JP3098082B2 - アミノ基含有化合物の製造方法 - Google Patents

アミノ基含有化合物の製造方法

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JP3098082B2 JP03328674A JP32867491A JP3098082B2 JP 3098082 B2 JP3098082 B2 JP 3098082B2 JP 03328674 A JP03328674 A JP 03328674A JP 32867491 A JP32867491 A JP 32867491A JP 3098082 B2 JP3098082 B2 JP 3098082B2
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山 光 昭 向
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミノ基含有化合物の製
造方法に関し、特に、ヨウ化サマリウムを用い、アルコ
ールの共存下に行う新規な反応により、オキシム含有化
合物からジペプチド、アミノ酸等のアミノ基含有化合物
を得ることができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジペプチド、アミノ酸等のアミノ基含有
化合物は、医薬・農薬の合成中間体として有用であり、
例えば、アクチノマイシン類縁体の合成中間体として用
いることもできる。従来、ジペプチドを製造する方法と
して、DCC(ジシクロヘキシルカーボジイミド)法、
CDI(カルボニルジイミダゾール)法、活性化エステ
ル法、アジド法、混合酸無水物法等、2つのアミノ酸ユ
ニットの脱水縮合を基本とする方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の方
法を適用して非天然型ジペプチドを合成する場合、必要
な非天然型アミノ酸を光学的に純粋な形で合成、単離
し、保護基を導入してからペプチド合成反応に組み込む
という、煩雑な操作を必要とする問題があった。
【0004】そこで本発明の目的は、還元剤として安価
で取り扱いの容易なヨウ化サマリウム(SmI2 )を用
いる新規な反応により、特に、光学活性ジペプチド、光
学活性アミノ酸等のアミノ基含有化合物を簡便な操作に
より得ることができる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、一般式(a):
【0006】
【化6】
【0007】〔式中、R1 およびR2 は同一でも異なっ
てもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基も
しくはアリール基であり、置換基を有していてもよく、
3 は水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基もしく
はアリール基であり、置換基を有していてもよく、R4
およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素原子、
直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基であ
り、置換基を有していてもよく、R1 とR2 、またはR
4 とR5 は相互に結合して環を形成していてもよい〕で
表わされるオキシム化合物を、ヨウ化サマリウム(Sm
2 )と、 一般式(b): ROH (b) 〔式中、Rは炭化水素基である〕で表わされるアルコー
ルとの存在下に反応させる工程を有する、一般式
(c):
【0008】
【化7】
【0009】〔式中、R1 、R2 、R4 およびR5 は前
記一般式(a)で定義したとおりである〕で表わされる
アミノ基含有化合物の製造方法を提供するものである。
【0010】特に、本発明の方法は、オキシム化合物と
して、前記一般式(a)において、R4 が水素原子、R
5 が式(a−1):
【0011】
【化8】
【0012】〔式中、R6 およびR7 は直鎖または分岐
状のアルキル基もしくはアリール基、アルコキシ基また
はアリロキシ基である〕で表される基、もしくは式(a
−2):
【0013】
【化9】
【0014】〔式中、R8 は直鎖または分岐状のアルキ
ル基もしくはアリール基、アルコキシ基、アリロキシ基
またはアミノ基であり、置換基を有していてもよく、R
9 とR10は水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基も
しくはアリール基であり、置換基を有していてもよく、
また、R9 とR10は相互に結合して環を形成していても
よい〕で表される基であるオキシム化合物である場合
に、有効である。
【0015】また、本発明の方法は、前記工程を、テト
ラヒドロフラン溶媒の存在下に行なうと、好ましい。
【0016】さらに、本発明は、前記の工程に続いて、
さらに、該工程で得られる前記一般式(c)で表される
アミノ基含有化合物を、さらに下記一般式(d): R11X (d) 〔式中、R11はアシル基であり、Xはハロゲン原子であ
る〕で表されるハロゲン化アシル化合物と反応させる工
