JPH0743013B2 - Vベルト式無段変速機 - Google Patents

Vベルト式無段変速機

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JPH0743013B2
JPH0743013B2 JP15313285A JP15313285A JPH0743013B2 JP H0743013 B2 JPH0743013 B2 JP H0743013B2 JP 15313285 A JP15313285 A JP 15313285A JP 15313285 A JP15313285 A JP 15313285A JP H0743013 B2 JPH0743013 B2 JP H0743013B2
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shaft
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sheave
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史郎 ▲榊▼原
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Aisin AW Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、Vベルト式無段変速機に係り、特に、自動車
に搭載されて好適なVベルト式無段変速機に関する。
(ロ) 従来の技術 一般に、この種Vベルト式無段変速機(CVT)は、それ
ぞれ可動シーブ及び固定シーブからなるプライマリ及び
セカンダリプーリを備え、これら両プーリにVベルトを
巻掛けて構成されており、かつ可動シーブを油圧ピスト
ンにより移動することにより、適宜変速操作している。
従って、該無段変速機は、油圧を用いるため、オイルポ
ンプ及び油圧回路を必要とし、大変複雑な構成になって
大型の装置になっていると共に、必要以上のベルト挾圧
力を作用し、伝達効率及びベルト耐久性の面でも不利に
なっており、更に、油圧が何等かの原因で低下した場
合、ベルト挾圧力が不足して伝達不能になってしまう。
そこで、近時、特開昭60−8558号公報に示されるよう
に、プライマリ及びセカンダリの両プーリの可動シーブ
に、負荷に応じた軸力を作用する調圧カム機構を設け、
更にこれら調圧カム機構により発生する軸力が両プーリ
に作用するようにリンク機構により連結し、そしてプラ
イマリプーリの可動シーブに、比セレクタ機構により、
所定変速比を選択するベルト式無段変速機が案出されて
いる。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点 ところで、上記無段変速機は、伝達トルクに応じた軸力
を発生して必要以上のベルト挾圧力を作用しない点では
優れているが、プライマリ及びセカンダリの両プーリの
調圧カム機構をリンク機構により連結しているため、構
造が大変複雑になっている。就中、リンク機構を用いる
ため、ベルトを挾持するための軸力がベアリングに作用
し、しかも該ベアリングは回転しない固定部材に支持さ
れるため、プーリの回転速度からなる高い相対速度を支
持する必要があり、耐久性において極めて不利な構成に
なっている。
そこで、本発明は、極めて簡単な構成からなり、かつ略
々同速度で回転する両部材の間で軸力を支持することに
より、上述欠点を解消したVベルト式無段変速機を提供
することを目的とするものである。
(ニ) 問題を解決するための手段。
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例え
ば第1図に示すように、それぞれシャフト2,3に支持さ
れかつ軸方向に相対移動し得る2個のシーブ7,9,33,35
からなるプライマリ及びセカンダリプーリ5,6を有し、
