JPH0742263B2 - 不飽和脂肪酸イソシアナトエチルエステルの製造法 - Google Patents
不飽和脂肪酸イソシアナトエチルエステルの製造法Info
- Publication number
- JPH0742263B2 JPH0742263B2 JP15278286A JP15278286A JPH0742263B2 JP H0742263 B2 JPH0742263 B2 JP H0742263B2 JP 15278286 A JP15278286 A JP 15278286A JP 15278286 A JP15278286 A JP 15278286A JP H0742263 B2 JPH0742263 B2 JP H0742263B2
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- fatty acid
- reaction
- unsaturated fatty
- isocyanatoethyl ester
- producing unsaturated
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は不飽和低級脂肪酸2−イソイアナトエチルエス
テルの製造方法に関する。
テルの製造方法に関する。
(従来技術とその問題点) 不飽和低級脂肪酸2−イソシアナトエチルエステルは2
官能性モノマー等として有用な化合物であり、従来より
種々の製造法が提案されている。
官能性モノマー等として有用な化合物であり、従来より
種々の製造法が提案されている。
代表的な方法は2−アルケニル−2−オキサゾリンとホ
スゲンとの反応による方法であるが、この反応の原料で
ある2−アルケニル−2−オキサゾリンの製造法には種
々問題がある。
スゲンとの反応による方法であるが、この反応の原料で
ある2−アルケニル−2−オキサゾリンの製造法には種
々問題がある。
従来、カルボン酸ハライドとエタノールアミンとの反応
により容易に得られるN−(β−ヒドロキシアルキル)
カルボキサミドを閉環させて2−アルキル−2−オキサ
ゾリンを得る方法は公知であるが、この方法を2−アル
ケニル−2−オキサゾリンの製造に応用し、原料として
不飽和カルボン酸を用いてN−(β−ヒドロキシアルケ
ニル)カルボキサミドとし、これを公知の方法により閉
環させた場合、アルケニル基の2重結合への付加反応を
生じ目的物を高収率で得ることは困難である。
により容易に得られるN−(β−ヒドロキシアルキル)
カルボキサミドを閉環させて2−アルキル−2−オキサ
ゾリンを得る方法は公知であるが、この方法を2−アル
ケニル−2−オキサゾリンの製造に応用し、原料として
不飽和カルボン酸を用いてN−(β−ヒドロキシアルケ
ニル)カルボキサミドとし、これを公知の方法により閉
環させた場合、アルケニル基の2重結合への付加反応を
生じ目的物を高収率で得ることは困難である。
そこで従来は一旦2−アルキル−2−オキサゾリンと
し、これを更に無水条件下にホルムアルデヒドと反応さ
せて2−(α−ヒドロキシメチルアルキル)−2−オキ
サゾリンとし、次いでこれをアルカリまたはアルカリ土
類金属酸化物と反応せしめて脱水して目的とする2−ア
ルケニル−2−オキサゾリンを得る方法が開発された
(日特開54−5921、特公昭59−24977)。しかし、この
方法は各段階の選択性は良好であるものの転化率が低い
ため各反応当りの収量が小さい。また、無水状態の実現
や多段工程に伴う反応操作の煩雑さ等工業プロセスとし
て必ずしも実用上充分満足すべきものとは言い難い。
し、これを更に無水条件下にホルムアルデヒドと反応さ
せて2−(α−ヒドロキシメチルアルキル)−2−オキ
サゾリンとし、次いでこれをアルカリまたはアルカリ土
類金属酸化物と反応せしめて脱水して目的とする2−ア
ルケニル−2−オキサゾリンを得る方法が開発された
(日特開54−5921、特公昭59−24977)。しかし、この
方法は各段階の選択性は良好であるものの転化率が低い
ため各反応当りの収量が小さい。また、無水状態の実現
や多段工程に伴う反応操作の煩雑さ等工業プロセスとし
て必ずしも実用上充分満足すべきものとは言い難い。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は不飽和低級脂肪酸2−イソシアナトエチルエ
ステルを経済的有利に製造すべく種々検討の結果、2−
オキサゾリジノンと不飽和低級脂肪酸を塩化水素存在下
に反応させた後、生成物をホスゲンと反応させる方法を
開発し、所期の目的を達成することに成功した。