程を含む、下記一般式(e):
【0017】
【化10】
【0018】〔式中、R1 、R2 、R4 およびR5 は前
記一般式(a)で定義したとおりであり、R11は前記一
般式(d)で定義したとおりである〕で表されるアミノ
基含有化合物の製造方法を提供するものである。
【0019】以下、本発明のアミノ基含有化合物の製造
方法について詳細に説明する。
【0020】本発明の方法における出発原料であるオキ
シム化合物を表わす前記一般式(a)において、R1
よびR2 は同一でも異なってもよく、水素原子、直鎖ま
たは分岐状のアルキル基もしくはアリール基であり、置
換基を有していてもよいものである。R1 またはR2
直鎖または分岐状のアルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、sec-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、
ウンデシル基、トリデシル基等が挙げられる。アリール
基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル
基等が挙げられる。また、置換基を有するアルキル基も
しくはアリール基としては、例えば、フェニルエチル
基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、アセトキ
シメチル基、ベンゾイルオキシメチル基等のアリール
基、アルコキシ基、アリロキシ基等を置換基として有す
るものが挙げられる。
【0021】また、R3 は水素原子、直鎖または分岐状
のアルキル基もしくはアリール基である。R3 の直鎖ま
たは分岐状のアルキル基またはアリール基としては、ア
セチル基、ベンジル基、p−トルエンスルホニル基、メ
タンスルホニル基、フェニル基、および前記R1 および
2 について例示のものと同じものが挙げられる。
【0022】さらに、R4 およびR5 は同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル
基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよ
い。R4 およびR5 の直鎖または分岐状のアルキル基と
しては、例えば、メチル基、、エチル基、プロピル基、
ブチル基、および前記R1 およびR2 について例示のも
のと同じもの等が挙げられる。また、アリール基として
は、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙
げられる。また、置換基を有するアルキル基もしくはア
リール基としては、例えば、フェニルエチル基、フェニ
ルプロピル基、フェニルブチル基、アセトキシメチル
基、ベンゾイルオキシメチル基等のアリール基、アルコ
キシ基、アリロキシ基等、さらにはその誘導体を置換基
として有するものが挙げられる。
【0023】さらに、R1 とR2 、またはR4とR5
相互に結合して環を形成していてもよい。例えば、R1
とR2 、またはR4 とR5 は相互に結合して、5、6、
7または8員環等、あるいは炭素以外の原子、例えば、
窒素、酸素等の原子をも含む複素環等を形成していても
よい。例えば、R1 とR2 は相互に結合して一般式
(a)または(c)においてR1 とR2 が結合している
炭素原子と一緒に、シクロヘキシル環、シクロペンチル
環、シクロヘプチル環、シクロオクチル環等を形成して
いてもよい。また、R4 とR5 は相互に結合して,一般
式(a)または(c)においてR4 とR5 が結合してい
る窒素原子と一緒に、ピペリジノ基、ピロリジノ基、モ
ルフォリノ基等を形成していてもよい。
【0024】また、本発明の方法において、出発原料で
あるオキシム化合物として、前記一般式(a)におい
て、R4 が水素原子、R5 が前記式(a−1)もしくは
式(a−2)で表される基であるオキシム化合物である
と、天然のアミノ酸部位を有するオキシム化合物から
は、対応する非天然型の光学活性ジペプチドが得られ、
非天然のアミノ酸部位を有するオキシム化合物からは、
対応する天然型の光学活性ジペプチドが高収率および高
選択的に得られる。
【0025】前記式(a−1)において、R6 およびR
7 は直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール
基、アルコキシ基またはアリロキシ基である。直鎖また
は分岐状のアルキル基もしくはアリール基としては、例
えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル
基、tert−ブチル基、フェニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、1,1−
ジメチルエトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基等が挙
げられ、アリロキシ基としては、例えば、フェノキシ
基、p−メトキシ−フェノキシ基等が挙げられる。
【0026】また、式(a−2)において、R8 は直鎖
または分岐状のアルキル基もしくはアリール基、アルコ
