JP2562814B2 - 含フツ素アミド誘導体およびその製造方法 - Google Patents

含フツ素アミド誘導体およびその製造方法

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JP2562814B2 JP61307843A JP30784386A JP2562814B2 JP 2562814 B2 JP2562814 B2 JP 2562814B2 JP 61307843 A JP61307843 A JP 61307843A JP 30784386 A JP30784386 A JP 30784386A JP 2562814 B2 JP2562814 B2 JP 2562814B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般式(I′) (式中、R1′は炭素数1〜10のポリフルオロカーボン基
であり、R2′は水素原子、ハロゲン原子又はトリフルオ
ロメチル基であり、R3′及びR4′は各々独立に水素原子
又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R5′及びR6′は
各々独立に水素原子、ベンジル基、炭素数4〜8のアル
ケニル基又は炭素数5〜6のシクロアルキル基であり、
R7、R8は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジ
ル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基である。ただ
し、R3′とR5′又はR6′、R4′とR5′又はR6′、R7とR8
はそれぞれ結合している元素と一体となって環を形成し
うる。)で表される含フッ素アミド誘導体、および、コ
バルト又はロジウム触媒および塩基の存在下、一般式
(II) (式中、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
10のポリフルオロカーボン基でありR3、R4、R5及びR6
水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ベンジル基、炭
素数4〜8のアルケニル基又は炭素数5〜6のシクロア
ルキル基である。ただし、R3R5又はR6、R4とR5又はR6
各々結合している炭素原子と一体となって環を形成しう
る。)で表される含フッ素ヨウ化アルキルと一般式(II
I) (式中、R7、R8は水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、ベンジル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基であ
る。ただし、R7とR8はそれぞれ結合している窒素原子と
一体となって環を形成しうる。)で表されるアミン及び
一酸化炭素とを反応させることを特徴とする、一般式
(I) (式中、R1〜R8は前期と同じ意味を表す。)で表される
含フッ素アミド誘導体の製造方法に関するものである。
本発明のアミド誘導体を加水分解することにより得ら
れる(下記参考例参照)含フッ素カルボン酸は界面活性
剤、表面処理剤、LB膜などの機能性材料に利用されてい
る。〔たとえばN.Higashiら,Macromolecules,19,1362
(1986);J.Am.ChemSoc.,107,692(1985).〕 〔従来の技術〕 従来、含フッ素カルボン酸類の製造方法としては、た
とえば(1)β−ペルフルオロアルキル置換エチルハラ
イドとMgやZn等の金属から有機金属試薬を合成し、炭酸
エステルまたは二酸化炭素と反応させてエステルまたは
カルボン酸を合成する方法〔たとえばE.T.McBeeら,J.A
m.Chem.Soc.,72,5071(1950).〕、(2)ペルフルオ
ロアルキル置換エチレンのPd触媒を用いるカルボニル化
反応でで合成する方法〔T.Fuchikamiら,J.Org.Chem.,4
8,3803(1983)〕、(3)ペルフルオロアルキルハライ
ド、オレフィン、一酸化炭素およびアルコールをPd触媒
存在下に反応させてエステル類を合成する方法〔H.Urat
aら,第33回有機金属討論会予稿集P244(1986).〕が
知られている。(1)の方法は、発火性の危険があり、
無水溶媒中不活性ガス雰囲気下に行わねばならないとい
う欠点があり、(2)の方法は、高価なPd触媒を用いて
高温高圧下に実施しなければならない。(3)の方法も
高価なPd触媒を用いなければならないという欠点を有し
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは従来の欠点を克服すべく検討を重ねた結
果、安価な触媒を用いて、工業的に入手可能な化合物か
ら製造でき、含フッ素カルボン酸類へ簡便に誘導できる
