JPH07117133B2 - Vベルト式無段変速機 - Google Patents

Vベルト式無段変速機

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JPH07117133B2
JPH07117133B2 JP29879485A JP29879485A JPH07117133B2 JP H07117133 B2 JPH07117133 B2 JP H07117133B2 JP 29879485 A JP29879485 A JP 29879485A JP 29879485 A JP29879485 A JP 29879485A JP H07117133 B2 JPH07117133 B2 JP H07117133B2
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shaft
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史郎 榊原
正広 長谷部
雅士 服部
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Aisin AW Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、Vベルト式無段変速機、特に、自動車に搭載
されて好適なVベルト式無段変速機に係り、詳しくは該
無段変速機の変速操作用アクチュエータに関する。
(ロ)従来の技術 一般に、この種Vベルト式無段変速機(CVT)は、それ
ぞれ可動シーブ及び固定シーブからなるプライマリ及び
セカンダリプーリを備え、これら両プーリにVベルトを
巻掛けて構成されており、かつ可動シーブを油圧ピスト
ンにより移動することにより、適宜変速操作している。
従って、該無段変速機は、油圧を用いるため、オイルポ
ンプ及び油圧回路を必要とし、大変複雑な構成になって
大型の装置になっていると共に、必要以上のベルト挾圧
力を作用し、伝達効率及びベルト耐久性の面でも不利に
なっており、更に、油圧が何等かの原因で低下した場
合、ベルト挾圧力が不足して伝達不能になってしまう。
そこで、本出願人により、プライマリ及びセカンダリの
両プーリの少なくとも一方のシーブに伝達トルクに対応
した軸力を付与する調圧カム機構を配置すると共に、両
プーリの可動シーブを軸方向に移動するボールネジ等の
アクチュエータ機構を設置して、これらプライマリ及び
セカンダリ側の両アクチュエータ機構を同量移動するこ
とにより、両プーリの可動シーブを移動して変速操作す
るVベルト式無段変速機が提案されている。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 ところで、上記無段変速機は、簡単な構成でありなが
ら、伝達トルクに応じた軸力を発生して必要以上のベル
ト挾圧力を作用しない点では優れているが、変速操作に
際して両プーリの可動シーブが同量移動するため、可動
シーブがベルトにより規定される可動シーブ本来の移動
量と相違してしまう。即ち、第6図に示すように、各ト
ルク比(O/D〜U/D)における、ベルトにて規定されるプ
ライマリ側可動シーブストロークP及びセカンダリ側可
動シーブSのストロークは、各々異なる曲線からなるの
に対し、第7図に示すように、ボールネジは、その回転
角度に対してストロークが直線的に増加するため、プラ
イマリ及びセカンダリ側の両可動シーブは、ベルトによ
り規定される本来のストロークとアクチュエータ機構に
より移動されるストロークと各トルク比にて相違してお
り、その相違量はトルク比1部分において最大となり、
増速位置O/D及び減速位置U/Dに向って漸減している。
詳述すると、回転比が1:1の場合は両プーリにおけるピ
ッチ円半径は同じであるから、これをr0とし、軸間距離
をlとすれば、このときのベルトの長さL0はL0=2l+2
πr0であるが、一方のプーリにおけるシーブ間を広げ、
他方で狭くすると、ピッチ円半径は一方で、r0+a、他
方ではr0−aとなり、このときの所要Vベルトの長さL
は、 L=2l+π(r0+a+r0−a)+(r0+a−r0+a)2/
l =2l+2πr0+(4a2)/l となるから、回転比が1:1の場合に比較して、(4a2)/l
だけ長いことが必要である。しかし、ベルトの長さは一
定であるので、可動シーブが上述したように線形に移動
