JP2766646B2 - Vベルト式無段変速装置 - Google Patents

Vベルト式無段変速装置

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JP2766646B2
JP2766646B2 JP63099160A JP9916088A JP2766646B2 JP 2766646 B2 JP2766646 B2 JP 2766646B2 JP 63099160 A JP63099160 A JP 63099160A JP 9916088 A JP9916088 A JP 9916088A JP 2766646 B2 JP2766646 B2 JP 2766646B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、ベルト式無段変速装置、特に、自動車に搭
載される自動無段変速機に用いて好適なVベルト式無段
変速装置に係り、詳しくは油圧アクチュエータにて可動
シーブに軸力を作用するベルト式無段変速装置に関す
る。
(ロ) 従来の技術 一般に、この種のVベルト式無段変速装置(CVT)
は、それぞれ可動シーブ及び固定シーブからなるプライ
マリ及びセカンダリプーリを備え、これら両プーリにV
ベルトを巻掛けて構成されており、例えば特開昭54−15
7930号公報に示すように、プライマリ及びセカンダリプ
ーリの可動シーブに設けられた大型油圧ピストンによ
り、Vベルトを押しつけてベルト及び両プーリとの間に
動力伝達に係る所定挾圧力を付与すると共に、該ピスト
ンへの作動油圧を制御することにより、可動シーブをス
トロークさせて変速を行っている。即ち、油圧ピストン
により、トルク伝達容量と変速とを制御している。
従って、該無段変速装置は、油圧を用いるため、オイ
ルポンプ及び油圧回路を必要とし、大変複雑な構成にな
って大型の装置になっていると共に、必要以上のベルト
挾圧力を作用し、伝達効率及びベルト耐久性の面でも不
利になっている。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 従って、上述の無段変速装置は、ベルトの挾圧力を保
持するために大きな軸力を必要とし、このため大型の油
圧ピストン及び比較的高い油圧を必要とする。更に、変
速時の応答を維持するために大量の油量を必要とし、オ
イルポンプは吐出量の大きいものを必要とする。
上述の理由により、常にベルトに必要以上の挾圧力が
作用することになり、伝達効率及びベルト耐久性の面で
も不利になっており、また大型ポンプの適用に基づき、
ポンプを駆動するための動力損失が増加し、更には伝達
効率の低下を招く。
更に、ベルトの挾圧力を油圧に依存しているため、バ
ルブステック等により油圧が低下した場合、ベルトがス
リップし、走行不能となり又同時にベルト及びシーブに
損害を与え、信頼性の低下を招く虞れがある。
そこで、本発明は、ベルト及びプーリとの間に、動力
伝達に係る所定挾圧力を付与する機構を、油圧アクチュ
エータとは別個の機構で行い、もって油圧アクチュエー
タが専ら変速に係る軸力を担持することにより、油圧制
御でありながら、装置を大型化することなく、応答性の
よい変速を可能としたVベルト式無段変速装置を提供す
ることを目的とする。
(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例
えば第1図を参照して示すと、それぞれシャフト
(2),(3)にて支持されかつ軸方向に相対移動し得
る2個のシーブ(6),(7),(10),(11)からな
るプライマリプーリ及びセカンダリプーリ(5),
(9)を有し、これらプーリ(5),(9)にベルト
(12)を巻き掛けてなるVベルト式無段変速装置(4)
に係り、伝達トルクに対応した軸力を発生し、該軸力を
前記シーブの少なくとも1個(6)の作用する調圧機構
(13)と、 前記両プーリの可動シーブ(7)(11)を互いに連結
し、前記調圧機構(13)に基づく軸力を前記ベルト(1
2)に、前記伝達トルクに対応する挟圧力として付与す
る機械的連結手段(26,27,33)と、 前記プライマリ及びセカンダリプーリの可動シーブ
(7)(11)の少なくとも一方に作用し、該可動シーブ
を軸方向に移動する油圧アクチュエータ機構(15)(1
6)と、を備え、 前記調圧機構(13)に基づく軸力を、前記機械的連結手