前記一般式(I)で表わされる含フッ素アミド誘導体お
よびその製造技術を見出し、本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の下記一般式(I′) (式中、R1′、R2′R3′、R4′、R5′、R6′、R7及びR8
は前期と同様の意味である。)で表される含フッ素アミ
ド誘導体は、本発明の製造方法であるコバルト又はロジ
ウム触媒および塩基の存在下、一般式(II) (式中、式中、R1〜R6は前期と同様の意味である。)で
表される含フッ素ヨウ化アルキルと一般式(III) (式中、R7及びR8は前期と同様の意味である。)で表さ
れるアミン及び一酸化炭素とを反応させることにより製
造することができる。
本発明の製造方法においてはコバルト又はロジウム触
媒の存在下で製造することを必須の要件とする。用いる
ことのできるコバルト触媒としては、塩化コバルト、臭
化コバルト、酢酸コバルト、炭酸コバルト等のコバルト
塩、ジコバルトオクタカルボニル、テトラコバルトドデ
カカルボニル、トリフェニルホスフィンコバルトトリカ
ルボニルダイマー、クロロトリス(トリフェニルホスフ
ィン)コバルト等のコバルト錯体、およびこれらをシリ
カゲルあるいはアルミナ等の担体に担持したものを例示
することができる。また用いることができるロジウム触
媒としては、金属ロジウム、塩化ロジウム、酢酸ロジウ
ム、塩化ロジウムなどのロジウム塩、テトラロジウムド
デカカルボニル、ヘキサロジウムヘキサデカカルボニ
ル、クロロジカルボニルロジウムダイマー、クロロトリ
ス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロカルボ
ニルビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロ
(1,5−シクロオクタジエン)ロジウムダイマー、クロ
ロビス(エチレン)ロジウムダイマーなどのロジウム錯
体およびこれらをシリカゲルあるいはアルミナ等の担体
に担持したものなどを例示することができる。コバルト
又はロジウム触媒の使用量は、前記一般式(II)で表わ
される化合物に対して1/10000ないし1/3当量の範囲を適
宜選択できる。
本発明の原料である前記一般式(II)で表わされる含
フッ素ヨウ化アルキルは、工業的に容易に入手できる化
合物であり、例えば、1−フルオロ−3−ヨードプロパ
ン、1,1−ジフルオロ−3−ヨードプロパン、1,1,1−ト
リフルオロ−3−ヨードプロパン、1−ヨード−3,3−
ジフルオロブタン、1−ヨード−3−メチル−3−フル
オロブタン、1−トリフルオロメチル−2−ヨードプロ
パン、1−トリフルオロメチル−2−ヨードブタン、1
−トリフルオロメチル−2−ヨードヘキサン、1−ペル
フルオロエチル−2−ヨードエタン、1−ペルフルオロ
エチル−2−ヨードプロパン、1−ペルフルオロエチル
−2−ヨードブタン、1−ペルフルオロエチル−2−ヨ
ードヘキサン、1−ペルフルオロエチル−2−ヨードオ
クタン、1−ペルフルオロプロピル−2−ヨードエタ
ン、1−ペルフルオロプロピル−2−ヨードプロパン、
1−ペルフルオロプロピル−2−ヨードブタン、1−ペ
ルフルオロプロピル−2−ヨードペンタン、1−ペルフ
ルオロプロピル−2−ヨードヘキサン、1−ペルフルオ
ロプロピル−2−ヨードプタン、1−ペルフルオロプロ
ピル−2−ヨードオクタン、1−ペルフルオロプロピル
−2−ヨードデカン、1−ペルフルオロイソプロピル−
2−ヨードエタン、1−ペルフルオロイソプロピル−2
−ヨードプロパン、1−ペルフルオロイソプロピル−2
−ヨードブタン、1−ペルフルオロイソプロピル−2−
ヨードペンタン、1−ペルフルオロイソプロピル−2−
ヨードヘキサン、1−ペルフルオロイソプロピル−2−
ヨードオクタン、1−ペルフルオロブチル−2−ヨード
エタン、1−ペルフルオロブチル−2−ヨードプロパ
ン、1−ペルフルオロブチル−2−ヨードブタン、1−
ペルフルオロブチル−2−ヨードペンタン、1−ペルフ
ルオロブチル−2−ヨードヘキサン、1−ペルフルオロ
ブチル−2−ヨードオクタン、1−ペルフルオロヘキシ
ル−2−ヨードエタン、1−ペルフルオロヘキシル−2
−ヨードプロパン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨ
ードブタン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨードペ
ンタン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨードヘキサ
ン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨードオクタン、
1−ペルフルオロヘプチル−2−ヨードエタン、1−ペ
ルフルオロヘプチル−2−ヨードプロパン、1−ペルフ