キシ基、アリロキシ基またはアミノ基である。分岐状の
アルキル基もしくはアリール基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、tert
−ブチル基、フェニル基等が挙げられ、アルコキシ基と
しては、例えば、メトキシ基、1,1−ジメチルエトキ
シ基、エトキシ基、アセトキシ基等が挙げられ、アリロ
キシ基としては、例えば、フェノキシ基、p−メトキシ
−フェノキシ基等が挙げられる。また、R8 は置換基を
有していてもよく、この置換基を有する基として、例え
ば、前記直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリー
ル基、アルコキシ基、アリロキシ基またはアミノ基の水
素原子がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等
で置換されていてもよく、この置換基を有するR8 とし
て、例えば、モノエチルアミノ基、ジメチルアミノ基等
が挙げられる。R9 、R10は水素原子、直鎖または分岐
状のアルキル基もしくはアリール基であり、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、tert−ブチル基、フェニル基等が挙げられ
る。また、このR9 およびR10は置換基を有していても
よく、例えば、直鎖または分岐状のアルキル基もしくは
アリール基の水素原子が、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基等で置換されていてもよい。さらに、R
9 とR10は相互に結合して環を形成していてもよく、例
えば、R9 とR10は相互に結合してR9 とR10が結合し
ている窒素原子と一緒に、ピペリジノ基、ピロリジノ
基、モルフォリノ基等を形成していてもよい。
【0027】本発明の方法において用いられるアルコー
ルを表わす前記一般式(b)において、Rは炭化水素基
であり、脂肪族炭化水素基および脂環式炭化水素基に大
別される。脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ウンデシル
基、トリデシル基等が挙げられる。脂環式炭化水素基と
しては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘプチル基等が挙げられる。
【0028】前記一般式(b)で表されるアルコールの
具体例として、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノ
ール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オ
クタノール、ノナノール、デカノール、シクロペンタノ
ール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール等が挙
げられ、これらの中でも、特にメタノール、エタノール
が好ましい。
【0029】本発明の方法において、前記一般式(b)
で表されるアルコールの使用量は、通常、4倍モル〜2
0万倍モル程度であり、好ましくは100倍モル〜50
00倍モル程度である。
【0030】本発明の方法において用いられるヨウ化サ
マリウム(SmI2)は、何れの方法によって得られた
ものでもよく、特に限定されない。さらに、市販のヨウ
化サマリウム(SmI2 )のTHF溶液をそのまま用い
てもよい。
【0031】本発明の方法において、ヨウ化サマリウム
の使用量は、出発原料である前記一般式(a)で表わさ
れるオキシム化合物に対して、1〜100倍モル程度で
あり。好ましくは、4〜20倍モル程度である。
【0032】本発明の方法において、反応は溶媒中で行
われる。用いられる溶媒としては、例えば、クロロホル
ム、1, 2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系
溶媒;ジオキサン、THF、ジエチルエーテル等のエー
テル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
ゾニトリル等のニトリル系溶媒;ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。こ
れらは1種単独でも2種以上を組み合わせても用いられ
る。これらの中でも、特にSmI2 が安定に存在できる
THF、ジエチルエーテルが好ましい。さらに、溶媒は
反応前に、脱水、脱酸素したものが好ましい。
【0033】また、反応温度は、通常、−100℃〜8
0℃程度、特に、立体選択性を発現させるためには、反
応温度を下げるとR体とS体の比率が向上するため−4
0℃〜−100℃程度であるのが好ましい。
【0034】また、反応は不活性ガス雰囲気下、例え
ば、窒素、アルゴンガス等の雰囲気下で行い、特に、ア
ルゴンガス雰囲気下で行うのが好ましい。
【0035】以上の反応によって得られる反応混合物
は、通常、副生物、未反応の出発原料、およびサマリウ
ム化合物等を含有するため、本発明の目的物であるアミ
ノ基含有化合物は、この反応混合物中から直接分離、精
製してもよいし、あるいは、この反応混合物中に含有さ
