JPH0741599A - 樹脂成型品及びアンテナカバー - Google Patents

樹脂成型品及びアンテナカバー

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JPH0741599A
JPH0741599A JP22660093A JP22660093A JPH0741599A JP H0741599 A JPH0741599 A JP H0741599A JP 22660093 A JP22660093 A JP 22660093A JP 22660093 A JP22660093 A JP 22660093A JP H0741599 A JPH0741599 A JP H0741599A
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JP
Japan
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pearl
pigment
pearl pigment
resin
antenna cover
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Application number
JP22660093A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Sato
敏明 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度,反射性に優れ、フローマークやウェル
ドラインが発生し難く、しかも難燃性に優れ電波信号を
遮断しない樹脂成型品及びアンテナカバーを提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂にパール顔料を添加してなるパ
ール調,メタリック調の樹脂成型品である。パール顔料
は、最大外径が10μm〜200μmであり、熱可塑性
樹脂100容量部に対して0.1〜10容量部添加混合
される。パール顔料は、天然マイカ(雲母)の表面を酸
化チタン等の高屈折率の金属酸化物で被覆したもので、
屈折率の低いマイカと屈折率の高い金属酸化物との境界
での入射光の多重反射がパール光沢をもたらす。前記樹
脂成型品は、各種機器に使用されるが、特にGPS衛星
から電波を受信するアンテナのアンテナカバーに使用さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光沢のある外観を呈す
る樹脂成型品に関するものであり、さらには樹脂成型品
により形成されるアンテナカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂とパール顔料を混合
し、溶融成型した樹脂成型品が知られている。この樹脂
成型品は、パール顔料を成型材料に混入することで全面
が一様にパール調,メタリック調の外観を呈することか
ら、各種機器の外装パーツ等への利用が期待される。
【0003】しかしながら、これまでのパール調樹脂成
型品で使用されるパール顔料は、その粒径分布が0〜5
μmの間であり、平均粒径が零に近くチタンホワイトに
近い範囲の粒子が多く、樹脂内部で各粒径の粒子の分散
性が極端に悪い。したがって、成型構造上必要な偏肉、
ボス、リブ等、射出成型時に樹脂の流れの障害となるよ
うな諸条件に対して不利で、パール顔料の片寄りからウ
ェルドライン、フローマークが形成され易く外観を損な
う原因となっている。また、粒径が一定していないた
め、チタンホワイトに近い粒径の粒子が大径の粒子の反
射を覆ってしまい、メタリック調、パール調が表現し難
い原因となっている。
【0004】フローマークやウェルド層は、他の部分と
パール顔料の反射率が異なり、光を吸収してしまうこと
から黒く見え、例えばいわゆるGPS(Global Positio
ningSystem )用アンテナのアンテナカバーのように、
自動車外装に合わせた高級モールド品には使用不可能で
ある。
【0005】また、近似の外観を有する成型材料に、ア
ルミニウム粒子を主とする金属顔料を混合し、溶融成型
した樹脂成型品(例えば特公平4−27932号)も知
られているが、金属顔料を混入すると成型品の可燃性を
高めてしまうことから、難燃材として不適当であり、さ
らに成型品に含有される金属顔料が電波を遮断もしくは
散断してしまうため、前記アンテナカバーには使えな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
樹脂成型品は、種々の欠点を有しており、例えばパール
調樹脂成型品の用途は非常に限られている。そこで本発
明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたもので
あって、輝度、反射性に優れ、フローマークやウェルド
ラインが発生し難いという特徴を有するとともに、難燃
性や電波信号を遮断しない機能を有する樹脂成型品及び
アンテナカバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者が種々の検討を
重ねた結果、使用するパール顔料としてこれまでよりも
若干大きな粒径範囲に粒径分布を有するものを用いたと
ころ、良好な輝度、反射性が得られ、高品質なパール
調,メタリック調樹脂成型品が得られることがわかっ
た。
【0008】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものである。すなわち、本発明の樹脂成型品は、熱可
塑性樹脂100容量部に対して最大外径10μm〜20
0μmのパール顔料を0.1容量部〜10容量部添加混
合してなる樹脂組成物が成型されてなることを特徴とす
るものであり、また本発明のアンテナカバーは前記樹脂
成型品からなることを特徴とするものである。
【0009】本発明において用いられるパール顔料1
は、例えば図1に示すように、天然マイカ(雲母)2の
表面を酸化チタン等の高屈折率の金属酸化物3で被覆し
たものであり、屈折率の低いマイカ2と屈折率の高い金
属酸化物3との境界での入射光の多重反射がパール光沢
をもたらす。
【0010】ただし、使用するパール顔料の粒径及び添
加量を適正な範囲に設定することが必要であり、本発明
においては最大外径10μm〜200μmのパール顔料
を用い、これを熱可塑性樹脂100容量部に対して0.
