JPH0739720Y2 - 車両の妻構体 - Google Patents
車両の妻構体Info
- Publication number
- JPH0739720Y2 JPH0739720Y2 JP9790590U JP9790590U JPH0739720Y2 JP H0739720 Y2 JPH0739720 Y2 JP H0739720Y2 JP 9790590 U JP9790590 U JP 9790590U JP 9790590 U JP9790590 U JP 9790590U JP H0739720 Y2 JPH0739720 Y2 JP H0739720Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame member
- frame
- outer plate
- gable
- pillar
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、主として鉄道車両における車体の妻構体に
関し、詳しくは、通勤電車などの客車の妻構体に関する
ものである。
関し、詳しくは、通勤電車などの客車の妻構体に関する
ものである。
[従来の技術] 第9図および第10図は、従来、代表的なステンレス製電
車の妻構体を示すものである。その妻構体51の骨組は、
第10図のように、上部フレーム部材としてのアーチ桁5
2、アーチ桁52の両側に上端がそれぞれ連結された一対
の隅柱フレーム部材53、アーチ桁52の中央部に上端がそ
れぞれ連結され、出入り口Aの両側の柱を構成する一対
の妻柱フレーム部材54、妻柱フレーム部材54の上部間を
連結する鴨居56、両側の妻柱フレーム部材54の下端とそ
の外側の隅柱フレーム部材53の下端とをそれぞれ連結す
る底部フレーム部材としての長土台55、ならびに両側の
妻柱フレーム部材54とその外側の隅柱フレーム部材53と
の間を上下方向に一定の間隔をあけて連結する複数の横
方向フレーム部材(横骨)58とから構成されている。妻
外板は、第9図のように、両側および中間上部の3枚の
外板61、62、63からなり、各外板61〜63には縦方向のビ
ード(リブ)61a〜63aが横方向に一定の間隔をあけて形
設されている。そして、両側の外板61、62は、アーチ桁
52−妻柱フレーム部材54−長土台55−隅柱フレーム部材
53で取り囲まれた枠体にその周縁部をスポット溶接で接
合されると共に、隅柱フレーム部材53と妻柱フレーム部
材54間の各横骨58にもスポット溶接で接合されている。
また中間上部の外板63は、その両側縁部が両側の外板6
1、62上にオーバラップして重ね合わされたうえ、両側
の妻柱54−アーチ形52−鴨居56で取り囲まれた枠体に、
スポット溶接で接合されている。なお、図中の符号60は
台枠である。また、第11図は外板62のビード62a部の周
辺の拡大断面図を示すもので、ビード62aの形状は断面
半円形で、その幅(半径)は約10mmである。
車の妻構体を示すものである。その妻構体51の骨組は、
第10図のように、上部フレーム部材としてのアーチ桁5
2、アーチ桁52の両側に上端がそれぞれ連結された一対
の隅柱フレーム部材53、アーチ桁52の中央部に上端がそ
れぞれ連結され、出入り口Aの両側の柱を構成する一対
の妻柱フレーム部材54、妻柱フレーム部材54の上部間を
連結する鴨居56、両側の妻柱フレーム部材54の下端とそ
の外側の隅柱フレーム部材53の下端とをそれぞれ連結す
る底部フレーム部材としての長土台55、ならびに両側の
妻柱フレーム部材54とその外側の隅柱フレーム部材53と
の間を上下方向に一定の間隔をあけて連結する複数の横
方向フレーム部材(横骨)58とから構成されている。妻
外板は、第9図のように、両側および中間上部の3枚の
外板61、62、63からなり、各外板61〜63には縦方向のビ
ード(リブ)61a〜63aが横方向に一定の間隔をあけて形
設されている。そして、両側の外板61、62は、アーチ桁
52−妻柱フレーム部材54−長土台55−隅柱フレーム部材
53で取り囲まれた枠体にその周縁部をスポット溶接で接
合されると共に、隅柱フレーム部材53と妻柱フレーム部
材54間の各横骨58にもスポット溶接で接合されている。
また中間上部の外板63は、その両側縁部が両側の外板6
1、62上にオーバラップして重ね合わされたうえ、両側
の妻柱54−アーチ形52−鴨居56で取り囲まれた枠体に、