れている、前記一般式(c)で表されるアミノ基含有化
合物のアミノ基に保護基を導入して前記一般式(e)で
表されるアミノ基含有化合物を分離、精製し、その後、
この保護基を除去して前記一般式(c)で表されるアミ
ノ基含有化合物を得てもよい。用いられる分離方法は、
特に制限されず、例えば、抽出、再結晶、シリカゲルカ
ラム等による方法、蒸留、吸着等の公知の分離方法によ
ればよい。
【0036】前記アミノ基に保護基を導入してから分
離、精製する場合は、例えば、前記反応混合物中の反応
生成物である一般式(c)で表されるアミノ基含有化合
物と、前記一般式(d)で表されるハロゲン化アシル化
合物とを反応させて、前記一般式(e)で表されるアミ
ノ基含有化合物、すなわち、一般式(c)で表されるア
ミノ基含有化合物におけるH2 N−基に保護基として、
前記一般式(d)で表される化合物が有する基R11を保
護基として導入して安定な(R11)HN−基として、一
般式(e)で表されるアミノ基含有化合物を得、これを
分離、精製して得る方法である。このように、保護基を
導入すれば、分離、精製に際して操作が簡便であり、副
反応を防止するのに有効である。
【0037】前記ハロゲン化アシル化合物を表す一般式
(d)において、R11はアシル基であり、例えば、ベン
ジルカルボニルオキシ基、ベンゾイル基、tert−ブチロ
キシカルボニル基、アセチル基等が挙げられる。Xはハ
ロゲン原子であり、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等が挙
げられる。また、一般式(d)で表されるハロゲン化ア
シル化合物の具体例として、例えば、ベンジルクロロホ
ーメート、ベンゾイルクロリド、ジ−tert−ブチルピロ
カーボネート、アセチルクロリド、臭化アセチル、臭化
ベンゾイル、ヨウ化アセチル等が挙げられる。
【0038】さらに、前記のとおり、分離、精製が終了
した後、水素添加処理、例えば、Cを担体としてPdを
担持させてなる触媒の存在下で水素添加することによっ
て、保護基を脱離して、前記一般式(c)で表されるア
ミノ基化合物を得ることができる。
【0039】本発明の方法において、出発原料として前
記一般式(a)で表わされるオキシム化合物を適宜、選
択することにより、これに対応して前記一般式(c)で
表わされるアミノ基含有化合物を得ることができる。例
えば、前記一般式(a)において、R1 およびR2 が水
素原子、R3 、R4 、R5 が直鎖または分岐状のアルキ
ル基もしくはアリール基並びにこれらが置換基を有する
ときのオキシム化合物を出発原料として使用すれば、例
えば、N−(D)−アラニル−(L)−プロリンメチル
エステル、N−(D)−アラニル−(L)−プロリン−
tert- ブチルエステル、N−(D)−バリル−(L)−
プロリンピロリジノアミド、N−(D)−ロイシル−
(L)−プロリンピロリジノアミド等を得ることができ
る。
【0040】また、一般式(a)において、R4 が水素
原子、R5 が前記式(a−1)で表わされる基であるオ
キシム化合物を出発原料として使用すれば、例えば、N
−(D)−アラニル−(L)−アラニンメチルエステ
ル、N−(D)−アラニル−(L)−バリンメチルエス
テル、N−(D)−アラニル−(L)−ロイシンメチル
エステル等が得られる。
【0041】また、一般式(a)において、R1 、R2
およびR4 が水素原子、R5 が前記式(a−2)で表わ
される基であるオキシム化合物を出発原料として使用す
れば、例えば、N−(D)−アラニル−(L)−アラニ
ンピペリジノアミド、N−(D)−アラニル−(L)−
バリンピペリジノアミド、N−(D)−アラニル−
(L)−ロイシンピペリジノアミド等が得られる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明を具体的に説明する。
【0043】(実施例1〜15)各例において、反応容
器に、前記一般式(a)におけるR1 、R2 、R3 、R
4 およびR5 が表1に示す基であるオキシム化合物(0.2
0 mmol) 、メタノール(10 ml) 、THF(4 ml)を仕込
み、アルゴン雰囲気下、−40℃で0. 1M−SmI2
−THF溶液(10 ml,1.0mmol) を加え、1時間反応させ
た。反応終了後、得られた反応混合物をベンジルクロロ
ホーメートと反応させて、アミノ基に保護基としてベン
ジルカルボニルオキシ基を導入し、次に、シリカゲルT
LCにより反応生成物を単離し、 1H−NMR、IR、
高速液体クロマトグラフィーにて標品と比較し同定した
ところ、前記一般式(c)におけるR1 、R2 、R3
4 およびR5 が表1に示す基であるアミノ基含有化合
物が表1に示す収率で得られ、またR体とS体が表1に
示す割合で生成していることが分かった。結果を表1に
示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】(比較例1)反応容器に、前記一般式
(a)におけるR1 、R2 、R3 、R4 およびR5 が表
1に示す基であるオキシム化合物(0.20 mmol) 、THF
(4 ml)を仕込み、アルゴン雰囲気下、−40℃で、0.