すると、プーリがベルトに接触する本来の移動量からズ
レてしまう。
このため、上述無段変速機では、上記相違量を調圧カム
機構がストロークすることにより吸収しているが、この
種車載用無段変速機は、エンジンからの正トルク伝達の
みではなく、エンジンブレーキ時等の負トルク伝達も生
じ、正負トルク伝達の切換え時に、調圧カム機構が大き
くストロークし、調圧カム機構における相対回転の急激
な変化によるトルク変動を生じ、調圧カム機構等の耐久
性及び性能を低下する虞れがある。
そこで、本発明は、可動シーブを軸方向に移動する動力
伝達装置を、可動シーブがベルトにて規定される移動量
に整合するように構成することにより、調圧カム機構の
ストロークを小さくし、信頼性及び性能を向上すること
を目的とするものである。
(ニ)問題を解決するための手段。
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例え
ば第1図に示すように、プーリ5,6の少なくとも一方に
伝達トルクに対応した軸力Fp,Fsを付与する調圧カム機
構等の調圧機構11,43と、両プーリ5,6の可動シーブ7,33
を軸方向に移動するアクチュエータ機構21,50とを備え
ており、かつ該アクチュエータ機構21,50は、相対回転
し得る2個の部材22,23,45,46を有し、かつこれら2個
の部材が相対回転することに基づき、該相対回転量に比
例したストロークにより一方の部材に対して他方の部材
が軸方向に移動し、該軸方向移動を前記両プーリの可動
シーブ7,33にそれぞれ伝達するプライマリ側及びセカン
ダリ側の線形アクチュエータ機構からなり、かつ前記両
線形アクチュエータ機構における前記2個の部材のいず
れか一方23,46の回転を規制すると共に、他方同士22,45
を、互に噛合する1対の非円形ギヤを有する動力伝達装
置26,62,57,65,47を介して連結し、かつ該動力伝達装置
に、変速操作駆動手段67を連結する。
具体的には、前記線形アクチュエータ機構21,50は、ボ
ールネジ、角ネジ又は定ストロークカム等からなり、相
対回転する一方例えばボールネジの雄ネジ部23,46を固
定部材70に回転不能かつ摺動自在に連結すると共に、他
方例えば雌ネジ部22,45に定回転を付与して、雄ネジ部2
3,46を定ストロークにて軸方向に移動する線形アクチュ
エータ機構からなる。また、両プーリ5,6間のカウンタ
シャフト57を配設し、該カウンタシャフト57を変速操作
駆動手段67に連結すると共にプライマリ及びセカンダリ
側の両アクチュエータ機構21,50(詳しくはその雌ネジ
部22,45)にギヤ26,62,47,65を介して連動する。
そして、前記動力伝達装置には互いに噛合する1対の非
円形ギヤ47,65を介在する。例えば第2図及び第3図に
示すように、前記ギヤはそのいずれか一方(26,62又は4
7,65)又はその両方を非円形ギヤとして、カウンタシャ
フト57の回転に基づき、アクチュエータ機構を非線形に
て回転する。
(ホ)作用 上述構成に基づき、プライマリシャフト2の回転は調圧
機構11を介してプライマリプーリ5に伝達され、更にベ
ルトBを介してセカンダリプーリ6に伝達され、そして
調圧機構43を介してセカンダリシャフト3に伝達される
(調圧機構はプライマリ又はセカンダリのいずれか一方
のみでも可)。この際、調圧機構11,43は伝達トルクに
対応した軸力Fp,Fsを両プーリ5,6に付与して、ベルトB
を挾持する。また、走行信号に基づき制御されるモータ
等の変速操作駆動手段の駆動により、カウンタシャフト
57が回転すると、動力伝達装置62,26,65,47を介して両
アクチュエータ機構21,50のナット部22及び45が固定部
材70にて回転が阻止されている雄ネジ部23,46に対して
相対回転され、可動シーブ7,33を軸方向に調整して、所
定変速比にベルト有効径を設定する。
この際、例えばセカンダリ側アクチュエータ機構50への
動力伝達装置が非円形ギヤ65,47からなり、従って第4
図に示すように、カウンタシャフト57の回転角度に対し
て、セカンダリ側アクチュエータ機構50のナット部45は
非線形の回転角度Cをとる。これにより、上述各トルク
比におけるプライマリ及びセカンダリ側両可動シーブ7,
33の相違量を吸収して、両可動シーブをベルトBにて規
定される移動量に整合する。