これら両プーリにベルトBを巻掛けてなるVベルト式無
段変速機において、 前記両プーリの少なくとも一方におけるシャフトとシー
ブとの間に介在され、伝達トルクに対応した軸力FP,FS
を直接的に付与する調圧機構11,43と、 2個の相対回転し得る部材例えば雄ネジ部22及び雌ネジ
部23からなり、これら部材の相対回転に基づき前記プラ
イマリプーリ5の可動シーブ7を軸方向に移動すると共
に、該可動シーブの軸方向移動に基づき前記2個の部材
を相対回転する、可逆機構例えばボールネジ機構21から
なるプライマリ側アクチュエータ機構と、 2個の相対回転し得る部材例えば雄ネジ部46及び雌ネジ
部45からなり、これら部材の相対回転に基づき前記セカ
ンダリプーリ6の可動シーブを軸方向に移動すると共
に、該可動シーブの軸方向移動に基づき前記2個の部材
を相対回転する、可逆機構例えばボールネジ機構50から
なるセカンダリ側アクチュエータ機構と、 前記プライマリ側及びセカンダリ側の両アクチュエータ
機構21,50における前記2個の部材のいずれか一方例え
ば雌ネジ部23,45を連動する第1の動力伝達装置26,65,6
3,66,51と、 前記両アクチュエータ機構における前記2個の部材のい
ずれか他方例え雄ネジ部22,46連動する第2の動力伝達
装置10,19,61,57,62,52,54と、 前記両アクチュエータ機構における2個の部材に相対回
転を生起する変速操作駆動手段M,69,70と、を備え、 前記両プーリのいずれか一方のプーリ例えばプライマリ
プーリ5と該プーリ側のアクチュエータ機構21における
前記2個の部材のいずれか一方例えば雄ネジ部22を該プ
ーリの可動シーブ7に一体に移動するように連結すると
共に、定速回転時には該アクチュエータ機構21における
前記2個の部材が一体に回転するように前記変速操作駆
動手段にて保持されてなり、 また他方のプーリ側のアクチュエータ機構例えばセカン
ダリ側アクチュエータ機構50を該プーリ6のシャフト3
に回転自在に支持すると共に、該アクチュエータ機構に
おける前記2個の部材のいずれか一方例えば雄ネジ部46
を該プーリの可動シーブ33に相対回転自在かつ軸方向に
一体に移動するように連結して、 定速回転時にあっては、それぞれ前記第1の動力伝達装
置及び第2の動力伝達装置を介して前記両アクチュエー
タ機構における前記2個の部材が一体に回転し、かつ変
速操作時にあっては、前記変速操作駆動手段に基づき、
前記両アクチュエータ機構における前記2個の部材を相
対回転して、前記両プーリの可動シーブを軸方向に移動
・調整してなる、 Vベルト式無段変速装置にある。
(ホ) 作用 上述構成に基づき、プライマリシャフト2の回転は調圧
(カム)機構11を介してプライマリプーリ5に伝達さ
れ、更にベルトBを介してセカンダリプーリ6に伝達さ
れ、そして調圧(カム)機構43を介してセカンダリシャ
フト3に伝達される(調圧カム機構はプライマリ又はセ
カンダリのいずれか一方のみでも可)。この際、調圧
(カム)機構11,43は伝達トルクに対応した軸力Fp,Fsを
両プーリ5,6に付与し,かつこれら軸力は、両ボールネ
ジ機構21,50及び動力伝達装置を介して両プーリ5,6に互
に作用し、これにより、伝達トルクに対応した適正なベ
ルト挾圧力にてベルトBを挾持して、両プーリ間に動力
伝達が行われる。またこの際、ベルト挾圧力Fsはスラス
トベアリング47を介してボールネジ機構50に、更にスラ
ストベアリング53を介してシャフト膨径部3aに作用する
が、プーリ6及びシャフト3とボールネジ機構50との相
対回転は0(変速比1対1の場合)又は極めて小さく、
スラストベアリング47,53にかかる回転負荷は小さい。
また、各走行信号に基づき変速操作駆動手段M…を駆動
して、所定変速比において平衡している両プーリ5,6に
作用する軸力をくずすように、軸力Fxを可動シーブ7に
作用する。すると、該可動シーブ7は軸方向に移動し、
