JPH0743448Y2 - ハイブリッド油圧ユニット - Google Patents

ハイブリッド油圧ユニット

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JPH0743448Y2
JPH0743448Y2 JP1989108078U JP10807889U JPH0743448Y2 JP H0743448 Y2 JPH0743448 Y2 JP H0743448Y2 JP 1989108078 U JP1989108078 U JP 1989108078U JP 10807889 U JP10807889 U JP 10807889U JP H0743448 Y2 JPH0743448 Y2 JP H0743448Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 イ.考案の目的 (産業上の利用分野) 本考案は、油圧シリンダ等のアクチュエータに作動油を
供給する油圧ユニットに関し、さらには、エンジン駆動
ポンプおよび電動モータ駆動ポンプの2種類のポンプを
有するハイブリッド油圧ユニットの制御に関する。
(従来の技術) 油圧シリンダや油圧モータ等、作動油の供給により作動
するアクチュエータに作動油を供給する油圧ユニットに
は、エンジン駆動の油圧ポンプ(エンジン駆動ポンプ)
を備えるものやバッテリに接続された電動モータ駆動に
よる油圧ポンプ(電動モータ駆動ポンプ)を備えるもの
がある。また、比較的小型のエンジンにより駆動される
エンジン駆動ポンプを備えるとともに電動モータ駆動ポ
ンプを合わせて備え、さらにそのエンジンによってその
電動モータ駆動用のバッテリの充電をも行うよう構成さ
れたハイブリッド油圧ユニットもある。このようなハイ
ブリッド油圧ユニットは、少なくとも旋回および伸縮が
自在なブームや車体を支持するジャッキを備えたブーム
作業車に搭載され、ブームやジャッキの駆動用アクチュ
エータに対する作動油供給装置として用いられる。
このようなハイブリッド油圧ユニットでは、アクチュエ
ータを適正な作動速度で作動させるために必要な作動油
の流量がエンジン駆動ポンプの最大吐出能力における吐
出量を越えたときにのみ、電動モータ駆動ポンプを作動
させてその不足分の流量を補わせる。したがって、常に
必要流量に対応した作動油供給が行われ、省エネまたは
アクチュエータの高速作動が可能となっている。
このような電動モータ駆動ポンプの作動制御を行うため
には、エンジン駆動ポンプの吐出能力が最大であるか否
かを判断する必要があり、その方法としては、例えば、
流量計を用いてエンジン駆動ポンプの吐出量を検出した
り、圧力センサや圧力計によりエンジン駆動ポンプの吐
出圧を検出したりして判断していた。
(考案が解決しようとする課題) しかし、そのような検出方法では、作動油の温度変化の
影響を受けて検出値が不正確であるため、例えば、大流
量が必要なときに電動モータ駆動ポンプが作動しないと
いう問題がある。また、圧力センサ等検出器やそれによ
る検出値に基づいて判断を行う制御用マイコン等が高価
なため、あるいは作業時におけるアクセル開度が多段階
に切換えられるエンジンを使用する場合には、各段階に
おけるポンプ吐出量が異なるので圧力センサが多数必要
になり、ユニットがコスト高になるという問題がある。
以上の問題に鑑み、本考案では、特にブーム作業車にお
いて、選択されたブーム又はジャッキの作動の必要油量
に応じて電動モータ駆動ポンプの作動を制御するように
したハイブリッド油圧ユニットを提供することを目的と
する。
ロ.考案の構成 (課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本考案は、ブーム又はジ
ャッキの作動制御用の操作手段が操作されたことを検出
する操作検出器と、この操作検出器により、ブームの旋
回および短縮作動のうちいずれか1つに対応する操作が
検出されたときはエンジン駆動ポンプのみ作動させ、ブ
ームの伸長作動およびジャッキの作動のうちいずれか1
つに対応する操作が検出されたとき又はブームの複数の
作動に対応する操作が検出されたときは、エンジン駆動
ポンプおよび電動モータ駆動ポンプの双方を作動させる
コントローラとを有して第1のハイブリッド油圧ユニッ
トを構成している。
また、本考案は、ブームの伸縮制御用の操作手段が操作