1M−SmI2 −THF溶液(10 ml,1.0mmol)を加え、
1時間反応させた。反応終了後、得られた反応混合物を
ベンジルクロロホーメートと反応させてアミノ基に保護
基としてベンジルカルボニルオキシ基を導入して、次
に、シリカゲルTLCにより反応生成物を単離し、同定
したところ、出発原料の消費はほとんど見られず、また
目的とするアミノ基含有化合物は生成していないことが
わかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ヨウ化サマリウ
ムを用い、アルコールの共存下に行う新規な反応によ
り、オキシム化合物から、光学活性ジペプチド、光学活
性アミノ酸等のアミノ基含有化合物を得ることができ
る。得られる光学活性ジペプチド、光学活性アミノ酸
は、医薬・農薬の合成中間体として有用な化合物であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 207/16 C07D 207/16 295/18 295/18 Z C07K 5/062 C07K 5/062 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 山 田 徹 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−287059(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 231/12 C07C 231/18 C07C 237/02 - 237/22 C07K 5/06 - 5/078 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(a): 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は同一でも異なってもよく、水
    素原子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリー
    ル基であり、置換基を有していてもよく、R3 は水素原
    子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基
    であり、置換基を有していてもよく、 R4 およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素原
    子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基
    であり、置換基を有していてもよく、R1 とR2 、また
    はR4 とR5 は相互に結合して環を形成していてもよ
    い〕で表わされるオキシム化合物を、ヨウ化サマリウム
    (SmI2 )と、 一般式(b): ROH (b) 〔式中、Rは炭化水素基である〕で表わされるアルコー
    ルとの存在下に反応させる工程を有する、一般式
    (c): 【化2】 〔式中、R1 、R2 、R4 およびR5 は前記一般式
    (a)で定義したとおりである〕で表わされるアミノ基
    含有化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記オキシム化合物が、前記一般式
    (a)において、R4 が水素原子、R5 が式(a−
    1): 【化3】 〔式中、R6 およびR7 は直鎖または分岐状のアルキル
    基もしくはアリール基、アルコキシ基またはアリロキシ
    基である〕で表される基、もしくは式(a−2): 【化4】 〔式中、R8 は直鎖または分岐状のアルキル基もしくは
    アリール基、 アルコキシ基、アリロキシ基またはアミノ基であり、置
    換基を有していてもよく、R9 とR10は水素原子、直鎖
    または分岐状のアルキル基もしくはアリール基であり、
    置換基を有していてもよく、また、R9とR10は相互に
    結合して環を形成していてもよい〕で表される基である
    オキシム化合物である請求項1に記載のアミノ基含有化
    合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記工程を、テトラヒドロフラン溶媒の
    存在下に行なう請求項1または2に記載のアミノ酸基含
    有化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1の工程に続いて、さらに、
    該工程で得られる前記一般式(c)で表されるアミノ基
    含有化合物を、さらに下記一般式(d): R11X (d) 〔式中、R11はアシル基であり、Xはハロゲン原子であ
    る〕で表されるハロゲン化アシル化合物と反応させる工
    程を含む、下記一般式(e): 【化5】 〔式中、R1 、R2 、R4 およびR5 は前記一般式
    (a)で定義したとおりであり、R11は前記一般式
    (d)で定義したとおりである〕で表されるアミノ基含
    有化合物の製造方法。
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