段(26,27,33)にて前記両プーリ(5)(9)から前記
ベルト(12)に所定挟圧力として作用した状態で、前記
油圧アクチュエータ(15)(16)により前記一方の可動
シーブの移動すると共に、前記機械的連結手段(26,27,
33)を介して他方の可動シーブを移動して、変速に係る
両プーリの有効径を変更することを特徴とする。
一例として、前記機械的連結手段が、プライマリ側ボ
ールネジ装置(26)と、セカンダリ側ボールネジ装置
(27)と、これら両ボールネジ装置の可動部(31),
(32)をギヤ(35),(36),(69),(99)にて連結
するカウンタギヤ装置(33)とからなり、前記プライマ
リ側及びセカンダリ側のプーリ(5),(9)に作用す
る軸力を両ボールネジ装置(26),(27)にてトルクに
変換し、かつ該トルクを前記カウンタギヤ装置(33)に
て互に連結して構成してなる。
また、前記調圧機構が、前記プライマリ側及びセカン
ダリ側のプーリ(5),(9)の少なくとも一方に、伝
達トルクに対応した軸力を付与する調圧カム機構(13)
であると好ましい。
また、前記油圧アクチュエータ機構(15),(16)
が、両ボールネジ装置(26),(27)を介して前記プラ
イマリ及びセカンダリの両可動シーブ(7),(11)に
軸力を作用する油圧シリンダ装置にて構成すると好まし
い。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、伝達トルクに対応した軸力を発生
する調圧機構(13)により、機械的連結手段(26,27,3
3)を介して両プーリ(5)(9)とベルト(12)との
間に、該伝達トルクに対応する所定挟圧力が作用する。
即ち、大きなトルクを伝達する場合、該トルクによって
もベルトが滑らないように大きなベルト挟圧力が作用
し、また小さなトルクを伝達する場合、該トルクに応じ
た小さなベルト挟圧力が作用する。
この状態で、変速するには、油圧アクチュエータ機構
(15)(16)に油圧を供給して一方の可動シーブを軸方
向に移動し、これに対応して、機械的連結手段(26,27,
33)を介して他方の可動シーブを他方向に移動し、両プ
ーリ(5,9)を新たなベルト有効径位置に移動する。例
えば、増速方向に変速するには、油圧アクチュエータ機
構(15)に所定油圧を供給して、プライマリプーリ
(5)の可動シーブ(7)を固定シーブ(6)方向に移
動し、同時に該可動シーブ(7)の移動は、機械的連結
手段によりセカンダリプーリの可動シーブ(11)に伝え
られ、該可動シーブ(11)を固定シーブ(10)から離れ
る方向に移動する。この際、油圧アクチュエータ機構
(15)(16)に作用する油圧は、伝達トルクに対応する
ベルト挟圧力が前記調圧機構(13)による軸力にて担持
されているので、所定変速位置にプーリを移動するだけ
の僅かの軸力に対応する油圧で足りる。
具体的には、Vベルト式無段変速装置(4)の動力伝
達状態にあっては、調圧機構(13)によりプライマリ側
プーリ(5)に作用する軸力(s)は、プライマリ側ボ
ールネジ装置(26)、カウンタギヤ装置(33)及びセカ
ンダリ側ボールネジ装置(27)からなる機械的連結手段
にて担持されセカンダリ側プーリ(9)に伝達される。
これらプーリに作用する軸力によりベルト(12)が挾圧
されて動力伝達される。
また、油圧アクチュエータ機構(15),(16)による
高速段又は低速段への変速時、ボールネジ装置(26),
(27)は、変速に必要な軸力を相反する回転方向のトル
クをカウンタシャフト(34)に伝達し、該相反する回転
は、所定トルク比が得られた所で停止し、平衡状態とな
る。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するための
ものであるが、本発明の構成を何等限定するものではな
い。
(ヘ) 実施例 ついで、本発明を具体化した一実施例を第2図に沿っ
て説明する。
本無段変速機1は、3分割からなるトランスミッショ
ンケース20を有しており、該ケース20に入力軸160及び
Vベルト式無段変速装置4のプライマリシャフト2が同
軸状に回転自在に支持されて第1軸を構成していると共
に、無段変速装置4のセカンダリシャフト3が回転自在
に支持されて第2軸を構成している。更に、第1軸上に
はロックアップクラッチCLを備えた流体継手131、リバ