されたことを検出する操作検出器と、この操作検出器に
より、ブームの短縮作動に対応する操作が検出されたと
きはエンジン駆動ポンプのみ作動させ、ブームの伸長作
動に対応する操作が検出されたときはエンジン駆動ポン
プおよび電動モータ駆動ポンプの双方を作動させるコン
トローラとを有して第2のハイブリッド油圧ユニットを
構成している。
(作用) これらハイブリッド油圧ユニットでは、ブームやジャッ
キの作動を、小流量の作動油供給で足りる作動(ブーム
の旋回および短縮作動)と大流量の作動油供給が必要な
作動(ブームの伸長作動、複数作動およびジャッキの作
動)とに予め分けておき、各作動に対応する操作手段の
操作検出に基づいて自動的に電動モータ駆動ポンプのオ
ン・オフ制御を行う。このため、エンジン駆動ポンプの
吐出量や吐出圧を検出する必要がなくなり、油温の影響
を受けることなく常時適正流量で作動油供給を行うこと
ができる。また、エンジン駆動ポンプの吐出量もしくは
吐出圧を検出する流量計や圧力センサ等高価な部品を必
要としないので、ユニットの低コスト化に繋がる。しか
も、大流量を必要とする作動が行われるとき以外には確
実に電動モータ駆動ポンプをオフにするため、バッテリ
の無駄な消費を防止することができる。
さらに、第2の油圧ユニットでは、アクチュエータの大
きさや作動方向により、高圧・大流量の作動油供給が求
められことの多いブームの伸長作動時に、電動モータ駆
動ポンプによりエンジン駆動ポンプを補助するかたちと
なるため、エンジン駆動ポンプを大容量化せずに済み、
これを駆動するエンジンも小型のもので済ますことがで
きる。
(実施例) 以下、本考案に係るハイブリッド油圧ユニットの好まし
い実施例について図面を参照しながら説明する。
第1図に、本油圧ユニットを用いた高所作業車を示し
た。
高所作業車1の車体2の前後左右の4箇所には、車体2
を路面に安定に支持させるためのジャッキが取り付けら
れている(図には、車体2の左側に取り付けられたジャ
ッキ3、4が示されている)。ジャッキ3、4は、それ
らの内部に取り付けられたジャッキシリンダ5、6を伸
長させることにより、下端部を接地させる。なお、車体
2の右側に取り付けられた2本のジャッキは、ジャッキ
3、4と同様の構成である。
車体2の後部には旋回台7が取り付けられている。この
旋回台7は、旋回モータ8の回転により旋回作動が自在
である。また、旋回台7の上部には、ブーム9の基端部
が枢着されている。このブーム9は、基端側部材9aおよ
び先端側部材9bから構成され、起伏シリンダ10の伸縮に
より起伏作動が自在である。また、先端側部材9bは、基
端側部材9a内に取り付けられた伸縮シリンダ11の伸縮に
より基端側部材9aに対して伸縮作動が自在となってい
る。さらに、先端側部材9bの先端には、バケット12が取
り付けられている。バケット12とブーム9との取付部に
は首振モータ13が取り付けられ、バケット12は、このモ
ータ13の回転によりブーム9に対して首振自在となって
いる。作業者は、このバケット12に搭乗して高所におけ
る作業を行う。
またバケット12には、ウィンチ14が取り付けられ、ウィ
ンチモータ15の回転により、先端にフック等が取り付け
られたワイヤの巻上げ下げが自在である。さらに、バケ
ット12の後端部には、高油圧発生用のブースタ16が取り
付けられ、油圧圧着機(図示せず))等の油圧工具のよ
うに高圧が必要な装置を接続して使用できるようになっ
ている。
以上説明した各アクチュエータ(5、8、10、11、13、
15、16)は全て作動油の供給により作動し、その作動油
を供給する装置が次の第2図に示した油圧ユニット20で
ある。
まず、本油圧ユニット20の構成を説明する。
この油圧ユニット20は、エンジンEによって駆動される
エンジン駆動ポンプ21、このポンプ21と並列に取り付け
られ電動モータMによって駆動される電動モータ駆動ポ
ンプ22、各アクチュエータ(5、8、10、11、13、15、
16)毎に取り付けられ、それぞれの作動を制御する操作
バルブ(操作手段)(5a、8a、10a、11a、13a、15a、16
a)から構成される。電動モータMとこれを駆動すする
バッテリBとを繋ぐ給電ライン23上にはモータ作動スイ
ッチMSが取り付けられている。このスイッチMSを、各操
作バルブ(5a、8a、10a、11a、13a、15a、16a)の操作
