JPH0741725A - 塩化ビニルプラスチゾル組成物 - Google Patents

塩化ビニルプラスチゾル組成物

Info

Publication number
JPH0741725A
JPH0741725A JP18410893A JP18410893A JPH0741725A JP H0741725 A JPH0741725 A JP H0741725A JP 18410893 A JP18410893 A JP 18410893A JP 18410893 A JP18410893 A JP 18410893A JP H0741725 A JPH0741725 A JP H0741725A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stabilizer
isocyanate
polyamide
coating film
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18410893A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Shimizu
秀行 志水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Chemical Co Ltd filed Critical Aisin Chemical Co Ltd
Priority to JP18410893A priority Critical patent/JPH0741725A/ja
Publication of JPH0741725A publication Critical patent/JPH0741725A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】オーバーベイク時の塗膜の黄変を防止する。 【構成】塩化ビニル樹脂、可塑剤、充填材、接着付与剤
及び安定剤からなるPVCゾル組成物において、接着付
与剤はブロックイソシアネートとポリアミドからなりブ
ロックイソシアネートとポリアミドのイソシアネート当
量とアミン当量の当量比が5:1〜4:1であり、かつ
安定剤として亜鉛系安定剤を全組成物中に1.0〜2.
0重量%含むことを特徴とする。ブロックイソシアネー
トによるフリーアミンの捕捉と、亜鉛系安定剤による塩
化水素の捕捉の相乗効果により、オーバーベイク時の黄
変が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のロッカ部など
に塗布され飛石などによる塗膜の剥離や傷付きを防止す
る耐チッピング塗料や、鋼板接続部に用いられるシーリ
ング材として有用な塩化ビニルプラスチゾル組成物(以
下、PVCゾル組成物という)に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のロッカ部やドア下部などは、飛
石などが衝突しやすいため、耐チッピング性に優れた塗
料を塗装することが行われている。この耐チッピング塗
料としては、PVCゾル組成物を主成分とするものが一
般的に用いられている。このPVCゾル組成物は、塩化
ビニル樹脂とDOPなどの可塑剤を基材とし、他にポリ
アミドなどの接着付与剤、炭酸カルシウムなどの充填材
及び金属石けんなどの安定剤が含まれて構成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このPVCゾル組成物
からなる耐チッピング塗料は、一般に電着塗膜表面に塗
布され、160℃で15分程度の仮焼付が行われる。そ
して得られた塗膜表面に中塗塗料が塗布され、次いでウ
ェット−オン−ウェットで上塗塗料が塗布され、その後
140℃で30分程度の焼付が行われる。
【0004】このようにPVCゾル組成物から形成され
た塗膜には、上記工程だけでもかなりの熱が加えられて
いる上に、作業の都合上中塗塗膜が焼付けられたり、塗
装不良でさらに塗り直しなどの工程が加わった場合に
は、その焼付工程でさらに熱が加えられることとなり、
塗膜がオーバーベイクとなる場合がある。ところが従来
のPVCゾル組成物では、オーバーベイクとなると上に
塗装された塗膜に黄変が生じるという問題があった。そ
して接着付与剤にポリアミドを用いた時に特に黄変しや
すいということもわかっている。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、オーバーベイク時の塗膜の黄変を防止する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のPVCゾル組成物は、塩化ビニル樹脂、可塑剤、充
填材、接着付与剤及び安定剤からなるPVCゾル組成物
において、接着付与剤はブロックイソシアネートとポリ
アミドからなりブロックイソシアネートとポリアミドの
イソシアネート当量とアミン当量の当量比が5:1〜
4:1であり、かつ安定剤として亜鉛系安定剤を全組成
物中に1.0〜2.0重量%含むことを特徴とする。
【0007】塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルモノ
マの単独重合体あるいは塩化ビニルモノマと共重合可能
な他のモノマーとの共重合体を用いることができる。共
重合体を形成しうる塩化ビニルモノマと共重合可能なモ
ノマとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニルなどのビニルエステル類;ジエ
チルマレエート、ジブチルマレエートなどのマレイン酸
エステル類;ジエチルフマレート、ジブチルフマレート
などのフマル酸エステル類;アクリル酸エステル類;メ
タクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテルなどのビ
ニルエーテル類などを挙げることができる。
【0008】可塑剤としては、一般にPVCゾル組成物
に使用されるものを用いることができ、例えばジ−n−
オクチルフタレート(DOP)、ジ−2−エチルヘキシ
ルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)な
どのフタル酸系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルアジペ
ート(DOA)、トリオクチルトリノリテート(TOT
N)やアゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族エステル
系可塑剤;リン酸、トリクレジルホスフェートなどのリ
ン酸エステル系可塑剤;エポキシ化大豆油などのエポキ
シ系可塑剤などが挙げられる。その使用量は、プラスチ
ゾルの粘度、硬化性、硬化後の硬度、安定性などの物性
により適宜選択され、これらの1種または2種以上を混
合して用いることができる。なお可塑剤の量は一般に、
塩化ビニル樹脂100重量部に対して30〜300重量
部の範囲で使用される。
【0009】充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、硫酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸
塩または硫酸塩、シリカ、クレー、酸化チタン、アルミ
ニウム粉末などを、従来と同様に用いることができる。
この充填材の量は、塩化ビニル樹脂100重量部に対し
て30〜200重量部の範囲が好ましい。30重量部よ
り少ないと凝集力が不十分となり、200重量部を超え
ると脆くなり柔軟性や接着性が低下する。
【0010】本発明の最大の特徴は、接着付与剤と安定
剤の組成にある。すなわち、接着付与剤はブロックイソ
シアネートとポリアミドからなり、ブロックイソシアネ
ートとポリアミドの当量比が5:1〜4:1であり、か
つ安定剤として亜鉛系安定剤を全組成物中に1.0〜