ースブレーキB2からなる制御部132、正逆転切換え装置
を構成するデュアルプラネタリギヤ機構122、及び油圧
ポンプ121が配設されている。
そして、入力軸160はその一端部にロックアップクラ
ッチCL及び流体継手131の出力部材が係合していると共
にその他端部にデュアルプラネタリギヤ機構122のサン
ギヤ122Sが係合しており、更に該入力軸160上にはスリ
ーブ軸135が結合されており、該スリーブ軸135から立上
っているフランジ部にはフォワードクラッチC1がその油
圧アクチュエータ136Cと共に設置されている。また、フ
ォワードクラッチC1の被動側はデュアルプラネタリギヤ
機構122のキャリヤ122Cに連結しており、またデュアル
プラネタリギヤ機構122のリングギヤ122Rは油圧アクチ
ュエータ136Rと共にケース20に配設されたリバースブレ
ーキB2に係合している。なお、キャリヤ122Cは互に噛合
しかつサンギヤ122Sに噛合しているピニオン122P1及び
リングギヤ122Rに噛合しているピニオン122P2を支持し
ている。
一方、前記セカンダリシャフト3の一端にはベアリン
グ92を支持する大径フランジ部77を有し、その外径部に
パーキング用ギヤ137が形成され、またギヤ139をスプラ
イン結合して出力部材140を構成しており、かつギヤ139
は中間軸141に固定されているギヤ142と噛合している。
更に、中間軸141には小ギヤ143が形成されており、かつ
該ギヤ143は差動歯車装置146に固定されているリングギ
ヤ149と噛合して、減速装置145を構成している。また、
差動歯車装置146からは左右フロントアクスル軸147が延
びている。
そして、本発明に係るVベルト式無段変速装置4は、
第1図及び第2図に示すように、エンジン側に連動して
いるプライマリシャフト2及び車輪側に連動しているセ
カンダリシャフト3を有しており、プライマリシャフト
2にはプライマリプーリ5が装着され、またセカンダリ
シャフト3にはセカンダリプーリ9が装着されており、
かつこれら両プーリ5,6の間に無端ベルト12が巻掛けら
れている。そして、プライマリプーリ5は軸方向に相対
移動する可動シーブ7及び固定シーブ6からなり、固定
シーブ6のボス部37はシャフト2に回転及び摺動自在に
嵌合されていると共に、可動シーブ7のボス部39をボー
ルスプライン40を介して摺動のみ自在に嵌合している。
また、該固定シーブ6のハブ部とプライマリシャフト2
の間に調圧カム機構13が介在している。該調圧カム機構
13は波状の端面を有する固定レース25及び可動レース4
1、両端面の間に挾持されるローラ42からなり、固定レ
ース25がプライマリシャフト2に先端にネジ結合されか
つスナップリング等により抜止め固定されており、また
可動レース41はハブ部の内周面に形成されたスプライン
に軸方向のみ移動可能に連結している。そして、固定レ
ース25はその外周部にスプラインが形成され、入力部材
即ち第2図に示されるデュアルプラネタリギヤ機構122
のキャリヤ122Cに連結されており、また可動レース41は
スプライン48を介してトルクを固定シーブ6に伝達する
と共に、その凹部に収納されかつプリロードを付与する
多数の皿ばね45を介して、伝達トルクに比例する軸力S
を付与している。一方、プライマリシャフト2の先端部
即ちギヤ機構122と離れている側は大きく膨径して大径
フランジ部52が一体形成されており、かつ該フランジ部
の外径側内周面がスラストベアリング53用のリテーナ面
を形成している。一方、ケース20には上記大径フランジ
部52を覆うようにキャップ55がボルト56により固定され
ており、また該ケース20の段付部57には調整リテーナ59
が当接支持されている。
調整リテーナ59は断面コ字状の環状部材からなり、そ
の内径鍔部59cがその内周面にてラジアルローラベアリ
ング19を介して固定シーブ6先端を回転自在に支持し、
更にその側壁部62の外側壁にて前記スラストベアリング
53を保持し、またその外径鍔部にウォームホィール63が
形成されている。該ウォームホィール63にはウォーム63
が噛合しており、該ウォーム65を回転することにより、
調整リテーナ59をベアリング53に接触した軸方向定位置
にて回転する。
一方、可動シーブ7はそのボス部39が固定シーブ6の
ボス部37にボールスプライン40を介して摺動のみ自在に