スポット溶接で接合されている。なお、図中の符号60は
台枠である。また、第11図は外板62のビード62a部の周
辺の拡大断面図を示すもので、ビード62aの形状は断面
半円形で、その幅(半径)は約10mmである。
[考案が解決しようとする課題] 上記した従来の妻構体では、外板に縦方向のビードを設
けて剛性を持たせると共に、複数の横骨上に外板をスポ
ット溶接で接合することにより、外板の平面度が確保さ
れるので、妻骨組の縦方向フレーム部材(縦骨)が省か
れている。しかしながら、同妻構体の構造では、隅柱
フレーム部材と妻柱フレーム部材の間に複数の横骨が必
要である。このため、かなりの部品点数があり、また複
数の横骨を溶接で両柱間に固着する必要があるので、骨
組の組み立てに手間がかかる。複数の横骨上に外板を
溶接で接合しているので、多数の圧痕が表面に現れ、外
観上見栄えがよくない。また、外板の溶接箇所が非常に
多いので、作業時間がかかるうえに、溶接による熱歪み
によって外板が反り易い。両側の外板と中間の外板と
の継ぎ目が縦方向になるので、継ぎ目から水が浸入し易
い。妻骨組の構造が複雑なため、かなりの重量があ
る。
けて剛性を持たせると共に、複数の横骨上に外板をスポ
ット溶接で接合することにより、外板の平面度が確保さ
れるので、妻骨組の縦方向フレーム部材(縦骨)が省か
れている。しかしながら、同妻構体の構造では、隅柱
フレーム部材と妻柱フレーム部材の間に複数の横骨が必
要である。このため、かなりの部品点数があり、また複
数の横骨を溶接で両柱間に固着する必要があるので、骨
組の組み立てに手間がかかる。複数の横骨上に外板を
溶接で接合しているので、多数の圧痕が表面に現れ、外
観上見栄えがよくない。また、外板の溶接箇所が非常に
多いので、作業時間がかかるうえに、溶接による熱歪み
によって外板が反り易い。両側の外板と中間の外板と
の継ぎ目が縦方向になるので、継ぎ目から水が浸入し易
い。妻骨組の構造が複雑なため、かなりの重量があ
る。
この考案は上述の点に鑑みなされたもので、構造が簡略
化されて、部品点数が減り、軽量化が図れ、組み立て工
数も削減され、また外観化上も優れた車両の妻構体を提
供することを目的としている。
化されて、部品点数が減り、軽量化が図れ、組み立て工
数も削減され、また外観化上も優れた車両の妻構体を提
供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記した目的を達成するためにこの考案の妻構体は、
a)アーチ状の上部フレーム部材の両側に隅柱フレーム
の上端を、また該上部フレーム部材の中央部に出入り口
の幅に相応する間隔をあけて一対の妻柱フレーム部材の
上端をそれぞれ連結し、b)両側の妻柱フレーム部材の
下端と隅柱フレームの下端間を底部フレーム部材でそれ
ぞれ連結すると共に、c)一対の妻柱フレーム部材の上
部間および両側の妻柱フレーム部材と隅柱フレーム部材
の上部間を横方向フレーム部材によりそれぞれ連結し、
d)多数の横方向ビードを縦方向に一定の間隔をあけて
形設した縦長の外板を、前記横方向フレーム部材の下方
で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞれ外板
の周縁部を固着して一体に取り付けると共に、e)多数
の横方向ビード又は多数の縦方向ビードを一定の間隔を
あけて形設した横長の外板を、前記横方向フレーム部材
の上方で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞ
れ外板の周縁部を固着して一体に取り付けている。
a)アーチ状の上部フレーム部材の両側に隅柱フレーム
の上端を、また該上部フレーム部材の中央部に出入り口
の幅に相応する間隔をあけて一対の妻柱フレーム部材の
上端をそれぞれ連結し、b)両側の妻柱フレーム部材の
下端と隅柱フレームの下端間を底部フレーム部材でそれ
ぞれ連結すると共に、c)一対の妻柱フレーム部材の上
部間および両側の妻柱フレーム部材と隅柱フレーム部材
の上部間を横方向フレーム部材によりそれぞれ連結し、
d)多数の横方向ビードを縦方向に一定の間隔をあけて
形設した縦長の外板を、前記横方向フレーム部材の下方
で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞれ外板
の周縁部を固着して一体に取り付けると共に、e)多数
の横方向ビード又は多数の縦方向ビードを一定の間隔を