ルオロヘプチル−2−ヨードブタン、1−ペルフルオロ
ヘプチル−2−ヨードヘキサン、1−ペルフルオロヘプ
チル−2−ヨードヘプタン、1−ペルフルオロヘプチル
−2−ヨードオクタン、1−ペルフルオロヘプチル−2
−ヨードデカン、1−ペルフルオロオクチル−2−ヨー
ドエタン、1−ペルフルオロオクチル−2−ヨードプロ
パン、1−ペルフルオロオクチル−2−ヨードブタン、
1−ペルフルオロオクチル−2−ヨードペンタン、1−
ペルフルオロオクチル−2−ヨードヘキサン、1−ペル
フルオロオクチル−2−ヨードオクタン、1−ペルフル
オロデシル−2−ヨードエタン、1−ペルフルオロデシ
ル−2−ヨードプロパン、1−ペルフルオロデシル−2
−ヨードブタン、1−ペルフルオロデシル−2−ヨード
ヘキサン、1−ペルフルオロデシル−2−ヨードオクタ
ン、1−ペルフルオロデシル−2−ヨードデカン、1−
ヨード−2−トリフルオロメチルプロパン、2−ヨード
−3−トリフルオロメチルブタン、1−トリフルオロメ
チル−2−ヨード−2,4−ジメチルヘキサン、1−ペル
フルオロブチル−2−ヨード−2,4−ジメチルヘキサ
ン、1−トリフルオロメチル−2−ヨード−2−エチル
ヘキサン、1−ペルフルオロエチル−2−ヨード−2−
エチルヘキサン、1−ペルフルオロシクロヘキシル−2
−ヨードエタン、1−トリフルオロメチル−2−ヨード
シクロペンタン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨー
ドシクロペンタン、1−ペルフルオロヘプチル−2−ヨ
ードシクロペンタン、1−トリフルオロメチル−2−ヨ
ードシクロヘキサン、1−ペルフルオロプロピル−2−
ヨードシクロヘキサン、1−ペルフルオロブチル−2−
ヨードシクロヘキサン、1−ペルフルオロオクチル−2
−ヨードシクロヘキサン、1−トリフルオロメチル−2
−ヨードシクロオクタン、1−ペルフルオロエエル−2
−ヨードシクロオクタン、1−ペルフルオロイソプロピ
ル−2−ヨードシクロオクタン、1−ペルフルオロヘキ
シル−2−ヨードシクロオクタン、1−トリフルオロメ
チル−2−ヨード−3−フェニルプロパン、1−ペルフ
ルオロエチル−2−ヨード−3−フェニルプロパン、1
−ペルフルオロプロピル−2−ヨード−3−フェニルプ
ロパン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨード−3−
フェニルプロパン、1−トリフルオロメチル−2−ヨー
ド−2−メチル−3−フェニルプロパン、1−ペルフル
オロイソプロピル−2−ヨード−2−メチル−3−フェ
ニルプロパン、1−ペルフルオロブチル−2−ヨード−
2−メチル−3−フェニルプロパン、1−ペルフルオロ
オクチル−2−ヨード−2−メチル−3−フェニルプロ
パン、1−トリフルオロメチル−2−ヨード−7−オク
テン、1−ペルフルオロプロピル−2−ヨード−7−オ
クテン、1−ペルフルオロブチル−2−ヨード−9−デ
セン、1−ペルフルオロヘプチル−2−ヨード−9−デ
セン、1−トリフルオロメチル−2−ヨード−5−ヘキ
セン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨード−5−ヘ
キセン、1−トリフルオロメチル−2−ヨード−2−シ
クロヘキシルエタン、1−ペルフルオロエチル−2−ヨ
ード−2−シクロヘキシルエタン、1−ペルフルオロペ
ロピル−2−ヨード−2−シクロヘキシルエタン、1−
ペルフルオロブチル−2−ヨード−2−シクロヘキシル
エタン、1−ペルフルオロヘキシル−2−ヨード−2−
シクロヘキシルエタン、1−ペルフルオロオクチル−2
−ヨード−2−シクロヘキシルエタン、1,1,2,2−テト
ラメチル−1−トリフルオロメチル−2−ヨードエタン
等を例示することができる。
本発明に用いる前記一般式(III)で表わされるアミ
ンの例には、アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミ
ン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、tert−ブチルア
ミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソ
プロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルベンジル
アミン、N−エチルベンジルアミン、ピロリジン、ピペ
リジン、モルホリン等が含まれる。用いるアミン量は、
前記一般式(II)で表わされる化合物の1当量以上であ
ることが望ましい。
本発明は塩基の存在下に行うものであり、前記一般式
(III)で表わされるアミン自体が塩基を兼ねることが
できるが、他の塩基を用いてもよい。この塩基として
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸
塩や三級アミン、ピリジン、コリジン等を例示すること
ができる。塩基の使用量は前記一般式(II)で表わされ
る化合物に対して0.5当量以上用いることが好ましい。
本発明は、一酸化炭素雰囲気下に行なうものであり、
反応に関与しない不活性ガスで希釈しても良い。50気圧
以下の一酸化炭素分圧で反応は効率良く進行するが、所
望ならより高い圧力を用いてもさしつかえない。
本発明を実施するにあたって、反応に関与しない溶媒
を使用することができる。用いる個々の溶媒は、単一相
を形成することができる。あるいは、第二液相を形成す
る溶媒を用いても良い。これらの例としては、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロオク
タン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、クロロ
ホルム、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
t−ブチルアルコール、t−アミルアルコール等の極性
溶媒をあげることができる。
反応温度は20ないし150℃の温度範囲を適宜選択する
ことができるが、60ないし120℃の範囲が好ましい。
以下、実施例により、更に詳細に説明する。
実施例 1 C8F17CH2CH2I+CO+Et2NH →C8F17CH2CH2CONEt2 20mlのオートクレーブに、1−ペルフルオロオクチル
−2−ヨードコタン(775mg,1.35mmol)、オクタカルボ
ニルニコバルト(46.0mg,0.135mmol)、ジエチルアミン
(0.210ml,2mmol)およびt−ブチルアルコール(10m
l)を入れたガラス容器を入れ、一酸化炭素で置換後、5
0気圧の一酸化炭素圧下、100℃で24時間間撹拌した。反
応終了後、内容物に1N塩酸(12ml)を加え、エーテルで
3回抽出した。抽出液を水洗後、硫酸マグネシウムで乾
燥した。濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム)にかけることによりN,N−ジ
エチル−3−ペルフルオロオクチルプロパンアミド(43
8mg,収率59%)を得た。
1H−NMR(CDCl3:TMS):δ 1.13(3H,t,J=7.2Hz),1.
21(3H,t,J=7.1Hz),2.45〜2.65(4H,m),3.33(2H,q,
J=7.2Hz),3.40(2H,q,J=7.1Hz).13 C−NMR(CDCl3,TMS,Rf基以外):δ 13.05(s),1
4.22(s),24.12(s),27.02(t),40.62(s),42.
00(s),168.93(s).19 F−NMR(CDCl3:CFCl3):δ −81.5(3F,t,J=10H
z),−114.8(2F,m),−122.1(6F,m),−123.1(2
F,m),−124.0(2F,m),−126.5(2F,m). IR(KBr disc):1640cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):547(M+,7),528(9),128(3
6),58(100),44(20). 実施例 2 ジエチルアミン(0.350ml,3.38mmol)を用いた以外は
実施例1と同様に行い、N,N−ジエチル−3−ペルフル
オロオクチルプロパンアミド(381mg,収率52%)を得
た。
実施例 3 水酸化カルシウム(100mg,1.35mmol)を添加した以外
は、実施例1と同様に反応を行い、N,N−ジエチル−3
−ペルフルオロオクチルプロパンアミド(474mg,収率64
%)を得た。
実施例 4 トリエチルアミン(188μl,1.35mmol)を添加した以
外は、実施例1と同様に反応を行い、N,N−ジエチル−
3−ペルフルオロオクチルプロパンアミド(収率57%)
を得た。
参 考 例 C8F17CH2CH2CONEt2+H2O →C8F17CH2CH2COOH N,N−ジエチル−3−ペルフルオロオクチルプロパン
アミド(70mg,0.128mmol)に酢酸(0.3ml)および濃塩
酸(0.3ml)を加え、100℃で10時間加熱した。減圧で溶
媒を留去した後、エーテルで抽出し、水洗後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。エーテルを減圧で留去すにこと
により3−ペルフルオロオククチルプロピオン酸62.8mg
(収率99.8%)を得た。
実施例 5 CF3CH2CH2I+CO+HNEt2 →CF3CH2CH2CONEt2 20mlのオートクレーブに、1,1,1−トリフルオロ−3
−ヨードプロパン(224mg,1.0mmol)、オクタカルボニ
ルニコバルト(34.2mg,0.1mmol)、ジエチルアミン(0.