(ヘ)実施例 以下、図面に沿って、本発明の実施例について説明す
る。
本実施例によるベルト式無段変速機1は、第1図に示す
ように、エンジン側に連動しているプライマリシャフト
2及び車輪側に連動しているセカンダリシャフト3を有
しており、プライマリシャフト2にはプライマリプーリ
5が装着され、またセカンダリシャフト3にはセカンダ
リプーリ6が装着されており、かつこれら両プーリ5,6
の間に無段ベルトBが巻掛けられている。そして、プラ
イマリプーリ5は軸方向に相対移動する可動シーブ7及
び固定シーブ9からなり、可動シーブ7のボス部7aはシ
ャフト2に回転及び摺動自在に嵌合されていると共に、
固定シーブ9のボス部9aをボールスプライン10を介して
摺動のみ自在に嵌合している。また、該固定シーブ9の
フランジ部9b背面とシャフト2の段付膨径部2aとの間に
調圧カム機構11が介在している。該調圧カム機構11は可
動レース12、固定レース13及び複数のテーパコロ15から
なり、可動レース12が固定シーブ9にスプライン結合し
ていると共にそのフランジ部9b背面に皿バネ14を介して
圧接しており、かつ固定レース13が膨径部2aに固定され
ていると共に、ハウジング(図示せず)にベアリング16
を介して回転自在に支持されている。更に、両レース1
2,13の対向する端面は波状に凹凸形成されており、該端
面間にテーパコロ15が挾持され、従って両レース12,13
間の正・負伝達トルクに基づき、シーブ9に作用する軸
力Fpを発生する。
また、シャフト2の先端部分にはナット17により段付カ
ラー19が抜止め、固定されて支持されており、該カラー
19従ってシャフト先端部はベアリング20により支持され
ている。そして、該カラー19と一方のシーブ7のフラン
ジ部7b背面との間にトルク比変更用アクチュエータ機構
を構成するボールネジ機構21が介在している。ボールネ
ジ機構21は雌ネジ部22、雄ネジ部23及び多数のボール25
を有すると共に、2枚のギヤ26,27を有している。そし
て、一方のギヤ26は雌ネジ部22に一体に固定されてお
り、他方のギヤ27はそのボス部27aがシャフト2にニー
ドルを介して嵌挿していると共に、その外周がボールス
プライン29を介して雄ネジ部23に摺動のみ自在に連結し
ており、かつ該ギヤ27はハウジング等の固定部材70にス
プライン70aにて固定されている。更に、雄ネジ部23の
一端面はスラストベアリング30を介してフランジ部7b背
面に当接しており、また他方のギヤ27の端側面はスラス
トベアリング31を介してカラー19の端側面に当接してお
り、また両ギヤ26,27の対向する側面の間にはスタスト
ベアリング32が介在している。
一方、セカンダリプーリ6も2個のシーブ33,35からな
り、可動シーブ33のボス部33aはシャフト3に回転及び
摺動自在に嵌合されていると共に、固定のシーブ35のボ
ス部35aをボールスプライン36を介して摺動のみ自在に
嵌合している。そして、プライマリプーリ5と同様に、
固定シーブ35のフランジ部35b背面と、シャフト3先端
にナット38で固定されているカラー37との間には固定レ
ース39、可動レース40、テーパコロ41及び皿バネ42から
なる調圧カム機構43が介在している。また同様に、可動
シーブ33のフランジ部33b背面と、シャフト3の段付膨
径部3aとの間に、雌ネジ部45,雄ネジ部46がボール44、
ギヤ49からなるボールネジ機構50が介在している。更
に、雄ネジ部46はボールスプライン48を介してスリーブ
部材49aに回転不能かつ摺動自在に嵌挿されており、ま
たスリーブ部材49aはシャフト3にニードルを介して嵌
挿されていると共にその一端フランジ部にギヤ49が形成
されており、かつ該ギヤ49は固定部材70にスプライン70
aにより固定されている。なお、51,52はシャフト3を支
持するベアリング、53,55,56はシーブ33からの軸力Fsを
受けるスラストベアリングである。
そして、プライマリ及びセカンダリシャフト2,3の間に
はカウンタシャフト57が配置されており、かつその両端
部がベアリング59,60により回転自在に支持されてい
る。更に、該シャフト57の一(先)端部分には円形ギヤ
62がスプライン結合されており、該ギヤ62は前記プライ
マリ側ボールネジ機構21の雌ネジ部22に固定されている
円形ギヤ27に噛合している。また、該シャフト57の他
(基)端部分には、第2図及び第3図に示すように、非