支持されていると共に、そのフランジ部66の背部にボー
ルネジ装置26が配設されている。該ボールネジ装置26は
ボルト部29及びナット部31からなり、ボルト部29はその
内径面一側に前記調整リテーナ59とスプライン61にて結
合されており、またナット部31はその外周面にスプライ
ン67が形成され、外周部に円形ギヤが形成されている円
形ギヤ部69がスプライン結合されており、更に該ギヤ部
69と可動シーブ7のフランジ部66と間にスラストベアリ
ング70が介在している。従って、ボールネジ装置26のボ
ルト部29が調整リテーナ59を介してケース20に回転不能
にかつスラストベアリング53を介してプライマリシャフ
ト2に軸方向移動不能に連結されており、またそのナッ
ト部31が可動シーブ7にスラストベアリング70を介して
軸方向に一体に移動するように連結されている。
また、前記調整リテーナ59は、外周部及びボールネジ
装置26を囲む中間部にそれぞれ鍔部59a,59bを有してお
り、これら両鍔部にてプライマリ側油圧アクチュエータ
機構15を構成する環状の油圧シリンダを形成している。
該油圧シリンダにはピストン22が嵌挿されており、該ピ
ストン22はシリンダ内に縮設されているスプリング15a
及び油圧により、スラストベアリングを介してボールネ
ジ装置の円形ギヤ部69に当接している。
一方、セカンダリプーリ9は固定シーブ10及び可動シ
ーブ11を有しており、固定シーブ10がローラベアリング
71によりケース20に回転自在に支持されていると共に、
セカンダリシャフト3にキー72を介して回転不能に連結
されており、また可動シーブ11がセカンダリシャフト3
にボールスプライン73を介して摺動のみ自在に支持され
ている。そして、セカンダリシャフト3はその外周面に
大径フランジ部77から順にボール溝80、キー溝81そして
先端にネジ82が形成されており、それぞれ可動シーブ1
1、固定シーブ10が支持され、そしてナット部材83が螺
合して、抜止めされている。
また、調整用リング85がボルトにて固定されており、
該リング85の内周面には多数の歯93が形成されている。
更に、該ケース20に形成された段付部に調整リテーナ86
が当接支持されており、該リテーナ86は断面コ字状の環
状部材からなり、その内径鍔部87がその内周面にてロー
ラベアリング89を介してセカンダリシャフト3を回転自
在に支持し、かつその外周面にスプライン90が形成され
ており、更にその側壁部91の外側壁と前記大径フランジ
部77との間でスラストベアリング92を挾持し、そしてそ
の外径壁部に前記リング85の歯93と選択噛合し得る歯95
が形成されている。
更に、可動シーブ11のフランジ部96の背面にはボール
ネジ装置27が配設されており、該ボールネジ装置27はボ
ルト部30及びナット部32からなる。ボルト部30はその内
周面一側に前記調整リテーナ86のスプライン90と結合す
るスプラインが形成されており、またナット部32はその
外周面にスプライン97が形成され、外周部に螺旋状に非
円形ギヤが形成されている非円形ギヤ部99がスプライン
結合されており、更に該ギヤ部99とフランジ部96との間
にスラストベアリング100が介在している。従って、ボ
ールネジ装置27のボルト部30が調整用リング85及び調整
リテーナ86を介してケース20に回転不能にかつセカンダ
リシャフト3の大径フランジ部77にスラストベアリング
92を介して軸方向移動不能に連結され、またそのナット
部32がスラストベアリング100を介して可動シーブ11と
軸方向に一体に移動するように連結されている。
また、前記調整リテーナ86は、外周部及びボールネジ
装置27を囲む中間部にそれぞれ鍔部86a,86bを有してお
り、これら両鍔部にてセカンダリ側油圧アクチュエータ
機構16を構成する環状の油圧シリンダを形成している。
該油圧シリンダにはピストン23が嵌挿されており、該ピ
ストン23はシリンダ内に縮設されているスプリング16a
及び油圧により、スラストベアリングを介してボールネ
ジ装置の非円形ギヤ部99に当接している。
そして、プライマリプーリ5及びセカンダリプーリ9
の両シーブ間隔を調整するカウンタシャフト34が、両プ
ーリ5,9の間部分に3角形様に配設されており、該カウ
ンタシャフト34はケース20に回転自在に支持されてい