あけて形設した横長の外板を、前記横方向フレーム部材
の上方で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞ
れ外板の周縁部を固着して一体に取り付けている。
また請求項2記載のように、a)アーチ状の上部フレー
ム部材の両側に隅柱フレームの上端を、また該上部フレ
ーム部材の中央部に出入り口の幅に相応する間隔をあけ
て一対の妻柱フレーム部材の上端をそれぞれ連結し、
b)両側の妻柱フレーム部材の下端と隅柱フレームの下
端間を底部フレーム部材でそれぞれ連結すると共に、
c′)一対の妻柱フレーム部材の上部間を横方向フレー
ム部材により連結し、d′)多数の横方向ビードを上下
方向に一定の間隔をあけて形設した縦長の外板を、前記
出入り口の両側で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上
にそれぞれ外板の周縁部を固着して一体に取り付けると
共に、e′)多数の横方向ビード又は多数の縦方向ビー
ドを一定の間隔をあけて形設した外板を、前記外板間で
枠状に取り囲まれた各フレーム部材上に外板の周縁部を
固着して一体に取り付けてもよい。
ム部材の両側に隅柱フレームの上端を、また該上部フレ
ーム部材の中央部に出入り口の幅に相応する間隔をあけ
て一対の妻柱フレーム部材の上端をそれぞれ連結し、
b)両側の妻柱フレーム部材の下端と隅柱フレームの下
端間を底部フレーム部材でそれぞれ連結すると共に、
c′)一対の妻柱フレーム部材の上部間を横方向フレー
ム部材により連結し、d′)多数の横方向ビードを上下
方向に一定の間隔をあけて形設した縦長の外板を、前記
出入り口の両側で枠状に取り囲まれた各フレーム部材上
にそれぞれ外板の周縁部を固着して一体に取り付けると
共に、e′)多数の横方向ビード又は多数の縦方向ビー
ドを一定の間隔をあけて形設した外板を、前記外板間で
枠状に取り囲まれた各フレーム部材上に外板の周縁部を
固着して一体に取り付けてもよい。
[作用] 上記構成を有するこの考案の妻構体によれば、縦長の外
板の縦方向に一定の間隔で設けられた多数の横方向ビー
ドが、外板の横(幅)方向における面外への曲げ剛性を
高める作用をする。また、外板の上端部および下端部も
横方向の各フレーム部材に固着され一体に接合されてい
るため、外板の横方向における面外への曲げ剛性が更に
高められる。これにより、妻骨組における妻柱フレーム
部材と隅柱フレーム部材間の、横方向フレーム部材を省
くことができるようになった。また、外板の両側縁部、
すなわち外板の多数の横方向ビードに直交する方向(縦
方向)が、妻柱フレーム部材又は隅柱フレーム部材にそ
れぞれ固着され一体に接合されているため、外板の縦方
向における座屈が阻止される。これにより、外板の平面
度が確実に保持される。
板の縦方向に一定の間隔で設けられた多数の横方向ビー
ドが、外板の横(幅)方向における面外への曲げ剛性を
高める作用をする。また、外板の上端部および下端部も
横方向の各フレーム部材に固着され一体に接合されてい
るため、外板の横方向における面外への曲げ剛性が更に
高められる。これにより、妻骨組における妻柱フレーム
部材と隅柱フレーム部材間の、横方向フレーム部材を省
くことができるようになった。また、外板の両側縁部、
すなわち外板の多数の横方向ビードに直交する方向(縦
方向)が、妻柱フレーム部材又は隅柱フレーム部材にそ
れぞれ固着され一体に接合されているため、外板の縦方
向における座屈が阻止される。これにより、外板の平面
度が確実に保持される。
従来の妻構体に比べて、骨組の多数の横方向フレーム部
材(横骨)が省かれた分の重量が軽減され、またそれら
のフレーム部材に対する(溶接などの)固着作業が削減
され、またそれによる溶接痕などが減少するので、外観
も向上する。
材(横骨)が省かれた分の重量が軽減され、またそれら
のフレーム部材に対する(溶接などの)固着作業が削減
され、またそれによる溶接痕などが減少するので、外観
も向上する。
請求項2記載の妻構体によれば、上記妻構体における妻
柱フレーム部材と隅柱フレーム部材との間の横方向フレ
ーム部材(横骨)が省かれ、部品点数の削減および軽量
化が促進される。しかし、基本的な作用については、上
記妻構体と共通するものである。
柱フレーム部材と隅柱フレーム部材との間の横方向フレ
ーム部材(横骨)が省かれ、部品点数の削減および軽量
化が促進される。しかし、基本的な作用については、上