209ml,2.0mmol)およびt−ブチルアルコール(10ml)
を入れたガラス容器を入れ、一酸化炭素で置換後、50気
圧の一酸化炭素圧下、100℃で24時間間撹拌した。反応
終了後、内容物に1N塩酸(12ml)を加え、エーテルで3
回抽出した。抽出液を水洗酸、硫酸マグネシウムで乾燥
した。濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム)にかけることによりN,N−ジエ
チル−4,4,4−トリフルオロ酪酸アミド(79mg,収率40
%)を得た。1 H−NMR(CDCl3:TMS):δ 1.13(t,J=7Hz,3H),1.21
(t,J=7Hz,3H,),2.3〜2.8(m,4H)3.33(q,J=7Hz,2
H),3.40(q,J=7Hz,2H).19 F−NMR(CDCl3:CFCl3):δ −67.1(t,J=10Hz,3
F). IR(neat):1645cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):197(17),125(11),72(1
2),58(100),44(29). 実施例 6 C4F9CH2CH2I+CO+HNEt2 →C4F9CH2CH2CONEt2 1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパンのかわり
に1−ペルフルオロブチル−2−ヨードエタン(374mg,
1.0mmol)を用いた以外は実施例5と同様に行い、N,N−
ジエチル−3−ペルフルオロブチルプロパンアミド(22
1mg,収率64%)を得た。1 H−NMR(CDCl3:TMS):δ 1.13(3H,t,J=6.6Hz),1.
22(3H,t,J=6.6Hz),2.2〜2.8(4H,m),3.37(2H,q,J
=6.6Hz),3.45(2H,q,J=6.6Hz).13 C−NMR(CDCl3,TMS,Rf基以外):δ 13.07(s),1
4.24(s),24.09(s),26.90(t),40.61(s),42.
00(s),168.91(s).19 F−NMR(CDCl3:CFCl3):δ −81.7(3F,m),−11
5.1(2F,m),−124.9(2F,m),−126.5(2F,m). IR(neat):νc=o 1645cm-1. Mass m/e(rel.int.):347(M+,11),128(23),58(1
00),44(21). 実施例 7 1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパンのかわり
に1−ペルフルオロオクチル−2−ヨードヘキサン(63
0mg,1.0mmol)用いた以外は実施例5と同様に行い、N,N
−ジエチル−2−ペルフルオロオクチルメチルヘキサン
アミド(94mg,収率16%)を得た。1 H−NMR(CDCl3:TMS):δ 0.90(bt,3H),1.11(t,J
=7Hz,3H),1.20(t,J=7Hz,3H),1.2〜1.7(m,6H),2.