2.0重量%含む。ブロックイソシアネートのイソシア
ネート成分としては、例えばヘキサメチレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、メチルキシリレンジイソシア
ネートなど、芳香族又は脂肪族のいずれも用いることが
できる。特には貯蔵安定性の点から脂肪族イソシアネー
ト系のブロックイソシアネートが好ましい。
【0011】また活性水素を有するブロック剤として
は、フェノール、酸アミド、ラクタム、低級1価アルコ
ール、セロソルブ、カプロラクタム、オキシム類などが
使用できる。ポリアミドとしては、例えば脂肪酸二量体
とポリアミンの反応生成物を用いることができる。
【0012】ブロックイソシアネート(A)とポリアミ
ド(B)の混合比率は、イソシアネート当量とアミン当
量の当量比でA:B=5:1〜4:1の範囲とする必要
がある。もしブロックイソシアネート及びポリアミドが
この範囲を外れると、オーバーベイク時の黄変度が大き
くなってしまう。この範囲とすることにより、オーバー
ベイク時の黄変度を極めて低くすることができる。
【0013】本発明では、安定剤として亜鉛系安定剤を
全組成物中に1.0〜2.0重量%含んでいる。亜鉛系
安定剤としては、例えばステアリン酸塩などの脂肪酸の
亜鉛塩を用いることができる。この亜鉛系安定剤が1.
0重量%より少なくなるとオーバーベイク時の黄変度が
大きくなり、2.0重量%より多く添加すると貯蔵安定
性に不具合が生じる。
【0014】
【作用】オーバーベイク時の塗膜の黄変は、PVCゾル
組成物中の黄変起因成分が上に塗布された塗料中の溶剤
によって抽出されたりすることで中塗り塗膜や上塗り塗
膜中に移行し、焼付け時に塗膜に影響を及ぼすためと考
えられる。そしてその黄変起因成分としては、接着付与
剤としてのポリアミドから発生するフリーアミンや、塩
化ビニル樹脂が分解して発生する塩化水素が考えられ
る。
【0015】そこで本発明では、ブロックイソシアネー
トをポリアミドに対して過剰に共存させることによりフ
リーアミンを捕捉するとともに、亜鉛系安定剤を所定量
配合することで塩化水素を捕捉する。これによりオーバ
ーベイク時の黄変が防止できる。なお、亜鉛系安定剤を
多く用いれば、ブロックイソシアネートを用いずとも黄
変が少なくなるが、PVCゾル組成物の貯蔵安定性が悪
化するという不具合がある。そこで本発明では、接着付
与剤として必要なポリアミドはそのまま残し、亜鉛系安
定剤とともにブロックイソシアネートを用いることによ
り、貯蔵安定性を確保するとともにオーバーベイク時の
黄変を防止するようにしたものである。
【0016】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)表1にも示すように、塩化ビニル樹脂「P
CH22」(鐘渕化学(株)製)と「ゼオン51」(日
本ゼオン(株)製)をそれぞれ13重量部、可塑剤とし
てのDOPを28重量部、充填材としての炭酸カルシウ
ムを43重量部、ウレタン系ブロックイソシアネート
(「ケミオックス707A」三洋化成(株)製)を1.
1重量部、ポリアミド(「ケミオックス711C」三洋
化成(株)製)0.7重量部、そしてZn系安定剤
(「7537」昭島(株)製)を1.2重量部混合し、
実施例1のPVCゾル組成物とした。
【0017】このPVCゾル組成物について、オーバー
ベイク時の黄変度、剪断接着力、耐チッピング性及び貯
蔵安定性を試験し、結果を表1に示す。オーバーベイク
時の黄変度は、電着塗膜が形成された塗板にPVCゾル
組成物を幅45mm、厚さ300μmとなるように塗布
し、160℃で15分仮焼付けした。その後アルキド−
メラミン系中塗り塗料とアクリル−メラミン系白色上塗
り塗料をウェット−オン−ウェットで塗布し、140℃
で30分焼付けたものを基準塗板とした。そして基準塗
板をさらに160℃×30分の条件で3回繰り返して焼
付けたものを試料とし、基準塗板に対する色差(ΔE)
を測定して黄変度とした。なお、ΔE≦0.3の場合を
○、0.3<ΔE<0.4の場合を□、0.4≦ΔE<
0.8の場合を△、0.8≦ΔEの場合を×として評価
した。
【0018】剪断接着力は、PVCゾル組成物を電着塗
膜が形成された塗板に所定の膜厚で塗布し、140℃×
30分の条件で焼付け室温に冷却後、さらに140℃×
30分焼付けた塗膜に対し、JASO−M−323−7
7に基づいて測定した。そして30kg/cm2 以上を
○とした。耐チッピング性は、剪断接着力の場合と同様
に作成された塗膜に対し、JASO−M−323−77
に基づいてナット落下試験を行い、電着塗膜が表出した
時までのナット重量を測定した。そしてナット重量が5
0kg/cm2 以上を○とした。
【0019】また貯蔵安定性は、PVCゾル組成物を4
0℃で10日間保管し、増粘率が40%未満の場合には
○、40%以上の場合には×とした。 (他の実施例及び比較例)表1に示すように各種組成で
PVCゾル組成物を調製し、実施例1と同様に試験した
結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】(評価)表1より、イソシアネート当量と
アミン当量の当量比が本発明の範囲にあり、かつZn系
安定剤を1.0〜2.0重量%の範囲で含むことによ
り、ΔEが0.3以下となりオーバーベイク時の黄変が
防止されていることが明らかである。また、前記当量比
が小さくなっても大きくなっても黄変が生じているが、
当量比が大きい方が好ましい傾向があることがわかる。
【0022】さらにZn系安定剤はBa系安定剤に比べ
て効果が大きく、多く添加し過ぎると貯蔵安定性に不具
合があることも明らかである。そして実施例2と比較例
2及び比較例7の比較より、ブロックイソシアネートと
Zn系安定剤を併用することにより相乗効果が得られ、
黄変が格段に防止されていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】すなわち本発明のPVCゾル組成物によ
れば、オーバーベイク時の黄変が防止されているため不
良率が低減されるとともに、修正塗装が可能となるなど
使用できる範囲が一層拡大される。また耐チッピング
性、剪断接着力、貯蔵安定性などの諸性能は従来と同等
に維持されている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル樹脂、可塑剤、充填材、接着
    付与剤及び安定剤からなる塩化ビニルプラスチゾルにお
    いて、 前記接着付与剤はブロックイソシアネートとポリアミド
    からなり該ブロックイソシアネートと該ポリアミドのイ
    ソシアネート当量とアミン当量の当量比が5:1〜4:
    1であり、かつ前記安定剤として亜鉛系安定剤を全組成
    物中に1.0〜2.0重量%含むことを特徴とする塩化
    ビニルプラスチゾル組成物。
JP18410893A 1993-07-26 1993-07-26 塩化ビニルプラスチゾル組成物 Pending JPH0741725A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18410893A JPH0741725A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 塩化ビニルプラスチゾル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18410893A JPH0741725A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 塩化ビニルプラスチゾル組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0741725A true JPH0741725A (ja) 1995-02-10