記妻構体と共通するものである。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図〜第6図は第1の考案にかかる妻構体の実施例を
示すものである。同実施例の妻構体1の骨組は次の構造
からなる。すなわち、第4図のように、アーチ状上部フ
レーム部材としてのアーチ桁2の両側に、隅柱フレーム
部材3、3の上端を溶接等により一体に連結すると共
に、アーチ桁2の中央部において出入り口Aに相応する
間隔をあけて一対の妻柱フレーム部材4の上端を溶接等
により一体に連結している。各妻柱フレーム部材4とそ
の外側の隅柱フレーム部材3の下端間を、底部フレーム
部材としての長土台5で一体に連結している。また、妻
柱フレーム部材4、4の上部間を、横方向フレーム部材
としての鴨居6で一体に連結している。なお、鴨居6に
は、出入り口Aに取り付けられる引戸B(第1図)を吊
持するためのレール部材7が固設されている。さらに、
レール部材7と同高さ位置で妻柱フレーム部材4と隅柱
フレーム部材3との間を、横方向フレーム部材としての
横骨8でそれぞれ一体に連結している。なお、横骨8は
レール部材を兼用している。
示すものである。同実施例の妻構体1の骨組は次の構造
からなる。すなわち、第4図のように、アーチ状上部フ
レーム部材としてのアーチ桁2の両側に、隅柱フレーム
部材3、3の上端を溶接等により一体に連結すると共
に、アーチ桁2の中央部において出入り口Aに相応する
間隔をあけて一対の妻柱フレーム部材4の上端を溶接等
により一体に連結している。各妻柱フレーム部材4とそ
の外側の隅柱フレーム部材3の下端間を、底部フレーム
部材としての長土台5で一体に連結している。また、妻
柱フレーム部材4、4の上部間を、横方向フレーム部材
としての鴨居6で一体に連結している。なお、鴨居6に
は、出入り口Aに取り付けられる引戸B(第1図)を吊
持するためのレール部材7が固設されている。さらに、
レール部材7と同高さ位置で妻柱フレーム部材4と隅柱
フレーム部材3との間を、横方向フレーム部材としての
横骨8でそれぞれ一体に連結している。なお、横骨8は
レール部材を兼用している。
上記のようにして骨組が構成されるが、この骨組の下端
は、第4図のように台枠10に溶接等により一体に連結さ
れる。
は、第4図のように台枠10に溶接等により一体に連結さ
れる。
次に、上記骨組に貼設される外板について説明する。外
板は、第1図のように、出入り口Aの両側に取り付けら
れる共通の2枚の縦長の外板11と、出入り口Aの上方に
取り付けられる横長の外板12とからなる。各外板11、12
には、横方向のビード11a、12aが上下方向に一定の間隔
(例えば100mm)で幅方向にわたり形設されている。ま
た各ビード11a、12aは第2図のように断面が台形で、そ
の縦方向の寸法を従来のビード(第11図)よりも広く
(例えば25mm)して、外板11および12の剛性を高めてい
る。なお、各外板11、12は普通はプレース成形で製造す
る。
板は、第1図のように、出入り口Aの両側に取り付けら
れる共通の2枚の縦長の外板11と、出入り口Aの上方に
取り付けられる横長の外板12とからなる。各外板11、12
には、横方向のビード11a、12aが上下方向に一定の間隔
(例えば100mm)で幅方向にわたり形設されている。ま
た各ビード11a、12aは第2図のように断面が台形で、そ
の縦方向の寸法を従来のビード(第11図)よりも広く
(例えば25mm)して、外板11および12の剛性を高めてい
る。なお、各外板11、12は普通はプレース成形で製造す
る。
縦長の外板11は、隅柱プレート部材3−横骨8−妻柱プ
レート部材4−長土台5で構成される枠体に、その周縁
部を第2図および第3図のようにスポット溶接により固
着して一体に接合している。
レート部材4−長土台5で構成される枠体に、その周縁
部を第2図および第3図のようにスポット溶接により固
着して一体に接合している。
横長の外板12は、隅柱フレーム部材3−アーチ桁2−隅
柱フレーム部材3−横骨8・鴨居6・横骨8で構成され
る枠体に、その周縁部をスポット溶接により固着して一
体に接合すると共に、妻柱フレーム部材4上にもスポッ
ト溶接により外板12を固着している。また、外板12の下
縁部12bは、第2図のように縦長の外板11上に重ね合わ
せている。この構成により、外板12と外板11との継ぎ目
から雨水等が浸入するのが阻止される。なお、上記実施