1m,1H),2.8(m,1H),3.0(m,1H),3.4(m,4H).19 F−NMR(CDCl3:CFCl3):δ −81.4(t,J=10Hz,3
F),−113.4(m,2F),−122.1(m,6F),−123.1(m,
2F),−123.8(m,2F),−126.5(m,2F). IR(neat):1645cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):603(3),560(10),547(3
1),170(11),129(14),128(85),100(64),73(2
7),72(49),69(10),58(100),43(84). 実施例 8 オクタカルボニルコバルトのかわりにヘキサデカカル
ボニルハロジウム(4.4mg,4×10-3mmol)を用いた以外
は実施例7と同様に行い、N,N−ジエチル−2−ペルフ
ルオロオクチルメチルヘキサンアミド(285mg,収率47
%)を得た。
実施例 9 CF3CH2CH2I+CO+H2N−But →CF3CH2CH2CONHBut ジエチルアミンのかわりにt−ブチルアミン(146mg,
2.0mmol)を用いた以外は実施例5と同様に行い、N−
t−ブチル−4,4,4−トリフルオロ酪酸アミド(100mg,
収率51%)を得た。1 H NMR(CDCl3:TMS):δ 1.35(s,9H),2.2〜2.8
(m,4H),5.3(bs,1H).19 F NMR(CDCl3:CFCl3):δ −67.3(t,J=10Hz,3
F). IR(KBr):3340cm-1(νN-H)1650cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):197(7),182(12),142(1
0),122(11),58(100),57(14),56(12),41(1
1). 実施例 10 C8F17CH2CH2I+CO+H2N−But →C8F17CH2CH2CONHBut CF3CH2CH2Iのかわりに1−ペルフルオロオクチル−2
−ヨードエタン(575mg,1.0mmol)を用いた以外は実施
例8同様に行い、N−t−ブチル−3−ペルフルオロオ
クチルプロパンアミド(236mg,収率43%)を得た。1 H NMR(CDCl3:TMS):δ 1.36(s,9H),2.2〜2.8
(m,4H),5.3(bs,1H).19 F NMR(CDCl3:CFCl3):δ −81.3(t,J=10Hz,3
F),−122.3(m,2F),−123.1(m,6F),−124.0(m,
2F),−126.6(m,2F). IR(KBr):3320cm-1(νN-H)1645cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):546(1),491(5),69
(9),58(100),57(18),56(12),41(9). 実施例 11 t−ブチルアミンのかわりにピペリジン(170mg,2.0m
mol)を用いた以外は実施例9と同様に行い、N−(3
−ペルフルオロオクチル)プロピオニルピペリジン(21
2mg,収率38%)を得た。1 H NMR(CDCl3:TMS):δ 1.4〜1.8(m,6H),2.2〜2.
9(m,4H),3.3〜3.8(m,4H).19 F NMR(CDCl3:CFCl3):δ −81.3(t,J=10Hz,3
F),−122.3(m,2F),−123.1(m,6F),−123.9(m,
2F),−124.0(m,2F)−126.6(m,2F). IR(KBr):1650cm-1(νc=o). Mass m/e(rel.int.):559(14),14(100),126(3
1),84(62),70(15),69(19),56(19),41(16).
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 233/11 C07C 233/11 C07D 295/18 C07D 295/18 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I′) (式中、R1′は炭素数1〜10のポリフルオロカーボン基
    であり、R2′は水素原子、ハロゲン原子又はトリフルオ
    ロメチル基であり、R3′及びR4′は各々独立に水素原子
    又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R5′及びR6′は
    各々独立に水素原子、ベンジル基、炭素数4〜8のアル
    ケニル基又は炭素数5〜6のシクロアルキル基であり、
    R7、R8は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジ
    ル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基である。ただ
    し、R3′とR5′又はR6′、R4′とR5′又はR6′、R7とR8
    はそれぞれ結合している元素と一体となって環を形成し
    うる。)で表される含フッ素アミド誘導体。
  2. 【請求項2】コバルト又はロジウム触媒および塩基の存
    在下、一般式(II) (式中、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    10のポリフルオロカーボン基でありR3、R4、R5及びR6
    水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ベンジル基、炭
    素数4〜8のアルケニル基又は炭素数5〜6のシクロア
    ルキル基である。ただし、R3R5又はR6、R4とR5又はR6
    各々結合している炭素原子と一体となって環を形成しう
    る。)で表される含フッ素ヨウ化アルキルと一般式(II
    I) (式中、R7、R8は水素原子、炭素数1〜6のアルキル
    基、ベンジル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基であ
    る。ただし、R7とR8はそれぞれ結合している窒素原子と
    一体となって環を形成しうる。)で表されるアミン及び
    一酸化炭素とを反応させることを特徴とする、一般式
    (I) (式中、R1〜R8は前期と同じ意味を表す。)で表される
    含フッ素アミド誘導体の製造方法。
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