これと同時に、ボールネジ機構21,50の相対回転よって
他方の可動シーブ33も軸方向に移動して、変速操作が行
われる。
(ヘ) 実施例 以下、図面に沿って、本発明の実施例について説明す
る。
本実施例によるベルト式無段変速機11は、第1図に示す
ように、エンジン側に連動しているプライマリシャフト
2及び車輪側に連動しているセカンダリシャフト3を有
しており、プライマリシャフト2にはプライマリプーリ
5が装着され、またセカンダリシャフト3にはセカンダ
リプーリ6が装着されており、かつこれら両プーリ5,6
の間に無端ベルトBが巻掛けられている。そして、プラ
イマリプーリ5は軸方向に相対移動する可動シーブ7及
び固定シーブ9からなり、固定シーブ9のボス部9aはシ
ャフト2に回転及び摺動自在に嵌合されていると共に、
可動シーブ7のボス部7aをボールスプライン10を介して
摺動のみ自在に嵌合している。また、該固定シーブ9の
フランジ部9b背面とシャフト2の段付膨径部2aとの間に
調圧カム機構11が介在している。該調圧カム機構11は可
動レース12、固定レースを構成する膨径部2a及び複数の
テーパコロ15からなり、可動レース12が固定シーブ9に
スプライン結合していると共にそのフランジ部9b背面に
皿バネ14を介して圧接しており、かつ膨径部2a部分がケ
ース(図示せず)にベアリング16を介して回転のみ自在
に支持されている。更に、両レース12,2aの対向する端
面は波状に凹凸形成されており、該端面間にテーパコロ
15が挾持され、従って両レース12,2aの間の伝達トルク
に基づき、シーブ9に作用する軸力Fpを発生する。
また、シャフト2の先端部分にはナット17により段付ボ
ス部19aを有するギヤ19が抜止め、固定されて支持され
ており、該ボス部19a従ってシャフト先端部はベアリン
グ20により支持されている。そして、該ギヤ19と一方の
シーブ7のフランジ部7b背面との間にはアクチュエータ
機構を構成するボールネジ機構21が介在している。ボー
ルネジ機構21は雄ネジ部22、雌ネジ部23及び多数のボー
ル25を有しており、雄ネジ部22は可動シーブ7のボス部
7aに一体に形成されていると共に、雌ネジ部23は前記ギ
ヤ19と同一歯数のギヤ26を一体に有している。そして、
ギヤ26のシーブ側にはケース27に固設されたブラケット
29の間にスラストベアリング30が介在しており、かつ両
ギヤ19,26の間にもスラストベアリング31が介在してお
り、従ってベアリング20と相俟ってギヤ19及び雌ネジ部
23と一体のギヤ26は軸方向の移動を阻止されて回転のみ
自在に支持されている。
一方、セカンダリプーリ6も2個のシーブ33,35からな
り、可動シーブ33のボス部33aはシャフト3に回転及び
摺動自在に嵌合されていると共に、固定シーブ35のボス
部35aをボールスプライン36を介して摺動のみ自在に嵌
合している。そして、プライマリプーリ5と同様に、固
定シーブ35のフランジ部35b背面には、シャフト3先端
にナット38で固定されている固定レース39、該固定シー
ブ35にスプライン結合している可動レース40、これら両
レースの波状端面に介在しているテーパコロ41及び皿バ
ネ42からなる調圧カム機構43が介在している。また、可
動シーブ33のフランジ部33b背面と、シャフト3の段付
膨径部3aとの間に、雌ネジ部45、雄ネジ部46、及びボー
ル48からなるボールネジ機構50が介在している。更に、
雌エジ部45はギヤ51を一体に有しており、また雄ネジ部
46はその一端がスラストベアリング47を介して可動シー
ブ33の背面に当接していると共に、その内径部にてギヤ
52のボス部52aにボールスプライン54を介して摺動のみ
自在に連結している。また、ギヤ52は前記ギヤ51と同一
歯数からなり、その内径孔にてニードルを介してシャフ
ト3に回転自在に支持されていると共に、膨径部3aとの
間にスラストベアリング53を介在して、従って調圧カム