例では、外板11、12をスポット溶接で各フレーム部材に
固着しているが、リベットや接着剤で固着することもで
きる。また各フレーム部材2〜8および外板11、12に
は、ステンレス材を採用しているが、特に材質を限定す
るものではない。
柱フレーム部材3−横骨8・鴨居6・横骨8で構成され
る枠体に、その周縁部をスポット溶接により固着して一
体に接合すると共に、妻柱フレーム部材4上にもスポッ
ト溶接により外板12を固着している。また、外板12の下
縁部12bは、第2図のように縦長の外板11上に重ね合わ
せている。この構成により、外板12と外板11との継ぎ目
から雨水等が浸入するのが阻止される。なお、上記実施
例では、外板11、12をスポット溶接で各フレーム部材に
固着しているが、リベットや接着剤で固着することもで
きる。また各フレーム部材2〜8および外板11、12に
は、ステンレス材を採用しているが、特に材質を限定す
るものではない。
第7図は本考案の他の実施例にかかる妻構体を示すもの
である。
である。
本実施例の妻構体21が上記実施例の妻構体1と相違する
ところは、次の点である。すなわち、第7図のように、
本考案では、出入り口Aの上方に取り付ける横長の外板
22のビード22aを、上記横長の外板12のビード12aとは方
向を変えて、縦方向に形設している。この構成により、
外板22の剛性がやや向上すると考えられるので、妻柱フ
レーム部材4に対する外板22のスポット溶接を省くこと
が可能になる。もちろん、上記考案と同様に妻柱フレー
ム部材4に対しても外板22をスポット溶接等により固着
すれば、さらに剛性を高めることができる。その他の構
成については、上記考案の実施例と共通するので、共通
する部材については、同一の符号を用いて図中に示し、
説明を省略する。
ところは、次の点である。すなわち、第7図のように、
本考案では、出入り口Aの上方に取り付ける横長の外板
22のビード22aを、上記横長の外板12のビード12aとは方
向を変えて、縦方向に形設している。この構成により、
外板22の剛性がやや向上すると考えられるので、妻柱フ
レーム部材4に対する外板22のスポット溶接を省くこと
が可能になる。もちろん、上記考案と同様に妻柱フレー
ム部材4に対しても外板22をスポット溶接等により固着
すれば、さらに剛性を高めることができる。その他の構
成については、上記考案の実施例と共通するので、共通
する部材については、同一の符号を用いて図中に示し、
説明を省略する。
第8図は第2の考案にかかる妻構体の実施例を示すもの
である。
である。
本考案の妻構体31が上記考案の妻構体1又は21と相違す
るところは、次の点である。すなわち、第8図のよう
に、本考案では、隅柱フレーム部材3と妻柱フレーム部
材4の上部間に介設されている横骨8を省いて、骨組の
構造をより簡略にしている。そして、多数の横方向ビー
ド32a(33a)を形設した縦長の外板32(33)を、出入り
口Aの両側のアーチ桁2−妻柱フレーム部材4−長土台
5−隅柱フレーム部材3で構成される枠体に、それぞれ
の周縁部をスポット溶接により固着して一体に接合して
いる。また、出入り口Aの上方で両側の外板32、33間に
は、それらの内側縁部上に、横方向ビード34aを形設し
た外板34の両側縁部を重ね合わせた状態で、アーチ桁2
−妻柱フレーム部材4−鴨居6−妻柱フレーム部材4で
構成される枠体にそれぞれ外板34の周縁部をスポット溶
接により固着して一体に接合している。なお、外板34の
ビード34aの向きは、縦方向でもよい。その他の構成に
ついては、上記考案の実施例と共通するので、共通する
部材については、同一の符号を用いて図中に示し、説明
を省略する。
るところは、次の点である。すなわち、第8図のよう
に、本考案では、隅柱フレーム部材3と妻柱フレーム部
材4の上部間に介設されている横骨8を省いて、骨組の
構造をより簡略にしている。そして、多数の横方向ビー
ド32a(33a)を形設した縦長の外板32(33)を、出入り
口Aの両側のアーチ桁2−妻柱フレーム部材4−長土台
5−隅柱フレーム部材3で構成される枠体に、それぞれ
の周縁部をスポット溶接により固着して一体に接合して
いる。また、出入り口Aの上方で両側の外板32、33間に
は、それらの内側縁部上に、横方向ビード34aを形設し
た外板34の両側縁部を重ね合わせた状態で、アーチ桁2
−妻柱フレーム部材4−鴨居6−妻柱フレーム部材4で
構成される枠体にそれぞれ外板34の周縁部をスポット溶