円形ギヤ65がスプライン結合されており、また前記セカ
ンダリ側ボールネジ機構50の雌ネジ部45にも非円形ギヤ
47が固定されており、これら両非円形ギヤ65,47は互に
噛合している。なお、これら非円形ギヤのギヤ比(rc/r
s)が、第5図に示すように、カウンタシャフト57の回
転角度の増加(O/D方向)に対して漸増するようになっ
ている。ただし、rs;ギヤ47の半径、rc;ギヤ65の半径。
更に、該シャフト57にはウォームホイール66がスプライ
ン結合されており、該ホイール66にはモータ等の変速操
作手段に連動しているウォームギヤ67が噛合している。
本実施例は、以上のような構成からなるので、エンジン
出力に基づくプライマリシャフト2の回転は、その膨径
部2aから調圧カム機構11の固定レース13に伝達され、更
にテーパコロ15及び可動レース12を介してプライマリプ
ーリ5のシーブ9に伝達される。この際、調圧カム機構
11の固定レース13と可動レース12との間の伝達トルク即
ち、シャフト2に作用する入力トルクに対応した軸力Fp
が皿バネ14を介してシーブ9の背面に作用し、一方、他
方のシーブ7は所定変速比に対応してボールネジ機構21
がその長さ方向に固定された状態にあり、従ってスラス
トベアリング30を介してシーブ7の背面に同等の反力Fp
が作用し、これにより、プライマリプーリ5は入力トル
クに対応した挾持力FpにてベルトBを挾持し、またこれ
によるシーブ9の軸反力は調圧カム機構11を介してシャ
フト2の膨径部2aにて担持され、かつシーブ7の軸反力
はスラストベアリング30、ボールネジ機構21及びスラス
トベアリング31を介してシャフト2に固定されているカ
ラー32にて担持される。そして、ボールスプライン10を
介して一体に回転するプーリ5のトルクはベルトBを介
してセカンダリプーリ6に伝達され、更に、調圧カム機
構43を介してセカンダリシャフト3に伝達される。この
際、調圧カム機構43に基づき、セカンダリシャフト3へ
伝達する出力トルクに対応した軸力Fsが皿バネ42を介し
てシーブ35に作用し、一方、他方のシーブ33の背面にも
固定状態にあるボールネジ機構50から反力Fsが作用し、
これにより、セカンダリプーリ6も出力トルクに対応し
た挾持力FsにてベルトBを挾持し、またこれによるシー
ブ35の軸反力は調圧カム機構43を介してシャフト3に固
定されているナット38にて担持され、かつシーブ33の軸
反力はスラストベアリング53、ボールネジ機構50及びス
ラストベアリング55を介してシャフト3の膨径部3aにて
担持される。ただし、上述説明のトルク伝達状態におい
ては、調圧カム機構11,43の発生軸力Fp,Fsにより両皿バ
ネ14,42はともにそれぞれ可動レース12とシーブ9、可
動レース40とシーブ35とに密着している。
なお、上述説明は、エンジンから車輪方向へトルクを伝
達する正トルク伝達時について説明したが、エンジンブ
レーキ時等の車輪からエンジン方向へトルクを伝達する
負トルク伝達時においても、セカンダリ側が入力側とな
りかつプライマリ側が出力側となって、同様に伝達トル
クに対応した軸力にて動力伝達を行い得る。そして、正
トルクから負トルク伝達時へ又はその逆の切換えに際し
て、トルク伝達方向が異なるため、調圧カム機構11,43
が逆転により瞬間的に発生軸力Fp,Fsが零近くになり遊
び状態を生ずるが、皿バネ14,42の存在により、入力ト
ルクが零近くになったときにも必要なベルト挾圧力を常
に維持することができる。
そして、本Vベルト式無段変速機1を変速操作するに
は、車速、スロットル開度、エンジン回転数等の各走行
信号に基づきウォーム67に連動したモータの回転を制御
する。例えば、該ウォーム67を時計方向即ちオーバドラ
イブ方向に回転すると、ウォームホイール66は図面右方
向からみて(以下同様)時計方向に回転し、カウンタシ
ャフト57を介して各ギヤ62,65も同方向に回転する。す
ると、プライマリ側ボールネジ機構21の雌ネジ部22と一
体にギヤ26は反時計方向に回転し、ボールスプライン29
及び部材27を介して固定部材70にて回転を阻止されてい
る雄ネジ部23に対して雌ネジ部22は所定角度回転して、
左ネジからなるボールネジ機構21の雄ネジ部23は右方向
に伸長し、スラストベアリング30を介して可動シーブ7
を固定シーブ9との間隔が小さくなるように移動して、