1容量部〜10容量部添加混合する。
【0011】パール顔料の最大外径が10μm未満であ
ると、分散性が低下してフローマークやウェルドライン
の問題が発生し、輝度や反射率も不足する。逆に最大外
径が200μmを越えると、粒子が目立つようになる。
好ましくは最大外径50μm以上のパール顔料であり、
最も好ましくは、100μm〜200μmの粒子が大部
分を占めるような粒径分布、例えば20μm〜200μ
mなる粒径分布を有するパール顔料である。
【0012】一方、添加量が0.1容量%未満である
と、十分な輝度や反射率を得ることが難しく、逆に10
容量部を越えると外観が白っぽくなり、強度や耐候性等
の不足が問題となる。以上の粒径,添加量で図2に示す
ようにパール顔料1を熱可塑性樹脂4中に分散させる
と、粒子が均等に分散し、パール顔料1における前記多
重反射と、樹脂4の着色効果との相乗効果で、深みを持
つパール光沢を得ることができる。
【0013】なお、熱可塑性樹脂としては、任意の熱可
塑性樹脂を用いることができるが、透明度が高いことが
好ましく、アクリル系樹脂やAS樹脂が好適である。な
かでもアクリル系樹脂が最適である。
【0014】本発明の樹脂成型品は、各種分野に適用で
きるが、具体的に列挙するならば、例えば電波信号特性
の点からGPSアンテアをはじめとする各種通信機器に
適用して好適である。また、耐熱性や外観品位の観点か
らは、自動車、自動二輪、水上バイク等の移動体の外装
パーツや、理美容機器、家電機器、オーディオ機器等に
適用して好適である。
【0015】
【作用】金属顔料を用いた樹脂成型品では、良好な反射
性を有するメタリック調の外観は得られるが、金属顔料
が電波信号を遮断するため、アンテナカバー等には使用
することができない。一方、従来のパール顔料を用いた
樹脂成型品では、電波信号を遮断することはないが、各
粒径の粒子が分散し難く、微粒子が大径の粒子の反射を
覆ってしまい、樹脂自体を濁らせてしまうため、パール
顔料の反射効果が出ない。また、フローマークやウェル
ドラインも発生する。
【0016】これに対して、最大外径10μm〜200
μmのパール顔料は、これまで用いられてきたパール顔
料より粒径が大きく、例えば20〜200μmに粒径分
布を有するパール顔料は、大部分が粒径100〜200
μmの粒子により構成され、樹脂内部において均等に分
散される。したがって、前記粒径分布を有するパール顔
料を用いた樹脂成型品(例えばアンテナカバー)では、
フローマークやウェルドラインが発生し難い。またこの
パール顔料の輝度,反射性は共に同径の金属顔料以上の
特性を有するために、金属顔料混入樹脂では得られない
メタリック調、パール調の外観、風合いが得られる。さ
らに、金属顔料を用いていないので、難燃性や電波信号
の遮断の問題も解消される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面や実験結果を参照しながら詳細に説明する。
【0018】成型方法 樹脂成型品を製造する方法としては、予めパールモール
ドペレットを作製する方法と、直接射出成型する方法
(マスターバッチ)とがある。
【0019】前者においては、先ず、ナチュラルベース
(熱可塑性樹脂)と添加剤とをタンブリングし、パール
顔料を添加した後、再度タンブリングする。これを樹脂
の指定温度でエクストルーダにより混練し、ペレタイザ
ーによってパールモールドペレットにする。
【0020】後者においても、ナチュラルベース(熱可
塑性樹脂)と添加剤とをタンブリングし、パール顔料を
添加した後、再度タンブリングするところまでは同様で
ある。次いで、これを樹脂の指定温度でインジェクショ
ンモールダーにより射出成型し、パールモールド製品と
する。
【0021】樹脂成型品の評価 作製した樹脂成型品の外観及び機能を評価した。具体的
には、アクリル樹脂100容量部に対して平均粒径10
0μm(最大粒径200μm、粒径分布20〜200μ
m)のパール顔料を5容量%添加し、これを射出成型し
て実施例とした。一方、パール顔料の最大粒径を10μ
mとし、これを実施例と同様に射出成型したものを比較
例1、パール顔料の代わりにアルミニウム粒子を用いた
ものを比較例2とした。結果を表1に示す
【0022】
【表1】
【0023】本発明を適用した実施例の樹脂成型品は、
ウェルドラインやフローマークが発生することもなく、