に基づいてコントローラCがオン・オフする。なお、バ
ッテリBの充電用発電機Gは、エンジンEによって駆動
される。
なお、エンジン駆動ポンプ21は作動油圧が上昇するとそ
の吐出量が減少する圧力補償型可変容量油圧ポンプであ
る。また、操作バルブ5aは、4本のジャッキシリンダ
(5、6他)の全ての作動を制御するものである(第2
図には、ジャッキシリンダ5のみを示した)。
操作バルブ(5a、8a、10a、13a、15a、16a)には、バル
ブの位置が、それぞれジャッキシリンダ5を伸長・短縮
作動させる位置、旋回モータ8を回転作動させる位置、
起伏シリンダ10を伸長・短縮作動させる位置、首振モー
タ13を回転作動させる位置、ウィンチモータ15を回転作
動させる位置およびブースタ16を作動させる位置にある
ことを検出する作動位置検出スイッチ(操作検出器)
(5b、8b、10b、13b、15b、16b)が取り付けられてい
る。
また、操作バルブ11aには、バルブの位置が、伸縮シリ
ンダ11を伸長作動させる位置(伸長側位置)と短縮作動
させる位置(短縮側位置)とのどちらに位置しているか
を検出する作動方向検出スイッチ(操作検出器)11bが
取り付けられている。なお、作動位置検出スイッチ(5
b、8b、10b、13b、15b、16b)は、コントローラCにそ
れぞれ別々のラインを介して繋がり、また、作動方向検
出スイッチ11bは、伸長側位置検出用のラインと短縮側
位置検出用のラインとを介してコントローラCに繋がっ
ている。
次に、本油圧ユニット20の作動について説明する。
旋回モータ8、起伏シリンダ10、首振モータ13、ブース
タ16の各作動および伸縮シリンダ11の短縮作動(ブーム
9の短縮作動)は、比較的低速の作動(少量の作動油供
給)で良い。一方、伸縮シリンダ11の伸長作動(ブーム
9の伸長作動)およびウィンチモータ15の作動は、比較
的高速度(大油量の作動油供給)が要求される。そこ
で、コントローラCは、操作バルブ(8a、10a、13a、16
a)を作動位置(各アクチュエータを作動させる位置)
に位置させたときおよび操作バルブ11aを短縮側位置に
位置させたときには、モータ作動スイッチMSをオフにし
て、電動モータMの作動、即ち電動モータ駆動ポンプ22
の作動を停止させ、エンジン駆動ポンプ21のみによる比
較的小油量の範囲での作動油供給を行わせる。また、コ
ントローラCは、操作バルブ11aを伸長側位置に位置さ
せたときおよび操作バルブ15aを作動位置に位置させた
ときには、モータ作動スイッチMSをオンにして、エンジ
ン駆動ポンプ21とともに電動モータ駆動ポンプ22を作動
させ、両ポンプによる大油量の作動油供給を行わせる。
なお、2個以上のアクチュエータが連動等して同時に作
動する場合(操作バルブ5aにより4本のジャッキシリン
ダが作動する場合を含む)、それらアクチュエータの作
動が全て低速度のものであっても、エンジン駆動ポンプ
21の最大吐出量でも必要油量に不足する。したがって作
動位置検出スイッチ5bから作動検出信号が送られたとき
および作動位置検出スイッチ(8b、10b、13b、15b、16
b)および作動方向検出スイッチ11bのうち2以上のスイ
ッチから検出信号が送られた場合には、コントローラC
は、モータ作動スイッチMSをオンにして大油量の作動油
供給を行わせる。
なお、以上説明した電動モータ駆動ポンプ22の作動と各
アクチュエータの作動との関係をまとめて第3図の表に
示した。何れのアクチュエータも作動していない(非作
動)場合は、電動モータ駆動ポンプはオフである。
ハ.考案の効果 以上のようなハイブリッド油圧ユニットを用いれば、ブ
ームやジャッキの各作動に対応する操作手段の操作検出
に基づいて電動モータ駆動ポンプの作動をオン・オフす
るので、作動油の温度に関わりなく常に適切な量の作動
油の供給を行うことができる。また、エンジン駆動ポン
プの吐出量もしくは吐出圧を検出する流量計や圧力セン
サ等高価な部品を必要としないので、その分ユニットを
低コスト化でき、また、アクセル開度を多段階に切換え
られるエンジンにも対応できる。しかも、大量流を必要
とする作動が行われるとき以外には電動モータ駆動ポン
プをオフにするため、バッテリの無駄な消費を防止する
ことができる。
さらに、高圧・大流量の作動油供給が求められことの多
いブームの伸長作動時に電動モータ駆動ポンプをオンに