ステルを経済的有利に製造すべく種々検討の結果、2−
オキサゾリジノンと不飽和低級脂肪酸を塩化水素存在下
に反応させた後、生成物をホスゲンと反応させる方法を
開発し、所期の目的を達成することに成功した。
即ち、本発明は2−オキサゾリジノンと不飽和低級脂肪
酸を塩化水素存在下に反応させた後、生成物をホスゲン
と反応させることを特徴とする不飽和低級脂肪酸2−イ
ソシアナトエチルエステルの製造法を提供せんとするも
のである。
酸を塩化水素存在下に反応させた後、生成物をホスゲン
と反応させることを特徴とする不飽和低級脂肪酸2−イ
ソシアナトエチルエステルの製造法を提供せんとするも
のである。
以下に本発明の方法について更に詳細に説明する。
原料の2−オキサゾリジノンは、公知の方法、例えば、
『有機化合物合成法』(技報堂1962年)83頁に記載の方
法等により合成することが出来る。
『有機化合物合成法』(技報堂1962年)83頁に記載の方
法等により合成することが出来る。
2−オキサゾリジノンと不飽和低級脂肪酸との反応は液
相条件下に行われるが、溶媒は、通常の非水溶液を用い
ることが出来る。代表的なものとしては、例えば、トル
エン、ベンゼン、クロルベンゼン等の芳香族溶媒、塩化
メチレン、エチレンジクロライド等の塩素化脂肪族溶
媒、酢酸エチル、ジオキサン等の含酸素溶媒が適してい
る。塩素水素はガス状で反応液中に加えられるが、その
使用量としては、2−オキサゾリジノンと等量以上あれ
ば十分であり、1.5乃至2倍モルを用いるのが好まし
い。
相条件下に行われるが、溶媒は、通常の非水溶液を用い
ることが出来る。代表的なものとしては、例えば、トル
エン、ベンゼン、クロルベンゼン等の芳香族溶媒、塩化
メチレン、エチレンジクロライド等の塩素化脂肪族溶
媒、酢酸エチル、ジオキサン等の含酸素溶媒が適してい
る。塩素水素はガス状で反応液中に加えられるが、その
使用量としては、2−オキサゾリジノンと等量以上あれ
ば十分であり、1.5乃至2倍モルを用いるのが好まし
い。
ホスゲン化の反応は前の反応の生成物を分離、精製する
ことなく、前の反応の反応液にそのままホスゲンを導入
して行われる。しかし、必要に応じて前の反応と別個に
行うこともできる。尚、反応温度は前段の反応は30〜12
0℃、好ましくは40〜80℃で行われ、ホスゲン化の反応
は室温〜120℃、好ましくは60〜110℃で行われる。ま
た、原料(2−オキサゾリジノン、不飽和低級脂肪酸、
ホスゲン)のモル比については必ずしも制限はないが、
一成分のみを余り過剰に用いることは分離の手間も含め
不経済であるため通常は当モル乃至若干過剰量にて行う
のが好ましい。
ことなく、前の反応の反応液にそのままホスゲンを導入
して行われる。しかし、必要に応じて前の反応と別個に
行うこともできる。尚、反応温度は前段の反応は30〜12
0℃、好ましくは40〜80℃で行われ、ホスゲン化の反応
は室温〜120℃、好ましくは60〜110℃で行われる。ま
た、原料(2−オキサゾリジノン、不飽和低級脂肪酸、
ホスゲン)のモル比については必ずしも制限はないが、
一成分のみを余り過剰に用いることは分離の手間も含め
不経済であるため通常は当モル乃至若干過剰量にて行う
のが好ましい。
本発明の方法によれば、不飽和低級脂肪酸、例えば、ア
クリル酸、メタアクリル酸、等より極めて簡単な操作に
より対応するその2−イソシアナトエチルエステルを経
済的有利に製造することができる。
クリル酸、メタアクリル酸、等より極めて簡単な操作に
より対応するその2−イソシアナトエチルエステルを経
済的有利に製造することができる。
以下、本発明の方法について代表的な実施例を示し、更
に具体的に説明するが、これらは例示の為代表的な例を
示したもので本発明の方法はこれらのみに限られないこ
とは言うまでもない。
に具体的に説明するが、これらは例示の為代表的な例を
示したもので本発明の方法はこれらのみに限られないこ
とは言うまでもない。
実施例1 2−オキサゾリジノン30g(0.345mol)を200ccのトルエ
ンにとかし、0.5gのフェノチアジンを加え、かくはん下
60℃に加熱し、塩酸ガスを150ml/minの速度で泡出させ
る。ここへメタアクリル酸32g(0.37mol)を60分かかっ
て滴下した。さらに塩酸ガスを流しつつ60℃で30分間反
応させた。この間、反応液は懸濁液に変った。次いで、
80℃に昇温し、ホスゲンを泡出させ、均一溶液になる迄
反応させた。トルエンを留去し、残渣を減圧蒸留した。
70〜72℃/5mmHgの留分として24gの2−イソシアナトエ
チルメタアクリル酸エステルを得た。