機構43からの軸力Fsに起因してギヤ52及び雌ネジ部45と
一体のギヤ51は軸方向において所定位置に位置決めされ
ている。
そして、プライマリ及びセカンダリシャフト2,3の間に
はカウンタシャフト57が配置されており、かつその両端
部がベアリング59,60により回転自在に支持されてい
る。更に、該シャフト57にはその一端部分にギヤ61が、
また他端部分に同一歯数からなるギヤ62がスプライン結
合されており、これらギヤ61,62はそれぞれプライマリ
側シャフト2に固定されているギヤ19及びセカンダリ側
ボールネジ機構50に連結しているギヤ52に噛合してい
る。また、シャフト57に回転自在に被嵌して2重軸状に
スリーブ63が配置されており、該スリーブ63の両端部分
にはそれぞれ同一歯数からなるギヤ65,66が形成されて
いる。そして、一方のギヤ65はプライマリ側ボールネジ
機構21の雌ネジ部ギヤ26に噛合し、また他方のギヤ66は
セカンダリ側ボールネジ機構50の雌ネジ部ギヤ51に噛合
している。
そして、プライマリプーリ5の可動シーブ7背面には環
状の鍔部67が一体に形成されている。また、ケース27に
固定されてモータMが配設されており、該モータMは車
速、スロットル開度、エンジン回転数等の各走行信号に
より制御されると共に、その出力軸がネジ軸69に固定さ
れている。更に、ネジ軸69にはケース27に摺動自在にキ
ー結合しているナット部材70が螺合しており、該ナット
部材70から延びているラグ先端部分に、前記鍔部67を挾
持するように2個のローラ71,71が回転自在に支持され
ている。従って、モータMの回転により、ネジ軸69、ナ
ット部材70を介して可動シーブ7に軸力を作用して該シ
ーブを移動調整する変速操作駆動手段を構成している。
本実施例は、以上のような構成からなるので、エンジン
出力に基づくプライマリシャフト2の回転は、その膨径
部2aから調圧カム機構11の固定レース13に伝達され、更
にテーパコロ15及び可動レース12を介してプライマリプ
ーリ5のシーブ9に伝達される。この際、調圧カム機構
11の固定レース2aと可動レース12との相対回転に基づ
き、シャフト2に作用する入力トルクに対応した軸力Fp
が皿バネ14を介してシーブ9の背面に作用する。また、
ボールスプライン10を介して一体に回転するプーリ5の
トルクはベルトBを介してセカンダリプーリ6に伝達さ
れ、更に、調圧カム機構43を介してセカンダリシャフト
3に伝達される。この際、調圧カム機構43に基づき、セ
カンダリシャフト3へ伝達する出力トルクに対応した軸
力Fsが皿バネ42を介してシーブ35に作用する。ただし、
上述説明のトルク伝達状態においては調圧カム機構11,4
3の発生軸力Fp,Fsにより、皿バネ14,42はともに、それ
ぞれ可動レース12とシーブ9、可動レース40とシーブ35
とに密着している。
一方、プライマリシャフト2の回転は、ギヤ19,61、カ
ウンタシャフト57、ギヤ62,52及びボールスプライン54
を介してセカンダリ側ボールネジ機構50の雄ネジ部46に
伝達され、同時に、シャフト2と同回転するプーリ5の
回転は、雌ネジ部23、ギヤ26,65、スリーブ63、ギヤ66
及び51を介して雌ネジ部45に伝達される。従って、変速
比が変更されない場合、即ちホールネジ機構の雌ネジ及
び雄ネジ部が相対的に軸方向に移動しない場合、両ボー
ルネジ機構の雌ネジ部と雄ネジ部は同速度で回転する。
また、プライマリ側における調圧カム機構11に基づく軸
力Fpは、ベルトB、可動シーブ7及び雄ネジ部22を介し
て雌ネジ部23に一方向例えば右ネジの場合図面右方向か
らみて反時計方向のトルクを作用し、一方、セカンダリ
側における調圧カム機構43に基づく軸力Fsは、ベルト
B、可動シーブ33、スラストベアリング47及び雄ネジ部
46を介して雌ネジ部45に他方向例えば右ネジの場合時計