る。なお、第1図及び第2図は展開図なので、カウンタ
シャフト34が上方に描されているが、実際は、カウンタ
シャフト34は正面視においてプライマリシャフト2とセ
カンダリシャフト3の中間部分に位置している。そし
て、該カウンタシャフト34には円形ギヤ35及び非円形ギ
ヤ36が固定されており、円形ギヤ35はプライマリプーリ
5側のナット部31に固定されている円形ギヤ69に噛合し
ており、また非円形ギヤ36はセカンダリプーリ9側のナ
ット部32に固定されている非円形ギヤ99に噛合してい
る。
また、アクチュエータ機構15及び16は、夫々管路101,
102を介してレシオコントロールバルブ103に接続されて
いる。該レシオコントロールバルブ103はライン圧PL
連通するインポート105及びそれぞれ管路101,102に連通
するアウトポート106,107、そして各アウトポートに隣
接してドレーンポート109,110を有しており、更にスプ
ールの両端部111,112にはそれぞれスプリング113,113が
縮設されていると共に、調圧されたコントロール圧PC
それぞれオリフィス115,115、アップシフト又はダウン
シフトソレノイドバルブ116,117を介して作用してい
る。なお、119はプライマリレギュレータバルブ、120は
コントロールモジュレータバルブ、そして121はオイル
ポンプである。
次に、本実施例の作用を説明する。
エンジンクランク軸の回転は第2図に示すようにロッ
クアップクラッチCL又は流体継手130を介して入力軸160
に伝達され、更にデュアルプラネタリギヤ装置122のサ
ンギヤ122Sに伝達されると共にスリーブ軸135から立上
っているフランジ部に伝達される。そして、前進時にお
いてはフォワードクラッチC1が接続しかつリバースブレ
ーキB2が解放しているので、入力軸160の回転はクラッ
チC1を介してプラネタリギヤ装置122のキャリヤ122Cに
も伝達され、これによりデュアルプラネタリギヤ装置12
2は一体になって回転して、正回転がキャリヤ122Cから
Vベルト式無段変速装置4における調圧カム機構13の固
定レース25に伝達される。
そして、該固定レース25の回転は、プライマリシャフ
ト2を回転すると共に、波状端面に位置するローラ44及
び可動レース41そしてスプライン48を介してプライマリ
プーリ5の固定シーブ6を回転し、更にボールスプライ
ン40を介して可動シーブ7を回転する。この際、固定シ
ーブ6はその両端をベアリング17及び19を介してケース
20に支持されており、かつ固定レース25と固定シーブハ
ブ部21との間及び可動レース41とプライマリシャフト2
との間に間隙を有するので、摩擦を介して固定レース25
及びプライマリシャフト2から固定シーブ6にトルク伝
達されることはなく、キャリヤ(入力部材)122Cから伝
達されるトルクの全量が調圧カム機構13を介して固定シ
ーブ6に伝達される。そして、調圧カム機構13は固定レ
ース25に作用する入力トルクに対応した軸力が皿バネ45
を介して固定シーブ6の背面に作用し、一方、他方のシ
ーブ7は所定変速比に対応してボールネジ装置26がその
長さ方向に固定された状態にあり、従ってスラストベア
リング70を介して可動シーブ7の背面に同等の反力が作
用し、これにより、プライマリプーリ5は入力トルクに
対応した挾持力にてベルト12を挾持する。なお、上述可
動シーブ7に作用する軸力Sはスラストベアリング70、
ボールネジ装置26、調整リテーナ59及びスラストベアリ
ング53を介してプライマリシャフト2の大径フランジ部
52に作用し、一方固定シーブ6に作用する軸力Sは固定
レース25からネジ50を介してシャフト2に作用し、従っ
てシャフト2の引張り力として該シャフト内にて担持さ
れる。更に、ベルト12の回転はセカンダリプーリ6に伝
達され、更にキー72及びボールスプライン73を介してセ
カンダリシャフト2に伝達される。
そして、上述ベルト式無段変速装置4の動力伝達状態
にあっては、調圧カム機構13によりプライマリ側プーリ
5に作用する軸力Sは、プライマリ側ボールネジ装置2
6、カウンタギヤ装置33及びセカンダリ側ボールネジ装
置27からなる機械的連結手段にて担持されセカンダリ側
プーリ9に伝達される。これらプーリに作用する軸力に
よりベルト12が挾圧されて、動力伝達される。
また、後に説明する油圧アクチュエータ機構15,16に