接により固着して一体に接合している。なお、外板34の
ビード34aの向きは、縦方向でもよい。その他の構成に
ついては、上記考案の実施例と共通するので、共通する
部材については、同一の符号を用いて図中に示し、説明
を省略する。
本考案の妻構体31によると、骨組の構造を上記した第1
の考案に比べて簡略にできる利点をもつ反面、左右の外
板32、33が対称形になるため、共通化できないこと、お
よび中央の外板34と左右の外板32、33の継ぎ目が縦方向
になるので、シール切れが生じると水密構造が不良にな
るという不都合な面がある。
の考案に比べて簡略にできる利点をもつ反面、左右の外
板32、33が対称形になるため、共通化できないこと、お
よび中央の外板34と左右の外板32、33の継ぎ目が縦方向
になるので、シール切れが生じると水密構造が不良にな
るという不都合な面がある。
[考案の効果] 以上説明したことから明らかなように、この考案の妻構
体は下記のような効果がある。
体は下記のような効果がある。
(1)従来の妻構体に比べて、骨組の構造が簡略化され
るので、部品点数が減り、軽量化が図れると共に、左右
の縦長の外板の共通化も図れる。また、溶接作業などの
組み立て工数も削減されるうえに、例えば外板をスポッ
ト溶接などによりフレーム部材上に接合する場合には、
溶接箇所が少なくなるので、外板の熱歪みが生じにく
く、また外観上も見栄えがよい。さらに、両側(縦長)
の外板と上部(横長)の外板との継ぎ目が横方向になる
ので、継ぎ目から水が浸入し難くなり、水密構造が必要
な場合にはその構造を簡略にできる。
るので、部品点数が減り、軽量化が図れると共に、左右
の縦長の外板の共通化も図れる。また、溶接作業などの
組み立て工数も削減されるうえに、例えば外板をスポッ
ト溶接などによりフレーム部材上に接合する場合には、
溶接箇所が少なくなるので、外板の熱歪みが生じにく
く、また外観上も見栄えがよい。さらに、両側(縦長)
の外板と上部(横長)の外板との継ぎ目が横方向になる
ので、継ぎ目から水が浸入し難くなり、水密構造が必要
な場合にはその構造を簡略にできる。
(2)請求項2記載の妻構体によれば、妻柱フレーム部
材と隅柱フレーム部材との間の横方向フレーム部材(横
骨)が省かれるため、部品点数の削減および軽量化が一
層促進される。その他は上記妻構体とほぼ同様の効果が
ある。
材と隅柱フレーム部材との間の横方向フレーム部材(横
骨)が省かれるため、部品点数の削減および軽量化が一
層促進される。その他は上記妻構体とほぼ同様の効果が
ある。
第1図は第1の考案の妻構体の実施例を示す正面図、第
2図は第1図のII−II線拡大断面図で一部を省略したも
の、第3図は第1図のIII−III線拡大断面図で一部を省
略したもの、第4図は第1図の妻構体の骨組を示す正面
図、第5図は第4図のV−V線拡大断面図で一部を省略
したもの、第6図は第4図のVI−VI線拡大断面図で一部
を省略したものである。第7図は第1の考案の妻構体の
第2実施例を示す正面図である。第8図は第2の考案の
妻構体の実施例を示す正面図である。第9図は従来の代
表的な妻構体を示す正面図、第10図は第9図の妻構体の
骨組を示す正面図、第11図は第9図のXI−XI線拡大断面
図で、外板の一部を示すものである。 1、21、31…妻構体、2…アーチ桁(上部フレーム部
材)、3…隅柱フレーム部材、4…妻柱フレーム部材、
5…長土台(底部フレーム部材)、6…鴨居、8…横骨
(横方向フレーム部材)、11、22、32、33…縦長の外
板、12…横長の外板、34…中央の外板、11a、12a、22
a、32a、33a、34a…ビード。
2図は第1図のII−II線拡大断面図で一部を省略したも
の、第3図は第1図のIII−III線拡大断面図で一部を省
略したもの、第4図は第1図の妻構体の骨組を示す正面
図、第5図は第4図のV−V線拡大断面図で一部を省略
したもの、第6図は第4図のVI−VI線拡大断面図で一部
を省略したものである。第7図は第1の考案の妻構体の
第2実施例を示す正面図である。第8図は第2の考案の
妻構体の実施例を示す正面図である。第9図は従来の代
表的な妻構体を示す正面図、第10図は第9図の妻構体の
骨組を示す正面図、第11図は第9図のXI−XI線拡大断面
図で、外板の一部を示すものである。 1、21、31…妻構体、2…アーチ桁(上部フレーム部
材)、3…隅柱フレーム部材、4…妻柱フレーム部材、