方向のトルクを作用する。従って、両調圧カム機構11,4
3による軸力Fp,Fsは、連動ギヤ装置を介して互に連動し
ている両ボールネジ機構21,50を介して両プーリ5,6に互
いに作用する。
これにより、両プーリ5,6には、所定変速比において、
伝達トルクに対応した適正なベルト挾圧力が付与され
て、ベルトBに過度な挾圧力が作用することなくかつベ
ルトスリップが生じることがない状態で、動力伝達す
る。またこの際、ベルト挾圧力Fsは、スラストベアリン
グ47を介してボールネジ機構50に作用し、更にスラスト
ベアリング53を介してシャフト3の膨径部3aにて受けら
れる。ところで、前述したように、セカンダリ側ボール
ネジ機構50はプライマリシャフト2と同速度で回転して
いるので、変速比が1対1の場合、プライマリプーリ6
及びシャフト3とボールネジ機構50とは同速度で回転
し、両スラストベアリング47,53は回転することなく、
単に静止荷重を受けるだけであり、また変速比が1対1
でない場合も、セカンダリプーリ6及びシャフト3とボ
ールネジ機構50との相対回転は、静止固定部材との相対
回転に比較すると僅かなものであり、両スラストベアリ
ング47,53は小さい回転速度にて軸力を維持すれば足り
る。
そして、本Vベルト式無段変速機11を変速操作するに
は、各走行信号に基づき、モータMを駆動して、所定変
速比において平衡している両プーリ5,6に作用する軸力
をくずすように、軸力Fxをプライマリプーリ5の可動シ
ーブ7に加えるか又は減じるかして行われる。即ち、定
速伝動状態においては、ローラ71を介して可動シーブ7
には、両プーリに作用する軸力の差(|Fp−Fs|)に相当
する軸力が作用して平衡しているが、該平衡状態を破る
ように、モータMを一方向例えばアップシフト方向に駆
動すると、ネジ軸69を介してナット部材70は図において
右方向に移動する。すると、ローラ71を介して可動シー
ブ7を同方向に移動し、同時に、該可動シーブ7の軸方
向の移動に基づきボールネジ機構21は相対回転をし、更
に該相対回転はそれぞれ連動ギヤ装置を介してセカンダ
リ側ボールネジ機構50における雌ネジ部45と雄ネジ部46
の相対回転として伝えられる。これにより、プライマリ
プーリ5の可動シーブ7の移動量と同じ量だけセカンダ
リ側の雄ネジ部46が右方向に移動し、プライマリプーリ
5の有効径を増径すると共にセカンダリプーリ6の有効
径を縮径して、無段変速機11は所定アップシフト位置に
調整・設定される。なおこの際、モータMの駆動力は、
両プーリ5,6のレベル挾圧力の差だけの極めて僅かな力
で足り、各走行信号に応じて素早くかつ正確に制御でき
ると共に、ベルトBに過度の挾圧力を付与することな
く、ベルトの耐久性及び伝達効率を損うことはない。
また、モータMを逆方向即ちダウンシフト方向に回転す
ると、上述アップシフト時とは逆方向に作動し、プライ
マリ側可動シーブ7を左方向に移動すると共に、ボール
ネジ機構21,50を介してセカンダリ側可動シーブ33を左
方向に移動して、ベルトBを減速方向に変更移動する。
なお、上述説明は、エンジンから車輪方向へトルクを伝
達する正トルク伝達時について説明したが、エンジンブ
レーキ時等の車輪からエンジン方向へトルクを伝達する
負トルク伝達時においても、セカンダリ側が入力側とな
りかつプライマリ側が出力側となって、同様に伝達トル
クに対応した軸力にて動力伝達を行い得る。そして、正
トルクから負トルク伝達時へ又はその逆の切換えに際し
て、相対回転方向が異なるため、調圧カム機構11,43が
逆転により瞬間的に遊び状態を生ずるが、皿バネ14,42
の存在により、ベルト挾圧力を常に維持することができ
る。
次に、第2図に基づき、変速駆動手段を変更した実施例
について説明する。なお、変速駆動手段以外は先の実施
例と同様なので、同一符号を付して説明を省略する。
カウンタシャフト57部分に配置されているギヤの1個、