よる高速段又は低速段への変速時、ボールネジ装置26,2
7のボルト部29,30,66、ナット部31,32の相対回転に伴
い、該装置26,27に噛合する円形ギヤ35、非円形ギヤ36
をその左右端に有するカウンタシャフト34は、両端から
相反する回転方向にトルクを受ける。そして、該相反す
る回転は、所定トルク比が得られた所で停止し、平衡状
態となる。従って、変速時は、上述の油圧ピストンは平
衡状態を破るだけの軸力を与えられればよいので、各走
行信号に応じて素早くかつ正確に制御できると共に、ベ
ルト12に過度の挾圧力を付与することなく、ベルトの耐
久性及び伝達効率を損うことはない。
次に、該ベルト伝動に際してのプライマリ油圧アクチ
ュエータ機構15、セカンダリ油圧アクチュエータ機構16
の作動を説明する。
高速段への変速時は、第3図に示すように、アップシ
フトソレノイドバルブ166がオンになり、図中左側の作
動油圧が低下し、スプールが左へ移動し、プライマリ油
圧ピストン内22に油圧が供給され、同時にセカンダリ油
圧ピストン23から油圧が排出される。これにより、プラ
イマリ油圧ピストン22は、円形ギヤ69を押圧し、更に該
ギヤ69はスラストベアリング70を介して可動シーブ7を
押圧する。この時ベルト12を挾圧する軸力に基づく両プ
ーリの平衡状態は崩れ、プライマリボールネジ装置26を
伸張し且つ回転させ、カウンタギヤ装置33を介してセカ
ンダリボールネジ装置27を回転し且つ収縮させると同時
にセカンダリボールネジ装置27は、ベルトからの反力を
保持しつつ、セカンダリ油圧ピストン23を所定位置まで
戻す。これにより、プライマリプーリ5及びセカンダリ
プーリ6は所定有効径に設定され、所定トルク比が得ら
れる。
また、低速段への変速時は、第4図に示すように、ダ
ウンシフトソレノイドバルブ117がオンとなり、前記ア
ップシフト時とは反対方向にスプールが移動する。従っ
て、セカンダリ油圧ピストン内23に油圧が供給され、プ
ライマリ油圧ピストン22から油圧が排出される。これに
より、セカンダリ油圧ピストン23は、非円形ギヤ部99を
押圧し、更に該非円形ギヤ99はスラストベアリング100
を介して可動シーブ11を押圧する。したがって、高速段
への変速時とは逆の作動により、プライマリ油圧ピスト
ン22は、所定位置まで戻される。
更に、トルク比維持状態は、第5図に示すように、ア
ップシフトソレノイドバルブ116及びダウンシフトソレ
ノイドバルブ117はオフとなる。これにより、プライマ
リ油圧ピストン22及びセカンダリ油圧ピストン23への油
圧の供給及び排出は遮断され、変速は行われない。
なお、上述の高速段及び低速段への変速時、ソレノイ
ドバルブをデューティ制御することにより変速スピード
を制御することも可能である。
また、変速するためにピストンに必要な油圧は入力ト
ルクにより変化するため、プライマリレギュレータバル
ブ119により発生するライン圧を入力トルクに応じて変
化させることで、ピストンの小型化やオイルポンプの損
失を低減することが可能である。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、調圧機構(1
3)に基づく軸力を、機械的連結手段(26,27,33)にて
両プーリ(5)(9)からベルト(12)に伝達トルクに
対応した所定挟圧力として作用した状態で、油圧アクチ
ュエータ(15)(16)による一方の可動シーブの移動に
基づき、前記機械的連結手段を介して他方の可動シーブ
を移動して、変速に係る両プーリの有効径を変更するの
で、変速に際しては、小型の油圧のアクチュエータ機構
(15),(16)で足り、これにより、少ない流量でスト
ロークが可能となり、変速応答性を向上し得ると共に、
ベルトに過度な挾圧力を作用することなく、ベルト(1
2)更にはベルト式無段変速装置(4)の耐久性を向上
し得、更にポンプ動力損失の減少と相俟って、伝達効率
を向上することができる。また、万一、バルブスティッ
ク等により油圧が低下しても、ベルトによる動力伝達が
維持でき、信頼性も向上し得る。
更にプライマリー側プーリ(5)及びセカンダリ側プ
ーリ(9)の少なくとも一方に、伝達トルクに対応した
軸力を付与する調圧カム機構(13)を配設すると、入力
部材からの伝達トルクに対応した軸力を付与し、常に適
正なベルト挾圧力が得られる。
そして、前記プライマリ側及びセカンダリ側プーリ