するように構成すれば、エンジン駆動ポンプの低容量化
およびエンジンの小型化を図ることができ、本ハイブリ
ッド油圧ユニットを軽量化して車載用に適したものとす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係るハイブリッド油圧ユニットを用
いた高所作業車を示す斜視図、 第2図は、上記油圧ユニットの構成を示す概略図、 第3図は、上記油圧ユニットの電動モータ駆動ポンプの
作動と各アクチュエータの作動との関係を示した表であ
る。 5…ジャッキシリンダ 8…旋回モータ、10…起伏シリンダ 11…伸縮シリンダ、13…首振モータ 15…ウィンチモータ、16…ブースタ 21…エンジン駆動モータ 22…電動モータ駆動ポンプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B66F 11/04 7515−3F F04B 49/00 341

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に、少なくとも旋回および伸縮作動が
    自在なブームと、前記車体の支持作動を行うジャッキと
    を備えたブーム作業車に取り付けられ、 エンジンにより駆動されるエンジン駆動ポンプおよび電
    動モータにより駆動される電動モータ駆動ポンプを有し
    て構成され、これらポンプから吐出された作動油を前記
    ブームおよびジャッキの駆動用アクチュエータに供給す
    るハイブリッド油圧ユニットであって、 前記ブーム又はジャッキの作動制御用の操作手段が操作
    されたことを検出する操作検出器と、 この操作検出器により、前記ブームの旋回および短縮作
    動のうちいずれか1つに対応する操作が検出されたとき
    は前記エンジン駆動ポンプのみ作動させ、前記ブームの
    伸長作動および前記ジャッキの作動のうちいずれか1つ
    に対応する操作が検出されたとき又は前記ブームの複数
    の作動に対応する操作が検出されたときは、前記エンジ
    ン駆動ポンプおよび前記電動モータ駆動ポンプの双方を
    作動させるコントローラとを有してなることを特徴とす
    るハイブリッド油圧ユニット。
  2. 【請求項2】車体に伸縮作動が自在なブームを備えたブ
    ーム作業車に取り付けられ、エンジンにより駆動される
    エンジン駆動ポンプおよび電動モータにより駆動される
    電動モータ駆動ポンプを有して構成され、これらポンプ
    から吐出された作動油を前記ブームの伸縮駆動用アクチ
    ュエータに供給するハイブリッド油圧ユニットであっ
    て、 前記ブームの伸縮制御用の操作手段が操作されたことを
    検出する操作検出器と、 この操作検出器により、前記ブームの短縮作動に対応す
    る操作が検出されたときは前記エンジン駆動ポンプのみ
    作動させ、前記ブームの伸長作動に対応する操作が検出
    されたときは前記エンジン駆動ポンプおよび前記電動モ
    ータ駆動ポンプの双方を作動させるコントローラとを有
    したことを特徴とするハイブリッド油圧ユニット。
JP1989108078U 1989-09-14 1989-09-14 ハイブリッド油圧ユニット Expired - Lifetime JPH0743448Y2 (ja)

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JPH0348101U JPH0348101U (ja) 1991-05-08
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JP2002104772A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Tadano Ltd 車両搭載型の油圧作業機
JP5574882B2 (ja) * 2010-08-24 2014-08-20 株式会社タダノ 高所作業車

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JPS61163790U (ja) * 1985-03-30 1986-10-11

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