例えばプライマリ側ボールネジ機構21の雌ネジ部23に連
動しているギヤ65の内部に油圧モータHが組込まれてい
る。即ち、ギヤ65の内周側にはポンプ室81が形成されて
おり、またカウンタシャフト57の所定位置にはロータ82
が形成されている。そして、ポンプ室81にロータ82が位
置するように、ギヤ65がシャフト57に嵌挿され、更にス
リーブ軸63に形成されたフランジ63aがギヤー側面に形
成された環状鍔部65aにボルト83にて油密状に固定され
ている。また、カウンタシャフト57にはそれぞれロータ
82を隔ててポンプ室81に連通するように油路85a,85bが
形成されており、これら油路は切換えバルブに連通して
その圧送方向が切換えられる。
これにより、切換えバルブが中央位置にあって油圧モー
タHが固定状態にある場合、カウンタシャフト57とスリ
ーブ軸63とは同速回転し、従ってプライマリ及びセカン
ダリの両ボールネジ機構21,50の雌ネジ部及び雄ネジ部
は相対回転せずに所定変速位置に保持される。そして、
切換えバルブを切換えて一方の油路85a又は85bに作動油
を圧送しかつ他方の油路85b又は85aから排出すると、油
圧モータHが回転カウンタシャフト57とスリーブ軸63と
が相対回転する。これにより、それぞれギヤ61,19,62,5
2及び65,26,66,51で連動している両ボールネジ機構21,5
0の雌エジ部及び雄ネジ部はそれぞれ相対回転して、所
定変速比に変速操作される。
なお、上述実施例はいずれも、調圧カム機構11,43をプ
ライマリ側及びセカンダリ側にそれぞれ配設したが、こ
れをいずれか一方のみに配設したものでもよい。
また、ボールネジ機構21,50を連動するのにギヤを用い
たが、これをチェーンによって各ネジ機構及びカウンタ
シャフトを連結してもよい。これにより、各ギヤ(スプ
ロケット)を小径にできコンパクトにすることができ
る。
更に、ボールネジ機構21,50をプライマリ側とセカンダ
リ側を逆に構成してもよく、かつ変速操作駆動手段をセ
カンダリプーリ6に設けてもよいことは勿論である。ま
た、アクチュエータ機構にボールネジ機構を用いたが、
回転運動を軸方向運動に変換するローラカム機構等の他
の可逆機構からなるアクチュエータ機構を用いることも
可能である。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、調圧機構11,43
により伝達トルクに対応した軸力Fp,Fsを発生し、かつ
これら軸力を、両アクチュエータ機構21,50及び動力伝
達装置を介して両プーリに互に作用したので、複雑なリ
ンク機構をも必要とせず、極めて簡単な構成からなるも
のでありながら、変速比及び伝達トルクに応じた最適の
ベルト挾圧力を付与でき、ベルト耐久性及び伝達効率を
向上することができ、更に変速時においても過度なベル
ト挾圧力が作用することがなく、ベルト耐久性及び伝達
効率を損うことがない。就中、ベルト挾圧力の割合の大
きい車輌発進時においても、適正なベルト挾圧力を維持
して、ベルトスリップ及びベルトの過挾圧を防止し、滑
らかな発進を行うことができる。更に、プーリ5,6の回
転に伴ってアクチュエータ機構50も回転するので、プー
リ6及びシャフト3とアクチュエータ機構50との相対回
転を大幅に減少することができ、軸力を受けるスラスト
ベアリング47,53の回転負荷を減少して寿命を大幅に向
上することができる。また、変速操作駆動手段の故障等
のトラブルが発生しても、ベルト挾圧力を維持すること
ができ、伝動を続行することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す断面図であり、また第2
図はその一部変更した実施例を示す断面図である。 11,12……Vベルト式無段変速機、2……プライマリシ
ャフト、3……セカンダリシャフト、5……プライマリ
プーリ、6……セカンダリプーリ、7,33……可動シー