(5),(9)に作用する軸力をボールネジ装置(2
6),(27)にてトルクに変換し、かつ該トルクをカウ
ンタギヤ装置(33)にて互いに連結すると、変速時は上
述軸力に基づく両プーリの平衡状態を崩す軸力を作用す
れば足り、構造を簡素化できる。
また、油圧アクチュエータ機構(15)(16)を、前記
両ボールネジ装置を介して前記プライマリ及びセカンダ
リの両可動シーブ(7),(11)に軸力を付与する油圧
シリンダ装置にて構成すると、油圧シリンダ装置が回転
しないので、遠心油圧が発生せず、余分な荷重が作用す
ることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるVベルト式無段変速装置を示す断
面図である。第2図は該無段変速装置を適用した無段変
速機を示す全体断面図である。そして第3図はレシオコ
ントロールバルブの高速段への変速時の作動を示す断面
図、第4図は該バルブの低速段への変速時の作動を示す
断面図、更に第5図は該バルブのトルク比維持状態を示
す断面図である。 1……自動無段変速機、2……プライマリシャフト、3
……セカンダリシャフト、4……Vベルト式無段変速装
置、5……プライマリプーリ、6……固定シーブ、7…
…可動シーブ、9……セカンダリプーリ、10……固定シ
ーブ、11……可動シーブ、13……調圧カム機構、15……
油圧アクチュエータ機構、16……油圧アクチュエータ機
構、26,27,33……機械的連結手段、26……プライマリ側
ボールネジ装置、27……セカンダリ側ボールネジ装置、
33……カウンタギヤ装置、103……レシオコントロール
バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−75169(JP,A) 特開 昭62−13853(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 9/00 - 9/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれシャフトに支持されかつ軸方向に
    相対移動し得る2個のシーブからなるプライマリ及びセ
    カンダリプーリを有し、これら両プーリにベルトを巻き
    掛けてなるVベルト式無段変速装置において、 伝達トルクに対応した軸力を発生し、該軸力を前記シー
    ブの少なくとも1個に作用する調圧機構と、 前記両プーリの可動シーブを互いに連結し、前記調圧機
    構に基づく軸力を前記ベルトに、前記伝達トルクに対応
    する挟圧力として付与する機械的連結手段と、 前記プライマリ及びセカンダリプーリの可動シーブの少
    なくとも一方に作用し、該可動シーブを軸方向に移動す
    る油圧アクチュエータ機構と、を備え、 前記調圧機構に基づく軸力を、前記機械的連結手段にて
    前記両プーリから前記ベルトに所定挟圧力として作用し
    た状態で、前記油圧アクチュエータにより前記一方の可
    動シーブの移動すると共に、前記機械的連結手段を介し
    て他方の可動シーブを移動して、変速に係る両プーリの
    有効径を変更してなる、 Vベルト式無段変速装置。
  2. 【請求項2】前記調圧機構が、前記プライマリ側及びセ
    カンダリ側のプーリの少なくとも一方に、伝達トルクに
    対応した軸力を付与する調圧カム機構からなる、 請求項1記載のVベルト式無段変速装置。
  3. 【請求項3】前記機械的連結手段が、プライマリ側ボー
    ルネジ装置と、セカンダリ側ボールネジ装置と、これら
    両ボールネジ装置の可動部をギヤにて連結するカウンタ
    ギヤ装置とからなり、前記プライマリ側及びセカンダリ
    側のプーリに作用する軸力を前記両ボールネジ装置にて
    トルクに変換し、かつ該トルクを前記カウンタギヤ装置
    にて互いに連結して構成した、 請求項1記載のVベルト式無段変速装置。
  4. 【請求項4】前記油圧アクチュエータ機構が、前記両ボ
    ールネジ装置の可動部を介して前記プライマリ及びセカ
    ンダリの両可動シーブに軸力を作用する油圧シリンダ装
    置である、 請求項1記載のVベルト式無段変速装置。
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