5…長土台(底部フレーム部材)、6…鴨居、8…横骨
(横方向フレーム部材)、11、22、32、33…縦長の外
板、12…横長の外板、34…中央の外板、11a、12a、22
a、32a、33a、34a…ビード。
Claims (2)
- 【請求項1】アーチ状の上部フレーム部材の両側に隅柱
フレームの上端を、また該上部フレーム部材の中央部に
出入り口の幅に相応する間隔をあけて一対の妻柱フレー
ム部材の上端をそれぞれ連結し、 両側の妻柱フレーム部材の下端と隅柱フレームの下端間
を底部フレーム部材でそれぞれ連結すると共に、一対の
妻柱フレーム部材の上部間および両側の妻柱フレーム部
材と隅柱フレーム部材の上部間を横方向フレーム部材に
よりそれぞれ連結し、 多数の横方向ビードを縦方向に一定の間隔をあけて形設
した縦長の外板を、前記横方向フレーム部材の下方で枠
状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞれ外板の周
縁部を固着して一体に取り付けると共に、多数の横方向
ビード又は多数の縦方向ビードを一定の間隔をあけて形
設した横長の外板を、前記横方向フレーム部材の上方で
枠状に取り囲まれた各フレーム部材上にそれぞれ外板の
周縁部を固着して一体に取り付けたことを特徴とする車
両の妻構体。 - 【請求項2】アーチ状の上部フレーム部材の両側に隅柱
フレームの上端を、また該上部フレーム部材の中央部に
出入り口の幅に相応する間隔をあけて一対の妻柱フレー
ム部材の上端をそれぞれ連結し、 両側の妻柱フレーム部材の下端と隅柱フレームの下端間
を底部フレーム部材でそれぞれ連結すると共に、一対の
妻柱フレーム部材の上部間を横方向フレーム部材により
連結し、 多数の横方向ビードを上下方向に一定の間隔をあけて形
設した縦長の外板を、前記出入り口の両側で枠状に取り
囲まれた各フレーム部材上にそれぞれ外板の周縁部を固
着して一体に取り付けると共に、多数の横方向ビード又
は多数の縦方向ビードを一定の間隔をあけて形設した外
板を、前記外板間で枠状に取り囲まれた各フレーム部材
上に外板の周縁部を固着して一体に取り付けたことを特
徴とする車両の妻構体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9790590U JPH0739720Y2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 車両の妻構体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9790590U JPH0739720Y2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 車両の妻構体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0454764U JPH0454764U (ja) | 1992-05-11 |
JPH0739720Y2 true JPH0739720Y2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=31838663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9790590U Expired - Lifetime JPH0739720Y2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 車両の妻構体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739720Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002316639A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-10-29 | Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd | 鉄道車両の先頭部構体構造 |
JP2013078987A (ja) * | 2011-10-03 | 2013-05-02 | Kinki Sharyo Co Ltd | 鉄道車両構体用外板 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3675714B2 (ja) * | 2000-12-20 | 2005-07-27 | 株式会社日立製作所 | 鉄道車両の妻の製作方法及び鉄道車両の車体 |