良好な外観を呈するとともに、機能的にも優れたもので
あった。これに対して、従来のパール顔料を用いた比較
例1では、実施例と同様、機能的には優れたものであっ
たが、ウェルドラインやフローマークが発生し、外観の
点で不満が残った。アルミニウム粒子を用いた比較例2
は、難燃性等の機能の点で大きく劣り、外観も十分とは
言えなかった。
【0024】アンテナカバーの作製 次に、GPS衛星を利用して自動車の現在位置や進行方
向等を電子地図上に表示する、いわゆるカーナビゲーシ
ョンシステムのGPSアンテナのアンテナカバーを作製
した。
【0025】前記カーナビゲーションシステムは、GP
S衛星からの電波を効率良く受信する高感度の全方位指
向アンテナ(GPSアンテナ)と、複数のGPS衛星か
らのでんぱを同時に受信することができるGPSレシー
バと、CD−ROMに記録された地図や情報を読み取る
CD−ROMドライバと、前記地図及び現在位置,進行
方向等を表示するモニタとからなるものである。
【0026】GPSアンテナは、図3及び図4に示すよ
うに、アンテナ本体11を基台12上に載置し、これを
アンテナカバー13で覆ってなるものである。アンテナ
カバー13には複数のボス13aが形成されており、ネ
ジ14,15によって基台12に固定されている。そし
て、マグネット等によって自動車のボンネット,天井等
に取付けられる。
【0027】そこで、上記アンテナカバー13を、先の
実施例と同様の樹脂成型品で作製した。その結果、自動
車の外装に合った高級感のあるアンテナカバーが得られ
た。また、パール顔料自体が雲母から構成されるため不
燃性であり、金属を含まないため電波信号を遮断も散断
もせず、アンテナカバーに要求される特性を満たすもの
であった。
【0028】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、輝度、反射性に優れ、フローマークやウェ
ルドラインが発生し難いという特徴を有するとともに、
難燃性や電波信号を遮断しない機能を有する樹脂成型品
を提供することができ、カーナビゲーションシステム用
として十分特性を満足するアンテナカバーを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パール顔料を示す模式図である。
【図2】パール顔料の樹脂中での分散状態を示す模式図
である。
【図3】GPSアンテナの外観形状を示す概略斜視図で
ある。
【図4】図3のA−A線における断面図である。
【符号の説明】
1・・・パール顔料 13・・・アンテナカバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100容量部に対して最大
    外径10μm〜200μmのパール顔料を0.1容量部
    〜10容量部添加混合してなる樹脂組成物が成型されて
    なる樹脂成型品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂成型品よりなること
    を特徴とするアンテナカバー。
JP22660093A 1993-07-31 1993-07-31 樹脂成型品及びアンテナカバー Pending JPH0741599A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006005515A (ja) * 2004-06-16 2006-01-05 Altia Hashimoto Co Ltd 電波等の透過装置
WO2017130879A1 (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 日本電気株式会社 反射体および反射体の製造方法

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JP2006005515A (ja) * 2004-06-16 2006-01-05 Altia Hashimoto Co Ltd 電波等の透過装置
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JPWO2017130879A1 (ja) * 2016-01-28 2018-11-22 日本電気株式会社 反射体および反射体の製造方法

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990817