ブ、9,35……固定シーブ、11,43……調圧(カム)機
構、21,50……アクチュエータ(ボールネジ)機構、12,
40……可動レース、2a,39……固定レース、15,41……転
ろがり体(テーパコロ)、14,42……付勢手段(皿バ
ネ)、23,45,……雌ネジ部、22,46……雄ネジ部、26,6
5,63,66,51……第1の動力伝達装置(連動ギヤ、スリー
ブ)、19,61,57,62,52……第2の動力伝達装置(連動ギ
ヤ、シャフト)、47,53……スラストベアリング、M,69,
70,H,81,82……変速操作駆動手段、B……ベルト。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれシャフトに支持されかつ軸方向に
    相対移動し得る2個のシーブからなるプライマリ及びセ
    カンダリプーリを有し、これら両プーリにベルトを巻掛
    けてなるVベルト式無段変速機において、 前記両プーリの少なくとも一方におけるシャフトとシー
    ブとの間に介在され、伝達トルクに対応した軸力を直接
    的に付与する調圧機構と、 2個の相対回転し得る部材からなり、これら部材の相対
    回転に基づき前記プライマリプーリの可動シーブを軸方
    向に移動すると共に、該可動シーブの軸方向移動に基づ
    き前記2個の部材を相対回転する、可逆機構からなるプ
    ライマリ側アクチュエータ機構と、 2個の相対回転し得る部材からなり、これら部材の相対
    回転に基づき前記セカンダリプーリの可動シーブを軸方
    向に移動すると共に、該可動シーブの軸方向移動に基づ
    き前記2個の部材を相対回転する、可逆機構からなるセ
    カンダリ側アクチュエータ機構と、 前記プライマリ側及びセカンダリ側の両アクチュエータ
    機構における前記2個の部材のいずれか一方を連動する
    第1の動力伝達装置と、 前記両アクチュエータ機構における前記2個の部材のい
    ずれか他方を連動する第2の動力伝達装置と、 前記両アクチュエータ機構における2個の部材に相対回
    転を生起する変速操作駆動手段と、を備え、 前記両プーリのいずれか一方のプーリと該プーリ側のア
    クチュエータ機構における前記2個の部材のいずれか一
    方を該プーリの可動シーブに一体に移動するように連結
    すると共に、定速回転時には該アクチュエータ機構にお
    ける前記2個の部材が一体に回転するように前記変速操
    作駆動手段にて保持されてなり、 また、他方のプーリ側のアクチュエータ機構を該プーリ
    のシャフトに回転自在に支持すると共に、該アクチュエ
    ータ機構における前記2個の部材のいずれか一方を該プ
    ーリの可動シーブに相対回転自在かつ軸方向に一体に移
    動するように連結して、 定速回転時にあっては、それぞれ前記第1の動力伝達装
    置及び第2の動力伝達装置を介して前記両アクチュエー
    タ機構における前記2個の部材が一体に回転し、かつ変
    速操作時にあっては、前記変速操作駆動手段に基づき、
    前記両アクチュエータ機構における前記2個の部材を相
    対回転して、前記両プーリの可動シーブを軸方向に移動
    ・調整してなる、 Vベルト式無段変速装置。
  2. 【請求項2】前記アクチュエータ機構がボールネジ機構
    である特許請求の範囲第1項記載のVベルト式無段変速
    機。
  3. 【請求項3】前記可動シーブに回転自在に連結したアク
    チュエータ機構の一方の部材端部と該可動シーブの間、
    及び該アクチュエータ機構の他方の部材端部と前記シャ
    フトとの間に、それぞれスラストベアリングを介在した
    特許請求の範囲第1項記載のVベルト式無段変速機。
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