ベルトBの有効径が大きくなるように変更する。同様
に、ギヤ65によるセカンダリ側ボールネジ機構50のギヤ
47の反時計方向の回転に基づき、ギヤ47と一体に回転す
る雌ネジ部45の回転はボールスプライン48及び部材49を
介して回転を阻止されている雄ネジ部46に対して相対回
転し、左ネジからなるボールネジ機構50の雄ネジ部46は
右方向に縮小し、可動シーブ33を固定シーブ35との間隔
が大きくなるように移動して、ベルトBの有効径が小さ
くなるように変更する。この際、プライマリ側のギヤ6
2,26は円形ギヤからなるため、第4図のDに示すよう
に、プライマリ側ボールネジ機構21はカウンタシャフト
57の回転角に対して線形に回転するが、セカンダリ側の
ギヤ65,47は非円形ギヤからなるため、第4図のCに示
すように、セカンダリ側ボールネジ機構50はカウンタシ
ャフト57の回転角に対して非線形に回転する。即ち、第
3図に示すように、カウンタシャフト57の矢印G方向の
回転により、ギヤ65,47はそのギヤ比を漸次増速方向に
なるように変化しながら動力伝達し、第2図に示す位置
にて最オーバドライブ状態になる。これにより、セカン
ダリプーリ6の可動シーブ33は各トルク比に亘って、プ
ライマリプーリ5の可動シーブ7に対して非線形に移動
して、両可動シーブ7,33をベルトBにて規定される本来
の移動量に整合する。
また、ウォオーム67を反時計方向即ちアンダーライブ方
向に回転すると、上述オーバドライブ時とは逆方向に回
転し、プライマリ側ボールネジ機構21が左方向に縮小
し、かつセカンダリ側ボールネジ機構50が左方向に伸長
し、両プーリ5,6は、ベルトBを減速方向に変更移動す
る。この際も、第2図に示すように、カウンタシャフト
57の矢印F方向の回転により、ギヤ65,47はそのギヤ比
を漸次減速方向になるように変化しながら動力伝達し、
第3図に示す位置にて最アンダードライブ状態になる。
これにより、前述オーバドライブ時と同様に、セカンダ
リ側可動シーブ33が非線形に移動して、プライマリ及び
セカンダリ側の両可動シーブ7,33をベルトBにて規定さ
れる本来の移動量に整合する。
そして、該変速機1による動力伝達時、調圧カム機構1
1,43による軸力Fp,Fs(以下単にFとする)は可動レー
ス12,40を介してシーブ9,35に作用すると同時に,固定
レース13,39を介してシャフト2,3に作用する。更に、シ
ーブ9,35に作用する軸力FはベルトB及び他方のシーブ
7,33更にスラストベアリング30,53を介してボールネジ
機構21,50の雄ネジ部分23,46を押圧する方向に作用し、
またシャフト2,3に作用する軸力Fはカラー19又は膨径
部3a,スラストベアリング31,55、ギヤ27,49及びスラス
トベアリング32,56を介して雌ネジ部22,45を押圧する方
向に作する。従って、動力伝達時は、常に、プライマリ
及びセカンダリの両ボールネジ機構21,50は、縮小する
方向の力を受けており、該力に基づきボールネジ機構は
トルクを発生している。即ち、プライマリ側ギヤ26が反
時計方向のトルクTp1を生じ、セカンダリ側ギヤ47が時
計方向のトルクTs1を生ずる。そして、これらトルクは
それぞれカウンタシャフト57のギヤ62,65に伝達され(T
p1′,Ts1′)、シャフト57の両端にて、常に、逆方向の
トルクが作用し、従って、変速操作をする際、該シャフ
ト57を回転するにはこれら逆方向のトルクの差に対して
の駆動力で足り、僅かな力で素早くかつ滑らかに対応し
得る。なお、定トルク比状態においてはウォームギヤに
よりボールネジ機構は機械的に固定されている。
なお、上述実施例は、セカンダリ側への動力伝達装置で
あるギヤ65,47を非円形ギヤとし、かつプライマリ側へ
の動力伝達装置であるギヤ62,26を円形ギヤとしたが、
これを逆にして、ギヤ62,26を非円形ギヤとし、かつギ
ヤ65,47を円形ギヤとしてもよい、更に、両方の動力伝
達装置即ちギヤ62と26及びギヤ65と47を共に非円形ギヤ
としてもよい。
また線形アクチュエータ機構としてボールネジ機構の例
を示したが、これに限らず、角ネジ等の普通ネジ機構又
は定ストロークカム機構等の他の機構でもよいことは勿
論である。
更に、非線形伝動手段として非円形ギヤを示したが、非
円形スプロケットからなるチェーン伝動装置等の他の伝
動手段でもよいことは勿論である。