Family

ID=16147533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18410893A Pending JPH0741725A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 塩化ビニルプラスチゾル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0741725A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4454495B2 (ja) アクリルゾル組成物
JP2999577B2 (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル系シーラー組成物
CZ283900B6 (cs) Plastisolový prostředek
US5030673A (en) Plastisol composition and undercoating material
USRE42563E1 (en) Fine polymer particles for plastisol, process for producing the same, and halogen-free plastisol composition and article made with the same
US5043379A (en) Plastisol composition
JP2578161B2 (ja) プラスチゾル組成物
JPH0741725A (ja) 塩化ビニルプラスチゾル組成物
JPH08127693A (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物
JP3023974B2 (ja) 塩化ビニルプラスチゾル組成物
JPS62190267A (ja) 下塗り剤
JPH0819308B2 (ja) 接着性プラスチゾル組成物
JPH10168266A (ja) プラスチゾル組成物
JPH01289854A (ja) プラスチゾル組成物
JPH08127692A (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物の製造方法
JP2002256155A (ja) 電着鋼板板合せ部の腐蝕防止用プラスチゾル組成物
JPH06306342A (ja) 塩化ビニル系プラスチゾル組成物
JP2686797B2 (ja) プラスチゾル組成物
JPH0616891A (ja) 塩化ビニル系プラスチゾル組成物
JPH0651870B2 (ja) プラスチゾル組成物
JP3051769B2 (ja) 塩化ビニルプラスチゾル組成物
JPH08120142A (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物
JPH0832810B2 (ja) プラスチゾル組成物及び下塗り剤
JPH08120141A (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物
JPH08127691A (ja) ポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物