ンにとかし、0.5gのフェノチアジンを加え、かくはん下
60℃に加熱し、塩酸ガスを150ml/minの速度で泡出させ
る。ここへメタアクリル酸32g(0.37mol)を60分かかっ
て滴下した。さらに塩酸ガスを流しつつ60℃で30分間反
応させた。この間、反応液は懸濁液に変った。次いで、
80℃に昇温し、ホスゲンを泡出させ、均一溶液になる迄
反応させた。トルエンを留去し、残渣を減圧蒸留した。
70〜72℃/5mmHgの留分として24gの2−イソシアナトエ
チルメタアクリル酸エステルを得た。
実施例2 2−オキサジアゾリノン30g(0.345mol)を200ccの酢酸
エチルにとかし、0.5gのフェノチアジンを加え、かくは
ん下60℃で塩酸ガスを約150ml/minの速度で泡出させつ
つアクリル酸27g(0.37mol)を1時間に渡り滴下した。
更に塩酸ガスを流しつつ60℃で30分間反応させた。次い
で、75℃に昇温し、ホスゲンを3時間に渡って泡出さ
せ、均一溶液を得た。酢酸エチルを留去し、残渣を減圧
蒸留すると、80〜84℃/10mmHgの留分として2−イソシ
アナトエチルアクリル酸エステル7gを得た。
エチルにとかし、0.5gのフェノチアジンを加え、かくは
ん下60℃で塩酸ガスを約150ml/minの速度で泡出させつ
つアクリル酸27g(0.37mol)を1時間に渡り滴下した。
更に塩酸ガスを流しつつ60℃で30分間反応させた。次い
で、75℃に昇温し、ホスゲンを3時間に渡って泡出さ
せ、均一溶液を得た。酢酸エチルを留去し、残渣を減圧
蒸留すると、80〜84℃/10mmHgの留分として2−イソシ
アナトエチルアクリル酸エステル7gを得た。
Claims (1)
- 【請求項1】2−オキサゾリジノンと不飽和低級脂肪酸
を塩化水素存在下に反応させた後、生成物をホスゲンと
反応させることを特徴とする不飽和低級脂肪酸2−イソ
シアナトエチルエステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15278286A JPH0742263B2 (ja) | 1986-07-01 | 1986-07-01 | 不飽和脂肪酸イソシアナトエチルエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15278286A JPH0742263B2 (ja) | 1986-07-01 | 1986-07-01 | 不飽和脂肪酸イソシアナトエチルエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6310750A JPS6310750A (ja) | 1988-01-18 |
JPH0742263B2 true JPH0742263B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=15548029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15278286A Expired - Lifetime JPH0742263B2 (ja) | 1986-07-01 | 1986-07-01 | 不飽和脂肪酸イソシアナトエチルエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742263B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1812381B1 (en) | 2004-11-04 | 2011-02-16 | Showa Denko K.K. | Ethylenically unsaturated group-containing isocyanate compound and process for producing the same, and reactive monomer, reactive (meth)acrylate polymer and its use |
-
1986
- 1986-07-01 JP JP15278286A patent/JPH0742263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6310750A (ja) | 1988-01-18 |
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Legal Events
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