形状やその個数も限定されず、更に、パッ キン13は弾性素材であればその素材及び断面形状は問わない。
【0020】
【考案の効果】
叙上のように本考案は、蓋本体のテーパー面の下方に設けた突起が、蓋受枠に 設けられた凹部に係合されてなる地表埋設用蓋付枠であるために、該蓋本体の浮 き上がりによって前記係合が解除されることがなく、いかなる条件においても蓋 本体の廻り止めや、離脱防止が確実に行える地表埋設用蓋付枠であるという格別 なる効果を有するに至った。
【0021】 また、蓋受枠の受部に凹溝が周設されるとともに、パッキンが嵌装着されてな るために、万一蓋本体にガタツキが生じても該ガタツキをパッキンが吸収して騒 音の発生を未然に防止するとともに、蓋本体とパッキンの密着状態により地表埋 設枠内の悪臭の拡散や、地表水或いは地表水と共に砂塵等が枠体内に流入するこ とを確実に防止でき、防臭、防水効果が極めて顕著となった。
【0022】 更に、パッキンは受部の外周縁において凹溝に嵌装着されてなるため、蓋本体 の開放時に剥離して離脱する恐れがなく、しかも、該パッキン上の蓋本体の端部 垂下縁は、その下面の一部がパッキン上に、また、残る下面が受部に当接するた め、蓋本体から伝達される荷重が蓋受枠自体の受部によって受承され、弾性体か らなるパッキンが損傷することを防止して長期の使用にも耐え得るという有益な る効果をも奏する。
【0023】 しかも、凹部の底部には蓋受枠の内周方向へ下る傾斜が付されてなるため、蓋 本体を開放する際には突起の先端をもって凹部の底部に溜まった土砂等が蓋受枠 内に掻き落とされて凹部内に堆積物を生じることがなく、蓋本体の開閉が常にス ムーズに行えるという優れた効果をも有する。
【0024】 また、本考案の蓋本体の下端外周縁に逃げ空所を形成してなるため、蓋本体と 蓋受枠間に土砂等の進入が生じた際にも、該土砂を逃げ空所内に収納して蓋本体 の浮き上がりを生じさせないという効果もある。
【0025】 更に、製作面においても逃げ空所を形成し、且つ突起を切欠部から突設してい るため、該突起を蓋本体の上下幅全域にわたって突設してなる従来の地表埋設用 蓋付枠に比し仕上げ面積が略半分に減少して遙に作業性が良好となるのである。
【0026】 また、鍔縁が複数の傾斜によってその外周方向に漸次下り勾配となる湾曲面に 形成されている場合は、寒冷地において蓋受枠の上面に積雪し、車両が通行して 降雪が締め固められても、除雪車の排雪板が地表面からスムーズに鍔縁上に移行 して蓋受枠自体に衝撃を加えることなく積雪を剥がし取れるとともに、万一排雪 板が蓋受枠の側面に衝突しても、下方に長く屈曲成形した垂下片の外端面が蓋受 枠の損傷を防止するいう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】円形の地表埋設用蓋付枠を示し、(イ)は斜視
図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図、(ハ)は
(ロ)のB部拡大図、(ニ)は同C部拡大図、(ホ)は
蓋本体の要部拡大底面図、(ヘ)は(ホ)のD−D端面
図、(ト)は蓋受枠の要部拡大平面図、(チ)は(ト)
のE−E断面図、(リ)は蓋受枠の切削位置を示す要部
拡大端面図、(ヌ)は蓋本体の切削位置を示す要部拡大
端面図。
【図2】他実施例を示し、(イ)は斜視図、(ロ)は
(イ)におけるF−F断面図、(ハ)は(ロ)のG部拡
大図。
【図3】他実施例を示し、(イ)乃至(ニ)は角形の地
表埋設用蓋付枠、(ホ)乃至(ト)は円形の地表埋設用
蓋付枠。
【符号の説明】
1‥地表埋設用蓋付枠 2‥蓋本体 3‥端部垂下縁 4‥切欠部 5‥逃げ空所 6‥蓋受枠 7、8‥テーパー面 9‥受部 10‥突起 11‥凹部 12‥凹溝 13‥パッキン 14‥鍔縁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成6年6月21日 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【考案の名称】 地表埋設用蓋付枠 【実用新案登録請求の範囲】 【図面の簡単な説明】 【図1】円形の地表埋設用蓋付枠を示し、(イ)は斜視
図、(ロ)は(イ)におけるA−A断面図、(ハ)は
(ロ)のB部拡大図。 【図2】(イ)は図1(ロ)のC部拡大図、(ロ)は円
形の蓋本体の要部拡大底面図、(ハ)は(ロ)のD−D
端面図。 【図3】(イ)は円形の蓋受枠の要部拡大平面図、
(ロ)は(イ)のE−E断面図、(ハ)は蓋受枠の切削
位置を示す要部拡大端面図、(ニ)は蓋本体の切削位置
を示す要部拡大端面図。 【図4】 他実施例を示し、(イ)は斜視図、(ロ)は
(イ)におけるF−F断面図、(ハ)は(ロ)のG部拡
大図。【図5】他実施例を示し、(イ)は角形の地表埋設用蓋
付枠の斜視図、(ロ)は(イ)における矢視断面図。 【図6】(イ)は角形の地表埋設用蓋付枠の他実施例を
示す平面図、(ロ)は(イ)における矢視断面図。 【図7】他実施例を示し、(イ)乃至(ハ)は円形の地
表埋設用蓋付枠。【図8】従来例を示し、(イ)は平面
図、(ロ)は(イ)のにおける矢視断面図、(ハ)、
(ニ)は要部断面図。 【符号の説明】 1・・地表埋設用蓋付枠 2・・蓋本体 3・・端部垂下縁 4・・切欠部 5・・逃げ空所 6・・蓋受枠 7、8・・テーパー面 9・・受部 10・・突起 11・・凹部 12・・凹溝 13・・パッキン 14・・鍔縁 【手続補正2】 【補正対象書類名】図面 【補正対象項目名】全図 【補正方法】変更 【補正内容】 【図1】 【図2】 【図3】 【図7】 【図4】 【図5】 【図6】 【図8】

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋本体が蓋受枠上にその上面が略面一状
    態に嵌合される蓋付枠において、蓋本体(2)の端部垂
    下縁(3)の外側下位に切欠部(4)が周方向に設けら
    れ、該切欠部(4)の少なくとも一箇所以上には突起
    (10)が外方向に突設されるとともに、蓋受枠(6)
    の上面内周にはテーパー面(8)と受部(9)とからな
    る段部が形成され、且つ該テーパー面(8)と受部
    (9)との連設部に凹溝(12)が周設されるととも
    に、該凹溝(12)にはパッキン(13)が嵌装着され
    てなり、しかもテーパー面(8)の下方の少なくとも一
    箇所以上には、前記蓋本体(2)の突起(10)を係入
    すべく凹部(11)が設けられてなることを特徴とする
    地表埋設用蓋付枠。
  2. 【請求項2】 前記蓋受枠(6)の上面内周に形成され
    る段部の上部から外周方向に突設して設けられる鍔縁
    (14)に、少なくとも2面以上の傾斜が付されること
    により、該鍔縁(14)が前記段部の上部から外周方向
    へ漸次下り勾配となる湾曲面に形成されてなる請求項1
    記載の地表埋設用蓋付枠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018131900A (ja) * 2018-04-25 2018-08-23 アクアインテック株式会社 地下構造物用蓋受枠セット
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