(ト)発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、調圧機構11,43
により伝達トルクに対応した軸力Fp,Fsを発生し、かつ
線形アクチュエータ機構21,50により変速操作するの
で、極めて簡単な構成で足りると共に、ベルトBの挾圧
力は伝達トルクに対応して増減するため、過度のベルト
挾圧力が作用することがなく、伝達効率及びベルト耐久
性を向上することができ、更に変速操作駆動手段の故障
等のトラブルが発生しても、ベルト挟圧力を維持するこ
とができ、伝達不能になることはないものでありなが
ら、前記アクチュエータ機構を構成する一方の部材23,4
6の回転を規制すると共に、他方の部材22,45を連結する
動力伝達装置に互に噛合する1対の非円形ギヤ47,65を
介在したので、無段変速機のどの変速比においても、両
プーリ5,6の可動シーブ7,33はベルトBにて規定された
移動量に整合され、正トルク伝達の状態から負トルク伝
達又はその逆に切換った際、調圧機構11,43の動きは極
めて僅かであり、動力伝達がなめらかになると共に、調
圧機構に大きな衝撃力を与えることを防止して、無段変
速機の耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す断面図、第2図はそのオ
ーバドライブ状態における非線形伝動手段を示す側面
図、第3図はそのアンダードライブ状態における側面図
である。更に、第4図はカウンタシャフトとボールネジ
機構の回転角度の関係を示す図、第5図はカウンタシャ
フト回転角度に対する非円形ギヤのギヤ比を示す図であ
る。そして、第6図はベルトに規定されるプライマリ及
びセカンダリの両可動シーブ本来のストロークを示す
図、第7図はボールネジの回転とストロークの関係を示
す図である。 1…Vベルト式無段変速機、2…プライマリシャフト、
3…セカンダリシャフト、5…プライマリプーリ、6…
セカンダリプーリ、7,33…可動シーブ、9,35…固定シー
ブ、11,43…調圧(カム)機構、21,50…線形アクチュエ
ータ機構(ボールネジ機構)、22,45…雌ネジ部、23,46
…雄ネジ部、26,47,57,62,65…動力伝達装置、57…カウ
ンタシャフト、62,26…伝動装置(円形ギヤ)、65,47…
非線形伝動装置(非円形ギヤ)、67…変速操作駆動手
段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ軸方向に相対移動し得る2個のシ
    ーブからなるプライマリ及びセカンダリプーリを有し、
    これら両プーリにベルトを巻掛けてなるVベルト式無段
    変速機において、 前記プーリの少なくとも一方に伝達トルクに対応した軸
    力を付与する調圧機構と 相対回転し得る2個の部材を有し、かつこれら2個の部
    材が相対回転することに基づき、該相対回転量に比例し
    たストロークにより一方の部材に対して他方の部材が軸
    方向に移動し、該軸方向移動を前記両プーリの可動シー
    ブにそれぞれ伝達するプライマリ側及びセカンダリ側の
    線形アクチュエータ機構と、を備え、 前記両線形アクチュエータ機構における前記2個の部材
    のいずれか一方の回転を規制すると共に、他方同士を、
    互に噛合する1対の非円形ギヤを有する動力伝達装置を
    介して連結し、 かつ該動力伝達装置に変速操作駆動手段を連結してな
    る、 ことを特徴とするVベルト式無段変速機。
JP29879485A 1985-07-10 1985-12-28 Vベルト式無段変速機 Expired - Lifetime JPH07117133B2 (ja)

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GB8616734A GB2177169B (en) 1985-07-10 1986-07-09 Continuously variable v-belt transmission
DE19863623116 DE3623116A1 (de) 1985-07-10 1986-07-09 Kontinuierlich veraenderbare keilriementransmission

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