JP4616766B2 (ja) * | 2005-12-21 | 2011-01-19 | 日本車輌製造株式会社 | 鉄道車両 |
JP2010260550A (ja) * | 2010-08-23 | 2010-11-18 | Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd | 鉄道車両 |
JP5869389B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2016-02-24 | 株式会社総合車両製作所 | 鉄道車両用外板、鉄道車両構体、及び鉄道車両構体の製造方法 |
JP6243690B2 (ja) * | 2013-10-03 | 2017-12-06 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両及びその製造方法 |
JP6374707B2 (ja) * | 2014-05-27 | 2018-08-15 | 近畿車輌株式会社 | 鉄道車両構体用外板 |
-
1990
- 1990-09-17 JP JP9790590U patent/JPH0739720Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002316639A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-10-29 | Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd | 鉄道車両の先頭部構体構造 |
JP2013078987A (ja) * | 2011-10-03 | 2013-05-02 | Kinki Sharyo Co Ltd | 鉄道車両構体用外板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0454764U (ja) | 1992-05-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6342692Y2 (ja) | ||
SU831066A3 (ru) | Кузов пассажирского транспортногоСРЕдСТВА | |
JP4280260B2 (ja) | 鉄道車両及び骨組み溶接方法 | |
JP2863063B2 (ja) | ステンレス鋼製の鉄道車体 | |
JP4662837B2 (ja) | 連節型の鉄道車両の構体 | |
JPH0739720Y2 (ja) | 車両の妻構体 | |
JPH05262228A (ja) | 構造体の構造 | |
JP2000351365A (ja) | 車 体 | |
JP4854715B2 (ja) | 鉄道車両の側構体 | |
JP5881813B2 (ja) | 鉄道車両 | |
JPH01309870A (ja) | 鉄道車両の車体 | |
KR20150002792A (ko) | 철도 차량용 구조체 및 이를 구비한 철도 차량 | |
JP2506954Y2 (ja) | 車体の骨組み構造 | |
JP2008126758A (ja) | 鉄道車両用構体 | |
JP6592404B2 (ja) | 鉄道車両構造 | |
JP4731283B2 (ja) | 鉄道車両の車体構造 | |
JPS639480Y2 (ja) | ||
JP4681321B2 (ja) | ステンレス製鉄道車両構体 | |
JP2007050850A (ja) | 鉄道車両構体 | |
TWI238135B (en) | Vehicle framework structure | |
US2143547A (en) | Rail car structure | |
US3461819A (en) | Vehicle body construction and method of making it | |
JPS635983Y2 (ja) | ||
JP3507981B2 (ja) | 鉄道車両の側構体製造方法 | |
JP4040648B2 (ja) | 鉄道車両構体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |